巨人(☆19対7★)ヤクルト =リーグ戦7回戦(2019.05.10)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:野上 亮磨(1勝1敗1S)
敗戦投手:小川 泰弘(1勝4敗0S)

本塁打
【ヤクルト】西浦 直亨(4号・2回表2ラン),渡邉 大樹(1号・6回表ソロ),山田 哲人(9号・7回表ソロ)
【巨人】岡本 和真(8号・5回裏ソロ),亀井 善行(4号・5回裏ソロ),田中 俊太(2号・7回裏満塁)

  DAZN
◆巨人が乱打戦を制して3連勝。巨人は5―5で迎えた5回裏、岡本と亀井の連続本塁打などで5点を挙げ、勝ち越しに成功する。その後、7回には田中俊のグランドスラムが飛び出すなど、終わってみれば23安打で19得点を挙げた。敗れたヤクルトは投手陣が崩壊した。

◆巨人-ヤクルト戦で球審が交代するハプニングがあった。 4回2死一、二塁からの2球目、柳田球審が丸のファウルを顔面に受けた。審判マスクの上からの直撃だったが、衝撃は大きく、巨人原監督らが心配そうな表情を見せる中、一塁側ベンチ裏に入って治療した。 一時はグラウンドに戻ったが、5回表の開始時に交代。球審には二塁審判を務めていた佐々木審判が入り、二塁審判には本田審判が入った。

◆ヤクルト渡辺大樹外野手(21)が、プロ初本塁打を放った。 5-10で迎えた6回1死で代打へ。巨人田口の初球をとらえ、左翼席へ運んだ。プロでの初安打が、初本塁打となった。笑顔で、チームメートとハイタッチ。ベンチの雰囲気も盛り上がった。「プロ入り初ヒットがホームランということで、うれしいです。これでやっとチームの一員になれた気がします。次のプレーに集中します」と喜んだ。

◆ヤクルトは2回に西浦の4号2ランで先制。先発小川は3回まで2安打無失点と好投。巨人ヤングマンは3回まで3安打2失点。 ヤクルトは4回に3点を追加したが、巨人は4回に坂本勇の同点適時打など5得点。5回は岡本の8号ソロなどで5点勝ち越した。 巨人は今季最多の23安打19得点と打線が爆発し圧勝。坂本勇は打撃3部門でトップに立ち、野上が今季初勝利を挙げた。ヤクルト小川は4敗目。

◆ヤクルト山田哲人内野手が9号ソロを放った。 6-10で迎えた7回1死、巨人田口の直球をとらえた。滞空時間の長い本塁打は、スタンド上段まで届いた。「しっかり自分のスイングができました。まだまだ諦めずに、流れを変えたかったです」と話した。

◆巨人亀井善行外野手(36)が4号ソロを放ち、4番岡本との2者連続本塁打を決めた。 5回無死、岡本の勝ち越しの8号ソロの余韻が残る中、初球を左翼席に運んだ。「岡本さんに続くことができて、良かったです」とコメントした。

◆巨人岡本和真内野手(22)が、勝ち越しの8号ソロを放った。 同点の5回無死、ヤクルト小川の内角高めのボールを左翼席に運んだ。4月19日阪神戦以来、17試合ぶりの1発に「先頭だったので、何とか塁に出ようと食らいつきました。久しぶりのホームランだったので、僕より周りがざわついていました」とコメントした。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が、開幕からの連続試合出塁記録を34試合とし、球団新記録を達成した。1回1死、ヤクルト小川から中前打をマーク。77年の王貞治を抜いた。 リーグ記録の97年金本知憲(広島)の35試合にあと1に迫った。1点を追う4回2死一、三塁では同点の中前適時打を放った。

◆ヤクルトは、西浦直亨内野手の4号2ランで先制した。 0-0で迎えた2回2死一塁、カウント2-1から巨人先発ヤングマンの137キロカットボールを左翼席へ運んだ。 「崩されることなく、理想のスイングができました。先制できてよかったです」と話した。 4月24日の巨人戦(神宮)以来の本塁打。今季4本塁打のうち、巨人戦で3発を放っている。

◆ヤクルト青木宣親外野手(37)が巨人7回戦(東京ドーム)に「3番左翼」でスタメン出場したが、5回の守備から交代した。 8日の阪神戦(神宮)で頭部に死球を受けているが、小川監督は「体調の問題で交代した。脳振とうではない。大丈夫です」と話した。

◆巨人がともに今季最多の23安打19得点で3連勝を飾った。0-5の4回に打者一巡の猛攻で同点。5回に岡本、亀井の連続ソロなどで5点を勝ち越し、7回に田中俊の満塁本塁打などで8点を奪った。ヤクルトは投手陣が失点を重ねた。

