ソフトバンク(☆7対2★)オリックス =リーグ戦8回戦(2019.05.05)・福岡ヤフオクドーム=
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ORIX
0000200002631
ソフトバンク
00131110X71102
勝利投手:ミランダ(2勝2敗0S)
敗戦投手:K-鈴木(0勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】伏見 寅威(1号・5回表2ラン)
【ソフトバンク】デスパイネ(5号・5回裏ソロ),グラシアル(3号・6回裏ソロ)

  DAZN
◆ソフトバンクが4連勝。ソフトバンクは3回裏、今宮の適時打で先制に成功する。続く4回に明石と牧原の適時打で3点を奪うと、その後も小刻みに加点して試合を優位に進めた。投げては、先発・ミランダが7回2失点の好投で今季2勝目。敗れたオリックスは、攻守に精彩を欠いた。

◆オリックス伏見寅威捕手(28)が反撃の1号2ランを放った。4点を追う5回1死一塁からミランダの真ん中低めの変化球をたたき、左翼スタンドまで運んだ。 伏見は「打ったのはチェンジアップだと思います。点を取られた直後だったので、なんとかつないでいこうと思っていました。内寄りに入ってきたボールをうまくさばくことが出来ました」とコメントした。 4回に福田と大城の失策が絡み、ソフトバンクに3点を献上しただけに、反撃ののろしを上げる一撃となった。

◆ソフトバンクは3回2死から周東の左越え三塁打と今宮の中前適時打で1点を挙げた。オリックスは3回まで無得点。 ソフトバンクは4回に敵失に乗じて3得点。5、6回にも得点を挙げた。オリックスは5回に伏見の2ランで2点を挙げた。 着実に加点したソフトバンクが完勝した。先発ミランダは2勝目。チームは4連勝。オリックスは失点につながる3失策が響いた。K-鈴木が今季初黒星。

◆ソフトバンク3番今宮健太内野手が先制打を放ち打線をけん引した。 3回2死から2番周東が三塁打で出塁すると、K-鈴木のスライダーをバットを折りながらも中前に運んだ。「追い込まれていたんで、何とか食らいついて打った。『落ちてくれ』と思っていましたよ」。この日は初回の1打席目にも中前打を放ち2安打1打点。今季14度目のマルチ安打で打率も3割2分に引き上げた。

◆ソフトバンクの助っ人左腕ミランダ投手が、7回5安打2失点の粘投で2勝目を手にした。左膝痛のため登録抹消されてから復帰2試合目の登板でしっかり白星を挙げた。 「今日は初回から直球も変化球もよかった。ストライクゾーンでしっかり勝負することができた」。3回まで無安打投球。5回、伏見に2ランを許したが140キロ中盤の直球とフォーク、チェンジアップを駆使しオリックス打線を抑え込んだ。 打線もミランダの投球を後押しした。3回以降は7回まで毎回得点。ゲーム中盤の踏ん張りどころも点を積み重ね、ミランダも安心してマウンドに立てた。112球。最終7回はきっちり3人で片付けた。「打線の援護もよかったし、野手に感謝している。これから(状態は)もっともっと上がってくると思う」。周東とともに上がったヒーローのお立ち台では工藤監督の誕生日を祝って「ハッピーバースデー」を熱唱? 3月30日以来の白星に笑顔がはじけた。

◆56歳の誕生日を迎えたソフトバンク工藤公康監督が5日、就任した15年以来5年連続のバースデー白星を挙げた。プロ初のお立ち台に立った育成出身の周東佑京内野手(23)がお祝いの歌をプレゼント。3回には三塁打で先制点を呼び込み、7回には中前打から二盗、三盗を決めダメ押しのホームを踏む活躍で指揮官を祝った。チームは今季2度目の4連勝でがっちり首位をキープした。「ハッピーバースデ~、トゥ~ユ~~」。グラウンドからもれるぎこちない歌声を聞き、工藤監督は幸せそうに笑った。「気持ちがこもって歌ってくれるだけで十分です」。投打がかみ合っての快勝で、就任から5年連続のバースデー白星。15年の柳田、昨年の武田に続き、今年は周東とミランダのデュオがお祝いの歌を歌ってくれた。 柳田をはじめ多くの故障者を抱える中、苦心のマネジメントが続く。「これ以上けが人が出ないように、考えないといけない」。右手甲を痛めている上林は3戦連続で先発から外し、左太ももに不安のある内川も起用しなかった。勝勢が強まった終盤には、故障明けのグラシアル、ともに足に不安のある今宮とデスパイネをベンチに下げた。 厳しいやりくりを強いられているが、プラスの面もあった。「代わりに出てくれている選手が頑張ってくれている」。この日は周東が足で貢献し、自身初のお立ち台に立った。3回1死では左越えの打球で、三塁まで11秒を切る快足を生かし三塁打。今宮の適時打で先制のホームを踏んだ。7回1死で中前打を打つと、二盗、三盗を決め松田宣の一打でダメ押しの得点だ。 育成出身のいだてんは「走れるところを一番アピールしないと。ケガの方が戻ってきたときに残れない」。現在リーグ3位の8盗塁で成功率は100%。2度の代走出場で1盗塁があるが、残り7つはわずか41打席でマークしている。仮に規定の443打席で換算すると75個を超える驚異的なペースだ。工藤監督も「のびのびと、持っているものを出してくれている」とほくほく顔で喜んだ。 4連勝で貯金は今季最多8まで伸び、がっちり首位を守る。指揮官は「勝ったことが何よりうれしい。みんなすごく乗っているし、生き生き野球をしてくれている」。一丸の野球で、勝利という最大のプレゼントを手にした。【山本大地】

