楽天(★0対6☆)中日 =オープン戦1回戦(2019.03.16)・静岡草薙球場=
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中日
02111010061122
楽天
0000000000410
勝利投手:笠原 祥太郎(2勝0敗0S)
敗戦投手:池田 隆英(0勝1敗0S)

本塁打
【中日】ビシエド(1号・3回表ソロ),アルモンテ(1号・5回表ソロ)

  DAZN
◆楽天は先発・池田が4回途中4失点。開幕ローテーション入りへ、首脳陣にアピールできなかった。対する中日は、ビシエドとアルモンテがともにホームランを記録。打線の中軸を担う両助っ人が、持ち前の豪快なバッティングを披露した。

◆中日のダヤン・ビシエド内野手に待望の1発が出た。3回2死の第2打席で、池田から左中間へオープン戦1号を放った。「いいスイングができた」とビシエド。 前日まで26打数3安打、打率1割1分5厘と低迷していたが、第1打席でも中前打を放った。昨年は首位打者、最多安打のタイトルを獲得。開幕へ向けて竜の主砲がボルテージを上げてきた。

◆開幕投手候補の中日笠原祥太郎投手(24)がオープン戦4度目の登板で好投した。先発で3回を投げ、1安打無失点。最速139キロの直球にチェンジアップや、110キロ未満のカーブなどを交えて、5つの三振も奪った。 笠原は満足げな表情を見せた。「今日は逆球も多く、カーブ、チェンジアップも浮いてたが、緩急で抑えられて良かった。(シーズン中も)こんな流れで試合に入っていければ」。プロ入り初の開幕投手を、さらにたぐり寄せた。

◆中日ソイロ・アルモンテ外野手がオープン戦1号を放った。5回1死走者なしで、安楽のフォークを捉え、バックスクリーンに運んだ。 「しっかりとボールを捉えられて良かった」と、アルモンテも今季初アーチにニッコリ。この日は主砲ビシエドも3回に初アーチを放った。竜の主軸がアベック弾で、開幕への準備OKをアピールした。

◆開幕ローテ入りに望みをつないだ! 楽天安楽智大投手(22)が、中日とのオープン戦に3番手で登板し、2回を1安打無四球で1失点。中日アルモンテには本塁打を浴びたが、最速144キロの直球を軸に、力強い投球を見せた。 「ストレートで振り遅れのファウルや、詰まったポップフライをとれた。この2年は期待に応えられていないので、今年はなんとか応えたいと思います」。久々の1軍マウンドを終えた186センチ右腕が、冷静に投球内容を振り返った。 17年は開幕直前に右太もも裏を故障。18年はキャンプ中に右肩痛を発症。度重なるケガに悩まされてきたが、今季はここまで順調。オフから遠投を多く取り入れ、下半身主導のフォームとリリースポイントを再確認。直球に本来の力強さが戻ってきた。 初の開幕ローテ入りも現実味を帯びてきた。「諦めるわけにはいかない。空いている穴に入れるように全力でアピールしたい」と意欲的だ。平石監督も「良かったと思います。映像で見るより、生で見た方がボールが来ている。またチャンスをあげたい」と高評価だ。開幕投手に決まっている岸、辛島、福井、美馬まではローテ入りが確実。残り2枠を藤平、ルーキー弓削ら若手が争う状況で、この日先発の池田は4回途中4失点で降板し1歩後退した形。開幕まで2週間。次回登板で逆転の開幕ローテをつかみとる。【鈴木正章】

◆楽天森原康平投手が8回から登板し、3者連続空振り三振を奪った。「狙った部分もあった。三振を取れるのは、いい形だと思う」。初選出された侍ジャパンでは10日のメキシコ戦で1回無失点と好投。 「侍効果か?」の質問に「まったく違います」と答えたが、その顔には笑みが。代表経験がプラスになったことは間違いなさそうだ。

