オリックス(☆7対6★)西武 =オープン戦1回戦(2019.03.12)・姫路球場=
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西武
0050010006730
ORIX
010000006X7931
勝利投手:澤田 圭佑(1勝0敗0S)
敗戦投手:髙橋 光成(1勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】杉本 裕太郎(2号・9回裏2ラン)

  DAZN
◆オリックスは、杉本が2ランを含む2安打の活躍。持ち前のバッティングで、アピールに成功した。一方の西武は、オープン戦初登板のニールが4回2安打1失点の好投。先発候補として期待される助っ人右腕が、上々の仕上がりを披露した。

◆西武の新外国人ザック・ニール投手が、安定の投球を披露した。 来日初先発すると、1回を11球で3者凡退。2回には先頭打者に初ヒットを許し、さらに2者連続で守備が失策。いずれも打ち取った当たりだったが、1点を失った。 なお無死一、三塁となっても冷静さは失わなかった。後藤を空振り三振に仕留めると、若槻を右飛。大城を三ゴロに打ち取った。3回も3者凡退に抑え、4回2安打1失点で自責は0だった。 初マウンドを振り返り「すごくよかった。一番は体の調子がよかったこと。春季キャンプで違和感のあったハムストリングも問題なく、肩も肘も不安なく投げられた」と納得の表情。メジャー通算3シーズンで31試合に登板し、85回1/3でわずか7四球。与四球率0・74の数字通り、この試合でも与四球0。上々のデビュー戦を飾った。

◆オリックスのアンドリュー・アルバース投手(34)が4回4安打5失点(自責点2)と乱れた。西武戦に先発。2回までは走者を出しながらも無得点に抑えるも、3回につかまった。 味方の失策もあり無死一、二塁。源田のバント処理で三塁に自ら悪送球し、2点を失った。無死一、三塁から山川に左翼線への2点適時二塁打を浴びるなど、この回だけで5失点。4四球と制球に苦しみ、「(コントロールは)最悪でした。真っすぐでストライクを取れなかった。いち早く修正していきたい」と悔やんだ。

◆オリックスが劇的なサヨナラ勝ちで昨季のパ・リーグチャンピオンを下した。5点ビハインドで迎えた最終回、8回まで苦しめられた高橋光を相手に1死からT-岡田が右前打で出塁。続く杉本が2戦連発となる左中間への2ランを放ち、3点差に追い上げた。 その後も小島、佐野が連打でつなぎ、代打の白崎がしぶとく四球を選び、2死満塁。福田の二ゴロに打ちとられるも西武山野辺が一塁へ悪送球で1点差に迫った。最後は2死二、三塁で西浦が中前へのサヨナラ2点タイムリーを放ち、見事大逆転勝利を収めた。 西村監督は「みんなつないでくれて、最終的にいい形で勝てた。それまでにいろいろありましたけど、勝つことが一番。あの点差をひっくり返したというところですね」とナインを称賛した。

◆西武高橋光成投手が1発を機に大崩れした。5回から登板し無失点を続けるも5点リードの9回、2ランを浴びさらに連打と四球で満塁のピンチを招き、山野辺の失策が重なり1点差。最後はサヨナラで、この回6失点を喫した。 高橋光は「ホームランまでは仕方ない。その後にバタバタしてしまった」と反省。小野投手コーチは「精神的に弱すぎる。息の根を止める感覚でやらないと」と一喝した。

◆西武山川穂高内野手が、2試合ぶりに復帰した。 6日のソフトバンク戦で左手小指に死球を受け、1試合欠場。オリックス戦では、4番一塁で先発出場した。2回の守備で立て続けに失策を記録し先制点を献上したが、すぐさま3回の打席ではバットで返上。2点勝ち越し適時二塁打を放った。復帰戦を1安打2打点2四球で終え山川は「エラーもあったけど、しっかり振れたことがよかった。打球もよくなっているので、続けていきたい」と振り返った。

