ヤクルト(☆11対2★)巨人 =リーグ戦6回戦(2019.04.25)・明治神宮=
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巨人
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ヤクルト
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勝利投手:スアレス(1勝0敗0S)
敗戦投手:菅野 智之(3勝2敗0S)

本塁打
【ヤクルト】青木 宣親(4号・3回裏2ラン),山田 哲人(5号・3回裏ソロ),バレンティン(5号・3回裏ソロ),山田 哲人(6号・7回裏2ラン),バレンティン(6号・7回裏ソロ)

  DAZN
◆ヤクルトは3回裏、青木、山田哲、バレンティンの3者連続本塁打などで5点を先制する。その後は4回にバレンティンの適時打と太田の犠飛で2点を加えるなど、終わってみれば18安打で11得点を挙げた。投げては、先発・スアレスが来日初勝利。敗れた巨人は、先発・菅野が乱調だった。

◆首位の巨人は19日から5連勝中。6連勝すると今季2度目で、4月までに2度の6連勝は09年以来10年ぶりになる。中5日で先発するエース菅野智之投手(29)がチームを連勝に導けるか。

◆ヤクルトが、平成最後の巨人戦で豪快な本塁打攻勢をかけた。 3回に青木の4号2ラン、山田哲の5号ソロ、バレンティンの5号ソロと並べ、上位打線が3連発のそろい踏み。しかも打った相手が2年連続沢村賞の巨人菅野という、この上ないインパクトで一気に主導権を奪った。打線の勢いは止まらず、相手エースに12安打を浴びせ7得点。4回もたせずKOに成功した。雨上がりの神宮球場に、傘の花が咲いた。巨人先発の難敵菅野を打ち崩し、ヤクルト打線が息を吹き返した。 "菅野対策"として、スタメンに5人の左打者を並べた。小川監督は「点を取らないと勝てない。昨日、一昨日と取れていないので」と意図を明かした。川端が、今季初めて「1番・一塁手」でスタメン出場した。15年4月12日巨人戦(東京ドーム)以来、本人も「そんなにですか」と驚いた4年ぶりの1番。「後ろがすごくいい打者がいっぱいいるので、とにかく塁に出られたら」と話していた通り、3回に先頭で左前打を放ち猛攻が始まった。 無死一塁で、青木が2球目の低めスライダーをうまく拾って右翼席に運び4号2ランで先制。続く山田哲も2球目の真ん中に入ってきたスライダーを左翼席へ5号ソロ。「ここ何試合か先制点が取れずに流れの悪い試合だったので、勢いになればと思います」と話した。スタンドは歓声に包まれ、熱を帯びた雰囲気で流れは完全にヤクルトペース。さらにバレンティンが146キロ直球を豪快に左翼席に運ぶ5号ソロで続き「前の2人に続いて狙っていました。完璧です」と喜んだ。 神宮での菅野との対戦は、昨年10月14日、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦、ノーヒットノーランを喫し敗退が決定して以来。その悔しさを晴らすように、3者連続本塁打を放った。さらに4回にも連打で追加点を挙げ、菅野をマウンドから降ろした。【保坂恭子】

