巨人(★1対5☆)DeNA =リーグ戦9回戦(2019.05.22)・東京ドーム=
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DeNA
2001001015903
巨人
0100000001601
勝利投手:東 克樹(2勝1敗0S)
敗戦投手:髙橋 優貴(3勝2敗0S)

本塁打
【DeNA】ソト(13号・1回表2ラン),宮﨑 敏郎(7号・7回表ソロ),桑原 将志(1号・9回表ソロ)
【巨人】ゲレーロ(6号・2回裏ソロ)

  DAZN
◆投打のかみ合ったDeNAが4連勝。DeNAは初回、ソトに2ランが飛び出し、先制に成功する。その後も、4回表に伊藤光が適時打を放つなど、小刻みに加点した。投げては、先発・東が6回途中1失点で今季2勝目。敗れた巨人は、投打ともに振るわなかった。

◆DeNA宮崎敏郎内野手(30)は4月終了時点で打率1割6分5厘と低迷していたが、5月に入って好転。 今月は56打数21安打、4本塁打で打率3割7分5厘。12日広島戦から6試合続けて安打を放つなど好成績を残している。

◆巨人ドラフト1位ルーキーの高橋優貴投手(22)が"初めて"打たれた。 4回2死二塁、DeNA大和に甘く入ったスライダーを右前にはじき返された。プロ入り11失点目で初めて適時打による失点を許した。この日の1回は2ランを浴びて2点を先制された。この日を含めデビューから7試合の先発はいずれも本塁打による失点だった。 走者をためても痛打を許さない投球で、ここまで3勝を積み上げてきた。4月下旬に宮本投手総合コーチは「いつものペースだよね。ベンチからすればヒヤヒヤ、ハラハラですよ。でも相手ベンチはイライラですよ。ハラハラは僕らが我慢すればいいこと。イライラは募る一方。残塁は相手にとってすごく嫌。相手ベンチをイライラさせる。それが1つの力になっているし、それが優貴のピッチングだと思う。僕らが腹を据えてドーンと構えていればね」と話していた。 プロ初のスライド登板はプロ入り後最短の4回3失点で降板。「粘りのドラ1」が早々にマウンドから姿を消した。

◆巨人先発は高橋、DeNAは東が先発。DeNAは1回、ソトの13号2ランで先制。巨人は2回、ゲレーロの6号ソロで1点。 DeNAは4回に伊藤光の右前適時打で1点を追加した。東は6回途中1失点で三嶋に交代。巨人高橋は4回3失点で降板した。 DeNAが8回に桑原の1号ソロで突き放し、4連勝。東は5回1/3、1失点で2勝目を挙げた。巨人は好機で決定打を欠き2連敗。高橋が2敗目。

◆最下位DeNAが今季初の4連勝を飾った。初回にソトの2ランで先制。4回に伊藤光の適時打で加点し、その後も宮崎と桑原のソロでリードを広げた。東は6回途中1失点で2勝目。巨人は打線が3併殺を喫するなど好機を生かせなかった。

◆巨人は最下位のDeNAに敗れ、首位広島との差が1・5ゲーム差に広がった。腰の違和感で登録抹消になった菅野に代わり、初のスライド先発に臨んだルーキー高橋が4回3失点。 1点を追うの4回2死一、二塁からは、8番伊藤光に右前に運ばれた。これまで得点圏で本塁打による被安打1だった高橋にとっては7試合目で初めて許したタイムリー。プロ最短で降板し、原監督は「8番で勝負はするんだけど、そこに打たれたというところ。初めてのスライド登板で、どこかに大変さを感じたかなあ」と86球で交代を告げた。 打線はゲレーロが2回にソロを放ったが、その後は2併殺打に倒れるなど1点止まり。9回は丸、岡本が連続で見逃し三振に倒れた。原監督は「4点負けているとはいえ、クリーンアップが見逃し、見逃しという三振ではね。打つ姿は難しいけれども、凡打の内容が非常に重要だというのは分かっているところでしょう」と指摘。本拠地東京ドームでは5連敗となった。

◆「Gキラー」が復活への兆しを示した。DeNA東克樹投手が5回1/3を投げて6安打1失点で2勝目を挙げた。 宝刀の切れ味が抜群だった。2点リードの5回1死一、三塁で代打石川。外野は深めに守り、1点OKの態勢。カウント1-2から、132キロチェンジアップを外角に落とした。ワンバウンドの1球にバットを触れさせず、空振り三振。続く山本も遊ゴロに仕留め危機を脱した。「(石川の)あそこを抑えられたのはすごく大きかった。犠牲フライでも1点だと開き直れた」とうなずいた。 2度やられるわけにはいかなかった。昨季は対巨人で6戦5勝。不敗の壁として立ちはだかった。しかし、6日の今季初の巨人戦では右打者を6人並べられて8失点KO。「ぶざまな結果だったので同じ結果にならないように」と低めの制球で、前回を上回る右打者7人の打線を封じ込んだ。 闘志はたぎらせたが、頭は冷静だった。試合前は巨人杉内ファーム投手コーチの現役時代の投球フォームを動画で確認。「リラックスしてピッと投げる」とゆったり感を頭に刻んだ。これで、敵地東京ドームでは4戦3勝と負けなし。「去年と比べて球の質が全然違う。チャンスと思われてると思うので、その中でどう対処するか」と慢心せず、巨人を斬る宝刀を磨く。【島根純】

