巨人(☆5対4★)ヤクルト =オープン戦1回戦(2019.03.02)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:吉川 光夫(1勝0敗0S)
敗戦投手:風張 蓮(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】塩見 泰隆(1号・6回表ソロ),村上 宗隆(1号・7回表2ラン),西浦 直亨(1号・7回表ソロ)
【巨人】岡本 和真(1号・9回裏2ラン)

  DAZN
◆巨人は、先発・菅野が3回を完璧に抑える投球。今季初となる本拠地登板で貫禄を示した。一方のヤクルトは、塩見と村上がオープン戦初本塁打を記録。レギュラー獲得を目指す2年目野手が、そろって結果を残した。

◆移籍後初めて本拠地に登場した巨人2番丸佳浩外野手が、大歓声の中で先制適時二塁打を放った。 3回1死一塁から一塁走者の吉川尚がスタートし、遊撃手のベースカバーで大きく空いた三遊間を破った。「尚輝が動いてくれたのでヒットゾーンが広がりました。尚輝に感謝です。ありがとう」と喜んだ。第3打席でも中前打を放ち、3打数2安打1打点でお役御免となった。

◆巨人は菅野、ヤクルトは小川が先発。巨人は3回、丸の適時二塁打で先制。ヤクルトは7回、村上、西浦の2者連続本塁打で逆転。巨人は9回、岡本がサヨナラ本塁打。試合は5-4で巨人が勝利

◆巨人菅野智之投手(29)が、実戦2試合目で早くも完璧な投球を披露した。 オープン戦のヤクルト戦に先発し、打者9人をわずか39球でパーフェクトに抑えた。今季初登板となった2月23日の楽天戦では2点を失ったが、1週間で修正。エースが貫禄を見せつけた。 菅野が力感のないフォームから、威力のあるボールを投げ込んだ。1回、ヤクルト先頭の坂口に対し、148キロの直球を投げ、2球目には今季テーマに掲げる高めの直球。カウント1-2から、ラストは148キロの直球で空を切らせた。2番青木には初球の145キロで三ゴロ、3番山田哲も148キロの高め直球で捕邪飛にねじ伏せた。 菅野 ある程度は前回の反省を生かしながら、投げられた。前回よりは良かったです。 菅野らしさが詰まった投球だった。前回登板の2月23日の楽天とのオープン戦は今季初の実戦登板で「少し、意気込みすぎた。自分をコントロールできなかった」と2回2失点。直球の平均球速は148キロも、少し制球が乱れたが、この日は両コーナーにボールを投じた。 先発マスクの小林との息もピッタリだった。1回は10球中7球が直球だったが、2回以降は変化球多めの配球に変更。2回は14球中9球、3回も15球中9球が変化球だった。「(小林が)やろうとしているところは伝わった」。毎回の3奪三振、3回をわずか39球で無失点に抑えた。 対ヤクルトのノーヒット記録も"更新"した。昨年のクライマックス・シリーズのヤクルト戦で同シリーズ史上初のノーヒットノーランを達成。この日も無安打を継続し、12イニングに更新した。相性の良さを聞かれ「そんなことないです。打線がいいチーム。油断はできないですし、しっかり引き締めて」と話した。 次回登板に向け、エースは力を込めた。「求めるところはまだ先。結果はゼロでしたが、まだまだやるべきことはたくさんあります」。飽くなき探求心を持ち、広島との開幕戦に照準を合わせる。【久保賢吾】

◆巨人の守護神候補として期待されていた鍬原拓也投手が、2本塁打を浴びるなど1回3失点で降板した。 2月26日の中日戦でも1回5失点と炎上。原監督は「制球力がない。あれだけ(ボールの)勢いがあるけど、サイドなのか高低なのか。少なくてもどちらかはないとね」と課題を指摘した。

