オリックス(★4対5☆)ヤクルト =オープン戦2回戦(2019.03.06)・大阪ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ヤクルト
1010001205810
ORIX
0020010014920
勝利投手:寺原 隼人(1勝0敗0S)
(セーブ:田川 賢吾(0勝0敗1S))
敗戦投手:山田 修義(0勝1敗0S)
  DAZN
◆オリックスは先発・松葉が5回3安打2失点の好投。開幕ローテーション入りに向け、結果を残した。一方のヤクルトは、先発候補の高橋と寺原が登板。高橋が4回2失点、寺原が4回1失点の投球で、そろってアピールに成功した。

◆開幕ローテ入りを狙うオリックス松葉貴大投手が5回を投げ3安打2失点(自責点0)と粘りの投球をみせた。 最速142キロの直球と変化球で緩急を使い、5三振を奪った。初回と3回に味方の失策も絡み、相手に得点を与えるも、打者の内角を中心に攻める投球で最少失点で切り抜けた。昨季は自己ワーストの8試合の出場にとどまり、2勝1敗で防御率5・20と悔しいシーズンになった。巻き返しを狙う左腕がアピールを続ける。

◆ヤヤクルトは小川監督が「ローテーションに入ってもらわないと困る」と話す4年目の高橋奎二投手(21)が先発。毎回走者を出したが4回4安打2失点(自責1)となんとか踏ん張った。 初回、2回と2死から安打で走者を出した。3回は2安打に捕逸や野選が絡んで2失点。それでも直球で頓宮から見逃し三振を奪い、最後の4回は二塁走者をけん制で刺すなど傷口は広げなかった。 登板後は「変化球が全部ダメでカーブ、スライダーは1球も入らなかった。ちょっと力みがあり、前に突っ込んで投げてしまい最後まで修正できなかった。真っすぐ自体はそこそこの球はいってたと思うんですけど、球速自体はそれほど出てないですし、納得したボールはなかった」と反省した。 小川監督も「ボールが暴れすぎじゃないかな。もともとボールのキレで打ち取るタイプだから制球がどうこうじゃないけど、それにしてもストライク、ボールがはっきりしていた。ローテーション? 今日の試合だけで決まるわけじゃない。まだこれからでしょ」と話した。

◆開幕ローテ入りを狙う7年目のオリックス松葉貴大投手が5回3安打2失点と粘った。 初回と3回に味方の失策も絡んで失点したが、緩急を使い内角を中心に攻める投球でともに傷口を最少にとどめた。「キャンプからいい状態できている。若い選手には負けたくない。自信を持ってやり続けていきたい」。 昨季は自己最少の8試合登板で2勝1敗。巻き返しを狙う左腕がアピールを続ける。

◆オリックス3年目の助っ人マレーロが2年連続の開幕スタメンへアピール打を放った。ヤクルト戦に5番一塁で先発。6回無死二塁で寺原が投じた1ボールからの2球目、外角変化球を引っ張り、左中間へ一時勝ち越しとなる適時二塁打を放った。「前の打席でタイミングが遅れ気味だったからうまく修正することができた」と対応力をみせつけた。 アッパースイングだった軌道をレベルスイングに変えた今季は好調を続けている。キャンプは紅白戦など10試合で20打数9安打、2本塁打で、オープン戦は5日ヤクルト戦も2打数2安打。実戦12試合で25打数12安打、2本塁打と安定しており、西村監督は「良いものを出してくれている。好調を維持してもらえたら」と評価。同じ野手のメネセス、ロメロと争う外国人枠を貪欲に狙いにいく。

