DeNA(☆4対2★)広島 =リーグ戦3回戦(2019.04.14)・横浜スタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
広島
0100001002301
DeNA
00030001X4502
勝利投手:井納 翔一(2勝0敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(1勝0敗2S))
敗戦投手:九里 亜蓮(0勝2敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(6号・2回表ソロ)
【DeNA】ロペス(2号・4回裏2ラン),ソト(6号・8回裏ソロ)

  DAZN
◆DeNAは1点を追う4回裏、ロペスの2ランと嶺井の適時打で3点を奪い、逆転に成功する。3-2で迎えた8回には、ソトのソロが飛び出し、追加点を挙げた。投げては、先発・井納が7回途中2失点の好投で今季2勝目。敗れた広島は、打線が3安打と振るわなかった。

◆DeNA筒香嘉智外野手が、スタメンを外れた。前日13日の広島戦の4回、床田から右肘に死球を受けていた。代わってロペスが4番に入った。 試合前、ラミレス監督は「打撲と聞いている」と説明。骨には異常がないようで「(試合で)使うかどうか決めたい」と話していたが、先発は外れる形となった。

◆広島鈴木誠也外野手(24)が、先制の6号ソロを放った。 0-0の2回先頭の打席で、井納の1ボールからの2球目を左翼スタンドにライナーで運んだ。「打ったのはスライダー。積極的に打ちにいきました。先制点になってよかったです」と話した。

◆DeNA筒香嘉智外野手(27)が、広島3回戦(横浜)を欠場した。13日の広島2回戦の4回、床田から右肘に死球を受けていた。 打撲で骨には異常がなかった様子。この日の試合後、ラミレス監督は「抹消するほどのことでもない。まだ腫れているから、今日は使う気はなかった。今日と明日休んでもらう。今のところ、火曜日からは問題ないと思っている」。 次カードの16日の中日戦(ナゴヤドーム)からは復帰する見込みだ。

◆広島はDeNAに逆転負けし、球団史上初めて開幕から5カード連続で負け越した。緒方孝市監督(50)の一問一答は以下の通り。 -なかなか連勝できない 緒方監督 結果、こうやって連勝ができなかった。 -井納がよかった 緒方監督 もちろん、もちろん、それは。低めに変化球を集めてきて、真っすぐも力があった。 -鈴木が先制弾 緒方監督 昨日はちょっとタイミングが合ってなかったけど、今日は全部の打席がよかった。 -鈴木がよくても打線がつながらない 緒方監督 相手にしっかり投げきられると...。 -7回のチャンスで連続三振 緒方監督 いいチャンスはつくってくれた。一打同点というね。 -九里は序盤粘ったが 緒方監督 1巡目はしっかり投げ切れて、四球で最初ちょっと慎重になりすぎた部分はあったけど。ボール自体はよかったと思うんだけど、ホームランの後の追加点は大きかった。 -5カード連続負け越し 緒方監督 今のチームの現状なんでね。しっかりまた、1試合1試合戦っていくだけ。立て直していくだけ。

◆DeNA井納翔一投手が2勝目をマークした。2回に鈴木に先制の1発を許したが、7回途中を2安打2失点。「何が何でも勝たないといけないと思っていた」と試合を作った。 「平均年齢24歳の中、唯一の30代なので頑張っています」と自虐気味に笑いを誘った。ラミレス監督は「2安打。素晴らしいピッチングだった」とたたえた。

◆代役4番のDeNAホセ・ロペス内野手が奮起した。1点を追う4回に左翼へ逆転の2号2ラン。「筒香がいなくて、心配だったと思うが、みんな何とかしたい気持ちだった」と必死だった。 ラミレス監督も「しばらくぶりの4番で、素晴らしい仕事。大きい1発。大きい勝利になった」。主砲不在でつかんだ3カード連続の勝ち越しと2位浮上を喜んだ。

◆広島が開幕から5カード連続の負け越し。広島では07年に開幕から4カード連続負け越しがあったが、5カード連続は球団史上初めて。 また前年優勝チームが開幕5カード連続負け越しは10年日本ハム以来で、セ・リーグでは79年ヤクルト以来40年ぶり。この時のヤクルトは48勝69敗13分けの最下位に終わったが、広島は何勝挙げられるか。