◆巨人岡本和真内野手が、劇的なサヨナラ2ランを放ち、オープン戦の本拠地初戦を白星で飾った。 1点を追いかける9回1死一塁から、スライダーを右翼席に運んだ。5回の2点適時三塁打を含む2安打4打点の活躍。侍ジャパンでも中軸候補に挙がる大砲が文字通り、4番の仕事で3万9322人の大観衆を沸かせた。 岡本は外角のスライダーに踏み込んだ。1点を追う9回1死一塁、大歓声とともに上がった飛球は、吸い込まれるように右翼席に飛び込んだ。5回には、1軍では初となる2点適時三塁打を右方向に放ち「ある程度、(体が)後ろに残った状態で振り切れた。右方向にああいう打球がいくのは、ちゃんと振れている証拠」と冷静に振り返った。 ベンチで見つめる原監督をもフルスイングで惑わせた。サヨナラ弾の直前、外角に外れるスライダーを豪快な空振り。「外角のストライクゾーンは見えてない、インサイドを狙っているような雰囲気でね。どこまで三味線をひいているのかなという感じ」のスイングから、直後の外角スライダーを右翼席に運んだ。 岡本 ちょっとヤマを張ったというか...。でも、僕、何も考えてないんで。その辺は企業秘密です。 試合後の取材でも、岡本ワールドで「三味線をひいた」。1、3回の打席では内角を攻められ、ともに凡退。5回の三塁打は3球で追い込まれながら、ファウルでタイミングを合わせ、はじき返した。「まだまだ精度を上げていかないと」と試合後はすぐに気持ちを切り替え、室内ブルペンでバットを振った。 シーズン、オープン戦でも自身初のサヨナラ弾で、オープン戦では巨人では98年の清原以来21年ぶり。逆転サヨナラ弾は76年の王以来、43年ぶりの記録だった。「最高の結果ですが、開幕でもっといいものを出せるように」と気を引き締め、汗びっしょりでロッカールームに戻った。【久保賢吾】 ▼岡本が逆転サヨナラ本塁打。オープン戦のサヨナラ本塁打は18年3月20日川島(ソフトバンク)以来だが、巨人では98年3月18日阪神戦の清原以来、21年ぶり。清原は同点からで、巨人の逆転サヨナラ本塁打は76年3月25日王が阪神戦でスコア8-9からサヨナラ2ランを打って以来、43年ぶりだ。これまで岡本は公式戦、オープン戦を通じてサヨナラ安打がなく、この1発が自身プロ入り初のサヨナラ安打となった。

◆ヤクルトのドラフト1位清水昇投手(22=国学院大)がしびれるオープン戦デビューを果たした。3番手として2イニングを投げ、被安打3で無失点に抑えた。 6回は代打阿部を中飛とし、7回には2四球もからみ2死満塁のピンチを招いたが、立岡を146キロ低めの直球で遊飛でしのいだ。「歓声がすごかったけど、集中できた。場面に合わせて、どの投球をするかが大事。これから野球勘を鍛えていきたい」と話した。

◆今年は、ヤングヤクルトがチームを引っ張る! 巨人戦でスタメン出場した2年目の若手2人が本塁打でファンを魅了した。 まずは0-3で迎えた6回1死、塩見泰隆外野手(25)が逆方向へ今季1号を放った。巨人野上の初球、139キロ外角の直球を右翼席へ飛ばした。5回まで1安打に抑えられていた打線に勢いを与える、鮮やかな1発。「無我夢中で、がむしゃらに打ったら入ったというような感じです」と振り返った。 7回には、燕のゴジラが目覚めた。村上宗隆内野手(19)が1-3で迎えた7回2死二塁、フルカウントから巨人3番手鍬原の6球目126キロ外角のシンカーを捉えた。左翼席へ今季1号の同点2ラン。技ありの1発に「追い込まれていたので、ボールに食らいつこうと思っていた」と胸を張った。 厳しいキャンプを乗り越えた成果が出た。塩見も村上も、午前8時半からの早出練習にフル参加。石井琢打撃コーチの「技術練習の前に、下地を作る。下ごしらえ」で己を鍛え上げた。塩見は当初、ハンマー投げのように空高く放り投げる「バット投げ練習」で苦戦したが、内側から出すなど工夫を凝らし「飛ぶコツが分かった」と、体の使い方を習得した。村上は個別でのゴルフスイングや、自らボールを上げノックバットで打つ練習に熱心に取り組んだ。バットの軌道を特に意識した結果「すべてがとてもいい練習」と手応えをつかんでいた。石井琢朗打撃コーチは「若い選手が結果を出してくれたのは収穫。自信にしてくれれば」と話した。若燕たちが、頼もしくなっている。【保坂恭子】

