日本ハム(☆3対1★)ヤクルト =交流戦3回戦(2019.06.06)・札幌ドーム=
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ヤクルト
0001000001610
日本ハム
10110000X31000
勝利投手:加藤 貴之(3勝4敗0S)
(セーブ:秋吉 亮(0勝1敗11S))
敗戦投手:小川 泰弘(1勝8敗0S)
  DAZN
◆日本ハムは初回、王の適時打で幸先良く先制する。その後、3回裏には清宮の適時打、4回には大田の適時打で得点を重ねた。投げては、先発・加藤が5回1失点。その後は4投手の無失点リレーで逃げ切った。敗れたヤクルトは、打線が6安打1得点とつながりを欠いた。

◆プロ4年目の日本ハム加藤貴之は通算20勝しているが、白星はすべてパ・リーグ相手。 交流戦は通算8試合に登板して0勝4敗、防御率4・75。昨年は6月3日中日戦、同10日DeNA戦、同17日ヤクルト戦に先発したが、結果はオール黒星で、昨年3人しかいなかった3戦3敗投手の1人だった。 加藤が4年目で交流戦初勝利を挙げられるか。

◆2試合ぶりにスタメン出場した日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が3回2死一、二塁の場面で右前適時打を放った。 ヤクルト小川の初球、内角高めへの142キロのカットボールを積極的に振り抜いた。「前の打席で凡退していたので、何としても打って点を取りたいと思っていました」。初回2死一、二塁の場面では左邪飛に倒れていたが、次の好機で意地を見せた。 二塁走者・中田の巧みなスライディングにも助けられた。打球速度が速く、右翼の雄平からは本塁へノーバウンド送球。思い切って本塁へ突入したが、タイミングは完全にアウトだった。その中で、中田はタッチをかいくぐるように体を寝かせるように避けながら、右足を伸ばして生還。ヤクルト小川監督からリクエストが要求されたが、判定は変わらなかった。

◆ヤクルト村上宗隆内野手が、適時打を放った。2点を追う4回2死一、二塁、カウント0-2と追い込まれてから日本ハム先発加藤の132キロフォークにうまくバットを合わせた。 1点を返し「追い込まれていたので、コンパクトに打ちにいきました」と話した。

◆日本ハムは初回、王柏融の中前適時打で先制。3回は清宮の右前適時打で2点目を追加した。先発加藤は3回まで無安打無失点。 ヤクルトは4回、村上の中前適時打で1点を返した。日本ハムはその裏、大田の右前適時打で再びリードを2点に広げた。 日本ハムは6回から継投で逃げ切り、3カード連続の勝ち越し。加藤が3勝目、秋吉が11セーブ目。ヤクルト小川は8敗目。

◆中5日で先発した日本ハム加藤貴之投手が5回1失点の好投で、4年目にして交流戦初勝利を挙げた。 序盤からテンポよく、ストライク先行の投球で凡打を積み重ねた。今季初めて本拠地のお立ち台に立った左腕は「本当に(リードがよかった女房役の)清水だったり、野手のみなさんが守ってくれたのでよかったです」といつも通りに周囲に感謝していた。

◆ヤクルト開幕投手のエース小川泰弘投手が、8敗目を喫した。失点は、いずれも2死までこぎ着けながら適時打を許した。 3回までに71球を要してテンポを作れず、6回を被安打8の3失点。「序盤に球数を多く使ってしまい、攻撃のリズムを作ることができなかった」と猛省した。それでも田畑投手コーチは「頑張ってもらわないといけない投手。何敗しても、いかせる」とハッパを掛けた。

