日本ハム(☆4対0★)ソフトバンク =リーグ戦5回戦(2019.04.28)・札幌ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ソフトバンク
0000000000310
日本ハム
00011020X4710
勝利投手:有原 航平(4勝0敗0S)
敗戦投手:ミランダ(1勝2敗0S)
  DAZN
◆日本ハムは0-0で迎えた4回裏、中島卓也が適時打を放ち、先制に成功する。続く5回には、大田の適時二塁打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・有原が7回無失点の力投で今季4勝目。敗れたソフトバンクは、打線が散発の3安打で無得点と精彩を欠いた。

◆ソフトバンク今宮健太内野手(27)が今季初めてスタメンを外れた。昨年痛めた左太ももに張りが出ているため。 工藤監督は「ここ(札幌ドーム)はグラウンドが硬いので、少し休ませてということ。彼がいなくなっては困るので」と説明した。 今宮はここまで全25試合に出場し打率3割4厘、6本塁打、11打点と打てる遊撃手として守りだけでなくバットでも貢献してきた。

◆日本ハム中島卓也内野手(28)が均衡を破る先制打を放った。4回1死満塁で迎えた第2打席。ミランダの外角直球を左前へと運び、先発有原に貴重な援護点をもたらした。 「本当はその前で仕留めたかったんですけど、追い込まれて逆に力が抜けて、良かったと思いますね。外野フライの意識もありましたし、なによりも渡辺がしっかりチャンスでつないでくれたことですね。1本打てて良かったです」と話した。

◆日本ハム大田泰示外野手(28)が追加点となる適時打を放った。 1点リードの5回無死一塁で先発ミランダの初球を振り抜き、右中間を破る適時二塁打とした。 24日楽天戦(札幌ドーム)では5安打5打点を挙げチームを勝利に導くなど、好調を維持する男は「真っすぐだと思います。(西川)遥輝が塁に出て、もう1点ほしいところだったので、1本打てて良かったです。大きい1点になったと思います」と話した。

◆日本ハム先発の有原航平投手(26)が勝利投手の権利を持ってマウンドを降りた。7回を打者22人、93球を投げ2安打無失点4奪三振と完璧な投球を披露した。  防御率を0・51まで下げた。「低めに丁寧に投げることを心がけ、ゴロアウトを多く奪うことができました。ゴロアウトを取れたのも味方のいい守備のおかげですし、自分もリズムに乗って投げられました。7回の場面も、いいプレーでダブルプレーにしてもらって感謝です」と話した。

◆両チームともに3回まで無得点。試合前の防御率0・64とリーグトップの日本ハム先発有原は、3回まで被安打1。 日本ハムは4回、中島の左前適時打で先制。5回には大田の右中間への適時二塁打で追加点。先発有原は6回まで無失点。 日本ハムが逃げ切り貯金を1とした。有原は無傷の4勝目。ソフトバンクは3安打と攻撃の糸口をつかめず、連勝は2で止まった。 ソフトバンク・ミランダが2敗目。

◆ソフトバンク3年目の三森大貴内野手が痛烈な打球でアピールした。2番二塁で先発。2点を追う7回先頭では好投していた日本ハム有原から左翼フェンス上部に直撃する二塁打で見せ場を作った。だが続く松田宣の二直で帰塁できず、併殺になり好機を逸した。「完全にミスでした。慌てるところじゃなかった。次に生かしてやっていかないといけない」と反省していた。

◆日本ハム中田翔内野手が8試合連続安打と好守で4万人超のファンを沸かせた。 4回の第2打席でミランダから右前打すると、1点リードの5回2死の一塁守備で、上林の安打性のゴロを飛びついて好捕。「集中して臨めた」と満足そうだ。9回2死一塁では、アウトになった一塁ベースカバーの判定を巡って、相手ベンチがリプレー検証を要求。 「自分の中ではアウトの確信があった。でも、最後まで隙を見せてはいけないということ」と、気を引き締めていた。

◆ソフトバンク・ミランダ投手が5回途中2失点で2敗目を喫した。前回登板した13日楽天戦後に左膝痛を訴え、中14日での先発。走者を背負いながら粘りの投球を見せていたが、4回に中島の適時打で先制点を許すと、5回にも大田に適時二塁打を打たれ途中降板した。 「体のコンディションには全く問題はありませんでしたが、ボールをコントロールすることができませんでした」と振り返った。