◆8回から登板した3年目左腕の巨人大江竜聖投手が3者凡退に抑え、今春の実戦で継続しているパーフェクト投球を打者23人、7回2/3まで伸ばした。「真っすぐはバランス良く投げられました。スライダーが課題です」と言った。 吉川光も9回を3者凡退に抑え「しっかりバッターと勝負できた」。原監督は「2人は非常にいい階段を上ってくれている」と高評価した。

◆巨人丸佳浩外野手が本拠地デビュー戦でヒーロー級の活躍を見せた。3回1死一塁、一塁走者の吉川尚がスタートするとヤクルト原の144キロのシュートに反応。遊撃手の二塁ベースカバーで大きく空いた三遊間を破り、先制適時二塁打を放った。"ヨシマル"でヒットエンドランを見事に遂行し「尚輝が動いてくれたのでヒットゾーンが広がりました」と1点をもぎ取った。 大歓声を力に変えた。3回の出ばやしでは歌手LiSAの「だってアタシのヒーロー。」を使用。人気アニメ「僕のヒーローアカデミア」のエンディング曲に乗せて、勝負強さを発揮した。5回にも中前打を放ち、3打数2安打1打点と大暴れ。約4万人の声援を浴び「これだけの大歓声にびっくりした。見に来てくれた人に結果で応えたかった」とうなずいた。 原監督も先制の場面を振り返り「エンドランという形でね。あそこにガチンと強い打球が打てる。教本として残しておきたい」と大絶賛。まさに球場中の期待に応えるヒーローだった。

◆巨人の丸が2日、ヤクルトとのオープン戦(東京ドーム)で移籍後初めて、本拠地での試合を迎えた。  「2番・中堅」で先発出場し、三回1死一塁から左中間へ先制の適時二塁打。ヤクルトで開幕投手を務める小川からの一打に「(打ったのは)シュートかツーシームですかね。(一走の吉川)尚輝が動いてくれていたので(三遊間の)ヒットゾーンが広がりました。尚輝に感謝です。ありがとう」と振り返った。五回に中前打を放ち、3打数2安打1打点だった。

◆開幕戦となる3月29日の阪神戦(京セラドーム)での先発が決まっているヤクルト・小川泰弘投手(28)が2日、巨人とのオープン戦(東京ドーム)に先発し2回2安打無失点で2奪三振だった。  一回、先頭の吉川尚に右翼線へ二塁打を浴びたが、続く丸を空振り三振、坂本勇を二ゴロ、岡本を三飛に打ち取り立ち上がった。二回は二死から陽に三ゴロ内野安打を打たれたが、続く中島を三ゴロに打ち取った。  3年ぶり4度目の大役を務める右腕は「前回の反省をいかして何とかゼロに抑えられた。低めを意識して一球に集中して投げられた」と納得の表情を浮かべた。

◆巨人の岡本和真内野手(22)が2日、ヤクルトとのオープン戦(東京ドーム)で2点三塁打を放った。  五回2死二、三塁から右翼フェンスを直撃する一打に「(打ったのは)カットボールだと思います。チャンスで打つことができて良かったです」と笑顔。昨季途中から4番に座り、今季も主砲の働きが期待されている。

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(25)が巨人とのオープン戦(東京ドーム)に「9番・左翼」で先発し、六回に野上から右翼席へオープン戦1号を放った。  これで実戦8試合連続安打となった塩見は「無我夢中でがむしゃらに打ったら入ったという感じです。結果がホームランになってよかったです」と振り返った。

