ソフトバンク(★7対11☆)西武 =リーグ戦7回戦(2019.05.14)・北九州市民球場=
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西武
032032001111714
ソフトバンク
10022000271000
勝利投手:髙橋 光成(3勝4敗0S)
(セーブ:増田 達至(2勝0敗5S))
敗戦投手:椎野 新(0勝1敗0S)

本塁打
【西武】外崎 修汰(5号・2回表3ラン),秋山 翔吾(6号・3回表ソロ),山川 穂高(16号・3回表ソロ),中村 剛也(6号・5回表3ラン)

  DAZN
◆西武は1点を追う2回表、外崎の3ランで逆転に成功する。続く3回には秋山と山川に2者連続本塁打が飛び出すと、その後も着実に得点を重ね、終わってみれば17安打11得点の猛攻を見せた。投げては、先発・高橋光が今季3勝目。敗れたソフトバンクは、投手陣が11失点と精彩を欠いた。

◆西武外崎修汰内野手が値千金の5号3ランを放った。1点を追う2回1死二、三塁、スライダーを捉えて左翼場外へ。一時は打率1割台まで下げたが「絶対にかえそうという強い気持ちで入りました。ホームランはうれしい」と51打席ぶりのアーチを喜んだ。 4回に右中間二塁打、9回には左前安打を放ち、4月6日以来今季2度目の猛打賞とした。

◆グワァラゴワガキ~~ン! 西武山川穂高内野手(27)がド迫力の本塁打を放ちチームの連勝に貢献した。3回、打席内で右膝を地面に食い込ませる豪快極まりないスイングで左翼席へ。ホームランダービーを独走する16号ソロで秋山と連弾とし、一気に試合の主導権を奪った。12日に日本人最速ペースで通算100号をクリアしたばかり。漫画を地でいく山賊打線のドンが止まらない。 バットを振り抜くと同時に、右膝を地面に着いた。それでも山川の打球は、16号ソロ本塁打となり、北九州市民球場の柵を越えた。前打者秋山に続く連続アーチで、今季敵地で勝てていなかったソフトバンクに追撃の一打。初球、108キロのカーブに体を潜らせるように体をしならせ、膝を突く姿はまるで卍(まんじ)の形のよう。「打ててよかった」と、静かにかみしめるように喜んだ。 打席に立てば、すべて本塁打を狙う。「どんな形でもホームランになればいい。全打席ホームラン、打ち損じがヒット」。体が泳いでいても本塁打になる破壊力。山川にしかできない打法だった。その姿は海の向こう大リーグで名をはせたベルトレのよう。昨季限りで現役引退した通算3000本安打、477本塁打。卍打法で数字を積み上げたスラッガーにも負けないパワーが、山川にはある。 日々の生活から本塁打を打つために過ごしている。「それしか狙ってないですからね。4年目くらいからかな。朝起きてから、練習でも考えるのはホームランのことのみ。『もっと他のことを考えろ!』という意見もあるかもしれませんけど」。ご飯を食べていても、目には自分や大リーグの本塁打を打つ姿を焼き付ける。「メシを食いながら僕はホームランの動画を見ていますから」と言い切るほどだ。 母の日弾による通算100号から連続本塁打で、2戦3発とペースは加速。同時にチームも2連勝。「チームが勝つためのホームラン。それを打つのが、僕の仕事ですから」。当然とばかりに右膝に付いた土を気にもとめていなかった。【栗田成芳】

◆ソフトバンクは1回に捕逸で先制。西武は2回に外崎の5号3ランで逆転。3回に秋山の6号、山川の16号連続ソロで2点を追加。 ソフトバンクは4回に2点を返す。西武は5回中村6号3ラン。5回にソフトバンクが2点を返すが、6回に西武も2点追加した。 西武は先発全員安打と打線が2桁得点を奪い連勝。先発高橋光は3勝目。ソフトバンクはプロ初先発の椎野が5失点で連敗した。

