楽天(★5対8☆)西武 =オープン戦1回戦(2019.03.09)・岡山県倉敷スポーツ公園野球場=
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西武
00302100281500
楽天
00000410051200
勝利投手:松本 航(1勝0敗0S)
(セーブ:増田 達至(0勝0敗1S))
敗戦投手:美馬 学(1勝1敗0S)
  DAZN
◆西武は、ドラフト1位ルーキーの松本航が4回無失点。堂々のピッチングを見せ、開幕ローテーション入りへ前進した。対する楽天は、島内がオープン戦4試合連続となるマルチヒットを記録。持ち前の打撃センスを発揮した。

◆楽天移籍後初めて古巣との対戦に臨んだ浅村栄斗内野手(28)は、2打数無安打1四球で交代した。 「3番二塁」でスタメン。オープン戦初登板となる西武ドラフト1位の松本航投手(22=日体大)に対し、第1打席は1死一塁から遊ゴロ併殺打、第2打席は見逃し三振に倒れた。 6回の第3打席はドラフト6位の森脇亮介投手(26=セガサミー)から四球を選び、代走を送られてベンチに退いた。

◆西武ドラフト1位の松本航投手(22=日体大)が、楽天浅村を完璧に封じ込めた。 まずは初回。1死一塁、カウント2-2からの6球目。内角低め141キロの直球でボテボテのゴロに斬り、併殺に打ち取った。 2回目の対戦は4回無死走者なし。2球で追い込むと、1球ボールをはさんでの4球目。外角低めへと144キロ直球をズバッと突き刺して見逃し三振に仕留めた。「あれはちょっと外でしたね」と自らも振り返るほど、わずかに外れていたようにも見えたが、伸びのある直球に審判の手が上がった。 4回を投げて、2安打無失点3奪三振と堂々の内容。「浅村さんはチームの中でも『抑えろ』的な感じだったですし。初球から強いスイングだったので、怖い印象がありました」と胸をなで下ろした。

◆6日から1軍に合流した楽天茂木栄五郎内野手がオープン戦初安打をマークした。 代走で途中出場し、最初の打席となった7回1死一、二塁から左腕斉藤大の直球を中前適時打。堅実な守備が売りのベテラン藤田らとの遊撃争いへ、まずは持ち前の打力を印象づけた。「体は万全。まだまだアピールが足りない。結果にこだわって、レギュラーが取れるように」と表情を引き締めた。

◆楽天美馬学投手(32)が4回7安打3失点の投球を猛省した。 失点した3回は先頭への四球から。「ストライクが入らないから(相手と)勝負してる感じが全くなかった。内容がなさすぎた」と切り捨てた。エース則本昂大が右肘のクリーニング手術を受けることが決まり、投手陣全体の奮起が求められる中で「こんなんじゃ(則本の分までと)言える状況じゃない。まずは自分のことをしっかり」と自らにムチを入れた。

◆楽天島内宏明外野手が、驚異的な高打率をマークしている。 9日に倉敷で行われた西武とのオープン戦で2安打。4試合通算で11打数8安打とし、打率は7割2分7厘まで上昇した。絶好調かと思いきや「たまたまです」。むしろ状態に不満があるという。「1日1日、タイミングの取り方を変えたりもして、結果は出ているけど、しっくり来てないんです。力も入らないし、もっと内容のあるヒットを打ちたい」と求める理想は極めて高い。 1軍での実績も踏まえれば左翼の定位置に最も近い立場だが「まだレギュラーじゃない。自分としてはケガをしてもいいくらいの気持ち(で必死にやっている)。それくらい、しっかりアピールしていかないと、1年間レギュラーとして戦えないですから」。強烈な覚悟と危機感が、打席で一撃必殺の集中力を生む。 連日の「1番左翼」で連日のマルチ安打。ブラッシュや浅村が台湾遠征中だった宮崎での練習試合で4番に入ったことを引き合いに出しながら「居心地、いいですね」と笑う。平石監督も「足もあるし、オプションの1つとして(1番起用も)なくはない」と新たな可能性を感じ取った様子だった。【亀山泰宏】