◆巨人の岡本が逆転サヨナラ2ランを放った。3-4の九回1死一塁で、風張の外角高めの変化球を引きつけて右越えへ運び「ああいう打球が行くのはいいこと」と笑顔で喜んだ。  五回にも外角の速球を打ち返し、右翼フェンス直撃の2点三塁打とした。右方向へ大きな打球を続けて2安打4打点と活躍し「外のボールは突っ込むと力が伝わらない。(軸足に体重が)残った状態で振り切ったので伸びた」と手応えを口にした。

◆開幕投手を務める巨人の菅野は3回を完璧に抑えて3三振を奪い、ヤクルト打線を寄せ付けなかった。直球を両コーナーに投げ分けることをテーマにし「ある程度はできた。変化球も良かった」と一定の手応えをつかんだ様子だ。  実戦初登板だった23日の楽天とのオープン戦では球がばらついたが、きっちりと修正。「求めるところはまだ先。まだやるべきことはある」と話した。

◆二松学舎大付高から巨人に入団して3年目の左腕、大江が八回に登板し、三者凡退に封じた。実戦5試合で7回2/3を無失点。1安打も許さず、23人連続でアウトを取っている。「クイックもうまく使えたし、直球もバランス良く投げられた」。過去に1軍登板機会はないが、中継ぎとして勝ちパターン入りを目指す20歳は「課題はスライダー。次の登板までに修正したい」と反省した。

◆巨人は2日、ヤクルトとのオープン戦(東京ドーム)に5-4でサヨナラ勝ちした。フル出場の4番・岡本和真内野手(22)が九回、右越えへシーズンを含めて自身初となるサヨナラの逆転2ランを放った。  五回には1軍では初の三塁打となる右越えの2点三塁打を放つなど2安打4打点と絶好調。「サヨナラホームランというのは最高の結果。右方向にああいう打球が飛ぶのは、ちゃんと振れている証拠」と納得の手応えを語った。  一方、投手陣は先発した菅野智之投手(29)は3回を完全に封じ込め、対ヤクルトでは昨季から23イニング連続無失点と文句のない仕上がりを見せた。しかしリリーフ陣は七回に鍬原が村上、西浦に2者連続で被弾するなど4失点をすべて本塁打で献上。原監督は自ら失点シーンに言及し、「反省するべきところ。やっぱり東京ドームという球場の意識を高めることが、投手は大事だと思いますね」と、比較的狭く、本塁打が生まれやすい本拠地での投球に工夫を求めた。

◆二松学舎大付高から入団して3年目の左腕、大江が八回に登板し、三者凡退に封じた。実戦5試合で7回2/3を無失点。1安打も許さず、23人連続でアウトを取っている。「クイックもうまく使えたし、直球もバランス良く投げられた」。過去に1軍登板機会はないが、中継ぎとして勝ちパターン入りを目指す20歳は「課題はスライダー。次の登板までに修正したい」と反省も忘れなかった。

◆3年ぶりの開幕投手が決まっているヤクルト・小川泰弘投手(28)が先発し、2回2安打無失点。最速144キロの直球を中心に、強力な巨人の新打線を封じた。  「前回(登板)の反省を生かして、何とかゼロに抑えられた。低めはかなり意識した部分。一球に集中して投げられた」  一回は昨季までの左脚を胸まで高く上げる投球フォームで、二回はキャンプから取り組んでいる左脚の上げ幅をやや落とす新フォームを試した。  キャンプから試行錯誤しているフォームについて、「工夫の一つ。打者のタイミングを外して打ち取っていきたい」と見事に2種類を使い分けた。  見据えるのは3月29日の開幕戦となる阪神戦(京セラ)だ。4度目の大役へ、ライアンが調子を上げてきた。

