ヤクルト(★3対10☆)中日 =リーグ戦11回戦(2019.05.25)・明治神宮=
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中日
101101150101601
ヤクルト
1010001003923
勝利投手:柳 裕也(4勝2敗0S)
敗戦投手:石川 雅規(1勝3敗0S)

本塁打
【中日】堂上 直倫(3号・4回表ソロ)
【ヤクルト】青木 宣親(7号・1回裏ソロ),山田 哲人(10号・3回裏ソロ),太田 賢吾(2号・7回裏ソロ)

  DAZN
◆中日は2-2の4回表、堂上のソロで勝ち越しに成功する。その後は、7回に高橋の適時打が飛び出すなど着実に得点を重ね、終わってみれば16安打で10得点を挙げた。投げては、先発・柳が今季4勝目。敗れたヤクルトは、投打ともに振るわず、泥沼の10連敗を喫した。

◆ヤクルト青木宣親外野手が7号ソロを放った。1点を追う1回1死、カウント3-1から中日先発柳の143キロ高め直球を右翼席中段に運んだ。 「先制されたので、すぐに取り返したいという気持ちで打席に入りました。ホームランという結果になってよかったです」と話した。 ベンチ前でチームメートとハイタッチをかわし、さらにバレンティンとの"シャキーン"ポーズも久々に披露した。

◆ヤクルト山田哲人内野手が10号ソロを放った。 1-2で迎えた3回2死、中日の先発柳の2球目低めのスライダーを左中間へ運んだ。「打者有利のカウントだったので、強いスイングを心がけました。追いつけてよかったです」と話した。 本塁打は、10日巨人戦(東京ドーム)以来。2ケタ本塁打は6年連続となった。

◆中日のダヤン・ビシエド内野手(30)が、2試合連続の先制打を放った。初回2死二塁でヤクルト石川のチェンジアップを捉え、中前への適時打に。 「いいところに飛んでくれたね」。24日は先発したドラフト3位ルーキーの勝野の初勝利に貢献し、この日は柳を助ける先制打になった。

◆ヤクルトは1点を先制された1回、青木の7号ソロで同点に。再び1点をリードされた3回には山田哲の10号ソロで追い付いた。 中日は4回、堂上の3号ソロで勝ち越し、6回には松井佑の適時打で1点を追加した。ヤクルト先発石川は4回3失点で降板した。 ヤクルトは中盤以降突き放され、10連敗で借金5。石川は3敗目。中日は2連勝で、ヤクルトと入れ替わり4位に。柳は4勝目。

◆中日柳裕也投手がチームトップの4勝で、今月2日以来の4位浮上へドラゴンズを導いた。 5回を投げ青木、山田哲にソロを浴びるも、その2失点だけ。3-2の5回1死二塁で太田にファウルで粘られ、16球目で与四球。そこから1死満塁の大ピンチを迎えたが、山田哲を三直併殺に打ち取った。「大量援護といい守備に助けられて、5回2失点で粘れたのは良かったのではないかなと思います」と味方に感謝。チーム4カードぶりの勝ち越しを決め、東京6大学春季リーグ制覇に王手をかけている母校・明大の後輩をも勇気づけた。

◆2年目の中日伊藤康祐外野手が、プロ初の3安打で自己最多の4得点を挙げた。 右手首を痛めて緊急帰名した福田に代わり「2番左翼」でプロ4度目のスタメン出場。3回の第2打席では左中間を破ってプロ初の長打(二塁打)をマークし、チーム2点目のホームを踏んだ。 4月30日巨人戦(東京ドーム)でデビューした19歳は、福田の代わりを立派に務め上げ「ずっと1軍にいたいので、任されたところで結果を出せるように頑張りたい」と力強く答えた。

◆中日堂上直倫内野手が4月13日の阪神戦以来となる3号ソロを放った。7番遊撃で先発出場。 2-2と追いつかれた直後の4回、先頭で石川の真っすぐを右翼席に運んだ。勝ち越し弾に「強引にならないように、センター中心で行ったら、最高の結果になりました」と出場18試合ぶりの本塁打を喜んだ。

◆中日高橋周平内野手が3安打4打点の大当たりだ。7回にチーム5点目の適時打を放ち「追加点が取れてよかったです」と喜んだが、さらに8回2死満塁で右中間を破る適時三塁打で3人をかえした。 1試合4打点は自身の今季最多。24日は3安打3打点をマークし、2日で6安打7打点の大暴れを見せた。

