巨人(★5対7☆)広島 =リーグ戦10回戦(2019.05.25)・東京ドーム=
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広島
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巨人
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勝利投手:ジョンソン(4勝3敗0S)
(セーブ:中﨑 翔太(2勝2敗6S))
敗戦投手:メルセデス(4勝3敗0S)

本塁打
【広島】菊池 涼介(4号・3回表ソロ),バティスタ(12号・8回表ソロ)
【巨人】ゲレーロ(7号・5回裏ソロ),山本 泰寛(1号・8回裏ソロ),坂本 勇人(16号・8回裏2ラン)

  DAZN
◆広島が11連勝。広島は1点を先制して迎えた3回表、菊池涼のソロで加点する。続く4回には、ジョンソンと野間の連続適時打などで3点を加え、リードを広げた。投げては、先発・ジョンソンが8回途中4失点で今季4勝目。敗れた巨人は、先発・メルセデスが試合をつくれなかった。

◆24日の広島戦で頭部に死球を受け、途中交代した巨人中島宏之内野手がベンチ入りした。 試合前練習も通常メニューを消化。「大丈夫ですよ。首とか鍛えているので」と話した。24日試合では広島一岡の頭部への死球に激高し、両軍がグラウンドで入り乱れる騒動になっていた。この日の打撃練習中にバッティングケージ裏で捕手の広島会沢から謝罪され、おとこ気満点の笑顔で応じていた。

◆広島菊池涼介内野手(29)が4号ソロを放った。1-0の3回1死走者なしで、巨人先発メルセデスの低めの直球を捉え、左中間席中段まで持っていった。 1回の打席では見逃し三振に倒れており、やり返した形。「1打席目にやられていたので、割り切って積極的に打ちにいきました。しっかり捉えることができてよかったです」と話した。

◆巨人アレックス・ゲレーロ外野手(32)が今季7号ソロ本塁打を放ち、1点を返した。 5点ビハインドの5回1死、初球の144キロを右翼席に運んだ。「反撃のきっかけになるといいね」とコメントした。

◆広島西川龍馬内野手(24)が出場試合の連続試合安打を18に伸ばした。5番左翼で先発。2回無死二塁で一塁にゴロを放ち、ベースカバーのメルセデスより早く一塁ベースを駆け抜けた。リプレー検証となったが、セーフの判定は変わらなかった。 6回には2死一、二塁から右翼への適時二塁打で6点目をもぎ取った。「いい追加点になりましたね」と話した。

◆巨人はメルセデス、広島はジョンソンが先発した。広島は2回、併殺打の間に先制。3回には菊池涼の4号ソロで1点を追加した。 広島が4回、ジョンソンの適時打などで3点を追加。巨人は5回にゲレーロのソロで1点を返したが、広島が6回に1点を加えた。 巨人が8回に4点を返したが反撃及ばず、広島が11連勝を飾った。巨人戦は1分けを挟み5連勝で、2位巨人との差を3に広げた。 広島ジョンソンが4勝目、中崎が6セーブ、巨人メルセデスが3敗目。

◆広島が3年ぶりに11連勝を飾った。2回に併殺打の間に1点を先取し、3回に菊池涼のソロで加点。4回はジョンソンの適時打などで3点を奪った。ジョンソンは8回途中まで4失点で4勝目。巨人は終盤に追い上げたが及ばなかった。

◆広島が11連勝で貯金を10に増やした。広島の11連勝以上は84年12連勝、16年11連勝に次いで3度目。4月16日の広島は4勝12敗で借金8だったが、翌日の17日からは24勝6敗1分け。わずか31試合で貯金を2桁に乗せた。セ・リーグで借金8以上から2桁貯金は18年ヤクルト以来8度目。借金8あった翌月に貯金10はセ・リーグでは初めて。 ▼ジョンソンが来日通算50勝目を挙げた。外国人投手で50勝以上は17年ウルフ(西武)以来14人目で、登板100試合目で50勝到達は12年グライシンガー(ロッテ)の104試合目を抜いて最速となった。

