広島(★5対7☆)阪神 =リーグ戦12回戦(2019.06.02)・マツダスタジアム=
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阪神
07000000071541
広島
00000500051010
勝利投手:ガルシア(2勝2敗0S)
(セーブ:ドリス(2勝1敗13S))
敗戦投手:アドゥワ 誠(2勝2敗0S)

本塁打
【阪神】梅野 隆太郎(4号・2回表ソロ)

  DAZN
◆阪神は2回表、梅野のソロや近本の適時打など、打者一巡の猛攻で7点を先制する。投げては、先発・ガルシアが6回途中5失点。その後は4投手の継投でリードを守り、ガルシアが今季2勝目を挙げた。敗れた広島は、先発・アドゥワが大誤算で、連勝は5で止まった。

◆今季の広島アドゥワ誠投手(20)はマツダスタジアムで3試合に登板して1勝0敗、防御率1・50。 マツダスタジアムでの3失点はすべてソロ本塁打によるもので、本拠地では適時安打をまだ許していない。

◆猛虎打線がコイに食いかかった。2回に8安打を浴びせて一挙7得点を奪った。 火付け役は選手会長の梅野だった。2回先頭で打席に入ると広島先発アドゥワの3球目、140キロ直球をバックスクリーンに運んだ。4号ソロに梅野は「狙い球を一発で仕留めることができました。ガルシアのために先制することができて良かったです。しっかりとリードできるように頑張ります」と振り返った。 その後は1死二、三塁のチャンスを作り、1番近本も続いた。好機で初球をはじき返して右前2点適時打。「ガルシアがしっかりとバントを決めてくれたので、思い切って打ちにいくことができました。追加点を取ることができて良かったです」。 まだ終わらない。2死一、三塁では4番大山が右翼フェンス直撃の適時三塁打を放った。「昨日、一昨日とチームに迷惑をかけていたので、何としても打つという気持ちでいきました。チームの良い流れに乗ることができました」。 序盤の大量得点で、先発ガルシアを援護した。

◆広島西川龍馬内野手(24)が、球団単独3位の連続試合安打を25試合に伸ばした。7点を追う6回1死走者なしで、阪神先発ガルシアから左前打を放った。 球団記録は、日本記録でもある79年高橋慶彦の33試合。

◆阪神先発のオネルキ・ガルシア投手が5回2/3を10安打5失点(自責2)で降板した。 前回登板した5月26日DeNA戦(横浜)では完封勝利で移籍後初白星をゲットしており「いい感じで過ごせたので、これを続けていきたい。(前回は)コントロールがよかった。今回もしっかりと自分のピッチングがしたい」と真っ赤に染めた頭で、首位広島に挑んでいた。 この日は降板までに味方の失策が4つあり、うまくリズムに乗ることができなかった。

◆阪神は2回に梅野の4号ソロを含む8長短打を集めて7点を先制した。広島先発アドゥワは2回10安打7失点で降板。 広島は6回に単打5本と2四球に3つの敵失を絡めて5点を返した。阪神先発ガルシアは5回2/3を投げ10安打5失点で降板。 阪神が6回途中から継投で逃げ切り、広島戦の連敗を6で止めた。ガルシアは2勝目。広島は連勝が5で止まった。先発アドゥワが2敗目。

◆阪神新外国人マルテ内野手が状態を上げてきた。猛攻を見せた2回2死三塁。痛烈なゴロで三遊間を破るタイムリーを放った。9回も左翼フェンス直撃のヒットを打つなど、6試合連続安打にのばした。 「アプローチができてきた。タイミングも取れてきている」と手応えは十分だ。前日1日は3番に座り、この日は5番。存在感たっぷりの打撃だ。

◆まだまだ、進化するけえ! 首位広島が阪神戦で0-7から5-7まで追い上げ「敗れて強し」を印象づけた。 貯金13の首位で4日からの「日本生命セ・パ交流戦」に突入するが、緒方孝市監督(50)は「これが最終形ではない」とチームにメスを入れると宣言。守護神中崎を抑えに固定せず、2回7失点のアドゥワを中継ぎに配置転換する。リーグ4連覇&悲願の日本一へ、ベストチームをつくる作業を貪欲に続ける。 チームの勢いを象徴するような猛反撃だった。7点を追う6回1死。西川の左前打から打線がつながる。磯村右前打、小窪四球で満塁となり、田中広が2点左前打。さらに2死二、三塁から野間の内野安打に2つの悪送球がからみ、2点を加えた。バティスタの左前適時打も飛び出し、この回一挙5点。相手の守備の乱れもあり、どちらが負けているかわからない迫力で追い上げた。 2点及ばずに敗れたが、ベンチ裏に暗いムードはない。一時は首位と8ゲーム差の最下位に沈みながら、猛烈に巻き返してきた自負がある。8連勝、4連勝、11連勝、そして5連勝。断続的な大型連勝で、首位に立った後も快進撃を続ける。この日敗れても貯金13、2位阪神に4ゲーム差。他球団がうらやむチーム状況であるのは間違いない。 それでも緒方監督は「これが最終形じゃない」とチームにメスを入れる。安定感を欠く中崎を不動の守護神の座から下ろし、アドゥワを中継ぎへ配置転換する。初めて2点ビハインドの展開で起用した中崎について「彼とは話をしている。ポジション的なものは流動的になる」と説明。先発で7試合起用したアドゥワについても「中に入って火曜日から投げてもらいます」と話した。 3連覇チームから昨オフ、丸、新井、エルドレッドが抜けた。その時点で緒方監督は、一からのチームづくりを覚悟した。「丸の穴」を埋めるのではない。現有戦力を駒として、チームを土台からつくり直す作業。苦しみ、のたうち回りながら1カ月をかけて上位打線を固め、投手陣も整備。そして、もっと強いチームをつくるため、さらなる改造に乗り出す。 4日から交流戦に突入する。指揮官は「しっかり切り替えてやっていきたい」と言い切った。カープはもっと強くなる。【村野森】

