中日(★2対4☆)阪神 =オープン戦3回戦(2019.03.13)・ナゴヤドーム=
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阪神
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中日
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勝利投手:青柳 晃洋(1勝0敗0S)
(セーブ:守屋 功輝(0勝0敗1S))
敗戦投手:吉見 一起(0勝2敗0S)

本塁打
【阪神】大山 悠輔(2号・4回表2ラン)

  DAZN
◆阪神は、先発・青柳が5回1失点7奪三振の好投。開幕ローテーション入りに向け、アピールに成功した。対する中日は、先発・吉見が5回2失点。ベテラン右腕が、順調な調整ぶりを見せた。

◆中日のドラフト1位根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が13日、1軍実戦デビューすることになった。この日の阪神戦前に与田監督が「打席に立たせます」と明らかにした。 根尾は、1月23日に右ふくらはぎの肉離れを起こし、2軍キャンプスタート。キャンプ中から与田監督は根尾の1軍合流の条件を、「万全に動けるようになること」と語ってきた。前日のウエスタン教育リーグ、ソフトバンク戦(ナゴヤ)で根尾は、通算100勝投手の中田から実戦での"初安打"をマーク。同リーグ3試合で7打数1安打の結果を残し、守備面でも遊撃手として出場、併殺を完成させるなどの動きも見せた。それらの状況を考慮し、この日の招集に至った。 14日の西武とのオープン戦(ナゴヤドーム)にも帯同。「今日(13日)の様子を見て考える」と、与田監督。この日の結果次第ではスタメンデビューの可能性も出てきた。

◆中日のドラフト1位根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が13日、1軍での実戦デビューする。この日の阪神戦前に与田監督が「打席に立たせます」と明らかにした。 根尾は、1月23日に右ふくらはぎの肉離れを起こし、2軍キャンプスタート。キャンプ中から与田監督は根尾の1軍合流の条件を、「万全に動けるようになること」と語ってきた。12日のウエスタン教育リーグ、ソフトバンク戦(ナゴヤ)で根尾は、通算100勝投手の中田から二塁内野安打を放ち実戦"初安打"をマーク。また守備面でも遊撃手として併殺を完成させるなどの動きも見せてきた。それらの状況を考慮し、この日の1軍招集に至った。 根尾は、午前9時30分にグラウンドに登場。アップから打撃練習、走塁練習、守備練習と初めての本拠地ナゴヤドームでの練習をこなした。根尾は「初めてなので、いろいろ感じたかった。独特の芝(人工芝)なので、早く慣れるようにしたい。初めて(1軍の)中に入ってやらせてもらう。しっかりプレーしたい」と、試合直前の抱負を口にした。この日は試合途中から代打で1打席立つ予定。その後の守備につくかは流動的だ。 14日の西武とのオープン戦(ナゴヤドーム)にも同行する。「今日(13日)の様子を見て考える」と、与田監督。この日の結果次第ではスタメンデビューの可能性もある。

◆阪神大山悠輔内野手(24)が、先制の2ランを放った。4回1死二塁で中日吉見の初球、134キロのスライダーを振り抜くと、打球はバックスクリーン左へ飛び込んだ。 侍ジャパンに選出された大山は、今月10日のメキシコ戦で左ひざ裏に死球を受けていた。12日の中日戦(ナゴヤドーム)から合流し8回に代打で途中出場。試合前練習では問題なく三塁ノックも受けており、この日は「4番三塁」で先発出場した。

◆開幕ローテーション入りを目指す阪神青柳晃洋投手(25)が先発し、5回4安打1失点7奪三振の好投を見せた。 7三振のうち6つが空振り三振。2回に直球で奪った空振り三振を除いて、全てスライダーで三振を奪うなど変化球が効果的に決まった。5回まで全ての先頭打者を打ち取り、危なげない投球で試合を作った。

◆阪神の新助っ人のジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス)が、オープン戦初タイムリーを放った。 2-1で迎えた6回無死二塁で、小熊の131キロのスライダーをとらえて中前適時打。出場6試合目で初タイムリーとなった。ここまで4戦連続で安打を放つなど、結果が出始めている。

◆阪神ドラフト3位の木浪聖也内野手(24=ホンダ)が、第1打席からチャンスを作った。 「6番遊撃」でプロ初のショートでのスタメンとなった12日に続き、この日は「1番遊撃」で先発した。初回に吉見の4球目、140キロの直球をとらえ左翼へ二塁打。第2、3打席と凡退したが、3-1の7回1死一塁の第4打席では、右翼へ適時二塁打を放ちリードを広げた。 12日はプロ初の1試合3安打でオープン戦初勝利に貢献。好調ぶりはこの日も続いている。

◆中日ドラフト1位の根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が7回表から遊撃の守備につき、1軍実戦デビューを果たした。試合前に与田監督は「打席に立たせます」と明らかにしていたが、京田に代わって「2番遊撃」をコールされ、ベンチから飛び出した。この日、一番の歓声と拍手に後押しされて、ショートのポジションにつき、ボール回しをした。 注目の1軍実戦初打席は、8回裏に訪れた。無死走者なし。先頭打者で打席に立った。相手は阪神石崎。初球151キロのストレートを見送り、カウント1-2からの4球目、132キロのチェンジアップにバットは空を切った。 根尾は、1月23日に右ふくらはぎの肉離れを起こし、2軍キャンプスタート。キャンプ中から与田監督は根尾の1軍合流の条件を、「万全に動けるようになること」と語ってきた。12日のウエスタン教育リーグ、ソフトバンク戦(ナゴヤ)で根尾は、通算100勝投手の中田から二塁内野安打を放ち実戦"初安打"をマーク。また守備面でも遊撃手として併殺を完成させるなどの動きも見せてきた。それらの状況を考慮し、この日の1軍招集に至った。 この日は、午前9時30分にグラウンドに登場。アップから打撃練習、走塁練習、守備練習と初めての本拠地ナゴヤドームでの練習をこなした。根尾は「初めてなので、いろいろ感じたかった。独特の芝(人工芝)なので、早く慣れるようにしたい。初めて(1軍の)中に入ってやらせてもらう。しっかりプレーしたい」と、試合直前の抱負を口にしていた。

