楽天(☆4対2★)巨人 =交流戦2回戦(2019.06.05)・楽天生命パーク宮城=
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巨人
0000010102901
楽天
01010002X4900
勝利投手:ブセニッツ(1勝0敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝2敗17S))
敗戦投手:田原 誠次(1勝2敗0S)

本塁打
【巨人】坂本 勇人(20号・6回表ソロ)

  DAZN
◆楽天は2回裏、渡邊佳のプロ初打点となる適時打が飛び出し先制する。同点とされた直後の8回には、辰己の押し出し死球などで勝ち越しに成功した。投げては、5番手・ブセニッツが来日初勝利。敗れた巨人は、終盤に試合を振り出しに戻すも、救援陣が踏ん張れなかった。

◆楽天ドラフト6位ルーキーの渡辺佳明内野手(22)が、プロ初打点となるタイムリーを放った。 2回2死二塁から巨人田口の直球を左前へ先制適時打。「逆方向を意識して、大振りせず、コンパクトにいきました。チャンスでしっかりランナーをかえせて良かったです。次の打席も頑張ります」と笑顔でコメント。左翼レギュラーの島内が左膝を痛めて指名打者での出場となる中、本職ではない外野でのスタメン起用に結果で応えた。 4回には1死から中前打で出塁。マルチ安打でチャンスをつくり、茂木の右前適時打で追加点となるホームを踏んだ。 6回の第3打席には右腕の宮国から左前に落とし、プロ初の猛打賞をマークした。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が、リーグ最速となる20号ソロ本塁打を放った。 2点を追いかける6回無死、1ボール2ストライクからの変化球を左翼席に運んだ。「打ったのはチェンジアップ。ここから反撃していきたい」とコメントした。

◆楽天は2回、渡辺佳のプロ初打点となる左前適時打で先制。巨人は3回2死一、三塁のチャンスも4番阿部が空振り三振で無得点。 楽天は4回に茂木の右前適時打で1点を追加。巨人は6回に坂本勇がリーグ20号一番乗りとなるソロを放ち、1点を返した。

◆楽天がリーグ30勝一番乗り。2-2の8回1死満塁から押し出しの2四死球で2点を勝ち越した。ブセニッツに来日初勝利が付き、松井が17セーブ目。巨人は8回に追い付く粘りを見せたが、救援陣が崩れて連勝が3で止まった。

◆巨人が中継ぎ陣の自滅で連勝が3で止まった。同点の8回1死一、二塁からマウンドにあがった5番手吉川光が、ストレートの四球で満塁とピンチが拡大。 4月24日以来の1軍登板でストライクが1球も入らずに降板すると、続く6番手鍬原は辰己への初球で押し出し死球を与え、決勝点を献上。さらに、2死満塁から茂木にも押し出し四球で手痛い追加点を許した。原監督は「よく2点で辛抱してたんだけど、最後はちょっと守りきれなかった」と振り返った。

◆巨人田口麗斗投手(23)が昨年9月13日ヤクルト戦以来の先発マウンドを4回7安打2失点とした。 初回は3者凡退で上々の立ち上がり。だが2回2死から楽天ブラッシュに二塁打、続く渡辺佳に左前適時打を打たれ先制を許した。4回には1死一塁から一塁手大城の野選で一、三塁とピンチを背負い、1死を挟み、茂木の右前適時打で2点目を失った。 今季は中継ぎで9試合に登板。菅野、ヤングマン、高橋の離脱で回ってきた先発のチャンスで、昨年5月5日DeNA戦以来の白星をつかめず「先発として、もっとイニングをいきたかった。存在価値を高めないといけないと自分でも思いました」と悔やんだ。それでも最速146キロと力のある直球で右打者の内角を厳しく突くなど、持ち前の制球力も見せた。 宮本投手総合コーチは「最低限のことはやってくれました。次に期待しています」と評価した。