◆D1位・清水(国学院大)がオープン戦初登板で2回を3安打無失点。六回からマウンドに上がり、七回は二死満塁のピンチを招きながらも立岡を遊飛に打ち取った。清水は「結果ゼロで抑えられたのはよかった」と安堵(あんど)の表情。直球の最速は146キロを計測し、ボールも低めに集まり「低めに投げていくのが自分のスタイル。場面に応じて自分の投球ができるように」と先も見据えた。

◆広島からFA権を行使して加入した丸が「2番・中堅」で本拠地デビューし、2安打1打点。三回に左中間へ先制の適時二塁打を放ち、「(一走の吉川)尚輝が動いてくれていたので(三遊間の)ヒットゾーンが広がりました」と感謝した。五回は中前打。緊張はあったというが「大歓声にビックリしたけど、やりがいがある。結果で応えたい」と前を向いた。

◆巨人は2日、今季の本拠地初戦となったヤクルトとのオープン戦(東京ドーム)で5-4のサヨナラ勝ち。先発の菅野智之投手(29)は3回無安打無失点。ヤクルト打線を昨年10月のクライマックスシリーズ(CS)から12回連続無安打に封じるなど、万全な調整ぶりを披露した。  圧巻の投球だ。今季からエースナンバー「18」を背負う菅野が、今季初の本拠地でベストオーダーに近い燕打線を、3回パーフェクトに封じた。  「先頭の坂口さんにいいイメージで投げられましたし、前回より、よかったです。ただ、求めるところはまだまだ先。結果的に0で抑えましたけど、まだやるべきことはあるなと思います」  今季2度目の実戦。テーマは明確だった。一、二回は外角高めに最速150キロの直球を投げ込み、スライダーとフォークボールで翻弄。三回は120キロ台のカーブを織り交ぜ、39球で役目を終えた。  昨季2位のヤクルトに強い。昨年6月22日の同カードの五回から、ノーヒットノーランを達成したCSとこの日を含める、23回連続無失点。CSからは12回連続無安打だが、「油断はできない。対策を練ってチーム単位で攻めてくる」と気を引き締めた。  3月29日の広島との開幕戦(マツダ)で大役を務める大黒柱。オープン戦で修正を加えながら、チームを5年ぶりのV奪回まで導く。 (吉村大佑) 2番手で3回2安打1失点の巨人・野上 「(塩見に浴びた)ホームランはもったいなかった。見つかった課題を次回の登板までに修正していく」

◆巨人は2日、今季の本拠地初戦となったヤクルトとのオープン戦(東京ドーム)で5-4のサヨナラ勝ち。九回に4番・岡本和真内野手(22)の逆転2ランで劇的な勝利を飾った。主砲は五回に2点三塁打を放つなど、2安打4打点をマーク。先発の菅野智之投手(29)は3回無安打無失点。ヤクルト打線を昨年10月のクライマックスシリーズ(CS)から12回連続無安打に封じるなど、万全な調整ぶりを披露した。  本塁に生還した岡本は、先輩たちから頭をバシバシとたたかれる手荒い祝福に苦笑いした。今季の本拠地初戦。3万9322人の大観衆が新生巨人に逆転勝利に酔いしれた。  「サヨナラホームランというのは最高の結果。でも、もっといいものを開幕でも出せるようにやりたい」  1点を追う九回1死一塁。ヤクルト5番手、風張が投じた外角スライダーを右翼席に運んだ。「右方向にああいう打球が飛ぶのは、ちゃんと振れている証拠」と納得の一発はオープン戦、シーズンを通じて自身初のサヨナラ弾。巨人のオープン戦ではサヨナラ弾は1998年3月の清原以来、実に21年ぶりだった。  春季キャンプ中にフルスイングを重視して振り込んだ効果が早くも結果に表れた。那覇での2次キャンプ終盤には、猛練習を手伝ってくれた1軍帯同の打撃投手8人全員にトレーニング用のTシャツをプレゼント。打撃は豪快でも、細やかな気配りも見せる"愛される4番"だ。  かつての4番、原監督も絶賛した。1打席目に内角攻めを受け、その後は内角にヤマを張ったようなスイングを交えながら、外角球を狙い澄まして逆方向へ打った22歳の駆け引きのうまさに、「われわれ的に言うと、どこまで"三味線"を弾いているのかなと。三味線(を弾く)という言葉は、今は使わないよね」と笑った。  日本ハム・清宮、ヤクルト・村上とともに主軸候補として9、10日の侍ジャパン・メキシコ戦に招集されている22歳。原巨人の若き4番は、確実にスケールアップしている。 (谷川直之)