◆魅惑のコントロールで開幕ローテ入りを決めた。西武のドラフト1位松本航投手(22=日体大)が9日、楽天戦でオープン戦初先発。西武から移籍した浅村を併殺、見逃し三振に封じ込めるなど、4回2安打無失点3奪三振と好投した。140キロ中盤の直球を軸にした安定感抜群の内容に辻発彦監督(60)は「予定している」と開幕ローテ入りを明言。多和田、内海、榎田とアクシデントが続いた先発陣の救世主となる。    ◇   ◇   ◇    必殺の武器で惑わした。4回無死走者なし、松本航が浅村のバットを黙らせた。カウント1-2からの4球目。144キロ直球を外角低めに突き刺した。余裕を持って見逃させた瞬間、審判の右腕が上がった。三振。初回1死一塁からの併殺打に続き、1分間2300回転超の伸び上がる直球で斬り捨て「ちょっと外でしたね。でも低めに投げようと自分の意図通り投げられた」とうなずいた。 効果を増すためのイメージを植え付けていた。4回、浅村の後のブラッシュも外角低めカットボールで見逃し三振。「スライダーとカットは真っすぐの感覚で投げられた」と自在に操った。バッテリーを組んだ森も「とにかく制球が良かった。コントロールのいいイメージを審判につけられたから(見逃しに)すぐに腕が上がったと思う」と舌を巻くほど。3球以内で2ストライクに追い込んだのは打者14人中8度で、奪った3つの三振は全て見逃し。抜群の制球力とテンポで、有利な状況を作り続けた。 首脳陣の評価は制御不能なほど上昇した。圧倒的な内容に開幕ローテ入りを聞かれた辻監督は「予定している」と明言。「大したもんだよ。コースに投げられるし、バタバタしない。試合を作る力を持っている」とけが人などが多い先発陣の救世主として期待した。 次戦は中6日で16日の阪神戦(甲子園、午後1時開始)になる見込み。「何とか0に抑えられたのは収穫です。離脱しないようにしたいです」と開幕までの時間でさらに精度を上げていく。【島根純】

◆西武の辻監督は、15安打8得点と破壊力を見せつけた打線において献身的なプレーを称賛した。「今日は秋山の二ゴロ」と、三回無死二、三塁で秋山が狙って二ゴロを打って先制した場面を自ら挙げた。  秋山は「ああいうのがチームとして浸透してくれば。今狙ってやっておかないとシーズンでできない」と説明。六回無死二塁で金子侑が放った右前への適時打も進塁打を狙って生まれたもの。辻監督は「指示を出さなくてもそうやってくれるのはさすが」と頼もしそうだった。 西武・小野投手コーチ(松本航に) 「見ての通り。マウンドさばきがうまい」

◆楽天のオコエが2安打を放った。三回に先頭打者で俊足を生かして三塁内野安打を記録すると、六回2死一、三塁では左前へ適時打。「感覚はそんなに良くない。ただ、感触は良くなくても打てる打撃を求めている」とうなずいた。  田中が故障で離脱し、ルーキー辰己(立命大)と外野の定位置を争う。「ハングリー精神でやっている。とにかく結果を出すことにこだわる」と貪欲だった。

◆楽天の浅村はフリーエージェント(FA)で移籍後初めて古巣の西武と対戦し、2打数無安打に終わった。「意識は特になかった。自分のやれることをしっかりやるだけ」と淡々と話した。  昨季は自らが主将として引っ張り、パ・リーグ王者に輝いたチームに、オープン戦とはいえ5-8で打ち負けた。「やはり強い。このチームをたたかないと上に行けない」と痛感していた。