◆巨人岡本和真内野手がチーム26イニングぶりの適時打を放った。 1点を追う8回1死一、三塁で、内角速球に詰まりながらの遊撃適時内野安打で自身7戦ぶりの打点を挙げた。 4日から6番に打順を下げ、2戦連続のマルチ安打。「(当たりは)よくはないですけど、ヒットはヒットなのでまた頑張ります」と次戦を見据えた。

◆巨人宮本和知投手総合コーチ(55)が8回に制球を乱した吉川光、鍬原に苦言を呈した。 同点の8回1死一、二塁から吉川光が登板。4月23日ヤクルト戦以来のマウンドとなったが、4球連続ボールと乱れ、四球で満塁とし降板。代わってマウンドに上がった鍬原も左打者の楽天辰己へ初球のスライダーがひっかかり、押し出し死球。1死を挟み、茂木にも押し出し四球を与え、2点の勝ち越しを許した。 宮本コーチは吉川光に「久しぶりというのはあるけど、ベテランはあそこでしっかりやってくれなきゃいかんね。後輩たちがしっかり背中を見ているわけだから。あそこは正直残念だった」と表情をしかめた。2年目の鍬原には「いろいろなプレッシャーもあるだろうけど、ああいうところでどんどんみんな成長していかないと、この世の中、このプロ野球という世界では飯を食っていけないよね。その辺は厳しく上を目指していってもらわないと。現時点で満足してもらっては困る」と奮起を促した。

◆守護神が一夜でリベンジに成功した。楽天松井裕樹投手(23)が2点リードの9回を3者凡退で締め、両リーグトップのセーブ数を「17」に伸ばした。前日は9回に逆転2ランを浴びて今季2敗目。同じ巨人に対し、同じ堀内とのバッテリーで隙を見せずに封じた。チームはリーグ一番乗りで30勝に到達。交流戦も突っ走っていく。心は燃えていても、松井の頭は冷静だった。「より丁寧に、より(捕手の)堀内のミットにフォーカスした」。先頭の重信は3球連続スライダーで空振り三振。ゲレーロも2球目のスライダーで三ゴロ、増田大も直球で追い込んで最後はスライダーで空を切らせた。「すぐ取り返した方が気分的にもいい。その舞台をつくってくれたことが、ありがたかった。リベンジの機会をくれた仲間に感謝です」と神妙に振り返った。 年下の女房役のためにも、打たれるわけにはいかなかった。4日の9回は先頭岡本に直球を4球続けて中前打で出塁を許し、次のビヤヌエバにチェンジアップを逆転被弾。「(本塁打は)オレの投げミスだから気にするな」と声をかけたが、岡本に対して変化球を1球も挟まなかったことを含め、堀内が自らのリードを責めているのは伝わってきた。 「リードって正解はないと思うんです。だからこそ、彼のリードが間違っていないと証明するには、まず投手が抑えること。抑えた上で(場面について)意見を交わしていければいい。(堀内が)相当、責任を感じていたのでね。勝ちが一番の薬になるから、抑えられて良かったです」 平石監督も正捕手嶋の後継者育成の必要性に言及する中、直近10試合で8度スタメンマスクをかぶる22歳の堀内は有力な候補となる。両リーグでただ1人30試合登板の守護神は、若くしてチームの未来も見据えながら腕を振る。【亀山泰宏】