◆「7番三塁」でスタメン出場したヤクルト村上宗隆内野手(19)が勝ち越しの一打を放った。 3-3の同点で迎えた8回2死二塁、左腕山田から中越え適時二塁打。「打ったのはストレートです。何とかしたい打席でしたので食らい付いていきました。結果となって良かったです。今はセンター中心に逆方向を徹底してやっているので課題をつぶしていけるようにしたい」と話した。 村上は3月に入ってからのオープン戦全4試合で4戦連続安打と好調。小川監督も「あそこの場面で良く打った。逆に左(投手)の方が打てるんじゃないかな」とたたえた。 ただ本人は第2、3打席での三振は反省。「まだ三振も多いですし、もっともっと内容の多い打席を増やしていきたい」と気を引き締めなおして帰路に就いた。

◆オリックス西村徳文監督が3回にリクエストを成功させた。無死一塁で西浦が遊ゴロを転がし、一塁走者の福田が二塁封殺の判定。 しかしリプレー検証で判定が覆った。その後1死満塁から吉田正が中犠飛を放ち、得点につながった。西村監督は「オープン戦であろうがセーフに見えた。エンドランで行きましたけど、(ゴロは)センターラインを避けないといけない」と打者の西浦に注文をつけた。

◆ヤクルト先発の高橋は4回を投げ、4安打を浴びて2失点。目標とする先発ローテーション入りへはややアピール不足だった。失点した三回は捕逸も絡んだが「変化球でストライクが取れなかった。無駄なボールが多く、リズム良く投げることができなかった」と反省の言葉を並べた。  京都・龍谷大平安高で2014年春の甲子園大会優勝に貢献し、16年にドラフト3位で入団。昨季にプロ初勝利を挙げ、先発の一角として期待される成長株だ。チーム内の競争が続く中「まだまだ課題があるので、しっかり練習する」と気を引き締めた。

◆オリックスは2年目で主将に就いた福田が5日に続いてタイムリーを放った。三回無死三塁から変化球を捉えて右前に運び「とにかくシンプルに、自分のスイングをすることだけを考えて打ちにいけたことがいい結果につながってくれた」と納得顔で振り返った。  この日も1番打者の起用に応えた。走攻守、高いレベルで力を発揮する内野手に、西村監督は「いいものを出してくれている。キャプテンとして託している。引っ張ってくれたらいい」と信頼を寄せた。

◆先発ローテーション入りを狙うヤクルトの寺原が4回を1失点(自責点0)にまとめた。2番手で五回から登板。右打者の内角に食い込むシュートがさえ、直球も147キロをマークした。  ソフトバンクを戦力外となり、今季からヤクルトで再出発したベテランは好アピールしても「この結果を生かさないといけない。次の投球がより大事になる」と表情を緩めることはなかった。小川監督は「まとまっていたね」と安定感を評価した。 村上(八回の適時二塁打で4試合連続安打) 「これまでやってきたことができてきている。結果を出すことだけを考えて、目の前の一打席に臨みたい」 荒木(七回に適時三塁打) 「自分のスイングができた打席だった」

◆ヤクルト・坂口智隆外野手がオリックス戦(京セラ)の一回の走塁で送球を左脇腹に受け、直後の守備からベンチに退いた。病院には行かない予定。

◆ヤクルト・青木がオープン戦初打点を挙げた。一回は中前打で出塁。三回1死三塁から相手左腕、松葉の外角カットボールを中前にはじき返し、「得点圏に走者がいたので、かえすつもりで打席に入った。オープン戦とはいえ、うれしい」と満足げに話した。37歳は3打数2安打で順調な調整ぶりを示した。

◆2年目の福田が、開幕スタメンをほぼ手中に収めた。0-2の三回無死三塁で右前適時打。「自分のスイングをすることだけを考えて打ちにいけたことが、いい結果につながってくれた」と振り返った。遊撃か二塁か未定だが、打順は1番が決定的。西村監督も「ずっといいものを見せてくれている。1番で福田が出るとチームが盛り上がる」と期待を寄せた。