◆阪神近本光司外野手は1-0の2回1死二、三塁で右前適時打を放ち、リードを広げた。 初回の右前打と合わせて3試合ぶりのマルチ安打。「自分の中ではいい形で打てた。しっかり1本、と毎試合思っている」。それでも5回2死二、三塁の得点機で三ゴロに倒れたことを反省。「いいところでもう1本出れば楽に試合を運べた。チャンスに強くなれるよう練習します」と貪欲だった。

◆梅ちゃん弾から豪快に鯉料理だ! 阪神梅野隆太郎捕手(27)が2回先頭で先制決勝の4号ソロを放った。この一撃を口火に8長短打を集め、今季1イニング最多7得点の猛攻。梅野がアーチをかけると9連勝の不敗神話で、広島戦の連敗も6で止めた。貯金5、首位広島と4ゲーム差2位の好位置で、リーグ戦は一時中断。4日の敵地ロッテ戦から、前半のヤマ場となる「日本生命セ・パ交流戦」に挑む。ぐんぐん伸びた。梅野にバチンとはじかれた白球は、弾丸ライナーでバックスクリーンに飛び込んだ。 「真っすぐ一本に絞って。狙い球を一発で仕留めることができた。(感触は)完璧でした」 華々しく猛攻の口火を切った。0-0の2回。先頭梅野の1発に導かれ、打者12人で長単8安打を浴びせて一挙7得点。前回敗れた広島先発アドゥワをKOした。「自分がキャッチャーをしていても、ホームランは勢いや流れが出るので、バッテリーとしては嫌ですから」と会心だ。 遠くに飛ばすイメージができている。梅野は「バットが曲がることなんて絶対にないけど」と前置きした上で、ムチのようにしならせて打つ感覚を明かした。 「ボールに力をより伝えるために、しなりを意識しています。ビンタするのと一緒かな? 普通にバンとたたかれるよりも、手首を返してバチンとたたかれる方が痛い。バットも一緒。だから、しなりを大事にしています」 これぞ梅野流"ビンタ打法"による1発。ウイットに富んだたとえも、妙に説得力がある。 昨季終盤には右肘を疲労骨折、今季は左足薬指を骨折した。満身創痍(そうい)で試合に出続けているが「(状態は)だいぶよくなって、自分のベストの状態でこれから挑んでいけると思う」と力強く言った。 矢野監督は交流戦前までの戦いを振り返り、「本当、リュウがよく頑張ってくれている」と唯一、固有名詞を上げた。攻守にわたり、MVP級の活躍でチームの2位に貢献している。 梅野が1発を打つとチームは昨年4月から9連勝。「運がいいのかな? と思う。自分が打って、何とか守り抜いているんじゃないかな」と表情を緩ませた。 負ければ首位広島と6ゲーム差がつくところで踏ん張り、広島戦の連敗も6で止めた。「3タテと1勝2敗では全く違う。交流戦に入っても、とにかく上を目指してやっていきたい」。貯金5で2位を死守。首位とゲーム差4で交流戦に臨む。今度はパ・リーグ相手に梅ちゃんパワーを発揮する。【真柴健】

◆3年前の新人王が逆襲のゴングを鳴らした。阪神高山俊外野手(26)が、2年ぶりの猛打賞となる3安打1打点と気を吐いた。今季4試合目のスタメンとなる7番左翼で出場。6点リードの2回、一巡して巡ってきたこの回2打席目は右前適時打を放ち、一挙7点のビックイニングを締めた。 鋭いスイングだった。2死一、三塁の場面。1ストライクから広島アドゥワの変化球を強振すると、打球は右翼にはずんだ。「(スタメンは)だいぶ久しぶりだったんですけど、まず結果が出たことは良かった」。5回に右前打を放つと、7回には内角低めの変化球をすくい上げる"ゴルフ打ち"で中前打に。21試合ぶりの先発出場で17年6月2日の日本ハム戦以来、ちょうど2年ぶりの猛打賞で存在感を発揮した。 チームのピンチも高山にはチャンスだ。不動のレギュラー福留が前日1日に「右ふくらはぎの筋挫傷」で出場選手登録を抹消された。ぽっかりと空いた左翼のポジション。矢野監督は「もう1回、レギュラーに返り咲くというのを目標に置いていると思う。アイツにとって本当に大きなチャンスがきていると思う」とハッパを掛けた。 進化しつつある。昨秋キャンプでは高く構えていたバットを上下に動かしてタイミングを取るなど新たな打法を試行錯誤。守備でも筒井外野守備走塁コーチから「アクセントを付けていこう」とアドバイスされ、動きを見直した。ボールの追い方、目線のやり方からメリハリを意識。レギュラー奪還へ総合力アップを目指した。 「だいぶ出遅れているのでまだまだです。今日は今日で終わったので、また次、試合に出られたら頑張りたいです」。5月29日の巨人戦では、代打満塁サヨナラ本塁打の離れ業をやってのけた。急激に注目度も増してきたが、表情を緩めることはない。苦しんだ時間が長かったからこそ、一喜一憂はしない。交流戦では福留の穴を埋める活躍も期待される。1歩ずつ前進し、完全復活を期す。【桝井聡】 ◆高山の猛打賞 17年以来2シーズンぶり。前回も奇しくもこの日と同じ6月2日で、日本ハム戦に「3番左翼」でフル出場して3安打だった。なお高山の猛打賞は、新人だった16年に13度、2年目の17年に3度あり、今回が通算17度目。

