DeNA(☆6対0★)広島 =リーグ戦1回戦(2019.04.12)・横浜スタジアム=
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広島
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DeNA
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勝利投手:今永 昇太(2勝1敗0S)
敗戦投手:大瀬良 大地(1勝2敗0S)

本塁打
【DeNA】伊藤 光(1号・6回裏2ラン),ソト(5号・7回裏2ラン)

  DAZN
◆DeNAは3回裏、楠本の適時打で1点を先制する。その後、2点リードで迎えた6回には伊藤光の2ラン、7回にはソトの2ランで試合を優位に進めた。投げては、先発・今永が9回1安打無失点の快投で今季2勝目。敗れた広島は、投打ともに振るわず5連敗を喫した。

◆開幕から1番に入っていた広島田中広輔内野手が今季初めて「定位置」を外れ、8番遊撃で先発した。 開幕4カードを終え打率1割9分1厘と低迷、11日のヤクルト戦も5打数0安打に終わっていた。緒方監督が「打順はグルグル回す」と話していたが、予告通りの起用となった。代役1番は野間。開幕13試合目にして田中広、菊池涼の「タナキク」の1、2番の並びは変更され「ノマキク」となった。

◆超のつく本格派左腕の復活だ。DeNA今永昇太投手(25)が広島との今季初戦に先発。菊池涼の単打1本だけの完封勝利で2勝目を挙げた。序盤から140キロ台後半のクロスファイアで押し、終盤の勝負どころでも力勝負を選択。昨季の不調を完全に払拭し、リーグ3連覇の相手を悠々と上回った。10日の阪神戦で浜口が1安打完封勝ちしたばかり。強力左腕2枚を並び立て、上位をうかがう。昨季2完投のチームが、今季既に2完封。三塁も進ませぬ今永の好投の背景に、DeNAの堅守が光る。開幕から13試合を消化し、失策数は12球団最少の2。広島は逆に最多の18だ。ラミレス監督は「チームがかみ合っているということでは」と言った。 連続守備機会の無失策記録更新中のロペスが一塁を守り、名手大和がセンターラインに入る。昨季三塁でゴールデングラブ賞の宮崎も存在感を示す。この日も2回1死一塁、三塁線への強烈な打球を後方に下がりながら逆シングルで好捕。抜ければ長打コースの打球を簡単にアウトにした。 チーム戦略も功を奏している。昨オフ、統計解析部門を設置。ダイヤモンドバックスと業務提携し、メジャーで多用される守備のデータを重視する。トラックマンで集めた情報をアナリストが分析。オープン戦からカウントや打者に応じ、大胆に守備シフトを変更する姿勢を貫いている。 広島戦でも、引っ張り傾向の強い松山の打席で内野陣全体を右側に寄せ、一塁線を締める場面があった。ラミレス監督は「失策が2個でシーズンが終わることはないが、今いいということは、今の強さを証明している」。高い技術と数値を裏打ちに、鉄壁の守備網を形成し、投手を支えている。IT企業ならではの戦略が浸透している。【栗田尚樹】

◆DeNAスタメンマスクを被った伊藤光が、バットで魅了した。 まずは4回に先制の中前適時打。6回には左翼スタンド中段へ今季1号2ランを運んだ。今永の女房役としても好リード。「狙ってやりました。感触は良かった。1打席、1球ずつ集中して」と控えめだったが、ラミレス監督は「彼にはすごく助けてもらった」と称賛した。

◆広島大瀬良大地投手が今永との開幕投手対決に敗れた。最速152キロの直球とカットボールを軸に9三振を奪ったが、制球が甘くなったところをたたかれ小刻みに失点。6回は8番伊藤光に決定的な2ランを許した。 6回9安打4失点で2敗目。「最後のホームランがよくない。力が入る場面だけど、投げてはいけないボールだった」と、直球が真ん中に入ったことを悔やんだ。

◆広島の改造打線がDeNA今永に封じ込められ、連敗が5に伸びた。開幕から1番に入っていた田中広が今季初めて「定位置」を外れ8番へ。代役1番に野間が入った。 13戦目で12通り目の打順だが、ついに1番田中広と2番菊池涼の「タナキク」の並びにメスが入った。それでも、奪ったのは菊池涼の1安打のみ。付け入る隙が見つからず、悠々と完封を許した。 4番鈴木は、プロ入りワーストの20打席連続無安打となった。第1打席はしぶとく四球を選んだが、4回は中飛。7回は内角低めにズバッと直球を決められ見逃し三振。5連敗中は四球での出塁は4度あるが、徹底マークされ1本も安打を打てていない。4番の重責を受け止め「いつも流れを変える一打を打ちたいと思っています」と話した。 借金は7に膨らんだ。それでも緒方監督は「選手はぜんぜん普通にやっている。こっちも最善の策で打順を変えたり指示を出した結果」と前を向いた。鈴木については「ちょっとずれている。でも(バットが)振れていないわけじゃない」と変わらぬ信頼を口にした。まずは13日のDeNA戦で雪辱し、巻き返しのきっかけにする。【村野森】

