中日(★1対3☆)巨人 =リーグ戦1回戦(2019.04.09)・ナゴヤドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
巨人
0110000013612
中日
1000000001910
勝利投手:山口 俊(2勝0敗0S)
(セーブ:クック(0勝0敗4S))
敗戦投手:大野 雄大(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】ビヤヌエバ(1号・2回表ソロ),ビヤヌエバ(2号・9回表ソロ)

  DAZN
◆巨人は1点を先制された直後の2回表、ビヤヌエバの来日初本塁打で同点とする。続く3回には、丸が適時打を放ち勝ち越しに成功した。投げては、先発・山口が7回1失点の力投で今季2勝目。敗れた中日は、打線が相手を上回る9安打を放つも、1得点とつながりを欠いた。

◆巨人の新外国人クリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)が来日初アーチを放った。 1点を追う2回1死、1ボールから中日大野雄の真ん中148キロを捉えた。高々と舞い上がった打球は左翼スタンド上段へ飛び込んだ。同点ソロとなり、ゆっくりとダイヤモンドを1周。21打席目での1号に「打ったのはストレートです。少し内寄りの球かな。ワンボールだったので、来た球を思いっきり打ちにいきました。来日初ホームランだったので、うれしいよ」と喜び「ボールがかわいそうなくらい、いい感触ではじきかえせたよ!」と興奮を隠さなかった。

◆巨人は9日、社会貢献活動「G hands」プロジェクトの一環として、16日に広島戦が行われる鹿児島県立鴨池野球場で、骨髄提供者を募る「骨髄バンクドナー登録会」を開催すると発表した。 巨人は06年から骨髄バンクへの支援活動に取り組み、今年の登録会開催は宮崎、那覇の春季キャンプに続き3回目なる。 当日は球場外に特設ブースを設け、協力者先着50人に選手直筆サイン色紙と「G hands」オリジナルボンフィンをプレゼントする。また、登録を呼びかけるリーフレットの配布や、当日開催予定の「ジャイアンツスクエア」ステージ上でPR活動も行う。

◆中日の大島洋平外野手が先制犠飛を放った。初回1死三塁で、巨人山口から中堅へ。「先制点をとることができて良かったです」と、ホッとした表情を見せた。 昨季はノーヒットノーランも達成された山口に17打数無安打。竜の1軍ベンチ最年長のベテランが、最低限の仕事で気を吐いた。

◆巨人クリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)が、待望の来日1号を放った。1点を追う2回、中日先発の大野雄から左翼席へと運ぶ貴重な同点弾。1点リードの9回にはダメ押しの2号も飛び出し、1試合2発。広いナゴヤドームで持ち味のパワーを発揮した。チームは新助っ人のバットで息を吹き返し、連敗を2で止めた。打球が痛々しい悲鳴をあげた。ビヤヌエバが豪快にバットをブン回した。1点を追う2回1死。大野雄のやや内寄りの148キロ直球を完璧に捉えた。十分な滞空時間で左翼席中段に運んだ。「ボールがかわいそうなくらい、いい感触ではじき返せたよ! 来た球を思い切って打ちにいった。自分自身が一番待ち望んでいた」。来日デビューから23打席目での1発に声を上ずらせた。 米メジャーの実績を体現した。昨季パドレスで110試合に出場し20本塁打。左投手からは14本塁打、打率3割3分6厘で「左腕キラー」として来日した。1点リードの9回1死にも左腕ロドリゲスの140キロ外角変化球を左翼ポール際へ2号ソロで突き放した。「1本目よりも楽な気持ちで打席に入られた。チャンスをたくさんもらって日本の野球に適応していくことができた」と、グータッチではなく珍しく両手を広げたハイタッチで出迎えた原監督にも感謝した。 野球小僧の本能がチームプレーを証明した。6回1死一塁で小林の遊ゴロで二塁へのスライディングが危険だと判定され、リプレー検証の結果、コリジョンが適用された。「ダブルプレーを防ぎたいという子どものころからのプレーが出てしまった」と無意識だっただけに申し訳なさそうに言った。 助っ人として不要なプライドが先行することはない。シンプルに勝利を求め、成功を追求する。原監督は「貴重ですね。3点の2点だからね。1本目も先制された後。本拠地で先制されると劣勢になる。大きかったと思いますね」とたたえた。ビヤヌエバに覚醒の予感が漂う。【為田聡史】

◆巨人は4番岡本和真内野手が2三振、5番陽岱鋼外野手が3三振するなど、9回の試合では04年8月1日阪神戦以来となる球団ワーストタイの17三振を喫した。 原辰徳監督は「アウトはアウトだからね。今はすべてを吸収することが大事。それで勝ったというのは素晴らしい」と受け止めた。10日はロメロと初対戦。「明日もかなりのパワーピッチャー。12三振ぐらいにしとこうか」と笑ってバスに向かった。