◆阪神リリーフ陣が6回途中から無失点リレーを決めた。打のヒーローが梅野なら、投のヒーローは守屋功輝投手だ。6回2死一、二塁。ガルシアが7点の援護を吐きだし、2点差に迫られて救援した。相手は広島の4番鈴木。「マイナスなことは考えずポジティブに。絶対に抑えようと思った」。ひりつく緊張感を力に変え、2球で追い込むとファウルを挟んだ4球目。「たまたまシュートしてくれて見逃してくれました」。しっかり腕を振った直球を外いっぱいに決めて見逃し三振でピンチを脱した。 この広島3連戦で3連投。1発が出れば逆転の場面で広島に傾いた流れを断ち切る価値ある4球で、後続にバトンを託した。「いろんな経験をさせてもらっている。同じミスをしないようにしています」。今季はプロ初勝利を含む2勝、この日で3ホールド目。矢野2軍監督の下で昨季ウエスタン・リーグでチーム最多39試合に登板した経験値を1軍に持ち込んでいる。 もちろん矢野監督はその仕事ぶりを最敬礼でたたえた。「すごく難しい場面。本当に成長というかね、投げっぷりというか、あいつの良さが出た。あの1個のアウトが、本当に流れを止めた。素晴らしい投球」。藤川-ジョンソン-ドリスの方程式の1つ手前で守屋の存在が光った。

◆阪神大山悠輔内野手が4番の存在感を示した。1回に中前打を放って3試合ぶり安打。2回は2死一、三塁でアドゥワのスライダーをとらえて右翼フェンス直撃の2点適時三塁打を放った。「昨日、おとといとチームに迷惑をかけていたので、何としても打つという気持ちでいきました」。 矢野監督も「打てなかったら責任を負うポジションで悠輔も頑張っている。今日はすごくいい働きをしてくれた」と評した。

◆阪神オネルキ・ガルシア投手が大量援護に守られ、2勝目を挙げた。序盤から力投を続けたが、6回に田中広の2点打や味方の1イニング3失策も絡んで大量5失点。5回2/310安打5失点(自責2)で降板した。 「打者がすごく打ってくれて感謝している。何よりもチームが勝てたことが良かったよ」。開幕から3試合連続7失点で2軍に降格したが、再昇格後は2試合連続7点の援護を受けた。777で"逆フィーバー"したが、お次は、正真正銘の777フィーバー? 次回9日の日本ハム戦も7点援護ゲットなるか。7の奇縁にも注目だ。

◆打撃好調の広島サビエル・バティスタ外野手(27)がプロ初の三塁打を放った。 1回2死走者なしで、阪神先発ガルシアから右翼フェンス直撃の当たりを放ち、三塁まで激走。最後はヘルメットを飛ばし、足からスライディングした。「しんどかった。いつもより長く感じた」。3、6回には左前打を放ち、今季9度目の猛打賞もマーク。「本当に調子いい。交流戦でも一生懸命がんばりたい」と話した。

◆阪神は6回、高山俊外野手、マルテ内野手、大山悠輔内野手と計3失策。 1イニングでは、00年10月6日ヤクルト戦(神宮)3回の大豊2、上坂1の計3失策以来、19年ぶり。

◆阪神梅野が2回先頭で先制決勝の4号ソロを放った。この一撃を口火に8長短打を集め、今季1イニング最多7得点の猛攻。梅野がアーチをかけると9連勝の不敗神話で、広島戦の連敗も6で止めた。 矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -2回の攻撃が効いた もちろん、もちろん。最高の形でみんながつないでね。あそこで一気に流れを持って来られたんで。 -2連敗からの1勝。反発力を見せた いまの広島は強いと感じている。2連敗して、その前からも連敗が続いてるのも分かっている。止められたっていうのと。この勝ちはすごく大きいと思う。 -広島に点が取れていなかった。勢いがつく 投手がいいから。広島の投手は。それは俺らが崩していかないとダメだし。簡単に点を取らせてくれるような状態の、先発ローテでなくなってきていると感じている。だからこそ接戦で持っていくっていうのが、俺らの戦い方。 -いい形で交流戦へ もちろん、もちろん。広島に対する連敗をみんなの気持ちで何とか止めることができて交流戦に入れる。今日の勝ちは、すごく大きい。 -開幕から55試合。戦いぶりをどう見ているか 良いも悪いももちろんある。広島が完成に近づいているというか、完成しているチームだとしたら、ウチはまだそこまで行けていない。良いところも悪いところもやっぱり、出てしまうのは、それは俺の責任というか、俺が受け止める。失敗を恐れるプレーを俺はしてほしくない。