◆広島はDeNA今永に完封負けを食らい、連敗が5に伸びた。緒方孝市監督(50)の一問一答は以下の通り。 -今永がよかった 緒方監督 いいピッチャーというのはわかっている。 -攻略の糸口がなかった 緒方監督 コーチが指示を出した中で、その日によってピッチャーのよしあしがあるだろうし(今永は)いい状態が続いている。でも、全員が(バットが)振れてないわけじゃないし、打ちにいって捉えきれなかったということ。選手はぜんぜん普通にやっているし、こっちも最善の策で打順をかえたり、指示を出した結果が、こういう負けの結果になっているだけ。自分の采配が、最善の采配ができなかったというだけ。 -鈴木に安打が出ていない 緒方監督 ちょっとずれているよね。でも振れてないわけじゃない。そういう攻めをされているから。でもバットの出はぜんぜん悪くない。自分たちも反省するところは反省して、また明日試合に臨む。その繰り返し、それしかない。

◆超のつく本格派左腕の復活だ。DeNA今永昇太投手(25)が広島との今季初戦に先発。菊池涼の単打1本だけの完封勝利で2勝目を挙げた。序盤から140キロ台後半のクロスファイアで押し、終盤の勝負どころでも力勝負を選択。昨季の不調を完全に払拭し、リーグ3連覇の相手を悠々と上回った。10日の阪神戦で浜口が1安打完封勝ちしたばかり。強力左腕2枚を並び立て、上位をうかがう。今永は「カープは苦手。嫌な選手が多い。そういう相手に対して勝てたことは、今後いいイメージを持てる」と、はや完封勝利の先を見た。17年4月19日のシャットアウト以来の広島戦勝利。2度目の完封もカープ相手だった。 ラミレス監督に「スタートから自信に満ちあふれていた。120%。満点」と言わしめた。自信を取り戻したのは直球だ。15年のドラフトで最上位と認められたクロスファイア。キャンプ、オープン戦を通して「入団時の投球フォームを見つめた。あの時の直球を目指して」と繰り返し、投げ込んできた原点を、カープの4番鈴木誠也にぶつけた。7回1死走者なし。力勝負を挑んだ。 カウント2-2からの5球目、150キロ直球は外に入り、ファウルとされた。「アウトコースを捉えるのがうまい選手」と肝を冷やしたが「今まではどこか、迷いながら腕を振っていた気がするが」と逃げる気は毛頭ない。6球目、伊藤光が構える内角膝元へ、こん身の149キロ直球を放り込んだ。見逃し三振で上をいき、最後まで押し切った。 3月9日にヒントをつかんだ。侍ジャパンのメキシコ戦。未知の相手に2回4奪三振と結果を出した。「初めて対戦する打者。自分のデータはない。何も考えずに投げられたことで、もう迷わなくてもいいんだって気付いた」。きまじめな性格が迷いを生み、小さく縮こまってしまう悪循環を生んでいた。雄々しい真っすぐこそ生きる道と信じ、開幕から貫いている。 10日の阪神戦では浜口が同じ1安打完封。「9回に入る時の顔が違った」と糧にし、後輩に続いた。同カードで先発したドラフト1位の上茶谷、同3位の大貫の投球にも「いい波を持ってきてくれた」。「自分は毎週、一番いいピッチャーと対戦する。相手が降りるまで、自分は降りられない」。4年目の今永に風格が漂ってきた。【栗田尚樹】

◆広島菊池涼介内野手が今永から唯一の安打を放った。4回先頭の打席で、スライダーを左前にはじき返した。「僕自身は(相手について)変わった印象はなかった。裏から見てると(制球が)キチキチにきていた」と振り返った。 また、6試合ぶりに無失策だったことに触れ「守備は締まっていた。気負わずいつも通りにやれば、僕たちの野球は戻ってくる」と話した。

