西武(★5対16☆)ソフトバンク =リーグ戦6回戦(2019.04.21)・メットライフドーム=
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ソフトバンク
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西武
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勝利投手:高橋 礼(4勝0敗0S)
敗戦投手:髙橋 光成(2勝2敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】甲斐 拓也(2号・3回表ソロ),周東 佑京(1号・5回表3ラン),松田 宣浩(5号・9回表2ラン),美間 優槻(1号・9回表ソロ)
【西武】外崎 修汰(3号・6回裏ソロ)

  DAZN
◆ソフトバンクが圧勝。ソフトバンクは3回表、甲斐のソロで先制に成功する。6点リードで迎えた5回には、周東のプロ初本塁打などで一挙5点を加え、試合の大勢を決めた。投げては先発・高橋礼が5回2失点で今季4勝目。敗れた西武は、投手陣が16失点と崩壊した。

◆ソフトバンク内川聖一内野手がマルチ安打で、史上58人目の通算3000塁打を達成した。 5回無死一塁では三遊間を破り、左前へ。6回1死では遊撃右を襲い、中前へ運んだ。記録については「そうなんだ」と淡々と受け止めたが「試合が決まった中でしか打てていない。何もないよりはいいけど、もっと打たなければいけないところがある」と自らに厳しく振り返った。 ▼通算3000塁打=内川(ソフトバンク) 21日の西武6回戦(メットライフ)の6回、佐野から中前打を放って達成。プロ野球58人目。初塁打は横浜時代の02年4月24日の中日5回戦(札幌ドーム)で記録。

◆ソフトバンク高橋礼投手が開幕4戦4勝をマークし、再び勝利数で12球団単独トップに立った。4回までは走者を出しながらも、危なげない投球で無失点。だが大量11点のリードをもらっていた5回に制球を乱し、2死満塁から山川に押し出し四球。さらに自身のボークで2点目を失った。なお二、三塁で森を打ち取り最少失点で踏ん張ったが、今季自己最短の5回2失点でマウンドを譲った。「4回までは良かった。直球で押せました。(ボークは)テンパって、ノーワインドのサインなのにワインドアップで入ってしまった」と振り返った。 それでも持ち前の小気味いい投球で味方打線の爆発を引き出し、今季最多16点の援護を受け白星をゲット。工藤監督も「しっかり粘れて上々だった」と評価。若き野手陣に負けじと「令和のサブマリン」がカード勝ち越しを呼び込んだ。

◆ソフトバンク甲斐拓也捕手が3打点で高橋礼を援護した。3回先頭で左翼席へ先制2号ソロ。4回は中越えエンタイトルの適時二塁打を放ち、5回には押し出し四球を選んだ。 「自分の役割を考えている。後ろにつなごうという気持ち。力むことなく、リラックスして打てている」。2試合連続のマルチ安打で、打率も今季初めて2割台まで上昇した。

◆故障者続出のソフトバンクに、新たなヒーローたちが誕生した。工藤公康監督(55)が周東佑京外野手(23)、三森大貴内野手(20)の2人をプロ初スタメンに抜てき。2番左翼の周東は4回にスクイズを決め、5回にはプロ初安打となる1号3ランを放ち4打点。9番二塁の三森は猛打賞で1打点と期待に応え、今季最多タイの16安打、今季最多得点の16点で西武に快勝した。三森の両親と姉妹4人が、スタンドで活躍を見守った。父一一(かずいち)さん(49)は「こんなに早く1軍で出られるとは思っていなかった」と喜んだ。 「小学3年生ごろ、左打ちが有利だからと変えましたね」と、左打席から鋭い打球で猛打賞をマークした姿を見て、思い出した。甲子園出場を夢見て、中学から埼玉の親元を離れ、青森山田へ野球留学した。プロ3年目での埼玉凱旋(がいせん)に大喜びだった。

