中日(☆13対3★)楽天 =交流戦1回戦(2019.06.07)・ナゴヤドーム=
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楽天
00100001131220
中日
13031221X131201
勝利投手:柳 裕也(6勝2敗0S)
敗戦投手:辛島 航(4勝3敗0S)

本塁打
【中日】藤井 淳志(1号・2回裏3ラン)

  DAZN
◆中日は1点を先制して迎えた2回裏、藤井の3ランでリードを広げる。その後は、4回に高橋とビシエドの連続適時打で3点を加えるなど、終わってみれば12安打で13得点を挙げた。投げては、先発・柳が7回1失点の好投で今季6勝目。敗れた楽天は投手陣が崩壊した。

◆中日はここまで自身最多の5勝を挙げている柳裕也投手(25)が先発する。 今季の同投手は、ビジターゲームでは6試合で5勝0敗、防御率2・25と好成績を残すも、ホームゲームは4試合で0勝2敗、防御率6・56と苦戦。ナゴヤドームでの勝利は昨年5月16日広島戦を最後に1年以上遠ざかっている。今日は本拠地で好投して白星をつかめるか。

◆元サッカー日本代表のゴールキーパーだった楢崎正剛氏(43=名古屋グランパスクラブスペシャルフェロー)が、試合前の始球式に登場した。 左手にキーパーグローブをはめ、ワインドアップからノーバウンドの83キロの直球を外角に決めた。 18年シーズンを最後に引退した楢崎氏は、プロ野球での始球式は初体験。「あの景色は初めて。緊張した」と話した。中日も名古屋も同じ愛知県を本拠地とするプロアスリートチーム。「最近は互いに調子が悪い。いっしょに優勝するシーズンが来ることを、やっている選手同士も望んでいる」と、10年以来の同シーズンでのダブル優勝を願っていた。

◆リクエストを巡って混乱が起きた。 4回無死、楽天の攻撃。島内宏明外野手が打席に立ち、カウント1-2から投手柳裕也の投球が足元でワンバウンド。球審秋村はボールの判定を下したが、打席で島内が当たったとアピール。ベンチから飛び出した平石洋介監督が抗議に向かうと、球審がそのままベンチ裏に下がった。球場内には「平石監督によるリクエスト」とアナウンスされたが、ベンチ前で責任審判の三塁塁審杉永らが平石監督に説明を開始。そのままマイクで球場内に「リクエストが速やかでなかったので受け付けない」とコールした。 一度リクエストと説明があったが、不可解な流れで試合が再開され、球場内は騒然。再開された後に島内は右前に安打を放った。

◆楽天の先発辛島航投手が試合を作れずに大敗した。初回から押し出しを含む3四球と制球が定まらず。2回に藤井に3ランを浴びるなど、3回4失点で降板した。 後続も打ち込まれて、無失点に抑えたのは1イニングのみと投手陣が崩壊した。3敗目を喫した左腕は「初回にフォアボール3つはダメ。試合を作れず申し訳ないです」とうなだれた。

◆中日は初回に押し出し四球で1点を先制。2回に藤井の1号3ランで加点した。楽天は3回、渡辺佳の中前適時打で1点を返した。 中日は4回に高橋の適時打などで3点を追加。6回までに10-1とリードを広げた。中日の先発柳は6回まで6安打1失点。 中日は終盤も攻撃の手を緩めず、今季最多13得点で快勝。連敗を5で止め交流戦初勝利を挙げた。先発柳は6勝目。楽天は連敗、辛島3敗目。