◆ヤクルトが、17年7月以来の10連敗を喫した。追う展開を強いられた本拠地の中日戦は、中盤以降に突き放されての完敗。青木、山田哲にソロは出たが打線がつながらず、内野陣が2失策と攻守に元気がない。借金は5となり、中日と入れ替わり5位に転落。11連勝の広島とは7・5ゲーム差に開いた。交流戦を控え、生き残りへ最初の正念場を迎えた。 10連敗を受け止めて前に進むしかない。小川監督は「うまくいかないことばかりで、切り替えて、また明日頑張るしかない」。青木は「ぶれない気持ちが必要。なんとかブチ破りたい」。ヤクルトに踏ん張りどころが訪れた。 8連敗で神宮に戻ってきた24日。青木は全選手を集めた。「みんな落ち込んでいてマイナスに考えてしまう。どう打破してきたのか話してもらった」。石川、五十嵐、坂口らベテランが、苦境を乗り越えてきた経験談を語った。練習前には小川監督が「打順を変えて迷惑をかけているけど、一丸となって戦おう」と鼓舞。トンネル脱出に挑んだ。 8試合連続で先制を許したが、粘り強く戦った。青木、山田哲のソロで2度追いついた。7回には太田の2号ソロも飛び出したが、得点はその3点だけ。強力打線はつながらなかった。 攻守の波長が合わない状態が続いている。連敗スタート時には先発が崩れ、主導権を渡す試合が続いた。一方で21日からの阪神3連戦では、先発が6回自責3以内のクオリティースタートに成功するも打線が振るわず、すべて1点差負け。何より小川監督が「野球の本質から目を背けてはいけない。打ち勝つより、まずはしっかりリズムを」と強調するように、守備のミスが目立っている。 連敗中、無失策で終えたのは19日DeNA戦だけだ。24日の中日戦で2失策した村上を今季2試合目のベンチスタートとし、防御の比重を高めて打開の糸口を探った。しかし負の連鎖は止まらず、この日も2失策。連敗中の10試合で計18失策に膨らんだ。 選手層の薄さも響いている。シーズン序盤からケガ人が相次いだ。坂口とバレンティンが復帰したものの、現在も遊撃手の西浦、守護神の石山を欠く。先発石川を4回であきらめたこの日も、既に20試合以上に登板するハフ、マクガフら勝ちパターンの中継ぎを積極的に投入するも、止められなかった。借金5。「やまない雨はない」という青木の言葉を胸に、全員でぶつかる時だ。【保坂恭子】

◆ヤクルト・青木宣親外野手(37)が25日、中日11回戦(神宮)で「2番・中堅」で先発し、0-1の一回に7号ソロを放った。  中日先発・柳の真ん中高めの直球をヤクルトファンが待つ右翼スタンドまで運んだ。青木は「先制されたのですぐに取り返したいという気持ちで打席に入りました。ホームランという結果になってよかったです」と振り返った。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(26)が25日、中日11回戦で3試合ぶりに「3番・二塁」に座り、1-2の三回に左中間席へ10号ソロを放った。  中日先発、柳が投じたカウント1-0からのスライダーを一閃。5月10日の巨人戦(東京ドーム)以来11試合ぶりのアーチに山田哲は「打者有利のカウントだったので強いスイングを心がけました」と語った。

◆ヤクルトが96敗した2017年以来となる10連敗を喫した。  ヤクルトが長いトンネルから脱げだせず、とうとう連敗が「10」となった。先発の石川が四回、3失点。3番手のハフが1回を1失点。4番手のマクガフが1回2/3を投げ4失点。5番手・風張が1/3を投げ2失点と倒壊。  打線は1点を追う五回、1死満塁のチャンスで山田が三直、二走・太田が飛び出し憤死。3点を追う七回、太田がソロ本塁打を放ち2点差に詰め寄るも、八回に5点を奪われ万事休す、借金5で中日に代わり5位に転落した。

◆ヤクルトは泥沼から抜け出せず、2年ぶりの10連敗となった。投打がかみ合わず、小川監督は「うまくいかないことばかりだが、切り替えて頑張るしかない」とうなだれた。  一回は青木のソロ、三回は山田哲のソロで追い付く粘りを見せた。だが、2-3の五回1死満塁では山田哲の鋭い当たりが三直となり、二塁走者が帰塁できず併殺になるなど運もなかった。救援陣も失点を重ね、終わってみれば完敗。山田哲は「運も流れもある。明日(26日)も試合があるし、やれることをやっていくしかない」と話すしかなかった。