◆西武が5点リードで迎えた9回に6失点でサヨナラ負けを喫した。 5回から登板した高橋光成投手が8回まで無失点の好投。前回登板のソフトバンク戦から、オープン戦8イニング連続無失点だったが、9回に大崩れした。T-岡田に右前安打を許すと、杉本に左中間へ2ラン。さらに連打を浴び、2死満塁のピンチで福田を二ゴロに仕留めたはずが、山野辺翔内野手(24=三菱自動車岡崎)が打球を取りこぼし、慌てて投げて悪送球。最後は勢いに乗ったオリックスにサヨナラ負けを許した。 山野辺は「焦ってしまった。申し訳ない展開にさせてしまい、野手として情けない」と反省。辻発彦監督は「オープン戦でよかった。(山野辺は)怖さを知っただろう。気持ちはよく分かる」とルーキーの気持ちに理解を示した。

◆オリックス5年目左腕の斎藤綱記投手(22)が好投で開幕1軍を引き寄せた。 6回1死満塁のピンチで吉田凌に代わって3番手で登板。森、外崎を凡打に打ちとり、窮地を脱した。横投げから大きく曲がるスライダーを武器に、1回2/3を投げ1安打無失点で3三振を奪った。西村監督は「今日みたいな投球をしてくれたら(1軍に)置いておかないといけない」と評価した。

◆オリックスが昨年のリーグ王者を相手にミラクルを起こした。5点を追う9回。1点差まで追い上げ、2死二、三塁で打席には売り出し中の西浦颯大外野手(19)が入った。「最悪つまってもいいと思って打席に入った。ここで決めたら最高だなと思っていました」。西武高橋光の投じた内角高め直球を中前にはじき返す。4試合連続タイムリーは劇的なサヨナラ打となった。 世代交代が急務のチームで、近い将来、中心を担う若手が大逆転劇の主役になった。流れを呼び込んだのは、「ラオウ」こと杉本裕太郎外野手(27)だった。9回1死一塁で、高橋光の変化球を豪快なスイングでとらえた。「打った瞬間、いったと思った」。左中間へ2戦連発の特大2ラン。昨年7月に2試合連続で満塁弾を放った勝負強さは健在。連日のアピール弾に西村監督は「チームとしても大きい存在になりつつある」と開幕1軍をグッと近づけた。 杉本の号砲をきっかけに、小島、佐野の連打などでチャンスメーク。2死満塁で福田が二ゴロに仕留められるも、一塁までの全力疾走が相手のミスを誘い、西浦のサヨナラ打につなげた。この日は福田、西浦の1、2番コンビは凡退が続いていた。試合中に西村監督から「1、2番が機能していない」とゲキを飛ばされた。西浦は「悔しかった」と最後に意地を見せた。 シーズンにとっておきたいほどの粘りに、指揮官は「みんなつないでくれて、最終的にいい形で勝てた。勝つことが一番。あの点差をひっくり返したというところですね」と喜んだ。逆境をはね返した若手の力は、開幕への弾みになる。【古財稜明】

◆オリックスのアンドリュー・アルバース投手(33)が12日、西武戦(姫路)に先発。4回を投げ、4安打5失点(自責2)だった。  一回、二回と走者を出しながらも無失点でしのいでいた助っ人だが、三回に自らの野選や味方野手の失策も絡んで、5失点。自責は2点ながら、開幕に向けて少し不安の残す結果となった。  来日2年目のアルバースは開幕2カード目の初戦となる4月2日のソフトバンク戦(京セラ)での先発が決定的。6連戦の初戦となる登板日なだけに、今季も長いイニングを投げることが求められる。

◆西武の新外国人、ザック・ニール投手(31)=前ドジャース=が12日、オリックスとのオープン戦で初先発し、4回2安打1失点(自責0)と好投。  右腕は降板後に「すごくよかった。体の調子もよかったし、キャンプで違和感のあったハムストリングも問題がなかった」と納得の表情を浮かべた。マウンドの低さにもしっかりと対応し、「好きではないけど、アジャストしていかないと」と話した。  チームは内海、榎田の両ベテラン左腕の開幕ローテ入りが絶望的。新外国人ニールが、先発陣の救世主となる。

