楽天(☆11対2★)日本ハム =リーグ戦3回戦(2019.04.04)・楽天生命パーク宮城=
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日本ハム
0000110002901
楽天
30000800X111100
勝利投手:石橋 良太(2勝1敗0S)
敗戦投手:斎藤 佑樹(0勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】鶴岡 慎也(1号・6回表ソロ)

  DAZN
◆楽天が快勝で連勝を5に伸ばした。楽天は初回、茂木と銀次の適時打で幸先良く3点を先制する。その後は1点差に迫られるも、6回裏に打者12人の猛攻で一挙8点を追加し、突き放した。投げては、2番手・石橋が今季2勝目。敗れた日本ハムは投手陣が崩れ、同一カード3連敗を喫した。

◆今日は楽天の弓削隼人投手(24)らルーキー4人が先発でデビューする。 ドラフト制後、新人の初登板初勝利が1日に2人は81年4月7日(西武杉本、南海山内和)と11年4月17日(広島福井、日本ハム斎藤)があるが、今日は何人が白星を挙げられるか。

◆楽天が「ショート・スターター」の日本ハム斎藤から12球で先制した。 先頭田中和基外野手(24)が6球目を中前打。続く茂木栄五郎内野手(25)の5球目に二盗を決めると、茂木が6球目の直球を右中間にはじき返した。「(3番の)浅村さんにいい形でつなごうと思っていました。その結果、ヒットで先制することができてよかったです」と笑顔で話した。 その後1死二、三塁から銀次内野手(31)の右前適時打で2点を追加。斎藤に2回2死までに52球を投げさせ、KOした。

◆今季初先発の日本ハム斎藤佑樹投手(30)は、2回途中で降板となった。1回の立ち上がり、2連続長短打で1点を失うと、さらに1死二、三塁から銀次に右前適時打を許して、この回3点を奪われた。 2回は2死から四球を出したところで交代。52球でマウンドを上原へ譲った。木田投手チーフコーチは「斎藤投手が打者一巡メドで交代するのは、予定通りだった」とコメントした。

◆今季初先発の日本ハム斎藤佑樹投手(30)は、2回途中で降板となった。1回の立ち上がり、2連続長短打で1点を失うと、さらに1死二、三塁から銀次に右前適時打を許して、この回3点を先行された。 2回は2死から四球を出したところで交代。「短いイニングを最少失点で抑えたかった。結果もそうですけど内容的にも納得のいく形ではなかったです」。52球で、無念の交代となった。木田投手チーフコーチは「斎藤投手が打者一巡メドで交代するのは、予定通りだった」とコメント。ショート・スターターとしての起用だったが、期待に応えられなかった。

◆楽天ドラフト4位の弓削隼人投手(24)のプロ初登板初先発初勝利はならなかった。 1回先頭の西川に対し、3球ボールが先行してから見逃し三振に仕留めるなど3者凡退の立ち上がり。2回は2四球などで1死満塁としたが、日本ハム谷内を遊ゴロ併殺で切り抜けた。 制球に苦しみ、3、4回も得点圏に走者を背負いながら無失点で粘っていたが、5回無死一、二塁から大田に中前適時打を浴びて初失点。続く近藤は遊ゴロ併殺崩れで1死一、三塁となったところで降板。95球を投げ、勝利投手の権利まであとアウト2つと迫ってマウンドを降りた。 「落ち着いていましたけど、体が前のめりになってしまいました。ボールが散るのは持ち味ですけど、はっきりしすぎて球数が多くなってしまいましたね。それでも要所で打たせて取れたのは収穫だと思います。リリーフ陣の調子がいいのでとにかく胸を張って投げました」と振り返った後で「石橋さんに感謝です」。5回のピンチを無失点で切り抜けてくれた2番手石橋に感謝していた。