◆勝率5割復帰へ、竜の執念は実らなかった。 初回に大島が犠飛で1点を先制。先発大野雄も粘った。左腕は初回の無死一、三塁、そして3回に1点を奪われた直後の無死満塁でも後続を断ち切った。だが打線は4回以降、4度得点圏に走者を進めながら、得点につなげることは出来なかった。 あと1本が出なかったことを聞かれた与田剛監督は、間を置かず「その通りだね」と振り返った。昨年はノーヒットノーランを喫した苦手山口を打ち崩せなかった。山口が先発に転向した14年以降3勝9敗で、ここ4年間では0勝6敗と特に分が悪い。DeNA時代の15年8月に奪って以来の白星は次戦以降に持ち越された。 与田監督は大野雄について「6回2失点で試合を作る部分は良かったが、打者のリズムを作って欲しかった」と辛口のコメントも付け加えた。左腕には年間170イニング以上の登板を要望している。シーズンを通して先発陣をけん引して欲しい期待の裏返しだった。 「敗戦の中にも良かったものはある。勝たないといけないが、いろいろ収穫と課題もあった」。開幕10戦目での5割への復帰はかなわなかった。だが次戦での巻き返しを指揮官はにらんだ。【伊東大介】

◆巨人丸佳浩が11打席ぶりの安打となる勝ち越し中前適時打を放った。 同点の3回無死一、三塁から146キロの直球を捉え「形はどうであれ、点が入ればと思ってます。最悪内野ゴロでも良かった」と結果を出した。僅差の試合に競り勝ち「接戦のゲームをとっていければ、いい位置にいられると思う」と連敗脱出を喜んだ。

◆中日先発大野雄大投手が6回11奪三振2失点と粘ったが、援護射撃ができなかった。 昨季ノーヒットノーランを食らうなど0勝3敗の山口相手に、4回以降3度得点圏に走者置きながら打ち崩せず。「あと1本? その通りだね」と与田剛監督は淡々と振り返った。「敗戦の中にも収穫と課題は見つかった」と、指揮官は10日からの出直しを口にした。

◆巨人先発の山口俊投手が土俵際で粘り勝った。 初回に1点を先制されたが、7回6安打1失点にまとめ、今季2勝目。立ち上がりから変化球の制球に苦しむも、力のある直球でねじ伏せた。先発登板でのナゴヤドームでは通算7勝目で、新人時代の06年から続く無敗記録を12試合に伸ばした。「元々いい打線ですし、相性がいいとは思っていないです。最少失点でいけてよかった」と胸をなで下ろした。 1点リードの7回2死一、二塁。平田への初球、この試合99球目で最速の152キロを計測。「余力は十分でした」と最後はフォークボールで投ゴロに打ち取った。春季キャンプではチームトップの1200球以上を投げ込み、フォームを固めた。万全の状態で開幕を迎え、自身連勝スタートを決めた。チームの連敗を止め「無駄な四球を出さなかったので、この投球を続けていきたい」と頼もしく次を見据えた。

◆中日与田剛監督が今季から導入された守備妨害のリクエストを行った。 6回1死一塁で、巨人小林は併殺コースの遊ゴロ。遊撃京田が二塁堂上に送球して封殺したが、一塁走者ビヤヌエバのスライディングで堂上が転倒した。同監督が審判に詰め寄ってリクエストを申請し、守備妨害が認められた。 責任審判の西本一塁塁審は「セカンドへの走路を外れての守備妨害。今年からリクエストの対象になったものです」と説明した。

◆巨人が17三振を喫しながら中日に勝利。1試合(9回まで)の最多三振記録は95年4月21日ロッテの19個で、17三振以上は17度目。 延長戦では延長12回戦った15年8月7日広島戦で21三振(9回までは16個)を喫した巨人だが、9回まででは04年8月1日阪神戦に並び1試合最多三振の球団タイ記録だ。 巨人は04年阪神戦もこの日と同じ3-1で勝っており、17三振以上で2度勝った球団は巨人が初めてだ。

