巨人(★4対5☆)広島 =リーグ戦5回戦(2019.04.17)・リブワーク藤崎台=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
広島
0010001035821
巨人
2000000204701
勝利投手:フランスア(1勝1敗0S)
(セーブ:中﨑 翔太(0勝2敗2S))
敗戦投手:クック(0勝1敗4S)

本塁打
【広島】菊池 涼介(2号・3回表ソロ)
【巨人】丸 佳浩(5号・8回裏2ラン)

  DAZN
◆広島が逆転勝ち。広島は2点ビハインドで迎えた9回表、西川の内野ゴロと菊池涼の適時二塁打で同点とする。さらに、続く石原が値千金の適時打を放ち、リードを奪った。投げては、3番手・フランスアが今季初勝利。敗れた巨人は、6番手・クックが誤算だった。

◆巨人のベテラン亀井善行外野手(36)が、連勝を狙う先発のルーキー高橋優貴投手(22)を援護した。 1回2死からビヤヌエバ、岡本の連打で2死二、三塁とチャンスをつくり、広島野村の低めに沈むチェンジアップをすくい上げた。右翼線に落とす先制適時二塁打(敵失で三進)に「今年初めての得点圏だったので、打てて良かった」と喜んだ。

◆広島菊池涼介内野手(29)が3回に2号ソロを左翼席に運んだ。2点を追う3回、先頭の菊池は巨人先発高橋の126キロスライダーにバットを振り抜いた。 「芯に当たりましたね。まず1点返せて良かったです」。1点差に迫る1発で反撃ムードをつくった。

◆広島西川龍馬内野手(24)が7回1死二塁から代打出場し、右中間へ適時三塁打を放った。 チームにとって30イニングぶりの適時打で同点に追い付いた。「チャンスだったので、絶対に返してやろうという気持ちで行きました。1本出て良かったです」。2試合連続スタメンから外れた鬱憤(うっぷん)をバットにぶつけ、スライディングで三塁に到達すると思わず両手をたたいた。

◆巨人丸佳浩外野手が、古巣広島から移籍後初アーチを放った。 同点の8回1死一塁、広島フランスアの直球をはじき返し、右翼席に運んだ。「速い球をしっかり打とうと。力負けせずに振れた」と一時勝ち越しの5号2ランだったが、逆転負けで空砲に終わった。

◆巨人のルーキー高橋優貴投手が、偉業を逃した。7四死球を与えながら、粘りの投球で5回1/3を2安打1失点。 大卒新人で先発デビューから2戦2勝は球団史上初だったが、救援陣がリードを守れずにチームも敗れた。「野手のみなさんおかげで何とか最少失点でしたが、四球が多く、リズムも悪かった」と反省した。

◆巨人が広島に土壇場で逆転負けした。4-2で迎えた9回、守護神ライアン・クック投手(31)が4安打で3点を失い、リードを守れなかった。先発のドラフト1位ルーキー高橋優貴投手(22)は6回途中1失点と好投。勝ち投手の権利を持って降板したが、救援陣が打たれ、プロ2勝目はならなかった。捕手が立ち上がり、高めボールゾーンに外すはずの148キロが打ちごろに入った。8回に丸の2ランで勝ち越し、最高潮のムードで守護神クックがマウンドに立ったが逃げ切れない。同点打を浴びた直後、2死二塁から石原を2ストライクと追い込んだが、中前に決勝打を運ばれた。「高めに外そうと思ったが、外し切れなかった」と悔やんだ。 今季はここまで5試合に登板して4セーブ、無失点に抑えていた。9回は先頭に左前打で出塁を許すと、苦手とするクイックのスキをつかれる。ランエンドヒットを決められ無死一、三塁とピンチを招き、失点を重ねた。原監督は「守り切れなかったというところですね。初球を簡単に打たれたり、不運なところもあった。用心深く丁寧にという部分を付け加えればいいと思いますね」と指摘した。 前カードのヤクルト戦は中継ぎ陣が崩れ2試合連続で11失点。この日は宮国、中川らが無失点で粘ったが、勝利の方程式として期待される吉川光が7回に同点打を浴び、守護神クックも3失点で初黒星。3年ぶりの広島戦4連勝を逃した。原監督は「本人たちは役割を十分分かっている。きちっと調整してくるでしょう」と締めた。【前田祐輔】