◆阪神鳥谷敬内野手は意地の快音を響かせた。中日戦はドラフト3位ルーキーの木浪が2戦連続で遊撃スタメン。 8回1死から2戦連続で代打登場し、ミートした打球で二遊間を抜いた。「チャンスをもらえたところで頑張るだけです」。開幕までオープン戦は残り8試合。懸命にアピールを続ける。

◆阪神福留孝介外野手(41)は泰然自若で開幕に向けて準備を進める。 中日戦は5番DHで先発。3打数無安打ながら、6回1死二塁では難なく二ゴロで走者を進塁させた。オープン戦打率3割3分3厘と好調をキープしているが「まだまだ、これから」と冷静な言葉が頼もしい。

◆中日吉見一起投手(34)がオープン戦今季最長の5回を投げ、5安打2失点にまとめた。 「反省するところもあるけど、前回より断然形になった。走者を出したけど、1球1球考えられた。次回は投げるスタミナをつける」。前回3日のロッテ戦は3回7安打5失点と課題を残したがベテランらしくきっちり修正。次回は7イニング以上投げ、開幕ローテ入りを確定させる意気込みだ。

◆阪神の新助っ人が乗ってきた。3番に入ったジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス)が6回、中前にオープン戦初タイムリー。これで4戦連続安打となった。 「チームが勝てたことが一番。今はアグレッシブにいくより、ボールをしっかり見極めることが大事。状態もいいので続けていきたい」と冷静に振り返った。

◆阪神の新外国人ピアース・ジョンソン投手(27=ジャイアンツ)が6回に2番手で登板し、京田、大島、ビシエドの上位打線を簡単に3人で仕留めた。 ナイスピッチングの問いかけに「サンキュー、どういたしまして」と日本語を交えて返した後、「シーズンに向けていいピッチングができた。試合に投げられ楽しかった」と続けた。新セットアッパー候補は安定感も抜群だ。

◆この2人なら快挙も夢じゃない!? 阪神ドラフト3位の木浪聖也内野手(24=ホンダ)と同ドラフト1位の近本光司外野手(24=大阪ガス)が、中日とのオープン戦(ナゴヤドーム)で1、2番で先発出場。ともに2安打を放った。ドラフト制以降、開幕スタメンで1、2番にルーキーが並べば阪神史上初めて。フレッシュな2人が打線をけん引する。「1番木浪」「2番近本」。上位に並んだ2人のルーキー阪神の攻撃の軸となった。いきなり初回だ。1番木浪が中日吉見から左翼へ二塁打。得点にはつながらなかったが、チャンスメーク。7回1死一塁では初球を仕留め、適時二塁打を決めた。近本も負けていない。先頭の4、6回に安打で出塁。ともにホームを踏んだ。 実戦を重ねるたびに調子を上げる2人に、開幕スタメンへの期待は高まる。阪神の新人2人が開幕オーダーに並べば、72年にドラフト2位入団の中村勝広、同3位の望月充が出場して以来、47年ぶりとなる。当時は中村1番、望月3番で「1、2番コンビ」ではなかった。木浪が「塁に出ることができて良かった」と振り返れば、近本は「つなぐ、チャンスを広げるということを求められると思っている」と言った。 木浪は規定打席未到達ながら打率4割4分4厘と好調をキープ。近本は打率2割9分で、この日も4回に二盗を決めるなど、オープン戦4盗塁と足も武器に存在感を示している。矢野監督も2人の1、2番について「試しながらという部分はあるけど。守備も打順も、どこに入れても収まる形の選手ってすごくありがたい」という。 この日の試合前練習。木浪と近本は2人でキャッチボールを行い、ウオーミングアップの際にも2人で先頭に立ち、大きな声で盛り上げていた。木浪とコンビを組んだことについて、近本は「はたから見るとそう(ルーキーだと)思われるのは分かっている。1、2番でしっかりチャンスを広げて、点を取っていける1、2番になるのが大事」と語った。シーズン開幕の29日。その先発メンバーに2人の名前が呼ばれても、決しておかしくないところまできている。【磯綾乃】 ▼阪神の新人近本、木浪が先発してともに2安打の活躍、開幕戦出場へまた1歩近づいた。新人野手が開幕戦に先発出場すれば、16年の高山以来となるが、2人同時に先発となると、阪神では72年の中村、望月以来47年ぶりのこと。72年は中日とのダブルヘッダーで、中村が1番二塁、望月が3番左翼で2試合とも先発。いずれも阪神が敗れた。65年のドラフト制後、開幕戦の新人同時出場はこのケースしかなく、木浪と近本が1、2番コンビで開幕戦先発なら初めてとなる。