◆故障者続出のソフトバンクに、新たなヒーローたちが誕生した。工藤公康監督(55)が周東佑京外野手(23)、三森大貴内野手(20)の2人をプロ初スタメンに抜てき。2番左翼の周東は4回にスクイズを決め、5回にはプロ初安打となる1号3ランを放ち4打点。9番二塁の三森は猛打賞で1打点と期待に応え、今季最多タイの16安打、今季最多得点の16点で西武に快勝した。周東が、自分でもビックリするアーチをかけた。5回2死一、三塁。高木勇の直球を思い切りたたいた打球は、そのまま鷹党が待つ右翼席へ消えていった。「真っ芯で打つ事ができた。練習でもあんな打球を打った記憶がない。めちゃめちゃ気持ちよかった」と、笑顔でダイヤモンドを1周した。2軍でも3軍でも本塁打なし。昨オフのU23代表では1本打ったが、ホークスでは初めてだった。 「吐きそうだった」と緊張の初スタメン。相手先発は高橋光。周東が東農大二時に、相手は前橋育英で1学年下。3年の群馬大会決勝で敗れ、2年生エースの高橋光は全国制覇した。「(2年秋の大会と計2試合対戦し)8打数無安打5三振くらい」と全く打てず。この日の1、2打席目も打てなかったが、4回には今季チーム初のスクイズを決め、プロ初打点。6点目を奪い、KOした。 17年育成2位。今季はキャンプからA組に入り、開幕直前の3月26日に支配下登録を勝ち取った。3軍制で今季育成は24人、支配下65人でスタートした。支配下へ上がるのは狭き門。「(他の育成は)投手なら打たれろと思っていた」と背番号「23」になった後、正直な思いを明かした。 16年ドラフト4位の三森も「今年が自分にとって勝負の年」と位置づけていた。昨オフ高卒3年目、4年目を終えた支配下の選手が育成に落ちる姿を見てきただけに、チャンスを逃すわけにはいかなかった。3回にプロ初安打。二盗も決め、プロ初盗塁。4回には投前の高いバウンドの打球で適時打とし、プロ初打点。工藤監督のリクエストによるリプレー検証で「アウト」から「セーフ」になった。三森は「自分ではセーフだと思っていた。ボールは親に渡します」と、中学から青森山田へ野球留学させてくれた両親へ感謝した。 釜元が左太ももに違和感を抱え、高田は前日20日に右足に自打球を当てていた。故障者を増やさないために工藤監督は周東、三森を起用。「初ものずくしで本当によかった。若い人が頑張るとチームは活性化する」と喜んだ。今季推定年俸は周東が600万円、三森が500万円。巨大戦力、金満球団と言われるホークスで、たくましい若鷹が飛び出した。【石橋隆雄】 ◆周東佑京(しゅうとう・うきょう)1996年(平8)2月10日、群馬県生まれ。17年育成ドラフト2位。1年目は2軍で90試合に出場、27盗塁。ウエスタン・リーグ盗塁王。179センチ、67キロ。右投げ左打ち。 ▼17年育成ドラフト2位で入団した周東がプロ初本塁打。育成ドラフト入団選手の本塁打は10人目。10年育成ドラフト6位の甲斐も本塁打を放ったが、育成ドラフト入団選手のアベックアーチは、甲斐、牧原(ソフトバンク)が18年7月16日西武戦(ヤフオクドーム)で記録して以来2度目。

◆ソフトバンク美間優槻内野手がプロ初本塁打を放った。 昨季途中にトレードで加入。前チームの広島時代に5安打、今季も前日までに1安打していたが1発はなかった。途中出場からの3打席目、9回2死で左翼席へソロ。「完璧でした。3打席目が回ってきたので、1本打ちたいと思っていた」。 広島入団時に測った物をかむ力は成人男性の2倍という。故障者続出の大チャンスに、ガブリと食らいつく。

◆2番左翼でプロ初スタメンのソフトバンク周東佑京外野手は4回にスクイズを決め、5回にはプロ初安打となる1号3ランを放ち4打点の活躍を見せた。 ▼17年育成ドラフト2位で入団した周東がプロ初本塁打。育成ドラフト入団選手の本塁打は10人目。10年育成ドラフト6位の甲斐も本塁打を放ったが、育成ドラフト入団選手のアベックアーチは、甲斐、牧原(ソフトバンク)が18年7月16日西武戦(ヤフオクドーム)で記録して以来2度目。