◆楽天ドラフト6位ルーキーの渡辺佳明内野手が、リーグ30勝一番乗りを呼び込む活躍を見せた。2回2死二塁から巨人田口の直球を左前へ先制適時打。「気持ちで打ちました」というプロ初打点で勢いに乗る。4回には低めのチェンジアップを、最後は右手1本で拾ってチャンスメーク。2点目のホームを踏んだ。6回にも左前へ。左翼レギュラーの島内が左膝を痛めて指名打者での出場となる中、本職ではない外野でのスタメン起用に初猛打賞で応えた。 相手先発は左腕の田口。左対左になっても、平石監督は「自分の色を知っている選手。佳明ならできる、と(起用を)迷わなかった」。指揮官が「バットの軌道が体から外れない。(体の右サイドに)壁ができている」と指摘する長所は、祖父で横浜高の渡辺元智前監督にたたき込まれた揺るぎない土台をうかがわせる。右足を上げたり、引いてみたり、タイミングの取り方に複数の引き出しを持つ器用さで左も苦にしない。明大では自主的にビジョントレーニングを取り入れるなど貪欲な探求心もある。 4月中旬、2軍で外野の練習中にドラフト7位の小郷と衝突。救急搬送された小郷が、その後1カ月近く試合に出られないほど危険なアクシデントを乗り越えた。不慣れな外野守備は一緒に1軍昇格した小郷のグラブを借り、2人でお立ち台に上がったドラフト1位で中堅を守る辰己にも「(距離感が難しいフライは)前か後ろか言ってくれ」と頭を下げた。同期の絆に支えられながら、1軍での居場所をつかもうと奮闘している。【亀山泰宏】

◆楽天辰己涼介外野手の押し出し死球が決勝点となった。8回1死満塁から初球が左膝に当たり、ガッツポーズ。痛む足を引きずりながら「バットで打点を挙げたかったけど、左足で挙げられて良かった。(サッカーで)ゴールを決めるって、こんな感じなんですかね」と笑った。 同期の渡辺佳と2人でお立ち台にも上がり「あいつの泥くささ、何かやってくれる感じをまねていきたい」と刺激を受けていた。

◆巨人坂本勇が、リーグ最速の20号ソロ本塁打を放ち、歴史の扉を開いた。2点を追う6回無死、1ボール2ストライクからの変化球を「コンパクトにいけた」と左翼席に運んだ。本人は「節目じゃないです」と話したが、シーズン20本塁打以上は自身3度目。過去2度はシーズン後半戦での到達だったが、自己最速を大きく更新した。 連日の打順変更にも、きっちりと順応した。前日4日の楽天戦は15年6月27日のヤクルト戦以来となる4番で出場。この日は、今季初スタメンの阿部が昨年5月26日阪神戦以来の4番で出場し、3番に変更した。「(打順が)何番でも、やることは変わりません」と話したように、今季初の3番でもマルチ安打と結果を残した。 球史に残る強打の遊撃手を証明した。遊撃手での20号リーグ一番乗りは、92年池山(ヤクルト)以来27年ぶり。今季は独走する本塁打王争いとともに打率、打点でも上位をキープし、進化を結果で証明するが、チームは4連勝を逃し「明日勝って、勝ち越して、(7日ロッテ戦の)東京ドームに帰りたいです」と前を向いた。【久保賢吾】 ▼坂本勇がセ・リーグ20号一番乗り。巨人選手のセ・リーグ最速20号は10年阿部以来で、遊撃手の20号一番乗りは91、92年セ・リーグで池山(ヤクルト)が記録して以来、27年ぶり2人目。坂本勇の20本以上は10年31本、16年23本に次いで3度目。チーム53試合目の20号到達は、10年の103試合目を大幅に更新する自身最速となった。

◆楽天ドラフト6位ルーキーの渡辺佳が、リーグ30勝一番乗りを呼び込む活躍を見せた。2回2死二塁から巨人田口の直球を左前へ先制適時打。4回には低めのチェンジアップを、最後は右手1本で拾ってチャンスメーク。2点目のホームを踏んだ。6回にも左前へ。左翼レギュラーの島内が左膝を痛めて指名打者での出場となる中、本職ではない外野でのスタメン起用に初猛打賞で応えた。渡辺元智氏(横浜高前監督で渡辺佳の祖父)のコメント「テレビ観戦しました。ぶれずに自分の打撃を続けているように見えます。周りに大きい選手がたくさんいますが、惑わされることなく、高校、大学、プロと安定してやっている。それが認められ、良い結果につながったのではないでしょうか。人気球団の巨人相手に打てたことは、大きな力になるのではと思います。2軍にいた頃、会う機会がありました。人間的にも大きくなって、考え方がしっかりしてきたと感じました。プロでやっていく強い決意が出てきたのでしょう」