◆5回、追加点となる2点目をたたき出した日本ハム大田泰示外野手は「真っすぐを狙っていた。捉えることができて良かった」。 四球で出塁した西川を一塁に置き、迎えた打席だった。相手左腕の直球を、右中間へ。効果的な適時二塁打に、力強いガッツポーズを作り、ほえた。「どうやって、ハルキ(西川)を進めていくかが大事。いい形でファイターズの野球ができている」と手応えを口にした。

◆日本ハム有原航平投手(26)が7回2安打無失点の快投でハーラートップタイの4勝目を挙げた。3、4月で5試合に先発し、防御率0・51は両リーグトップ。ツーシームを要所で巧みに操る投球術をマスターし、完全無欠の投手へ変貌した。平成最後の月間MVPも最有力候補に浮上。4球団競合の14年ドラフト1位右腕が、秘めていたポテンシャルを本格覚醒した。勝負どころで、有原は新たな宝刀を抜いた。初めて先頭打者の出塁を許し、得点圏に走者を背負った7回無死二塁。打者松田宣へカウント2-2からの5球目。「(外角へ)2球ボールが続いたので、踏み込んでくると思った」。内角へ140キロのツーシームを差し込み、詰まった打球は二直。二塁走者も飛び出し、併殺が完成すると、珍しくガッツポーズを見せた。 今季から再び取り組んだツーシームが、元々高いポテンシャルを引き出している。昨季は対右打者の被打率が2割9分7厘と高かった。左打者にはカットボールを有効に使い、同2割6分5厘。明確な課題を解消すべく、プロ2年目以来となる、苦手だったツーシームに再着手した。昨季は12打数6安打と打ち込まれた松田宣には、この日の3打席とも配球に織り交ぜ、決定打を許さなかった。 バッテリーを組む石川亮のリードも、有原の投球をブラッシュアップさせている。昨季後半からコンビとなった女房役は今季、ツーシームに自信を持たせる配球を続けてきた。前回登板までは「カウントを取る場面で、しつこく内角に要求していた」という。 かつては制球に不安があり、死球を恐れて避けてきた球種。フォームも安定し、全体的な制球もまとまっている右腕に、あえてプレッシャーのかからない場面で投げさせ続けたことで、この日は勝負球に変貌した。7回無死二塁のシーンについて石川亮は「あれは今年のポイント。次に、すごくつながる」と手応えを口にした。 防御率0・51は両リーグトップ。150キロ超えの直球にツーシームとカットボール、右打者にはチェンジアップ、左打者にはフォーク。さらにスライダーやカーブもある。計35回を投げ、与四球4と制球も安定。勝負どころで出力を上げられる馬力もある。「今季初めての対戦は、相手も強くイメージが残るので」と強烈なインパクトを各球団に残し続けた上での4勝目。覚醒した右腕は盤石の状態で、新時代へ向かう。【木下大輔】

◆"満塁男"の一打がチームに勝利を呼び込んだ。日本ハム中島卓也内野手(28)が28日、ソフトバンク5回戦(札幌ドーム)の4回1死満塁で決勝打となる先制適時打を放った。 昨季はプロ初のグランドスラムを放つなど満塁機で11打数6安打16打点と勝負強さを発揮。勢いそのままに、今季初めて迎えた満塁の場面で仕事を果たした。塁は全て埋まっていた。中島は冷静に周りが見えていた。「前進守備なので前に飛ばせばなんとかなるかなと思った。やっぱり1死満塁で点が入らないと流れ的にも悪い」。 4回1死満塁の先制機。カウント2-2と追い込まれたが、食らいついた。先発左腕ミランダが外角へ投げた143キロ直球にバットを合わせ、左前へ運んだ。「あの場面でなんとか1本打てて、先制点を取れてよかった」。選手会長がもたらした1点が、決勝点となった。 昨季から、塁が埋まれば勝負強さを発揮する"満塁男"に変身した。18年5月12日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で放った1号グランドスラムなど、昨季の満塁機は11打数6安打16打点をマークした。通算では66打数16安打ながら、覚醒したクラッチヒッターぶりは今季も健在。「(満塁本塁打の)イメージはなかったですけど、点を取らないといけない。積極的にいけたという感じ」とシーズン最初となった満塁での打席で、きっちり結果を残した。栗山監督も「あそこで取れないと嫌な流れになるので、すごくよかった」とたたえた。 守備の勝負強さも相変わらずだ。ゴロや併殺など9度の守備機会も無難にさばいて、先発有原を盛り立てた。「そこ(守備)が僕になくなったらダメだと思う。まず守備からいくのは毎試合変わらずやり続けたい」と話す堅守の満塁男は「連勝しないと、貯金が少ないと意味がないので明日が大事」と気を引き締めた。【山崎純一】

