中日(★1対2☆)楽天 =交流戦2回戦(2019.06.08)・ナゴヤドーム=
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楽天
0100001002500
中日
0000010001600
勝利投手:岸 孝之(2勝0敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝2敗18S))
敗戦投手:ロメロ(3勝5敗0S)
  DAZN
◆楽天は2回表、小郷の内野ゴロの間に1点を先制する。その後は同点を許すも、7回に1死三塁から小郷のスクイズで勝ち越しに成功した。投げては、先発・岸が7回1失点の好投で今季2勝目。敗れた中日は、先発・ロメロが10奪三振と力投するも、打線が振るわなかった。

◆交流戦通算20勝14敗の楽天岸孝之投手(34)は中日戦以外の5カードでは13勝13敗の五分だが、中日戦は7勝1敗。ナゴヤドームは西武時代の10年6月6日、13年5月25日に完封勝利をマークするなど、5試合に登板して3勝1敗、防御率0・96。 37回2/3を投げて失点したイニングが4度しかない。岸が得意カード、得意球場で今季2勝目を挙げられるか。

◆中日はロメロ、楽天は岸が先発。楽天は2回1死満塁から小郷の遊ゴロで1点を先制した。岸は3回を2安打無失点。 ロメロは6回まで3安打1失点と粘投。中日は6回2死二塁から高橋の内野安打で同点に追いついた。岸も6回まで1失点と好投。 楽天は7回1死三塁から小郷がスクイズを決め、1点勝ち越し、連敗を止めた。岸は今季2勝目、松井は18セーブ。ロメロは5敗。

◆やぁるならぁ、今しかぁねえぇ~~。「日本生命セ・パ交流戦」で新人4人をスタメン起用した楽天が中日に競り勝ち、連敗を止めた。プロ初スタメン初マスクのドラフト2位太田光(ひかる)捕手(22)がエース岸を7回1失点と好リード。ブセニッツ、松井と勝利の方程式を導き、嶋が離脱した捕手陣を救った。またドラフト1位辰己涼介外野手(22)、太田、7位小郷裕哉外野手(22)の3人で決勝点を挙げるなど、大活躍。銘打つならば「尾張の国から2019 新世代」の舞台で、ドラマチックな勝利をもぎ取った。父さん、ではなく平石監督。今日、太田は先発マスクをかぶったわけで...。北の大地ではなく名古屋の地で、ドキドキしていた...。 7日の朝、1軍に呼び寄せられた時、持っていたのはかぼちゃではなかった。グラブのケース、バットケース、他の道具のバッグ、スーツケース。泥のついた1万円札2枚ではなく、野球道具をしっかりと握りしめ、埼玉から朝一番の新幹線に乗ったわけで...。 初回の守備に向かう途中「めちゃめちゃテンパって」いたわけで。バッテリーを組むのはエース岸さん。緊張を落ち着かせるために念入りに右左のバッターボックスを足でならして、投球練習を待ったわけで。 誠意って何かね、と問われないような配球を心がけたわけで。2軍調整中だった岸さんと2度組んだ経験がある。直球は、ぐさりときていた。だから「岸さんは配球に関係なく、どこに投げても抑えられる。気楽にいけた」。140キロ台の直球と110キロ前後のカーブで十分だったわけで。 7回までの全96球で、直球が半分(47%)カーブが1/4以上(26%)。基本は打者の外角でカウントを整えて、最後は直球で差し込んだわけで。打者26人に3球以内で追い込む、もしくは抑えたのは20人なわけで。構えたところに来て、スイスイ抑えたわけで。 岸さんは、叱らなかった。この日は「お前に任せた」とほとんどサインに首を振られず。「首を振りたくなっても、我慢して投げてくれた。そんな状況でも抑える岸さんはすごい」と痛感したわけで。 初回に自信を持てた。1死一塁から二盗を仕掛けてきた相手に反応し、遊撃茂木さんへストライク送球で刺せたわけで。ビデオ鑑賞会でなく、打者の映像は前夜からしっかり確認してきた。「1発目で刺せたのは大きい」と、二塁送球で最速1秒78の強肩を披露できたわけで。あとは試合に集中するだけだったわけで。 最後は松井さんからウイニングボールを渡されて、尻ポケットにぎゅっと押し込んだわけで。1軍で活躍する同期を見て「あの舞台で早くやりたい」って思ったけど、「その中に入れて良かった」と思うわけで。「思い切ってやれ、暴れてこい」と言ってくれた母さん、いや平石監督。勝利の空はキレイです。【島根純】