◆あの強かったカープはどこに行ったのか。広島がDeNAに逆転負けし、球団史上初の開幕5カード連続負け越しとなった。打線が機能せず、得点は鈴木の6号ソロとパスボールによる2点のみ。投げては先発九里が4回でKOされ、セットアッパーのフランスアがソトにダメ押しソロを浴びた。ここまで連勝は1度もなし。王者が最下位脱出のきっかけをつかめない。 今の広島に劣勢をはね返す力はないのか。2点を追う9回。最後の打者西川が一ゴロに倒れ、球団史上初の開幕から5カード連続負け越しが決まった。昨季は82勝中41勝が逆転勝ち。今年はセ・リーグ最少4勝のうち、逆転勝ちは1つしかない。しかも連勝は1度もない。緒方監督は「これが今のチームの現状なんでね。しっかりまた、1試合1試合戦っていくだけ」と話すしかなかった。 試行錯誤を続ける打線が機能しなかった。得点は2回の鈴木の6号ソロと、7回の捕逸による計2点のみ。DeNAの先発井納を攻略できず、救援陣も打ち崩せなかった。丸がFAで抜けた今季は打線を固定せず、戦いながらベストの形をつくっていく方針。この日は開幕1、2戦目以来、投手以外は前日と同じオーダーで臨んでいた。東出打撃コーチは「打線全体の形を早く決めたい。まだ決まっていない」と苦しい胸の内を明かした。 投手陣も苦しい戦いを続けている。先発九里は4回KO。ロペスに逆転2ランを打たれ、嶺井にも適時打を許した。4回4安打3失点。佐々岡投手コーチは次回登板について「まだ終わったばかりなのでね」と明言を避けた。先発で勝ちがついているのは2勝の床田と、大瀬良、野村のみ。この日は劣勢で投入したセットアッパーのフランスアもソトに6号ソロを許した。 13日の勝利を受け、試合前のベンチは前向きなムードに包まれていた。菊池涼は体のキレを出すため二、三塁間をダッシュし、田中広、鈴木らは黙々とスイングを重ねた。3連覇を支えたレギュラーがプライドをもって準備したが、それでも勝てないのがつらい。高ヘッドコーチは今後について「守備は落ち着いてきたから地に足を着けて」と話した。王者が大きな試練を迎えている。【村野森】 ▼広島が開幕から5カード連続の負け越し。広島では07年に開幕から4カード連続負け越しがあったが、5カード連続は球団史上初めて。また前年優勝チームが開幕5カード連続負け越しは10年日本ハム以来で、セ・リーグでは79年ヤクルト以来40年ぶり。この時のヤクルトは48勝69敗13分けの最下位に終わったが、広島は何勝挙げられるか。

◆DeNAのホセ・ロペス内野手が14日の広島3回戦で2号2ランを放った。1点ビハインドの四回一死二塁の場面で、広島先発・九里の131キロのフォークボールをすくい上げ、左翼席最前列に運んだ。  「負けている展開だったので、まずは逆転できて嬉しいです」とロペス。直後には、佐野の左翼線二塁打を足がかりに、嶺井が左前適時打を放ち3-1とリードを広げた。  この日は、前日の試合の打席で右肘上部に死球を受けて途中交代した主砲・筒香が先発を外れた。メンバー入りはしたが試合前練習にも姿を現さず、患部のチェックなどを行っていた。チームの非常事態に、筒香にかわり「4番」に入ったロペスが気概を見せた。

◆主砲の筒香が13日の死球の影響で欠場したDeNAは、外国人打者が活躍した。4番に入ったロペスは「筒香がいなくて不安はあったが、代わりに打ちたかった」と四回に逆転2ラン。1点差に迫られて迎えた八回にはソトが6号ソロを放ち「チームにとって貴重な1点」と胸を張った。  リーグ内の1回り目の対戦を終えて9勝6敗と好スタートを切った。ラミレス監督は「筒香は打撲という報告だったので休ませた。16日からは出られると思うが、不在の中での勝利は大きい」とご機嫌だった。 井納(2勝目) 「(鈴木に)本塁打を打たれた後も引きずることなく、粘り強く投げられた」

◆試合前のセレモニアルピッチに大洋で通算83勝を挙げ、1963年には現在もシーズン最多勝の球団記録である26勝をマークした稲川誠氏(82)が登場。ワンバウンドながら力強い投球を披露した。投手コーチやスカウトを歴任し、蝶の収集家としても知られる同氏は「またこの(大洋時代の)ユニホームでマウンドに立てて、とても幸せです」。自身がつけた背番号15を受け継ぐ井納の快投を喜んだ。

◆井納が6回0/3を2安打2失点(自責1)の好投で2勝目を挙げた。二回に4番・鈴木に一発を浴びたが、四回に味方が逆転した後は「何がなんでも抑えなくちゃいけないと、もう一段階集中して投げました」とテンポ良く投げた。1軍先発陣最年長の32歳右腕は、お立ち台で「(先発で)唯一の30代なので、負けないように頑張ります」と声を張り上げた。

