オリックス(☆5対0★)DeNA =交流戦2回戦(2019.06.05)・大阪ドーム=
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DeNA
0000000000410
ORIX
01002101X51000
勝利投手:田嶋 大樹(1勝0敗0S)
敗戦投手:平良 拳太郎(0勝1敗0S)
  DAZN
◆オリックスが連敗を5で止めた。オリックスは2回裏、大城の適時二塁打で先制に成功する。その後は5回に小田、中川の連続適時打で2点を追加するなど、小刻みに加点した。投げては、先発・田嶋が6回途中無失点の好投で今季初勝利。敗れたDeNAは、投打ともに振るわなかった。

◆DeNA平良拳太郎投手の今季初勝利はならなかった。2回1死から2連打を浴びて、先制点を献上。5回2死からは9番若月から3連打を許して2失点と、要所で投じた直球をはじき返された。 4回2/3を投げて7安打3失点で降板。試合前は「不用意に直球でストライクを取りにいかないように注意したい」と話したが、甘く入った球を痛打された。

◆先発はオリックス田嶋、DeNA平良。オリックスは2回、大城の左翼越えの適時二塁打で先制。DeNAは3回まで無得点。 オリックスは5回に小田、中川の連続適時打、6回にも西野の適時打でリードを4点に広げた。DeNAは6回まで無得点。 DeNAはオリックスの継投にかわされ完封負け。平良が今季初黒星。オリックス田嶋が今季1勝目を飾り、連敗を「5」でストップした。

◆DeNAが今季3度目の完封負けを喫した。2年連続での対戦となったオリックス田嶋を崩せず、4安打無得点。 守備でも2回1死二塁で左翼手楠本が飛球に対して逆方向にスタートを切ってしまい、捕球できず。先制の適時二塁打を許すなどリズムをつかめなかった。ラミレス監督は「ここは(打球が)見にくいというのはある。打てなかったというより、相手の投手が良かった」と受け止めた。

◆オリックス西野真弘が2安打2打点と昇格即スタメン起用に応えた。 この日合流し、8番二塁で出場。3点リードの6回1死満塁では左翼前に落ちるポテンヒットで追加点を奪い、8回2死一塁からは右中間を破る適時二塁打を放った。「前回スタメンで打てなかったので、リベンジの気持ちが強かった」。守備でも4回1死一塁からロペスが放った二遊間の打球に飛び込み、グラブトスで進塁を止めた。西村監督は「あれは大きい。流れがいかなかった。素晴らしいプレーですね」と目を細めた。

◆オリックス田嶋大樹投手(22)が昨季6月17日DeNA戦以来、353日ぶりの復活勝利を手にした。約1年ぶりのマウンドにも堂々、強気の投球を続けた。最速146キロの直球を軸に変化球を低めに制球し、6回途中4安打無失点。昨季新人ながら6勝を挙げたスーパー左腕がチームに交流戦初勝利をもたらした。 「感謝しかないです。1年ぶりということで、チームに貢献できるようにしっかり投げることができた」 昨季は新人で開幕ローテ入りしたが6月に左肘の故障で離脱。リハビリ期間で新たな投球スタイルを身につけ、復活を果たした。「去年は上半身だけで腕をブン回して投げていた。今年は上半身と下半身の連動を意識して、なるべく力感のないフォームで強い直球が投げられるようにしました」。ダイナミックなフォームを変えることなく、体の使い方に変化を加えた。 約1年間のリハビリを経て「野球を楽しむ基本に戻れた」という。「去年まではやらなければいけない野球をしていた。(故障してから)投げられるようになっていく中で、『野球がおもしろい』と気づけました」。この日楽しんだ瞬間を問われ、4回1死から筒香に中前打を浴びた場面を挙げた。「ピッチャーやっているなという感じで、一番面白かった」と笑った。 この日の勝利で引き分けを挟んだ連敗も5で止めた。西村監督は「本当にいい投球をしてくれた。復帰して最初の試合で見事でした」とたたえた。登板間隔を空けるため1度出場登録は抹消される予定。チームの窮地に、頼もしい左腕が帰ってきた。【古財稜明】

◆オリックス田嶋大樹投手(22)が昨季6月17日DeNA戦以来、353日ぶりの復活勝利を手にした。リハビリ期間中、祖父母の存在が田嶋の支えの一つとなった。田嶋が野球を始めたことで、野球を好きになったという母方の祖父が孫の活躍に喜びを感じていると母から伝え聞いた。 祖父からは登板日の約1週間前に「まだか? いつ投げるんや? 楽しみにしているから」と直接連絡があった。 「ずっと長生きしてほしいですし、そのために楽しめる時間を僕が作れたらと思って、『早く自分が投げている姿を見せたい』という気持ちがあった。それに向けて頑張ってきました」 昨年6月24日のソフトバンク戦を最後に、長期離脱を余儀なくされた。「ケガした時はその時間がないと思って、また来年かと思ったら悔しかった」。懸命なリハビリを続け、再び1軍舞台に舞い戻ってきた左腕。この日の復活星が最高の祖父母孝行なった。【オリックス担当 古財稜明】