◆球界初の「ポリバレント・クローザー」の巨人中川皓太投手(25)が2点を追う9回に登板し、1回を無失点に抑えた。 1安打1四球で2死一、二塁と得点圏に走者を背負ったが、代打松山を二ゴロに抑えた。原監督からはイニングを問わず、試合の中での「一番、強い場所」と最も重要な場面で起用される左腕は「9回裏の攻撃につなげたいと思った。どんな場面でも、しっかり抑えるだけです」と話した。

◆24日の広島戦で頭部に死球を受けた巨人中島宏之内野手(36)が、6回に代打で出場した。 1打席目は三邪飛に終わったが、2打席目の無死二、三塁のチャンスでは犠飛を放った。この日は、通常通り試合前練習に参加。ノック、フリー打撃とフルメニューを消化し「大丈夫ですよ。鍛えてますから」と話した。 試合前練習中に打撃ケージ横で捕手の会沢から謝罪を受け、ベンチ裏では死球を受けた一岡からも謝罪され、笑顔で応じた。

◆巨人坂本勇人内野手(30)がチームメートへ奮起を促した。 4点差の8回1死二塁、広島レグナルトの146キロを完璧に捉え、左翼席中段へリーグトップとなる16号2ランを運んだ。だが反撃は及ばず広島相手に引き分けを挟んで5連敗。2戦連発も空砲に終わった。 試合後には神妙な表情で取材に応じ「選手ひとりひとりがどうしたらいいのかを考えながらやるしかない」と思いを吐露した。続けて「チームとして戦いますけどバッターは打席に立てば1対1、ピッチャーもマウンドに立てば1対1。どうしたらやり返せるかを、みんなプロなので考えてやらないと」と言葉を選んだ。

◆広島が先発全員、今季最多の14安打で巨人に打ち勝った。 連勝を11に伸ばし、両リーグ最速で貯金を10の大台に乗せた。緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り   緒方監督 (田中)広輔がよかったね。ビッグプレーだった。あの(9回の)守備は大きかったね。今日はいいプレーが出た。菊池も難しいゴロをさばいた。石原のリードもよかった。ジョンソンを前回と違うリードで導いた。 -投打の歯車がかみ合っている。 緒方監督 ここ(東京ドーム)は点差が開いても、1つの流れで大量点につながってしまうからね。明日もしっかりがんばります。

◆広島クリス・ジョンソン投手が8回途中4失点で4勝目を挙げ、通算50勝に到達した。今季は6回が最長だったが、見守ったカーリン夫人と子どもに頼もしい姿を見せた。 お立ち台で「自分にとってうれしい数字。石原の50勝でもある」と、女房役をたたえた。佐々岡投手コーチは「全体的によかった。球数もそこまでいっていなかったし、本人も投げる気だったので(8回も)投げさせた」とねぎらった。 ▼ジョンソンが来日通算50勝目を挙げた。外国人投手で50勝以上は17年ウルフ(西武)以来14人目で、登板100試合目で50勝到達は12年グライシンガー(ロッテ)の104試合目を抜いて最速となった。