◆先発5番手に当確! 阪神青柳晃洋投手(25)がオープン戦・中日戦で5回1失点と安定した投球をみせ、開幕2カード目となる巨人3連戦(東京ドーム)での先発を確実にした。 許した安打は内野安打3本と詰まらせた適時打の計4本。矢野監督から「危なげないどころか完璧に近いんじゃないの? 今日の内容やったら2ケタ勝てる」と絶賛され、「外す理由は何もない」と開幕ローテ入りを示唆された。 「コントロールを内、外に2分割できた」。ストライクを先行させ、強い直球で押し込む。相手の直球狙いを読み取ると、今度は逃げるスライダーで空振りを誘う。圧巻の7奪三振。「僕たちは(立場が)決まっていない。1戦1戦が勝負。自分の投球ができて良かった」と充実感が漂った。 現状、先発ローテは3・29開幕戦から順番にメッセンジャー、岩貞、西、ガルシアまでは内定済み。4月3、4日の巨人戦を巡る残り2枠の戦いが続いていた。前日12日中日戦では藤浪が乱調で2軍降格。候補の1人が脱落する中で快投を披露し、秋山より先に開幕ローテの座を勝ち取った。 それでも浮かれることなく「詰めの甘さがあった」とベースカバーやフィールディングを反省。次回は20日ヤクルト戦に先発予定。少しばかりのスキも消し去りにかかる。【佐井陽介】

◆阪神大山悠輔内野手(24)が3日ソフトバンク戦以来となるオープン戦2号2ランを放った。 4番三塁で出場し、2回に中前打を放つと、4回、1死二塁から中日吉見の初球スライダーを強振。中堅左横に豪快アーチを突き刺した。大山は「ホームランどうこうではなく自分のいい点(ポイント)で打てました」と納得。矢野阪神の4番候補が上昇の予感だ。 チームでただ1人、先日のメキシコ戦に向けた侍ジャパンのメンバーに選出された。だが、10日の試合で左ひざ裏に死球を受け、負傷交代した。チームに再合流した12日の中日戦は試合前にチームのトレーナーらのチェックを受け、途中出場。影響が心配されたが、「足が痛いとか言ってる立場じゃない」と、ひと振りで不安をかき消した。 前日までのオープン戦打率は1割8分8厘。辛抱強く4番起用を続けた矢野監督も笑顔だ。「デッドボールぶつかってよくなったんじゃない? 足もよう動いてたで」と笑いつつ「いい意味で(侍ジャパンを)経験したものっていうのは何かこう伝わってくる感じはする」と、日の丸の経験がプラスになっていると目を細めた。 チームは2試合連続の2桁安打で快勝。チーム最年長福留も元気で、マルテはこの日初タイムリーと開幕に向けてクリーンアップ候補のエンジンがかかってきた。指揮官も「中軸がしっかりしてくれるというのはチームの安定感につながる」とうなずく。ただ、大山は「試合に出ている以上はしっかりと結果を出さないといけない」。帰りの車に乗り込むまで表情を緩めることはなかった。【桝井聡】

◆2試合連続の2ケタ安打で中日に連勝した阪神矢野燿大監督(50)は9回にリクエストを初成功させた。 先頭遠藤の遊ゴロが1度はセーフと判定されたが、前日の試合で不発に終わったリクエストを発動、アウトを勝ち取った。「これで(成功率は)五分」と笑みを見せた指揮官は「(ショートの)木浪が普通のプレーをしてセーフというのはどうかと思ってね。もちろん大事なプレーやったし。連敗と一緒で2回やって2回ともダメやったらちょっと嫌な気持ちになるからね」と話した。

◆中日ドラフト1位の根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が13日、1軍デビューした。ナゴヤドームでの阪神戦に与田監督がサプライズ招集。7回から遊撃の守備に就き、8回の初打席は豪快な空振り三振を喫した。今後は2軍戦にも出場し、結果次第で、19日にも再び1軍に合流する。右ふくらはぎの肉離れで出遅れたが、逆転開幕1軍が見えてきた。 7回表、根尾の途中出場を告げるアナウンスに、ナゴヤドームがヒートアップした。2万人を超える歓声と拍手に包まれ、背番号7はベンチを飛び出した。二刀流を捨て「ショート1本」を宣言し、竜のユニホームを着たルーキーが、初めて本拠地の遊撃に立った。 打席は8回裏、先頭で回ってきた。大声援だけでなく、オリジナルの応援歌も流れた。相手の石崎は侍ジャパンで中継ぎを務めた右腕だ。初球の151キロ、2球目の152キロは見逃しストライク。ファウルを挟み、4球目の外角132キロスライダーに空を切った。 9回には初の守備機会も訪れた。先頭梅野のゴロは1度はファンブルしたが、落ち着いて処理。木浪のゴロは軽快にさばいた。約1時間の「根尾劇場」。スタンドの視線は、ルーキーにくぎ付けになった。 根尾は「しっかり経験できた。素晴らしい経験だった」と振り返った。前日2軍教育リーグのソフトバンク戦でプロ初安打を放ち、この日1軍にサプライズ招集された。与田監督は「本拠地の経験がない。1軍のレベルを体感させるのが目的」と説明した。試合前の円陣では声出し役にも指名され「攻めて攻めて、やっていきましょう!」と初々しく声を張り上げた。 もちろん反省も忘れない。「(打席のミスは)ストライクのボールを見逃したのが一番大きかった。もっと振っていかないと。(守備は)準備不足でファンブルもあったけど、その後の処理もできた。絶対アウトにする気持ちで守備に就いている」。全てを糧に。肌で感じた収穫は大きかった。 14日の西武戦(ナゴヤドーム)はスタメンの可能性もある。15日からはウエスタン・リーグ開幕3連戦のオリックス戦(ナゴヤ球場)に出場予定。与田監督は「今後は様子を見ながら1軍の試合を経験させる」とし、この4試合の結果を1軍再合流の判断材料にする考えを示した。開幕まで2週間あまり。故障で出遅れたが、"根尾開幕1軍"の可能性は十分ある。【伊東大介】 <根尾故障後の経過> ◆1月23日 合同自主トレで右ふくらはぎの軽い肉離れ ◆同24日 キャンプの1軍から2軍読谷組への移動が発表 ◆2月25日 リハビリメニューを終え、2軍通常練習に合流 ◆同28日 2軍キャンプ打ち上げ「50点です」 ◆3月9日 教育リーグ阪神戦(鳴尾浜)に6番指名打者で先発実戦初出場。メッセンジャー相手に2打席、1打数1三振1四球 ◆同12日 地元ナゴヤ球場で初実戦。6番遊撃でスタメン。2番手中田から実戦7打席目で二塁への内野安打。プロ入り"初安打"を決めた ◆同13日 1軍に初招集され、阪神とのオープン戦に7回守備から2番遊撃で出場