◆阪神・梅野隆太郎捕手(27)が2日の広島戦(マツダ)で二回に先制の4号ソロを放った。  「狙い球を一発で仕留めることができました。ガルシアのために先制することができて良かったです。しっかりとリードできるように頑張りま す」  2ボールからの3球目、140キロ直球を振り抜くと打球はぐんぐん伸びてバックスクリーンに飛び込んだ。5月22日のヤクルト戦(甲子園)以来のアーチで先発のガルシアを援護した。

◆広島のアドゥワが先発として自己最短の2回7失点でKOされた。立ち上がりから制球がばらつき、二回に甘い球を痛打された。8長短打を浴びてこの回限りで降板。「ほとんど全部高かった。突っ込んでいたのを修正できなかった」と声を落とした。  打線が六回に失策にも乗じて5点を返したが、チームの連勝は5で止まった。緒方監督はアドゥワの配置転換を明言し「次は中に入って投げてもらう。また切り替えて交流戦に入っていきたい」と話した。 田中広(六回に2点打) 「チャンスだったので積極的に行った」 野間(六回に適時内野安打) 「何とか後ろにつなぎたかったので、一生懸命走った」 西川(25試合連続安打) 「何もない。何もないよ」

◆阪神は2日、広島戦(マツダ)に7-5で勝利。広島戦の連敗を6で止めた。二回に梅野の先制弾を皮切りに、一挙7得点。六回に5点をかえされたが、強力救援陣で逃げ切った。  「(二回は)最高の形でみんなつないでね、あそこで一気に流れを持って来られた」と矢野監督。「今の広島って、もちろん、強いなっていうのは感じているし。2連敗して、その前から連敗が続いていると、もちろん俺らも分かってるんだけど。きょう、止められたっていうのは、価値は相当大きいと思う」。  貯金5、首位広島とは4ゲーム差で4日からの交流戦へ。「貯金という部分では、2試合やられたというのはあるけど、結果(広島3連戦で)1個しか減っていないんでね。そういう形で交流戦に臨めるのは、すごく意味のある勝ちやと思う。球児(藤川)もね、みんな(投手陣が)しんどい場面で、しっかりウチらしいつなぎをしてくれた。そういう戦いを、交流戦もやっていけたらなと思う」と意気込んだ。

◆阪神は守屋が好救援。六回にガルシアが5点を失い、ピンチの場面で、2番手で登板した。4番鈴木を148キロの直球で見逃し三振に仕留め「絶対に抑えようという気持ちで行った」と誇らしげだった。  七回からは藤川、ジョンソン、ドリスが得点を許さなかった。矢野監督は「すごく難しい場面であいつ(守屋)の良さが出た。しっかりうちらしいつなぎをしてくれた」とねぎらった。

◆阪神・高山が2日、広島戦(マツダ)で2017年6月2日の日本ハム戦(甲子園)での3安打以来、730日ぶりの猛打賞をマークした。  「気持ちは1打席1打席集中していますけど、球種を張ってみたり、そういうことをしながらできたので、良い結果になったかなと思います。だいぶ出遅れているので、きょうはきょう。3本打てたのは良いことですけど。次の試合出られたら頑張ります」  右ふくらはぎ筋挫傷の影響もあって1日に抹消された福留に代わって、「7番・左翼」で5月6日のヤクルト戦(神宮)以来のスタメン出場。一挙7得点した二回に、梅野の先制弾後にアドゥワから四球を選ぶと、一巡した2死一、三塁で右前適時打。六回は九里から右前打、八回1死二塁で菊池保から技アリの中前打を放った。矢野監督も「アイツ自身もこのチャンスを逃したくないという思いで1回1回打席に立ってる」と期待した。

◆「交流戦前の広島3連戦は初戦が1点、2戦目は2点と打てていないからバッティングセンターに行きまへんかァ」「ええなあ!! で、どこへ行くねん?」「ここですわ。『アドゥワバッティングセンター』ですわ」  「ア、アホかあ!! 5月19日に行ったら、ボロボロになったわー(7回4安打無得点と手も足も出なかった)」「それが大丈夫ですねん。機械の設定を全て分析したんで打ち放題でっせー!!」とでもいうように、二回に8安打を集中してKOしたのだ。  確かに本日のアドゥワは変化球のコントロールが悪かったりしたが、前回の無得点から2回KOはすご過ぎる!!  この猛攻は日夜、縁の下の力持ちに徹しているスコアラーの努力のたまものだったのでは...そーであるなら、本物の一丸野球で今季の阪神はマジ強いのだ!!  本日の強さがスコアラーのファインプレーなのか否か? その答えは、対戦の少ないパ・リーグとの戦いで明白になるのだ。さ、厳しい交流戦が始まる。猛虎ナインも裏方も、全員が主役の気持ちでぶち当たれー!!