◆楽天が打者一巡の猛攻で8点を奪った。 1点差に迫られて迎えた6回。嶋基宏捕手(34)が2点適時二塁打で口火を切り「何としてもここで追加点という思いでした。いいところで1本打つことができて良かった」。2死二、三塁から右越え適時三塁打を放った浅村栄斗内野手(28)は「みんなに続いていこうと思っていました」。4番島内宏明外野手(29)が適時内野安打でつなぐと、銀次内野手(31)にはこのイニング2本目の二塁打となる適時打が飛び出し、6安打8得点で一気に突き放した。

◆楽天ドラフト4位弓削隼人投手(24)の初登板初先発初勝利はならなかった。制球に苦しみながら2度の併殺でピンチを切り抜けるなど粘っていたが、勝利投手の権利まであとアウト2つという5回1死で降板。「それがプロの壁なのかなと思う。慎重になって球数(95球)が増えてしまった」と悔やんだ。 平石監督も「僕ら(首脳陣)も何とか投げ切らせたかった。できるだけ我慢したが、心を鬼にした」と苦渋の選択を振り返った。

◆楽天銀次(31)が3安打4打点の大暴れでチームを5連勝に導いた。1点を先制して迎えた初回2死二、三塁の好機で右前2点適時打を放ち、プロ初先発のルーキー弓削隼人投手(24)に、いきなり3点をプレゼント。6回裏1死からは自身の二塁打をきっかけに打線が爆発。最後はこの回2本目の二塁打となる2点適時打で一挙8点の猛攻を締めた。開幕から6戦連続安打と絶好調の新主将が、開幕ダッシュをけん引する。銀次の価値ある3安打で、楽天が5連勝を飾った。1本目は1点を先制し迎えた1回表2死二、三塁、日本ハム先発斎藤の141キロの直球を右前にはじき返し、2点を追加した。1点差も迫られた6回裏には、猛攻の口火を切る右二塁打で出塁。打者一巡で再び回ってきた2死一、二塁では、左二塁打を放ちダメを押した。1イニング2二塁打と大暴れし、大量8点を呼び込んだ。 今季は野球人生初となる主将に任命された。平石監督からは「銀次なりのキャプテン像を貫いてほしい」と一任されている。「常に明るく、前向きに、ベンチも含めて全員で戦おうぜというのはあります。ベンチが明るくて、出ている選手もベンチから勇気をもらっている」とチームの一体感を強調。自身の調子については「体がすごくいい状態。いいトレーニングができていたってことでしょう。理想のスイングができている」と充実感を漂わせた。 本拠地開幕3連戦では、チーム初の3連勝とムードは最高だが、浮かれる選手はいない。一昨年は開幕から13試合で11勝2敗と好スタートを切り、7月まで首位を快走していたが、終盤まさかの大失速で3位に終わった苦い経験がある。「まだ6試合なんで。これをずっと続けていくことが大事。打撃はいつ落ちてくるかわからない。そういう時にどれだけカバーできるかだと思う」と主将として手綱を引き締める。 平日の午後1時開始ながら2万6137人のファンが詰めかけた。お立ち台では「今から飛行機に乗って移動します。しんどいですけど、仙台からパワーを送ってください」と呼びかけた。連戦となる5日からのオリックス3連戦で、チーム記録7連勝の更新に挑戦する。【野上伸悟】