◆即戦力右腕が"一発回答"だ! 西武のドラフト1位・松本航投手(22)=日体大=がオープン戦初先発で楽天打線を4回2安打無失点に封じ、開幕ローテーション入りを確実にした。  「何とかゼロで抑えられたのは収穫。まだフォームがかみ合わなかったり、納得いく球が投げられなかったりした」  最速155キロの22歳はまだ満足がいかない様子だが、堂々のマウンドさばき。カットボールやツーシームなど持ち球全てを試し、相手打線から凡打の山を築いた。  対戦を楽しみにしていたという浅村は、ともに直球で遊ゴロ併殺打と見逃し三振に仕留めた。試合後に辻監督は「大したもの。ローテーションを予定している」と開幕ローテ入りを明言した。  次回は16日か17日の阪神戦(甲子園)で登板予定。「もうちょっと制球力を高めていきたい」とシーズンに照準を合わせ、調整を進める。 松本航の投球について西武・小野投手コーチ 「見ての通り。マウンドさばきがうまい」

◆楽天・オコエ瑠偉外野手(21)が2安打1打点と気を吐いた。  「ハングリー精神で臨みます。外野のすべてで出場できるように、結果を残すだけです」  「7番・中堅」で出場し、三回先頭で西武のD1位・松本航(日体大)から快足を生かして三塁内野安打。六回にブラッシュとウィーラーの適時打で3点を返し、なお2死一、三塁から左前適時打を放った。  プロ4年目の今季は、バレルゾーン(本塁打になりやすい打球速度と打球角度の組み合わせ)を意識した打法に着手し、結果につなげている。平石監督は「いいものを出してくれている」と評価。たくましさを増したオコエが新人だった2016年以来、3年ぶりの開幕1軍を目指す。 (広岡浩二)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
401 1.000
(-)
-
(-)
36
(+12)
15
(+5)
5
(+1)
0
(-)
0.313
(↑0.015)
3.000
(↓0.5)
2
(2↑)
ソフトバンク
410 0.800
(↑0.05)
0.5
(-)
20
(+4)
18
(+3)
4
(-)
2
(-)
0.233
(↓0.011)
3.600
(↑0.15)
3
(2↓)
ロッテ
310 0.750
(↓0.25)
1
(↓1)
22
(-)
12
(+1)
2
(-)
6
(-)
0.254
(↓0.05)
2.750
(↑0.58)
3
(2↓)
楽天
310 0.750
(↓0.25)
1
(↓1)
26
(+5)
15
(+8)
5
(-)
1
(-)
0.299
(↑0.009
3.500
(↓1.5)
5
(1↓)
ORIX
320 0.600
(↓0.15)
1.5
(↓1)
24
(+3)
17
(+10)
3
(-)
6
(-)
0.296
(↑0.001)
2.000
(↓0.75)
6
(2↑)
巨人
340 0.429
(↑0.096)
2.5
(-)
25
(+10)
32
(+3)
5
(-)
5
(+2)
0.253
(↑0.015)
4.570
(↑0.28)
6
(2↑)
中日
340 0.429
(↑0.096)
2.5
(-)
18
(+1)
29
(-)
3
(-)
2
(-)
0.188
(↓0.013)
4.140
(↑0.69)
8
(2↓)
DeNA
232 0.400
(↓0.1)
2.5
(↓1)
25
(+5)
31
(+12)
6
(+1)
3
(-)
0.269
(↑0.024)
4.350
(↓1.41)
8
(3↑)
西武
230 0.400
(↑0.15)
2.5
(-)
26
(+8)
29
(+5)
4
(-)
2
(+1)
0.274
(↑0.033
4.090
(↓0.23)
10
(3↓)
ヤクルト
350 0.375
(↓0.054)
3
(↓1)
30
(+3)
36
(+4)
8
(-)
7
(+1)
0.236
(↓0.009)
3.820
(↑0.21)
11
(3↓)
日本ハム
122 0.333
(-)
2.5
(↓0.5)
18
(+3)
17
(+3)
6
(+2)
2
(+1)
0.274
(↓0.002)
3.270
(↑0.07)
12
(-)
阪神
051 0.000
(-)
4.5
(↓0.5)
11
(+3)
30
(+3)
3
(-)
4
(-)
0.187
(↑0.001)
5.510
(↑0.56)