巨人(☆7対2★)DeNA =リーグ戦5回戦(2019.04.28)・東京ドーム=
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DeNA
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巨人
20013010X7803
勝利投手:今村 信貴(1勝0敗0S)
敗戦投手:京山 将弥(0勝3敗0S)

本塁打
【DeNA】ソト(10号・8回表2ラン)
【巨人】ビヤヌエバ(5号・1回裏2ラン),坂本 勇人(7号・5回裏ソロ),亀井 善行(3号・5回裏2ラン)

  DAZN
◆巨人が快勝。巨人は初回、ビヤヌエバの2ランで先制に成功する。3-0で迎えた5回裏には、坂本勇のソロと亀井の2ランで3点を加え、リードを広げた。投げては、先発・今村が7回無失点の好投で今季初勝利。敗れたDeNAは投打ともに振るわず、泥沼の10連敗を喫した。

◆DeNA筒香嘉智外野手(27)は巨人先発今村に対して、通算8打数7安打、打率8割7分5厘と大当たり。今季も同投手から本塁打を放つなど抜群の相性を誇っている。お得意様から連敗中のチームを救う一打が出るか。

◆DeNA連敗ストップへ、27日に左肘を痛めたホセ・ロペス内野手(35)が「5番一塁」で先発する。 前日27日、6回の打席でスイングした際に痛め、7回の守備から退いていた。この日は左肘にテーピングをして、試合前の打撃練習から快音を連発していた。 また27日に「5番三塁」で出場した宮崎敏郎内野手は、打順を1つ下げ「6番三塁」でスタメンに名を連ねた。

◆巨人クリスチャン・ビヤヌエバ外野手(27)が、先制の5号2ランを放った。1回1死一塁、DeNA京山の低めスライダーを左中間席に運んだ。 「低めの球をうまく打てました。来た球を素直に打ち返すことができたし、東京ドームでのホームランはやっぱり気持ちいいね」とコメントした。

◆巨人大城卓三捕手(26)が、リードを広げる適時打を放った。 4回2死三塁、DeNA京山のチェンジアップを右前にはじき返し、3点目を奪った。2試合連続のスタメンで適時打をマークし「今村のために打ちました。追加点が欲しかったので、打てて良かった」とコメントした。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が、7号ソロ本塁打を放ち、先発の今村を強力援護した。3点リードの5回無死、DeNA平田のツーシームを左中間席に運んだ。 「少し詰まりましたが、うまく振り抜くことができました。いい追加点になって良かったです」とコメントした。

◆連敗ストップへ先発を任されたDeNA京山将弥投手(20)が、4回3失点で降板した。 140キロ台後半の直球に勢いはあったが、立ち上がりからボールが先行。1回に巨人3番ビヤヌエバに先制2ランを許すなど、流れを作れずにマウンドを降りた。「調子は悪くなかったですが、初回の先頭打者を四球で出塁させ、自分のリズムを作ることができず、本塁打につなげてしまったことが反省点です」と話した。

◆9連敗中の最下位DeNAは、首位巨人に敗れ10連敗となった。 この日は先発京山がいきなり1回にビヤヌエバに先制2ランを献上、2番手平田も5回に坂本勇、亀井に本塁打を許すなど5回までに6失点し主導権を握られた。 16日中日戦からDeNAの連敗が始まった。10連敗以上は15年6月3~20日に12連敗して以来、4年ぶり。 過去にセ・リーグで4月中に10連敗以上した球団の最終順位を出すと、50年国鉄14連敗7位、50年広島9連敗8位、54年洋松11連敗6位、61年大洋11連敗6位、03年横浜9連敗6位、14年ヤクルト9連敗6位。今回で7度目だが、50年は8球団制の7位と8位で、その他はすべて最下位に終わっている。