◆日本ハムは楽天3回戦(楽天生命パーク)で投打がかみ合わず、今季初の3連敗を喫した。栗山英樹監督(57)は今カードで2試合、ショート・スターターという新たな投手起用の戦略を用いたが、結果が伴わなかった。同一カード3連敗で今季初めて借金1となったチームは、5日からの西武3連戦(東京ドーム)で仕切り直す。敗戦が決まると、栗山監督は即座に帽子を脱いでグラウンドに一礼し、ベンチ裏へと引き揚げた。投打ともに精彩を欠く形で3連敗。開幕3連戦で2勝1分けと好発進したチームは、昨季の同時期に3連勝した仙台で、1年越しのリベンジを食らった。「まだ、これから」。試合後の指揮官は、悔しさを押し殺すように口を開いた。 打線はカード全体で拙攻が続いた。この日は2回から4イニング連続で得点圏に走者を進めたが、決定打が出ない。終わってみれば2点止まり。この3連戦は1点、2点、2点の計5得点。栗山監督は「打つ時もあるし、打てない時もある。それは、どんなことがあっても勝たないといけない。それはこっちの仕事なので」と話した。 新戦略を導入した投手陣も思うような結果を得られなかった。この日は斎藤をショート・スターターで起用した。打順一回りをメドにマウンドへ送ったが、初回に3失点。栗山監督は「やっぱり緊張感もあったと思う。そんなに状態も悪く感じなかったことも含め(試合の)入り方の難しさはもちろんあったと思う」と振り返った。うまくはいかなかったが、2日の初戦では同様の起用法で加藤、バーベイトが3回ずつを投げきって試合をつくったのも事実。手応えと課題を得て、次の戦いへ向かうだけだ。 新たな戦略での戦いは、まだ始まったばかり。「こういう結果になっているのは、選手が本当に一生懸命頑張っている中で、こっちの責任」と全てを背負う指揮官だが、今季の戦い方を確立する上で、この3連戦で得た教訓は大きい。「この状況を踏まえて、全てを洗い直す」。まだ、慌てる時期ではない。【木下大輔】

◆楽天の新主将の銀次に負けじと、前主将の嶋基宏捕手が値千金の一打を放った。 1点差に迫られた6回裏1死一、二塁、フルカウントから貴重な左2点適時二塁打を放ち「今まで迷惑かけていたんでね。初回に3点とった後、なかなか点をとれないで本塁打も打たれたりと嫌な展開だった。打ててよかった」と笑顔だった。

◆楽天の「つなぎの4番」島内宏明外野手(29)が、今季初2ケタ得点での5連勝を呼び込んだ。 1回は四球を選んで追加点につなげ、6回には適時打でビッグイニングの歯車を回した。本拠地開幕3連戦3連勝は球団史上初。昨季69試合を戦い、20勝49敗と大きく負け越した杜(もり)の都で勢いを加速させた。得点が生まれた2イニングとも、島内が絡んでいた。1点を先制した1回は1死二塁から日本ハム斎藤のフォークを冷静に見極めて四球。銀次の打席ではワンバウンドの変化球を鶴岡がわずかにはじいた瞬間を見逃さず、二塁を陥れて2点打につなげた。一挙8得点の6回は2死三塁から一、二塁間への当たりに俊足を飛ばして適時内野安打。さらに銀次の二塁打で再び追加点となる生還を果たした。 大砲タイプではないが、3番浅村の後ろを打つ重責を担いつつ、5番ウィーラーと6番銀次の絶好調コンビにチャンスで回す役割を全う。チームトップの6四球が光る。「出塁率4割が目標。1発ももちろん打ちたいけど、最悪でもそこ(出塁率)は4割。後ろの打者がしっかりしているから、つなげば何とかなる」。前日3日も、8回2死から四球を選び、ウィーラーの逆転2ランを呼び込んだ。 打率3割3分3厘をマークするバット。グリップ部分だけが常にきれいになっている。「ロッカーとかかなり汚いけど、バットだけは神経質です」。練習も試合も、必ずアルコール除菌シートで丁寧にふいてから使う。滑り止めスプレーとスイング時の摩擦で付着した手袋の繊維が膜のように張り付き、握った感触にミリ単位の誤差が生まれるのを嫌っての習慣だという。 オープン戦では適時打に「『4番は無理』打法」と名付け、開幕後も「何で自分なのか...拷問としか思えない」と笑ったこともある。この日も「4番は外してほしいんですけどね...」と苦笑交じりに念押し。平石監督の信頼は厚く、好調なチームで打線の潤滑油となっているだけに、希望がかなう見込みは当面薄そうだ。【亀山泰宏】 ◆つなぎの4番 05年ロッテ・サブロー、09年日本ハム高橋信が「つなぎの4番」としてリーグ優勝に貢献。10年日本ハム小谷野は本塁打数は16本とリーグ13位タイながら、109打点で打点王に輝いた。09年WBCで連覇を達成した侍ジャパンでも稲葉が4番としてチーム打撃を貫いた。