◆守護神がカーブで新境地!楽天松井裕樹投手(23)が9回に登板。1回を打者4人、1安打1三振で無失点に抑えた。代名詞のスライダーだけでなく、カーブを有効に利用。投球の幅に広がりを見せた。 松井 開幕とかは関係なしに、今日は試したいことができました。カーブでストライクが取れると、他の球種も生きてくる。 2人目の打者・中日渡辺に対し、初球に117キロの外角カーブで見逃しストライクを奪うと、2球目も同じコースに121キロカーブを投じ、ファウルで簡単に追い込んだ。イメージになかった配球で揺さぶると、3、4球目には宝刀スライダーを続け、きっちり二ゴロに打ちとった。伊藤投手コーチから「どんどん使っていけ」と言われたカーブを見事に生かした。 キャンプ中から腰の張りを訴えて台湾遠征メンバーから外れた。一時は調整の遅れも心配されたが、当人は「腰は問題ないです」とキッパリ。登板予定だった10日の西武戦(倉敷)は雨で流れたが、12日のDeNA戦(静岡)で実戦復帰。9回を3者凡退に抑える完璧な内容に、平石監督も「(抑えの)最有力候補」と明言していた。中3日のこの日も危なげない内容で、安定感を示した。 昨年12月には女優石橋杏奈と結婚。私生活で大きな変化を迎えたが、本業の投球でも新境地を開拓。174センチの小さな守護神が、今季も大きな存在感を見せつける。

◆3年目の中日笠原祥太郎投手(24)が、初の開幕投手を決定づけた。楽天戦(静岡)で先発し、3回1安打無失点。「今日は逆球も多く、カーブ、チェンジアップも浮いていた」と語ったように高めに浮くシーンもあった中で、球速110キロ未満のカーブや宝刀チェンジアップを要所で決めた。三振も5つ奪った。「緩急で抑えられて良かった。(シーズン中も)こんな流れで試合に入っていければ」と満足げに振り返った。 与田監督は開幕投手について「時が来たらお話しします」と明言しなかったが、笠原は3試合連続無失点で、連続無失点イニングも13回2/3に。与田竜の開幕投手を託されることが決定的になった。 阿波野投手コーチが「今回は(開幕までの)最後の屋外球場での試合だったから。次はナゴヤドームで調整する」と語るなど、この日のマウンドも横浜スタジアムで行われる29日DeNA戦を見据えていることをうかがわせる。次回は22日の楽天とのオープン戦(ナゴヤドーム)で最終調整し、中6日で大舞台に向かうことになる。 笠原は「まだ言われてないので。(言われたら)意識せず、143試合の1試合として投げたい」。与田竜の戦いの先陣に、若き左腕が立つ。【伊東大介】

◆中日のダヤン・ビシエド内野手(30)が「4番・一塁」で先発出場。3回2死走者なしの第2打席でオープン戦1号となるソロ本塁打を放った。楽天・池田が投じた真ん中低めの直球を左中間へ運んだ。打った瞬間にそれとわかる豪快な打球で、ビシエドは本塁打を確信し、ゆっくりと走り出した。  前日までオープン戦9試合に出場し、26打数3安打の打率・115と苦しんでいた主砲がようやく目覚めた。この日は2回の第1打席でも中前打を放ち、3打数2安打と快音を残した。

◆中日の笠原が予定の3回を無得点に抑え、仕上がりの良さを披露した。球が高めに浮きがちでも緩急を巧みに使って5三振を奪い「この流れで開幕に入られたらいい」と話した。これで登板した3試合連続で無失点となった。  初の開幕投手へまた一歩進んだ形となったが、この日も与田監督から任せる旨の言葉が出ることはなかった。それでも監督は「安定感は評価している」と話し、笠原本人も「(開幕投手は)あまり気にしていない。まずはローテーションに残るため、一試合ずつ結果を残そうと思ってやっている」と謙虚だった。 阿波野投手コーチ(笠原に) 「(球に)スピード差があって、ある程度ギャップが生まれてるから捉えづらい」 鈴木博(静岡県出身。九回を無失点) 「粘るということがしっかりできた。(地元の知り合いが多く観戦に来た中)集中して投げることができた。一つのテーマとしてやっている、点をあげないということが達成できた」