◆オリックスは九回に6点を奪って逆転サヨナラ勝ちした。4年目の杉本の2ランなどで1点差とし、2年目の西浦の2点適時打で試合を決めた。西武は2番手の高橋光がテンポよく投げていたが九回につかまり4回2/3を6失点だった。 山川(三回に2点二塁打) 「四球も選べたし、しっかり振れた当たりが多くなってきたので、続けていきたい」 斎藤(1死満塁で登板して1回2/3を無失点) 「一人ずつ打ち取っていこうという気持ちで投げた」 西村監督(斎藤に) 「いいピッチング。(1軍の)中継ぎに置いておかないといけない」

◆オリックスのアルバースは先発して4回5失点だった。制球が定まらず4四球を与え「最悪だった。修正できなかったのが問題」と反省しきりだった。  一、二回は結果として0点に抑えたが、2者連続四球を与えるなど苦しんだ。三回も自ら犯したものも含めて3失策が絡んでピンチを招き、3番秋山と4番山川に連打を浴びるなど5点を失った。「変化球でストライクが取れなかったのが良くなかった。いち早く修正できる能力をつけたい」と気持ちを切り替えた。

◆西武の新外国人ニールが初登板し4回を失策による1失点と好投した。制球が良く無四球で2安打しか許さず「すごく良かった。体の調子が良かったのが一番」と上機嫌で振り返った。  低めに集め、内野ゴロを打たせる場面が目立った。打たせて取るスタイルが持ち味で「打球が浮けば浮くほど嫌だ」と話した。辻監督は「十分試合をつくってくれる。合格でしょ」と開幕ローテーションに入れる方針を示した。

◆オリックスの杉本が2試合連発の2ランを放った。1-6の九回1死一塁で、初球の甘い変化球を振り抜いて左中間へ運び「負けていたので自分から先に仕掛けていく気持ちだった」とサヨナラ勝ちにつなげた。  9日の巨人戦では4番に起用されて2安打と期待に応え、10日の日本ハム戦では代打で宮西から本塁打を放っているが「毎日が勝負」と慢心はない。西村監督は「ずっといい状態。当たればホームランになる。大きな存在になりつつある」と台頭を喜んだ。

◆九回に6点を奪われて、サヨナラ負け。野手陣の3失策に辻監督は「オープン戦でよかった」と苦笑した。二回に山川が連続失策で先制を許したが、「想定内。その後にタイムリーも打ったし、四球も選んでいる」とかばった。3点リードの九回2死満塁では二塁のD3位・山野辺(三菱自動車岡崎)がファンブルと悪送球。2者が生還するミスに24歳は「打球が跳ねて慌ててしまった」と猛省した。

◆五回から登板した高橋光が九回に6失点。敗戦投手となった右腕は「球自体は悪くなかったけれど、流れもあるし、違うテンポで投げるとか工夫ができなかった」と反省した。先発陣はベテランの内海、榎田が故障で離脱しており、辻監督は「頭数に入っている。そうでないと苦しい」と22歳の開幕ローテ入りに前向きだった。