◆ヤクルトの青木が一回、同点の7号ソロ本塁打を放った。同じ宮崎県出身の柳の直球を完璧に捉えて右翼席中段に運び「先制されたので、すぐに取り返したいという気持ちで打席に入った」と振り返った。  チームは悪い流れを断ち切れず、10連敗。バットで鼓舞したベテランは下を向くことなく「これが野球の怖いところ。とは言っても、引き下がるわけにはいかない。何とかぶち破りたい」と強い口調で話した。 太田(七回にR・マルティネスの速球を捉え、2号ソロ本塁打) 「球威のある投手なので、振り負けないように心掛けた」 石川(4回3失点で3敗目) 「(味方に)点を取ってもらった次のイニングを抑えないと。四回の本塁打が要らなかった。そこが全て」

◆中日の柳は5回2失点でチーム最多の4勝目を挙げた。2本塁打を浴び、ピンチを招いたこともあり「野手の皆さんによく守ってもらい、何とか粘ることができた」と控えめだった。  今季初勝利を挙げた4月7日に続き、神宮では2連勝。次に向けては「ボールを操れなかった。もう1段階強い球を投げたい」と意気込んだ。 大島(三回に適時打) 「同点だったので追加点が取れて良かった。伊藤康が良く走ってくれた」 堂上(四回にソロ) 「強引にならないように、センター中心でいったら最高の結果になった」 松井佑(代打で六回に適時打) 「みんながつないでくれたチャンスだったので、何とか僕もつなごうと思って打席に入った」

◆2試合ぶりに3番に入った山田哲が、三回に左越えの10号ソロ。11試合ぶりの一発で入団4年目の2014年から6年連続の2桁本塁打をマークした。1点を追う五回1死満塁の好機では三直に倒れ、二走・太田が飛び出して併殺打となった。チームは10連敗を喫し、「あした(26日)も試合はある。やることをしっかりやっていきたい」と気持ちを切り替えた。

◆低迷していた打線が息を吹き返した。一回にビシエドが先制打を放つと、三回は大島が適時打、四回は堂上が3号ソロ、八回は高橋が3点三塁打を放つなど、計16安打10得点。4カードぶりの勝ち越しで、ヤクルトをかわして4位に浮上した。与田監督は「みんなよく頑張ってくれた」と健闘をたたえた。

◆ヤクルトの連敗は10にまで膨らみ、5位転落。小川淳司監督(61)は「切り替えて、また明日からやるしかない。何ともいいようがない」と声を絞り出した。  山田哲を1番から3番に変えるなど、打順を組み替えた。さらに「総合的な判断」で、前日24日に2安打を放ちながら、三塁守備で2失策を犯した村上を先発メンバーから外した。  連敗ストップを目指した打線は青木、山田哲、太田にソロが飛び出したが...。いずれも空砲に終わった。重い扉をこじ開けることができず、14連敗を喫した2017年7月以来の10連敗。それでも選手は誰一人として、集中力を欠いたプレーは見せていない。  「引き下がるわけにはいかない。何とかぶち破りたい」と青木。26日こそ負の連鎖を食い止める。(横山尚杜)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
28181 0.609
(↑0.009)
-
(-)
96191
(+7)
176
(+5)
47
(+2)
28
(+1)
0.250
(↑0.003)
3.010
(↓0.04)
2
(-)
巨人
24201 0.545
(↓0.013)
3
(↓1)
98228
(+5)
183
(+7)
60
(+3)
24
(-)
0.268
(-)
3.720
(↓0.05)
3
(-)
阪神
25222 0.532
(↓0.011)
3.5
(↓1)
94186
(+5)
205
(+6)
33
(+1)
29
(-)
0.245
(-)
3.640
(↓0.05)
4
(1↑)
中日
21250 0.457
(↑0.013)
7
(-)
97168
(+10)
172
(+3)
29
(+1)
29
(-)
0.261
(↑0.003
3.660
(↑0.02)
5
(1↓)
ヤクルト
21262 0.447
(↓0.01)
7.5
(↓1)
94221
(+3)
240
(+10)
56
(+3)
21
(+1)
0.243
(-)
4.380
(↓0.1)
6
(-)
DeNA
19270 0.413
(↑0.013)
9
(-)
97182
(+6)
200
(+5)
55
(-)
13
(-)
0.243
(-)
4.000
(↓0.03)