◆故障者続出のソフトバンクが、さらに厳しい状況に追い込まれた。ただひとりの3割打者の今宮が左太ももの張りを訴え、欠場。全試合スタメン出場の牧原も背中、腰の張りを訴え5回から途中交代。苦しい状況下で打線は散発の3安打に終わり、今季3度目の完封負けを食らった。 試合後、今宮は「昨年大きいのをやっている。ブチ切れたとかにはならないと思うが、話し合いの結果こうなった」と悔しそうに話した。この日の試合前まで、全25試合にスタメン出場し打率3割4厘、6本塁打、11打点と打線を引っ張ってきている。工藤監督も「彼がいなくなっては困る。明日(29日)も状態を見てから」と説明した。 キャンプから今季は内野専任も外野手不足で外野でのスタメンも任されていた牧原は試合後に「違和感。できないことはない。大丈夫です」と話したが、腰をアイシングしたままバスに乗り込んだ。 チームは17日ロッテ戦で右手甲に死球を受けた上林、20日西武戦で右足に自打球を当てた高田も痛みをおして戦い続けている。投手陣では7回にはスアレスが右上腕部に張りを感じて降板した。貯金4で首位だが、楽観視できない。 打線は日本ハム先発の有原を攻略し、ここまで4戦4勝の高橋礼の月間MVPをアシストしたかったが、逆に4勝目を献上。「オーダーを決めているのは私なので。明日は点を取れるように決めたい」と振り返った工藤監督の悩みは尽きない。【石橋隆雄】

◆日本ハム有原航平投手(26)が7回2安打1失点の快投でハーラートップタイの4勝目を挙げた。3、4月で5試合に先発し、防御率0・51は両リーグトップ。 ▼有原が7回無失点とし、防御率0・51。平成以降、4月終了時に防御率0点台は昨季まで37人いたが、0・51は現時点で7位相当。このうち30イニング以上では07年高橋尚(巨人)の0・45、09年田中(楽天)の0・50に次ぐ好スタートになる。日本ハムの投手で平成の4月終了時に0点台は、98年岩本(0・86)99年金村(0・64)12年吉川(0・77)15年大谷(0・80)の4人がいる。

◆日本ハム有原航平投手(26)が7回2安打1失点の快投でハーラートップタイの4勝目を挙げた。3、4月で5試合に先発し、防御率0・51は両リーグトップ。 ◆有原と大竹の比較 規定投球回に到達して防御率0点台をキープしている投手は、有原のほかにソフトバンクの左腕大竹がいる(0・89)。 ともに与四球率が1点台の高水準。無駄な走者を出さないことが、好調の要因になっている。一方で、奪三振率では大竹の5・93に対し、有原が9・00と差がついた。奪三振、与四球は守っている野手の影響を受けないので、投手個人の能力が反映される。「打たせて取る」大竹よりも「多くの三振が奪える」有原の方が、より外的要因の少ない投球といえる。ちなみに勝ち数では大きく差がついているが、これは援護点の差。登板時の援護点は有原が36イニングで14点に対し、大竹は32イニングで2点しかない。

◆故障者続出のソフトバンクが、さらに厳しい状況に追い込まれた。ただひとりの3割打者の今宮が左太ももの張りを訴え、欠場。全試合スタメン出場の牧原も背中、腰の張りを訴え5回から途中交代。苦しい状況下で打線は散発の3安打に終わり、今季3度目の完封負けを食らった。工藤公康監督のコメント。 「彼がいなくなっては困る。明日(29日)も状態を見てから」 「オーダーを決めているのは私なので。明日は点を取れるように決めたい」