◆平成最後の東京シリーズ最終戦で、ヤクルトが歴史的勝利を飾った。 巨人のエース菅野智之投手(29)から3回、2番青木宣親外野手(37)、3番山田哲人内野手(26)、4番ウラディミール・バレンティン外野手(34)が3連発。7回にも山田哲、バレンティンの2者連続本塁打が飛び出し、終わってみれば今季最多の18安打を放ち、11得点で大勝。連敗を3で止めた。神宮球場に、歓喜の東京音頭が鳴り響いた。連敗を3で止め、巨人菅野に打ち勝った。小川監督は「打ち込まれた連敗だったが、選手の執念が出た。菅野への思いが出たと思う」と燕打線を称賛した。 0-0で迎えた3回無死一塁、青木が2球目の低めスライダーにうまくバットを合わせて右翼席に運んだ。先制の4号2ランだ。ベンチ前でつば九郎のぬいぐるみを左手に抱えながら、バレンティンと"シャキーン"ポーズを披露した。「最近、流れが悪かったので先制点がほしかった。つないでいく意識の中での本塁打だった」と振り返った。 続く山田哲はスライダーを左翼席へ。5号ソロで、流れは完全にヤクルトに傾いた。、さらにバレンティンが直球を豪快に左翼席に運ぶ5号ソロで続き「前の2人に続いて狙っていました。完璧です」。青木と再度"シャキーン"ポーズを決めた。 青木とバレンティン、そして山田哲も加えた3人で開幕前に決めていたパフォーマンスだ。徐々にファンに浸透しており、青木は「最後のシャキーンは、子どもたちに人気が出るかもね」とフィーバーを期待する。しかし山田哲はまだ1度も披露しておらず「シャキーンが恥ずかしいのか、やりたがらないんだよね」と青木は苦笑い。つなぐ意識から生まれたトリオそろい踏みの本塁打でもポーズは飛び出さなかったが、山田哲は「大きいのは狙っていなかった。3連発は、勢いでしょう」と喜んだ。 神宮での菅野との対戦は昨年10月14日、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦、ノーヒットノーランを喫し敗退して以来。試合前のミーティングでは「同じことを繰り返さないようにしよう」と徹底されていた。青木は「今年は今年。みんなのどうにかしたい気持ちが出ていた」とまとめた。最近6戦は1勝5敗と苦しんでいたが、歴史的勝利で27日からの12連戦へ勢いを盛り返した。【保坂恭子】

◆ヤクルトはスアレスが初先発し3回まで無失点。巨人先発菅野から3回、青木、山田、バレンティンの3連弾などで5点を先制。 ヤクルトは4回もバレンティンの適時打で追加点を挙げ、巨人菅野を4回途中7失点でKO。スアレスは6回無失点で降板した。 ヤクルトは本塁打5発を放ち、連敗を3でストップ。スアレスが初勝利を挙げた。巨人の連勝は5で止まり、菅野が2敗目。

◆ヤクルトが連敗を3で止めた。3回に青木、山田哲、バレンティンの3者連続本塁打と村上の適時打で5点を先制し、その後も着実に加点。スアレスは6回無失点で来日初勝利。巨人は菅野が4回途中7失点と崩れ連勝が5で止まった。

◆ヤクルト新外国人のスアレスが、初登板で初勝利を挙げた。序盤は最速152キロの直球を軸に攻撃的な投球で押し、2巡目以降はカーブやスライダーを交ぜてタイミングをずらした。丁寧な投球で6回を被安打3の無失点。 「非常に満足している。打者のタイミングに合わせないようなリズムを意識して投球した」とウイニングボールを手にした。開幕ローテ入りがほぼ決まっていたが、開幕前に右足首を痛めまさかの離脱。約1カ月遅れのデビューとなったが、小川監督は「力のある球だった」と評価した。 190センチ、106キロの体格。初めてのお立ち台には、チーム内からも「似ている」と言われる185センチ、100キロのバレンティンと笑顔で並んだ。神宮周辺で、ヤクルトファンから「バレンティン」と声を掛けられたこともある。2人で食事をするなど仲が良く「グッドコンビネーション。ラテンパワーで頑張るよ」と笑い飛ばした。勝利を重ね、名前と顔の知名度を上げていく。