◆巨人原辰徳監督(60)が、23安打19得点で打ち勝った試合について「振り返るにも多すぎてですね。しかしビハインドゲームを追い付き、ひっくり返したのは非常に大きい。相手のチームのエースから、あきらめずにいったところは非常に価値があると思いますね」と評価した。 打線が5点差を逆転。追い付いた4回は4者連続中前打から始まった。 「センター中心に打っているところにバッティングの基本、大事なものが出ているところは感じますね」 4番岡本には17試合ぶりの本塁打が出た。 「このところ非常に良くなってきている。まあ少し、彼の中での多少のトンネルを感じながらやっていたと思うので、その部分というのは非常に気分よく明日から打席に向かうことができると思います」 坂本は開幕から34試合連続出塁の球団記録を樹立した。 「1打席目に、しかも追い込まれてあの難しいところをセンターに運んだところは、彼らしい当たりとはいえ、簡単にクリアしたところに彼らしいというか、見事だと思います」と評価した。

◆4番岡本和真内野手(22)が79打席ぶりの決勝8号ソロを放つなど、巨人打線が歴史的猛打で打ち勝った。岡本は同点の5回に4月19日の阪神戦以来、17試合ぶりの勝ち越し本塁打をたたき込み、亀井の4号ソロ、田中俊の2号満塁本塁打など23安打で19点を奪った。20安打以上は14年以来5年ぶりで、本拠地では05年以来14年ぶり。5点ビハインドからの逆転で、2位ヤクルトとの直接対決初戦を制した。シャキッと目の覚めるライナーをぶちこんだ。同点の5回。岡本が久々の感触を手に残した。カウント2-1からヤクルト小川の内角高めへ食い込む144キロのツーシームに体を強引に巻き込み反応。バットの芯をやや外したが強烈な打球を左翼席中段へ突き刺した。4月19日阪神戦以来17試合、79打席ぶりの1発が勝ち越しの8号ソロとなり「先頭だったので何とか塁に出ようと食らいつきました」。喜びを隠すように、小走りでダイヤモンドを駆け抜けた。 ベンチに帰ると、チームメートが思い思いに声を張り上げ、手を差しのべてくれた。自身も表情をくしゃっとしながら白い歯を見せたが「久しぶりのホームランだったので、僕より周りがざわついていました」と周囲の盛り上がりを冷静に振り返った。 試合前時点で打率2割4分4厘、得点圏打率は2割5分7厘。周囲の求める期待と比例するように、物足りなさもふくらむ。10連戦最終日の6日。DeNAとの敵地でのナイターを前に午前11時、姿はジャイアンツ球場にあった。「打てていないので練習しないと。まさに五月病ですよ」と不安を打ち消すようにマシンと向き合った。バットの悩みは、バットでしか消せない。広島遠征からの移動翌日でも疲れを見せず、ぶんぶん振り込んだ。 チームは34試合目で27通り目のオーダー。ただ、第89代4番だけは打線のど真ん中から動かなかった。8回にも適時打を放つなど今季初の猛打賞となる4安打2打点。主砲と王を超えた主将のバットに呼応するように23安打19得点。09年8月12日広島戦以来3558日ぶりとなる打線の大爆発で2位ヤクルトを粉砕した。チームの中心に4番岡本が座り続ける。【桑原幹久】

◆ヤクルト先発小川泰弘投手が、巨人打線につかまった。 3回まで無失点に抑えていたが、4回に崩れた。クイックで制球力が乱れ、甘い球を連打された。さらに1死満塁で、代打阿部の投ゴロを本塁に悪送球しさらに2点を献上。 小川淳司監督は「今日は、あの回がすべて。自分のエラーが痛かった」と厳しい表情。5回以降を任されたリリーフ陣も打ち込まれ、今季ワーストの19失点。巨人とのゲーム差は3に広がった。首位攻防戦の初戦に大敗し、指揮官は「情けない試合」と悔しさをにじませた。