◆日本ハムの中島は四回1死満塁で、左腕ミランダの外角速球を逆らわずに左前に運ぶ、先制適時打。「追い込まれて逆に力が抜けて良かった。(外野に)抜けてほっとした」と喜んだ。  打撃だけではなく、持ち味の堅い守備でも投手をもり立てた。先発の有原は「うまく守ってくれたし、先に点を取ってくれたので楽に投げることができた」と感謝していた。

◆ソフトバンクは左膝痛から復帰のミランダが先発し、五回途中2失点で2敗目。6安打4四死球で毎回走者を背負い、波に乗れなかった。「体のコンディションには全く問題はなかったが、ボールをコントロールできなかった」と制球に苦しんだ。  四回1死満塁から中島に先制適時打を浴び、0-1の五回は先頭四球から続く大田に適時二塁打を許した。先発の役目を果たせず「短いイニングで降板してしまい、申し訳ない」と落胆した。

◆打率、本塁打でチームトップの遊撃手を欠いた影響を隠せなかった。今宮が昨年痛めた左太もも裏の疲労を考慮され、今季初の欠場。打線は散発の3安打で零敗を喫した。工藤監督は「オーダーを決めたのは私。負けたのは私の責任」と肩を落とした。0-2の七回は、無死二塁の好機で今宮の代わりに3番に座った松田宣の二直で走者が飛び出し併殺に。その裏、遊撃に入った高田の失策が絡んで2失点した。今宮は、29日の出場も不透明だ。

◆付け入る隙を与えなかった。日本ハム・有原航平投手(26)がソフトバンク打線を相手に7回2安打無失点。三塁を踏ませない、完璧な投球で開幕から無傷の4勝目を飾った。  「どの球も丁寧に低めに投げられたのが良かった」  150キロを超える速球と鋭い変化球でコースを突いて内野ゴロを量産した。得点圏に走者を置いた七回無死二塁の場面も、松田宣に対して「外角は狙われている」と察知して内角へ厳しく投げ込み、狙い通りに詰まらせる。二直に二塁走者が飛び出して併殺となり、ピンチを切り抜けた。  対ソフトバンクは昨季4試合で2勝2敗ながら、防御率7・43と打ち込まれた。今季も何度も顔を合わせるであろう強敵をシーズン初対戦で圧倒し「相手も(嫌な)イメージが残ると思う」と胸を張る。  ソフトバンク・高橋礼に並ぶ4勝目。勝利数とともに防御率0・51もリーグ1位で189センチの大型右腕が、パ投手部門の2冠に立った。候補に挙がる3、4月間MVPも自らの手で大きく引き寄せた。  チームは再び貯金1。栗山監督は「自分の状態を理解して、いろんなことが見えている」と頼もしい有原を絶賛した。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
14102 0.583
(↓0.026)
-
(-)
117101
(-)
74
(+4)
31
(-)
19
(-)
0.247
(↓0.005)
2.500
(↓0.03)
2
(-)
楽天
13101 0.565
(↓0.026)
0.5
(-)
119119
(+8)
104
(+10)
28
(+3)
9
(-)
0.248
(↑0.002)
4.060
(↓0.26)
3
(-)
西武
12111 0.522
(↑0.022)
1.5
(↑1)
119138
(+4)
125
(+2)
26
(-)
30
(+3)
0.259
(↓0.002)
4.470
(↑0.11)
3
(-)
日本ハム
12112 0.522
(↑0.022)
1.5
(↑1)
11888
(+4)
100
(-)
13
(-)
8
(-)
0.238
(-)
3.770
(↑0.15)
5
(-)
ロッテ
10131 0.435
(↑0.026)
3.5
(↑1)
11998
(+10)
119
(+8)
30
(+2)
18
(-)
0.237
(↑0.004)
4.400
(↓0.12)
6
(-)
ORIX
8143 0.364
(↓0.017)
5
(-)
11883
(+2)
105
(+4)
21
(-)
28
(+2)
0.228
(↑0.002)
3.890
(↓0.01)