楽天(☆5対3★)オリックス =リーグ戦5回戦(2019.04.20)・楽天生命パーク宮城=
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ORIX
0000200103911
楽天
00410000X5712
勝利投手:美馬 学(2勝1敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(0勝0敗7S))
敗戦投手:東明 大貴(1勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】小島 脩平(1号・8回表ソロ)
【楽天】オコエ 瑠偉(2号・3回裏2ラン),島内 宏明(1号・3回裏2ラン)

  DAZN
◆楽天が球団通算900勝達成。楽天は3回裏、オコエと島内に2ランが飛び出し、4点を先制する。続く4回には田中の適時打で加点し、試合を優位に進めた。投げては、先発・美馬が7回途中2失点の好投で今季2勝目。敗れたオリックスは打線が7回に満塁の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆16日の西武戦で右頸部(けいぶ)に死球を受け、2試合を欠場していた楽天島内宏明外野手(29)が自らの復帰を今季1号で祝った。 開幕から定位置の「4番左翼」でスタメン復帰。4回に2番オコエの先制2ラン直後、3番浅村が初球を左前打でチャンスメーク。続く島内がオリックス東明の内角直球を右翼席に放り込んだ。「打席へ入った時にスタンドから拍手や声援をたくさんいただきました。温かく迎えてくれた皆さんの前で打つことができて良かったです」と笑顔で感謝を口にした。

◆「ラオウ」ことオリックス杉本裕太郎外野手(28)が出場24試合の53打席目でついにプロ"初ヒット"を記録した。 6番左翼でスタメン出場。4点を追う5回先頭の打席、美馬が投じた真ん中直球をたたき、左前に転がした。プロ4年目で通算9安打目も、本塁打6本、二塁打2本とこれまで単打がなかった。

◆楽天オコエ瑠偉外野手(21)が先制の2号2ランを放った。 今季初めて2番でスタメン。3回、オリックス東明が投じた初球の高め139キロを深い左中間スタンドまで届かせた。「甘い球が来たら初球から積極的にいこうと思っていました。いい結果につながって良かったです」と笑顔。開幕2戦目の3月30日ロッテ戦以来の1発でチームに勢いをつけた。

◆"最後のPL戦士"のオリックスのドラフト7位中川圭太内野手(23)がプロ初出場を果たすも、ほろ苦デビューとなった。 故障により離脱したロメロに代わってこの日1軍初昇格。9回1死一塁の場面で代打で登場し、楽天の守護神松井を相手に追い込まれてから外角高めの直球で空振り三振を喫した。「緊張はしなかった。球は見えていましたけど、変化球のキレとか直球のレベルが高いと感じました」と振り返った。 中川はPL学園出身で、卒業した翌16年の夏に同校野球部が活動を休止。最後のPL戦士となる可能性がある。今季は開幕1軍入りは逃すも、ウエスタン・リーグで22試合の出場で打率2割9分3厘、2本塁打にリーグトップの17打点を引っさげ、1軍昇格を勝ち取った。試合後は「どんな状況でも出られるように準備していきたい」と気合を口にした。

◆オリックスは今季3度目の借金返済チャンスをものにできず、再び単独最下位に沈んだ。 東明が3回にオコエ、島内に2ランを2本浴びるなど、3回0/3を投げ5安打5失点と先発の役割を果たせなかった。前回13日西武戦は3回3失点で降板。立て続けの不安定な投球に西村徳文監督は「ボールをしっかり扱えていない。ちょっと考えないといけないですね」と苦言を呈した。監督通算200勝も21日に持ち越しとなった。