◆プロ初の1番に起用されたソフトバンク釜元豪外野手が2安打、2盗塁と期待に応えた。 初回は四球で出ると二盗。内野ゴロで三塁進塁後、デスパイネの2球目で相手捕手が弾いて見失っている隙をついて生還した。「盗塁は2つともスタートがよかった。でも、前半だけですね」と8回無死二塁、9回2死一、三塁で空振り三振に倒れたことを反省していた。

◆ソフトバンクが「ブルペンデー」で大敗を喫した。ショートスターターとして期待された、プロ初先発の椎野新投手が3被弾で2回0/3を5失点。 さらに加治屋、嘉弥真、川原も失点を重ねた。九州移転30周年を記念する「WE=KYUSHUデー」としての開催だったが、北九州のファンを喜ばせられなかった。 椎野は初回こそ無失点だったが、1点リードの2回、1死二、三塁で外崎に左翼場外まで運ばれる特大の3ランを食らった。3回は無死から秋山、山川に連続ソロ被弾。役割を果たせず、3回途中でマウンドを譲り「まだまだ自分の実力が足りないと感じました。これからまだ試合がある。自分を変えていきたい」と悔やんだ。 6投手が今季ワースト17安打を浴び、同タイの11失点と打ち込まれた。工藤監督は「いいときもあれば悪いときもある」と抜てきした椎野をかばった。ここ6試合で4度目の逆転負け。苦しい状況だが、「点を取られるのは痛いのは痛いけど、みんな一生懸命やった結果。しっかり受け止めて、今後のことは考えていきます」と悔しさをかみ殺し、前を向いた。【山本大地】

◆西武高橋光成投手が、苦しみながらも今季3勝目をもぎ取った。 初回先頭から四球を出す立ち上がり。盗塁、進塁打、捕逸で安打を許さずに先制点を献上した。3回にはボークと失策が絡んで2失点。5回にも2点奪われて、この回を投げ抜いて交代した。 5回8安打5失点も自責2という内容で今季3勝目。白星こそ手にしたが、打線からは17安打11得点で援護を受けており、高橋光は「リズムに乗ることができなかったことが反省点。無駄な失点があった。そこを減らしていけるようにしたい。今日は本当に打線に打っていただいた。次は自分が最少失点に抑えて、投手で勝ったと言われる投球をしたい」と満足はしなかった。

◆西武の外崎が4月27日以来の本塁打となる5号3ランを放った。0-1の二回1死二、三塁で椎野の甘く入ったスライダーを強振し、左翼席上段へたたき込んだ。「絶対に(走者を)かえそうと強い気持ちで打席に入った。本塁打はうれしい」と喜んだ。  試合前の時点で打率2割3厘。今月9日の試合では先発を外れるなど、不振に苦しんでいた。四回に右中間への二塁打を放ち、4月9日以来の複数安打をマーク。西武打線に欠かせない男がようやく調子を上げてきた。

◆西武は14日、北九州でソフトバンクと対戦。五回までに4本塁打を放ち、8-4とリードを広げている。  先陣を切ったのは、打率・203と不振にあえぐ外崎。1点を追う二回1死二、三塁で、椎野のスライダーを左翼場外まで運ぶ逆転の5号3ラン。「木村さんがバントで送ってくれたので、絶対にかえそうと強い気持ちで打席に入りました」とお膳立てした木村に感謝した。  三回には3番の秋山が右中間席に6号ソロを放つと、続く山川も左翼席へ2試合連続の16号ソロ。2点差に迫られた五回には中村が加治屋から6号3ランを放ち、通算400号まで残り9本とした。

◆西武の高橋光は5回5失点(自責点2)ながら、味方の援護に支えられて3勝目を挙げた。回の先頭打者を打ち取ったのは四回だけ。「先頭を出してリズムに乗れなかったのは反省点」としながらも、1カ月ぶりの白星で自身の連敗を3で止め「野手の皆さんが点を取ってくれたので感謝している」と話した。  ストライクゾーンで勝負することを心掛けたという。「基本的に低めにいったし、打たれたのはほとんどがゴロ。そこは良かった」と収穫も口にした。 辻監督(外崎に) 「調子が戻ってきたね。頼もしい」 秋山(三回に6号ソロ) 「早いカウントから思い切りいこうと打席に入った」