◆ついに"1号"が飛び出した。ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が七回2死二塁、逆方向の左越えにオープン戦1号を放った。  「今、やっていることをしっかり打席の中で取り組めるようにやっている。必死に食らいついていこうと思ってスイングしました」  フルカウントから、巨人・鍬原(くわはら)が投じた外角低めのシンカーを捉え、ヤクルトファンが待ち構える左翼席最前列に運んだ。  オフは青木の米ロサンゼルス自主トレに同行し、体をいじめ抜いた。2月の沖縄・浦添キャンプから紅白戦、練習試合を通じて、計11試合、40打席目でようやく"今季初アーチ"が生まれた。  2月28日から34歳の大引が2軍から合流し、三塁手争いは激化している。「まだまだ足りないところがある」とレギュラー取りを狙う19歳に対し、小川監督は「今後は結果も大事になってくる」とさらなる活躍を求めた。  九州学院高時代に通算52本塁打の大砲は日本代表として9、10日のメキシコ戦(京セラ)に臨む。「もっといい内容、スイングをして結果を残していきたい」と村上。未来の4番は、一発だけでは満足していない。 (横山尚杜) 六回に1号ソロを放ったヤクルト・塩見 「無我夢中でがむしゃらに打ったら入った感じ」 七回にオープン戦1号ソロを放ったヤクルト・西浦 「オープン戦でも結果を出さないといけない立場。いいところは継続していきたい」

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
100 1.000
(-)
-
(-)
3
(-)
1
(-)
0
(-)
4
(-)
0.229
(-)
1.000
(-)
1
(-)
楽天
200 1.000
(-)
0
(-)
14
(-)
6
(-)
5
(-)
0
(-)
0.303
(-)
2.500
(-)
1
(-)
ソフトバンク
100 1.000
(-)
0
(-)
1
(-)
0
(-)
0
(-)
0
(-)
0.185
(-)
0.000
(-)
1
(-)
広島
101 1.000
(-)
0
(-)
10
(-)
5
(-)
0
(-)
0
(-)
0.301
(-)
2.500
(-)
5
(2↓)
巨人
210 0.667
(↑0.167)
0
(↓0.5)
11
(+5)
12
(+4)
3
(+1)
2
(-)
0.289
(↑0.015
3.670
(↓0.17)
6
(5↓)
DeNA
111 0.500
(↓0.5)
0.5
(↑0.5)
13
(+1)
14
(+6)
3
(-)
3
(-)
0.282
(↓0.074)
4.150
(↓1.15)
6
(-)
日本ハム
110 0.500
(↑0.5)
0.5
(↓0.5)
8
(+6)
4
(+1)
3
(+2)
1
(+1)
0.277
(↑0.027)
1.590
(↑1.79)
8
(5↓)
ヤクルト
120 0.333
(↓0.167)
1
(↓0.5)
15
(+4)
16
(+5)
6
(+3)
4
(+1)
0.237
(↓0.044)
5.470
(↑0.03)
8
(5↓)
中日
120 0.333
(↓0.167)
1
(↓0.5)
9
(+1)
13
(+3)
1
(-)
1
(-)
0.205
(↓0.032)
4.330
(↑0.67)
10
(-)
西武
010 0.000
(-)
1
(-)
1
(-)
6
(-)
0
(-)
1
(-)
0.212
(-)
3.000
(-)
10
(4↓)
阪神
030 0.000
(-)
2
(↓0.5)
5
(-)
13
(+1)
2
(-)
3
(+2)
0.211
(↓0.008)
4.880
(↑1.87)