◆口元をギュッと結んだまま、巨人菅野智之投手(29)がマウンドから歩み降りた。自己ワーストタイとなる12安打を浴びて7失点。4回を投げ切れず、プロ入り後初めて2試合連続イニング途中で降板を告げられた。「結果としてこういう形になっているので、しっかり反省して、次はそういうことがないように」と言った。 今季初の中5日の先発で、悪夢の3者連続本塁打を浴びた。3回無死一塁から青木に先制2ランを許すと、山田哲、バレンティンと次々スタンドに運ばれた。3連続はもちろん、1試合3発を許すのも初。「細かい部分がどうかは分からないですけど、完璧にやられたので。狙われても、あそこまで打たれるとは思っていなかった」と受け止めた。さらに村上にも適時打を許し、この回5失点。5連続安打、1イニング6安打も自己ワーストになった。 昨季28試合で14本だった被本塁打は、今季は5試合でリーグワーストの8本塁打を献上。原監督は「プロの世界というのはこういうもの。やっぱり真ん中に集まっている感じはある」と指摘した。中継ぎ陣も粘れず、今季最多18安打を浴びて連勝は5でストップ。次回は中5日で令和初日の5月1日に先発予定の菅野は「今日に関しては向こうが上回ったということ」と雪辱を期した。【前田祐輔】

◆ヤクルトが、平成最後の巨人戦で豪快な本塁打攻勢をかけた。 3回に青木の4号2ラン、山田哲の5号ソロ、バレンティンの5号ソロと並べ、上位打線が3連発のそろい踏み。 ▼ヤクルトは3回に青木、山田哲、バレンティンが3者連続本塁打。3者以上の連続本塁打は昨年9月24日の西武以来で、ヤクルトでは13年4月7日DeNA戦(岩村、武内、中村)以来14度目(4者連続1度を含む)。14度は球団別で最多になる(2位は中日、ソフトバンクの各12度)。巨人菅野相手にはこれまで1試合最多本塁打が1本(11度)と苦手にしており、2発以上打てなかったのはセ・リーグでヤクルトだけだった。

◆ヤクルトは、巨人のエース菅野から3回、2番青木宣親外野手(37)、3番山田哲人内野手(26)、4番ウラディミール・バレンティン外野手(34)が3連発。7回にも山田哲、バレンティンの2者連続本塁打が飛び出し、終わってみれば今季最多の18安打を放ち、11得点で大勝。連敗を3で止めた。 ▼山田哲とバレンティンは3回と7回に2者連続本塁打。1試合に連続本塁打をマークしたコンビは昨年の菊池、バティスタ(広島)以来で史上11度目。ヤクルトでは球団初。3、4番コンビでは48年の別当、藤村(阪神)以来、71年ぶり2度目。

◆巨人菅野智之投手(29)は自己ワーストタイとなる12安打を浴びて7失点。4回を投げ切れず、プロ入り後初めて2試合連続イニング途中で降板を告げられた。 ▼菅野が3者連続アーチを浴びるなど4回途中7失点。1試合で3本塁打を許したのは、連続に限らずプロ入り初めてだ。3回は5連打を含む6安打で5失点。イニング5失点は17年4月11日広島戦の6回以来5度目で、5連打、被安打6も初めてだった。先発して4回持たずに降板は、自己ワーストの9失点を喫した16年6月24日DeNA戦(2回1/3)以来3年ぶり。神宮は昨年のクライマックスシリーズで無安打無得点を達成したが、公式戦では通算9試合で1勝6敗、防御率5・51と苦手の球場だ。

◆ヤクルト新外国人のアルバート・スアレス投手が、初登板で初勝利を挙げた。序盤は最速152キロの直球を軸に攻撃的な投球で押し、2巡目以降はカーブやスライダーを交ぜてタイミングをずらした。丁寧な投球で6回を被安打3の無失点。 ▼スアレスが来日初登板初勝利。スアレスの弟はソフトバンクのロベルトで、今年は兄弟そろって登板。外国人兄弟の登板はホッジス兄弟(兄・ケビン=01~03、05年、弟・トレイ=04年)以来だが、2人は同じ年の登板がなかった。同一年の登板は、外国人枠のなかった1リーグ時代にハワイ出身の亀田兄弟(兄・忠=38~41年、弟・敏夫=39~40年)がいるが、2リーグ制後はスアレス兄弟が初めて。なお兄弟そろって白星は、10年に香月兄弟の弟・良仁(ロッテ)が勝利して以来プロ野球20組目。