◆巨人・田口麗斗投手(23)が5日、楽天2回戦(楽天生命パーク)に今季初先発。4回77球を投げ、7安打2失点で降板した。  「長いイニングばかり見ないで。1カ月中継ぎだったので、一人一人、1イニング1イニングという形でしっかりバッターと勝負できればと思います」  こう意気込んでいた田口だったが、先発の仕事を果たせなかった。一回は三者凡退に抑え、迎えた二回だ。2死からブラッシュに左中間二塁打とされ、続くD6位・渡辺佳(明大)に左前適時打とされ、先制を許した。三回無死満塁のピンチは、ウィーラーの三ゴロをビヤヌエバが好捕し、本塁で併殺打。だが、四回2死一、二塁から茂木の右前適時打でさらに1点を失った。

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が5日、楽天2回戦(楽天生命パーク)に「3番・遊撃」で先発出場。2点を追う六回先頭で、左翼席への20号ソロを放った。  「ここから反撃していきたい」  相手の先発右腕・古川が投じた、真ん中寄りの132キロチェンジアップを見逃さなかった。シーズン20本塁打以上は、2010、16年に次いで3年ぶりで自身3度目。6月での到達は自己最速で、シーズン53発ペースだ。

◆セ・リーグ3位の巨人は5日、楽天2回戦(楽天生命パーク)に2-4で敗れ、連勝が3でストップ。同点の八回1死一、二塁から5番手で登板し、4連続ボールで四球を与えた吉川光夫投手(31)に対し、宮本和知投手総合コーチ(55)は反省を促した。  「久しぶりっていうのもあるんだけど、ベテランはね、あそこでしっかりやってくれなきゃいかんね。後輩たちがしっかり背中を見ているわけだから。あそこは正直残念だったね」  七回途中から投げていた田原が、八回も回をまたいで登板。1死後、銀次に左中間二塁打を浴び、ブラッシュに四球を許したところで、吉川光にスイッチ。だが、4月25日に再調整のため出場選手登録を抹消され、前日6月4日に再登録されたばかりの左腕が、1球もストライクを入れられずに降板した。  6番手の鍬原が、1球目のスライダーを楽天D1位・辰己(立命大)に当て、勝ち越しの押し出し死球。リリーフ陣が踏ん張れず、手痛い1敗となった。

◆今季初先発した巨人の田口は4回で7安打2失点だった。二回に2死無走者から連打で先制点を許すなど内容が悪く「もっと別の攻め方ができたと思う。組み立てを工夫できた」と悔やんだ。  中継ぎで好結果を出してようやく巡ってきたチャンス。長い回を投げてアピールすることはできず「僕自身の存在価値が足りない。そう自分でも思った」と反省した。 鍬原(八回1死満塁で登板し、押し出しの2四死球を与え) 「使ってもらっている期待に応えられず悔しい」

◆楽天の松井が4-2の九回を3人で抑え、17セーブ目を挙げた。前日4日は1点リードを守れず逆転負けを喫しており「リベンジの機会をくれた仲間に感謝している」と謙虚に喜んだ。  試合がなかった3日を挟み5試合連続で登板して力投。今季30試合目の登板で好投し「集中した。一球一球を丁寧に」と充実感に浸った。 ブセニッツ(八回に同点を許すも来日初勝利) 「僕のものじゃなく、誰かのもの(白星)を取った感じがする」 辰己(八回に勝ち越しの押し出し死球) 「本当はバットで打点を挙げたかった。皆さんの応援のおかげです」