◆西武・高橋光成投手(22)が21日、ソフトバンク6回戦(メットライフ)に先発した。二回に甲斐のソロで先制を許すと、三回にも甲斐の適時二塁打などで5失点。4回7安打6失点で降板し、自身3連勝はならなかった。  降板後、右腕は「ボール、ボールでカウントを悪くしてしまい、甘いボールを打たれてしまいました。自分自身の気持ちのコントロールができませんでした」と反省した。  この日は、自主トレをともに行うなど、公私で慕う米大リーグ、マリナーズの菊池が登板6試合目で待望のメジャー初勝利。"師弟"の同日勝利とはいかなかった。

◆西武・外崎修汰内野手(26)が21日、ソフトバンク6回戦(メットライフ)で10試合ぶりとなる3号ソロを放った。  9点を追う六回先頭で加治屋の142キロの直球をバックスクリーンへ運び「しっかりスイングすることができました。バックスクリーンへアップルパンチ!」とコメントした。

◆西武のドラフト3位・山野辺翔(かける)内野手(24)が21日、ソフトバンク6回戦(メットライフ)で六回から三塁の守備に就き、プロ初出場を記録した。  その裏、無死一塁の初打席では四球。さらに七回2死満塁の第2打席では左肘にボールが直撃。押し出し死球という珍しい形でプロ初打点をマークし、「ベンチでナイス打点! と声を掛けてもらいました」と振り返った。  「強いソフトバンク戦でベンチに入ることができて、いいところを見ることができました」と山野辺。「試合に出た以上は出塁や安打を打ちたい。そこを目指していきたいです」と前を見据えた。

◆西武の高橋光は6失点を喫し、今季最短の4回でマウンドを降りた。三回に甲斐に甘く入った変化球を先制ソロとされると、四回は4長短打を集められ、一挙5点を奪われた。2敗目に「冷静になれず、ばたばたいってしまった。コースを狙いすぎて苦しくなった」とうつむいた。  2番手の高木勇も5点を奪われるなど登板した4投手がいずれも失点し、平成最後のホームゲームで今季ワーストとなる16失点の大敗。辻監督は「平成最後がこんな感じ」とあきれ気味に言った。

◆ソフトバンクの高橋礼は5回2安打2失点で開幕4連勝。6四球を与えるなど、過去3度の登板と比べると安定感を欠いたが、下手からの130キロ台後半の直球がさえて両リーグトップの勝ち星となった。「テンポも良かったし、まっすぐで押せた」と納得の表情だった。  ただ、11-0の五回は押し出し四球とボークで2点を失い、大量援護にもこの回限りで降板した。「ボールをコントロールできなかった。自分で自分を苦しめてしまった」と反省も忘れなかった。

◆ソフトバンク・周東佑京内野手(23)が五回、プロ初本塁打となる右越え3ランを放った。「めちゃめちゃ気持ちよかったです」と大感激の一発は、1月にグアムでの自主トレに誘ってもらった松田宣浩内野手(35)とのアベック弾。「この先ないんじゃないかと思います。本当にうれしい。キャンプでもオープン戦でも、一番声をかけてくれた先輩なので」と感謝した。  九回に5号2ランを放った松田宣は「自分の本塁打より、一緒に自主トレをやった周東の初本塁打と同じ日に打てるなんて。なかなかないことでしょ」と興奮。試合前も初スタメンが決まった後輩を「絶対に1本打てよ」と真っ先に激励していた。「ヒットで十分だったのに。後輩に負けたくないんでね」。祝いの品を用意する予定について「当たり前やん」と大喜びした。

◆ソフトバンク・三森大貴内野手(20)がプロ初の先発起用に応えて大活躍。地元の埼玉で、ヒーローインタビューを受けた。  「忘れられない日になりました」  三回に右前にプロ初安打を放ち、直後に初盗塁。四回に投手適時内野安打で初打点も挙げると、九回の右翼線二塁打で猛打賞まで記録した。両親も観戦に訪れており、お立ち台で「これまで苦労をかけた分、恩返しできるようにもっと頑張ります」と感謝を述べた。高卒3年目。チームの故障続出により、18日に初昇格を果たしたばかりで、さっそくチャンスをつかんだ。

