日本ハム(☆7対5★)西武 =リーグ戦7回戦(2019.05.10)・札幌ドーム=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:上沢 直之(3勝1敗0S)
(セーブ:秋吉 亮(0勝1敗6S))
敗戦投手:多和田 真三郎(1勝3敗0S)

本塁打
【西武】中村 剛也(5号・6回表満塁)
【日本ハム】中田 翔(8号・4回裏ソロ),渡邉 諒(3号・6回裏2ラン)

  DAZN
◆日本ハムがシーソーゲームを制した。日本ハムは同点で迎えた5回裏、大田の3点適時打で勝ち越しに成功する。その後は逆転を許すも、6回に渡邉の2ランが飛び出し、再びリードを奪った。投げては先発・上沢が今季3勝目。敗れた西武は先発・多和田が6失点と精彩を欠いた。

◆日本ハム4番中田翔が西武のエース多和田を打ち崩した。 1点を追う4回に同点8号ソロ。「うまく体が反応して打てました」と146キロ直球を左中間スタンドへ運んだ。9日オリックス戦では、コンディション調整の一環で試合前練習を回避も試合はフル出場した主将が、頼もしい一打を放った。

◆西武中村剛也内野手が、自身が持つ最多記録を更新する17本目の満塁本塁打を放った。 3点を追う6回、1死満塁で打席に入った。フォークと直球で揺さぶる日本ハム上沢の真ん中に入った146キロの直球をとらえ、右翼スタンドへ運ぶ5号満塁弾で一時逆転。4年ぶりとなる満塁弾に「打ててよかったです」と冷静にコメントした。これで通算本塁打は390本。節目の400号へのカウントダウンが始まった。 ▼中村が15年8月9日オリックス戦以来、通算17本目の満塁本塁打。自身が持つ最多記録を4年ぶりに更新した。中村は15年8月9日に満塁通算135打席目で16本目の本塁打を打ったが、その後は前打席まで満塁では41打席で36打数3安打、打率8分3厘の本塁打0。王(巨人)の15本を抜いてからの中村は満塁でさっぱりだった。

◆西武は1回2死二塁から、山川の左前適時打で1点を先制。日本ハム上沢、西武多和田の両先発は、上々の滑り出し。 4、5回で試合をひっくり返された西武は6回、中村の満塁弾で逆転。しかし日本ハムは6回に渡辺の2ランなどで再び勝ち越し。 終盤は救援勝負。日本ハムは7回から宮西、石川直、秋吉と3投手が強力打線を無失点にしのぎ、逃げ切った。 日本ハム上沢が3勝目、西武多和田が3敗目。

◆日本ハム上沢直之投手が4月12日以来、約1カ月ぶりの白星を手にした。6回1死満塁から満塁弾を浴びて、6回を6安打5失点。不本意な投球となり、打線の援護に「野手の人に感謝したい」。 1度、出場選手登録を外れて2軍で再調整したが、直球に勢いが戻らない。「こういう投球を続けていたら、チームも僕も苦しい。早く(良くなる)きっかけをつかみたい」と、今季3勝目にも笑顔はなかった。

◆西武中村剛也内野手が自らのプロ野球記録を更新する通算17本目の満塁本塁打を放った。 6回の第3打席、日本ハム上沢の上下左右で揺さぶる軌道を見極めた。初球のツーシームを見逃し、スライダーを見送った。3球目はフォークを豪快に空振り。すると4球目、146キロの直球が高めに浮いてくると、球威に押し負けないスイングで右翼スタンドへ5号を運び「全球種に対応できるようにしている」とさらりと言ってのけた。 満塁弾は15年以来4年ぶり。記録更新にも「特になにも。ホームランはホームランなんで」と冷静に受け止める。18年目を迎えた今季、打順は6~8番を担う。打つ場所が変わっても、やることは変わらない。一時逆転となる一発に「本当はレフトスタンドに飛ばしたいんですけどね」とイメージ通りにいかなかったと首をかしげた。飽くなき向上心も変わらない。 通算満弾数10傑では唯一の現役選手で独走状態。通算本塁打も、400本まであと10本とカウントダウンに入った。「(状態は)大分よくなってきている」と手応えを口にした。【栗田成芳】 ▼中村が15年8月9日オリックス戦以来、通算17本目の満塁本塁打。自身が持つ最多記録を4年ぶりに更新した。中村は15年8月9日に満塁通算135打席目で16本目の本塁打を打ったが、その後は前打席まで満塁では41打席で36打数3安打、打率8分3厘の本塁打0。王(巨人)の15本を抜いてからの中村は満塁でさっぱりだった。