◆阪神・大山悠輔内野手(24)が中日戦(13日、ナゴヤドーム)に4番・三塁で先発。四回1死二塁から先制2ランを放った。  10日の侍ジャパンのメキシコ戦(京セラ)で左ひざ裏に死球を受けた影響もあり、前日12日は代打の1打席のみだったがこの日は先発に復帰。中日の先発・吉見を相手に二回先頭で中前打を放つと、四回に中越えに大きな一発。オープン戦第2号を放った。チームは12日にオープン戦8試合目でようやく初勝利をあげたばかり。連勝に向けて主砲が光った。

◆ホロ苦デビューとなった。中日のドラフト1位・根尾昂内野手(18)=大阪桐蔭高=が13日のオープン戦・阪神戦(ナゴヤドーム)で1軍デビューした。  七回の守備から京田に代わって遊撃で出場。2-4の八回、先頭で石崎の外角低めの変化球にタイミングが合わず、体勢を崩されての空振り三振だった。  試合前練習後、根尾は「(2軍戦と)気持ちは変わることはない。初めて(1軍の)中に入ってやらせてもらう。しっかりプレーしたい」と意気込みを語った。  根尾は前日12日の教育リーグ・ソフトバンク戦(ナゴヤ球場)で、実戦3試合目、7打席目で初安打を放ち、与田監督も「見てみたい」と1軍昇格を即決した。  14日の西武戦(ナゴヤドーム)では先発出場の可能性が高い。

◆阪神は13日、中日とオープン戦(ナゴヤドーム)を行い、4-2で勝った。四回1死二塁から大山が先制2号2ランを放った。六回には先頭の近本が左前打を放ち、左翼手がファンブルする間に二進。続くマルテが中前にタイムリーを放ち、1点を追加した。七回にはD3位木浪(ホンダ)のタイムリー二塁打で突き放した。木浪は一回にも二塁打を放っており、5打数2安打でオープン戦打率は・444。  先発青柳は5回4安打1失点。無四死球で7三振を奪い、開幕ローテ入りをアピールした。  阪神はオープン戦開幕から6連敗(1分けを挟む)を喫していたが、中日を相手に連勝した。

◆阪神の青柳が5回を投げて4安打1失点と好投し、先発枠入りへ大きく前進した。右横手からの切れのあるスライダーを武器に7三振を奪い、無四球と制球も安定。「ある程度コントロールできた。スライダーとツーシームが有効に使えた」と手応えを口にした。  3年目の昨季はわずか1勝に終わったが、巻き返しへアピールを続けている。25歳の青柳は「この時期に投げさせてもらっているということは候補に入っているということ。一戦一戦が勝負」と力を込めた。 石崎(中日の新人・根尾を空振り三振に仕留め) 「抑えなきゃいけない1人の打者としか見ていなかった。意識はしなかった」 マルテ(オープン戦4試合連続安打) 「状態はいい。シーズンまで続けたい」

◆先発枠入りを狙う中日の吉見は直球と変化球を織り交ぜて打たせて取り、5回5安打2失点だった。3回5失点だった3日のロッテ戦より感触は良かったようで「集中力とテンションを上げていこうと思った。一球一球考えて投げられた」とうなずいた。  四回は大山に2ランを浴びるなどまだ課題はあるようで「頭で思い描いていることが100パーセントに近い形で表現できるようにしたい」と淡々と話した。 与田監督(根尾について) 「一つ一つのプレーを見ていきながら、うまくいかないことが多くてもどんどん勉強させていきたい」 亀沢(2安打1打点) 「次に使ってもらえる内容と結果にしていきたい」

◆--青柳は持ち味が出た  矢野監督 「こうしてカウント取ってこれでファウル打たして、これで打ち取るんだっていうことが全部できている。全然オーバーではなくてホントに勝てるピッチングやと思う。2桁勝てると思うよ、きょうの内容やったら」  --2軍で秋山、才木が連日好投した。ローテ争いも  「(青柳は)2桁勝てるようなピッチャーの内容してるから、外す理由は何もないし」  --大山について  「デッドボールぶつかってよくなったんじゃない(笑)。足もよう動いてたしね。痛いと思うけどね、本人は。でもすごくいいホームランやったし、悠輔自身もホームラン打ちたいやろうし。チームにとっても大きいホームランやった」  --4番争いはチームにとってもプラス  「孝介も元気やし、マルテもええとこで出たし。中軸がしっかりしてくれるというのはチームの安定感につながる」  --根尾の印象は  「持って生まれたスター性とか雰囲気とか、なかなか作ってできるもんじゃないんでね。根尾の打席まで見ようって、アウトになったらみんな帰っていくもんね。『根尾を見たい』と思われるというのは、プロにとってすごく大事なことやしね」