◆DeNA今永昇太投手(25)が広島との今季初戦に先発。菊池涼の単打1本だけの完封勝利で2勝目を挙げた。10日の阪神戦で浜口が1安打完封勝ちしたばかり。強力左腕2枚を並び立て、上位をうかがう。昨季2完投のチームが、今季既に2完封。三塁も進ませぬ今永の好投の背景に、DeNAの堅守が光る。開幕から13試合を消化し、失策数は12球団最少の2。広島は逆に最多の18だ。ラミレス監督は「チームがかみ合っているということでは」と言った。 連続守備機会の無失策記録更新中のロペスが一塁を守り、名手大和がセンターラインに入る。昨季三塁でゴールデングラブ賞の宮崎も存在感を示す。この日も2回1死一塁、三塁線への強烈な打球を後方に下がりながら逆シングルで好捕。抜ければ長打コースの打球を簡単にアウトにした。 チーム戦略も功を奏している。昨オフ、統計解析部門を設置。ダイヤモンドバックスと業務提携し、メジャーで多用される守備のデータを重視する。トラックマンで集めた情報をアナリストが分析。オープン戦からカウントや打者に応じ、大胆に守備シフトを変更する姿勢を貫いている。 広島戦でも、引っ張り傾向の強い松山の打席で内野陣全体を右側に寄せ、一塁線を締める場面があった。ラミレス監督は「失策が2個でシーズンが終わることはないが、今いいということは、今の強さを証明している」。高い技術と数値を裏打ちに、鉄壁の守備網を形成し、投手を支えている。IT企業ならではの戦略が浸透している。【栗田尚樹】

◆DeNA・神里が12日の広島戦(横浜) の三回に相手のエース、大瀬良から左越え二塁打を放ち、連続試合安打を自己最多の「8」に更新した。チームに勢いをつけると続く楠本が左翼線へ適時二塁打を呼び込み、先制に成功した。  三回は2死二塁から「8番・捕手」の伊藤光が右前適時打を放ち、2点目を奪うと、六回には左越え1号2ランをはなった。神里、伊藤光は11日時点でそれぞれ打率・314、同・364の数字を残しており、主に7番の大和も同・297。ラミレス監督は「下位打線に3割前後の打者がいるのは大きいし、神里の存在も大きい。今は(中軸の)宮崎、ソトが少し調子悪いが、彼らに頼らなくても点を取れている」と状態の良さを認めている。  DeNAの打線といえば筒香を筆頭にロペス、ソト、宮崎の「ビッグ4」の印象が強いが、今は伏兵の活躍も際立っている。(湯浅大)

◆伊藤光が好リードで今永の完封を演出し、バットでは1号2ランを含む2安打3打点で勝利に貢献した。捕手として「昇太が(相手を)圧倒してくれました」と今永に感謝。六回に左翼席へ放物線を描いた一発については「感触はよかったけど、(七回の)ソトのホームラン(になった打球)が弾丸すぎて、自分はパワーがないなと思いました」と笑わせた。

◆DeNAは12日、広島1回戦(横浜)に6-0で勝って3連勝。4年目の今永昇太投手(25)が9回1安打、自身2年ぶり3度目となる完封で今季2勝目を挙げた。  今永の広島戦での白星は、プロ初完封を果たした2017年4月19日(マツダ)以来で、この勝利以降は11試合白星がつかなかった(2ホールドあり)。12試合ぶりの"鯉料理"に「僕自身、カープに苦手意識はあった。嫌な選手がそろっている。でもそういうチームに勝った。これからも対戦が続く上で、いいイメージで入れますね」と、手応えをつかんでいた。

◆開幕から4カード連続で負け越している広島がDeNA・今永に屈し、両リーグ最速の10敗目。借金は7に膨らんだ。  低調な打線は、不振の田中広を8番に下げ、1番に野間を起用するなど組み替えたが、1安打と沈黙した。4番の鈴木は20打席連続無安打(4四球)。先発の大瀬良も6回4失点と振るわなかった。連敗は5に伸び、緒方監督は「また切り替えて。反省するところは反省して、あすのゲームに臨むだけ」と声を絞り出した。  広島が過去、借金7から巻き返し、優勝したシーズンはない。1979年は最多借金6から優勝したが...。リーグ3連覇中の王者に浮上のきっかけを見いだせない。 六回に2ランを浴びるなど6回4失点で2敗目の広島・大瀬良 「何とかいい形で流れを持ってきたかったけど、最後の本塁打が良くない」 チーム唯一の安打を放った広島・菊池涼 「気負わず、意識しすぎず、いつも通りの野球をやれば僕たちの野球が戻ってくると思う」