◆巨人今村、DeNA京山が先発。巨人は1回1死一塁からビヤヌエバの5号2ランで先制。DeNAは序盤の3回までは無得点。 巨人が4回に山本の適時打、5回に坂本勇の7号ソロ、亀井の3号2ランで追加点。DeNA京山は4回3失点で降板した。 巨人先発の今村が7回2安打無失点の好投で今季初勝利をマーク。DeNAは投打で精彩を欠いて泥沼の10連敗に沈んだ。京山3敗目。

◆首位巨人はビヤヌエバ5号2ランで先制すると、4回に大城の適時打、5回には坂本勇と亀井の一発攻勢で一気に突き放して勝利。貯金を8とした。敗れたDeNAは4年ぶりの10連敗を喫した。

◆巨人大城卓三捕手が、今季初の2戦連続スタメン起用に攻守で応えた。 2点リードの4回2死三塁、右前へ2戦連続となる適時打。今季初先発の今村も好リードし「追加点がほしかったので打てて良かった。今村のために打ちました」と汗をぬぐった。

◆今季初先発した巨人今村信貴投手(25)が、7回無失点の好投で今季初勝利を挙げた。試合中に原辰徳監督(60)から「楽しめ」と助言を受け、4回以降はノーヒット投球。 試合開始前の時点で、9打数7安打4本塁打と打ち込まれた天敵のDeNA筒香も無安打に封じた。「ビックリしたけど、逆に開き直れた。感謝しています」と話した。チームは16勝8敗で貯金を8とし、平成首位ターンを決めた。

◆今季初先発の巨人今村信貴投手(25)が、7回無失点の「ハツラツ投球」で今季初勝利を挙げた。試合中に原辰徳監督から「楽しめ」と助言を受け、4回以降はノーヒット投球。天敵のDeNA筒香も無安打に封じた。 開幕ローテを逃し、リリーフでベンチ入りしたが、不調で2軍に降格。元マリナーズのイチロー氏に憧れた少年時代に立ち返って、はい上がった。チームは16勝8敗で貯金を8とし、「平成」から「令和」への首位ターンを決めた。3回裏、二塁で封殺され、ベンチに戻った今村は原監督に声を掛けられた。「ビックリしたけど、逆に開き直れた」。今季初先発の緊張感、重圧から3回までは毎回走者を背負う我慢の投球。指揮官から「もう少し自分を高揚しながら、楽しんで放ってくれ。演じてくれ」と助言を受け、4回以降は無安打、7回2安打無失点で今季初勝利を挙げた。 悔しさを糧にした。昨季はキャリアハイの6勝をマーク。今季は開幕ローテの一角で期待されたが、直前で漏れ、開幕はリリーフで迎えた。2試合に登板したが、6日のDeNA戦で2回3失点と打ち込まれ、2軍に降格。「悔しいですけど、結果の世界。やるしかないので」と雪辱を期し、直球の質、低めの制球を磨いた。 小学6年の時、どんな苦境にも挑むことを誓った。「いやな時もあるけど、ぼくはそれをのりこえて野球をつづける」。約束とともに大きな夢を記した。「イチローみたいになってやる」。3月、運命に導かれるかのように、マリナーズとのプレシーズンゲームに先発し、イチローと対戦。2打席封じ「夢のような最高の時間」を心に刻んだ。 天敵の筒香にも真っ向から勝負した。開始前の時点で9打数7安打4本塁打だったが、1打席目は直球で右飛。2打席目は四球で、3打席目は94キロのカーブで中飛に抑えた。「気持ちは見せられた」と話した。この日の朝、夫人手作りのおにぎりが2個入ったミニバッグを手に球場入りした。「イチロー流」で白星とともに、おにぎりの数も積み上げる。【久保賢吾】

◆巨人今村信貴投手には「幸せのルーティン」がある。1月に結婚した2歳年上の夫人が握ったおにぎり2個とみそ汁を、昨年から朝食として球場へ持ち込む。「具は梅干し、昆布、めんたいこが多い。みそ汁は赤だしの日もありますね」。保温機能付きの容器に入った熱々のみそ汁をすすり、心も体も温めている。 登板前日はアスリートフードマイスターの資格を持つ夫人の作る夕食を食べる。焼き魚や煮魚でタンパク質を補い、普段より多めの白飯と月見うどんで炭水化物を補う。「本当に感謝しています。妻のためにも一旗揚げたいんです」。プレー中は結婚指輪を首から下げ、ユニホームに忍ばせる左腕が愛妻の思いを力に変えた。【桑原幹久】