◆多分...いや、ほとんどの方が昨夜は赤ちょうちんで一杯やりながら、こう言って友達にからんでいたと思います。  「な、そやから俺が言うてたやろ。阪神は弱わないって...みてみい大山が打ちよったし、木浪がエエがな...近本の足とセンスはこれまた油断ならんやろが...」  いいですかタッタ2勝しただけです。されど2勝です。このナゾだらけの魔性のチームに魅入られたのは誰でもない。あなたなんです。  試合前にトラ番キャップ大石豊佳がいうのです。「阪神ベンチからみていると、ドラフト1位の根尾がいるんです。いえ向こうのベンチに...あ、そうだ、いよいよ根尾が出てくるんだという空気感は独特のものでした。オーラもワクワクさせますヮ」コラコラコラァ! 貴様はどっち向いて仕事をしとるのか。するとすぐそばに中日担当のビヤ樽三木建次がいて、電話で言うのです。  「いよいよ根尾が出ます。もう体調もいいし、打撃もホンマモンや。2軍でじっくり守備を鍛えられて...これは開幕に間に合う!」  たしかに三木の長い経験で"ホンマモン"なのは同感だが...そう簡単にいくかョ...。  すると編集委員上田雅昭が途中から電話に出て「星野仙一監督が中日の1回目の指揮をとったときの2年目(1988年)に何があったか覚えてるでしょうが...」とズバッと指摘してきた。  それでハッとした。そうなのだ。実はあの年、星野仙一は2年目にかけていた。そしてドラフトで南海だけが1位指名といわれていたPL学園高の遊撃手立浪和義を強引に指名した。これには当時の球界、特に南海の監督杉浦忠も腰を抜かしたが、星野は打倒王巨人をこの若き遊撃手にかけたのだ。  そしてキャンプからしごき倒した。開幕戦から「2番・遊撃」でフル出場させた。  広島遠征での試合で立浪は二塁走者として初歩的な走塁ミスをやる。この時、ペナルティーとして当時の島野コーチが翌朝、筆者に「ものすごい額の罰金なので僕が驚いた」と告白したぐらいだ。それですぐ、宿舎で監督星野をコーヒーに誘い出して「とんでもない罰金を科したんだって...」と言ったら、彼はツルンとした顔で「ウン、だって立浪はその金額がへとも思わない選手に必ずなるんだ。そうでないとドラゴンズはダメだ。これは俺の賭けなんだ」。  立浪も実は腰をぬかしたそうだ。しかし...その衝撃を乗り越えていく...。しばらくして大阪の立浪選手の母上の預金通帳に突然、べらぼうな金額が振り込まれた。ちゃんと星野はフォローしていたのだ。立浪に電気が走る。そのシーズンに新人王になった。いまでも星野が「立浪は必ず俺が育てるんだ!」といったときの顔を思い出す。  いま、中日の新監督与田剛は90年にやはり星野仙一にしごかれて「新人王」になった。その"熱血の系譜"を今度は監督として根尾に託すのだ。  根尾は八回に石崎の変化球に翻弄されて空振り三振に倒れた。だがこのぐらいのことでへこたれるハズはない。  そして...若い虎たちも...。甲子園で練習をした藤浪晋太郎を取材した若い菊地峻太朗は、こんな電話をかけてきた。  「藤浪投手は前向きにやっていました。大丈夫です。1軍に戻って活躍してくれます」

◆ナバーロが六回の一塁守備から途中出場し、バットでアピールに成功した。七回2死二塁から小熊の低め111キロカーブを右前へ弾き返した。二走のD3位・木浪は平田の好送球で本塁憤死となってしまったが、シュアなバットコントロールで見せ場を作った。帰り際には報道陣とグータッチ。好調を維持し、外国人枠の争いを勝ち抜く。

◆鳥谷が少ないチャンスで、きっちり結果を出した。八回1死走者なしから福留の代打で出場し、3番手・谷元の外角141キロを中前へ弾き返した。カウント2-2と追い込まれていた中で快音を響かせ「チャンスがあるところで頑張るだけです」とクールに振り返った。どんな出場機会でも存在感を発揮し、若手との定位置争いを制してみせる。

◆ジョンソンが六回に登板し、三者凡退で抑えた。「シーズンに向けていい投球ができたよ。試合に投げられて楽しかったです」。2番からの好打順だったが、先頭京田は遊ゴロ、大島は遊飛、最後はビシエドを投ゴロに仕留めた。オープン戦3試合の登板で、失点はゼロ。今後に向けて「すべてのことに工夫していかないといけない。シーズンに向けて調整したいです」と気合を入れた。

◆石崎が八回に登板し、注目のD1位・根尾と対戦。150キロ超えの直球を2球続けて0-2と追い込むと、最後は132キロ外角スライダーで空振り三振に。「抑えないといけない一人の打者としてしかみていなかったです」。1軍合流後の登板では2試合で無失点を継続しているが「内容的には反省するところはあります。修正できるように今後の練習や、チャンスがあればしっかりアピールしたい」と表情を引き締めた。

