1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 1 | 0 | 0 | 2 | 9 | 15 | 1 | 1 |
日本ハム | 2 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 10 | 0 | 1 |
勝利投手:泉 圭輔(2勝0敗0S) (セーブ:森 唯斗(1勝1敗8S)) 敗戦投手:加藤 貴之(0勝2敗0S) 本塁打 |
◆ソフトバンクは3点を追う5回表、デスパイネと甲斐の適時打で4点を奪い逆転する。直後に同点とされるも、6回に今宮の適時二塁打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・泉が今季2勝目。敗れた日本ハムは、先発・上沢が序盤のリードを守れなかった。
◆日本ハムは1回、王柏融の中越え二塁打で2点を先制。3回には中田の5号2ランでリードを広げた。先発上沢は3回まで無失点。 ソフトバンクは4、5回と甲斐の活躍で最大4点差を逆転。5回に日本ハムが追いついたが、直後の6回、再び勝ち越し乱打戦に。 日本ハムは8回2死二塁から、暴投で二走の渡辺が一気に本塁を狙ったが及ばず。ソフトバンクは泉が2勝目、森が8セーブ目。日本ハム加藤が2敗目。
◆ソフトバンク上林誠知外野手が9回にパ・リーグ平成最後の本塁打となる4号2ランを左翼ポール際にたたき込んだ。 7日ロッテ戦以来の1発に「うれしいです。平成、令和とかではなく4月は終わったので、新しい月に入るので(調子を)上げていきたい」。17日ロッテ戦の死球で打撲した右手甲はまだ痛む。「朝、手の状態がよく、打撃練習もよかった」と、今季2度目の猛打賞で打率を2割に乗せた。
◆ソフトバンク周東佑京内野手が足で逆転劇を呼び込んだ。3点ビハインドで迎えた5回に、二盗、三盗を立て続けに決めて勢いをもたらした。 見ている者の心がぴょんぴょん跳ねるような、気持ちのいい快走だった。1死一塁でまずは、打者今宮への初球で大きなリードから二塁を陥れる。さらに4球目で上沢のモーションを完全に盗み、三塁手がタッチできないほど余裕を持って三塁に進んだ。この回デスパイネ、甲斐の適時打を呼び込み4得点で一時逆転に成功した。 群馬出身。幼い頃から山でウサギを追いかけ鍛えたという脚力で、脱兎(だっと)のごとく駆け劣勢を一気にはね返した。 チーム一丸で試合を投げ出さず、あきらめない姿勢での勝利。初めて1、2番コンビを組んだ三森とともに若い2人でのチャンスメークが光った。工藤監督は「彼らが試合に出ながら成長していく姿を見られてうれしい。臆することなくプレーする姿は心強い。ミスもあるとは思うけど、出しているやつが悪い、くらいの気持ちで思い切ってプレーしてほしい」と目を細めた。
◆平成元年生まれの日本ハム中田翔が放った5号2ランは、空砲となった。 3回に一発で最大4点リードとしたが、痛い逆転負け。本塁打が出れば同点という9回2死一、二塁では空振り三振に倒れた。平成ラストゲームを白星で飾れず「世間は(元号変更で)ざわざわしているけど、僕たちは勝ちたいだけなので。勝ちきれなかったのは、力のなさ」と、悔しがった。
◆故障者続出のソフトバンクでアルフレド・デスパイネ外野手が周囲をヒヤリとさせた。 3点を追う5回2死二、三塁で左翼フェンスに直撃する一打で1点差に迫った。だがデスパイネは二塁に進めず、一塁で足を気にするそぶりを見せた。トレーナー、通訳も駆けつけたがプレー続行。内川の安打で二塁に進んだあと、再び足を気にした。 デスパイネは出場を続け、残りの2打席は凡退。試合後はしっかりとした足取りで帰りのバスに乗り込んだ。工藤監督も「大丈夫でした。確認しました」と話し、大事には至らなかったようだ。
◆ソフトバンクのドラフト6位泉圭輔投手が2回1失点で2勝目を挙げた。 1点リードの5回から2番手で登板。同点に追いつかれたが、味方が6回に勝ち越し、その裏の日本ハム打線を3人で片付けた。自己記録を2キロ更新する最速151キロもマークした。 チームの平成最後の勝利投手となり「今年入った若造がいいのか...。新しい元号になっても、自分も歴史を残せるように」と話した。