◆今季初先発の巨人今村信貴投手(25)が、7回無失点の「ハツラツ投球」で今季初勝利を挙げた。チームは16勝8敗で貯金を8とし、「平成」から「令和」への首位ターンを決めた。 ▼巨人は24試合を消化して16勝8敗となり、16年以来の4月首位通過を決めた。 この日は今季初先発の今村が白星を挙げ、16勝のうち15勝が先発の白星。巨人が開幕24試合で16勝以上は13年(17勝5敗2分け)以来になるが、24試合消化時に先発投手が15勝以上は83年以来、36年ぶり。83年は24試合時に20勝4敗で、西本5勝、定岡4勝、江川3勝、加藤初3勝、槙原3勝の5人で18勝していた。「4月首位」は先発投手の頑張りが大きい。

◆DeNAが16日中日戦から10連敗。DeNAの2桁連敗は15年6月3~20日に12連敗して以来20度目。 4月中に2桁連敗は17年4月14~26日日本ハム10連敗以来で、セ・リーグでは50年3月21日~4月16日国鉄14連敗、54年4月10~25日洋松11連敗、61年4月13~30日大洋11連敗以来、58年ぶり4度目だ。過去に92、15年ヤクルトが9連敗を喫しながら優勝したが、2桁連敗のチームが優勝した例はない。

◆トンネルから抜け出せない。DeNAが巨人に完敗し、連敗が「10」に伸びた。 先発京山が初回に先制を許すと、中継ぎ陣も流れを止められず。終盤の反撃も、時すでに遅しという"いつものパターン"。普段は試合後すぐに取材に応じるラミレス監督も、この日は30分以上経過してから現れ「勝つこともあれば、負けるのも野球。でも、こういうのは予想してなかったし、誰も望んではいない結果です」と重い口を開いた。 10連敗中、先制を許した試合が9回。指揮官が「四球のタイミングが悪く、点につながっている」と指摘したように、京山は先頭に四球を許した1回と4回に得点を奪われた。打線も、今季初めて1番に起用された大和が3安打と気を吐いたが、5番から6番に下がった宮崎は無安打。8回に、ソトの10号で一矢報いるのがやっとだった。 ラミレス監督は「ポジティブに見れば大和の3本はあるが、それ以外は結果が出なかった。投打がかみ合わないのが、10試合続いている」と端的に言った。首位巨人とは7・5ゲーム差。それでも前を向くしかない。筒香は「選手は1試合1試合、全力を尽くす義務がある。全員で明日に全力を尽くすだけです」。新時代の幕開けを前に、悪夢から目を覚まさないといけない。【鈴木正章】

◆巨人原辰徳監督(今季初先発で1勝目を挙げた今村について) 「ノビノビとハツラツとプレーすることが意気も上がり、声も出て、相乗効果になる。みなさんが想像してるところ(中5日で5月4日広島戦)でまた投げるのではないでしょうか」

◆DeNAが巨人に完敗し、連敗が「10」に伸びた。アレックス・ラミレス監督のコメント。 「勝つこともあれば、負けるのも野球。でも、こういうのは予想してなかったし、誰も望んではいない結果です」 10連敗中、先制を許した試合が9回。 「四球のタイミングが悪く、点につながっている」 「ポジティブに見れば大和の3本はあるが、それ以外は結果が出なかった。投打がかみ合わないのが、10試合続いている」