◆矢野監督がリクエストを初成功させた。九回、中日の先頭・遠藤の遊撃への打球を木浪が処理して一塁へ送球したが、判定はセーフ。これに手を上げるとリプレー検証の結果、判定が覆った。前日の中日戦で初めてリクエストしたが判定が変わらず、「これで五分やね。2点差で先頭打者が出ると、すごく嫌なところやったから。連敗と一緒で2回やって2回ともダメやったら、ちょっと嫌な気持ちになるからね」と振り返っていた。

◆黄金ルーキーが"1軍デビュー"を果たした。中日のドラフト1位・根尾昂内野手(18)=大阪桐蔭高=が、七回から遊撃守備に就いてオープン戦初出場。八回の初打席は空振り三振に倒れ、九回の守りではゴロを2度さばいた。  「攻めたプレーをしようと思った。素晴らしい経験だった」  2万3469人が詰め掛けた本拠地で、大きな拍手を背に臨んだ試合。成長株は力強い言葉で振り返った。  唯一の打席は八回先頭。阪神・石崎と対戦し、150キロを超す直球を2球見逃して追い込まれた。ファウルを挟み、最後は外角低め、ボールとなるスライダーにバットが空を切った。「ストライクを見逃したのが一番大きかった。もっと振っていかないと」と反省の言葉を並べた。  守備では九回に遊ゴロを2度処理。1度目は球をつかみきれずファンブルする場面もあり「準備不足のところもあった。経験したことを次に生かさないと意味がない」と悔しそうに振り返った。  1月の新人合同自主トレーニングで右ふくらはぎに肉離れを起こし、出遅れていたが、12日の教育リーグ、ソフトバンク戦で初安打を記録して、つかんだチャンス。"デビュー戦"は、ややほろ苦い結果に終わったが、根尾は先発出場が濃厚な14日の西武戦(ナゴヤドーム)へ「しっかりと反省して、明日に臨みたい」と前を向いた。 (三木建次)

◆阪神で47年ぶりとなる新人ダブル開幕スタメンが現実味を帯びてきた。D3位・木浪聖也内野手(24)=ホンダ=が「1番・遊撃」、D1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が「2番・中堅」とそろって先発し、ともに2安打。開幕スタメンに近づいた。  「塁に出られたのは本当によかった。(1番で出塁を)意識しました」  オープン戦2度目の1番起用となった木浪は、一回にいきなり左翼線二塁打を放つと、七回1死一塁では右中間に適時二塁打。これでオープン戦打率・444だ。近本も四回の右前打から二盗も成功。六回には左前打に左翼手が処理をもたついた間に二進して、自慢の快足も見せつけた。  「ランナーを進めるだけじゃなく、つなぐことを矢野さんからも言われてる」と近本。2人の新人が開幕スタメンを勝ち取れば、1972年のD2位・中村勝広&D3位・望月充以来。矢野阪神の1年目は文字通り、歴史に名を刻む年になるかもしれない。 (大石豊佳) 機能した木浪と近本の1、2番コンビについて阪神・清水ヘッドコーチ 「よかったですね。(木浪は)あれだけ打ってくれるので、十分に戦力です」 ★阪神・1972年シーズンVTR  村山実が兼任監督3年目。早大からD2位で中村勝広、大昭和製紙から3位で望月充が入団。2人ともオープン戦から好調で、4月9日の中日との開幕戦(中日)で中村が1番、望月が3番で先発。ともに1安打をマークしたが、3-6で敗れた。開幕から4連敗すると、村山が現役に専念し、金田正泰が監督代行を務めた。チームは2位に入ったが、この年限りで村山は引退し、監督の座から退いた。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(27)が中日戦に「3番・一塁」で先発出場し、六回のチャンスの場面で来日初タイムリーを刻んだ。4試合連続安打で変化球への対応力を披露し、助っ人の6番起用構想を持つ矢野燿大監督(50)も目を細めた。連勝に貢献した頼れるM砲がさらに状態をあげていく。  低めの変化球を振り払うように、巧みにさばいて貴重な追加点をたたき出した。オープン戦16打席目で来日初タイムリー。チャンスでも冷静さを失わないマルテが、4試合連続安打とホットな状態をキープしている。  「まずはチームが勝てたことが一番よかったことと思うし、力になれたことはいいこと。状態的にもいいので、これを続けていけるように、継続してヒットを打てるようにやりたい」  中軸の仕事を果たし、胸を張った。2打席凡退で迎えた2-1の六回無死二塁。カウント1-2と追い込まれたが中日の2番手・小熊の真ん中低めのスライダーを中前へ運んだ。その直前、外角低めへの変化球を見送って好球必打の姿勢が初打点に結びついた。  「アグレッシブにというよりかは、いろんな投手がいるので落ち着いて球を見たいなと考えている」とM砲はサラリ。昨季のロサリオは外角の変化球に苦しんだが、新助っ人は順調に日本野球に対応している。  "ナゴヤメシ"でエネルギーは満タンだった。前日12日の夕食は球団関係者に連れられ、名古屋コーチンの焼き鳥をたらふく食った。さらに、石焼きビビンバの上に焼いた名古屋コーチンを乗せて2杯おかわり! ジュージューと音を立てる"マルテ丼"をハフハフとかきこみ、蓄えた力をバットに乗せて解放した。  矢野監督は「いいとこで1本打ってくれた。やっぱりホームランを打ってほしいけど、打点を挙げてくれるようなバッターになってほしいんで」と目を細めた。助っ人の6番起用を理想に掲げるだけに、得点機での対応力は猛虎打線の大きな武器になるはずだ。  「しっかりゾーンに来た球を打つということを心がけているので。変化球にしても、低めじゃなくて、やっぱり高めに浮いてきた球というのは大事だと思うので。そこを意識している」  試合前には相手投手のビデオをチェックし、傾向と対策もしっかり立てる。開幕に向け、尻上がりに優良助っ人の雰囲気も漂う。勤勉さで日本野球に順応し、チャンスの場面でガンガン打ちまくる。 (新里公章) ★マルテ&ナバーロ開幕ダブル1軍も  虎10年目となるメッセンジャーが日本人登録となり、今季の外国人登録はドリス、ジョンソン、ガルシア、マルテ、ナバーロ。この5選手で4枠を争う。ドリスは守護神候補、ジョンソンはセットアッパーとして結果を残し続けており、中日で昨季13勝と実績のある左腕ガルシアは開幕ローテ入りが確実。ここに新助っ人のマルテが入ると見られたが、矢野監督はキャンプから好調さを見せていたナバーロの起用も示唆。開幕4戦目の巨人戦の登板が見込まれるガルシアを登録する前に、ヤクルト3連戦ではナバーロを含めた4人が入り込む可能性もあり、ぎりぎりまで起用法を見極めていくことになりそうだ。

