楽天(☆4対2★)中日 =オープン戦2回戦(2019.03.17)・静岡草薙球場=
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中日
0000000112810
楽天
30001000X4600
勝利投手:藤平 尚真(1勝0敗0S)
(セーブ:ブセニッツ(0勝0敗1S))
敗戦投手:又吉 克樹(0勝1敗0S)
  DAZN
◆楽天は先発・藤平が5回無失点の好投。開幕ローテーション入りへ、大きく前進した。対する中日は、1番でスタメン出場した渡辺が2安打をマーク。開幕一軍入りを目指す若手外野手が、首脳陣の期待にバットで応えた。

◆楽天藤平尚真投手の開幕ローテ入りは持ち越された。先発し5回5安打無失点も、毎回走者を許す苦しい内容。「狙ってゴロを打たせることができたのは武器になる」と2併殺に手応えを示したが、平石監督は「悪いなりに試合を作ったと思いますが、追試でしょうね」。 次回登板予定の21日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)が最終試験となる。

◆鮮やか! 楽天が「あ・うん」のサインプレーで重盗を決め、本塁を陥れた。 中日戦(静岡)の1回、1点を先制し、なお2死一、三塁の場面。打者銀次の5球目に、一塁走者島内が二盗を仕掛けた。意図的に二塁手前で減速。一、二塁間に挟まれる間に、三塁走者浅村がディレードでスタートし、本塁を陥れた。 島内 クイックが早いので、みすみすアウトになるなら、止まった方がいいかなということ。 浅村 捕手が投げてからのスタート。ちょっとタイミングは遅かったけど。チームとしてやっている以上、自分も意識をしっかりもってやらないと。 シンプルだが、非常にタイミングの難しいプレー。相手投手がクイックのうまい中日又吉で、決めたのが走塁のスペシャリストではないところに、チームとしての走塁に対する意識の高さがうかがえる。 重盗について聞かれた平石監督は「内緒」とニヤリ。「ただ打つだけでは点は入らない。いろんなパターンがありますが、早い遅いに関係なく勇気を持ってやってほしい」と続けた。サインプレーはキャンプから非公開で入念に確認しており、8日阪神戦(倉敷)の1回1死、一塁走者銀次、三塁走者ブラッシュ、打者ウィーラーの場面でも重盗を仕掛けて本塁生還を果たしている(銀次は盗塁死)。平石監督がPL学園時代から徹底して身につけてきた足を使ったプレー。今季の楽天は、フィールド全体から目が離せない。【鈴木正章】

◆中日の開幕ローテ6人衆が決まった。17日、楽天とのオープン戦(静岡)に又吉克樹投手が先発。初回に3点を失うなど、3回4安打3失点と結果を残せなかった。 「印象が悪い。1軍に生き残れるようにしたい」と又吉もガックリ。与田監督も「もっと高いところを目指してほしい。そこ(及第点)までじゃない」とローテ入りを目指していた又吉をバッサリ切り捨てた。 中日は、19日からオリックス、楽天とオープン戦6連戦を本拠地ナゴヤドームで戦う。開幕へ向けての最後の6試合。阿波野投手コーチも「本番と同じつもりでやる。悠長なことは言ってられない。(又吉は)先発では入らない」と、開幕ローテを見据えた起用で、戦うことを明言した。「来週は吉見、山井も先発してもらう。(ローテは)相性も考える」と同コーチ。脱落した又吉の代わりに投手陣最年長40歳の山井が加わることになった。 オープン戦残り6戦には、開幕ローテーションを見越し、大野雄大、ロメロ、吉見、笠原、山井、柳が登板。ベテラン2人も重責を担う。山井は昨季10戦3勝6敗ながら、横浜では2戦2勝。そのうち1勝は史上9人目の40代での完封勝利と相性抜群だ。前回12日の阪神戦では5回100球を投げ10安打4失点。ベテランの修正力に期待をかける。吉見は昨年20試合に登板し5勝7敗。そのうちナゴヤドームでは13試合で4勝3敗と、本拠地で勝ち越している。 「来週は調整じゃない。僕たちは挑戦者。挑戦していく」と阿波野コーチは力を込めた。与田竜の開幕スタートを担う先発陣の顔見せ興行。目が離せなくなる1週間になりそうだ。【伊東大介】

◆「4番は無理」打法さく裂! 楽天島内宏明外野手(29)が中日戦(静岡)に「4番左翼」で先発。1回1死一、三塁から右前に先制適時打を放ち、チームにリズムをもたらした。 中日先発又吉の8球目、142キロ直球をはじき返した島内は「追い込まれていましたけど食らいつけました。『4番は無理』打法です」とニヤリ。不動の3番を務める浅村の後ろで、しっかりと結果を残した。 当人は謙遜するが、昨季は自己最高となる打率2割9分2厘をマークした好打者。平石監督も「浅村の後がすごく大事になる。JB(ブラッシュ)の長打力もいいが、勝負強く確率の高い打者を置くのも、十分ありだと思っています」と明言した。「シーズンでは違う打順を打てるように、平石さんに言っておきます」と笑顔の島内。どんな打順でも、常に堅実な打撃でチームの勝利に貢献する。