◆令和のルーキー、いい波のってんね~! 楽天の新人3選手で中日ロメロを攻略した。同点の7回、先頭打者の辰己涼介外野手が右翼線へ二塁打を放ち、出塁。 続く太田光捕手が投前に犠打を転がし三塁に進めると、最後は小郷裕哉外野手。カウント2-1から140キロのカットボールをスクイズした。勢いを殺した打球で、三塁走者の辰己が生還。小郷は「ワクワクした。フェアゾーンに落ちてホッとした」と胸を張った。 若い力が勢いをもたらした。2回無死、右中間の打球を辰己がダイビングキャッチ。平石監督も「あれはビッグプレーどころじゃない」と絶賛した美技で、好機の芽を摘んだ。試合後、辰己は「起用した監督のファインプレーです」とまさかの天然発言。周囲を笑いに包んだ。 お立ち台に上がった小郷を辰己、太田、渡辺佳が笑顔で見つめ、最後はスタメン出場した大卒新人4人で記念撮影。かつて銀次、枡田、阿部が名付けられた「泥んこ3兄弟」とは違う、「いい波4兄弟」が楽天を引っ張っていく。

◆中日がまたも天敵、楽天岸にやられた。ロメロが7回4安打2失点。変化球を効果的に使い粘投したが、岸の前に1得点。西武時代も含め岸に8敗目(1勝)を喫し、借金は今季最多タイの9に逆戻りした。 与田剛監督は「(ロメロは)よく投げた。打線も積極性が出ていたが、結果にはつながらなかった。私も反省しながら、明日に臨みたい」と、敗戦にも試合を作ったロメロ、打線の復調気配に、9日以降への反攻に期待を寄せた。 11日からはパ主催の2カード6試合。指名打者を使えるため、当初は外国人枠の都合でロメロからアルモンテへの入れ替えも想定されていたが、阿波野投手コーチも「ロメロはここ2試合で結果を出している。次も考えている」とローテ残留を明かした。右手首痛で離脱し、2軍調整中の福田を昇格させる打線強化で反攻を目指す。【伊東大介】

◆「日本生命セ・パ交流戦」で新人4人をスタメン起用した楽天が中日に競り勝ち、連敗を止めた。プロ初スタメン初マスクのドラフト2位太田光(ひかる)捕手(22)がエース岸を7回1失点と好リード。ブセニッツ、松井と勝利の方程式を導き、嶋が離脱した捕手陣を救った。またドラフト1位辰己涼介外野手(22)、太田、7位小郷裕哉外野手(22)の3人で決勝点を挙げるなど、大活躍。銘打つならば「尾張の国から2019 新世代」の舞台で、ドラマチックな勝利をもぎ取った。 ▼楽天が2番左翼渡辺佳、6番中堅辰己、7番捕手太田、8番右翼小郷と、新人4人をスタメン起用。スタメンに新人野手4人は16年楽天が6月12日広島戦で1番オコエ(中堅)3番茂木(遊撃)8番足立(捕手)9番吉持(二塁)を使って以来で、同年の楽天はこの4人を同時に先発起用した試合が5試合あった。また、この日は4人中3人が外野で先発。ドラフト制後、スタメン外野手がすべて新人だったのは初めてだ。

◆楽天の岸は直球とカーブを低めに集め、失点は内野安打による1点だけだった。チームの連敗を2で止めて2勝目を挙げ「交流戦は負けると上のチームについていけなくなる。勝てて良かった」と淡々と語った。  ルーキー太田と組み「任せてみようと思った」とあまりサインに首を振らずに投げ込んだ。危なげない投球で貫禄を示し「太田が頑張ってくれたし、自分もそれに応えて投げられた」と話した。

◆中日のロメロは7回2失点で5敗目を喫した。「コントロールにばらつきがあったが、試合をつくることはできた」と話したように10三振を奪うなど粘ったが、投手戦の中で2点は重かった。  二回は安打と四死球で満塁とされ、内野ゴロの間に先制点を献上。味方が1-1に追い付いた直後の七回には先頭打者の辰己に二塁打を許し、スクイズで勝ち越し点を奪われた。もったいない形での失点にも、与田監督は「よく投げたと思う」と責めなかった。