◆オリックスが12日、西武戦に7-6と逆転サヨナラ勝ち。九回2死二、三塁で高卒2年目の西浦颯大外野手(19)が中前への2点打で試合を決めた。また、4年目の杉本裕太郎外野手(27)も九回に2戦連発の2ランを放つなど、若手主体の西村オリックスが昨季のパ・リーグ王者を撃破した。  静まりかえっていたオリックスファンが、どんどん活気づく。3点差、1点差...。昨季のパ・リーグ王者を追い詰める。そして最後は、高卒2年目の西浦が決めた。5-6の九回2死二、三塁で中前に逆転サヨナラ打!  「(サヨナラの場面に)逆に燃えました。どうせなら、決めてやろうと思いました。少しは自信になります」  1-6から相手のミスも重なり、味方がつないだ絶好の機会。それまで4打席凡退に終わっていた若者は「『サヨナラなら僕か(後ろを打つ)頓宮さんだな』と頓宮さんと話していました。準備はしていました」とシナリオを描いていた。1-2から内角高めの直球をフルスイング。「ドン詰まりでしたけど、三振はしたくなかった」と気持ちで中前へ弾き返した。8日の巨人戦(京セラ)から4試合連続打点。オープン戦の打点ランキングも2位につけた。  この日は吉田正や新外国人のメネセスら主軸が不在。若手中心のオーダーで挑み、九回の猛攻も4年目の杉本が呼び込んでいた。5点差の1死一塁で左中間へ2ラン。初球打ちでの2戦連発のアーチに「打った瞬間、入ったと思った。負けていたので自分から先に仕掛けた」と手応えを口にした。  昨季の覇者への豪快なうっちゃりに西村監督も「本当にいい勝ち方ができた」とご満悦。三回に1イニングで3失策を犯し、5失点する場面もあったが、「それまでいろいろあったけど、勝つってことが一番」と前を向いた。  日々、開幕スタメンに近づいている西浦に続き、杉本も開幕1軍入りへ猛アピール。若返ったチームが、新たな姿を見せ始めた。 (西垣戸理大)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(2↑)
楽天
410 0.800
(↑0.05)
-
(↓1)
33
(+7)
16
(+1)
6
(+1)
2
(+1)
0.302
(↑0.003)
2.800
(↑0.7)
1
(-)
広島
411 0.800
(↓0.2)
0
(-)
36
(-)
28
(+13)
5
(-)
0
(-)
0.283
(↓0.03)
4.670
(↓1.67)
3
(2↑)
ORIX
520 0.714
(↑0.047)
0
(↓1)
38
(+7)
28
(+6)
6
(+1)
13
(+3)
0.299
(↓0.01)
2.430
(↓0.1)
4
(2↓)
ソフトバンク
420 0.667
(↓0.133)
0.5
(-)
22
(+2)
22
(+4)
5
(+1)
2
(-)
0.232
(↓0.001)
3.670
(↓0.07)
5
(2↓)
ロッテ
321 0.600
(↓0.15)
1
(-)
23
(-)
17
(+4)
3
(-)
7
(+1)
0.214
(↓0.014)
2.500
(↓0.1)
6
(-)
巨人
540 0.556
(↑0.056)
1
(↑1)
32
(+4)
35
(+2)
7
(+1)
6
(+1)
0.244
(↓0.005)
3.870
(↑0.24)
7
(3↑)
ヤクルト
450 0.444
(↑0.069)
2
(↑1)
34
(+4)
36
(-)
9
(+1)
7
(-)
0.233
(↓0.003)
3.380
(↑0.44)
8
(3↑)
日本ハム
232 0.400
(↑0.15)
2
(↑1)
36
(+13)
24
(-)
9
(+1)
4
(+1)
0.288
(↑0.021)
3.390
(↑0.59)
9
(2↓)
中日
351 0.375
(↓0.054)
2.5
(-)
23
(+4)
35
(+5)
4
(-)
2
(-)
0.190
(↓0.003)
3.890
(↓0.14)
10
(2↓)
DeNA
242 0.333
(↓0.067)
2.5
(-)
26
(+1)
38
(+7)
6
(-)
4
(+1)
0.254
(↓0.015)
4.630
(↓0.28)
10
(2↓)
西武
240 0.333
(↓0.067)
2.5
(-)
32
(+6)
36
(+7)
4
(-)
6
(+4)
0.266
(↓0.008)
3.760
(↑0.33)
12
(-)
阪神
161 0.143
(↑0.143)
4
(↑1)
17
(+5)
37
(+4)
3
(-)
8
(+3)
0.203
(↑0.02)
4.840
(↑0.28)