◆4-5でオープン戦初黒星。西村監督は守備のミスに苦言を呈した。暴投や失策だけでなく、挟殺プレーで2度もアウトにし損ねる場面があり「結果、アウトにはなったんですけど、もっと早くアウトにしないといけない。あした(7日)練習をやります。チームとしてやっていかないといけない」と指摘した。

◆10代とは思えない風格が既に漂っている。ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が3-3の八回、2死二塁から中越えの適時二塁打を放ち、勝利を引き寄せた。  「センター中心に打ち返していこうと思っていた。何とかしたい打席だったので食らいついていきました」  左腕・山田の外角へのスライダーを捉え、二塁ベース付近で両手をポンッとたたいた。八回は先頭の渡辺が四球で出塁し、小川監督が次打者の上田にオープン戦でチーム初となる犠牲バントを指示。得点圏へ走者を進めたところで、大砲が期待に応えた。  これで4試合連続安打とした村上だが、9、10日に行われるメキシコとの強化試合で日本代表「侍ジャパン」のトップチームに初選出されている。それでも先を見ず「今は目の前の結果、一打席一打席に集中してやっている」と代表での離脱前最後となる、7日の試合で結果を残すことだけを考えている。  小川監督は「勝負強いというか、あの場面でよく打った」と高く評価したが、村上は「まだ三振も多いし、内容のある打席を増やしていかないと」と自らに言い聞かせた。高みを目指し、今はひたすら研鑽(けんさん)を積む。 (横山尚杜) 先発で4回4安打2失点のヤクルト・高橋 「変化球でストライクが取れなかった。無駄なボールが多く、リズム良く投げることができなかった」

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
300 1.000
(-)
-
(-)
22
(+10)
11
(+7)
2
(+2)
6
(-)
0.304
(↑0.001)
3.330
(↓1.33)
1
(-)
楽天
200 1.000
(-)
0
(-)
14
(-)
6
(-)
5
(-)
0
(-)
0.303
(-)
2.500
(-)
1
(-)
広島
301 1.000
(-)
0
(-)
24
(-)
10
(-)
4
(-)
0
(-)
0.298
(-)
2.500
(-)
4
(1↑)
ソフトバンク
310 0.750
(↑0.083)
0.5
(↓0.5)
16
(+5)
15
(+2)
4
(+1)
2
(-)
0.244
(↑0.008)
3.750
(↑0.58)
5
(4↓)
ORIX
110 0.500
(↓0.5)
1.5
(↓1.5)
9
(+4)
6
(+5)
1
(-)
2
(+1)
0.303
(↓0.052)
2.000
(↓1)
5
(3↑)
ヤクルト
330 0.500
(↑0.1)
1.5
(↑0.5)
27
(+5)
27
(+4)
8
(-)
6
(+1)
0.251
(↓0.002)
3.780
(↑0.58)
7
(1↑)
巨人
230 0.400
(-)
2
(-)
14
(-)
22
(-)
4
(-)
3
(-)
0.236
(-)
4.300
(-)
7
(4↑)
中日
230 0.400
(↑0.15)
2
(↑0.5)
17
(+5)
24
(+2)
3
(+2)
2
(-)
0.216
(↑0.009)
4.800
(↑0.7)
9
(3↓)
DeNA
122 0.333
(↓0.167)
2
(↓0.5)
15
(+2)
19
(+5)
4
(+1)
3
(-)
0.239
(↓0.007)
3.560
(↓0.47)
9
(3↓)
日本ハム
121 0.333
(↓0.167)
2
(↓0.5)
15
(+7)
14
(+10)
4
(+1)
1
(-)
0.276
(↑0.036)
3.340
(↓2.3)
11
(1↓)
西武
130 0.250
(↓0.083)
2.5
(↓0.5)
18
(+2)
24
(+5)
4
(+1)
1
(-)
0.241
(↓0.021)
3.860
(↑0.47)
12
(-)
阪神
040 0.000
(-)
3.5
(-)
7
(-)
20
(-)
3
(-)
3
(-)
0.200
(-)
5.630
(-)