◆渡辺佳の祖父で、横浜高前監督の渡辺元智氏は横浜市内の自宅でテレビ観戦し、孫の活躍を喜んだ。「(二回の)第1打席のタイムリーから3安打で、(八回は)押し出しにつながる四球もあって、よく得点に絡んでいた」。打撃内容には「右に左にジャストミート。(体の軸が)ぶれずに振れているのがよかったと思う。(田口との)左対左で打てたのが自信につながっていくんじゃないかな」と飛躍を期待した。

◆早大の同期である巨人・重信と楽天・茂木が試合前に談笑。大学時代はともに1年春からベンチ入りし、卒業までキャッチボールのパートナーでもあった。野球一筋で持っている洋服が少なかった茂木のために、原宿や表参道を案内したことが重信の思い出という。今では両チームの若手のホープ。「すごく刺激になりますし、シゲが試合に出ていたら確認します」と存在の大きさを口にした茂木は4打数2安打。代打で途中出場の重信は2打数無安打だった。

◆阿部が「4番・DH」で今季初先発を果たした。昨年5月26日の阪神戦(甲子園)以来、約1年ぶりに4番を務め、4打数1安打。3打数無安打で迎えた八回に右前打を放った。1日の中日戦(東京ドーム)で史上19人目の通算400本塁打を達成。この日は試合に敗れたとあって「(打てて)よかった」と言葉少なだった。

◆後味の悪い敗戦に巨人・原辰徳監督(60)の声が沈んだ。  「(中盤まで)よく2点で辛抱していたけど、最後は守りきれなかったね」  指揮官は40歳の阿部を今季初めて「4番・DH」で先発起用。同じく初めて3番に据えた坂本勇は六回、自身3度目の20号到達となる左越えソロを放った。1点を追う八回には、岡本がチームで25イニングぶりの適時打となる遊撃内野安打を放って同点。だが、その裏に救援陣が崩れた。  田原が1死一、二塁とピンチを招く。吉川光にスイッチしたが、ストレートの四球を与えて降板。後を受けた鍬原が辰己に初球をぶつけて押し出し死球として勝ち越しを許すと、2死後にも茂木に押し出し四球を与えた。  チームの連勝は3でストップ。原監督は吉川光について「ウオームアップ(投球練習)を見ていても一球も(ストライクに)入っていなかった。本来(の姿)ではないと信じたい」と巻き返しを期待した。 (谷川直之)

◆パ・リーグ首位の楽天は5日、巨人2回戦(楽天生命パーク)に4-2で勝った。「7番・左翼」で先発したドラフト6位・渡辺佳明内野手(22)=明大=が、二回にプロ初打点を挙げて先制点を呼び込み、プロ初の複数安打となる3安打と大暴れ。ルーキーが引っ張り、リーグ首位の座を守った。  ベンチに向かって、渡辺佳が拳を突き上げる。直後、手を開いた。「みんなが開いていたから(バーンのポーズ)」と照れ笑い。プロ初打点を挙げ、波に乗った。  「きのう(4日)負けている状況で、初打点よりも、先制できたことがうれしかった。チャンスでしっかりかえせてよかったです」  二回2死二塁。田口の141キロの直球を左前に流し打った。さらに四回1死は中前打で出塁し、1番・茂木の右前適時打でホームを踏んだ。六回1死は左前打。2-2の八回1死一、二塁では四球を選んで満塁とし、D1位・辰己(立命大)の押し出し死球による勝ち越しにつなげた。3打数3安打1打点1得点、4打席すべてで出塁した。  雷雨の影響で30分遅れて始まった試合。観衆2万6249人の前で初めてヒーローインタビューに臨み、「気持ちよかったです」と会心の笑みで振り返った。  「初めて同期の辰己と一緒に外野を守れて、試合中は声をかけてもらった。いい思い出になった」  祖父は横浜高の監督として歴代4位タイの甲子園通算51勝を挙げた名将・元智さん(74)というサラブレッドだ。2年夏と3年春は一緒に甲子園へ出場。高校時代はすでに60代後半だった祖父が打撃投手を務めてくれた。明大時代は神宮まで応援に駆けつけ、楽天の入団会見や2月の久米島キャンプにも足を運んでくれた祖父に雄姿を届けることができた。  5月23日の日本ハム戦(札幌ドーム)でプロ初安打を放った後、イタリア製の高級ブランド「ボッテガ・ヴェネタ」のバッグを購入。「自分へのご褒美と、活躍したら買える、と士気を上げるために」とプロ意識は高い。  平石監督は「左投手も打てる。すべての打席で価値があった」と絶賛。渡辺佳の奮闘で、チームはパ・リーグ首位をキープ。杜の都に、新たな風が吹き抜けた。 (広岡浩二)

