ヤクルト(☆5対2★)DeNA =リーグ戦1回戦(2019.04.02)・明治神宮=
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DeNA
0000000202500
ヤクルト
00010004X5901
勝利投手:近藤 一樹(1勝0敗0S)
(セーブ:石山 泰稚(0勝1敗2S))
敗戦投手:パットン(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】青木 宣親(1号・4回裏ソロ)

  DAZN
◆ヤクルトは4回裏、青木のソロで先制する。その後は逆転を許すも、8回にバレンティンと西浦の適時打などで4点を挙げ、再びリードを奪った。2番手・近藤が今季初勝利。最後は守護神・石山が締めた。敗れたDeNAは、2番手・パットンが4失点と誤算だった。

◆ヤクルトのファンクラブ名誉会員の歌手さだまさし(66)が、始球式と君が代独唱を行った。 まずは白のタキシード姿で君が代を独唱。続いて、親交の深い石川雅規投手の背番号19のユニホームに着替え、マウンドへ。見事にノーバウンドで高めに投球。中村悠平捕手と握手をし、つば九郎とハイタッチをかわした。「君が代よりも(始球式の方が)かなり緊張しました」と振り返った。試合前には、石川投手と小川泰弘投手と投球を練習を行ったという。 今季のヤクルトについては「坂口のケガが痛いなあ。でも選手層は厚くなってきているので、期待したい。前回、君が代を歌った(15年)はリーグ優勝したので、今年も楽しみです」と話した。

◆ヤクルト青木宣親外野手が、今季チーム第1号となるソロ本塁打を放った。 先頭で迎えた4回、カウント1-1からの3球目、DeNA先発の新人上茶谷の132キロのチェンジアップをとらえ左翼席へ運んだ。先制のソロ本塁打となり「逆らわずにうまく打てました。(先発の原)樹里が頑張っているので、先に点を取ってやりたかった」と話した。

◆2年連続で本拠地開幕戦に先発したヤクルト原樹理投手は、7回を被安打3の無失点でマウンドを降りた。 4回にはDeNA4番筒香に二塁打を打たれ、さらに自身の暴投で進塁を許したが、続くロペスを左飛に抑えてピンチをしのいだ。「大事なホーム開幕戦を任せていただいているので、しっかり期待に応えたい気持ちで準備してきました。中村さんのリードのおかげでなんとか試合を作ることができました」と話した。

◆DeNAドラフト1位ルーキー上茶谷大河投手の初勝利は、次回以降にお預けとなった。 2回まで3者凡退と、序盤は最高の立ち上がり。4回に青木に先制の1発を許したが、山田に対しては3打席連続で三振に抑えるなど、上々の内容だった。7回110球を投げ、6安打1失点。降板直後の8回に味方が2点を奪い、初勝利の権利が点灯したが、8回裏に2番手のパットンが打ち込まれた。 上茶谷は「次は先制点を取られないように、味方が点を取ってくれるまで0に抑えたい」と振り返った。ラミレス監督は「我々の想像以上のピッチングだった。勝たせてあげたかった」と話した。

◆DeNAは逆転負けで、ルーキー上茶谷大河投手の初勝利をアシストできなかった。 打線は1点を追う8回に2点を奪ったが、その裏に2番手パットンが4失点と打ち込まれた。ラミレス監督は「8回を投げる一番いいピッチャーが打たれたことは仕方ない」と切り替えを強調した。

◆二塁上で、ヤクルト西浦直亨内野手はベンチに向かって両手を突き上げた。2-2の同点で迎えた8回1死、5番雄平が2打席連続の申告敬遠で満塁に。 スタンドからは「燃えろ! 燃えろ! 西浦!」の声援が響く。DeNAパットンのスライダーを左中間へ運び適時二塁打。2点を追加し、本拠地開幕戦の勝利を呼び込んだ。「単純にうれしかった。なんとかしてやろうという気持ちより、目の前の打席で何かできるか考えて入った」と振り返った。 悔しさを、力に変えた。昨季途中から遊撃のレギュラーを獲得。春季キャンプではキャプテンを任された。しかしオープン戦ではチームバッティングを徹底できずミーティングで厳しく指摘されたこともあり、開幕スタメンは逃した。「結果を残さないと出られないのは当たり前。出た時に結果を出して、取り返す気持ちだった」。この日もヒーローインタビューと取材対応を終えると、再びベンチに戻りバットを振った。 主軸の穴は全員で埋める。坂口の代役として「1番一塁」で今季初のスタメン出場した荒木が、8回に先頭で安打を放ち、反撃の口火を切った。開幕から3戦で3得点にとどまっていた打線もつながり連勝。西浦は「これをきっかけに、1点ずつとっていきたい」と引き締めた。【保坂恭子】