◆楽天が審判に翻弄(ほんろう)された。リクエストを巡って混乱が起きた。 4回無死、楽天の攻撃。島内宏明外野手が打席に立ち、カウント1-2から投手柳裕也の投球が足元でワンバウンド。球審秋村はボールの判定を下したが、打席で島内が当たったとアピール。ベンチから飛び出した平石洋介監督が抗議に向かうと、球審はそのままリプレー検証を行うべく、ベンチ裏に下がった。 その後、球場内には「平石監督によるリクエストを行う」とアナウンスされたが、ベンチ前で責任審判の三塁塁審杉永らが平石監督に説明を開始。そのままマイクで球場内に「リクエストが速やかでなかったので受け付けない」とコールした。 試合後、平石監督は状況について「正直当たったかどうかは本人しか分からない。それでも島内がああやったので抗議に行ったら、秋村球審から『リクエストできますよ』と言われた。それで、リクエストをしたら杉永さんが来て『ちょっと遅い』と。ハナから球審の秋村さんがリクエストできますよと言われたのに、(リクエスト取り消しは)それは違うでしょと」と振り返った。 一度リクエストと説明があったが、不可解な流れで試合が再開され、球場内は騒然。再開された後に島内は右前に安打を放った。

◆中日柳裕也投手がハーラートップタイの6勝目を挙げた。 味方の大量援護もあり、7回8安打1失点。ナゴヤドームでは昨年5月16日の広島戦以来の白星を手にした。「持ち味で打たせられた。チームの連敗を止める気持ちでマウンドに上がった」と柳は笑顔。開幕から左腕大野雄とともにローテーションを守り続ける右腕は、胸を張った。

◆中日が、藤井淳志外野手で"開幕"だ。1軍今季初昇格で即スタメン。1-0の2回1死一、三塁で、カウント1-1からの楽天辛島の直球を藤井は見逃さなかった。 「感触は悪くなかった。あわよくば入ってくれれば」と念じた打球は、左翼スタンド最前列に吸い込まれた。 今季2打席目での1号3ラン。後輩たちのサイレントトリートメントに、野手最年長は"厳しく"反撃。「やられると気付かないものですね。でも(やられても)シバいていけば、それで終わり」。喜びを隠し、微動だにしない後輩たちの頭をたたいて今季1号を自ら祝った。打線も呼応し、今季最多の13得点。パ・リーグをけん引する好調楽天相手の圧勝劇。5連敗に沈んでいたチームを本拠地でよみがえらせた。 「うれしい緊張感だった」。初回の第1打席では初安打で、先制のホームも踏んだ。今季はキャンプから2軍スタート。約2カ月遅れでの1軍初日で、きっちり結果を残した。「何も無駄な時間はなかった。大切な時間だった。いろんな人に助けてもらった。お立ち台に立つことで感謝を伝えられて良かった」。真っ黒に日焼けした38歳が、交流戦初勝利を竜にもたらした。【伊東大介】

◆楽天に暗雲が垂れこめた。今季初めて堀内謙伍捕手とバッテリーを組んだ先発辛島航投手が3回4失点。2番手以降も打ち込まれ、無失点に抑えたのは3回のみ。 13失点の大敗で3位に後退した。平石洋介監督(39)は「辛島らしくなかった。マウンドにアジャストできなかったか」と振り返った。 精神的な柱の離脱が響いた。捕手嶋が腰痛のため、17年4月以来2年ぶりに登録抹消。この日の先発辛島とは9試合全てでバッテリーを組んでおり、出場の可能性を探って試合前練習のウオーミングアップには姿を見せるも状態が上がらず。試合後、石井GMは「一昨日くらいから張りが出た。MRI、CTを撮って確認をし、ファームで試合に出して状態を確認したい。10日たって良くなったからと上げることはしない」と最短での復帰を否定した。 また、試合直前に「7番中堅」でスタメンとして発表された辰己が急きょ欠場。打撃練習中に右肘の違和感を訴えていた。加えて、ここまで17発の主砲ブラッシュも下半身の張りで欠場。ともに大事を取っての措置で、石井GMは「シーズンを戦う上で休ませることを考えないと。もっと現場に入って、プランを万全にしたい」と選手の体調管理の再検討を明言。不安の芽を早急に摘む。【島根純】

◆楽天は辛島が3回4失点と崩れた。一回は単打の後に3四球で先制点を与え、二回は今季初出場の藤井に1号3ランを浴びた。「初回に四球三つは駄目。その後の本塁打も余計だった。試合を作れず申し訳ない」とうなだれた。  救援した西宮と今野も流れを止められず大敗。平石監督は「マウンドに適応できなかったのか、苦しんでいた」と首をかしげた。