◆勝率5割復帰へ、中日の執念は実らなかった。初回に大島が犠飛で1点を先制。先発大野雄も粘った。左腕は初回の無死一、二塁、そして3回に1点を奪われた直後の無死満塁でも後続を断ち切った。だが打線は4回以降、4度得点圏に走者を進めながら、得点につなげることは出来なかった。 あと1本が出なかったことを聞かれた与田監督は、間を置かず「その通りだね」と振り返った。昨年はノーヒットノーランを喫した苦手山口を打ち崩せなかった。山口が先発に転向した14年以降3勝9敗で、ここ4年間では0勝6敗と特に分が悪い。DeNA時代の15年8月に奪って以来の白星は次戦以降に持ち越された。 与田監督は大野雄について「6回2失点で試合を作る部分は良かったが、打者のリズムを作って欲しかった」と辛口のコメントも付け加えた。左腕には年間170イニング以上の登板を要望している。シーズンを通して先発陣をけん引して欲しい期待の裏返しだった。 「敗戦の中にも良かったものはある。勝たないといけないが、いろいろ収穫と課題もあった」。開幕10戦目での5割への復帰はかなわなかった。だが次戦での巻き返しを指揮官はにらんだ。【伊東大介】

◆巨人の新助っ人、クリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)=前パドレス=が9日、中日1回戦(ナゴヤドーム)に「7番・三塁」で先発出場。1点を追う二回1死から、左翼席への来日1号ソロをたたき込んだ。  「1ボールだったので、きた球を思い切り打ちにいきました。来日初ホームランだったので、うれしいよ。ボールがかわいそうなくらい、いい感触ではじきかえせたよ!」  相手先発・大野雄が投じた2球目、148キロの外角直球を捉えた。23打席目での来日初アーチ。昨季はメジャーでシーズン20本塁打を記録した大砲が、いよいよ本領を発揮した。

◆広島からフリーエージェント権を行使して入団した丸佳浩外野手(29)が9日、中日1回戦(ナゴヤドーム)に「3番・中堅」で先発出場。1-1と同点の三回無死一、三塁から中前適時打を放った。  「チャンスだったので、なんとかしたいという気持ちでした。気持ちでもっていきました」  相手先発・大野雄が投じた5球目、146キロの内角高めの直球をはじき返した。ここ2試合は安打がなく、この日の1打席目も空振り三振だったため、5日のDeNA戦(横浜)の4打席目以来、11打席ぶりの安打が得点に結びついた。

◆巨人・山口俊投手(31)が9日、中日1回戦(ナゴヤドーム)に先発。7回104球を投げ、6安打1失点で6三振を奪った。  一回、京田の左中間二塁打と自身の悪送球などで1死三塁とされ、大島の中犠飛で先制を許した。だが、その後は粘り強く投球。七回には2死一、三塁のピンチを背負ったが、平田を投ゴロに仕留め、先発の役割を果たして降板した。

◆巨人は9日、中日1回戦(ナゴヤドーム)に3-1で競り勝ち、連敗を2でストップ。貯金を4として首位をキープした。原辰徳監督(60)の試合後の主なやりとりは以下の通り。  --ビヤヌエバが貴重な2発  「貴重ですね。3点の(うちの)2点だからね。1本目は先制された(直後)というね。やっぱり(相手の)本拠地で先制されると非常に劣勢になるんですけど、(同点にしたのは)大きかったと思いますね」  --先発・山口は走者出しても粘った  「ボールも走っていたと思います。最初はちょっと制球というか、自分の世界に入っていたというかね。そういう点ではすごく粘り強く、精度もボールも走っていたと思いますね」  --吉川光、クックが無失点  「そうですね、何も言うことないんだけど。きちんと今の若い、新しいブルペン陣が結果を残すというのが、最大の栄養になるというところでしょうね」  --接戦を取れた  「そこは大事なところだと思いますね」  --一方で17三振  「アウトはアウトよ。そこはやっぱり、今はすべてを吸収しておくというのが大事だからね... そんな三振したの?」  -球団ワーストに並ぶ記録  「へえ、それで勝ったっていうのはすごいな。そうですか。こっちはカッカしてるから、あんまり...そう言われると17三振ですか。反省しておきます」  --ビヤヌエバの活躍で外国人枠の選択が難しくなる  「高いところで競い合ってくれている。まあ、僕だけ悩めばいいことじゃない?」  --連敗をストップ  「それがペナントレースですからね、切り替えながらいかないと。まあまた明日ということですね。明日もかなりのパワーピッチャー(ロメロ)ですから。12三振くらいにしておこうか」

◆巨人・丸佳浩外野手(29)が9日、中日1回戦(ナゴヤドーム)で決勝打を放った。1-1と同点の三回無死一、三塁で、中日の先発・大野雄の146キロの直球を中前にはじき返し、「形はどうあれ点が入ればと思った。最悪、内野ゴロでもと思っていた」とうなずいた。  11打席ぶりの安打が貴重な勝ち越し打となり、さすがの勝負強さを発揮。広島の3連覇を知る男は、接戦をものにした試合を振り返り「こういう試合を取っていけば、いい位置(順位)にいられると思う」と手応えを口にした。