◆6回表に1点差に詰め寄る今季1号ソロを放った日本ハム鶴岡慎也捕手は「来た球に反応できたのは良かったけど、その後、ああいう展開になってしまって...」。 捕手として、その裏、大量8点を失ったリードを悔やんだ。「僕が防げた失点が、たくさんあったので、本当にチームに申し訳ない」。バッテリーミスも絡み6長短打で試合を決められた責任を、背負い込んだ。

◆日本ハム先発の斎藤佑樹投手は、期待に応えられず今季初黒星を喫した。 中継ぎ登板した開幕戦では1回無失点と好救援したが、この日は立ち上がりの1回、先頭から2連続長短打を浴びるなど、いきなり3失点。2回2死一塁と走者を残したままマウンドを降り「(3点目は)四球で出した走者。逃げるような感じになってしまった。打たれたとしても、どんどんストライクを取りにいったほうがいい」と、悔しがった。

◆2番手として2回2死一塁からマウンドに上がった日本ハム上原健太投手は「6回のイニングを、しっかり投げきって勝てる状況で次の投手につなぎたかった」。 形は救援だが、先発の心づもりでマウンドへ向かった。6回1死から2二塁打と四球でピンチを広げて、無念の降板。「四球がまずかった。ささいなミスが失点につながった」と、反省しきりだった。

◆楽天の「タナモギ」コンビが、5連勝&球団史上初となる本拠地開幕3連戦3連勝の突破口を開いた。1回に1番田中和基外野手(24)が中前打と二盗でチャンスメークすると、2番茂木栄五郎内野手(25)が適時二塁打。わずか12球、電光石火の先制劇で一気に流れを引き寄せ、今季初の2ケタ得点を呼び込んだ。その瞬間、2人の思考がシンクロした。田中を一塁に置き、カウント2-2からの茂木への5球目。「ボールゾーンにフォークを落としてくる」。日本ハム斎藤の勝負球を読み切った田中がスタート。茂木は自信を持って見送った。リードオフマンの今季初盗塁で茂木の腹は決まった。「(フルカウントで)フォークはない。頭の中を整理できた」。直球を右中間にはじき返した。「ショート・スターター」起用の斎藤相手だっただけに、田中は「相手が短いイニングと分かっていた。早い段階で点を取れて良かった」とうなずく。 「(田中)和基と(茂木)栄五郎が2人で1点を取ってくれた」と平石監督の口角も上がった。昨季監督代行就任時に1、2番で固定したのが「タナキク」ならぬ「タナモギ」の始まりだった。3番に浅村が座り、昨季2人の後ろを打った島内が4番に。田中は「塁に出ることが大事」と強調し、茂木が「(1回は)1、2番でいい形で浅村さんにつなげられた」と振り返ったように、昨季リーグ打点王が控えることで、出塁への意識はより高まった。 大勝にも田中は「その後、2人でゼロですからね」と第2打席以降の反省を忘れなかった。浅村が早くもポイントゲッターぶりを発揮し始め、島内、ウィーラー、銀次がそろって好調をキープしている。立大から16年ドラフト3位の田中と早大から15年ドラフト3位の茂木。東京6大学出身の2人にかかる、チャンスメークの期待は高まる一方だ。【亀山泰宏】

◆楽天が今季初2ケタ得点での5連勝、本拠地開幕3連戦3連勝は球団史上初。昨季69試合を戦い、20勝49敗と大きく負け越した杜(もり)の都で勢いを加速させた。 ▼楽天が本拠地3連勝。楽天生命パークでの同一カード3連戦3連勝は昨年は1度もなく、17年7月21~23日オリックス戦以来。昨年は同球場での同一カード3連戦勝ち越しが2度だけで、3連戦以外も含めて20勝49敗と大きく負け越したが、8連勝した08年以来となる本拠地3連勝の好スタートを切った。