◆大量援護を受けた中日の柳は、8安打を浴びながらも7回を1失点にまとめた。ナゴヤドームでの白星は昨年5月以来だ。6勝目でリーグトップに並び「本拠地で勝ちたいと思っていた」と安堵の表情だった。  三者凡退は一回と二回だけで、以降は毎回得点圏に走者を背負う苦しい展開。それでもカーブなど変化球を効果的に決め「かわそうと思っていなかった。変化球も使って攻めの気持ちで投げられた」と勝負どころで打たせて取る投球が光った。

◆楽天のルーキー小郷がプロ初安打を含む3安打1打点と奮闘した。まずは三回、チェンジアップを二遊間に転がし、俊足を生かして内野安打。八回は左翼線への適時二塁打で初打点もマークし「これがスタート」と顔をほころばせた。  岡山・関西高から立正大を経てドラフト7位で入った。この日は同1位の辰己が先発出場と発表されていたが、右肘の違和感を訴えたため、試合開始直前に入れ替わった。急きょ巡ってきた機会を生かした小郷は「(18日に)倉敷で試合があるので、それまで1軍に残っていないと。記念のボールは直接実家に持って行きたい」と目を輝かせた。

◆12安打で今季最多の13点を挙げ、連敗を5で止めた。これが交流戦初勝利。敗れたDeNAと並んで4位に浮上した。二回には、出場選手登録されたばかりの藤井が1号3ラン。38歳のベテランはチームを勢いづける一発に「チャンスで気負いすぎないように、最低でも外野フライでという気持ちで打席に入った。うまく打つことができた」と言い、ガッツポーズで喜びを爆発させた。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
400 1.000
(-)
-
(-)
1423
(+6)
13
(+3)
12
(+2)
4
(-)
0.287
(↓0.011)
3.000
(-)
2
(2↑)
西武
310 0.750
(↑0.083)
1
(-)
1421
(+6)
17
(+2)
7
(+1)
4
(+1)
0.288
(↓0.003)
3.920
(↑0.58)
3
(2↑)
巨人
310 0.750
(↑0.083)
1
(-)
1411
(+4)
10
(+3)
5
(+1)
0
(-)
0.244
(↑0.006)
2.570
(↓0.15)
4
(2↑)
日本ハム
310 0.750
(↑0.083)
1
(-)
1413
(+3)
14
(+2)
2
(-)
4
(+1)
0.269
(↑0.019)
2.920
(↑0.29)
5
(2↓)
ORIX
210 0.667
(-)
1.5
(↓0.5)
159
(-)
5
(-)
1
(-)
1
(-)
0.308
(-)
1.670
(-)
6
(4↓)
阪神
220 0.500
(↓0.167)
2
(↓1)
1421
(+2)
14
(+3)
3
(-)
5
(-)
0.279
(↓0.04)
2.500
(↑0.83)
7
(-)
ヤクルト
120 0.333
(-)
2.5
(↓0.5)
1512
(-)
10
(-)
3
(-)
2
(-)
0.225
(-)
3.040
(-)
8
(4↑)
中日
130 0.250
(↑0.25)
3
(-)
1423
(+13)
20
(+3)
4
(+1)
1
(+1)
0.254
(↑0.03
5.450
(↑0.93)
9
(-)
広島
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
1418
(+3)
21
(+6)
4
(+1)
2
(+1)
0.199
(↓0.003)
4.380
(↓0.52)
10
(-)
DeNA
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
147
(+2)
15
(+6)
2
(-)
1
(-)
0.234
(↓0.039)
3.710
(↓0.83)
11
(-)
ロッテ
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
1414
(+3)
23
(+4)
1
(-)
4
(+3)
0.233
(↑0.023)
5.250
(↑0.21)
12
(4↓)
楽天
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
1410
(+3)
20
(+13)
2
(-)
0
(-)
0.250
(↑0.024
4.630
(↓2.3)