◆巨人原辰徳監督が動いて逆転劇を呼び込んだ。 5点を追う4回に代打の切り札阿部を起用するなど、代打攻勢を仕掛けて追い付いた。「ゲーム全体の流れを変える必要がある。動かなければ動くことがない」と決断。阿部を今季2度目の一塁起用し攻撃的姿勢を緩めなかった。4時間1分の勝利に「おなか減ったんだけど」と会見を笑って締めた。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が開幕戦からの連続試合出塁を34とし、球団記録を更新した。ヤクルト7回戦(東京ドーム)の1回1死、小川から中前打。77年王貞治を抜き、セ・リーグ記録の97年金本(広島)の35試合にあと1に迫った。4回には同点の適時打、5回には走者一掃の適時二塁打を放ち、3安打4打点と大活躍。打率、本塁打に続き、打点もリーグトップタイに浮上した。巨人では74年王以来、令和初の3冠王の可能性も見え始めた。内角球にバットを内から出し、中前に運んだ。1回1死、坂本勇が代名詞の内角打ちで、開幕戦からの連続試合出塁を34に更新。77年王を抜き、球団記録を塗り替えた。「王さんを超えたとは思わないですし、格が違いすぎるので、そこは特に何も思わないですけど」と話した上で、記録の重みをかみしめた。 坂本勇 出塁は簡単にできることじゃないので、開幕から続いてるのはすごくいいことですし、たまたま僕が更新できたのは誇りには思いたいです。 内角打ちの天才と評されるが、その技術は巨人で磨きをかけた。高校時代は右方向への長打が魅力の1つだったが、プロ1年目はボールの威力に力負け。生き残るためにポイントを前に置き「前でさばく」技術を身に付けた。16年からは下からしゃくり上げるように「ラインを出す」フォームに変更。確実性を上げ、打率が向上した。 日々の生活でも開幕戦から決めごとを継続する。昨年12月に30歳を迎え、体の変化も痛感。今季は試合前日のお酒は3杯までと決めた。「今年1年はやっていこうかなと。どこで飲むかは自由。飲まない日もあるし、乾杯の1杯目もいいですけど、お肉を食べながらとかもおいしいので、自分で考えながら」調整する。 球団記録とともに、令和初の偉業も視界に捉えた。試合前から打率、本塁打はリーグトップだったが、この日の4打点で打点もバレンティン(ヤクルト)に並びトップタイに浮上。1日の中日戦で令和1号本塁打を放ち、新たな時代に名を刻んだ男が平成唯一の04年松中(ダイエー)以来、巨人では74年王以来の3冠王にも近づいた。 2位ヤクルトとの首位攻防戦を制し、ゲーム差を3に広げた。主将の歴史的な一打に、原監督は「簡単にクリアしたところに彼らしいというか、見事だと思います」と評価。坂本勇は「満足せず、日々新たにいい準備をして、頑張りたいなと思います」とみっちりと体をケアし、球場を引き揚げた【久保賢吾】

◆巨人亀井善行外野手(36)が同郷の奈良出身の岡本和真内野手(22)を持ち上げた。 5回、勝ち越し弾を放った岡本に続き、ヤクルト小川のツーシームを左翼席へ運んだ。4号ソロで昨季14打数1安打と苦しんだ天敵を打ち崩した。 お立ち台にも岡本に続いて登場し「"岡本師匠"がいいホームランを打ってくれたので。奈良県民の誇りです」とスタンドから笑いをとった。出塁率が4割を超える2番坂本勇、3番丸の存在に「2、3番の出塁率が本当にすごくて、2人で『プレッシャーがかかるな』という話はいつもしている。奈良県民がしっかり打てば、本当にもっと強くなると思うので、しっかり頑張ります」と14歳下の主砲とともに活躍を誓った。

◆4番岡本和真内野手(22)が79打席ぶりの決勝8号ソロを放つなど、巨人打線が歴史的猛打で打ち勝った。 岡本は同点の5回に4月19日の阪神戦以来、17試合ぶりの勝ち越し本塁打をたたき込み、亀井の4号ソロ、田中俊の2号満塁本塁打など23安打で19点を奪った。20安打以上は14年以来5年ぶりで、本拠地では05年以来14年ぶり。5点ビハインドからの逆転で、2位ヤクルトとの直接対決初戦を制した。 ▼巨人は23安打で19得点の猛攻。巨人の1試合23安打以上は09年8月12日、マツダスタジアムの広島戦以来だが、本拠地で23安打以上は後楽園球場時代の55年6月22日広島戦(25安打)以来、64年ぶり。東京ドームでは05年6月12日西武戦の21安打を抜いて最多となった。4回に5点、5回に5点、7回に8点を挙げ、巨人が1試合で1イニング5点以上を3度は05年6月12日西武戦以来、14年ぶり。8日DeNA戦が1-5、この日は0-5から逆転し、巨人の2試合連続4点差以上の逆転勝ちは06年5月31日、6月1日日本ハム戦以来と、記録ずくめの試合だった。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が開幕戦からの連続試合出塁を34とし、球団記録を更新した。ヤクルト7回戦(東京ドーム)の1回1死、小川から中前打。77年王貞治を抜き、セ・リーグ記録の97年金本(広島)の35試合にあと1に迫った。4回には同点の適時打、5回には走者一掃の適時二塁打を放ち、3安打4打点と大活躍。打率、本塁打に続き、打点もリーグトップタイに浮上した。巨人では74年王以来、令和初の3冠王の可能性も見え始めた。 ▼坂本勇が3安打を放ち、開幕戦から34試合連続出塁。2リーグ制後、開幕戦からの連続試合出塁は83年スティーブ(西武)の40試合、セ・リーグ記録は97年金本(広島)の35試合だが、巨人で34試合は77年王の33試合を抜いた。3安打はすべて右投手から。今季の左右投手別成績を出すと  打  率 本 点 対右・379 8 23 対左・280 4 6 60打席(50打数)の左投手からは14安打で打率2割台も、98打席(87打数)の対右投手は33安打で3割7分9厘の高打率。ただし、左投手からは10四球(右からは9四球)あり、右腕から安打、左腕からは四球をしっかり選んで出塁を伸ばしている。