◆平成最後の東京シリーズ最終戦で、ヤクルトが歴史的勝利を飾った。巨人のエース菅野智之投手(29)から3回、2番青木宣親外野手(37)、3番山田哲人内野手(26)、4番ウラディミール・バレンティン外野手(34)が3連発。7回にも山田哲、バレンティンの2者連続本塁打が飛び出し、終わってみれば今季最多の18安打を放ち、11得点で大勝。連敗を3で止めた。 ▼ヤクルトは3回に青木、山田哲、バレンティンが3者連続本塁打を放った。3者以上の連続本塁打は昨年9月24日の西武以来で、ヤクルトでは13年4月7日DeNA戦(岩村、武内、中村)以来14度目(4者連続1度を含む)。14度は球団別で最多になる(2位は中日、ソフトバンクの各12度)。巨人菅野相手には、これまで1試合最多本塁打が1本(11度)と苦手にしており、2発以上打てなかったのはセ・リーグでヤクルトだけだった。

◆巨人は菅野が自己ワーストタイとなる12安打を浴びて7失点。原辰徳監督のコメント。 「プロの世界というのはこういうもの。やっぱり真ん中に集まっている感じはある」

◆先制本塁打を放ったヤクルト青木宣親外野手の両手には、青いバッティンググローブがはめられていた。4打数4安打2打点で、打率は山田哲に次ぐ3割3分3厘。常に結果を出せる裏側には、高い自己分析能力がある。 休養日としてスタメンを外れていた6日の中日戦(神宮)、延長12回2死で代打で登場し、劇的なサヨナラ本塁打を放った。その際、右手は赤いバッティンググローブ、左手は素手だった。「(以前から)左手が巻く癖があって、前日に打てていなかったから、理由は何かなと考えた。素手だと、巻く癖が出ない。自分なりに考えて、練習からやっていました」。前日5日の中日戦では2打数無安打に終わっており、6日の試合前練習から素手での打撃を試していた。 今年からソックスを見せる"オールドスタイル"にしているが、4月中旬にはユニホームのズボンの長さも微調整し、裁縫してもらうこだわり。青木の"気付き"は、卓越している。【ヤクルト担当 保坂恭子】

◆神宮球場で衝撃の3連発が生まれた。ヤクルト・青木宣親外野手(37)、山田哲人内野手(25)、ウラディミール・バレンティン外野手(34)が、巨人・菅野から3者連続本塁打を放った。  0-0で迎えた三回だった。先頭の川端が左前打を放つと2番・青木が右翼席へ4号2ラン。2点を先制すると、3番・山田哲が左翼席へ、4番・バレンティンも左翼席へアーチを描いた。  青木は「スアレスが初登板でいい投球をしているので何とか先に点をとってやりたかった」と語れば、山田哲は「ここ何試合か先制点がとれていなかったので、いい勢いになればと思います」と喜んだ。  そしてバレンティンは「前の2人に続いて狙っていました。完璧です」と打った瞬間、雄たけびを上げた。

◆巨人・菅野智之投手(29)が25日、ヤクルト6回戦(神宮)に先発。3回1/3で82球を投げ、7失点。まさかの光景に、G党からはため息が漏れた。  三回、先頭の川端に左前打され、続く青木に右越え2ランを被弾。さらに山田哲、バレンティンに連弾を浴びた。3連発はもちろん、1試合3被弾も自身初。続く、雄平に左前打。太田の投犠打後には村上に左前打され、こちらも自己ワーストの5連打、1イニング6被安打とされた。  四回にもマウンドに立ったが、1死一、二塁からバレンティンに左前適時打され、降板した。昨年の開幕戦(3月30日、対阪神)以来となる自己ワーストタイの1試合12安打を浴び、7失点。それでもシーズンは続く。エースは必ずや、本来の姿で戻ってくる。