◆今季先発枠入りを目指していた中日の又吉は制球が乱れ、3回3失点と粘れなかった。今後しばらくの間は中継ぎとして調整を進めることが決定。阿波野投手コーチは「リリーフなど、いろいろ試していきたいと思う」と話した。  阿波野コーチは開幕前最後となる19日からの6連戦を本番同様に臨むことを明かし「もう様子見の時期じゃない。開幕のローテーションが投げていくことになると思う」。又吉は「1軍に生き残れるように頑張る」と前を向いた。 与田監督(救援陣に) 「追い込んでからの意識が足りなかったりする。まだまだ高いところを目指してほしい」

◆5安打2四球と苦しんだ楽天の3年目、藤平は5回無失点と耐えた。毎回走者を背負いながら要所でしのぎ「先発投手は数字が求められる。必ず0点に抑える気持ちだった」と収穫を口にした。開幕先発陣入りを目指しているが好内容とは言えず、24日の中日とのオープン戦で"追試"を受けることになった。  平石監督は「評価は難しい。前進したとも言えないし、後退したとも言えない」と悩ましげだった。

◆楽天・浅村栄斗内野手(28)が3戦ぶりに安打と打点を記録し、復調の兆しを見せた。14、16日の2試合では6打席で計4三振を喫しただけに「もう少し(状態を)上げておきたい感じだった。きょうに関しては良かった」と安堵(あんど)した。  一回1死一塁では右前へ運び、好機を広げた。続く島内の右前打で1点が生まれた。二回もアウトになったが遊撃へライナー性の鋭い打球を披露。五回1死三塁ではきっちり犠飛を打ち、1点を加えた。  西武からフリーエージェントで加入し、大きな期待を受ける中、昨季パ・リーグ打点王はオープン戦で打率・190と苦しんでいた。しかし、開幕まで2週間を切り、内容のある打席が増えてきた。  一回2死一、三塁では中日の隙を突いて重盗を仕掛け、三塁から本塁に生還した。捕手が盗塁を防ぐために二塁へ送球したのを見てからスタートを切る好走塁だった。浅村は「チームとしてやっている以上は足が速い、遅いは関係ない。しっかり足を使っていきたい」と頼もしかった。 一回に先制の適時打を放った楽天・島内 「追い込まれていたけど、食らい付けた」

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
楽天
621 0.750
(↑0.036)
-
(↓0.5)
45
(+4)
29
(+2)
7
(-)
6
(+2)
0.259
(↓0.005)
2.670
(↑0.08)
1
(-)
広島
622 0.750
(-)
0
(-)
47
(-)
36
(-)
6
(-)
4
(-)
0.239
(↓0.011)
3.500
(↑0.39)
3
(-)
ソフトバンク
730 0.700
(↑0.033)
0
(↓0.5)
39
(+7)
34
(+5)
9
(+2)
6
(+2)
0.238
(↑0.014)
3.400
(↓0.18)
4
(1↓)
ORIX
632 0.667
(-)
0.5
(-)
47
(-)
36
(-)
8
(-)
15
(+1)
0.276
(↓0.011)
1.910
(↑0.19)
5
(-)
巨人
750 0.583
(-)
1
(-)
46
(-)
48
(-)
9
(-)
8
(-)
0.232
(-)
3.860
(-)
6
(-)
西武
451 0.444
(↓0.056)
2.5
(↓0.5)
45
(+3)
46
(+7)
5
(+1)
12
(+1)
0.243
(↓0.008)
3.180
(↓0.47)
7
(1↑)
日本ハム
342 0.429
(-)
2.5
(-)
41
(-)
32
(-)
12
(-)
7
(-)
0.279
(-)
3.580
(-)
8
(1↓)
ヤクルト
570 0.417
(↓0.038)
3
(↓0.5)
55
(+5)
56
(+7)
11
(+1)
15
(+3)
0.251
(↑0.003)
3.970
(-)
9
(1↓)
ロッテ
351 0.375
(↓0.054)
3
(↓0.5)
35
(+4)
37
(+7)
4
(-)
8
(+1)
0.229
(↓0.001)
3.940
(↓0.44)
10
(1↑)
DeNA
363 0.333
(↑0.083)
3.5
(↑0.5)
39
(+7)
54
(+4)
9
(+2)
4
(-)
0.232
(↑0.002)
4.190
(↑0.02)
10
(-)
中日
481 0.333
(↓0.031)
4
(↓0.5)
33
(+2)
46
(+4)
6
(-)
5
(+2)
0.204
(↑0.005
3.490
(↓0.07)
12
(-)
阪神
371 0.300
(↑0.078)
4
(↑0.5)
29
(+7)
47
(+3)
5
(+1)
11
(+1)
0.223
(↑0.009)
4.020
(↑0.22)