◆プロ9年目を迎えた日本ハム・斎藤佑樹投手(30)が4日、楽天3回戦(楽天生命パーク)で今季初先発。1回2/3を投げて3安打3失点だった。  一回に先頭の田中に中前打。盗塁を許し、茂木の右中間適時二塁打で先制点を献上した。一死後、島内の四球、ウィーラーの右邪飛などで2死二、三塁となり、銀次に右前2点打を浴びた。  二回2死から田中に四球を与えたところで、2番手として控えていた上原にスイッチ。「不安を力に変えられるように」と意気込んでいた右腕だが、悔しい結果となった。

◆プロ9年目を迎えた日本ハム・斎藤佑樹投手(30)が4日、楽天3回戦(楽天生命パーク)で今季初先発。1回2/3を投げて3安打3失点だった。  一回に先頭の田中に中前打。盗塁を許し、茂木の右中間適時二塁打で先制点を献上した。一死後、島内の四球、ウィーラーの右邪飛などで2死二、三塁となり、銀次に右前2点打を浴びた。  二回2死から田中に四球を与えたところで、2番手として控えていた上原に交代した。  木田投手チーフコーチは「打者一巡メドで交代するのは、予定通りだった」と説明。斎藤は「短いイニングを最少失点で抑えたかった。結果もそうですけど(投球)内容的にも納得のいく形ではなかったです」とコメントした。

◆プロ9年目を迎えた日本ハム・斎藤佑樹投手(30)が今季初先発。救援につなぐ「オープナー」での登板で1回2/3を投げ、3安打3失点2四球で今季初黒星(0勝1敗)を喫した。球数は52だった。  一回 1番・田中は中前打。出塁後、二盗成功で無死二塁。2番・茂木は、右中間適時二塁打で田中が生還。なおも無死二塁。3番・浅村は遊ゴロで一死二塁。4番・島内は四球で1死一、二塁。5番・ウィーラーは右飛。二走がタッチアップで2死一、三塁。さらに一走が二盗成功で、2死二、三塁。6番・銀次は右前2点打で2死一塁。7番・辰巳はニゴロ。 二回 8番・嶋は遊飛。9番・オコエは一飛。1番・田中に四球を出して降板した。

◆楽天のドラフト4位ルーキー弓削が先発でプロ初登板し、五回途中7安打1失点で勝利はならなかった。制球に苦しんで3四球を与え「ボールが散るのは持ち味だが、はっきりしすぎて球数が多くなってしまった」と反省した。  それでも一回に3点の援護をもらうと粘ってリードを守った。二回1死満塁、四回1死一、二塁と2度のピンチを併殺で切り抜け、四回まで無失点。3-0の五回に1点を返され、なお1死一、三塁で降板した。  193センチと長身の左投手で、同僚から米大リーグで活躍した名投手のランディ・ジョンソンになぞらえて「ランディ」と呼ばれることもある。今後に向け「要所で打たせて取れたのは収穫」と手応えも感じていた。

◆平石監督が「大きかった」とたたえたのが主将の銀次。今季初の3安打に4打点で打線を引っ張った。一回、1点を先制してなお2死二、三塁。畳み掛けたいところで斎藤の直球を右前へ運んで2点打とし、チームを勢いづけた。1点差に迫られた六回には、1死から右翼線への二塁打を放ち、8点を挙げる猛攻の口火をきった。打者一巡で回って来たこの回2度目の打席では2点二塁打で勝利を決定付け、「攻めの野球をしていく」と意気盛んだった。

◆5連勝を祝うジェット風船が舞い上がる。楽天・平石洋介監督(38)は、歓喜に沸く選手をハイタッチで迎えた。  楽天が開幕6試合で5勝を挙げたのは球団最多タイで、2009年(同年シーズン最終順位は2位)、17年(同3位)に次いで2年ぶり3度目。過去2度はいずれもクライマックスシリーズに進出している。  楽天のシーズン5連勝は昨年7月16日のロッテ戦-21日の西武戦以来で、昨年のチーム最多連勝記録に早くも並んだ。  1イニング8得点は昨年9月8日の日本ハム戦(二回)以来。開幕6試合で合計39得点は、リーグ優勝、日本一に輝いた13年の40点に次ぐ2番目。ここまで球団記録の628得点をマークした13年とほぼ同じペースで得点を挙げている。