◆プロ入り初登板で初勝利はお預けになったDeNA上茶谷大河投手だが、今季の新人王最有力候補なのは間違いない。7回1失点の結果も上出来だが、なによりも内容がいい。 新人離れした制球力は、目を見張るものがあった。とにかくストライク先行の投球。打者が絶対に有利とされるカウント2-0と3-1になったのは、7回2死から代打に出た大引の打席だけ。度胸よく、怖いもの知らずで攻める新人投手はいるが、上茶谷の投球内容には「打者を抑える根拠」が詰まっていた。 打者有利のカウント1-0と2-1から、直球でもカットボールでも勝負できる強みがある。そのカウントは合計16回あったが、カットボールが7球で直球が7球。ストライクが取れるというだけでなく、ゾーンの中で勝負できる球種が2種類あれば、打者は狙い球を絞りにくくなる。しかもスリークオーターから投げる直球には横の角度があり、ずれるように曲がるカットボールとの相性は抜群。打者は見極めるのが難しいだろう。 フルカウントは7回あったが、直球は1球だけ。6球投げているカットボールの方が、自信があるのだろう。クイックモーションも合格点で、けん制球もまずまず。やや腕が振り遅れ気味に出るため、肩や肘に負担がかかりケガの心配は残るが、シーズンを通して投げられれば2ケタは勝てそう。 ちなみにヤクルト打線が上茶谷から奪った得点は青木の1発だけ。青木に対してはスプリットやスライダーなど、他の打者にあまり投げていない球種を織り交ぜていたが、スプリットを本塁打され、1番の武器になるカットボールを二塁打されている。内角に切れ込んでくる球を得意にする青木は"上茶谷キラー"になりそうだ。【小島信行】

◆ヤクルト・青木宣親外野手(37)が本拠地開幕戦となる2日のDeNA戦(神宮)の四回にチーム1号となる左越えのソロ本塁打を放ち、先制した。  D1位・上茶谷(東洋大)が投じた外角のチェンジアップを捉え、逆風にも負けずスタンドまで運んだ。青木は「逆らわずにうまく打てました。(原)樹理が頑張っているので先に点をとってやりたかった」と頼もしかった。

◆DeNAのドラフト1位・上茶谷(東洋大)が2日、ヤクルト戦(神宮)でデビュー登板を果たした。  大学時代に"主戦場"としていた神宮で「雲の上の存在」と表現する、母校の3学年先輩、原との投げ合いを展開した。一回、先頭の荒木から初三振を奪うと、2死から山田哲はオール直球で見逃し三振。二回先頭では4番のバレンティンから空振り三振を奪うなど、ヤクルトが誇る強打者コンビと計6打席対戦し、5三振を奪ってみせた。  両選手との対戦で唯一、前に飛んだ打球はバレンティンの第3打席だったが、それも高めの釣り球で左飛に打ち取っており、自分の打撃をさせなかった。八回の攻撃で代打を送られて交代となったが、7回6安打、1四球、1失点の内容。許した四球も申告敬遠によるものだけで、制球力の高さが光った。

◆ヤクルト・原樹理投手(25)が2日、本拠地開幕戦となるDeNA戦に先発し、7回3安打無失点の好投を見せた。1四球、6奪三振と安定した内容で相手打線を寄せつけなかった。  4年目の右腕は「大事なホーム開幕戦を任せていただいているので、しっかり期待に応えたい気持ちできょうの試合に準備してきました。(捕手の)中村さんのリードのおかげでなんとか試合を作ることができました」と語った。

◆DeNA・佐野恵太内野手が2日、ヤクルト戦(神宮)の1点を追う八回2死二塁から代打で登場し、同点タイムリーを放った。  0-1の八回2死二塁で登場すると、ヤクルトの2番手・近藤から二遊間を破る同点中前打を放った。この回の攻撃で先発したD1位・上茶谷(東洋大)に代打を送っており、八回に得点できなければデビュー戦で7回1失点と好投したルーキーが敗戦投手となる可能性があったが、同点にしたことで上茶谷の黒星は消えた。  「上茶谷が頑張っていたので、なんとか同点にしたいと思って打席に向かいました。(二走の)大和さんがよく走ってくれました」  佐野は3月31日の中日戦でも同点の九回に代打で登場し、サヨナラ打を放っており、2戦連続での殊勲打となった。