◆楽天平石洋介監督(38)が、節目の1勝を刻んだ。3回にオコエ瑠偉外野手(21)の2号2ランで先手を奪い、今季5試合目でオリックス戦初白星。球団通算900勝を達成した。球団創設の05年から在籍する生え抜きとして歴史を見届けてきた指揮官が、東北に再び歓喜をもたらす白星を積み重ねていく。楽天平石監督は、その1勝の意味を静かにかみしめた。「今の選手とスタッフはもちろん、今までイーグルスに携わってきた先輩方も含めた、みんなの力だと思う。イーグルスができてからこれまでのことを、これからの選手たちにも伝えていければと思います」。東北とともにあった球団の歩み、そこに情熱を注いできた全ての人に敬意を表しつつ、未来に目を向けた。 11年の現役引退までチームは422勝を積み重ねていたが「僕は現役時代、ほとんど貢献していないから」。引退直後から1、2軍の指導者を歴任。この日も教え子が躍動した。今季初めて2番で起用したオコエが強烈な先制パンチ。試合前の時点で打率1割6分7厘も「打撃の状態、内容が良かった。小技の部分でも成長して、いろいろできる」と見ていた。 フラットな目線を保ち、しっかりとチームを把握しているからこその用兵。近大時代、2学年上の平石監督擁する同大と、同一リーグで対戦を重ねた藤田は衝撃を受けたという。「同志社は平石さんのチームでした。攻撃の時もベンチでいろいろ指示を出していたし、守備の時も、外野手であんなにチーム全体に目を配って指示を出す人は、あまり見たことがない。まるで"監督"みたいだった。野球がうまいだけじゃなく、リーダーの資質とでもいうんでしょうか」と振り返る。 死球を受けた影響で欠場していた「つなぎの4番」島内が復帰戦で1号を放ち、粘投の先発美馬の後は開幕から獅子奮迅のブルペン陣がリードを守った。今季唯一勝てていなかったオリックスに競り勝ち、単独首位をキープ。節目の1勝を通過点に突き進んでいく。【亀山泰宏】

◆頼もしい男が、球団通算900勝を導いた。島内宏明外野手(29)が3回に自身4番初弾となる1号2ランを放った。 プロ野球11人目という珍記録の全打順アーチ達成に「マジですか? 8番で打ってましたか? おめでとうございます」。喜びのコメントにも、独特の感性がにじむ。16日の西武戦で右頸部(けいぶ)に死球を受け、2試合を欠場。復帰戦で厳しい内角球を仕留め「打つ分には、恐怖心はない」と言った。 オールマイティーな役割を任されてきたからこその記録だ。打率リーグ3位の確実性。選球眼と粘り強さで出塁率はリーグトップタイの4割4分4厘。長打力も秘める。「風邪で2、3カ月練習を休んだりもした」と"サボり癖"を告白する明大時代も、ロングティーでは誰よりも飛ばしてみせた。平石監督も「打球スピードは球界でもかなり上にくる。20本くらい打つ力はある」と太鼓判を押す。 前日に足立が576日ぶりのプロ通算3号。「足立が打って4番がゼロじゃ、ちょっと嫌なので」。4番について「今でも嫌です。早くブラッシュ上がってこいって思ってますから」と笑うが、「つなぎの4番」は単独首位のチームに欠かせない。【亀山泰宏】 ▼島内が4番で初めて本塁打を放ち、15年9月22日浅村(西武)以来プロ野球11人目の全打順本塁打を達成した。島内は9番で出場した12年8月24日日本ハム戦でプロ1号を放ち、17年5月6日西武戦で初めて3番で打って記録へ王手をかけていた。打順別最多は3番の12本で、島内の通算45本目は02年4月21日五十嵐(近鉄)の26本に次いで2番目に少ない本数での達成となった。

◆楽天島内宏明外野手(29)が3回に自身4番初弾となる1号2ランを放った。プロ野球11人目という珍記録の全打順アーチ達成。 ▼島内が4番で初めて本塁打を放ち、15年9月22日浅村(西武)以来11人目の全打順本塁打を達成した。島内は9番で出場した12年8月24日日本ハム戦でプロ1号を放ち、17年5月6日西武戦で初めて3番で打って記録へ王手をかけていた。打順別最多は3番の12本で、島内の通算45本目は02年4月21日五十嵐(近鉄)の26本に次いで2番目に少ない本数での達成となった。 <全打順本塁打を達成した選手> 古屋英夫(日本ハム)163本 松永浩美(ダイエー)200本 田中幸雄(日本ハム)166本 堀幸一(ロッテ)87本 小川博文(オリックス)65本 五十嵐章人(近鉄)26本 井口資仁(ロッテ)150本 吉村裕基(横浜)91本 後藤光尊(オリックス)73本 浅村栄斗(西武)71本 島内宏明(楽天)45本 ※所属は達成時、本数は達成時の本塁打数。

