楽天(☆4対2★)ソフトバンク =リーグ戦1回戦(2019.04.12)・楽天生命パーク宮城=
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ソフトバンク
0000020002800
楽天
01010002X4700
勝利投手:ハーマン(2勝0敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(0勝0敗5S))
敗戦投手:モイネロ(0勝1敗0S)
  DAZN
◆楽天が3連勝。楽天は2回裏、ブラッシュの適時打で先制する。その後同点とされ迎えた8回、田中のスクイズなどで2点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、5番手・ハーマンが今季2勝目。敗れたソフトバンクは、7回2失点と好投した先発・千賀を打線が援護できなかった。

◆首位で並ぶ楽天とソフトバンクが対戦。 楽天は本拠地の楽天生命パークでは今季3戦3勝と負け知らず。対するソフトバンクもビジターでは2勝1分けで、こちらも今季負けなし。 無敗を守って単独首位に立つのはどちらか。

◆楽天安楽智大投手(22)の651日ぶりの勝利はならなかった。140キロ前後の直球で打者を差し込み、スライダーやフォークなど変化球も有効に駆使。 4回先頭の内川にボールとなるまで、各打者の初球でストライクを奪ってテンポよくアウトを重ねた。少しずつ球が浮いてきた6回に連打と四球で無死満塁のピンチを招いて降板。本拠地のファンからは拍手も注がれたが、救援陣が同点に追いつかれた。 17年6月30日のソフトバンク戦以来となる勝ち投手の権利は消滅。「序盤は良かったんですけどね。ランナーを出して代わってはダメですね。6回は投げきりたかったです。中継ぎの方々に申し訳ないです」と自らを責めた。

◆楽天ジャバリ・ブラッシュ外野手(29)が先制適時打を放った。2回1死二塁からソフトバンク千賀の初球、甘く入ったカーブを逃さず左前に運んだ。 「球が速くていい投手だからね。ワンチャンスで1点取れて良かったよ」とニッコリ。4試合連続安打と徐々に状態が上がってきた。

◆ソフトバンク千賀滉大投手は自己最多14奪三振の粘投も実らず、開幕3戦目も今季初勝利はならなかった。 4回までに2点を先行され、6回に味方が同点とした。7回はピンチを背負うも、工藤監督は「自分で白黒付けるということを言っていた。何があってもいかせようと思っていた」と右腕に託した。2死満塁では、渾身(こんしん)の154キロで銀次を左飛。6四球で自己最多143球を要したものの、7回2失点で試合を作りはした。千賀は「先に点を与えてしまったのがすべて。もう少し何とかしたかった」と責任を背負った。 試合中は気温10度を下回る寒さ。千賀にとって「4月の仙台」は鬼門だった。17年は4回7失点、昨年は4回途中6失点と炎上していたが、違う姿は示した。工藤監督は千賀の執念に「何とか勝たせてあげたかった。残念です」と唇をかんだ。

◆ソフトバンク2番手で登板したモイネロ投手が痛恨の1球を悔やんだ。8回1死一、三塁から田中への初球スライダーが高めに抜け三塁走者の生還を許した(記録は捕逸)。「(スライダーが)いつものように指にひっかからなかった」。 勝ち越し点を許し、さらに1死三塁から田中にスクイズも決められ敗戦投手。「寒さは分かっていたけども、しっかり投球を調整しないといけなかった」と唇をかんだ。

◆やらないと思わせ、鮮やかに決めた。8回に捕逸で勝ち越し、なお1死三塁。田中が2ボールとなったところで、楽天平石洋介監督は今季初めてスクイズを敢行。 「整いましたね、状況が。(タイミングを)探っていたんですけど、いい流れがきた。ひるんでもしょうがない。(田中)和基を信頼して出した」。オープン戦中には、田中の右打席のバント練習のために自ら投手役を務めたこともあった。 やると思わせ、やらなかった直前の策が効いた。同点の1死三塁、渡辺直を代打に送った。指揮官と同い年、チーム屈指のバント技術を誇るベテランは「スクイズは頭になかった。9割5分、打ってかえすつもりだった。低めは捨てて、高めにきたらいこう、と」。したたかな用兵がソフトバンクの左腕、モイネロに重圧をかける。追い込まれながら死球をもぎ取り、チャンスを広げた。 千賀相手に7回で14三振を喫しながら、6四球を選ぶなど143球を投げさせた。「あれだけの真っすぐと変化球。絶対に割り切りが必要。とんでもない空振りをしてもしょうがない」。腹をくくって勝負し、本拠地では開幕から負けなしの4連勝。単独首位に浮上した。【亀山泰宏】