◆巨人・森福が今季初登録即登板で三者凡退 投球する巨人・森福=神宮球場(撮影・長尾みなみ)【拡大】  (セ・リーグ、ヤクルト-巨人、6回戦、25日、神宮)巨人の森福允彦投手(32)が今季初めて出場選手登録され、六回に3番手として今季初登板。三者凡退に仕留めた。  先頭の太田をスライダーで空振り三振。村上、中村を遊ゴロに仕留めた。ソフトバンクからFAで加入して3年目。昨年6月26日の広島戦以来となる1軍登板だった。昨季はわずか2試合の登板に終わったが、通算416試合登板を誇る左腕が復活の兆しを見せた。

◆今季初めて中5日で登板した巨人の菅野は3者連続本塁打を浴びるなど四回途中まで12安打7失点でKOされた。1試合に3本塁打されたのはプロ7年目で初の屈辱。今季2敗目を喫し、チームの連勝は5で止まった。  三回無死一塁で青木にスライダーを右越えへの先制2ランとされると、続く山田哲にもスライダーを左越えへ運ばれた。さらにバレンティンには高めの速球を左翼席中段に放り込まれた。  ヤクルト打線の勢いにのみ込まれ、村上にも適時打を許し、三回だけで5失点。四回にも1死から青木、山田哲、バレンティンに3連打を浴びて追加点を許し、唇をかみながらマウンドを降りた。  今季は前回登板まで、失点が全て本塁打によるものだった。宮本投手総合コーチは「ホームランは流れが変わる」と警戒していたが、乱調につながってしまった。

◆セ・リーグ1位の巨人は25日、ヤクルト6回戦(神宮)に2-11で敗れ、連勝は「5」で止まった。2位のヤクルトとのゲーム差は1・5に縮まった。  先発したエースの菅野が、プロ入り初の1試合3被本塁打。三回に山田、バレンティン、雄平に三者連続アーチを許すなど、自己ワーストタイの12安打を浴び、3回1/37失点の大乱調。原監督は「プロの世界というのはこういうものですよ。次、頑張るでしょう」と立て直しに期待した。  七回には4番手の桜井も山田、バレンティンに2者連続本塁打を許すなど、ヤクルト打線に計5発を献上した。その中で、この日今季初昇格し、六回を三者凡退で1回無失点に抑えた森福には「森福はよかったね。いいデビューしましたね」と評価。「いい人もいるし、反省する人もいる。切り替え(が大事)、ということですね」と前を向いた。チームはあす26日の休養日を経て、ゴールデンウイークの10連戦に臨む。

◆まさかの光景が広がった。セ・リーグ1位の巨人は25日、ヤクルト6回戦(神宮)に2-11で敗れ、連勝が「5」でストップ。エース・菅野智之投手(29)が3回1/3で82球を投げ、昨年の開幕戦(3月30日、対阪神)以来となる自己-ワーストタイの12安打を浴びて7失点と崩れ、2敗目(3勝)を喫した。  「(ズレなどは)細かい部分かどうかはわからないですけど、完璧にやられたので」  三回、先頭の川端に左前打され、続く青木に右越え2ランを被弾。さらに山田哲、バレンティンにも連弾を浴びた。3連発はもちろん、1試合3被弾も自身初。続く雄平に左前打、太田の投犠打後には村上に左前打され、こちらも自己ワーストの5連打、1イニング6被安打とされた。  青木、山田哲の被弾はどちらもスライダー。相手打線の攻め方について「(スライダーを)狙われても、あそこまで打たれるとは思っていなかったですし、次に生かします」と菅野。シーズンはまだ始まったばかり。多くの経験をしてきたエースは、必ずやこの敗戦を糧にし、次のマウンドで生かしてくれるはずだ。