◆ソフトバンク・ドラフト1位甲斐野央投手が、自身の持つドラフト制後のデビューからの連続無失点記録を12試合に伸ばした。 1点リードの8回に登板し、先頭渡辺に初球で死球。「フォームを修正できた。渡辺さんには申し訳なかったが、次の打者へ切り替えた」。2死二塁から暴投が大きく三塁側後方へ跳ねたが、一気に本塁を狙った二塁走者をタッチアウト。甲斐との「カイカイバッテリー」で失点を防いだ。
◆日本ハムは、平成最後の公式戦を勝利で飾れなかった。ソフトバンク6回戦(札幌ドーム)は、エース上沢直之投手(25)がまさかの乱調で5回途中9安打6失点でKO。中継ぎ陣も相手打線の勢いを止められず、3カードぶりの負け越しとなった。勝率5割で3、4月は終了。令和時代に突入する5月1日西武戦(メットライフドーム)から、再出発する。上沢はエースらしく、結果を受け止めた。「本当にもったいない。100%僕のせい」。3点リードの5回2死二、三塁。カウント1-2と追い込んだデスパイネに投じたのは133キロのスライダーだった。「勝負球の選択は難しい...。シンプルにいけば、フォークかカーブだったけど、スライダーが通るかなと思った」。結果は通用しなかった。左翼フェンス直撃の2点適時打。続く内川にも安打を浴びて降板した。4回2/3を9安打6失点で平成最後の先発登板は終わった。 無失点で切り抜けた序盤から、リズムには乗れていなかった。生命線の真っすぐに納得できず、何度も首をかしげる場面が見られた。「思った通りに投げられていない」。考えながらの投球では、ごまかしきれなかった。中継ぎ陣も勢いを止められず、節目の試合は敗戦。「今日のような失敗を繰り返さないように。今日のような試合を勝たないと」。エースは自身を戒めたが、栗山監督は「勝負のポイントがあるとすれば、監督の頭の中だけ。こっちはナオ(上沢)でやられれば納得してやっている」と責めることはなかった。 日本ハムにとって、東京から北海道へ本拠地を移転しながら戦った、激動の平成時代は通算4155試合で2019勝2038敗98分けで幕を閉じた。次カード、5月1日からの西武3連戦から「令和」に突入する。ここまでのチーム成績は12勝12敗2分け。フラットな状況で臨む新時代の"開幕戦"から再スタートを切る。【木下大輔】
◆ソフトバンクが逆転勝利で、平成を首位のまま締めくくった。左太ももの張りで前日28日を欠場した今宮が復帰し、いきなり試合を決めた。6-6の6回1死二塁。日本ハム・バーベイトの甘く入った初球変化球を見逃さず、左中間へ適時二塁打を運んだ。勝ち越しの7点目を奪うと、代走を送られお役御免。「昨日はああいう形(欠場)になったので、やれることをやって、体調を良くしながら。ゲームに出た以上は関係ない。結果が出てホッとしているし、チームが勝ったことが良かった」と振り返った。 開幕から柳田ら主力に故障者が続出。痛みを抱えながらプレーする選手も多く、この日は牧原が腰の違和感で今季初めて欠場した。満身創痍(そうい)のチームで、今宮が欠かせない存在になっている。持ち前の守備力だけでなく、チームトップの打率3割1分4厘、6本塁打とバットでも貢献。今宮自身も疲労を抱え、試合前の打撃練習では強振せず右打ちに徹する日を作るなどし、コンディション維持に努める。試合に出続けようと、強いリーダシップで臨んでいる。 平成最初はダイエーだった89年の開幕戦で日本ハムに敗れていた。平成最後の試合で同じ相手に粘り勝ちし、首位キープで元号をまたぐ。工藤監督は「けが人が出ている中で、力を合わせてよく戦ってくれている。ぼくらにとっては、4月が終わって5月というところ。次の試合をしっかり勝てるようにしたい」と令和元年王者へ向けて気を引き締めた。【山本大地】
◆平成9年生まれの日本ハム平沼翔太内野手が29日、今季初スタメン。「最初、聞いた時はウソかと思いました。気合が入りました」。 無安打に終わったが、送りバントを2度、初球で決めて得点につなげた。「ホッとしました。バントは世界で一番嫌いなんですけど、2軍でいっぱい失敗していたのが、いい方向につながった」と表情を和らげ「次は絶対に打ちます!」と、活躍を期した。