◆巨人は23安打19得点で打ち勝った。原辰徳監督のコメント。 「振り返るにも多すぎてですね。しかしビハインドゲームを追い付き、ひっくり返したのは非常に大きい。相手のチームのエースから、あきらめずにいったところは非常に価値があると思いますね」 打線が5点差を逆転。追い付いた4回は4者連続中前打から始まった。 「センター中心に打っているところにバッティングの基本、大事なものが出ているところは感じますね」 4番岡本には17試合ぶりの本塁打が出た。 「このところ非常に良くなってきている。まあ少し、彼の中での多少のトンネルを感じながらやっていたと思うので、その部分というのは非常に気分よく明日から打席に向かうことができると思います」 坂本は開幕から34試合連続出塁の球団記録を樹立した。 「1打席目に、しかも追い込まれてあの難しいところをセンターに運んだところは、彼らしい当たりとはいえ、簡単にクリアしたところに彼らしいというか、見事だと思います」 5点を追う4回に代打の切り札阿部を起用するなど、代打攻勢を仕掛けて追い付いた。 「ゲーム全体の流れを変える必要がある。動かなければ動くことがない」 4時間1分の勝利に。 「おなか減ったんだけど」と会見を笑って締めた。

◆巨人は田中俊の2号満塁本塁打など23安打19得点の猛攻で、2位ヤクルトとの直接対決初戦を制した。 ▼巨人田中俊がプロ入り初の満塁本塁打。兄の広輔(広島)は17年8月26日中日戦、18年7月27日DeNA戦で満塁本塁打を打っており、兄弟で満塁本塁打は史上8組目。過去は野口明と二郎、大沢伸夫と啓二、広岡富夫と達朗、リーとレオン、A・ギャレットとW・ギャレット、新井貴浩と良太、堂上剛裕と直倫が記録している。 巨人田中俊のコメント(初の満塁本塁打で兄の広島田中広と同日本塁打)「いい流れの中で何とか1本出したかった。(兄と同日弾は)しっかりと自分のことをやることが大事だと思ってます」

◆10日のヤクルト戦で巨人はヤングマンが先発、翌11日はメルセデスが先発の予定だ。昨季から同じ順番での連続登板は5度あり、うち3度が2連勝。連続黒星は1度もない。キャッチボールなどで調整したヤングマンは9日、「自分が右投げでメルセデスが左投げ。直球がカットボール気味で逆方向に動くのが相乗効果を生んでいるのでは」と分析した。 (ジャイアンツ球場)

◆巨人・原辰徳監督(60)が9日、10日のヤクルト戦で開幕からの連続試合出塁「34」の球団新記録に挑戦する坂本勇人内野手(30)の背中を押した。  この日、新潟から新幹線で帰京し、「一試合一試合の積み重ねだから。上を見るより、やっぱりいままでの、フラットな状態でゲームに臨むというのが、大事だと思いますね」と語った。  坂本勇は8日のDeNA戦(ハードオフ新潟)で、1964年に長嶋茂雄が記録した「32」を超え、77年に王貞治が達成した「33」の球団記録に並んだ。指揮官は「すごいと思う。彼のポジション(遊撃手)というのは、かなり厳しいポジションである。そこも価値がある」と評価した。  坂本勇は「毎試合、できるだけいい状態で打席に立てるように意識して、継続してやっていきたい」と意気込む。まず本拠地で「世界の王」を超えて、セ・リーグ記録の「35」(97年の金本知憲=広島)、プロ野球記録の「40」(83年のスティーブ=西武)に挑む。 (赤尾裕希)