◆--2戦取られてから反発力を見せられた  矢野監督「やっぱりやっててもね、今の広島って、もちろんこう、強いなっていうのは感じている。きょう(連敗を)止められたっていう価値は相当大きいと思う」  --2試合連続無安打だった大山に安打が出た  「打てなかったら責任を負うようなポジションで頑張っているんで。きょうはすごく、いい働きをしてくれた」  --貯金5で、交流戦へいい形で入れる  「球児(藤川)もね、みんなしんどい場面でしっかりウチらしいつなぎをしてくれた。そういう戦いを交流戦もやっていけたらなと」  --開幕から55試合  「広島がもしかしたら完成に近づいているチームだとしたら、ウチなんかまだ、そこまで行けてないんで。良いところも悪いところも出てしまうというのは俺の責任というか、俺が受け止めるし。失敗を恐れずどんどん挑戦していく中で、この55試合、みんな、よくつないでくれた」

◆梅野は5月22日のヤクルト戦(甲子園)以来の4号で、チームは4戦全勝。昨年6月27日のDeNA戦(横浜)での3号から、9連勝中。  阪神の1イニング7得点は昨年9月16日のDeNA戦(横浜、○20-4)での八回の「9」以来。1イニング8安打も、そのとき以来。  広島戦は5月1日(甲子園)から7試合連続で先制を許しており、この日が8試合ぶりの先制。今季の広島戦は先制すれば4戦4勝。されれば8戦1勝7敗。  今季は55試合のうち23試合で先制し、1分けを挟んで11連勝中(19勝2敗2分け、勝率・905)。逆転負けは12球団で最も少ない3度。

◆哲学の領域では(また小難しいことをぬかしやがる...といわないで先を読んでください)相互に無縁で独自の世界を構成する心身の"両者"が「あたかも関係にあるかのような状態を示す理由」はあらかじめ神によって『調和が生ずる』ように定められているからである...という。  え、13行もかけて何をゴチャゴチャぬかしとるんや。要するに...阪神が勝ったことは、それでエエやん! と皆様は昨夜は美味しい酒を呑まれたでしょうが、実は、負けた赤ヘル党の皆様もまたそんなに息苦しい苦い酒ではなかったハズ、なのであります。  つまり...交流戦に入る直前の試合。ガルシアが先発して二回に一挙打者12人で7点...この展開で藤川-ジョンソン-ドリスを、まさかドキドキしながら投入させられるとは。これが赤ヘルに内在する『予定調和』の強さのいやらしさ...。  実は試合前に私めは難波の編集局の窓際で、まずマツダスタジアムの記者席の編集委員上田雅昭に電話をいれました。本音を言えば、赤ヘルの嫌らしさを思うと「虎ソナ班」としては不安材料ばかりですっかり"弱気"でした。それで上田記者にまずこう同意を求めた次第です。  「おい、きょうは40年前の1979年6月2日、トレードで巨人に"譲った"江川卓投手が、後楽園で阪神戦に初先発をした日なんや。おぼえてるか」  そこは博覧強記の上田。「ああ、僕は花も恥じらう中学生でして(どこがじゃ)...先輩はどこで何をしてましたん」ときた。そんなことはどうでもエエやん。その注目の江川初マウンドの試合で、阪神は調べてみると四回にスタントン、七回に若菜、ラインバックがドカンと一発攻勢や。特にラインバックは逆転3ランで結局、江川投手は8回35人、126球5失点。そやからきょうもマツダでそんな風に阪神3発といかんかいなぁ...と思ってナ...。  すると上田は「何をそんな"妄想"にすがりついてるんですか。勝負は時の運ですがな...」と電話をきりやがった。すると記者席から今度はサブキャップ長友孝輔が電話をくれて...傷ついていたトラ番爺ィをこうなぐさめてくれたのだ。  「先輩、実は高山選手の状態がよかったんですョ。それできょうは、高山が僕のおススメです。あ、このマツダが終わると交流戦でしょ。4日からは千葉のZOZOマリンでロッテ戦。千葉・船橋出身の高山選手にとっては"ご当地"ですから期待できます。先輩もアテにしてくださいョ。元気だして...」と先の話をしやがったぞ。  それにしても...二回の7点はたしかに小気味よかった。しかし...そのあとの阪神の攻撃は隙だらけだった。そのスコアを頭にたたき込んでおいてもらいたいのであります。むしろ赤ヘル軍団は「交流戦の後」の阪神にどれほどの"脅威"を感じたのだろうか。  実は...アノ40年前のこの6月2日、日本中を"敵にまわした怪物"江川は異様な空気のなかでMAXは138キロ...。ラインバックの3ランが出た瞬間のTV視聴率46・8%という中で、怪物クンは「いい勉強になりました...」とニコリとした。それをみて当時解説者の村山実は後楽園の記者席でポツリと「江川は随所に今後のためにエサをまいていた。油断がならんヤツや...。サイちゃん(稲尾和久)の幻影を見たヮ」とフーッとため息。この日のマツダの六回の阪神の5失点に、その影をみたような気がしてならない...。

◆先発のガルシアは5回2/3を10安打5失点(自責は2)で2勝目。打線の大量援護もあり五回まで無失点と快調だったが、六回につかまった。「全体的によかったんですけど、六回はボールが高くなっていたところをやられてしまいました」。味方の失策が絡む不運な失点もあったが、自身の投球を反省。「打ってくれて何よりです。チームが勝てたことが一番ですね」と勝利を喜んだ。