◆ソフトバンク甲斐拓也捕手が適時打2本で自己最多タイの4打点を稼いだ。 4点を追う4回2死二、三塁から右中間へ2点適時二塁打。「あそこまで飛ぶとは思わなかった」とパワーを見せた。5回も2死満塁から中前2点適時打を放った。4打点は14日楽天戦以来今季2度目。「(打撃で)結果を残せていないので何とかチームのためにと必死にいきました」と笑顔だった。
◆日本ハム王柏融外野手(25)が29日、ソフトバンク6回戦(札幌ドーム)の5回に代打を送られ、途中交代した。 3回の打席で中飛を放った際の走塁で、左太もも裏に張りを覚えた。交代後は病院へは行かず、アイシングや圧迫治療で様子を見た。谷ヘッドトレーナーは「明日以降の経過を見ないと何とも言えない」と説明。負傷から一夜明ける30日に患部の状態を確認して、今後の動向を決める予定だ。
◆昭和生まれの意地を見せた。 日本ハム5回1死二、三塁。代打で同点の右前適時打を放った田中賢は「チャンスだったので、1点を返せるようにと思って打席に入った」。初対決だったソフトバンク泉の外角高め147キロを捉えた。平成の日本ハムを引っ張ってきたベテランは「ボール球だったけど、いいところに(打球が)転がってくれた」と、納得顔だった。
◆日本ハムの中田は2-0の三回に東浜から左翼席へ5号2ランを運んだが、チームは逆転負け。最後は本塁打が出れば同点の九回2死一、二塁の場面で、空振り三振に倒れた。 チームの平成最後の試合を飾れず、主将を務める中田は「勝ちきれなかった。チーム全体での負け。切り替えてやるしかない」と厳しい表情だった。 日本ハム・栗山監督(上沢に) 「チームを背負ってもらって苦しい部分もある。(敗戦を)プラスに変えられるかどうか」 王柏融(一回に先制の2点二塁打) 「追い込まれていたが、しっかりと振り切ることができた」
◆ソフトバンクのドラフト6位新人、泉が好救援で2勝目を挙げた。 2番手で登板した6-5の五回に拙守も絡んで追い付かれたが、チームが再度勝ち越した六回にギアを上げる。2者連続三振を奪うなど三者凡退で反撃の芽をつみ「点を取られてから切り替えた結果、うまくいった」と胸をなで下ろした。 金沢星稜大から入団した22歳の成長株。チームの平成最後の勝利投手となり「今年入った若造がもらっていいか分からない」と言いつつ、「新元号でも自分の歴史を残せるようにしたい」と力強かった。
◆日本ハムの上沢は五回途中9安打6失点と崩れた。追い込んでからデスパイネに左翼フェンス直撃の適時打を打たれるなど、要所で勝負球が甘く「ボール球でも良かった。もう少し(打者を)観察して投げられれば良かった」と肩を落とした。 開幕投手を任された今季は投手陣の柱として期待されるが、なかなか思うような投球ができていない。「首位にいるチームなので強いのはもちろんだが、それにしてもやりようはあった。僕の力が足りない」と悔しがった。
◆ソフトバンクの今宮が六回に勝ち越しの適時二塁打を放った。「甘いところを思い切って打った」と、代わったばかりのバーベイトの初球を左中間へ。昨年痛めた左太もも裏の疲労を考慮され、28日は今季初めて欠場しただけに「結果が出たことはほっとしている」とうなずいた。 六回は打った直後に代走を送られた。「しっかりやれることをやって体調を戻して、完全に戻していけるように」と、攻守に欠かせない遊撃手は先を見据えた。 デスパイネ(五回に2点適時打) 「チャンスで打てて良かった」 東浜(4回5失点で勝敗つかず) 「自分の投球が全くできなかった」 甲斐野(デビューから12試合連続無失点。先頭死球から立て直し) 「フォームを修正できた。次の打者に切り替えられた」