◆巨人のクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)が28日、DeNA5回戦(東京ドーム)に「3番・三塁」で先発出場。一回1死一塁の1打席目に左中間席への5号2ランを放った。  「低めの球をうまく打てました。来た球を素直に打ち返すことができたし、東京ドームでのホームランはやっぱり気持ちいいね。ビエ~ン(スペイン語で「良い」の意)」  相手先発・京山が投じた3球目、130キロのスライダーを捉え、4月24日のヤクルト戦(神宮)以来、3試合ぶりの一発。助っ人が流れを呼び込んだ。

◆巨人・大城卓三捕手(26)が28日、DeNA5回戦(東京ドーム)に「7番・捕手」で先発出場。2点リードの四回2死三塁から、右前適時打を放ち、追加点をもたらした。  「追加点がほしかったので打ててよかった。今村のために打ちました」  相手先発・京山から右前打を放った。27日も、3打数1安打1打点で先発のメルセデスを援護した女房役が、連日の活躍。この日先発の今村も五回まで無失点に抑え、順調にアウトを重ねた。

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が28日、DeNA5回戦(東京ドーム)に「1番・遊撃」で先発出場。3点リードの五回先頭で、左中間席への7号ソロをたたき込んだ。  「少しつまりましたが、うまく振り抜くことができました。いい追加点になってよかったです」  この回から代わったばかりの2番手・平田が投じた4球目、145キロのツーシームを一閃。24日のヤクルト戦(神宮)以来、3試合ぶりの一発で、チームをさらに勢いづけた。

◆巨人・亀井善行外野手(36)が28日、DeNA5回戦(東京ドーム)に「5番・右翼」で先発出場。4点リードの五回2死二塁から、右翼席への3号2ランを放った。  「うまく拾うことができました。ツーアウトから、いい追加点がとれてよかったです」  この回からマウンドに上がった平田が投じた1球目、136キロのフォークを振り抜いた。鋭い打球はスタンドに突き刺さり、4月12日のヤクルト戦(東京ドーム)以来、12試合ぶりの一発となった。

◆巨人・今村信貴投手(25)が28日、DeNA5回戦(東京ドーム)に今季初先発。7回100球を投げ、2安打無失点の好投を見せた。  「2軍と1軍のレベルは違うかとは思いますけど、やっぱり真っすぐ中心でファームで抑えてきたので、その成果を出せればいいかなと思います」  試合前にこう意気込んでいた今村。オープン戦中は先発調整していたが、開幕はリリーフとして迎えた。だが、2試合で防御率9・00と本来の投球ができず、7日に出場選手登録を抹消され、ファームで再び先発として調整してきた。イースタン・リーグでは2試合で2勝0敗、防御率1・38。結果を残して、1軍の先発枠をつかみ、この日のマウンドに立った。  序盤から走者を背負ったが、持ち味の粘りの投球で得点を許さない。4四球を与えたが、安打は大和に打たれた2本のみ。尻上がりに調子を上げ、「先発として1イニングでも投げる大切さというのもわかりましたし、中継ぎに迷惑をかけない、しっかりとした準備で中継ぎに渡したいっていう気持ちが改めて出てきました」との言葉通り、先発としての仕事を全うした。

◆DeNAは28日、巨人5回戦(東京ドーム)に2-7で敗れた。16日の中日戦(ナゴヤドーム)から続く連敗は「10」に伸び、2015年6月3日-20日に12連敗して以来の2ケタ連敗となった。  DeNAはプロ3年目の右腕・京山が先発。一回に先頭打者・坂本の四球を契機にビヤヌエバに左中間2ランを浴び先行を許した。四回にも先頭の岡本への四球から大城、山本に連打を浴び4回3失点で降板した。  「調子は悪くなかったですが、初回の先頭打者を四球で出塁させ、自分のリズムを作ることができず本塁打につなげてしまったことが反省点です」と京山。リリーフ陣も巨人打線に追加点を許し試合の主導権を完全に奪われた。  打線も不調で20歳の右腕を助けられなかった。この日は3番にソトを起用し、不振の宮崎を5番から6番に下げた。1番に入った大和が一回、三回にいずれも先頭打者で安打し出塁したが、後続があっけなく凡退。中軸のテコ入れも実らず巨人先発・今村に7回2安打に抑えられた。