◆オリックス・田嶋大樹投手(22)が5日、DeNA戦(京セラ)に先発。左肘痛で戦列を離脱した昨季6月から約1年ぶりの1軍登板で、5回0/3を無失点と好投した。  昨年6月24日のソフトバンク戦(京セラ)以来のマウンドは、最速146キロの直球を軸に4安打ゼロ封。六回の先頭、神里に四球を与えたところで、2番手の比嘉にバトンを渡した。  ルーキーイヤーの昨年6月末に左肘を負傷し、出場選手登録を抹消。それまで12試合で6勝3敗、防御率4・06と新人王の大本命だった。その後、2軍でリハビリを経て、今年3月29日の2軍練習試合・福井ミラクルエレファンツ戦(オセアンBS)で実戦復帰。チームは五回終了時点で3-0でリードしており、このままいけば、昨年6月17日のDeNA戦(京セラ)以来、353日ぶりの復活星となる。

◆オリックスのドラフト7位ルーキー、中川が2-0の五回2死二塁で平良の内角直球をたたいて三遊間を破り、左前適時打とした。2死走者なしから若月の二塁打、小田の適時打に3連打で続き「いいところに飛んでくれて良かった」と安堵の表情を浮かべた。  大阪・PL学園高-東洋大を経て入団。「キャンプから無駄な動きをしないように」とスイングに磨きをかけ、勝負強さを発揮。内外野をこなして先発出場も増え、がむしゃらに1年目をプレーしている。

◆DeNAはオリックスの田嶋にルーキーイヤーから2年連続で白星を献上した。球威と荒れ球に手を焼き、二回1死二塁の好機は左腕対策で起用した中井、楠本が凡退。三回1死一、二塁では前日3安打の宮崎が遊ゴロ併殺に倒れた。  0-3で走者をためたい六回は、先頭で四球を選んだ神里がけん制死。粗い攻撃で今季3度目の零敗に終わり、ラミレス監督は「一つ良いことは、彼(田嶋)がパ・リーグの選手でもう対戦しないことだ」と最後まで不機嫌だった。 ラミレス監督(平良に) 「五回2死からの失点がターニングポイントだった。体力的な問題か」 平良(今季初黒星) 「要所で踏ん張れなかった。五回は三つ目のアウトを早くほしがり、冷静になれなかった」

◆オリックスの西野が攻守に活躍。3-0の六回の好機で適時打を放ち、八回も低めの変化球を捉えて二塁打して2打点目を挙げた。守備では四回1死一塁で中堅へ抜けそうな打球に飛び付き二塁へグラブトスし、一塁走者を封殺した。  正二塁手が定まっていないチームで好アピールとなり「スタメンで出ても打てない時があった。リベンジの気持ちだった」と満面の笑みだった。 大城(二回に適時二塁打) 「いい形で真っすぐを捉えることができた」 小田(五回に適時打) 「何とかつなごうという意識で打った」

◆交流戦初戦に先発したオリックス・山本が、一夜明け、練習終わりに自主トレをともにしている筒香(DeNA)のもとへ。左翼ファウルゾーンで言葉を交わし「話しました。(内容は)ヒミツです」と笑顔を見せた。"師弟対決"は筒香が2打数1安打。自身は6回3失点と悔しい内容で「きのうは最初から最後までいいように投げられなかった。悪いときでも悪いなりに抑えられるようにしたい」と気合を入れ直していた。

◆相手投手陣を崩せず、4安打で今季3度目の零封負けを喫した。先発の田嶋には昨年の交流戦でも7回2安打に抑えられており、ラミレス監督は「うちの打線が打てないというよりも、相手投手が良かったと認めないといけない日もある。いいことといえば、相手はパ・リーグの投手なので、もう対戦機会がないことだ」と完敗を認め、気持ちを切り替えた。 五回途中まで7安打3失点で今季初黒星のDeNA・平良 「五回2死から3連打を許した場面は、3つ目のアウトを早く欲しがってしまい、マウンドで冷静になることができませんでした」

◆西村監督は復帰登板を白星で飾った田嶋を絶賛した。「1軍で久しぶりの登板で、本当にいい投球をしてくれた」。90球という球数制限により、六回途中、86球で降板となったが、「帰ってきてくれたのは大きい」。野手陣も奮起し、5得点。田嶋が見せた強気の投球に触れ「ああいう気持ちで投げている姿を見て、野手にも通じたんじゃないか」と相乗効果を口にした。