◆巨人のビヤヌエバが来日初を含む2本塁打を放ち「自分自身、待ち望んでいたので、一生忘れない。日本の野球に順応できている」と満足そうに話した。  まずは1点を追う二回1死から、大野雄の直球を捉え、同点ソロを左翼席に運んだ。「1ボールだったので、来た球を思い切り打ちにいった。ボールがかわいそうなくらい、いい感触ではじき返せた」と上機嫌。2-1の九回はロドリゲスの変化球を左越えに放り込み「1本目で気持ちが楽になった」と笑顔だった。 原監督(山口に) 「粘り強く、ボールも走っていた」 丸(三回に勝ち越し打) 「チャンスだったので、何とかしたいという気持ちだった。気持ちで持っていった」

◆巨人は9日、中日1回戦(ナゴヤドーム)に3-1で勝利。接戦を制したが、球団ワースト記録に並ぶ17三振を喫した。  中日の先発の大野雄に六回までに11三振を奪われ、その後の谷元、田島、ロドリゲスの救援陣からも計6つ。2004年8月1日の阪神戦の球団ワースト記録に並んだ(延長を含めた参考記録は、2015年8月7日の広島戦の21個)。  原辰徳監督(60)は「そんなにしたの? それで勝ったというのはすごい」とあんぐり。「反省しておきます。明日もかなりのパワーピッチャー(ロメロ)ですから。12三振くらいにしておこうか」と頭をかいた。

◆巨人は9日、中日1回戦(ナゴヤドーム)に3-1で勝利し、連敗を2で止めた。「7番・三塁」で先発出場した新助っ人、クリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)=前パドレス=は、二回に左翼席への来日1号ソロ、九回にも試合を決定づける左越え2号ソロを放った。接戦を勝利に持ち込んだ大砲は喜びを爆発させた。  --貴重な2本塁打  「来日1本目が出て非常にうれしいです」  --最初の本塁打の感触は  「自分自身が一番待ち望んでいたホームランだと思います。それがこの場所で出たので、これは一生忘れられない思い出になります。それから、いまパートナーと子供が見ていると思いますけど、その前で打てたことをうれしく思います」  --2本目の本塁打も試合を決定づける一発  「リードして、1本目より楽な気持ちで(打席に)入れました。1勝取れた、最初の試合を取れたことはすごく大きいので、明日から頑張ります」  --ファンに対して 「ファンにささげるホームランになればなと思います」

◆中日の大野雄は6回で11三振を奪い、2失点と粘ったが、初勝利はならなかった。三者凡退は五回の1イニングだけで、打線にリズムを与えられず「無駄球がある。四球を一つでもなくしていけたら」と反省点を口にした。  140キロ台後半の直球には力があったものの、甘く入ったボールをビヤヌエバに仕留められ、本塁打を浴びた。それでも空振りやファウルを打たせる場面も多く「自分の形は見えてきている。いいところは継続して、自信にする」と前向きだった。

◆丸が1-1の三回に勝ち越しの中前適時打。広島時代の2017年から2年連続でMVPを獲得した男が勝負強さを発揮した。「形はどうあれ、点が入ればと思った。最悪、内野ゴロでもと思っていた」。11打席ぶりの安打が貴重な決勝打。接戦を制し「こういう試合を取っていけば、いい位置(順位)にいられると思う」とうなずいた。

◆先発の山口が7回6安打1失点で2勝目。走者を出しながらも粘りの投球だった。「要所要所で強弱をつけられてよかった。(ストライク)ゾーンで勝負できた」。2日の阪神戦(東京ドーム)では4四球を与えたが、この日は0。菅野とのダブルエースでチームを引っ張る右腕は「(前回の登板から)少なからず修正できた」と手応えを口にした。

◆巨人先発の山口を打ち崩せず、一回に先制した1得点止まり。山口には昨季3勝を献上し、この日も黒星を付けられなかった。六回の好機で二ゴロに倒れたアルモンテは「いつもいい投球をする。失投が少ない」と脱帽。それでも投手陣が粘投したことに与田監督は「敗戦の中でも良かったものがあった。勝たないといけないが、収穫と課題が見えた」と前を向いた。 6回2失点、3四球の中日・大野雄 「無駄球がある。四球を一つでもなくしていけたら」 拙攻に中日・村上打撃コーチ 「そこでの一本というのを打ちにいく姿勢はいいが、ゴロになるところを打ってしまう。そこを待たないといけない」