◆2試合ぶりにスタメンに復帰した日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が、高卒2年目で交流戦初安打初打点をマークした。「日本生命セ・パ交流戦」のヤクルト戦で、1-0の3回2死一、二塁、小川泰弘投手(29)から右前適時打。5回の第3打席でも右越え二塁打を放った。一塁守備では、7回のピンチで体を張ったハッスルプレー。好守で勢いに乗って、7日、早実(東京)時代に活躍した甲子園に乗り込む。2死一、二塁で迎えた3回の第2打席だった。リードは、わずか1点。初球、内角高めのカットボールに体が反応した。「交流戦に入ってから、いい仕事ができていなかったので...。タイミングがしっかり取れた」。交流戦初安打で貴重な2点目をたたき出すと、5回の第3打席でも内角低めを右越え二塁打。「自分の打点で勝てて、すごく充実したものがある」。父克幸さん(51)が見守る中、今季3度目のヒーローインタビューで、にっこり笑った。 守備では、気迫があふれた。この日、一塁で2試合ぶりにスタメン復帰。試合開始早々、ファウルボールをグラブに当てるミスがあったが、7回2死一、二塁のピンチでは、一塁ベンチ手前への飛球をスライディングキャッチ。帽子を飛ばし、体を張った。「初回にミスをしていたので必死でした」。このハッスルプレーには、栗山監督も「取り方は相当、格好悪かったけど、気持ちは最高に格好良かった」と大絶賛だ。 昨季の今頃は2軍落ち。今季初めて経験する交流戦で、同じ高卒2年目のスラッガー、ヤクルト村上との対決が注目を浴びた。相手は現在、セ打点トップに立つが、ヤクルト宮本ヘッドコーチは「清宮は左半身からバットを振り始めていて(体勢が)崩れにくい。村上より対応できる幅が広い」と、優れた柔軟性に驚く。清宮は、村上について「すごいなと思ったし、負けられないと思った。打率が高いわけじゃないけど、チャンスで打つのは、さすが。僕にとって、この3連戦は有意義な時間になりました」。同学年のライバルの存在は、良い刺激になっている。 7日から、甲子園で阪神との3連戦が始まる。高3のセンバツ以来、2年ぶり。この日から、高卒ルーキーの吉田輝が1軍合流予定で「『明日からよろしくお願いします』とLINEがありました。楽しみです。野球に集中して欲しい」と、声を弾ませた。「甲子園は楽しみだけど、気を引き締めて頑張りたい」。久々の聖地で、大暴れする。【中島宙恵】 ▽日本ハム中田(3回に清宮の適時打で捕手のタッチを避けて生還)「打球も速かったし、僕の足なんで、どうかなと思った。タッチされる間に(本塁ベースを)踏んだと思ったけど(リプレー検証中は)不安だった。(7回の清宮の好プレーは)1歩目が遅いけど、本当に盛り上げてくれた」 ▽ヤクルト村上(4回の適時打でリーグトップの45打点)「(清宮は)元から意識していない。チームが負けたことが悔しい。本拠地に帰るので、明日から頑張る」

◆日本ハム大田泰示外野手の一打が、相手に傾きかけた試合の流れを食い止めた。「うまいこと前に落とせたと思う」と1点差に迫られた直後の4回に右前へ落ちる適時打で、貴重な3点目を挙げた。 これで10試合連続安打。「いいところで打ったり、チャンスメークできれば得点につながる。引き続き、やっていきたい」と勢い十分で甲子園に乗り込む。

◆ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(34)は、日本ハム3回戦(札幌ドーム)の6回2死で自打球を左スネ付近に当て、試合後は足をひきずりながら引き揚げた。 また中村悠平捕手(28)は7回1死一塁で、日本ハム宮西の死球を左ふくらはぎに受けて交代。「大丈夫です。様子を見る。最善を尽くします」と話した。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が6日、日本ハム最終戦に「5番・一塁」で先発し、0-2の四回に3試合連続となる適時打を放った。  2死一、二塁から日本ハム先発・加藤にカウント0-2と追い込まれながらも低めのフォークボールを捉え、中前へ運んだ。これで45打点目となった19歳は「追い込まれていたのでコンパクトに打ちにいきました」と語った。