◆ソフトバンク・アルフレド・デスパイネ外野手&ジュリスベル・グラシアル内野手の「キューバ砲」がアーチを放って勝負を決めた。 2点を返された直後の5回裏。まずはデスパイネが左翼スタンドへ5号ソロ。「いいスイングができて、完ぺきにとらえられた」。続く6回には先頭打者のグラシアルがK-鈴木のスライダーを右翼ポール際へ運び去る3号ソロ。「芯でしっかりとらえられた。いい状態を続けていきたいね」。工藤監督の誕生日に助っ人2人が「祝砲」を打ち上げた。

◆最下位オリックスは4回の拙守が尾を引き、連敗となった。1点ビハインドで先頭の松田宣のライナー性の打球が直前に沈み、二塁の福田周平内野手が後逸。 続くグラシアルの三遊間への打球は遊撃の大城滉二内野手がトンネル。無死一、三塁のピンチを招き、明石の適時打であっさりと追加点を許した。牧原には2点適時三塁打を浴び、相手に流れを渡した。西村徳文監督は「今日は4回でしょうね。投手の足を引っ張ってしまった。二遊間がしっかりしないと」と指摘した。 4回に2失策し、大城と並びリーグ3位の4失策となった福田は先頭打者を許した場面に「(判断に)迷った部分もありましたけど、普通にさばかないといけない当たりだった」と悔やんだ。反撃も5回にチームの令和1号となる伏見の2ランのみ。ソフトバンクには3連敗で開幕から1勝6敗1分けと苦戦している。

◆オリックスは0-1の四回の拙守が響いた。先頭の松田宣の二ゴロを福田が後逸。次のグラシアルが三遊間に放ったゴロを大城が処理できず一、三塁とピンチを広げ、明石に左前適時打、牧原に2点三塁打を浴びた。  福田は「普通にさばかないといけない」と唇をかみ、西村監督は敗因について「四回の守備じゃないか。しっかり守らないといけない」と話した。

◆ソフトバンクのミランダは7回を投げて5安打2失点にまとめ、3月30日以来の2勝目を挙げた。序盤から直球主体で押し、七回2死走者なしから最速の150キロをマークするなど球威は衰えなかった。「ストライクゾーンでしっかり勝負できた」と手応えをにじませた。  左膝痛から復帰した4月28日の前回登板は不安定で2敗目を喫したが、いよいよ本領を発揮。「コンディション的にも良くなっている」と声を弾ませた。

◆♪ハッピ~バースデー、ディア~監督~ 会見場にお立ち台の周東、ミランダの歌声が聞こえてくると、ソフトバンク・工藤監督はニッコリとほほ笑んだ。56歳の誕生日も白星。監督就任の2015年以来、これで誕生日は5戦5勝だ。  「本当、勝ったことが何よりうれしい。みんながみんなノッていて、いい野球をしてくれた」  チームは3試合連続2桁安打となる11安打で7点を奪い、今季2度目の4連勝。貯金を今季最多の8とし、円熟味を増した将も満面の笑みだ。  「走塁改革」を掲げる今季を象徴するように、新星が輝いた。三回に育成出身の周東が2死から左翼フェンス直撃の打球。俊足を飛ばしてプロ初の三塁打とすると、今宮の中前打で先制した。四、五、六回にも着実に追加点。七回には中前打で出塁した周東が二盗、三盗し、チームトップとなる今季8盗塁目でダメ押し点を演出した。  先発のミランダは7回2失点で今季2勝目(2敗)。プロ初のお立ち台に上がった周東は、こどもの日にちなんだキッズインタビュアーから「(工藤監督の)誕生日パーティーはしますか?」と問われ「きょうの試合の勝ちが、パーティーという形になればいいかな」と笑い、お立ち台で「ハッピーバースデー」を歌い上げた。  現役時代は誕生日に先発で1度だけ登板し、KOされたという指揮官。「5月6日なら何回か投げて完封とかもあったんだけどな」と苦笑いするが、立場が変われば無傷の5連勝。観戦した王貞治球団会長も「いま一番、脂が乗っている時期だからな」と笑顔だ。  指揮官が「1つずつ、みんなで勝ち進んでいきたい」といえば、周東も「これから先も、監督の誕生日は勝ち続けていきたい」。ファンも含め、全員で祝った誕生日。このまま首位街道をひた走る。 (西垣戸理大)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
19112 0.633
(↑0.012)
-
(-)
111134
(+7)
102
(+2)
38
(+2)
32
(+2)
0.257
(↑0.002
2.680
(↑0.03)
2
(-)
西武
15141 0.517
(↑0.017)
3.5
(-)
113162
(+4)
156
(-)
37
(+2)
36
(+1)
0.252
(↓0.002)
4.560
(↑0.16)
2
(-)
日本ハム
15142 0.517
(↑0.017)
3.5
(-)
112120
(+4)
123
(+1)
18
(-)
13
(-)
0.248
(↑0.001)
3.810
(↑0.09)
4
(2↓)
楽天
14151 0.483
(↓0.017)
4.5
(↓1)
113147
(-)
132
(+4)
32
(-)
10
(-)
0.250
(↓0.004)
4.080
(↓0.01)
5
(-)
ロッテ
13161 0.448
(↓0.016)
5.5
(↓1)
113112
(+1)
132
(+4)
33
(+1)
24
(+1)
0.234
(↓0.003)
3.950
(-)
6
(-)
ORIX
11173 0.393
(↓0.014)
7
(↓1)
11295
(+2)
125
(+7)
23
(+1)
30
(-)
0.222
(↓0.001)
3.670
(↓0.03)