◆日本ハムは同一カード3連敗。今季初先発の斎藤佑樹投手(30)が、二回途中3失点で初黒星を喫し「いけるところまでと考えていた。内容的に納得いく形ではなかった」と唇をかんだ。  先発して短いイニングを投げる「オープナー」での起用。打者一巡をめどに交代する予定だったが役割を果たせなかった。一回、先頭打者の田中に中前打を許すと、茂木の適時二塁打で先制された。なお2死二、三塁では銀次に右前への2点打を浴び、二回2死から四球を出したところで交代を告げられた。  プロ9年目。開幕前の実戦で最長3イニング、5試合計11回1失点と結果を残し「オープナー」は活路を見いだす絶好の機会とみられた。栗山監督は「入りの難しさはあったと思う。こちらの責任」とし、今後について「状況を踏まえて考え直す」と明言を避けた。 (中田愛沙美)

◆5連勝を祝うジェット風船が舞い上がる。楽天・平石洋介監督(38)は、歓喜に沸く選手をハイタッチで迎えた。  「記録のことは知りませんが、とにかく勝ちたかった。選手がよく戦ってくれた」  本拠地開幕カード3連戦3連勝は球団史上初。20勝49敗と昨季大きく負け越した本拠地で好スタートを演じた。  今季正式に就任した新監督が采配を随所で的中させた。左翼の島内をDHに配し、オコエとD1位・辰己(立命大)を初めて同時起用。テコ入れした打線が今季最多タイの11安打、最多の11得点をマークした。  先発でプロ初登板したD4位・弓削(SUBARU)は勝利投手の権利獲得目前の五回1死一、三塁で交代。「投げさせたかったけど、取れるゲームを落とすとズルズルいく」と勝負師の顔をのぞかせた。  何事にも挑戦する気概の持ち主だ。同志社大時代、JR大阪駅前の路上で奏でられていた「コンドルは飛んでいく」など南米の音楽に約1時間聞きほれ、1000円のCDを購入。のちに南米の民族楽器・ケーナ(縦笛)を手に入れた。沖縄の楽器・三線を工工四(くんくんしー、三線の楽譜)を見て弾くこともできる。  開幕6試合で計39得点は、日本一に輝いた2013年に次ぐ球団2位の記録。それでも指揮官は「まだ6試合が終わったばかり」と言い切った。"平石楽団"は多彩な音色で勝利の凱歌(がいか)を奏でる。 (広岡浩二)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
501 1.000
(-)
-
(-)
137
(-1)
28
(+3)
14
(-)
8
(+1)
3.000
(-)
0.000
(-)
2
(-)
楽天
510 0.833
(↑0.033)
0.5
(-)
137
(-1)
39
(+11)
17
(+2)
8
(-)
2.000
(↑1
0.000
(-)
3
(1↑)
西武
330 0.500
(↑0.1)
2.5
(-)
137
(-1)
34
(+8)
27
(+6)
5
(-)
8.000
(↑2)
0.000
(-)
4
(1↓)
日本ハム
231 0.400
(↓0.1)
3
(↓1)
137
(-1)
19
(+2)
25
(+11)
3
(+1)
1.000
(-)
0.000
(-)
5
(-)
ロッテ
150 0.167
(↓0.033)
4.5
(↓1)
137
(-1)
25
(+6)
46
(+8)
11
(+3)
6.000
(↑1)
0.000
(-)
6
(-)
ORIX
042 0.000
(-)
4.5
(↓1)
137
(-1)
12
(-)
28
(+3)
1
(-)
8.000
(-)
0.000
(-)