◆開幕ローテ入り決定的! 阪神・青柳晃洋投手(25)が中日戦に先発し、5回1失点の好投をみせた。変則フォームから繰り出す外角スライダーやツーシームで7つの三振を奪う快刀乱麻のピッチングを披露。4月3日の巨人戦(東京ドーム)を託されることが濃厚となった。  持ち味を存分に発揮した。先発の青柳が5回4安打1失点。7つの三振を奪う好投で開幕ローテをグッとたぐり寄せた。  「真っすぐ、ツーシームとある程度コントロールができました。西さんみたいなコントロールじゃないですけど、2分割して内、外にコントロールできたので。スライダー、ツーシームも有効に使えたかなと思います」  抜群の安定感で、竜打線をねじ伏せた。横手投げから繰り出される力のある直球に、両サイドに揺さぶる変化球。象徴的だったのが、外角スライダーにハーフスイングで奪った三振だ。一回先頭の平田には、外角低めスライダーで空振り三振。五回には一塁ベースカバーが遅れて亀沢に内野安打を許してしまったが、空振り三振で3つのアウトを取るなど決め球がさえた。プロ3年間で露呈していた制球難もなく無四球。捕手の坂本が構えたところにビシビシ投げ込み、的を絞らせなかった。  生き残りを懸けた背水のマウンドで、しっかり結果を残してみせた。オープン戦を消化するにつれ、開幕ローテ争いを繰り広げていた若手先発陣が次々と2軍落ちしていた。才木、望月、そして前日12日には藤浪も-。  「僕たちはそういうところで戦っていると思う。悪ければ下というのはすごく意識はありましたが、自分の投球をすればいいと思っていた。それがある程度できたのでよかったです」  2軍監督時代から指導してきた矢野監督も賛辞を惜しまなかった。「完璧に近いんじゃないの。2桁勝てると思うよ、きょうの内容やったら」と開幕ローテ入りにも当確ランプ。メッセンジャー、岩貞、西、ガルシアに次いで、開幕5戦目となる4月3日の巨人戦(東京ドーム)の先発も濃厚になった。  「2カード目でも1カード目でも与えられたところにしっかり入ってしっかり抑えられたらと思います」  開幕から勝ちまくる準備はできている。残り2週間、万全を尽くして結果を残し続ける。 (箭内桃子) 青柳とバッテリーを組んだ阪神・坂本 「意図したところに投げて意図したように打ち取っていた。計算しながら投げられていた。横手投げで内角も外角も広く使えていて投球の幅も広がる。左打者にもいいように振らせていなかった」