◆巨人は9日、中日1回戦(ナゴヤドーム)に3-1で勝ち、連敗を2で止めた。「7番・三塁」で先発出場したクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)が0-1の二回に来日1号ソロを放つと、2-1の九回にも2号ソロ。3月29日の開幕戦(対広島、マツダ)では出場選手登録されなかったメジャー20発の新助っ人が、本領を発揮した。  打球は大きな放物線を描き、左翼席に吸い込まれた。二回1死から、ビヤヌエバが来日1号ソロ。待望の一発に、喜びを隠しきれなかった。  「自分自身が一番待ち望んでいたホームラン。これは一生忘れられない思い出になるよ」  大野雄の148キロの直球を一閃。23打席目で初のアーチは同点弾だ。さらに1点リードの九回1死。ロドリゲスのチェンジアップを捉えた左越え2号ソロで、勝利を決めた。開幕戦は出場選手登録されなかったが、原監督の判断で1軍に帯同。準備を続けた大砲がパートナーのクラウディアさん、息子のクリスティアーノくんが観戦する前で最高の結果を出した。  左キラーだ。昨季は対右投手の打率・189に対し、対左投手は同・336。20本塁打中14本が左腕からで、この日仕留めたのも左腕2人。2004年8月1日の阪神戦で記録した球団ワーストに並ぶ17三振と打線が苦しむ中、打席に立った打者の中でただ1人三振を喫しなかった。  報道陣に対する受け答えも丁寧で、まじめな性格。勝利への姿勢が裏目に出た場面もあった。六回1死から四球で出ると、小林の遊ゴロで二塁手・堂上の足元へ猛スライディング。併殺崩れを狙った危険なプレーと判断され、警告を受けた。  日本文化にも積極的に触れている。宮崎キャンプ中には名物の釜揚げうどんに舌鼓をうち「めんもスープも本当においしかった」。すしにも挑戦し、「サーモンやマグロ、エビがおいしかった。日本食は体にもいいといわれているから、いいね」と堪能した。  17三振での勝利に原監督は「そんなにしたの? それで勝ったというのはすごい。反省しておきます」と目を丸くし、「貴重ですね」と2発をたたえた。5年ぶりのV奪回へ、ビヤヌエバの一振りが勝利につながる。 (赤尾裕希)

◆連敗ストップの中で、見過ごしてはいけないポイントがある。エモトには、巨人打線の問題点が、くっきり見えたよ。前カードのDeNA戦から得点力は落ちている。原因は打順。並べ方だ。  典型的だったのは三回。1番からの攻撃。打者7人がかりで、1点に終わるとはね。  広島との開幕戦でも指摘した通り、2番・坂本勇は、無死一塁という場面では、走者を進める意識が出て、打撃に迷いが生じる。仮に安打が出ても、得点にはならない。すると3番・丸も、気を楽にして打てない。広島時代とは違い、スイングにリキみが入ってくる。  5番に誰を置くかも、重要だ。得点圏打率が低く、打点もわずか1の陽。大きいのを狙いすぎて、ぶりぶり振り回す。といって、小技もきかない。打線が寸断されてしまうわけだ。  みな、打率自体は低くない。調子もいい。駒もそろっている。それでいて、得点は思うように入らない。打者の並び順が少しでも食い違うと、こうなる危うさがある。  現場復帰した原監督には、まだまだ「お試し期間」だけど、ベストオーダーの見極めは、早い方がいい。坂本勇と丸を入れ替え、ゲレーロとビヤヌエバの打順を上げる。コレ、どうだろう。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
730 0.700
(↑0.033)
-
(-)
133
(-1)
45
(+3)
34
(+1)
14
(+2)
4.000
(-)
0.000
(-)
2
(-)
ヤクルト
640 0.600
(↑0.044)
1
(-)
133
(-1)
41
(+10)
34
(+1)
10
(+1)
5.000
(↑1)
0.000
(-)
3
(1↓)
DeNA
550 0.500
(↓0.056)
2
(↓1)
133
(-1)
52
(+8)
45
(+12)
11
(+2)
3.000
(-)
0.000
(-)
3
(1↑)
阪神
550 0.500
(↑0.056)
2
(-)
133
(-1)
38
(+12)
48
(+8)
5
(+1)
4.000
(↑1)
0.000
(-)
5
(1↓)
中日
460 0.400
(↓0.044)
3
(↓1)
133
(-1)
38
(+1)
37
(+3)
10
(-)
7.000
(-)
0.000
(-)
6
(-)
広島
370 0.300
(↓0.033)
4
(↓1)
133
(-1)
32
(+1)
48
(+10)
11
(-)
3.000
(-)
0.000
(-)