◆日本ハムの清宮が1-0の三回2死一、二塁で適時打を放ち、交流戦初安打をマークした。小川の高めの初球を引っ張り、右前に運んだ。一回の打席では好機で打ち取られていただけに「何としても打って点を取りたいと思っていた」と喜んだ。  交流戦には新人だった昨季は2軍で調整していて出場機会がなかった。初出場となった4日の試合では4打数無安打。同じ高校出2年目の村上(ヤクルト)の本塁打を目の前で見せつけられていただけに意地の一打となった。

◆ヤクルトの小川は6回を3失点にまとめたが、援護に恵まれず5連敗を喫した。11度目の先発で8敗目。失点はいずれも2死からで「反省しないといけない」と肩を落とした。  0-1の三回に清宮に浮いた速球を適時打されるなど、制球が定まらず序盤に球数がかさみ「リズム良く投げることができず、攻撃のリズムをつくることができなかった」と反省した。7カード連続で連戦に負け越した小川監督は「打線との兼ね合いもあり悪循環。粘っていかないと」と渋い表情だった。

◆ヤクルトの村上が3試合連続打点をマークした。0-2の四回2死一、二塁で2ストライクからのフォークボールを中前へはじき返して適時打とし「追い込まれていたのでコンパクトに打ちにいった」と振り返った。  同じ高校出2年目の日本ハムの清宮に目の前で攻守に活躍され、チームは敗れた。「元々意識もない。チームが負けたのが悔しい」と話した。

◆日本ハムの加藤が5回4安打1失点と好投し3勝目を挙げた。コースに丁寧に投げ分け「リズム良く投げることができた。自分の役割は最低限、果たせたと思う」と納得の表情で話した。  前回5月31日のオリックス戦では7回0/3を1安打無失点と快投しており2試合続けてチームを勝利に導いた。栗山監督は「中5日で心配していたが、加藤らしさが出ていた」と満足そうだった。

◆ヤクルトの中村とバレンティンが途中交代した。中村は七回の打席で左すね付近に投球を受け、代走を送られた。指名打者のバレンティンは六回に自打球が左すね付近に当たり、八回の打席で代打を送られた。

◆ヤクルトからトレードで移籍した秋吉が、2点リードの九回に登板。対戦を楽しみにしていた村上から見逃し三振を奪うなど、1回1安打無失点で11セーブ目を挙げた。古巣からは初めてのセーブに「意識はしていたが、しっかり抑えようと思った。最高の結果です」とうれしそうだった。

◆19歳の村上が四回2死一、二塁から中前適時打。チーム唯一の得点をたたき出し、リーグトップの打点を45に伸ばした。「追い込まれていたのでコンパクトに打ちにいった」。これで4日の15号ソロ、5日の2点中前打に続き3試合連続で安打と打点をマークした。

◆攻守で躍動した。「6番・一塁」で先発した日本ハム・清宮幸太郎内野手(20)が、三回に右前適時打を放ち、交流戦2試合目の出場で初安打初打点をマーク。チームのカード勝ち越しに貢献し「交流戦に入ってからいい仕事ができていなかった。(自分の)打点で勝てたので充実感があります」と、今季4度目となる本拠地のお立ち台で笑顔を見せた。  1-0の三回2死一、二塁で小川の初球、142キロのカットボールを右前へ運んだ。13打席ぶりの安打は二走・中田の"激走"もあって適時打に。五回の第3打席には右越え二塁打を放って、今季3度目の複数安打をマーク。七回2死一、二塁から代打・荒木の一塁ベンチ前の飛球を好捕し、守備でもハッスルした。  このまま終わるわけにはいかなかった。同学年のヤクルト・村上との"令和のスター対決"。高卒1年目の昨季は7本塁打を放って先んじた清宮だが、今季は3月に右手有鉤(ゆうこう)骨骨折で出遅れ。今季ここまで15本塁打、リーグトップの45打点を誇るライバルに差をつけられていた。  今カードで初競演となったが、本塁打や打点を連日マークした村上に対して、清宮は前日欠場するなど快音なし。「負けられない思いが強くなった。この3連戦は有意義な時間だった」と大いに刺激を受け、最後に負けない存在感を放った。  7日からは阪神3連戦。早実高時代の1年夏、3年春にプレーし、プロ入り後は初めて訪れることになる甲子園球場に「非常に楽しみ」と目を輝かせた。 (中田愛沙美) ★指揮官もたたえる  清宮は5月30日のロッテ戦から就いている一塁守備でも球場を沸かせた。七回2死一、二塁で代打・荒木の一塁ベンチ前に上がった飛球へ「勝ちたいと必死でした」と猛ダッシュし、前に倒れ込むようにスライディングキャッチした。これには、いつも辛口の栗山監督も「捕り方は最高にかっこ悪いけど、気持ちはかっこよかった」とたたえた。