◆赤ヘルの快進撃が止まらない。広島が先発全員の今季最多14安打で巨人に打ち勝ち、3年ぶりの11連勝。 貯金を両リーグ最速で10に乗せた。前夜はクリーンアップの4本塁打競演で圧倒したが、この日は不動の2番、菊池涼介内野手(29)が長打力を発揮し、4号ソロで勝利への流れをつくった。2位巨人には引き分けをはさみ5連勝。今季最大3ゲーム差まで拡大した。低めの直球をバットに乗せ、遠心力で持っていった。菊池涼は左中間スタンドへの着弾を見届け、ニコリともせず三塁ベースを蹴った。3回1死から2点差に広げる4号ソロ。ベンチのナインとタッチを交わし、最後は待ち構えた上本に喜びのビンタを食らわせた。「1打席目にやられていたので、割り切って積極的に打ちにいきました」。初回三振の借りも倍返しした。 公称171センチ、72キロだが、実際の体重は69~71キロとさらに軽い。それでも3年連続2桁本塁打を記録しているスラッガーだ。筋肉で武装し、パワーでかっ飛ばすスタイルではない。ウエートトレーニングは、余計な筋肉をつけないためほとんどやらない。体の動きを連動させ、持てる力の100%をボールに伝える技術で飛距離を伸ばす。犠打あり、進塁打ありと陰で打線を支えるが、長打力は折り紙付き。開幕からただ1人同じ打順を守り続ける打線のキーマンが菊池涼だ。 万能2番打者が勢いをつけた打線は、流れるようにつながる。4回に3点を加え、4回までに早くも先発全員安打を達成。6回に西川の適時打、8回にバティスタの12号ソロで加点し、攻撃の手を緩めなかった。14安打は今季最多。8回に2点差に詰められただけに、前半のアドバンテージが効いた形となった。緒方監督は「ここは点差が開いても1つの流れで大量点につながってしまうからね」とナインをたたえた。 これで3年ぶりの11連勝。2位巨人に引き分けをはさんで5連勝とし、3ゲーム差をつけた。5月は16勝3敗1分けとなり、月間18勝の球団記録更新も見えてきた。持ち味はクリーンアップの破壊力だけではない。変幻自在の2番打者が支える赤ヘル軍団が、このまま独走態勢に入る勢いだ。【村野森】

◆巨人が本拠地で首位広島に力負けし、ゲーム差を3に広げられた。 6点を追う8回に山本のソロ、坂本勇の2戦連発弾などで2点差まで詰め寄るも、反撃は及ばず。原監督は「最後まで粘り強くという点は良かったと思います」としながらも「ちょっと、前半に先発投手がね。重かったというのはあるでしょうね」と序盤の失点を敗因に挙げた。 主導権の攻防に屈した。先発メルセデスが4回途中5失点で来日後最短KOを食らった。1回は3者凡退で滑り出したが、2回以降は毎回走者を出し、持ち前のテンポとリズムは鳴りを潜めた。今季3敗目に「結果的に打たれてしまったことに尽きます」と淡々と振り返った。 投打がかみ合い一枚岩にならなければ、V3王者の牙城は崩せない。開幕から全試合4番に座る岡本は、ここ2戦無安打と沈黙した。 8回1死二塁、1発が出れば同点の場面では、カウント2-2から外角ボール球の変化球を引っかけて遊ゴロ。原監督は「打ちたい、打ちたいという気持ちは人一倍強い。こういうときもあるし、どう対処していくかが、これが重要」とした。 広島には引き分けを挟み5連敗と苦戦が続く。「現実の中で受け止めるしかないし、今は(広島の)いいところが目立っている」と指揮官。11連勝と猛威を振るう赤ヘルの独走を阻止できるか。岡本は、多くを語らず「明日頑張ります」とだけ話し球場を後にした。難敵を克服しなければ頂点は見えてこない。【為田聡史】

◆広島が11連勝で貯金を10に増やした。広島の11連勝以上は84年12連勝、16年11連勝に次いで3度目。4月16日の広島は4勝12敗で借金8だったが、翌日の17日からは24勝6敗1分け。わずか31試合で貯金を2桁に乗せた。セ・リーグで借金8以上から2桁貯金は18年ヤクルト以来8度目。借金8あった翌月に貯金10はセ・リーグでは初めて。 ▼ジョンソンが来日通算50勝目を挙げた。外国人投手で50勝以上は17年ウルフ(西武)以来14人目で、登板100試合目で50勝到達は12年グライシンガー(ロッテ)の104試合目を抜いて最速となった。

◆広島3番ザビエル・バティスタ外野手が2戦連発の12号ソロを放った。 8回2死走者なしで、巨人3番手戸根から左越えにダメ押し弾。5月は8本目となった。前日はキリンビールの看板を直撃して賞金100万円と副賞が贈られることになり、気をよくしていた。「調子はすごくいい。タイミングを早めにしている。(5月)10本はいく」と予告した。2戦連続の3安打もマークし、好調ぶりを見せつけている。