◆巨人のアレックス・ゲレーロ外野手(32)が22日、DeNA9回戦(東京ドーム)に「5番・左翼」で先発出場。2点を追う二回1死から、左中間席への6号ソロを放った。  「少しこすったが、芯にうまく当てることができたと思うよ。ホームランになって良かった。バモス!」  相手先発・東が投じた5球目、120キロのカーブをすくい上げた。本塁打を確信し、バットを放り投げた助っ人。四回の守備では、2死二、三塁から左中間へ抜けそうな打球をダイビングキャッチ。好捕でもり立てた。

◆DeNAのソトが0-0の一回1死一塁で2ランを放った。高橋の浮いたシンカーを逃さず、2試合ぶりとなる13号2ランを左翼席に運び「完璧に捉えることができた」と自賛した。  5月前半はわずか1打点で本塁打なしと不振に陥った。だが、ラミレス監督の「われわれの知っているソトが帰ってきた」との言葉通りに、17日のヤクルト戦から4試合連続打点と復調。昨季のセ・リーグ本塁打王が本領を発揮し始めた。

◆巨人のドラフト1位・高橋優貴投手(22)=八戸学院大=が22日、DeNA9回戦(東京ドーム)に先発。プロ入り後、最短となる4回5安打3失点で降板した。  「全体的に球が高かった。そこを修正できなかった。粘らなければいけないところで、粘りきれなかったです」  一回、ソトに先制の左越え2ランを被弾。四回は先頭・筒香に四球を与えると、2死一、二塁から伊藤に右前適時打を浴びた。  前日21日にはエース・菅野が腰の違和感を訴え、出場選手登録を抹消された。エース不在の中、先発として役割を果たしたかったが、試合を作ることができなかった。

◆DeNAの桑原将志外野手が22日の巨人戦に途中出場し、九回の第2打席で右越え本塁打を放った。  今季32打席目に飛びした、巨人・高木から逆方向への右越え弾に「うまくバットに乗せることができました」と自賛した。2016、17年はリードオフマンとして活躍したが、昨季から本来の打撃パフォーマンスを発揮できず、出場試合数は減少。今季も神里の台頭や打率・148と低迷し、途中出場が続いている。  その中で飛び出した一発に「今の僕は少ないチャンスで結果を残していくしかない。毎日が"ド必死"です」と前を向いた。元気印のムードメーカーが復調すれば、チームはさらに活気づくのは間違いない。

◆途中出場の桑原が3点リードの九回に右越え1号ソロを放ち、勝利を決定づけた。逆方向への一発に「うまくバットに乗せることができた。少ないチャンスの中で結果を残し続けていくしかないので」。2016年から2年間は不動のリードオフマンだったが、昨季から出番は減少。打率.148からの巻き返しを図るムードメーカーは「毎日が"ド必死"です」と笑顔を見せた。

◆打線が6安打で1得点に終わった。ゲレーロは2点を追う二回、左中間席へ6号ソロ。「いいスイングができた。低めの変化球をしっかり芯で捉えられた」と振り返ったが、四回1死一塁で遊ゴロ併殺打。六回1死一、二塁でも三ゴロ併殺打に倒れ、得点に結びつけられなかった。

◆立ち上がりの失点で主導権を握れなかった。D1位・高橋優貴投手(22)=八戸学院大=がプロ最短の4回5安打3失点で降板。2敗目を喫した。  「(スライド登板の)難しさはあまり感じていない。いつもよりボールは高かったですし、その中で粘り切れなかった」  前日21日のDeNA戦が雨天中止となり、自身初のスライド登板。だが一回、ソトに先制2ランを被弾。四回は先頭の筒香に四球を与え、2死一、二塁から伊藤光に右前適時打を浴びた。  打線も1得点で原監督は「主導権を握れないゲームでしたね」。本来の制球力を欠いた左腕には「初めてのスライド登板で、どこかに大変さを感じたかなというところ。次の役割に集中してもらおうという考え方で代えた」と説明。高橋は中5日で28日の阪神戦(甲子園)に登板する見込みとなった。  首位・広島とのゲーム差は1・5に拡大。菅野が腰の違和感で不在なだけに、投手陣全員でエースの穴を埋める。 (赤尾裕希) 敗戦に巨人・坂本勇 「ずるずるいかないようにね。チーム全体として」