◆日本一球団相手に、新たなスタイルを証明した。楽天安楽智大投手(22)が今季2度目の先発で6回途中5安打2失点と粘った。17年6月30日のソフトバンク戦以来となる651日ぶりの勝ち星こそ逃したが、5回までは無失点とソフトバンクのエース千賀相手に堂々の投げ合いを展開。最速157キロを誇った高校時代のイメージから一転、140キロ前後の直球で差し込む「ニュー安楽」が勝利を手にする日も近い。連打と四球で無死満塁のピンチを招いて降板する安楽に、温かい拍手が注がれた。「序盤は良かったんですけどね。ランナーを出して代わってはダメですね。6回は投げきりたかったです。中継ぎの方々に申し訳ないです」。1死からマウンドに上がった3番手の青山が追いつかれる形となって反省が口をついたが、平石監督も「十分、十分。(5回まで)素晴らしかった。勝たせてやりたかった」とねぎらう投球だった。 剛速球への欲望に、しっかりとフタをした。直球はほとんどが130キロ台後半。力みなく投じたボールは打者を差し込み、ファウルでカウントを稼いだ。「スピードガンコンテストをしているわけじゃない。ガン(表示)が速くてもボールが死んでしまうより(ガンが出なくても)ボールが生きている方がいい。最終的に試合が終わった時に勝てていればいい」。対する千賀は1回に156キロを連発。7回14奪三振のパワー全開の投球を目の当たりにしても、口にしていた哲学が揺らぐことはなかった。 かつての剛腕とは、全く異なる姿。きっかけはオフに毎日の調整として取り入れた遠投中のふとした瞬間にあった。連日のトレーニングやランニングで体は「パンパンに」張った状態。力を入れている感覚がないのに、距離が伸びた。練習相手の堀内も「こっちの方が、ボール来てますよ」と同調。「(脱力状態の)ゼロから、リリースの瞬間に100にするイメージ。脱力が一番難しい。最初は難しくて、キャッチボールだったら何とか、という感じ。ピッチングもキャッチボールの延長を心掛けて、少しずつボールがいくようになって...」と振り返る。 大船渡(岩手)の佐々木朗希が国内高校史上最速163キロをマークした時のこと。「すごい投手だと思う。スピードには、夢がある。僕も今は出ないけど、ゆくゆくはこういうボールで150後半とかを投げられるようになれたらと思ってトレーニングしていますから」。決意を示した94球だった。【亀山泰宏】

◆楽天のジャバリ・ブラッシュ外野手(29)が12日、ソフトバンク1回戦(楽天生命パーク)に「7番・DH」で先発出場。二回1死二塁から、ソフトバンク先発・千賀の変化球を左前へ運ぶ先制適時打を放った。  最速161キロの豪腕相手に、初対戦の初球、しかも変化球をワンテンポうまく遅らせてコンパクトに弾き返し「打ったのはカーブ。球が速くていい投手だからね。ワンチャンスで1点取れてよかったよ」とニッコリ。チームはその後、足立の犠飛で追加点を奪い、2-0とリードを広げた。

◆ソフトバンクの千賀滉大投手(26)が12日、楽天1回戦(楽天生命パーク)に先発し、七回まで毎回の14三振を奪う好投をみせた。  一回、先頭・田中への3球目でこの日最速の159キロの速球を投げ込み、スタジアムを沸かせた背番号41。この回のアウト3つを全て三振で奪うと、二回以降も2、2、1、2、3、1と数を積み重ねた。  試合は2-2のまま八回へ突入。千賀は七回143球を投げ切り、6安打2失点で降板したため勝敗つかず。今季3試合目の登板でも初勝利はならなかった。

◆千賀が7回を投げて自己最多となる毎回の14三振を奪い、2失点と力投したが、打線が六回の2点だけと援護しきれず。八回から登板したモイネロが制球難で2点を失うとそのまま敗れ、工藤監督は「勝たせてあげられなくて残念」と唇をかんだ。千賀は最速159キロを計測したが、やや球が荒れ気味。6四球で143球と球数がかさんで降板し「1、2点とぽんぽん取られたのがまだまだ」と自らを責めた。

◆楽天が、同率首位だったソフトバンクとの今季初対戦に4-2で粘り勝ち。2日ぶりの単独首位に返り咲いた。  「千賀相手に勝てたのは大きい」。緊迫の試合をものにし、平石監督が胸をなで下ろした。  七回までは難攻不落の相手エース、千賀から毎回の14三振を奪われるなど苦しんだ。勝利を手繰り寄せたのは2-2で迎えた八回。相手2番手・モイネロから1死一、三塁の好機を作り、相手捕逸で勝ち越し。さらに1番・田中のスクイズで追加点を奪った。田中は「人生初めてのスクイズだと思う。(三走の橋本)到さんのいいスタートが見えたので、前に転がせばいいと楽にできた」と胸を張った。  投げては2年ぶりの勝利を目指した先発の安楽が5回0/3を2失点。終始ストライク先行で、五回まで先頭を出さない丁寧な投球を披露した。リードした足立も「テンポよく考えすぎずにいけた」とうなずき、指揮官も「素晴らしかった。ものすごくリズムがよかった」と、勝利こそならなかったが、千賀と堂々と渡り合った力投に、最大級の評価を与えた。  昨季日本一のソフトバンクとの今季初戦に勝利。「これからも楽に勝てる試合はないし、バッテリーで粘って守ることになる」と足立。投打がガッチリかみ合うイヌワシ軍団に、さらなる充実の春到来だ。 (井上幸治) 八回にモイネロの暴投気味のボールで勝ち越しを許す捕逸を記録したソフトバンク・甲斐 「普通に捕れなかった」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
831 0.727
(↑0.027)
-
(-)
131
(-1)
63
(+4)
40
(+2)
10
(-)
6.000
(↑3
0.000
(-)
2
(1↓)
ソフトバンク
742 0.636
(↓0.064)
1
(↓1)
130
(-1)
57
(+2)
41
(+4)
20
(-)
10.000
(↑1
0.000
(-)
3
(-)
西武
660 0.500
(↑0.045)
2.5
(-)
131
(-1)
68
(+1)
51
(-)
12
(-)
15.000
(-)
0.000
(-)
4
(-)
日本ハム
562 0.455
(↑0.055)
3
(-)
130
(-1)
41
(+4)
58
(+1)
6
(-)
3.000
(↑1)
0.000
(-)
5
(-)
ORIX
363 0.333
(↓0.042)
4
(↓1)
131
(-1)
28
(-)
41
(+1)
5
(-)
18.000
(↑1)
0.000
(-)
5
(1↑)
ロッテ
480 0.333
(↓0.031)
4.5
(↓1)
131
(-1)
47
(+1)
73
(+4)
20
(-)
10.000
(-)
0.000
(-)