◆DeNAのドラフト1位ルーキー上茶谷はあと一歩のところまで行きながらデビュー戦での白星はならなかった。山田哲から3三振を奪うなど鋭いカットボールを軸に7回を投げて本塁打による1失点と好投。交代直後に打線が逆転して初勝利の権利を得たが、リリーフが崩れ「勝たないと意味がない」と声を絞り出した。  東洋大の1年生の時に主将だった原との投げ合い。先輩に2安打を打たれたが、投球ではほぼ互角に渡り合った。「次は味方が得点するまでゼロで抑えたい」と次戦での初勝利を期した。 ラミレス監督(プロ初登板の上茶谷に) 「想像以上にいい投球をしてくれた。彼に勝ってほしかった」 佐野(八回に代打で適時打) 「上茶谷が頑張っていた。何とか同点にしたかった」 DeNA・三浦投手コーチ(上茶谷に) 「試合前は緊張していたが、マウンドに上がればいつもの持ち味を出していた」

◆DeNAのドラフト1位・上茶谷大河投手(東洋大)が2日、ヤクルト戦(神宮)に初登板を先発で飾り7回1失点と好投した。  0-1の八回に代打を送られて交代となったが、この回に逆転に成功。一時は勝利投手の権利を得たが、直後に2番手のパットンがヤクルト打線に逆転を許し、2011年10月の加賀美以来となる、初登板初勝利はならなかった。試合後の上茶谷の一問一答は以下の通り。  --振り返って  「7回1失点という内容はいいと思うけど、ホームランの1点は失投(抜けたスプリット)でした。ああいうボールを投げていては駄目。次は味方が先制点を取るまでゼロでいきたいです」  --よかった点  「持っている球種をすべて使ってバッターと勝負できたのはよかったけど、チームが勝たなければ意味がない。ホームランを防げたら違った展開になっていたかもしれない」  --大学時代の先輩、ヤクルト・原の投球を見て  「テンポがよくてすごいなと」

◆ヤクルト・荒木貴裕内野手(31)が2日、本拠地開幕戦となったDeNA1回戦(神宮)で逆転劇を演出した。1-2で迎えた八回先頭で中前打を放ち、後続の反撃につなげた。  「出塁することを一番に考えた。展開的にもアウトになれば、まずい場面。いいところで1本打ててよかった」とうなずいた。坂口が左手親指骨折で離脱する中、「1番・一塁」で先発出場。小川監督は「荒木がしぶとく先頭打者で出た。ここというときにヒットを打ってくれた。非常に良い働きだった」とたたえた。

◆今季初先発の原が7回3安打無失点と好投した。ブキャナンが下半身のコンディション不良で出遅れる中、本拠地開幕戦を託された。宮本ヘッドコーチから「腹をくくれ」と声をかけられ、「吹っ切れた。これからにつながると思う」と低めへの制球と緩急が光った。勝ち星は逃したが、東洋大の後輩、上茶谷から2安打を放つなど意地を見せ、「負けなくて良かった」と安堵(あんど)の表情だった。

◆青木が四回先頭で今季のチーム1号となるソロ本塁打を放った。カウント1-1から、上茶谷のチェンジアップを左翼席に運んだ。六回には左翼線二塁打を放ち、打率・533と好調を維持。打線のキーマンは「逆らわずにうまく打てました。樹理(原)が頑張っているので、先に点を取ってやりたかった」と振り返った。

◆D1位・上茶谷(東洋大)が初先発し、7回6安打1失点。大学時代の3学年先輩、ヤクルト・原との息詰る投手戦は八回に味方打線が逆転し、一時は勝ち投手の権利を得たが、直後にパットンが逆転され、勝敗はつかなかった。最速152キロ右腕は「内容はいいけど、(青木に本塁打された)ああいうボールを投げていたら駄目。本塁打を防いでいたら、違う展開になっていたかもしれない」と1球の怖さを痛感した。 上茶谷についてDeNA・ラミレス監督 「気合の入った、いい投球で、想像以上だった。勝たせてあげたかった」 八回に代打で中前適時打を放ったDeNA・佐野 「上茶谷が頑張っていた。何とか同点にしたかった」