◆楽天の安楽が五回からオープン戦に初登板し、2回1失点だった。切れのある直球を軸に失点と被安打は五回のソロ本塁打だけ。開幕先発陣入りを目指しており「ファウルを取れるような直球は自分では良かった」と収穫を口にした。  昨春のキャンプで右肩を痛め、シーズンでの登板は2試合に終わった。対戦相手の中日・与田監督は昨季まで楽天の投手コーチを務めた。安楽は「去年、寄り添ってもらった。恩返しをするには活躍するしかない」と決意を示した。 平石監督(安楽に) 「良かったと思う。またチャンスをあげたい。1軍の試合でどれだけできるかを見たい」

◆楽天の森原が八回から登板し、3者連続三振の快投を見せた。加藤から空振り三振を奪うと波に乗った。150キロ超の速球にフォークボールも光った。救援陣の一角として期待され「与えられたところで頑張る」と力強く語った。  日本代表にも選出された3年目右腕。10日にメキシコ代表と対戦した強化試合でも救援で1回無失点と好投した。「もうちょっと精度が上がってくれれば」と貪欲だった。

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
621 0.750
(↓0.107)
-
(-)
47
(+3)
36
(+5)
6
(-)
4
(-)
0.250
(↓0.011)
3.890
(↓0.01)
2
(-)
楽天
521 0.714
(↓0.119)
0.5
(-)
41
(-)
27
(+6)
7
(-)
4
(+1)
0.264
(↓0.018)
2.750
(↓0.32)
3
(-)
ORIX
631 0.667
(↑0.042)
0.5
(↓1)
47
(+5)
36
(+3)
8
(+1)
14
(-)
0.287
(↓0.001)
2.100
(↑0.23)
3
(-)
ソフトバンク
630 0.667
(↑0.042)
0.5
(↓1)
32
(+4)
29
(+1)
7
(+1)
4
(+1)
0.224
(↑0.003)
3.220
(↑0.28)
5
(-)
巨人
750 0.583
(↑0.038)
1
(↑1)
46
(+8)
48
(+7)
9
(+2)
8
(+1)
0.232
(↑0.005)
3.860
(↓0.3)
6
(2↑)
西武
441 0.500
(↑0.071)
2
(↑1)
42
(+5)
39
(+1)
4
(-)
11
(+1)
0.251
(↓0.009)
2.710
(↑0.22)
7
(1↓)
ヤクルト
560 0.455
(↓0.045)
2.5
(-)
50
(+7)
49
(+8)
10
(+1)
12
(+4)
0.248
(↑0.007)
3.970
(↓0.43)
8
(2↓)
ロッテ
341 0.429
(↓0.071)
2.5
(-)
31
(+3)
30
(+4)
4
(+1)
7
(-)
0.230
(↑0.012)
3.500
(↓0.07)
8
(1↑)
日本ハム
342 0.429
(↑0.096)
2.5
(↑1)
41
(+4)
32
(+3)
12
(+2)
7
(+2)
0.279
(-)
3.580
(↑0.07)
10
(-)
中日
471 0.364
(↑0.064)
3.5
(↑1)
31
(+6)
42
(-)
6
(+2)
3
(-)
0.199
(↑0.01
3.420
(↑0.31)
11
(-)
DeNA
263 0.250
(↓0.036)
4
(-)
32
(+1)
50
(+4)
7
(-)
4
(-)
0.230
(↓0.011)
4.210
(↑0.03)
12
(-)
阪神
271 0.222
(↓0.028)
4.5
(-)
22
(+1)
44
(+5)
4
(-)
10
(+1)
0.214
(↓0.002)
4.240
(↑0.26)