◆DeNAのドラフト1位・上茶谷大河投手(22)=東洋大=が29日の巨人戦(東京ドーム)に先発する。プロ初勝利をかけたマウンドは、10連敗中の負の鎖を断ち切る大一番となった。  「(テーマは)考えすぎないこと。今まではいい球を投げようとして、自分と勝負してしまっていた。しっかり打者と勝負して試合を作れるようにしたい」と上茶谷。  前回登板した23日の阪神戦(横浜)は、ワーストの五回途中6失点(自責点3)で2敗目を喫した。プロ入り初の「中5日」でのぞむ巨人戦に向け「切り替えはしないとまた前回と同じことになってしまう」と気を引き締めた。  上茶谷は開幕先発ローテ入りしここまで4試合に先発し、0勝2敗でまだ勝ち星がない。

◆巨人打線は3本塁打を含む8安打で7得点と効率良く点を奪った。吉村打撃総合コーチは「先制点、追加点とほしいところで取れている。いい形で頑張ってくれている」と評価した。  一回にビヤヌエバが先制の5号2ランを放ち、3点リードの五回は坂本勇が7号ソロ、亀井が3号2ランと一発攻勢で畳み掛けた。坂本勇は「少し詰まったが、うまく振り抜くことができた。いい追加点になって良かった」とうなずいた。

◆悔しさを平成最後の登板にぶつけた。今季初先発の巨人・今村信貴投手(25)は、7回2安打無失点で1勝目を挙げ「緊張していましたし、結果を出さないといけないという思いもあった。(勝利は)なかなか簡単ではないし、勝てたのでホッとしています」と、少し表情を緩めた。  三回まで3四球を与え、毎回走者を背負ったが、持ち前の粘りを見せた。「イニングを投げる中で、緩急は大事になってくると思うので」と要所では90キロ台のカーブを有効に使い、六回には苦手の筒香も中飛に仕留めた。  三回の攻撃中に原監督から「もうちょっと楽しくさせてくれないか。自分で高揚しながら、楽しんで放ってくれ。演じてくれ!」と助言されて開き直ると、四回以降は安打を許さず。100球を投げ切り、仕事を全うした。  昨季6勝をマークし、オープン戦も先発調整だったが、リリーフとして開幕を迎えた。だが、思うような結果を残せず、2軍で先発として再調整。イースタン・リーグで2勝0敗、防御率1・38と結果を出し、この日のチャンスをつかんだ。  今年1月に結婚した愛妻の存在が、何よりの支えになっている。バランスの取れた10品ほどの料理が食卓に並び、中でもお気に入りは自家製デミグラスソースが決め手のハンバーグ。「お世辞抜きでお店で食べるよりもおいしい。肉汁やばいです」という大好物だ。  登板前日は逆に肉を食べないようにしているため、魚料理と通常より多めのご飯、うどんを作ってくれる。「家族の大黒柱として頑張っていかないといけない、という思いは強くなりましたね」と責任感が、今まで以上に増している。  次回は中5日で5月4日の広島戦(マツダ)に先発予定。悔しさを糧に「勝ちを積み上げていかないといけない」と決意を口にした。(赤尾裕希)

◆2点リードの四回2死三塁で大城が右前適時打を放ち、前日の1安打1打点に続いてバットで結果を出した。守備でも先発、今村を好リードで無失点に導き(安打は)積極的にいこうと心に決めていました。ノブ(今村)が頑張っていたので、追加点がほしかった場面。集中していきました」と胸を張った。

◆ソトが、八回に3戦連発となる10号2ランを放ち一矢報いた。「完璧です。しっかり集中して打席に向かいました」。リーグ2桁本塁打一番乗りは2015年の筒香嘉智以来、球団(前身を含む)8人目。外国人選手では1994年のブラッグス、13年のブランコに次いで6年ぶり3人目となった。来日1年目の昨季は4月まで1軍出場がなかったにもかかわらず、41本で本塁打王に輝いており、今季はそれを上回るペースだ。