◆八回に登板したジョンソンは、三者凡退に抑えて流れを渡さなかった。「うまく火消しというか、チーム全体で勢いを止めることができたので、これを続けたい」。先頭の代打・松山の打球を右翼の中谷がダイビングキャッチ。「先頭打者がヒットとアウトでは全然違うので、めちゃくちゃ助かりました」と感謝した。これで7イニング連続無失点で、防御率0・66。リーグトップタイの18ホールド目だ。

◆4番の大山は一回に3試合ぶりとなる中前打を放つと、二回は3点を奪い、なお2死一、三塁で右翼フェンス直撃の2点三塁打。「最終的に2点差なので1点でも多くというのが大事。そういう意味ではよかった。(ただ)その後の1点を取っていけるように」と気を引き締めた。また初の5番で起用されたマルテは二回、大山に続いて左前適時打。「(ガルシアと)2人とも下(2軍)で苦しい思いをしてきたし、お互いに結果が出始めてよかった」。これで6試合連続安打だ。

◆2点リードの九回は守護神のドリスが登板。バティスタを投ゴロ、鈴木は遊ゴロ、西川は左飛に打ち取り、強力クリーンアップを3人斬り。リーグトップの鈴木博(中日)に1差に迫る、13セーブ目だ。「しっかりチャンスをものにするチームなので、ひとりひとり集中して投げた」。4日からは交流戦が始まるが「いっぱい食べて、いっぱい寝て、交流戦に備えたい」と意気込んだ。

◆D3位・木浪聖也内野手(ホンダ)が自打球を受け、悶絶(もんぜつ)した。七回1死一、三塁で菊池保の初球をファウルし、右足首付近に当てた。トレーナーと矢野監督が駆けつけたが、プレーを続行。試合後は「全然大丈夫です。試合にも出れます」と笑顔で話した。6試合ぶりにマルチ安打をマークしたが、課題の守備では三回に野間のゴロをファンブルし、8失策目を記録した。

◆糸井は「3番・右翼」でスタメン復帰。一回にアドゥワから通算100個目の死球を受けると、二回2死一塁では右前打を放ち、ビッグイニングを演出した。今季初欠場となった前日1日の試合後、矢野監督が「あした行くよとか、ちょっと言える感じじゃないかな」と話すなど心配された中、3打数1安打で六回の守備から退いた。

◆拳を握り、吠えた。大きな大きな1つのアウト。鯉の猛追を振り切ったのは、赤丸急上昇中の右腕・守屋だ。7-0から7-5まで迫られた六回、なお2死一、二塁で4番・鈴木をズバッと見逃し三振に斬った。  「最後はたまたま(真っすぐが)シュートしてくれたので、三振が取れました。連打が続いていて流れが悪かった。マイナスなことは考えず、絶対に抑えようという気持ちでした」  真っ赤に染まった敵地の押せ押せムードを、完全にシャットアウトした。六回、ガルシアがつかまり、あっという間に5失点。守備陣も1イニング3失策と不穏な空気がただよっていた。しかも打席は鈴木。一発を浴びれば逆転される緊迫の場面で、コールされた。  しかし、どんなピンチでも、いつも通り強気に腕を振るだけだった。2球で追い込むと、4球目は外角高めへ148キロ。見逃し三振に仕留め、矢野監督も「一番ドキドキしてね。すごく難しい場面。成長というか、投げっぷりというか。あいつの良さが出たと思う。あの1個のアウトがほんとに流れを止める部分になった。素晴らしいピッチング」と大絶賛だ。  鈴木には通算6打数3安打だが、5月31日の1戦目も1-1の八回に見逃し三振と、ここ2打席は"完勝"。その存在感は高まるばかりだ。今季すでに23試合目の登板。4月9-11日の中日戦(甲子園)以来の3連投も「1、2日目も球数は少なかったので、全然ふつうにいけました」。広島との前カードの5月17日(甲子園)では、1アウトも奪えず4安打5失点。悔しい思いをしたが、この3連戦は無安打無失点に封じ込め、きっちりやり返してみせた。  「ことしはいろんな経験をさせてもらっている。絶対に同じミスはしないという気持ちでやっています」  一戦一戦頼もしさを増している守屋が、これからも任された場面で仕事を果たし続ける。 (箭内桃子) 守屋について阪神・金村投手コーチ 「打たれたら一気に試合が変わってしまう場面。投げっぷりのよさというか、いい意味での開き直りを、この3試合で出してくれた」 同じく阪神・福原投手コーチ 「嫌な空気だったけど、しっかりバシッと切ってくれた。いい経験できていると思うので、どんどん自信をつけて投げてくれたら」

◆連勝は5で止まったものの、広島・緒方監督は二回で0-7の試合を2点差まで追い上げた野手陣を評価した。  「どういう展開になろうと、野手は最後まで集中してくれた。もう一押しのところ。また切り替えて、交流戦をやっていきたい」  アドゥワが2回7失点でKOされたが、打線はあきらめない。六回1死から西川の左前打をきっかけに打者一巡の猛攻で一挙5点を奪い、王者の力を示した。  4月16日の巨人戦に敗れた時点で最大借金8までいったが、その後、8連勝、11連勝と2度の大型連勝で5月は球団新記録の20勝をマークした。巨人にFA移籍した丸の穴も、バティスタや西川、野間、安部らの成長で埋まっている。  「試行錯誤をして少しずつメンバーが固まっている。でも最終形態とは思っていない」  33勝20敗1分けで2位阪神とのゲーム差は4。4連覇を目指す赤ヘルは昨年より3つも多い貯金「13」で4日、交流戦初戦(対西武、メットライフ)を迎える。(柏村翔)