◆広島田中広輔内野手が美技で勝利を引き寄せた。2点リードの9回一死三塁の遊撃守備で、中前に抜けようかという当たりに飛び込みダイレクトキャッチ。 ボールがこぼれたが、すかさず拾って一塁をアウトにした。リプレー検証でも判定は覆らなかった。三塁走者は三塁にくぎ付け。「抜けていれば1点なのでよかった」。緒方監督も「(田中)広輔がよかったね。ビッグプレーだった」とたたえた。

◆野球は"間"があるスポーツ。試合展開を考え、相手の思考を読む。考える時間を有効活用したチームが勝利に近づいていく競技だと思っている。巨人バッテリーが「考える」や「読む」といった思考を放棄したような試合になった。 序盤の2回、無死二塁のピンチ。まず考えるのは「失点しないためにどうするか」だろう。5番の西川は初球のスライダーに対し、セーフティーバントの構えを仕掛けてから見逃してボール。当然、走者を三塁に進めたいのだろう。2球目は外角直球を見逃してストライク。引っ張って進塁打を狙いにくい球だった。3球目は内角高めの直球をファウル。強引にでも引っ張って、転がしてやろうというスイングだった。追い込んだこともあり、ここまで相手の狙いがハッキリすれば、あとは引っ張りにくい球を投げるだけでよかった。 4球目はビックリした。「引っ張ってください」と言わんばかりの甘いスライダー。一塁への内野安打で、無死一、三塁。次打者の併殺の間に、あっさりと先制点を奪われてしまった。おそらく捕手の小林は外角低めのボールゾーンに投げてほしかったのだろう。しかしメルセデスに、意図は通じていなかった。 これだけだったら小林だけを責められないが、後がひどすぎる。4回1死一、三塁で打者はジョンソンの場面だ。二盗を決められたくないのか、直球を4球続け、みえみえのバスターを決められた。ほかにも「振り逃げ失点」を許すなど散々だった。 ここまで小林とバッテリーを組んできた菅野や山口なら、ミスリードをフォローする経験と力量があるのだろう。しかし外国人選手で経験の浅いメルセデスに、それを補う力はない。落とせない試合が一転、負けるべくして負ける試合になってしまった。【小島信行】

◆巨人のクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(25)が25日、広島戦(東京ドーム)に先発したが、3回1/3、9安打5失点(自責は4)で降板した。  10連勝の快進撃を見せる広島との首位攻防3連戦の2戦目。先発を任された左腕は、一回を三者凡退に抑えたものの、二回、三回に1点ずつ失い、四回に捕まった。先頭・安部の左翼への二塁打などで1死一、三塁のピンチを背負い、投手のジョンソンにバスターで中前適時打を浴び、続く野間に左中間適時二塁打。0-4とリードを広げられ、中継ぎの田口にマウンドを譲った。  前回18日の中日戦(ナゴヤドーム)では7回5安打無失点で4勝目を挙げていたが、好調の広島打線を封じることはできなかった。

◆25日の巨人-広島(東京ドーム)で、田中兄弟を巡る判定に注目が集まった。  広島が4点リードの四回1死一、二塁で広島・野間が打席に立った場面。二走の兄・田中広輔が三塁へ盗塁を試み、間一髪セーフのタイミングで三塁へ滑り込んだが、勢い余ってベースから離脱した。  すぐに三塁ベースに戻ろうとした広輔の右足に、三塁手の弟・田中俊太が再びタッチ。一度、セーフのジェスチャーをしていた三塁塁審も、アウトと判定した。  ここで広島・緒方監督がリクエスト。バックスクリーンの大型ビジョンには、兄弟によるきわどいプレーが何度も流され、スタンドからは笑い声も起こっていた。リプレー検証の結果、判定はセーフに覆った。

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が25日、広島戦(東京ドーム)の八回、16号2ランを放った。  1-7から2点を返して迎えた八回1死2二塁での第4打席。フルカウントから、左腕のレグナルトが投じた内角への141キロの直球を左翼席中段へほうり込んだ。2本塁打を放った前日24日の第1戦に続く2戦連発。絶好調の背番号6は、これでシーズン50発ペースに乗せた。