◆田嶋が帰ってきた。苦しむオリックスに光をもたらす救世主。約1年ぶりの復帰登板で5回0/3をゼロ封。感謝の気持ちを込めた力投でチームの連敗を5で止め、353日ぶりの白星をつかんだ。  「ホッとしたというより、これまで支えてくれた方々への本当に感謝の気持ちしかないですね。1軍のマウンドで投げることは当たり前じゃない。僕1人の力では上がれなかったので」  長いトンネルだった。ルーキーイヤーの昨季は6月までで6勝3敗。新人王の大本命だった。だが、6月末に左肘を負傷し、出場選手登録を抹消。左肘の肉離れだった。  キャッチボールを再開しても、ブルペン投球を解禁しても、状態は一進一退。「これだけしか投げられないんですよ...」と唇を噛んだ。そのまま実戦に復帰できず、1年目を終了。「僕の中ではいままで積み重ねてきたものが一気に崩れたような気がして...」と目の前は真っ暗だった。  でも、1人じゃなかった。栃木・佐野日大高時代の友人らには「お前はお前でいいんだ。自分を信じてやってくれ」と励まされた。昨年末には友人と埼玉県内の神社に出かけた。おみくじを引くと、友人らのエール同様に「貫く」の重要性が書かれていた。  「自分を貫くことが大事なんだ。2年目は貫こうと思いました」  オフには地元・栃木県にある中学時代に通っていた治療院にも向かった。すると、先生は「これだけ筋肉が腫れていたら、そりゃ投げたら痛いよ」と一言。治療を受けるにつれて痛みはみるみる消え、左肘の不安はなくなった。投球時の意識も「力感なく強い真っすぐが投げられるように」と、リリースの瞬間に力を込めるように変更。新しい田嶋が誕生した。  「いろんな方に感謝しつつ、野球を楽しむことをテーマに今後もがんばっていきたい」  ようやく上がったお立ち台で宣言した。状態を考慮し、1度、出場選手登録を外れるが、1軍で調整を続ける。チームに必要不可欠なピースが、ついに加わった。 (西垣戸理大) ★童心取り戻した  感謝の気持ちとともに、童心も取り戻した。中学時代からエースを務め、プロにもドラフト1位で入団。つねに重圧と戦ってきた。「ずっと野球を楽しむことが出来なかった。やらなきゃいけない野球になっていた」と振り返る。その思いに気づいたのはけがで投げられなかった期間。「野球ができなくて悔しくて。今年になって投げられるようになって野球って楽しいな、と気づいた」。自分が楽しみに、ファンも笑顔にできる快投を続けていく。 ★田嶋の故障からの経過  ◆2018年6月27日 左肘痛で出場選手登録を抹消され、ノースロー調整が続いた  ◆8月10日 捕手を座らせてのブルペン投球を再開。27球を投じたが、その後、練習強度を落とすことになった  19年2月8日 2軍キャンプで初めてブルペン投球。約半年ぶりのブルペンで捕手を立たせ、直球のみを22球  ◆同11日 捕手を座らせて投球練習。立たせて31球投げたあと、座らせて17球を投じた  ◆3月29日 2軍の練習試合・福井ミラクルエレファンツ戦(オセアンBS)で実戦復帰。1回を無安打2奪三振で無失点。最速147キロを計測した

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
200 1.000
(-)
-
(-)
1611
(+5)
6
(+2)
8
(+4)
1
(-)
0.262
(↓0.082)
2.500
(↑0.5)
2
(1↓)
阪神
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
1615
(+4)
8
(+5)
3
(-)
5
(+2)
0.355
(↓0.035)
3.710
(↓0.71)
3
(5↑)
広島
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
1613
(+9)
6
(+1)
3
(+2)
0
(-)
0.228
(↑0.023)
1.350
(↑0.29)
4
(5↑)
ヤクルト
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
1611
(+5)
7
(-)
3
(+1)
2
(+2)
0.243
(↑0.032)
3.380
(↑3.14)
5
(5↑)
ORIX
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
166
(+5)
3
(-)
1
(-)
0
(-)
0.299
(↑0.021
1.500
(↑1.5)
6
(1↑)
楽天
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
166
(+4)
5
(+2)
2
(-)
0
(-)
0.267
(↑0.017)
2.500
(↑0.5)
7
(1↓)
巨人
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
165
(+2)
6
(+4)
3
(+1)
0
(-)
0.254
(↑0.004)
3.180
(↓1.18)
8
(5↓)
DeNA
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
163
(-)
6
(+5)
1
(-)
0
(-)
0.246
(↓0.087)
3.180
(↓2.18)
9
(5↓)
日本ハム
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
167
(-)
11
(+5)
2
(-)
2
(-)
0.227
(↓0.097)
4.260
(↓0.66)
10
(5↓)
西武
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
166
(+1)
13
(+9)
1
(+1)
2
(-)
0.240
(↓0.01)
5.570
(↓2.57)
11
(1↑)
ロッテ
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
168
(+5)
15
(+4)
1
(+1)
1
(+1)
0.206
(↑0.018)
7.000
(↑3)
12
(1↓)
中日
020 0.000
(-)
2
(↓1)
166
(+2)
11
(+5)
2
(+1)
0
(-)
0.200
(↑0.103)
6.190
(↑0.56)