◆広島が逆転勝ちした。2-4の9回無死一、三塁から西川の一ゴロ、菊池涼の適時二塁打、石原の適時打で3点を奪った。9回は中崎がしのぎ2セーブ目。巨人は8回に丸の5号2ランで勝ち越したが、9回にクックが崩れ来日初黒星。

◆巨人丸が、古巣広島から移籍後初アーチを放った。 同点の8回1死一塁、広島フランスアの直球をはじき返し、右翼席に運んだ。「速い球をしっかり打とうと。力負けせずに振れた」と一時勝ち越しの5号2ランだったが、逆転負けで空砲に終わった。 ▼丸が古巣広島から本塁打を放ち、現12球団すべてから本塁打を記録した。全球団から本塁打は18年6月14日福留(阪神)以来でプロ野球34人目。34人のうち31人は交流戦が始まった05年以降にマークしている。巨人在籍時に達成は86年加藤英、08年ラミレス、同年谷、10年小笠原、12年村田に次いで6人目。

◆打率0割のベテランが止めた! 広島最年長のベテラン石原慶幸捕手(39)が、途中出場の9回2死二塁から中前に今季初安打となる決勝打を放った。開幕から続いたカード連続負け越しを5でストップ。頼れるコイの兄貴分が、チームの重たい空気を振り払った。 三塁側ベンチが今季一番の盛り上がりを見せた。2点を追い付いた9回。なおも2死二塁から石原が、巨人守護神クックが5球続けた真っすぐをたたいた。捕手が高めに外そうと要求した球が、ストライクゾーンにきた失投を逃さなかった。振り抜いた打球は中前にはずみ、二塁から勝ち越しの走者が生還。頼れるチーム最年長が重苦しい空気を振り払った。 「先発の(野村)祐輔から無駄な失点がなかった結果が、こういう試合になったと思う。これがカープの戦い方。みんなで戦うのがカープの野球なので、これを続けていけたらと思う」 ベテランは誰よりチームのことを思う。劣勢からチーム一丸で追い付き、終盤に勝ち越されても諦めない。昨季までのような戦い。そして勝ったから意味がある。試合前までの打率は0割。菊池涼が同点打を放った時にはネクストバッターズサークルにはいなかった。 1点ビハインドのまま2死一、二塁であれば代打が送られていた。菊池涼の同点打で巡ってきた今季5度目の打席に集中力を研ぎ澄ました。「追い込まれていたので食らい付いていこうと。何とかしたいと思って、最高の結果になった」。初めてリードを奪うと、その裏の守備ではピンチを招きながらも最少得点差を守りきった。 チームメートから慕われる兄貴分でもある。新加入の長野をキャンプ中から積極的に食事に誘い、得意の「飲みニケーション」でチームの輪に加えた。スタメン出場激減も「本当に頑張っている選手たちの1ヒット、1つの好投、1つの好プレーがうれしい」。ベテランの優しさは伝わっている。この日の勝ち越し打に、自然と後輩たちはベンチを飛び出した。 緒方監督は「よく打ってくれた」と絶賛。1本塁打を含む2安打2打点の菊池涼も「今日はイシちゃんでしょ」と大喜びだった。ベテランの意地の一振りで開幕6カード連続負け越しを阻止するとともに、開幕から続く重苦しい停滞感にも風穴をあけた。【前原淳】

◆巨人・亀井善行外野手(36)が17日、広島5回戦(熊本)の一回2死二、三塁で、右翼線へ先制の2点二塁打を放った。  2死から3番・ビヤヌエバの左前打、4番・岡本の左中間にエンタイトル二塁打で二、三塁とし、「5番・右翼」でスタメン起用された亀井が打席へ。広島・野村の6球目、低めのチェンジアップに体勢を崩されながらライナーで右翼線へ運んだ。2走者が生還する間に右翼手・鈴木の失策も絡んで亀井は三塁に到達。36歳のベテランが貴重な先制打で攻撃を盛り立て、「打ててよかった」と振り返った。

◆巨人のドラフト1位・高橋優貴投手(22)=八戸学院大=が17日、広島5回戦(リブワーク藤崎台)に先発。プロ2度目の登板は102球2安打1本9三振6四球1死球1失点の内容だった。防御率は1・59。  降板時に2-1とリードしていたため勝ち投手の権利があったが、七回に同点に追いつかれたため、球団史上初となる大卒新人のプロ初登板から2戦2勝はならなかった。左腕は「四球が多く、リズムが悪い内容だった」と反省した。