◆巨人がまたまた、打線を組みかえた。DH制の試合だから、阿部を4番に入れるのは、いいとして...。亀井と丸の1、2番も、まあ、並べたくなるのは分かるとして...。  この打順はあくまで、各打者が絶好調の時に組むべきもの。相手に脅威を与えたい、というのもわかるけど、機能はしてこない。やはりまだまだ、1、2番がおぜん立てして、クリーンアップでかえすような、野球本来のオーダーでいくべきじゃないかな。  何と言っても、パ・リーグを相手にするときは、打線で上回らないと勝ち星も増えない。この日のようなオーダーにしたいのならば、ちょこまかした攻撃をしなくても、すんなり得点が入るよう、個々の状態を上げることが先決だよ。脅しがきく打線を早く組めるように、ね。  打線にばかり目が行く中で、エモトは収穫も見つけた。田口は先発で使えそうだよ。大ピンチの連続で、なんとか2失点でしのいだのは、ことごとく低めにボールを集めていたから。いかに低めが大事か、ということ。あと、打者を追い込む配球ができれば、復活できる。パ相手では左腕は特に重要。交流戦での一筋の光明だね。(サンケイスポーツ専属評論家)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ソフトバンク
200 1.000
(-)
-
(-)
1611
(+5)
6
(+2)
8
(+4)
1
(-)
0.262
(↓0.082)
2.500
(↑0.5)
2
(1↓)
阪神
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
1615
(+4)
8
(+5)
3
(-)
5
(+2)
0.355
(↓0.035)
3.710
(↓0.71)
3
(5↑)
広島
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
1613
(+9)
6
(+1)
3
(+2)
0
(-)
0.228
(↑0.023)
1.350
(↑0.29)
4
(5↑)
ヤクルト
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
1611
(+5)
7
(-)
3
(+1)
2
(+2)
0.243
(↑0.032)
3.380
(↑3.14)
5
(5↑)
ORIX
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
166
(+5)
3
(-)
1
(-)
0
(-)
0.299
(↑0.021)
1.500
(↑1.5)
6
(1↑)
楽天
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
166
(+4)
5
(+2)
2
(-)
0
(-)
0.267
(↑0.017
2.500
(↑0.5)
7
(1↓)
巨人
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
165
(+2)
6
(+4)
3
(+1)
0
(-)
0.254
(↑0.004
3.180
(↓1.18)
8
(5↓)
DeNA
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
163
(-)
6
(+5)
1
(-)
0
(-)
0.246
(↓0.087)
3.180
(↓2.18)
9
(5↓)
日本ハム
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
167
(-)
11
(+5)
2
(-)
2
(-)
0.227
(↓0.097)
4.260
(↓0.66)
10
(5↓)
西武
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
166
(+1)
13
(+9)
1
(+1)
2
(-)
0.240
(↓0.01)
5.570
(↓2.57)
11
(1↑)
ロッテ
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
168
(+5)
15
(+4)
1
(+1)
1
(+1)
0.206
(↑0.018)
7.000
(↑3)
12
(1↓)
中日
020 0.000
(-)
2
(↓1)
166
(+2)
11
(+5)
2
(+1)
0
(-)
0.200
(↑0.103)
6.190
(↑0.56)