◆セ・リーグ1位の巨人は25日、ヤクルト6回戦(神宮)に2-11で敗れ、連勝が「5」でストップ。エース・菅野智之投手(29)が3回1/3で82球を投げ、昨年の開幕戦(3月30日、対阪神)以来となる自己-ワーストタイの12安打を浴びて7失点と崩れ、2敗目(3勝)を喫した。  宮本投手総合コーチは「エースといえど、こういうこともあるってことですよね。だからと言ってね、投球スタイルとか(変える必要はない)。1つのズレなんだよね、1つのコントロールのズレだと思うので、いい教訓にして、また次へ。次もありますから、ここで後悔しても仕方ないので、もう次に向かわなきゃいけないですね」と先を見据えた。

◆ヤクルトのスアレスが来日初登板し6回3安打無失点と好投し白星を挙げた。序盤は150キロ前後の速球で押し、2巡目からは変化球を増やし、菅野に投げ勝った。お立ち台で「全ての打者に攻撃的にいけた」と笑顔を見せた。  ソフトバンクでプレーするロベルトの実兄。27日からの12連戦に向け、チームに弾みをつけた。「結果には満足。94球投げたが、まだ余力があったのが収穫」と手応えを感じていた。

◆巨人の中島が途中出場で今季初の2安打をマークした。七回に中前打を放ち、九回は左翼線二塁打。大差をつけられてはいたが「展開は関係ない。出してもらったところで、打てて良かった」とうなずいた。  今季オリックスから移籍し、23日に12打席目で移籍後初安打となる二塁打を放って調子が上向いてきた。「(一本出て)多少、余裕が出ている」と手応えを口にした。

◆村上が自身初となる1試合4安打を放った。二回に右前打、三回1死二塁では菅野の直球を左前に運ぶ適時打。前日24日に今季初めて先発を外れた19歳は、「チームが勝てたことが一番。一打席一打席、やりたいことをしっかり出せるようにやっている。結果についてはうれしい気持ちです」と汗を拭った。

◆1軍に今季初昇格した森福が六回に3番手で登板し、三者凡退に封じた。乱調の投手陣の中で好投した左腕は「1軍に上がってきてすぐに投げさせてもらえたので、一つずつ全力で(結果を)積み上げていきたい」。今季はイースタン・リーグで計12回を投げ、防御率0・75。昨年6月26日の広島戦以来の1軍登板でアピールした。 今季初の2安打をマークした巨人・中島 「(大差の試合)展開は関係ない。(23日に移籍後初安打が出て)多少、余裕が出ている」

◆山田哲とバレンティンは三回の3者連続本塁打に加え、七回にも連弾を放った。1試合で2度の連発は球団史上初の快挙だった。山田哲が「大きいのを狙っていたわけではないけれど、集中して打席に入れていた」とうなずくと、バレンティンも「前の打者の流れで打てると思った。うまく反応できた」と上機嫌。ともにリーグ4位タイの6号。球界を代表するエースを攻略した3、4番が、ゴールデンウイークもセ界の投手陣に襲いかかる。

◆まさかの光景が広がった。巨人・菅野智之投手(29)が3回1/3で12安打7失点と炎上し、今季2敗目(3勝)を喫した。  「細かい部分かどうかはわからないですけど、完璧にやられたので。きょうに関しては、向こうが上回ったということ」  三回、川端に左前打を許すと、続く青木にスライダーを捉えられ、右越えに2ランを被弾。続く山田哲にも2球目のスライダーを左翼席へ運ばれ、バレンティンにも左越えのソロを浴びた。  3連発はもちろん、自身初の1試合3被弾。「(スライダーを)狙われても、あそこまで打たれるとは思っていなかった」と唇を噛んだ。さらに雄平に左前打、村上には左前打とされ、自己ワーストの5連打と1イニング6安打。7年目で初めて、2戦連続のイニング途中降板を経験した。  平成最後の先発マウンドでまさかの集中砲火を食らったエース。次回は中5日で「令和」初戦となる、5月1日の中日戦(東京ドーム)に先発予定だ。「しっかり反省して、次はそういうことがないように」と気持ちを切り替えた。  原監督は「プロの世界というのはこういうもの。体調面が悪いとか、そういうことではない。次、頑張るでしょう」と変わらぬ信頼を口にした。平成最後で味わった悔しい思いを、新時代で晴らす。 (赤尾裕希) 菅野について巨人・宮本投手総合コーチ 「エースといえど、こういうこともあるってこと。一つのコントロールのずれだと思うので、いい教訓にしてまた次へ」