◆広島が3年ぶりの11連勝で、貯金を2桁「10」とした。  二回無死一、三塁で安部の二ゴロ併殺打の間に三走が本塁に生還し、1点を先制した。三回には菊池涼が左越え4号ソロを放ち1点を追加。四回はジョンソン、野間の連続適時打などで3点を奪い、5-0とした。八回にはバティスタの2試合連発となる左越え12号ソロで駄目押しした。  先発のジョンソンは7回0/3を投げ5安打4失点の粘投で4勝目(3敗)。終盤は巨人に反撃されたが、レグナルト-中崎の継投で逃げ切った。

◆巨人は25日、広島戦(東京ドーム)に5-7で敗れ、2連敗。主将の坂本勇人内野手(30)は、危機感を募らせた。  「チームとして戦うけど、打席やマウンドでは1対1。一人一人が、どうしたらやり返せるか考えてやるしかない」  好調の主将は、1-7から2点を返して迎えた八回1死2二塁での第4打席で、レグナルトから左中間席中段へ、2戦連発となるリーグトップの16号2ランをほうり込んだ。これで2点差に詰め寄ったが、反撃は続かなかった。首位攻防カードで3連敗を阻止すべく、「1つは(勝利を)取れるように頑張ります」と次戦を見据えた。

◆広島が先発全員安打でメルセデスを攻略し、今季最多の14安打を放った。4長短打を集めた二回に併殺打の間に1点を先取し、三回に菊池涼の4号ソロ、四回には投手のジョンソン、野間の連続適時打などで3点を奪い、試合を優位に進めた。  八回にはバティスタが2試合連続となる12号ソロ。緒方監督から助言を受け、バットが振れだした長距離砲は「早めにトップをつくれと言われている。調子はすごくいい」と笑顔だった。 緒方監督(11連勝) 「何点差が開いても、一つの流れで大量点になる。明日も頑張ります」 菊池涼(三回に4号ソロ) 「本塁打のことはいいので、中島さんの打席の時にブーイングが起こったのが残念だった。こちらが(24日に死球を)当てているのに」 中崎(6セーブ目) 「一人一人、丁寧に投げることを考えた。バックの守りにも助けられた」

◆巨人のメルセデスは四回途中までに9安打を浴びて5失点で3敗目を喫した。広島打線の勢いにのまれるかのように打ち込まれ「結果的に打たれてしまった。そこに尽きると思う」と声を落とした。  ここのところ先発投手が早い回に降板することが多く、救援陣にしわ寄せが来ている。宮本投手総合コーチは「先発陣の踏ん張りが一番望んでいるところ」と奮起を促した。 原監督(不振の岡本に) 「本人が一番ストレスがたまっているでしょう。打ちたい気持ちが人一倍強い。どう対処していくかが大事」

◆坂本勇が4点ビハインドの八回に左翼席中段へ、リーグ1位の16号2ランを放った。2戦連発のアーチで2点差まで詰め寄ったが、昨季王者に連敗。主将は「チームとして戦うけど、打席やマウンドでは1対1。一人一人が、どうしたらやり返せるか、考えてやるしかない」と危機感を募らせた。

◆先発のジョンソンは7回0/3を5安打4失点で4勝目(3敗)を挙げた。七回まで1イニングに2人以上の走者を許すことなく、ソロの1点に封じた。今季初の八回にピンチを招いて交代したが、来日5年目で通算50勝に到達した。長身左腕は「99%マスクを被ってくれる石原がいなければ、50勝もできない。石原の50勝だよ」と女房役に感謝した。