◆先発ローテーションの谷間のため、救援投手の継投で1試合を賄う「ブルペンデー」で臨んだが、西武の強力打線に屈した。4本塁打を含む17安打を許し、今季最多に並ぶ11失点を喫した。「みんな一生懸命やった上での結果。これをしっかり受け止めてやっていく」と工藤監督。プロ初先発だった2年目右腕の椎野が三回途中5失点。五回には3番手の加治屋が中村に3ランを浴びた。

◆先発右腕の高橋光は5回5失点(自責点2)の粘投で3勝目。だが「先頭を出してしまってリズムに乗れなかった」と反省した。前回登板まで3試合連続で背信投球をしており、首脳陣から「今回がラストチャンス」と明言されていた。小野投手コーチは「前回よりボールはいいけど無駄な失点がある」と注文をつけ、次回登板については明言しなかった。

◆夕暮れの北九州の空を舞い、白球は左翼場外へ消えた。青森の実家がリンゴ園の「リンゴスター」こと西武・外崎修汰内野手(26)が、復活の「アップルパンチ」で獅子を目覚めさせた。  「真っすぐにタイミングを合わせていたけど、いい感じで振れました」  1点を追う二回1死二、三塁。打率・203と不振だった9番打者が、椎野の125キロのスライダーを完璧に捉えた。逆転の5号3ラン。ホームを踏み、中村と力強くハイタッチすると、雄たけびを上げた。  チームは令和に入り、圧倒的打力で優勝した昨季の破壊力が影をひそめていた。5月は12日までの11試合で4勝7敗。その間のチーム打率・214、平均3・7得点。外崎も9日のロッテ戦で先発を外れるなど、苦杯をなめた。この一発が号砲となり、三回には秋山、山川が2者連続ソロ。2点差に迫られた五回には中村が6号3ラン。中堅119メートル、両翼92メートルの狭さを補う5・2メートルの外野フェンスを軽々と越え、球団で今季初めて4本塁打が宙を舞った。  外崎は4月6日以来の1試合3安打。「こんな結果なのに使って頂ける。苦しい中でも頑張ろうと思えます」と感謝した。先発全員安打で4時間18分の乱戦を制した辻監督は「外崎は見事だった。頼もしい」とご満悦。昨季王者が"完全アウェー"の北九州で、逆襲ののろしを上げた。 (花里雄太) 三回に6号ソロを放った西武・秋山 「早いカウントから思い切りいこうと打席に入った」 三回にカーブを捉え、2戦連発の16号ソロとした西武・山川 「自然体です」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
21162 0.568
(↓0.015)
-
(-)
104169
(+7)
147
(+11)
49
(-)
38
(+2)
0.259
(-)
3.280
(↓0.14)
2
(-)
日本ハム
19172 0.528
(↑0.014)
1.5
(↑1)
105156
(+13)
142
(+1)
23
(+1)
14
(-)
0.253
(↑0.005)
3.620
(↑0.07)
3
(1↓)
ロッテ
18171 0.514
(-)
2
(↑0.5)
107150
(-)
149
(-)
41
(-)
31
(-)
0.244
(-)
3.730
(-)
4
(2↓)
楽天
18181 0.500
(↓0.014)
2.5
(-)
106185
(+1)
178
(+13)
44
(+1)
11
(-)
0.263
(↓0.002)
4.540
(↓0.2)
5
(-)
西武
17191 0.472
(↑0.015)
3.5
(↑1)
106193
(+11)
206
(+7)
44
(+4)
44
(+2)
0.252
(↑0.006
4.830
(↑0.08)
6
(-)
ORIX
14203 0.412
(-)
5.5
(↑0.5)
106122
(-)
153
(-)
30
(-)
34
(-)
0.226
(-)
3.820
(-)