◆巨人は17日、広島5回戦(リブワーク藤崎台)に4-5で逆転負け。守護神のライアン・クック投手(31)が九回に3失点し、6試合目で初の失点&救援失敗で1敗目(4セーブ)を喫した。原辰徳監督(60)の試合後の主なやりとりは以下の通り。  --いい形で最終回につないだが  「こっちのいいパターンの中でね、守りきれなかったというところですね」  --クックは揺さぶられたというか、走者を出してからの投球が  「まあ初球を簡単にヒットを打たれたり、不運な部分もあったりするけど、もう少しやっぱり用心深くというか、丁寧に、という部分を付け加えればいいと思いますね」  --中継ぎ陣、特に宮国、田原は頑張った  「いいところでね、いい仕事、役割を果たしてくれました」  --丸に本塁打  「押されっぱなしの中でね、巧妙な2ランでしたけど」  --初回に2点取って、中押しという部分が足りなかった  「そうですね、相手のピッチャーも非常にしぶとくね、いいピッチングをしましたね」  --先発の高橋は四球を出しながらも粘った  「ちょっと多すぎるね。もうちょっとね、粘ったとはいえね、もう少し精度という部分でね。(四死球は)7つかな? (前日の)山口は6つだったから」  --逃げ切るという意味では吉川光、クックの頑張りが必要  「そうですね、本人は十分役割は分かっているしね、クックにしてもね、その辺はきちっと調整してくるでしょう」

◆巨人の丸が古巣広島戦で初の本塁打を放った。2-2の八回1死一塁でフランスアの速球を完璧に捉えて右翼席へ運ぶ5号2ラン。「速い球に力負けせず、コンパクトにいけたと思う」と振り返った。  チームが逆転負けして殊勲打とはならなかったが、前日16日から2番に座り、これで3試合連続の2打点と好調ぶりを見せた。

◆巨人のドラフト1位ルーキー高橋は2度目の先発登板を六回途中2安打1失点で切り抜けた。チームが逆転負けして2勝目はならなかったが、スライダーや得意のシンカーで9三振を奪った。ただ、7四死球を与え「リズムが悪い内容。反省しかありません」と表情に明るさはなかった。  一回に3四球で招いた1死満塁のピンチで松山をスライダーで遊ゴロ併殺に打ち取るなど粘った。広島打線と初対戦し「やっぱりプレッシャーはある。逃げたつもりはなかったが、結果として逃げてしまったのかな」と話した。

◆守護神のクックは、6試合目で初失点を喫して救援に失敗した。4-2の九回に登板したが、2本の適時打を浴びるなど3失点し「ボール自体は悪くなかったが、もう少しコーナーに投げるべきだった」と振り返った。原監督は「(先頭の野間に)初球を簡単にヒットされた。もう少し用心深く」と注文を付けた。 救援失敗のクックに巨人・宮本投手総合コーチ 「初めて結果が悪かった。こういうこともあると切り替えていくしかない。クックを責めることはできない」

◆巨人・丸が古巣・広島から本塁打を放ち、12球団からの本塁打を達成。全球団本塁打は昨年6月14日の阪神・福留孝介に次ぎ、史上34人目(近鉄を含めた13球団本塁打の8人も含む)。交流戦が始まった2005年以降では31人目(1958-04年に各セ・パ2球団以上に所属して達成したのが3人)。05年以降、巨人に移籍して達成したのは12年8月4日の村田修一以来、7年ぶり5人目(04年以前は1人)。

◆菊池涼が1本塁打を含む2安打2打点の大活躍だ。0-2の三回先頭で巨人のD1位・高橋優貴投手(八戸学院大)から左越えに2号ソロ。「芯に当たりましたね。まずは1点をかえせて良かったです」。さらに九回2死三塁では守護神・クックの149キロをとらえ、右越えの同点二塁打。続く石原の適時打で一気に決勝のホームを駆け抜けた。