◆ヤクルトは2日、DeNA1回戦(神宮)に5-2で逆転勝ち。2連勝で勝率5割とした。本拠地開幕戦に「6番・遊撃」で出場した西浦直亨内野手(27)が、2-2の八回1死満塁から左中間へ決勝の2点二塁打を放つなど、今季初安打を含む4打数2安打2打点の活躍。昨季は遊撃の定位置を勝ち取ったものの、今季の開幕戦でスタメン落ちした悔しさをバネに逆襲する。  自らに暗示をかけるように言い聞かせた。全体練習へ向かう途中、「きょうこそ開幕するんや!!」と目をギラつかせた西浦が勝ち越し打を放った。2-2の八回1死満塁。1球前に空振りしたスライダーを、今度は完璧に仕留めた。  「悔しい気持ちはあった。なんとかしようという思いだった」  左中間へ決勝の2点二塁打を放ち、二塁ベース上で喜びを爆発させた。五回に今季初安打を放って"開幕"。六回は前を打つ雄平が申告敬遠された後、中飛に倒れた。八回も目の前で申告敬遠されたが、今度は左中間を破った。  『心・技・体』が一つになった。オフは米ロサンゼルスで青木の自主トレに参加。衣食住をともにし、「青木さんは家でもずっと野球のことを考えている。食事が済んだときにバットを持ち出してスイングを確認したり、あれだけ実績がある人でも常に野球のことを考えている」。見て、聞いて、『体作り』と『技術』を学んだ。  だが、オープン戦では結果を出せずに、「気持ちが出ていない」(小川監督)と開幕スタメンを外された。「開幕で終わるわけではない。出たところでアピールするだけ」と開幕戦は途中出場。空振り三振に倒れたが、打席で食らいつく姿勢を見せ、指揮官の評価は「気持ちが入っていた」に変わった。  開幕3試合で3得点と低調だった打線は、五回に村上が今季初安打となる中越え二塁打を放ち、離脱した坂口に代わって「1番・一塁」で出場した荒木も八回の先頭で逆転の口火となる中前打を放った。小川監督は「見事な攻撃だった。西浦は最後は素晴らしい打撃だった」と復調した打線に安堵(あんど)の表情。2万3395人が集まった本拠地開幕戦が、新たな開幕となった。 (横山尚杜) 五回に今季初安打となる中越え二塁打を放ったヤクルト・村上 「一本出たことよりもチームが勝ったことがうれしい。」 八回先頭で中前打を放ち、好機を演出したヤクルト・荒木 「出塁することを一番に考えた。いいところで1本打ててよかった」 八回に代打で中犠飛を放ったヤクルト・上田 「打席の中で冷静になれた。良いイメージができたと思う」 ★家族の支え  西浦は休養日でも時間を見つけては自宅のリビングでストレッチポールで体をほぐすなど、コンディション管理に余念がない。妻・理沙さんも「体重が減りやすい」という体質を考え、その日のコンディションに合わせて手料理を振る舞ってくれている。1日は休日返上で神宮外苑の室内練習場で黙々とマシンを相手に打ち込んだ。日々の取り組みや家族の支えが、打撃不振からの脱出につながった。

◆ヤクルト打線が集中力と反発力を見せつけた。阪神との開幕カードは貧打で負け越し、この日も八回に逆転された。普通ならシュンとなるところ。その裏、一気に巻き返すのだから、打線の潜在能力は、やはり高い。  勝ち越しの2点二塁打を放った西浦は、スタメンで出られなかった悔しさを、晴らすかのような打撃だった。内角から入ってくるスライダー。引っ張ってしまえば、内野ゴロで、おあつらえむきの併殺コース。これを素直に、芯で捉えることだけを考え、中越えへ。持ち前の勝負強さを発揮した。  技術の高さを見せつけたのは、青木。四回、逆風の中、外角へ逃げていくチェンジアップを、流し打って左越え本塁打。ボールの中心を、バットの真芯で捉えたら、ラインドライブがかかってしまう。ボールの中心から、やや下をたたいたからこそ、スタンドまで届いた。さすが、と言うしかない。  坂口の離脱で、ポッカリ空いた1番には、荒木が起用された。その荒木が八回に安打で出て、4得点につなげる。好循環も生む、価値ある勝利だった。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
310 0.750
(↑0.083)
-
(-)
139
(-1)
20
(+9)
13
(+3)
3
(+2)
0.000
(-)
0.000
(-)
2
(2↑)
ヤクルト
220 0.500
(↑0.167)
1
(-)
139
(-1)
8
(+5)
6
(+2)
1
(+1)
0.000
(-)
0.000
(-)
2
(1↓)
DeNA
220 0.500
(↓0.167)
1
(↓1)
139
(-1)
14
(+2)
17
(+5)
1
(-)
0.000
(-)
0.000
(-)
2
(2↑)
中日
220 0.500
(↑0.167)
1
(-)
139
(-1)
19
(+7)
16
(+4)
1
(-)
2.000
(-)
0.000
(-)
2
(1↓)
阪神
220 0.500
(↓0.167)
1
(↓1)
139
(-1)
7
(+3)
12
(+9)
1
(-)
2.000
(↑1)
0.000
(-)
6
(2↓)
広島
130 0.250
(↓0.083)
2
(↓1)
139
(-1)
14
(+4)
18
(+7)
5
(+3)
1.000
(-)
0.000
(-)