◆DeNAは12日、広島1回戦(横浜)に6-0で勝って3連勝。4年目の今永昇太投手(25)が9回1安打、自身2年ぶり3度目となる完封で今季2勝目を挙げた。1歳下の浜口遥大投手(24)が10日の阪神戦(甲子園)で1安打完封を達成しており、同じサウスポーの後輩に負けじと圧巻の投球。昨季、チームの完投数はリーグ最少の2だったが、両左腕の活躍で開幕13試合目で同数とした。  切れ長の目を、さらに鋭くした。最後は147キロの直球。今永は、菊池涼のバットを力で押し込んだ。中飛に封じて手にした2年ぶり3度目の完封は、初めて本拠地・横浜スタジアムで決めた。  「自信になります。(伊藤)光さんのリード通りに投げられて、抑えられたので感謝しています。七、八、九回は自分の技術ではなく、声援に後押しされて投げることができました」  気温10度の寒さの中、声援をくれたファンをお立ち台から見渡した。青く染まったスタンドは壮観だった。一回の初球から全力投球。直球は常時150キロ前後を計測し、気迫に満ちていた。  投げるだけではない。一回に楠本、二回に宮崎の好守に助けられると、大きく手を振ったり、声をかけたりして感謝の気持ちを示した。打撃でも、第1打席は遊ゴロだったが9球粘り、4点リードでの第3打席も詰まった当たりで全力疾走。投手内野安打にするなど、開幕投手を務めた男として、チームの先頭に立って勝利へ導いた。  後輩の奮闘に奮い立った。9日からの阪神3連戦(甲子園)では、逆転負けながら初戦でD1位・上茶谷(東洋大)が好投。10日は浜口がプロ初完封、11日はD3位・大貫(新日鉄住金鹿島)が5回1失点でプロ初勝利。特に同じ左腕で1年後輩、ともに昨季は不振に泣いた浜口が力投する姿にくぎ付けになった。  「浜口の覚悟が見えた。悔しさを忘れちゃいけない。自分もその波に乗って投げようと心がけた」。わずか2日後に完封を"再演"。チーム3試合で1安打完封を2度記録するのは球団初、球界を通じても54年ぶりの快挙だ。ただ、9奪三振も同じでも、四球は浜口の7に対し、今永は1。先輩の意地を見せた。  昨季リーグ最少だったチームの完投数(2)に13試合で早くも並んだ。ラミレス監督は「パーフェクト。自信が120%みなぎっていた」と、4年目左腕を称賛した。  チームは3連勝。今永はお立ち台で「あすも勝ちます!」と宣言した。自身の登板はないが、仲間が続いてくれる-。覚醒した左腕は、言葉にも自信がみなぎっていた。 (湯浅大) 今永についてDeNA・三浦投手コーチ 「真っすぐを狙われている中で、真っすぐでねじ伏せた。浜口の完封がいい刺激になっていると思う」

◆開幕から4カード続けて負け越している広島は、大瀬良が6回4失点と振るわず、打線も1安打と沈黙した。連敗ストップを託された大瀬良は、三回に神里、楠本の連続二塁打で先制を許すと、四回は2死二塁から8番打者、伊藤光の中前打で失点。六回も伊藤光に甘い速球を2ランとされた。  低調な打線は、不振の田中広を8番に下げ、1番に野間を起用するなど組み替えたが、効果はなく、今永の切れのある速球に圧倒された。菊池涼が四回に1安打しただけだった。浮上のきっかけを見いだせないまま、両リーグ最速の10敗目で借金は7に膨らんだ。  元広島投手の北別府学氏(61)はブログで、「真のエースになれ!! こんな時こそチームを引っ張る存在であれ!!」と奮起を促した。「大瀬良君よ チームがこんな状況である時こそだ 打線が繋がらない? そんな時は、点をやらなきゃいいだろ??」と怒りをにじませた。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
巨人
840 0.667
(↑0.031)
-
(↓0.5)
131
(-1)
53
(+6)
38
(+1)
16
(+2)
5.000
(-)
0.000
(-)
2
(1↓)
ヤクルト
850 0.615
(↓0.052)
0.5
(↑0.5)
130
(-1)
63
(+1)
45
(+6)
11
(+1)
5.000
(-)
0.000
(-)
2
(1↑)
DeNA
850 0.615
(↑0.032)
0.5
(↓0.5)
130
(-1)
65
(+6)
47
(-)
16
(+2)
4.000
(↑1
0.000
(-)
4
(-)
中日
660 0.500
(↑0.045)
2
(↑0.5)
131
(-1)
50
(+9)
43
(+4)
13
(+2)
9.000
(↑2)
0.000
(-)
5
(-)
阪神
580 0.385
(↓0.032)
3.5
(↓0.5)
130
(-1)
44
(+4)
64
(+9)
7
(-)
4.000
(-)
0.000
(-)
6
(-)
広島
3100 0.231
(↓0.019)
5.5
(↓0.5)
130
(-1)
37
(-)
75
(+6)
12
(-)
3.000
(-)
0.000
(-)