◆平成最多7度の日本一を誇るソフトバンク(ダイエーが2度)が首位で令和へ。29日の日本ハム戦(札幌ドーム)で0-4から逆転勝利。苦しいチームを率いる工藤監督はナインを誇った。 「けが人が出ても、みんなが力を合わせて戦ってくれる。今いるメンバーに感謝しています」 故障続出も、粘り強く戦うチームを象徴する試合だ。上林が九回に3点差に突き放す左越え4号2ラン。17日のロッテ戦(ZOZOマリン)で死球を受けた右手甲に痛みを抱えて出場を続け、パ・リーグの平成最後の本塁打を放った。 六回に決勝二塁打を放った今宮も、左太もも裏の張りで前日28日は欠場した。傷だらけのレギュラーが底力をみせ、今季デビューした三森と周東が初の1、2番コンビで活躍。指揮官は「試合に出ながら成長する姿をみるのはうれしい」と若手の躍動もかみしめた。
◆パ・リーグでは平成最後となる本塁打が、試合を決定付けた。上林誠知外野手(23)が、7-6の九回2死二塁で3点差に突き放す左越えの4号2ラン。「うれしいです。でも、平成、令和ではなく4月が終わって新しい月。(打率)2割じゃ物足りないし、上げていけるように」と息を弾ませた。 主力に故障者が続出する中で、粘り強く戦うチームを象徴する試合だ。三回を終えて0-4。敵地で逆境に立たされてもめげなかった。 17日のロッテ戦(ZOZOマリン)で死球を受けた右手甲に痛みを抱えながら出場を続ける左打者が、外角低めの速球を左翼ポール際に運んだ。「朝は手の調子がよくて、いけるかなとおもっていた」と3安打の大当たり。平成7(1995)年生まれの23歳が、節目の一発で首位での令和スタートをチームにもたらした。 六回に決勝二塁打を放った今宮も、左太もも裏の張りで前日28日の試合を欠場していた。傷だらけのレギュラーが底力を見せ、工藤公康監督(55)は「けが人が出ても、みんなが力を合わせて戦ってくれる。今いるメンバーに感謝しています」と一丸でつかんだ勝利の味をかみしめた。 「今年は『みんながチームリーダー』といっているけど、その自覚が非常にある」と工藤監督。就任5年目で初めて主将制を廃止し、個々の自覚を促すシーズン。新時代の到来に合わせるような進化で歴史の節目を飾った。(安藤理)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ソフトバンク |
15 | 10 | 2 | 0.600 (↑0.017) | - (-) |
116 | 110 (+9) | 80 (+6) | 32 (+1) | 22 (+3) |
0.253 (↑0.006) | 2.590 (↓0.09) |
2 (-) |
楽天 |
13 | 11 | 1 | 0.542 (↓0.023) | 1.5 (↓1) |
118 | 121 (+2) | 108 (+4) | 28 (-) | 9 (-) |
0.249 (↑0.001) | 4.050 (↑0.01) |
3 (-) |
西武 |
12 | 12 | 1 | 0.500 (↓0.022) | 2.5 (↓1) |
118 | 141 (+3) | 130 (+5) | 27 (+1) | 30 (-) |
0.259 (-) | 4.510 (↓0.04) |
3 (-) |
日本ハム |
12 | 12 | 2 | 0.500 (↓0.022) | 2.5 (↓1) |
117 | 94 (+6) | 109 (+9) | 14 (+1) | 9 (+1) |
0.240 (↑0.002) | 3.970 (↓0.2) |
5 (-) |
ロッテ |
11 | 13 | 1 | 0.458 (↑0.023) | 3.5 (-) |
118 | 102 (+4) | 121 (+2) | 31 (+1) | 21 (+3) |
0.237 (-) | 4.300 (↑0.1) |
6 (-) |
ORIX |
9 | 14 | 3 | 0.391 (↑0.027) | 5 (-) |
117 | 88 (+5) | 108 (+3) | 22 (+1) | 29 (+1) |
0.228 (-) | 3.850 (↑0.04) |
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