◆ヤクルトは7カード連続の負け越し。借金は再び今季ワーストタイの11に膨らんだ。先発の小川は6回8安打3失点と粘ったものの、8敗目(1勝)に「序盤に球数を多く使ってしまい、リズムよく投げることができなかった。2死からの失点は反省しないといけない」と肩を落とした。  一、三、四回に、いずれも2死から適時打を許した。五回まで毎回走者を背負い、五回途中で球数は100を超えた。打線も小川を援護できず、安打はこれで13試合連続の1桁。六回にバレンティンが左すね付近に自打球を当て、七回には中村が左ふくらはぎ付近に死球を受けて途中交代するアクシデントにも見舞われた。  小川監督は「バレンティンも中村も、明日(7日)になってみないと分からない。(投打が)なかなか、かみ合わない」と渋い表情。7日は本拠地・神宮へ戻り、オリックスとの3連戦で巻き返しを図る。 (横山尚杜)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
300 1.000
(-)
-
(-)
1517
(+6)
10
(+4)
10
(+2)
4
(+3)
0.298
(↑0.036)
3.000
(↓0.5)
2
(-)
阪神
210 0.667
(↑0.167)
1
(-)
1519
(+4)
11
(+3)
3
(-)
5
(-)
0.319
(↓0.036)
3.330
(↑0.38)
3
(2↑)
ORIX
210 0.667
(↑0.167)
1
(-)
159
(+3)
5
(+2)
1
(-)
1
(+1)
0.308
(↑0.009)
1.670
(↓0.17)
4
(6↑)
西武
210 0.667
(↑0.167)
1
(-)
1515
(+9)
15
(+2)
6
(+5)
3
(+1)
0.291
(↑0.051)
4.500
(↑1.07)
5
(2↑)
巨人
210 0.667
(↑0.167)
1
(-)
157
(+2)
7
(+1)
4
(+1)
0
(-)
0.238
(↓0.016)
2.420
(↑0.76)
6
(3↑)
日本ハム
210 0.667
(↑0.167)
1
(-)
1510
(+3)
12
(+1)
2
(-)
3
(+1)
0.250
(↑0.023
3.210
(↑1.05)
7
(3↓)
ヤクルト
120 0.333
(↓0.167)
2
(↓1)
1512
(+1)
10
(+3)
3
(-)
2
(-)
0.225
(↓0.018)
3.040
(↑0.34)
8
(2↓)
楽天
120 0.333
(↓0.167)
2
(↓1)
157
(+1)
7
(+2)
2
(-)
0
(-)
0.226
(↓0.041)
2.330
(↑0.17)
9
(6↓)
広島
120 0.333
(↓0.167)
2
(↓1)
1515
(+2)
15
(+9)
3
(-)
1
(+1)
0.202
(↓0.026)
3.860
(↓2.51)
10
(2↓)
DeNA
120 0.333
(↓0.167)
2
(↓1)
155
(+2)
9
(+3)
2
(+1)
1
(+1)
0.273
(↑0.027)
2.880
(↑0.3)
11
(-)
ロッテ
120 0.333
(↓0.167)
2
(↓1)
1511
(+3)
19
(+4)
1
(-)
1
(-)
0.210
(↑0.004)
5.460
(↑1.54)
12
(-)
中日
030 0.000
(-)
3
(↓1)
1510
(+4)
17
(+6)
3
(+1)
0
(-)
0.224
(↑0.024)
6.380
(↓0.19)