◆オリックスは好機で攻め切れず、最下位に転落した。2-5の六回無死一、二塁と七回2死満塁の絶好機を生かせず追い上げムードがしぼんだ。西村監督は「あそこで一本が出なかったところですね」とため息をついた。  好調だった4番のロメロが右脇腹を痛めて離脱。西村監督は「もちろんそこは痛いけど、みんなでカバーしていくしかない」と前向きに話す。代役として期待され、4試合ぶりに先発に入った杉本は「あまり気負わずにやりたい」と口にした。

◆オリックスの東明は制球が甘く、四回途中まで5安打5失点と崩れた。今季初黒星を喫し「ちょっと自分の思いと(投球内容が)違うので、こういう結果になった」と唇をかんだ。  前回登板だった13日の西武戦での3回3失点に続き、不本意な結果に終わった。西村監督は今後について「考えないといけない」と2軍降格の可能性も示した。

◆楽天のオコエが三回2死二塁で3月30日以来の本塁打となる先制の2号2ランを放った。東明の初球を力強く振り抜き、左中間席へ運んだ。「甘い球が来たら初球から積極的にいこうと思っていた」と笑顔で話した。  今季初めて2番で先発に起用してくれた首脳陣の期待に応える一発。「いつもより多く打席が回って来る。思い切って行こうと思っていた」と手応えを口にした。

◆先発の美馬は、6回1/3を2失点(自責点1)で2勝目。8安打を許して再三のピンチを背負ったが、粘りを見せた。四回無死一塁でメネセスの打球を左胸に受けるアクシデントもあったが「痛くて、ものすごく赤くなった。でも、このときのために大胸筋を鍛えていた」と周囲を笑わせた。

◆「4番・左翼」で先発出場した楽天・島内宏明外野手(29)が三回に今季初アーチとなる1号2ラン。プロ野球史上11人目となる「全打順本塁打」を達成し、2005年に創設された球団の通算900勝に貢献した。  「打席へ入ったときにスタンドから拍手や声援をたくさんいただきました。温かく迎えてくれた皆さんに後押しされた」  2点を先制した三回、なお2死一塁。東明の138キロの内角直球を、右翼席中段へ運んだ。16日の西武戦(楽天生命パーク)で右首に死球を受けて離脱していたが、復帰戦で偉業を達成。患部を守るためのフェースガード装着も可能だったが付けず、「スイングするときに肩に当たる。打ち方が悪いので」と独特の"島内節"を炸裂(さくれつ)させて笑った。  「足立もきのう(19日)ホームランを打って、4番(の自分の本塁打)がゼロだとちょっと嫌だった。何とか追いつくことができた」  入団1年目に9番で出場した2012年8月24日の日本ハム戦(Kスタ宮城)でのプロ初本塁打を起点に、8年目で全打順アーチ。今季は不動の4番だが「今も4番を打ちたくない。早くブラッシュに上がってきてほしい」とおどけた。  平石監督は「本当に素晴らしい働きだった」と絶賛。4番・島内が3番・浅村とのコンビで、楽天打線を引っ張る。 (広岡浩二)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1161 0.647
(↑0.022)
-
(-)
12585
(+5)
63
(+3)
17
(+2)
7
(-)
0.245
(-)
3.240
(↑0.07)
2
(-)
ソフトバンク
1082 0.556
(↓0.032)
1.5
(↓1)
12372
(+4)
60
(+6)
24
(+2)
13
(-)
0.245
(↑0.001)
2.640
(↓0.19)
3
(-)
日本ハム
892 0.471
(↓0.029)
3
(↓1)
12459
(+1)
80
(+3)
9
(+1)
6
(-)
0.226
(↓0.001)
4.020
(↑0.04)
4
(1↑)
西武
8100 0.444
(↑0.032)
3.5
(-)
12596
(+6)
82
(+4)
17
(+1)
18
(+1)
0.251
(↑0.001)
4.290
(↑0.02)
4
(1↑)
ロッテ
8100 0.444
(↑0.032)
3.5
(-)
12563
(+3)
82
(+1)
23
(-)
15
(+3)
0.223
(↑0.003)
4.070
(↑0.19)
6
(2↓)
ORIX
793 0.438
(↓0.029)
3.5
(↓1)
12467
(+3)
75
(+5)
19
(+1)
23
(-)
0.228
(↑0.002
3.500
(↓0.1)