◆黄金週間に突入しても、連敗のトンネルに光が見えない。DeNAが巨人に2-7で敗れ、16日の中日戦(ナゴヤドーム)から続く連敗はついに「10」。2週間も勝ち星がない。  「勝つこともあれば負けることもあるのが野球。ただチームとしてはこういう状況になるのは予測していなかったし、誰も望んでいなかった」とラミレス監督。4月中の10連敗は、大洋時代の1961年(11連敗)以来、58年ぶりだ。  シーズン10連敗は中畑前監督時代の2015年6月以来、翌16年にスタートしたラミレス政権下では初の2桁連敗。非常事態に試合後は三原球団代表も加わり、ベンチ裏で20分以上の首脳陣ミーティングが行われた。  連敗の入り口は4番・筒香の欠場から始まった。右肘付近への死球の影響で14日から3試合で主砲を欠き、投打の歯車が狂い始めた。特に苦しんでいるのが5番を任されてきた宮崎だ。試合前まで6試合で24打数3安打と不振が続き、この日は6番に入ったが4打数無安打に終わった。  「全員で明日に全力を尽くす、それだけじゃないですか。必死にやるだけ。みんなそこまで落ち込んでいる感じじゃないし、雰囲気は悪くない」と筒香は前を向いた。  借金は両リーグ最多の「7」まで膨らんだ。令和へと時代をまたぐ前に、何としても暗黒の鎖を断ち切りたい。 (佐藤春佳)

◆ビヤヌエバが一回1死一塁で先制の5号2ラン。24日のヤクルト戦(神宮)以来、3試合ぶりの一発は外角スライダーを左中間席まで運び、「いい仕事ができた。(起用する原監督の)期待に応えられていると思う」と胸を張った。五回2死二塁では亀井が駄目押しの右越え2ラン。「(得点圏で)やっと打てましたね。でも、まだまだ。(勝利は)みんなの力ですし、一戦一戦、切り替えて」とベテランらしく、冷静に喜んだ。

◆セ・リーグ1位の巨人は28日、DeNA5回戦(東京ドーム)に7-2で快勝。2位ヤクルトと2・5ゲーム差をキープし、2試合を残して、4月終了時点の首位が確定した。平成元年の開幕戦で最初の本塁打を記録した原辰徳監督(60)が指揮を執るチームは、一回に新加入のクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)が先制2ランを放つなど、計3本塁打。3カード連続の勝ち越しで今季最多の貯金「8」となった。令和の初代王者へ、原巨人が突き進む。  ゴールデンウイーク2日目。勝利の瞬間にスタンドをオレンジ色に染めたG党から大歓声が響いた。原監督は一塁側ベンチから飛び出し、ナインの一人一人をハイタッチでねぎらった。  「やっぱり、選手がのびのびと、はつらつとプレーすることが、われわれがベンチで見ていて、意気も上がり、声も出る。その辺が相乗だと僕は思っている」  8安打7得点、計3本塁打が飛び出した。3カード連続の勝ち越しで貯金は今季最多の「8」となった。4月は残り2試合で2位ヤクルトと2・5ゲーム差。平成最後を首位で締めくくった。  一回に新加入のビヤヌエバが先制2ランを放つと、3点リードの五回に主将の坂本勇が中押しの7号ソロ。さらに36歳のベテラン、亀井も駄目押しの3号2ランだ。「(チームは)いい流れできている」とキャプテンがチーム状態の良さを口にした。  盤石の戦いの裏で、監督通算13年目を迎えた指揮官の手腕を発揮していた。今季初先発の今村は7回2安打無失点と快投も、序盤は制球が定まらなかった。三回攻撃中のベンチで25歳左腕に歩み寄り、耳打ちをした。  「こっちが見ていて、もうちょっと楽しくさせてくれないか。自分で高揚しながら、楽しんで放ってくれ。演じてくれ!」。助言を受けた今村が、四回以降に許した走者は四球による1人のみ。指揮官の言葉で目を覚ました。  原監督の現役時代に昭和から平成に元号が変わった。元年4月8日の開幕戦(対ヤクルト)。"平成1号"を放ったのが当時4番の自身だった。それから30年。若手、ベテラン、外国人選手を見事にまとめ上げている。  野球の基本、指導者としてのお手本は、5年前に心不全で亡くなった父・貢さん(享年78)に教わった。今季はチームスローガンを「Show The Spirit~和と動」に定めた。「和と動」は東海大相模高、東海大で監督を務めた父が大事にしていた言葉で、高校時代の合宿所にも掲示されていた。見守るときは見守り、機を見て動く。今も脳裏には父と過ごした日々が、鮮明に残っている。  「(次戦は)有望な新人選手(DeNA・上茶谷)が投げてくるようですから。初顔には弱いといわれているので、何とかしっかりと戦っていきたい」と原監督。言葉で締めながら、表情は余裕たっぷりだ。狙うは5年ぶりのV奪回。百戦錬磨の指揮官とともに、令和を迎えるGナインが頂点を目指す。 (谷川直之) ★平成元(1989)年の巨人VTR  ヤクルトとの開幕戦(東京ドーム)は「4番・左翼」で先発した原が一回に平成1号を放つなど2打席連発で快勝。開幕ダッシュに成功した広島から6月8日に奪首すると7月に11連勝するなど1位を守り続けた。10月6日の大洋戦(横浜)で勝利し、2年ぶりにリーグ優勝。投手陣は最優秀防御率、最多勝、沢村賞の斎藤や桑田、槙原が大活躍。打線はクロマティがMVP、首位打者などに輝き、原も25本塁打を放った。近鉄との日本シリーズは3連敗後に4連勝の大逆転。8年ぶりの日本一に輝いた。