◆外野スタンド裏にそびえ立つクスノキの巨樹群に向かって、打球はグーンと伸びた。広島からフリーエージェント(FA)で加入した巨人・丸が同点の八回1死一塁で、一時勝ち越しの5号2ランを放った。  「速い球に力負けせずに打てた。真っすぐと変化球、どっちも対応できる待ち方で、一番いい結果になった」  七回に同点に追いつかれる嫌な展開で、左腕のフランスアが投じた149キロの甘い直球を右中間席へ。九回に抑えのクックが逆転を許して敗れたものの、古巣に初の一発を見舞い、12球団からの本塁打を達成。前日16日の第1戦(鹿児島・平和リース)から2番に入り、昨季39本塁打の攻撃型2番の脅威を示した。  試合前には広島ベンチにあいさつ詣でをし、かつての仲間と慣れた様子で談笑。試合でも打棒健在を見せつけた。  原監督も「押されっぱなしの中で巧妙な2ランでした」とたたえた。豪快なアーチは勝利にこそ結びつかなかったものの、3年前の熊本地震から復興を目指す地に、興奮を届けた。 (谷川直之)

◆熊本の人気PRキャラクター「くまモン」もビックリ!? 苦しむ広島を救ったのは七回からマスクを被った石原だ。赤ヘルの低迷期も3連覇も知る39歳のチーム最年長が、今季初ヒットで"熊本の奇跡"を起こした。  「みんなで戦うのがカープの野球。熊本は年に1度あるか、ないかなので、勝つことができて良かった」  もし負けていれば最悪の展開だった。同点の八回。巨人へFA移籍した"元主砲"丸に勝ち越し2ランを浴びていた。しかし、ここでついに逆転のカープが発動した。  九回、1点を返してなお2死三塁で菊池涼が右越え同点二塁打を放ち、石原が今季5打席目に立った。Gの守護神・クックの高め直球を中前へ。一気に勝ち越しだ。  ベンチは大騒ぎで、ナインは興奮状態。しかしベテランはマスクをかぶっても冷静だった。九回1死。丸の人的補償で巨人から加入した長野が、田中俊の左翼へのライナーをグラブに当てながら落球(記録は失策)。ここから一、二塁の大ピンチを招いたが...。石原は冷静なリードで中崎を導き、陽岱鋼を二ゴロ併殺で、ゲームセットだ。  デッドラインは間近だった。この試合に負けていれば借金9。2007年に日本ハムが借金8から逆転優勝した例はあるが、借金9はプロ野球の長い歴史で1度もない。そんな崖っぷちを救った39歳を、緒方監督は「よう打ってくれた」と絶賛した。  「最高の結果になって良かったです。どの球場でもたくさんの応援をしてもらってホントに選手の力になっている」と石原。昨シーズン後に尊敬する新井貴浩氏(42)が引退し、チームの精神的支柱としても期待される。新井サンが残した"フォア・ザ・チーム精神"を継承。開幕ダッシュに失敗した赤ヘルの縁の下の力持ちになる。 (柏村翔) 九回の左翼守備で田中俊のライナーを落球した広島・長野 「僕のミス。ザキ(中崎)に助けられました。今度は僕がカバーしたいです」 6回2失点にまとめた広島・野村 「反省点は初回の2アウトからの失点だけです。ボール自体も良かった」

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
1151 0.688
(-)
-
(-)
12696
(+2)
64
(+2)
20
(-)
5
(-)
0.252
(↓0.002)
3.450
(↑0.15)
2
(-)
巨人
970 0.563
(↓0.037)
2
(↓0.5)
12777
(+4)
67
(+5)
25
(+1)
5
(-)
0.276
(↓0.005)
3.860
(↓0.08)
2
(2↑)
中日
970 0.563
(↑0.03)
2
(↑0.5)
12772
(+3)
52
(+1)
16
(-)
13
(-)
0.280
(↓0.001)
3.210
(↑0.15)
4
(1↓)
DeNA
980 0.529
(↓0.034)
2.5
(↓0.5)
12672
(+1)
65
(+3)
19
(-)
4
(-)
0.247
(↓0.002)
3.460
(-)
5
(-)
阪神
6101 0.375
(-)
5
(-)
12658
(+2)
87
(+2)
10
(+1)
6
(+1)
0.227
(↓0.004)
4.650
(↑0.26)
6
(-)
広島
5120 0.294
(↑0.044)
6.5
(↑0.5)
12652
(+5)
92
(+4)
15
(+1)
5
(-)
0.210
(↑0.003
4.350
(↑0.02)