◆西武は乱打戦に敗れ、昨年5月以来1年ぶりの4連敗を喫した。 先発多和田が援護を受けながらも、5回から突如崩れ、6回途中で降板。炎上のきっかけとなった5回、清水への四球に辻発彦監督は「何をピンチだと思っているのか? 球の走りはよかったのに。もっと堂々と投げてくれればいいのに」と嘆いた。

◆日本ハム渡辺諒内野手(24)がチームを救った。10日、西武7回戦(札幌ドーム)の6回に決勝の逆転3号2ランを放った。試合中盤で点の取り合いとなった乱打戦にケリをつける1発も含め、今季初の猛打賞となる3安打2打点で西武のエース多和田をKO。正二塁手に最も近い13年ドラフト1位の大活躍でチームは連敗を阻止し、再び貯金を1とした。心を整理して、渡辺が思い切りバットを振り切った。「入ってくれと思って、走っていました」。3点リードを逆転された直後の6回無死一塁。西武多和田の初球。「甘いところに来た」146キロ直球をとらえると、打球は左中間スタンドへ届いた。決勝の逆転3号2ラン。「逆転された直後に逆転できてよかったです」。11日ぶりに先発したエース上沢を、そしてチームを救った。 まさか、自分がヒーローになるとは思っていなかったようだ。「バントかなと思っていた」。1点ビハインドの場面。まずは同点に追いつくことをイメージし、つなぎ役を全うする覚悟だった。ただ、サインは違った。栗山監督は「迷わなかった」と「打て」のサインを出した。「何としても打ちたかった」と奮い立った渡辺が、指揮官の大きな期待に最高の放物線で応えた。 正二塁手に一番近い男。今季限りで現役引退する田中賢に対して「恩返しのためにもレギュラーに定着して、優勝して送り出したい」という思いがある。試合中も打撃や守備などのアドバイスを受けることがあるという。昨季後半戦から二塁で積極起用され、経験を積んで臨んだ今季は、大先輩の後継者として足場を固めないといけないシーズン。「まだ、オレがやった方がいいと思われないように」と強い覚悟もある。 春季キャンプ中に右脇腹を肉離れし、開幕は出遅れたが、パンチ力のある打撃で欠かせない戦力へ成長中だ。栗山監督も「絶対に結果を残してくれると思った。ナベは、そういうものを持っている選手」と、かける期待も大きい。渡辺は「去年、あれだけ出させてもらってますからね」。先行投資してもらった経験値をムダにはしない。13年ドラフト1位は、ここから主力へ一気に駆け上がっていく。【木下大輔】

◆日本ハム頼れる2番の一撃だった。同点の5回2死満塁で、大田泰示が走者一掃の中越え二塁打を放った。 打てた原因は「割り切りですかね」と分析。「1打席目も2打席目も、真っすぐで打ち取られていた。思い切って振ろうとだけ考えた」と、三度目の正直で西武多和田の143キロ直球を捉えた。「試合の流れを考えても、いいところで得点に結びついて良かった」と、胸を張った。

◆日本ハム鉄腕宮西尚生投手が、荒れ気味になった試合を落ち着かせた。 二転三転する激しい点の取り合いの中、7回から2番手でマウンドへ。3者凡退に仕留め、後続の救援陣につないだ。前日9日はベンチ入りせず疲労回復に専念。 「1日休んだら、だいぶん違う。試合の流れもあったので、とにかく3人で抑えることだけ考えた」。さすがの仕事ぶりで13ホールド目をマークした。

◆西武は乱打戦に敗れ、昨年5月以来1年ぶりの4連敗を喫した。先発多和田が援護を受けながらも、5回から突如崩れ、6回途中で降板。炎上のきっかけとなったのは5回、清水への四球。辻発彦監督のコメント。 「何をピンチだと思っているのか? 球の走りはよかったのに。もっと堂々と投げてくれればいいのに」

◆日本ハムの中田が3日の西武戦以来6試合ぶりとなる8号ソロを放った。0-1の四回2死で多和田の速球を捉えて左中間席へ豪快に運んだ。「うまく体が反応して打てた」と納得の口ぶりだった。  チームは8日から2試合連続でわずか1得点に終わっていた。「ここ何試合か思うように点が取れていないので、何とか点を取って投手を援護したい」との思いを胸に奮起した。