◆ヤクルト・西浦直亨内野手(28)が10日、巨人7回戦(東京ドーム)に「7番・遊撃」で先発し、二回に先制の4号2ランを放った。  二回、2死一塁で巨人・先発ヤングマンの137キロのカットボールを完璧に捉え、ツバメ党が待つ左翼スタンドに運んだ。「崩されることなく、理想のスイングができました。先制できてよかったです」とコメントした。

◆巨人のテイラー・ヤングマン投手(29)が10日、ヤクルト7回戦(東京ドーム)に先発。3回0/3で72球を投げ、4安打5失点で降板した。  制球が定まらず、流れを呼び込めなかった。二回2死一塁から、西浦に左越えへの先制2ランを被弾。四回には先頭・山田哲から、雄平、村上と3者連続で許し、無死満塁のピンチを招いた。そして、再び西浦に118キロのカーブを中前に運ばれ、1失点。ここで、高木にマウンドを譲った。

◆巨人-ヤクルト7回戦が10日、東京ドームで行われ、五回表に球審が柳田審判員から、二塁塁審を務めていた佐々木審判員に代わった。  柳田審判員は四回裏の巨人攻撃中に、巨人・丸のファウルが顔面部分に直撃。マスクを付けていたが、その場で膝をついてかがみ込んだ。その後、ホームチームである巨人のトレーナーが駆け寄り、治療。四回裏の攻撃はそのまま球審を務めたが、五回表から佐々木審判員に交代した。  代わって、二塁塁審には本田審判員が入った。

◆巨人が10日のヤクルト戦(東京ドーム)で、0-5の四回に一挙5得点で同点に追いつく粘りを見せた。  ヤクルト先発の小川にたたみかかった。先頭の丸の中前打を皮切りに、岡本の中前打、亀井の中前適時打で1点を返した。さらに続く山本も中前打でつなぎ、田中俊の中犠飛で2点目。代打・大城が四球を選び、代打・阿部の投ゴロを小川が本塁へ悪送球し、2者が生還。重信の三邪飛で2死三塁とし、最後は坂本勇が中前適時打で5-5の同点に追いついた。坂本勇は「みんながつないでくれたチャンスで打ててよかった」とコメントした。

◆巨人・岡本和真内野手(22)が10日、ヤクルト7回戦(東京ドーム)に「4番・一塁」で先発出場。5-5と同点の五回先頭で、左翼席への8号ソロをたたき込んだ。  「先頭だったので、なんとか塁に出ようと食らいつきました。久しぶりのホームランだったのでぼくより、周りがざわついていました」  相手先発・小川が投じた4球目、内角高めに来た144キロの直球を一閃。鋭い打球が左翼スタンドに突き刺さった。4月19日の阪神戦(甲子園)以来、実に17試合ぶりの一発。悩める主砲が会心の一撃を放った。  また、五回の守備から左翼のポジションに就いていた。

◆ヤクルト・渡辺大樹外野手(21)がプロ初安打となるソロ本塁打を放った。5-10の六回。代打で登場すると初球を振り抜き、左翼席に1号ソロを放った。  「プロ入り初ヒットがホームランということでうれしいです。これでやっとチームの一員になれた気がします。次のプレーに集中します」と振り返った。  初安打のボールは巨人ファンから中堅・丸に渡り、その後、渡辺の元に届けられた。  渡辺は2016年にドラフト6位で入団。昨季、初勝利を挙げた高橋や1年目に初打席で本塁打を放った広岡らと同期。高校通算17本塁打の大型遊撃手として入団したが、今季から出場機会を求め外野手に転向。俊足が持ち味だが、打撃でも大きなアピールとなった。

◆ヤクルトの小川は自己ワーストに並ぶ9失点で4敗目を喫した。「いいように振られてしまった。対策を練らないといけない」と沈んだ声で話した。  5-0で迎えた四回に崩れた。先頭打者の丸から4連打を許すと、自身の悪送球も重なり5失点で追い付かれた。五回も立て直せずに岡本と亀井に連続でソロを浴びるなど2死一、二塁とされたところで降板した。  救援陣も悪い流れを止められず、チームとしても今季ワーストの計19失点。小川監督は「情けない試合」とうなだれた。 西浦(二回に先制の4号2ラン) 「崩されることなく、理想のスイングができた」 渡辺(六回に代打で出場してプロ4年目で初安打となるソロ本塁打) 「プロ入り初ヒットがホームランでうれしい。これでやっとチームの一員になれた気がする」 ヤクルト・田畑投手コーチ(四回に5点を失うなど突然崩れた小川に) 「別人みたいになった。エースが投げた試合で散々な試合になってしまった」