◆ヤクルトは25日、巨人6回戦(神宮)に11-2で大勝。三回に青木宣親外野手(37)、山田哲人内野手(26)、ウラディミール・バレンティン外野手(34)が菅野智之投手(29)に初の屈辱となる3者連続本塁打を浴びせた。巨人戦の3連発は日本一に輝いた2001年7月11日の稲葉篤紀、ロベルト・ペタジーニ、古田敦也以来、18年ぶり。七回にも山田哲とバレンティンの連弾が飛び出し、今季最多の18安打、5発で平成最後の東京シリーズを締めくくった。  神宮の杜に燕党の大歓声とG党の悲鳴が交錯した。雨上がりのジメジメした空気を切り裂く3連続のアーチ。巨人のエース・菅野から青木、山田哲、バレンティンが3者連続本塁打を放った。  「打てる球は積極的に打とうと思った。最近はいい流れでできていなかったのでつないでいく意識だった」  天敵攻略の号砲は2番・青木が鳴らした。三回無死一塁、カウント1-0からスライダーを捉えると、燕党が待ち構える右翼席に一直線で白球が飛び込んだ。  続く山田哲も2球目の甘く入ったスライダーを左翼席へ。さらにバレンティンも内角のシュートを左翼席へ運んだ。巨人戦の3連発は、長嶋巨人とのデッドヒートを制し、日本一も達成した01年7月11日(東京ドーム)に稲葉、ペタジーニ、古田が放って以来、18年ぶりの快挙だ。  2、3、4番の3人で計5本塁打、10安打9打点。チーム全体でも今季最多の18安打を巨人投手陣に浴びせ、平成最後の「TOKYOシリーズ」を最高の形で締めくくった。  菅野には昨年10月のクライマックスシリーズでノーヒットノーランを食らった。12日の今季初対戦でも7回4安打に封じられていただけに、試合前のミーティングでは集中的に菅野対策を話し合った。  2度目の対戦で右腕に屈辱の1試合3本塁打を浴びせ、四回途中まで12安打7得点でKO。好球必打で攻略し、「ミーティングでも同じことを繰り返さないようにと話していた」と山田哲も胸を張った。見事に攻略した打線を石井打撃コーチは「気持ちで負けていなかった。中5日だったので付け入るとしたらそこだと思っていた」とたたえた。  青木は2012年から6年間、米大リーグでプレーした。「いろんな球団でやってきたし、どんな打順も、どんなポジションでも、どこでもやれるっていう自信はある」。米7球団を渡り歩き、たくましさと適応能力が増した。昨季、7年ぶりに日本球界に復帰し、これが菅野から19打席目で初の本塁打だった。  チームは連敗を「3」で止め、首位・巨人に1・5ゲーム差と迫った。小川監督も「相手は菅野というところで選手の執念が結果になった。(本塁打が)続けて出たのはいい集中力だった」と目尻を下げた。  平成のプロ野球界を牽引(けんいん)してきたライバル対決は新時代も続く。27日からはゴールデンウイーク12連戦。新元号「令和」の初代王者へ、燕が大きな弾みをつけた。 (横山尚杜) ★2001年のヤクルトVTR  就任3年目の若松監督の下、序盤は首位・巨人を追走。8月下旬からは8連勝と波に乗ったが、9月は月間負け越し。巨人の全日程終了後、10月6日の横浜戦(横浜)で勝利し、4年ぶりにリーグ制覇。MVP、本塁打王、打点王に輝いたペタジーニや古田、稲葉、ラミレスらが活躍し、名脇役の宮本はプロ野球記録のシーズン67犠打を樹立。投手陣は14勝の藤井や12勝の石井一、守護神の高津らが奮闘した。日本シリーズは4勝1敗で近鉄を破り、4年ぶりの日本一に輝いた。