◆日本ハムの上沢は約1カ月ぶりの3勝目を手にしたが納得のいく内容ではなかった。六回に中村に満塁本塁打を浴びるなど6回6安打5失点。味方打線が逆転してくれたおかげでの白星に「力になれなかった。本当に野手の人に感謝したい」と笑顔なく話した。  思うように状態が上がらず、2軍で調整してからの登板だったが、またも首脳陣の期待を裏切る結果となった。「こういう投球が続くとチーム的にも僕的にも厳しい。早くきっかけをつかまないと」と険しい表情だった。 栗山監督(逆転本塁打を放った渡辺に) 「魅力はああいうところでもある」

◆西武の多和田は六回途中まで6失点と精彩を欠き、3敗目を喫した。1-1の五回に安打と2四球で2死満塁として大田に走者一掃の二塁打を浴びると味方に逆転してもらった六回には渡辺に2ランを許した。いずれも甘く入った速球を痛打され「求めているものと現状の球が合っていない」と首をかしげた。  今季はまだ4月12日に挙げた1勝のみにとどまる。「今年はずっと粘れていない。だから勝ちが付いてこない」と悩ましげだった。 辻監督(満塁本塁打を放った中村に) 「見事な本塁打。中村はずっと感じ良くきている。いいところで打ってくれた」 西武・小野投手コーチ(3敗目を喫した多和田に) 「打ち取れる確率が高い下位打線に四球を出してやられている。対策しないといけない」

◆中村が六回、右翼席最前列に飛び込む5号満塁本塁打を放った。王貞治(巨人)の15本を抜いて通算満塁本塁打数で歴代単独トップに立った2015年8月9日以来4年ぶりのグランドスラム。自身の記録を17に伸ばしたが「本塁打は本塁打なので」と特別な意識はないことを強調した。チームの野手最年長の35歳は4試合連続安打。「だいぶよくなってきている感覚はある」とうなずいた。

◆日本ハムが競り勝ち、貯金1とした。逆転された直後の六回に、6年目の渡辺諒内野手(24)が、左中間席へ逆転の3号2ランを放った。  「バントかなと思ったら『打て』のサインが出た。期待されている中、しっかり結果でかえせてよかったです」  4-5の六回無死一塁。多和田が投じた初球の真っ直ぐを完璧に捉えた。  2014年に東海大甲府高からドラフト1位で入団。プロ5年目の昨季は自己最多の60試合に出場した。今季は右脇腹の肉離れで開幕1軍こそ逃したが、4月上旬に1軍昇格。二塁定着へアピールを続けている。  私生活では独り立ちした。昨オフから人生初の一人暮らしをスタート。スーパーで売っているカット野菜で鍋を作るところから、料理にも挑戦中だ。  チームは4月27日から連勝も連敗もなく、勝ち負けを繰り返す。「意識はしていませんが、しっかり投手を助けられるよう頑張ります」と渡辺。自らのバットで、チームを連勝に導く。(中田愛沙美)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
20142 0.588
(↓0.018)
-
(-)
107154
(+1)
129
(+9)
44
(+1)
36
(+1)
0.259
(↓0.002)
3.140
(↓0.16)
2
(1↑)
日本ハム
17162 0.515
(↑0.015)
2.5
(↑1)
108132
(+7)
135
(+5)
20
(+2)
14
(-)
0.245
(↑0.003
3.730
(↓0.04)
2
(1↑)
ロッテ
17161 0.515
(↑0.015)
2.5
(↑1)
109143
(+9)
141
(+1)
40
(-)
31
(-)
0.243
(↑0.004)
3.700
(↑0.08)
2
(-)
楽天
17161 0.515
(↓0.016)
2.5
(-)
109173
(+6)
154
(+8)
41
(+3)
11
(+1)
0.259
(↑0.002)
4.260
(↓0.13)
5
(-)
西武
15181 0.455
(↓0.014)
4.5
(-)
109176
(+5)
188
(+7)
38
(+1)
38
(-)
0.247
(↓0.002)
4.890
(↓0.08)
6
(-)
ORIX
13193 0.406
(↑0.019)
6
(↑1)
108111
(+8)
142
(+6)
29
(+4)
32
(+1)
0.223
(↑0.001)
3.760
(↓0.07)