◆巨人の坂本勇が開幕から34試合連続出塁として、1997年に金本知憲(広島)が作ったセ・リーグ記録にあと1と迫った。「続くのは良いことだが特別意識はしていない」と冷静だった。  2番打者として3安打4打点で打線を引っ張った。一回、小川の速球を振り抜いて中前打すると四回2死一、三塁では外角の速球を中前にはじき返す同点打を放った。2点を勝ち越して迎えた五回2死満塁では、カットボールを右中間に運び、走者一掃の二塁打とした。  開幕から好調が続くが「出塁も簡単ではない。満足せずいい仕事をしたい」と表情を引き締めた。 田中俊(七回にプロ2年目で初の満塁本塁打) 「自分でもびっくりした。つないでくれたので、流れに乗った結果です」 ヤングマン(四回途中まで5失点) 「制球が暴れてしまった」 原監督(勝ち越し本塁打を放った岡本に) 「このところ非常に良くなっている」

◆ヤクルトの青木が体調不良で途中交代した。3打数無安打で5-5の五回の守備から退いた。8日に頭部に投球を受けた脳振とうの影響は否定し「1週間くらい前からせきが出始めた」と体調が理由だと説明した。

◆セ・リーグ首位の巨人は10日、ヤクルト7回戦(東京ドーム)に19-7で大勝し、3連勝。0-5から試合をひっくり返し、今季両リーグ最多の23安打&19得点をマークした。  先発のテイラー・ヤングマン投手(29)は四回途中4安打5失点で降板。4四球と制球が定まらなかったが、負けは付かなかった。  「一回、二回まではよかったけど、四回は自分のタイミングとか技術的なところが合わず、制球が乱れてしまった」  二回2死一塁から、西浦に左越えへの先制2ランを被弾。四回には先頭・山田哲から、雄平、村上と3者連続で許し、無死満塁のピンチを招いた。そして、再び西浦に118キロのカーブを中前に運ばれ、1失点。ここで、高木にマウンドを譲った。  登場曲に工夫を凝らした。今までは、マウンドに上がる際、自身の名前にちなんで選んだ、西城秀樹さんの代表曲、「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」が流れていた。だが、2日の中日戦でも本拠地・東京ドームで五回途中3失点と苦杯をなめており、「状態がよくなかったので、なんとか変えようと思った」と気分転換も含め、守備時ではなく、打席に立つときに流すよう変更した。  だが、この日も悔しい結果に終わり、「結果的に失敗してしまった。もう少し違うことを考える」と肩を落した。  だが、4月20日の阪神戦(甲子園)では8回0封と好投。わずかなズレなだけに、「打線を信じていいピッチングをしたい」と前を向いた。

◆セ・リーグ首位の巨人は10日、ヤクルト7回戦(東京ドーム)に19-7で大勝し、3連勝。0-5から試合をひっくり返し、今季両リーグ最多の23安打&19得点をマークした。  「5番・右翼」で先発出場した亀井善行外野手(36)は五回無死から、左翼席へ4号ソロ。同郷の14歳後輩である4番・岡本が8号ソロを放った直後の連弾に、お立ち台では笑顔がはじけた。  --岡本に続いた  「"岡本師匠"がいいホームランを打ってくれたので、奈良県民の誇りです」  --"岡本師匠"のすばらしさはどんなところ  「2人で話すんですけど、2、3番の出塁率が本当にすごくて、2人でプレッシャーがかかるなという話はいつもしているんですけど、ぼくと(岡本)和真がしっかり打てば、チームも勝つと思うので、もうちょっとしっかり打ちたいなと思います」  --23安打19得点。素晴らしい攻撃  「本当にみんなね、雰囲気もいいですし、みんなで勝った勝利だと思います」  --坂本勇は開幕から34試合連続出塁で球団記録を更新。坂本勇の働きは  「本当にすごい選手ですし、そのあとにね、奈良県民がしっかり打てば、本当にもっと強くなると思うので、しっかり頑張ります」

◆セ・リーグ首位の巨人は10日、ヤクルト7回戦(東京ドーム)に19-7で大勝し、3連勝。0-5から試合をひっくり返し、今季両リーグ最多の23安打&19得点をマークした。  「4番・一塁」で先発出場した岡本和真内野手(22)は五回先頭で、左翼席へ8号ソロ。4月19日の阪神戦(甲子園)以来、17試合ぶりの一発に、お立ち台では自虐的に振り返った。  --五回に勝ち越しの本塁打  「そうですね。ここ最近ずっと長打を打てていなかったので、走り方を忘れました」  --17試合ぶりの一発 「(スタンドに)入ってくれてよかったなと思います」  --新潟でも4点差から逆転。きょうも5点差を逆転  「よかったです」  --23安打19得点。打線のつながりは  「そうですね。その打線のつながりを、ぼくがいつも切っていたみたいなものなので、頑張ります」  --坂本勇、丸が出塁率4割を超えて、4番としての役割が大きくなる  「常にチャンスで回ってくることが多いので、何とかこれからも(走者を)かえせるように頑張ります」