◆終盤の猛追も一歩及ばなかった。巨人は八回に2発などで4点を挙げたが、大型連勝中で勢いに乗る王者の尻尾をとらえきれず。前半戦の天王山で広島に2連敗。原辰徳監督(60)は「現実の中で受け止めるしかない。今は(相手の)いいところが目立っている」と認めた。  メルセデスが四回途中5失点。先発陣が試合をつくれない状況が続くが、指揮官は「そういうときもある。打者陣がカバーするぐらいじゃないと」と打線に奮起を求めた。特に4番の岡本は2試合で快音なし。2点差に迫った八回1死二塁では遊ゴロに倒れて反撃ムードがしぼんだ。主砲は「また頑張ります」と神妙な面持ちで話した。  これで対広島は1分けを挟んで5連敗。鯉とのゲーム差が3に広がった。「またしっかり戦っていくということ」と原監督。本拠地での直接対決で3連敗だけは避けたい。(伊藤昇)

◆セ・リーグ首位の広島は25日、巨人10回戦(東京ドーム)に7-5で競り勝ち、3年ぶりの11連勝。サビエル・バティスタ外野手(27)が八回の12号ソロを含む2試合連続の3安打で勝利に貢献した。5月までに最大借金8から貯金を10に乗せたのは広島が史上初めて。2位の巨人に3ゲーム差をつけた鯉の勢いが止まらない!  序盤から終盤まで、東京ドームの左翼席に得点テーマが鳴り響いた。広島が怒濤(どとう)の11連勝。2試合連続の3安打を記録したバティスタの声が弾んだ。  「すごく調子いいよ」  三、六回に左前打を放つと、八回に左越え12号ソロ。前日24日の2発に続く連日のアーチで7点目を奪った。緒方監督と迎打撃コーチのアドバイスを受け「タイミングを早めに取るようにしてよくなった。5日前からだね」。3番に定着した5月は8本塁打。チームの好調の源となっている。  「(鈴木)誠也が後ろにいるから、甘い球がくる」と相乗効果を口にしたバティスタ。4番・鈴木も好調で、この日は2安打2四球。二回先頭で右越え二塁打を放ち、安部の二ゴロ併殺打の間に先制のホームを踏んだ。  「全員の調子がいいわけではないけど、大事なポイントでつながる。併殺の1点とか、自己犠牲というか、そういう1点も大事だと思うので」と鈴木。リーグ3連覇中の王者が驚異的な巻き返しを見せている。  4月16日に最大で8あった借金は11連勝で貯金10に。「最大借金8からの2桁貯金到達」は、球団では1978年以来41年ぶり。5月までに記録したのはプロ野球史上初となった。  今季初の先発全員で、同最多の14安打。巨人との首位攻防3連戦で初戦から2連勝を飾った。緒方監督は「ここ(東京ドーム)は何点あっても、ひとつの流れで大量点になる」と手綱を緩めなかったが、26日の試合にも勝てば、12連勝の球団記録に並ぶ。  開幕から5カード連続で負け越して「優勝確率0%」と報じられる屈辱を味わった。それでも過去に11連勝した84年と2016年は優勝。V確率は100%に変わった。完全に息を吹き返した鯉が独走態勢に入る。(安藤理)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
28181 0.609
(↑0.009)
-
(-)
96191
(+7)
176
(+5)
47
(+2)
28
(+1)
0.250
(↑0.003
3.010
(↓0.04)
2
(-)
巨人
24201 0.545
(↓0.013)
3
(↓1)
98228
(+5)
183
(+7)
60
(+3)
24
(-)
0.268
(-)
3.720
(↓0.05)
3
(-)
阪神
25222 0.532
(↓0.011)
3.5
(↓1)
94186
(+5)
205
(+6)
33
(+1)
29
(-)
0.245
(-)
3.640
(↓0.05)
4
(1↑)
中日
21250 0.457
(↑0.013)
7
(-)
97168
(+10)
172
(+3)
29
(+1)
29
(-)
0.261
(↑0.003)
3.660
(↑0.02)
5
(1↓)
ヤクルト
21262 0.447
(↓0.01)
7.5
(↓1)
94221
(+3)
240
(+10)
56
(+3)
21
(+1)
0.243
(-)
4.380
(↓0.1)
6
(-)
DeNA
19270 0.413
(↑0.013)
9
(-)
97182
(+6)
200
(+5)
55
(-)
13
(-)
0.243
(-)
4.000
(↓0.03)