◆これぞ4番弾!! 阪神・大山悠輔内野手(24)が13日の中日戦(ナゴヤドーム)で2号2ランを含む2安打を放ち、チームを連勝へと導いた。2005年以来リーグ優勝から遠ざかる中で、懸案事項となっている生え抜きの4番へ大きくアピール。こんな若き主砲の活躍を、シーズンでもみたい。  主砲らしく、たったひと振りで均衡を破った。侍の残り香が漂うバットで、試合が動く。大山がバックスクリーン左へ先制2ランを放ち、チームは連勝。1つしかない、選ばれしスラッガーが座る"椅子"へ。ぐっと近づくひと振りだ。  「ホームランどうこうより、自分のいい点で打てました」  0-0の四回。先頭のD1位・近本光司外野手(大阪ガス)が右前打で出塁。続くマルテが空振り三振に倒れるも、スタートを切った近本が二盗。中日サイドからリクエスト要求も判定は変わらず、ドームの空気が少し虎色になったところで大山の出番だ。  初球のスライダーを一閃。会心の先制2ランで試合の流れをがっちりつかんだ。3日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来のオープン戦第2号。二回先頭でも、バットの先で拾う中前打でマルチ安打と、29日のヤクルトとの開幕戦に向けきっちり上昇気流を描いている。  「足が痛いとか言っていられる立場ではないので。試合に出ている以上は結果を出さないと」  侍ジャパンとしてメキシコとの強化試合(京セラ)に参加。10日に出場するも左膝付近に死球を受け、無念の途中交代。「2打席しか立てなかったので、悔しさがありました」。前日12日の中日戦(ナゴヤドーム)でも先発から外れたが、心配されていた足の状態を結果で示してみせた。さらにエルボーガード、フットガードもいつもの真っ赤なものではなく、紺色に赤色のラインが入った"侍仕様"のものを装着して打席へ。日の丸では聞かせられなかった快音を、名古屋で心地よく奏でてみせた。  生え抜きの大砲の育成-。チームを長年、優勝から遠ざけてきた最大の課題だ。昨季もロサリオで失敗しただけに、矢野監督はキャンプの実戦から、大山を積極的に4番で起用し続けた。それだけ虎の4番は特別。期待を一身に背負って打席に立ち、チームの結果の責任をすべて受け止める。それだけに侍に送り出して成長した姿に、指揮官は目を細めた。  「日の丸でいい意味で経験したものっていうのは、何かこう伝わってくる感じはする。前から言ってるように生え抜きを育てたいというのはチームとしてもあるんで。そういう意味では大きい」  生え抜きとして開幕4番を務めたのは、2003年の浜中治(現打撃コーチ)が最後。「3・29」に大山が主砲としてどっかり座れば、閉ざされていた扉をこじ開けることになる。4番としての使命を胸に、残りのオープン戦を戦っていく。  「まだ試合はあるので。その試合をしっかりやるだけです」  日の丸を背負い、大きくなって帰ってきた。4番で勝つ。指揮官、そして虎党の願いを、大山がかなえる。 (竹村岳) 大山の本塁打について阪神・浜中打撃コーチ 「一発でね、左中間に。(4番について)結果を出すしかない。いい形で打撃練習しているし、これを続けていけたらおのずとそういう打順を打てると思う」 ★大山の侍ジャパン強化試合VTR  9日のメキシコ戦(京セラ)は出場機会はなく、10日の同戦で「6番・三塁」で先発出場。一回に四球で出塁すると、続く村上(ヤクルト)の打席で二盗に成功し、田村(ロッテ)の適時打を呼び込んだ。三回には左膝付近に死球を受けて負傷交代。わずか2打席に終わり、「悔しかったけど、学べる機会がたくさんありました」と振り返っていた。

◆十分に開幕ローテを任せられる。青柳の投球を見て、率直な感想だ。  抜け球が多く、制球に苦しんでいた頃がウソのように、ストライクが先行する。スライダー、シンカーが低めにしっかりと制球されて決まるから、そう簡単に連打されない。特に右打者の外角への変化球には、平田、ビシエドら好打者も苦労していた。  抜け球も1球もなかったのではないか。課題とされてきた左打者も、投げにくそうな素振りは全くなかった。クイックもうまくなっている。  変身した要因は、下半身の安定。フォームの中でふらつくから、リリースポイントが一定せず、制球が乱れていたが走り込みなど、強化が成功したのだろう。これが青柳? というどっしりしたフォームになっていた。  ただし、課題もある。フィールディングだ。亀沢、ビシエドの打球処理後の一塁送球でヒヤッとするシーンがあった。止まって投げるから乱れる。捕球して、足を使って送球してもらいたい。本番では相手も揺さぶってくるはずだ。  とはいえ、藤浪が厳しい状態の中で、今の青柳なら相当期待していい。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
511 0.833
(↑0.033)
-
(-)
41
(+5)
29
(+1)
5
(-)
4
(+4)
0.280
(↓0.003)
4.140
(↑0.53)
2
(1↓)
楽天
411 0.800
(-)
0.5
(↑0.5)
36
(+3)
19
(+3)
6
(-)
3
(+1)
0.289
(↓0.013)
2.500
(↑0.3)
3
(-)
ORIX
521 0.714
(-)
0.5
(↑0.5)
40
(+2)
30
(+2)
6
(-)
13
(-)
0.293
(↓0.006)
2.380
(↑0.05)
3
(1↑)
ソフトバンク
520 0.714
(↑0.047)
0.5
(-)
25
(+3)
24
(+2)
5
(-)
2
(-)
0.226
(↓0.006)
3.430
(↑0.24)
5
(1↑)
巨人
550 0.500
(↓0.056)
2
(↓1)
34
(+2)
38
(+3)
7
(-)
6
(-)
0.239
(↓0.005)
3.620
(↑0.25)
5
(-)
ロッテ
331 0.500
(↓0.1)
2
(↓1)
28
(+5)
26
(+9)
3
(-)
7
(-)
0.218
(↑0.004)
3.430
(↓0.93)
5
(2↑)
ヤクルト
550 0.500
(↑0.056)
2
(-)
43
(+9)
41
(+5)
9
(-)
8
(+1)
0.241
(↑0.008)
3.540
(↓0.16)
8
(2↑)
DeNA
243 0.333
(-)
3
(↓0.5)
29
(+3)
41
(+3)
7
(+1)
4
(-)
0.246
(↓0.008)
4.440
(↑0.19)
8
(-)
日本ハム
242 0.333
(↓0.067)
3
(↓1)
37
(+1)
29
(+5)
10
(+1)
5
(+1)
0.279
(↓0.009)
3.650
(↓0.26)
8
(2↑)
西武
241 0.333
(-)
3
(↓0.5)
34
(+2)
38
(+2)
4
(-)
6
(-)
0.263
(↓0.003)
3.360
(↑0.4)
8
(1↑)
中日
361 0.333
(↓0.042)
3.5
(↓1)
25
(+2)
39
(+4)
4
(-)
2
(-)
0.190
(-)
3.800
(↑0.09)
12
(-)
阪神
261 0.250
(↑0.107)
4
(-)
21
(+4)
39
(+2)
4
(+1)
9
(+1)
0.216
(↑0.013
4.500
(↑0.34)