◆セ・リーグ首位の巨人は10日、ヤクルト7回戦(東京ドーム)に19-7で大勝し、3連勝。0-5から試合をひっくり返し、今季両リーグ最多の23安打&19得点をマークした。  「7番・三塁」で先発出場した2年目の田中俊太内野手(25)は、七回1死満塁からバックスクリーン右へプロ初となる満弾をたたき込んだ。この日、DeNAと対戦していた広島の兄・広輔も2ランを放っており、"兄弟同日弾"。兄弟選手の同日アーチは、2016年8月28日の兄・堂上剛裕(巨人)がDeNA戦で、弟・直倫(中日)が広島戦で放って以来、3年ぶりとなった。  --満塁弾。すごい当たり  「自分でもビックリしています」  --プロ初の満塁弾。気持ちは  「みんあがつないでくれたので、ぼくもその流れで打った結果が、ああいういい結果になったのでよかったです」  --広島の兄・広輔もホームランを放った。刺激になる  「それは今知ったことなので、それはそれで受け止めます」  --今季はファームで調整もあった。いまどんな気持ちでグラウンドに立っている  「この舞台にいる限りは結果を出さないといけないので、そのためにはしっかりと準備をして試合に挑むだけだと思っています」  --明日の試合に向けて  「この勢いを明日も続けて、一つでも多く勝ちたいと思いますので、応援よろしくお願いします」

◆5-5の五回先頭で、岡本が勝ち越しの8号ソロを放った。4月19日の阪神戦(甲子園)以来、17試合ぶりの一発に「ここ最近、長打を打っていなかったので走り方を忘れました」と自虐的に振り返った。さらに安打を重ね、4安打2打点の活躍。復調気配の4番は「ここ最近いい感じで打てていた。きょうはいいところに落ちてくれたり、よかったと思います」と笑顔だった。 五回、岡本に続き4号ソロを放った巨人・亀井 「"岡本師匠"がいいホームランを打ってくれたので、奈良県民の誇りです。みんなで勝った勝利です」

◆七回1死満塁から、田中俊がバックスクリーン右へ入団2年目で初の満塁弾を放った。広島の兄・広輔もDeNA戦で1号2ラン。初の兄弟同日弾となったが「兄は自分よりも全然長くやっている人ですし、出ている人なので心配する必要はないです。自分のことをやることが大事」と気を引き締めた。

◆青木が五回の守備から体調不良で途中交代した。1週間ほど、せきが続いており、コンディションを考慮した。8日の阪神戦(神宮)で岩田から頭部死球を受けており、脳振とうの影響が心配されているが、小川監督は「体調の問題で代わった」と説明。青木本人は「(脳振とうは)大丈夫。明日は様子を見て」と話した。

◆4年目外野手の渡辺が六回1死で代打として出場し、左越えにプロ初安打となる1号ソロを放った。2軍で対戦した田口のスライダーの軌道が頭にあり、「イメージがあったおかげで打てた」とジャストミート。中堅・丸の計らいもあり、記念球は観客から手元に戻ってきた。「この間、母の誕生日だったので、母に渡したい」と21歳の孝行息子は照れていた。

◆悪夢だった。19失点、被安打23は、いずれも2014年8月5日の阪神戦(神宮)以来の屈辱。巨人戦での19失点は1951年5月11日(後楽園、21失点)以来、68年ぶりだ。首位・巨人との3連戦の初戦に大敗し、ヤクルト・小川監督は険しい表情を浮かべた。  「あそこまで行くと、どうにもならない。あのエラーが痛かった。あの回が全てじゃないか」  先発の小川が5点リードの四回に突如崩れた。先頭の丸から4連打を浴びると、1死満塁から阿部の投ゴロを併殺を焦って本塁に悪送球とミスも絡み、打者一巡で5失点。五回も2本塁打を浴びるなど、五回途中12安打を浴び、自己ワーストタイの9失点(自責6)で4敗目を喫した。  救援陣も流れを止めることができず。エースを立てた初戦を落とし、巨人とは3ゲーム差。阪神にも2位に並ばれた。「情けない試合」と指揮官。悪い流れは断ち切るしかない。(長崎右) 五回途中9失点で4敗目のヤクルト・小川 「(四回に本塁悪送球で)流れを渡してしまい、申し訳ない。体が流れてしまった。立て直してから投げればよかった」