◆広島・緒方監督は逆転負けに、「これが今のチームの現状」と険しい表情だった。連勝は一度もなく、リーグ内の対戦を1回り終えて4勝11敗の最下位。5カード連続負け越しは2015年5月(対巨人、DeNA、中日、ヤクルト、ロッテ)以来で、開幕からだと球団史上初の屈辱だ。  前日は床田がプロ初完投し、チームの連敗を5で止めた。この日も二回に鈴木の豪快な一発で先手を取り、九里が三回まで無安打投球だったが、四回に暗転した。ロペスの逆転2ランを含む4長短打を浴びて3失点。直後の攻撃で代打を送られた右腕は、「防げる失点は防がないといけない」とうなだれた。  2007年には開幕から4カード連続で負け越し、1勝1敗を挟んで再び3連続負け越しという記録がある(最終順位は5位)。指揮官は「しっかり一試合一試合、戦っていくだけ。立て直していくだけ」と自らに言い聞かせた。昨季は4月24日から首位を守り続けて独走したが、こいのぼりの季節を前にしても好転の兆しは見られない。 6号ソロを含む2安打の広島・鈴木 「しっかり捉えられたと思う。打っても負けたら意味がない」 四回に崩れた九里に広島・佐々岡投手コーチ 「真っすぐはよかった。かわしていくような投球に見えた」

◆DeNAは14日、広島3回戦(横浜)に4-2で勝利。3カード連続の勝ち越しで、巨人と入れ替わり、2位に浮上した。前日13日の同戦で右肘に死球を受けた筒香嘉智外野手(27)が欠場する中、代役として4番に入ったホセ・ロペス内野手(35)が四回に逆転2ランを放ち、主砲の不在をカバー。試合前に伝えられた「3本、ホームランを打て!!」の激励に、バットで応えた。  左胸のマークは「W(ホエールズ)」から「B(ベイスターズ)」に。背中の文字は「KAWASAKI」から「YOKOHAMA」に代えた1955年の"川崎時代"をほうふつさせる特別ユニホームを身にまとい、ナインが新時代への希望を示した。  「BIG VICTORY(大きな勝利だ)!! 筒香がラインアップにいない中で、広島に勝利し、勝ち越せたことは大きい」  ラミレス監督は興奮を隠せない。前日に右肘上部に死球を受け、途中交代した筒香が欠場する中で攻撃陣が奮起した。  0-1で迎えた四回の攻撃前、選手たちが円陣を組んだ。無安打に抑えられていた広島先発、九里の攻略法を話し合う輪の中で、青山ヘッドコーチが「フォークを引っかけていたので、強引にいくのではなく素直に打ち返すように」と指示を送った。  1死二塁の好機に、筒香の代役として4番に入ったロペスは、そのフォークボールを左翼席最前列に運ぶ、逆転2ラン。さらに1死一、二塁で嶺井もフォークボールを左前にはじき返し、3点目を加えた。八回には昨季のセ本塁打王、ソトが面目躍如の6号ソロ。チーム一丸の攻撃で、昨季のリーグ王者を寄り切った。  「みんながそれぞれの役割を果たして、いい試合ができた」とロペスは胸を張る。試合前にはベンチ裏で筒香から「3本、ホームランを打て!!」と言われたという。ミッション完遂には2本足りなかったが、勝利後は主砲と笑顔でハイタッチを交わした。  DeNAは3カード連続の勝ち越しで貯金3。巨人と入れ替わり、2位に浮上した。「いい野球ができているので、このペースでいければ」とラミレス監督もニヤリ。球団創設70周年の悲願達成へ、確実に勝利を積み重ねる。 (佐藤春佳) 八回の6号ソロにDeNA・ソト 「チェンジアップを完璧に捉えることができた。チームにとって貴重な1点になって、うれしい」 ★川崎時代の大洋ホエールズ  1955年に球団名を洋松ロビンスから大洋ホエールズに改称し、本拠地も大阪から川崎へ移転。初年度から5年連続最下位となり、苦しいシーズンが続いた。60年に西鉄から三原監督を招聘(しょうへい)すると、"三原マジック"と呼ばれる采配でチームは躍進。エース・秋山の21勝を挙げる活躍もあり、球団初のリーグ優勝、日本一を達成した。その後、チームは優勝から遠ざかったが、主砲の松原、"ライオン丸"の愛称で親しまれたシピンら、多くのファンから愛される選手を輩出。78年から本拠地が横浜に移った。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
1050 0.667
(↑0.024)
-
(-)
128
(-1)
85
(+11)
57
(+6)
18
(+3)
5.000
(-)
0.000
(-)
2
(1↑)
DeNA
960 0.600
(↑0.029)
1
(-)
128
(-1)
70
(+4)
55
(+2)
19
(+2)
4.000
(-)
0.000
(-)
3
(1↓)
巨人
860 0.571
(↓0.044)
1.5
(↓1)
129
(-1)
65
(+6)
60
(+11)
22
(+3)
5.000
(-)
0.000
(-)
4
(-)
中日
770 0.500
(↓0.038)
2.5
(↓1)
129
(-1)
62
(+2)
50
(+5)
15
(-)
11.000
(↑2)
0.000
(-)
5
(-)
阪神
690 0.400
(↑0.043)
4
(-)
128
(-1)
51
(+5)
76
(+2)
8
(-)
5.000
(↑1)
0.000
(-)
6
(-)
広島
4110 0.267
(↓0.019)
6
(↓1)
128
(-1)
45
(+2)
80
(+4)
13
(+1)
5.000
(-)
0.000
(-)