◆今季ワーストの16失点で大敗。4回6失点で2敗目を喫した高橋光は5失点した四回について「冷静になれずにバタバタいってしまった。コースを狙いすぎて苦しくなった」と反省した。辻監督は「平成最後のホームゲームがこれじゃ...」と嘆き節。「今は耐えるとき。あさって(23日)から全力でいけるようにしたい」と懸命に前を向いた。 六回の守備からプロ初出場し、七回の2打席目に押し出し死球で初打点を挙げた西武D3位・山野辺(三菱自動車岡崎) 「めちゃくちゃ緊張したけど、打席に入る前は応援も聞こえていたし、落ち着いていた」

◆2桁得点に乗せた"ビックリ弾"に指揮官は目を丸くし、ソフトバンクベンチはお祭り騒ぎ。プロ初スタメンでプロ初安打が3ランだ。周東が興奮を押さえられず、早足でベースをまわった。  「めちゃめちゃ気持ちよかったです。考えすぎずに流れに乗って、きた球を打ちました」  五回に8-0と突き放し、なおも2死一、三塁で直球をフルスイング。弧を描いた白球が右翼席に消えた。2軍でも3軍でも経験のない本塁打に「全然イメージできませんでした」と驚くばかり。前の打席は四回1死三塁でスクイズを決めて初打点。「2番・左翼」を告げられて「吐きそうでした」という23歳が4打点と大活躍した。  開幕直前に育成から支配下登録された周東だけでなく、18日に自身初昇格した20歳の三森も「9番・二塁」で初先発だ。三回に右前にプロ初安打を放ち、四回に投手適時内野安打で初打点。初盗塁と猛打賞で、地元・埼玉でお立ち台に立った。  「忘れられない日になりました。今季は上(1軍)でやるのが目標でした。こんな活躍は想像できませんでした」  さらに、途中出場の美間まで九回にプロ初本塁打。工藤監督は「こういうときに若い人が頑張ってくれるとチームが活性化する」と大喜びした。  外野は左膝肉離れの柳田、左脇腹痛のグラシアルら7人が故障。釜元も左太もも裏の痛みで、この日は外れた。本来はありえない2人の起用。ともに前日20日のプロ初打席で「期待できると思った」と決断した。予想以上の大当たりで、満面の笑みを浮かべた。  「初物づくしで本当によかった、3人もね。きょうは若い人が周りを押し上げてくれた」  初スタメン、初安打、初打点、初本塁打がそれぞれ2人。主軸を欠く打線が今季最多16得点を奪い、昨季3勝9敗のメットライフで勝ち越し。メンバー表からは想像できない爆勝だ。 (安藤理) 昨年7月にトレードで広島から加入したソフトバンク・美間は途中出場で九回にプロ初本塁打 「完璧でした。3打席まわってきたので、何とか1本打ってアピールしたかったです」 九回に5号2ランを放ったソフトバンク・松田宣 「僕の本塁打より、(1月に初めて)グアムで自主トレを一緒にやった周東の初本塁打と一緒に打てるなんて。なかなかないこと」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1261 0.667
(↑0.02)
-
(-)
12492
(+7)
66
(+3)
18
(+1)
7
(-)
0.245
(-)
3.230
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
1182 0.579
(↑0.023)
1.5
(-)
12288
(+16)
65
(+5)
28
(+4)
15
(+2)
0.253
(↑0.008
2.700
(↓0.06)
3
(-)
日本ハム
992 0.500
(↑0.029)
3
(-)
12361
(+2)
81
(+1)
9
(-)
6
(-)
0.229
(↑0.003)
3.870
(↑0.15)
4
(-)
西武
8110 0.421
(↓0.023)
4.5
(↓1)
124101
(+5)
98
(+16)
18
(+1)
18
(-)
0.248
(↓0.003)
4.540
(↓0.25)
4
(-)
ロッテ
8110 0.421
(↓0.023)
4.5
(↓1)
12464
(+1)
84
(+2)
23
(-)
15
(-)
0.220
(↓0.003)
3.960
(↑0.11)
6
(-)
ORIX
7103 0.412
(↓0.026)
4.5
(↓1)
12370
(+3)
82
(+7)
20
(+1)
23
(-)
0.225
(↓0.003)
3.690
(↓0.19)