◆DeNAが巨人に2-7で敗れ、16日の中日戦(ナゴヤドーム)から続く連敗はついに「10」。2週間も勝ち星がない。  元巨人監督の堀内恒夫氏(71)は29日、ブログで「今の巨人とDeNAは対称的なんだな」(原文ママ)と指摘。「打線に頼ってるとこは同じだけど」と前置きした上で、「今の巨人は2アウトから点が取れる。それに加えて先に点をたくさん取って中押し、ダメ押しとくりゃあ 少々追っかけてきても間に合わないよね」と2試合を残して、4月終了時点の首位が確定した巨人を評価した。  シーズン10連敗は2017年8-9月の楽天以来2年ぶり。DeNA(前身球団を含む)では15年6月(12連敗、同年最終順位は6位)以来4年ぶりで、通算20度はプロ野球最多回数(2位はヤクルトの13度)。球団記録は1955年7月と08年9-10月にマークした14連敗を喫した。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
1680 0.667
(↑0.015)
-
(-)
119124
(+7)
90
(+2)
35
(+3)
10
(+2)
0.273
(-)
3.540
(↑0.07)
2
(-)
ヤクルト
14111 0.560
(↑0.018)
2.5
(-)
117130
(+4)
113
(+2)
34
(+4)
9
(-)
0.255
(-)
4.040
(↑0.08)
3
(-)
中日
12120 0.500
(↓0.022)
4
(↓1)
11995
(+2)
82
(+4)
20
(-)
16
(-)
0.278
(↑0.002)
3.340
(↑0.02)
4
(-)
広島
12130 0.480
(↓0.02)
4.5
(↓1)
11884
(+2)
105
(+4)
21
(+1)
10
(+1)
0.226
(↓0.001)
3.460
(↓0.04)
5
(-)
阪神
11141 0.440
(↑0.023)
5.5
(-)
11799
(+4)
123
(+2)
20
(-)
11
(+1)
0.241
(↑0.002)
3.980
(↑0.08)
6
(-)
DeNA
9160 0.360
(↓0.015)
7.5
(↓1)
11892
(+2)
111
(+7)
30
(+1)
4
(-)
0.237
(↓0.003)
3.860
(↓0.15)