◆D1位・近本光司外野手(大阪ガス)が二回、1点を先制し、なお1死二、三塁からアドゥワの初球141キロを振り抜いた。二塁手・菊池涼のグラブを弾いて右前に運ぶ2点打。5月5日のDeNA戦(甲子園)以来、102打席ぶりのタイムリーを記録した。  「1打席目に自分の中ではしっかりいい形で打てたので、その後もよかったかなと思います」  得点圏での安打も実に19打席ぶり。2安打2打点で勝利に貢献した。  それでも「しっかり一本打とうというのは毎試合思っています。いいところで打てたら、もっと試合が楽だったと思うので。チャンスに強くなれるように練習していきます」と七回2死満塁での二ゴロを反省。得点圏打率は・289。近本が打てば、やはりチームは乗る。 (織原祥平)

◆足元のボールを、ほとんどバットを垂直にしてすくう。高山にしかできない打ち方が、止まらない勢いであふれ出した。3本目はゴルフのアプローチショットのように中前の緑に弾ませ、2年ぶりの猛打賞。福留が不在となった左翼に、雌伏のときを越えた安打製造機がガチッとハマった。  「気持ちは1打席1打席集中していますけど、球種を張ってみたり、そういうことをしながらできたので、良い結果になったかなと思います」  今季4試合目の先発。5月6日のヤクルト戦(神宮)以来で「7番・左翼」に入った。当然、前日1日に福留が右ふくらはぎ筋挫傷の影響もあって抹消された余波だ。5月29日の巨人戦(甲子園)での延長十二回の代打サヨナラ満弾はあったが、壁は高かった。チームにとって痛恨の大ベテラン不在も、この若者には発奮するべきときだ。  一挙7得点の二回。梅野の先制弾後にアドゥワから四球を選ぶと、一巡した2死一、三塁で痛烈な右前適時打を放ち、ビッグイニングを締めた。六回は九里から右前打。そして八回1死二塁で菊池保から技アリ中前打。2017年6月2日の日本ハム戦(甲子園)での3安打以来、実に730日ぶりの猛打賞だ。  明大では東京六大学リーグ新記録の通算131安打。「固め打ち」を代名詞にプロへ飛び込み、新人王に輝いた16年も13度の猛打賞。NPBの新人記録である長嶋茂雄氏(巨人)の14度に迫り、球団記録を樹立したバットマンが、チームの危機に反攻ののろしだ。  4日からは地元・千葉で交流戦に突入。福留の不在に加え、DH制もあり、さらに真価が問われる。矢野監督も「アイツ自身もこのチャンスを逃したくないという思いで1回1回打席に立ってる。走塁も守備も、まだまだやることはある。打つだけじゃないんでね、レギュラーというのは。そういうところも含めて、どんどん上を目指してもらいたいと思います」とハッパをかける。  高山自身も「だいぶ出遅れているので、きょうはきょう。3本打てたのは良いことですけど。次の試合出られたら頑張ります」と臨むところ。高山が高山でいられれば、虎はもっとつながる。 (長友孝輔)

◆痛快コイ倒! 梅ちゃんが点火!! 阪神は首位広島に7-5で勝ち、同戦の連敗を6で止めた。梅野隆太郎捕手(27)が二回、対カープ8試合ぶりの先制点となる4号ソロを放ち、ここから一挙7点。一発を放てば昨年から9連勝の"不敗弾"で貯金を5に増やし、ゲーム差も4。さあ、4日のロッテ戦(ZOZOマリン)から勝負の交流戦だ!!  真っ赤に染まるマツダスタジアムのバックスクリーンに突き刺す白球が、虎を"呪縛"から解き放った。鯉アレルギーに終止符を打つ豪快弾。梅野が打てば、勝つ!!  「しっかり自分のスイングができたし、ホームランはバッテリーも嫌なものですし。自分としても1打席目に出たのは大きかったですね。(広島相手に)3タテと1勝2敗は違うと思います」  首位カープを叩き、充実感をにじませた。0-0の二回先頭。2ボールからアドゥワの140キロを一閃。5月22日のヤクルト戦(甲子園)以来、9試合ぶりの4号ソロがチームを勇気づけた。  負ければ広島戦7連敗&2カード連続3連敗、首位と今季最大6ゲーム差に広がる危機だった。しかも6連敗中、すべて先制点をとられてきただけに価値がある。広島戦に限らず、虎は今季、先制したら滅法強い(これで11連勝)。点火された打線は打者12人、8安打の猛攻で、今季最多の1イニング7得点だ。  梅野は打者一巡した2打席目も右前打を放ち、七回は左翼線二塁打で今季5度目の猛打賞。しかも昨年6月27日のDeNA戦(横浜)の3号から、一発を放てば9連勝! 今季4戦全勝と"梅野伝説"も継続し「結果としてそう出ているのは、自分が打ったところで何とか守り抜いているのかも。そういうツキを持ってこれるようにできればいい」と笑った。  プロ6年目。マスクをかぶり、何百人という打者との読み合いを制して昨季ゴールデングラブ賞に輝いた経験は、そのまま相手投手を打ち砕く攻撃力に生きている。  「この場面は(体の)近いところを突いてくるなとか、外に来そうだなとか。(相手の意図が)わかるようになってきているのかなと思います。読みを当てて割り切っていかないと、率はあがってこない」。打率・314は堂々のリーグ5位。正捕手としての責任と実績が好循環を生む。  さらに「大事にしているのは、最低限だけど最高の結果になるようにということ。8番でやってきたことが今につながっています」。今季は6番が多いが、昨年まで投手の前の8番が多かったことも"考える打撃"に役立っているという。  矢野監督は「(二回は)最高の形でみんなつないだ。(交流戦前に)すごく意味のある勝ち」と笑顔。「本当、リュウ(梅野)がよく頑張ってくれているというのが、ここまで振り返るとしたらあるんちゃうかな」。貯金5、広島と4差の2位につける55試合の原動力として名指しした。  「交流戦に入っても、とにかく上を目指して。追われるほうがきつい。どんどん勢いを作り出して、勢いのあるチームで戦えたら最高」と梅野。交流戦でも攻守の要として、猛虎を勝利へ導き続ける。 (新里公章) 阪神・浜中打撃コーチ 「アドゥワのストレートを打てないと話にならない。ストレートをいかに捉えられるかというのは、ミーティングで選手をはじめスコアラーと話していた。梅野のホームランからうまいことつないでくれた」