◆セ・リーグ首位の巨人は10日、ヤクルト7回戦(東京ドーム)に19-7で大勝し、3連勝。0-5から試合をひっくり返し、今季両リーグ最多の23安打&19得点をマークした。坂本勇人内野手(30)が、3安打4打点で開幕から34試合連続出塁を達成し、1977年の王貞治の球団記録を超えた。絶好調の主将は打率.343、12本塁打、29打点とし、リーグの打撃3部門でトップに立った。  もはや"キング"の輝きだ。打っても、打っても止まらない。五回、3安打目は走者一掃の右中間二塁打。悠々と二塁に達した坂本勇は味方ベンチにさわやかな笑顔を向け、右拳を突き上げた。  「いいつながりで、ひっくり返せた。多少点差が開いても、みんながそう(逆転できると)思っていれば、こういうこともあると再認識できた」  メモリアルな一打は、大勝利の幕開けだった。一回1死の第1打席。小川から中前打を放ち、1977年に王貞治が記録した、開幕からの連続試合出塁の球団記録「33」を塗り替えた。42年ぶりの金字塔で、97年に金本知憲(広島)がマークしたセ・リーグ記録の35試合にも王手をかけた。  乱打戦となった中盤も自らのバットで打線を乗せた。0-5から4点を返して迎えた四回に中前へ同点打。そして岡本のソロなどで勝ち越した五回に、3点二塁打でチーム10点目。打線は七回に8点、八回にも1点を加え、2度の打者一巡などで今季両リーグ最多の23安打19得点。3安打4打点の主将を筆頭に、これでもかと打ちまくった。  坂本勇はこれで打率・343、12本塁打、29打点となり、打撃主要3部門でリーグトップ。守備負担が大きな遊撃手であることなど関係ない。現代最高クラスの打撃技術は誰もが認めるところだが、本人は謙虚に記録と向き合った。  「王さんを超えたと思わないし、格が違いすぎる。出塁というのは簡単にできることじゃない。それが開幕から続いていることは、すごくいいこと。僕が更新できたことは、誇りに思いたい」  打席ではもはや敵なしの坂本勇の趣味は、自宅に1000冊以上をそろえる漫画を読むこと。何度も読み返すのは、中国春秋時代を舞台に戦乱の世を描いた「キングダム」。先月から上映中の実写版も、多忙の合間を縫って鑑賞したほどだ。  お気に入りの登場人物は、主人公が憧れる「王騎将軍」。オネエ口調の不気味なキャラだが、「一番強い。一番かっこいい」。常に先頭に立ち、勝負どころで圧倒的な強さを発揮して自軍を統率する"天下の大将軍"こそ、坂本勇が理想を重ねる姿。大黒柱として打線を引っ張る主将に、ナインもついていく。  令和初の「TOKYOシリーズ」初戦を制し、2位・ヤクルトとの差を3ゲームに広げた。原監督は「振り返るにはちょっと多すぎて、ですね」と明るい表情で、昨年は一度もなかった5点差逆転を果たしたナインをねぎらった。2番を打つ主将には「1打席目、追い込まれて難しいところをセンターに運んだ。簡単にクリアしたところが彼らしい。見事だ」と感服した。坂本勇が"天下の大打者"の貫禄を漂わせている。(谷川直之)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
21121 0.636
(↑0.011)
-
(-)
109187
(+19)
128
(+7)
47
(+3)
18
(-)
0.274
(↑0.01
3.500
(↓0.11)
2
(-)
ヤクルト
19162 0.543
(↓0.016)
3
(↓1)
106186
(+7)
175
(+19)
46
(+3)
16
(+2)
0.246
(↓0.001)
4.320
(↓0.33)
2
(1↑)
阪神
19162 0.543
(↑0.014)
3
(-)
106148
(+7)
154
(+3)
25
(+1)
22
(-)
0.243
(↑0.002)
3.470
(↑0.01)
4
(-)
広島
17181 0.486
(↓0.014)
5
(↓1)
107121
(+2)
150
(+6)
34
(+1)
18
(-)
0.230
(↓0.003)
3.340
(↓0.05)
5
(-)
中日
15200 0.429
(↓0.012)
7
(↓1)
108127
(+3)
136
(+7)
24
(+1)
23
(-)
0.264
(↓0.001)
3.810
(↓0.11)
6
(-)
DeNA
13220 0.371
(↑0.018)
9
(-)
108132
(+6)
158
(+2)
40
(+2)
7
(-)
0.233
(↑0.001)
4.050
(↑0.06)