◆相性の悪い岸に7回を1点に封じられ、無四球で球数わずか96球。割合の高かった100キロ台のカーブに手を焼いた。通算1勝8敗となり、与田監督は「そんな簡単にはいかない」と悔しさをかみしめるしかなかった。前夜の7番から1番に上がった京田は4打数無安打に終わり「コントロールがよかった。一発で仕留めきれなかった」と振り返った。

◆楽天に3試合ぶりの勝利をもたらしたのは6番から並んだ新人たちだった。1-1とされた直後の七回。ドラフト1位・辰己涼介外野手(22)=立命大=が二塁打、同2位・太田光捕手(22)=大商大=が送って1死三塁とし、7位・小郷裕哉外野手(22)=立正大=が決勝スクイズを決めた。  「何が何でも辰己をかえしてやろうと思っていた。決められてよかった」  この日、2打点で初めてヒーローインタビューを受けた小郷が胸を張った。  3人のルーキーは守備でも接戦を演出した。初先発だった捕手の太田は一回に亀沢の二盗を阻止し、堅実なリードで12歳上の先発・岸をもり立てた。すっかり中堅に定着した辰己は二回、右中間に抜けそうな高橋の打球を地面すれすれでダイビングキャッチした。  「正直チーム状態がいいとはいえない」と平石監督は認めるが、連敗を2で止め、首位ソフトバンクとの1ゲーム差を保った。元横浜高監督の渡辺元智氏(74)を祖父に持ち、5日の巨人戦(楽天生命パーク)でプロ初打点を挙げるなど活躍した渡辺佳明内野手(22)=明大=を含めて、ルーキー野手4人が先発に名を連ね、勝ち取った白星。指揮官は「若手がはつらつと暴れてくれた。チームが活気づく」と目を細めた。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
500 1.000
(-)
-
(-)
1327
(+4)
15
(+2)
12
(-)
7
(+3)
0.285
(↓0.002)
2.800
(↑0.2)
2
(2↑)
日本ハム
410 0.800
(↑0.05)
1
(-)
1323
(+10)
19
(+5)
4
(+2)
4
(-)
0.286
(↑0.017)
3.330
(↓0.41)
3
(2↑)
ORIX
310 0.750
(↑0.083)
1.5
(-)
1414
(+5)
9
(+4)
3
(+2)
1
(-)
0.292
(↓0.016)
2.250
(↓0.58)
4
(2↓)
西武
320 0.600
(↓0.15)
2
(↓1)
1324
(+3)
24
(+7)
7
(-)
7
(+3)
0.272
(↓0.016)
4.600
(↓0.68)
5
(2↓)
巨人
320 0.600
(↓0.15)
2
(↓1)
1316
(+5)
16
(+6)
8
(+3)
3
(+3)
0.260
(↑0.016)
3.270
(↓0.7)
6
(-)
阪神
230 0.400
(↓0.1)
3
(↓1)
1326
(+5)
24
(+10)
4
(+1)
6
(+1)
0.275
(↓0.004)
4.000
(↓1.5)
7
(3↑)
DeNA
230 0.400
(↑0.15)
3
(-)
1314
(+7)
18
(+3)
3
(+1)
1
(-)
0.267
(↑0.033)
3.560
(↑0.15)
8
(3↑)
ロッテ
230 0.400
(↑0.15)
3
(-)
1320
(+6)
28
(+5)
2
(+1)
4
(-)
0.249
(↑0.016)
5.200
(↑0.05)
9
(3↑)
楽天
230 0.400
(↑0.15)
3
(-)
1312
(+2)
21
(+1)
2
(-)
0
(-)
0.236
(↓0.014)
3.890
(↑0.74)
10
(3↓)
ヤクルト
130 0.250
(↓0.083)
3.5
(↓1)
1416
(+4)
15
(+5)
4
(+1)
3
(+1)
0.205
(↓0.02)
3.530
(↓0.49)
11
(3↓)
中日
140 0.200
(↓0.05)
4
(↓1)
1324
(+1)
22
(+2)
4
(-)
2
(+1)
0.241
(↓0.013)
4.710
(↑0.74)
12
(3↓)
広島
140 0.200
(↓0.05)
4
(↓1)
1320
(+2)
25
(+4)
4
(-)
2
(-)
0.198
(↓0.001)
3.910
(↑0.47)