◆圧勝ムードから一転して逃げ切り辛勝。交流戦突入を前に、白星は喜ばしいが、4失策はちょっと多すぎ。通算47失策も両リーグ最多に。今後に向けて阪神OBの八木裕氏(53)=サンケイスポーツ専属評論家=は「慣れない球場で戦う交流戦はしっかり準備を」と指摘した。  広島に3連戦3連敗という最悪の事態は避けられたことは大きい。3戦目に勝ったことで、嫌なイメージで交流戦を迎えることもない。いくら調子が悪い投手でも、イッキに7得点は、そうそう奪えないし、全体的に打っていることも明るい材料。開幕から粘り強く戦ってきて、貯金を5つ持ちながらの交流戦。流れは悪くない。  そんな中、勝ったからこそ反省しやすいし、反省してもらいたいのは4失策。普通は4つも失策を重ねては勝てない。特に気になったのは六回の守備で見られた送球ミスだ。マルテの三塁への送球、大山の本塁への送球は、いらない送球であり、無駄な送球だった。あの回、モタモタしてしまったイメージが強い。  野球でミスは有り得るし、失策は出てしまうもの。それでも、それを少しでも減らす努力は必要だろう。  ちょうど、4日から交流戦が始まるタイミング。ということは、普段の公式戦では戦わない球場での試合がある。ことしでいえば、ZOZOマリン、ヤフオクドームが該当する。慣れていなければ、当然、ミスが生まれる確率が高くなる。特に最初のZOZOマリンは風も難敵。飛球への対応も難しくなる。入念な「備え」をして臨む必要がある。  守備のミスは、投手の足を引っ張ってしまう。失点につながる。肝に銘じて、交流戦を戦ってもらいたい。 (サンケイスポーツ専属評論家) ★「投手陣にお礼」  阪神は三回に木浪が野間の遊ゴロを失策。六回は1死満塁から田中広の左前打を高山が本塁へ悪送球し、それぞれ進塁を許して二、三塁に。2死後、野間の遊撃適時内野安打で、送球を受けた一塁・マルテが三塁へ悪送球し、一気に本塁を狙った二走を刺そうとした三塁・大山の送球もそれ、打者走者が三塁まで進んだ。負の連鎖でガルシアは5失点も自責2。久慈内野守備走塁コーチは「走者を殺そうとしての送球だったので。(ただ)普通4失策したら負ける。きょうは投手陣にお礼を言っておきました」と話した。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
33201 0.623
(↓0.012)
-
(-)
89235
(+5)
201
(+7)
55
(-)
37
(-)
0.260
(↑0.001
3.080
(↓0.07)
2
(-)
阪神
29242 0.547
(↑0.009)
4
(↑1)
88216
(+7)
225
(+5)
42
(+1)
35
(+2)
0.250
(↑0.003
3.490
(↑0.03)
3
(-)
巨人
27231 0.540
(↑0.009)
4.5
(↑1)
92251
(+3)
213
(+1)
71
(+2)
26
(-)
0.264
(↓0.001)
3.800
(↑0.08)
4
(-)
DeNA
23290 0.442
(↓0.009)
9.5
(-)
91204
(+2)
216
(+5)
58
(+1)
16
(-)
0.245
(-)
3.750
(↑0.03)
4
(-)
中日
23290 0.442
(↓0.009)
9.5
(-)
91193
(+1)
202
(+3)
37
(-)
31
(-)
0.258
(↓0.002)
3.770
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
22322 0.407
(↑0.011)
11.5
(↑1)
87246
(+5)
288
(+2)
63
(+1)
21
(-)
0.236
(↓0.001)
4.690
(↑0.05)