◆DeNAは22日、巨人9回戦(東京ドーム)に5-1で勝ち、今季初の4連勝を飾った。先発の東克樹投手(23)が六回途中1失点で2勝目。6日に3回8失点でKOされた相手に雪辱し"Gキラー"の面目躍如を果たした。17日の今永昇太(25)、18日のドラフト1位・上茶谷大河(22)=東洋大、19日の浜口遥大(24)、この日の東と、最近4年間のドラフト1位投手が4試合でそろい踏み。自慢の先発陣で、いよいよ反攻開始だ。  やられたらやり返す。昨季11勝を挙げて新人王に輝いた東が、六回途中まで1点に抑え、チームを4連勝に導いた。  「感覚としては(今季の登板)3試合の中で一番よかった。球速は出ていなかったけど、要所で低めに集めてゲッツー(併殺打)にできた」  最速152キロを誇るが、この日の直球は144キロどまり。それでも緩急を使い、巨人打線に的を絞らせなかった。一回1死一塁ではスライダーで丸を投ゴロ併殺打、四回1死一塁ではチェンジアップでゲレーロを遊ゴロ併殺打に仕留めた。  昨季は対巨人で6戦5勝無敗と圧倒した"Gキラー"。しかし、左肘の違和感から復帰し、今季初登板となった6日は自己最短の3回、自己ワーストの8失点で巨人に初黒星を喫した。  勝利への執念が、身長170センチの小さな体に満ちていた。「ぶざま。同じ相手に同じ結果を続けるわけにはいかない」。ピンチを脱すればグラブをたたいて叫び、必死に勝利を求めた。  チームは今季初の4連勝で5月の勝率を5割に戻した。「投打がかみ合ってチーム状態が上向いてきた」とラミレス監督。この反攻を支えるのが自慢の"ドライチ先発陣"だ。  17日からの4連勝は今永、上茶谷、浜口、東と2016年以降の4人のドラフト1位投手が白星を挙げて導いた。右ふくらはぎ打撲から1カ月ぶりに復帰した浜口ら万全の顔ぶれがそろったことで、最下位に沈むチームが一気に好転した。  ただ、東は六回途中の交代に「先発投手としてはまだまだかな」。最少失点でしのいだのは高い修正能力があるからこそだが「すぐに(状態が)ゼロから100になるわけではない。徐々に、辛抱強く」と"完全復活"が、まだこれからであることを強調した。  左手にウイニングボールを握り、殊勲の左腕は「母に送ります!」と関係者通路の階段を軽快に駆け上がった。前評判の高かった先発陣が本領を発揮し始めたDeNA。チームも、ここから一気に上昇する。 (湯浅大) 東を好リードしたDeNA・伊藤光 「いつもほどの調子ではなかったので、変化球を軸に高低、ライン(コース)を大事に投げさせた。万全でなくても勝てるのは東の能力の高さ」 ★立命大の先輩と対決  五回から2番手で巨人のマウンドに桜井が上がった。東にとっては立命大時代の2学年上の先輩で「ちゃんと見ていましたよ。去年は1度もお会いできなかったので、久しぶりに生で見ました」とニッコリ。1イニングだけだったが、"投げ合い"を楽しんだ様子だった。

◆DeNAの今季初の4連勝の立役者は東。低めの制球がよく、巨人の打者はその低めを意識しすぎて簡単に追い込まれ、最後も低めにやられた。同じ左腕でも、高めを痛打されて3失点の巨人・高橋とは対照的だった。  2試合続けて好投したことで、浜口に続いて東も復調したとみていいだろう。4月に10連敗した最大の原因は先発投手が不安定で、リリーフ陣が登板過多になったから。先発が安定すれば、救援陣も落ち着いてくる。  そもそも、戦力からいって最下位になるチームではない。宮崎、ソト、筒香、ロペスの2-5番は昨季、4人合わせて133本塁打。破壊力は巨人、ヤクルトに勝るとも劣らない。投手陣次第なので、強いときと弱いときの振り幅が6球団の中で最も大きいチームだ。  広島が9連勝で首位に立ったといっても、今季は独走できるような決め手がない。2位・巨人も同様だ。突き抜ける力を持っているのがDeNAで、優勝争いをかき回すどころか、8、9月に独走していてもおかしくない。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
26181 0.591
(↑0.01)
-
(-)
98176
(+3)
168
(+1)
41
(+1)
25
(-)
0.245
(-)
2.970
(↑0.05)
2
(-)
巨人
23181 0.561
(↓0.014)
1.5
(↓1)
101213
(+1)
164
(+5)
53
(+1)
24
(-)
0.265
(↓0.001)
3.580
(↓0.04)
3
(-)
阪神
23212 0.523
(↑0.011)
3
(-)
97177
(+3)
197
(+2)
32
(+1)
29
(+3)
0.245
(↑0.001)
3.700
(↑0.04)
4
(-)
ヤクルト
21232 0.477
(↓0.011)
5
(↓1)
97217
(+2)
223
(+3)
52
(+1)
19
(-)
0.246
(↑0.001)
4.330
(↑0.06)
5
(-)
中日
19250 0.432
(↓0.01)
7
(↓1)
99152
(+1)
168
(+3)
28
(-)
27
(-)
0.256
(↓0.004)
3.740
(↑0.03)
6
(-)
DeNA
18250 0.419
(↑0.014)
7.5
(-)
100170
(+5)
185
(+1)
53
(+3)
10
(+1)
0.239
(↑0.001
3.920
(↑0.07)