◆青木が全てを変えた。連敗で迎えた相手先発は菅野。しかも前回神宮で対戦した昨秋のクライマックスシリーズでは、無安打無得点の屈辱を喫している。普通の選手なら「菅野は簡単には打てない」とイメージするし、コーチもひたすら狙い球を絞るなど超消極的な作戦しかとれないものだ。  しかし青木は違った。三回の2ランは、ひたすらスライダーを待っていたわけではなく、どんな球にも対応し、きっちり振り切る打撃だった。つまり、菅野に対するときも特別に"構える"ことは全くしていないのだ。  一回の第1打席は自分のスイングができず一邪飛だった山田哲も、そんな青木の姿に意識がガラリと変わった。菅野に対し受け身ではなく、真っすぐのインサイドもさばくが、肩口からのスライダーは絶対に逃さないという強い意識で仕留めていた。  菅野はNPBでは超一流で、今後米大リーグに行ったとしても勝てる投手。しかし本場でレギュラーを張っていた青木にしてみれば「見慣れてきた」レベルだろう。だから常に超一流を想定して練習することが染みついている。こういう選手がいるチームは強い。ヤクルトの昨季2位はフロックじゃない。青木がそうさせたのだ、と改めて感じた試合だった。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆巨人・菅野智之投手(29)が3回1/3で12安打7失点と炎上し、今季2敗目(3勝)を喫した。ヤクルト戦は広島戦と並ぶ自己最多の通算16勝(7敗)をマークしているが、敵地・神宮では9試合で1勝6敗、防御率5.51と相性の悪さが際立っている。  元巨人監督の堀内恒夫氏(71)は26日、ブログで菅野について「去年のCSでノーヒットノーランやったのはもちろん忘れちゃいないさ」と前置きした上で、「ただね、俺から見てると投げにくさは感じるのよ」と指摘した。  「波の大きい小さいはあれどエースと言えども悪い時はあるさ」とエールを送り、「菅野を心配するようじゃ巨人のピッチャー全員心配しなくちゃいけないよ(笑)」と強調していた。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
1480 0.636
(↓0.031)
-
(-)
121112
(+2)
84
(+11)
32
(-)
8
(-)
0.275
(↓0.002)
3.590
(↓0.38)
2
(-)
ヤクルト
13101 0.565
(↑0.02)
1.5
(↑1)
119126
(+11)
109
(+2)
30
(+5)
9
(-)
0.257
(↑0.01
4.210
(↑0.09)
3
(-)
中日
11110 0.500
(↓0.024)
3
(-)
12188
(-)
74
(+2)
19
(-)
16
(-)
0.277
(↓0.002)
3.380
(↑0.04)
4
(-)
広島
11120 0.478
(↑0.023)
3.5
(↑1)
12080
(+2)
101
(-)
20
(-)
8
(+1)
0.228
(↓0.001)
3.570
(↑0.17)
5
(-)
阪神
10131 0.435
(↑0.026)
4.5
(↑1)
11991
(+5)
116
(+3)
20
(+2)
10
(-)
0.241
(↑0.002)
4.000
(↑0.04)
6
(1↓)
DeNA
9140 0.391
(↓0.018)
5.5
(-)
12086
(+3)
99
(+5)
28
(+3)
4
(-)
0.237
(-)
3.720
(↑0.08)