ヤクルト(☆6対0★)阪神 =リーグ戦24回戦・明治神宮=
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阪神
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ヤクルト
31001010X6901
勝利投手:石川 雅規(7勝6敗0S)
敗戦投手:岩貞 祐太(7勝10敗0S)

本塁打
【ヤクルト】バレンティン(37号・5回裏ソロ)

  DAZN
◆ヤクルトは初回、バレンティンと雄平の連続適時打などで3点を先制する。4-0として迎えた5回裏には、バレンティンのソロで追加点を挙げた。投げては、先発・石川が5回無失点で今季7勝目。敗れた阪神は、先発・岩貞が試合をつくれず、打線も5安打無得点と沈黙した。

◆ヤクルトのウラディーミール・バレンティン外野手(34)が、DeNAソトに3本差に迫る37号ソロを放った。 5回1死から、阪神望月の真ん中低めに入った152キロの直球を右中間スタンドにたたき込んだ。 レギュラーシーズンは残り2試合。「センター方向に理想のバッティングができました。追加点がほしかったしチームにとっても良かったね」と喜んだ。

◆阪神糸原健斗内野手が今季13度目の猛打賞をマークした。 1番二塁で先発出場。初回、二塁への詰まった当たりにも全力疾走で内野安打とした。6回には大下の内角直球を右前打。8回2死一塁では近藤の内角低めのスライダーを右前に運び、好機を広げた。

◆2位を確定させているヤクルトは、バレンティンが37号ソロを含む3打点を挙げるなど、10月負けなしの5連勝を飾った。貯金は9。 小川淳司監督(61)は「初回からいい攻撃ができた。(バレンティンは)内容が非常にいい。約1カ月ちょっと、あまり打てない時期が続いたけど、少し良くなってきていると思う」と言った。 先発の石川雅規投手は5回無失点の好投で7勝目(6敗)。 「しっかりと結果を残さないといけない立場だと思っている。5回ですがゲームをつくれて良かった。なかなか思うようなピッチングができなかったけど、僕自身レギュラーシーズン最後。家族も来た中で、今年初めてお立ち台に上がれて、今年の中で一番うれしい」とかみしめた。 小川監督は「良かったと思います。真っすぐが切れていたように感じた。制球の不安定さは見られたけど、ボールそのものは良かったと思う」と評価した。

◆阪神はヤクルト戦9連敗を喫し、残り4試合で1敗でもすれば最下位決定の危機に陥った。 先発岩貞が2回までに4失点し、打線も5安打で完封負け。金本知憲監督はヤクルト戦の連敗について「う~ん...。原因はいろいろあると思うけど、何とかしないとね、明日、本当に」と厳しい表情だった。

◆阪神糸原健斗内野手が今季13度目の猛打賞をマークした。 1番二塁で先発出場。初回、二塁への詰まった当たりにも全力疾走で内野安打とした。6回には大下の内角直球を右前打。8回2死一塁では近藤の内角低めのスライダーを右前に運び、好機を広げた。 試合後は表情を緩めることはなく「残りの試合でしっかり仕事をして、頑張りたいと思います」と語った。

◆ヤクルトのルーキー、塩見泰隆外野手(25)が25打席目でうれしいプロ初安打を放ったが、小川淳司監督(61)から走塁の注意を受けてしまった。 7回1死から右翼手の前に上がった飛球がポトリと落ち、二塁打になった。記念球も手元に戻り「ヒットはヒット。うれしい。やっとプロになれたかな。一生打てないかと思いました」と喜んだ。 ただ直後の広岡の三塁ゴロで三塁に進まずに、二塁にストップしていた。 小川監督は「これがスタートなので1本出て良かったけど、その後の走塁をしっかりやらないといけない。うれしかったと思います。ベンチに帰ってからも満面の笑みでしたから。でも広岡のサードゴロでセカンドにいるので、何をしているのかと思った。そういうことをしっかりやらないと。ヒットを打つだけではなくて、今するべきことはああいうこと」と言った。 直後に出たバレンティンの中前適時打で二塁から本塁にかえったが、俊足が売りの外野手だけに、走塁面の課題を指摘されていた。

◆阪神の今季5位以下が確定した。4位DeNAがデーゲームで広島を下したため。ショックを引きずるように、投打ともに振るわなかった。 先発岩貞が1回、いきなり4連打を浴びるなど3失点。2回も1点を失い、打線が弱っているなかで重すぎるビハインドになった。反撃もできない。5回から3イニング連続で6-4-3の併殺打。今季14度目の完封負けを喫した。 ヤクルト戦も9連敗。金本知憲監督は「原因はいろいろあると思うけど、何とかしないとね、明日」と険しい表情だった。残り4試合で1敗すれば、最下位が確定するピンチに追い込まれた。

◆阪神原口のシーズン代打安打球団記録更新はお預けとなった。 8回1死一塁で近藤から左翼線にライナー性の飛球を放つも、田代のジャンピングキャッチに阻まれた。桧山進次郎氏(日刊スポーツ評論家)が持つ球団シーズン代打安打の最多記録(23本)に並んでおり、「大きな声援をもらっている。なんとか1本打ちたいです」と力を込めた。

◆この日1軍再昇格した阪神板山が、熱いヘッドスライディングで沸かせた。 8回に先頭で代打登場すると、二塁へのゴロで頭から飛び込んだ。リクエスト検証されたが、結果は内野安打。「結果を出さないと生き残れない世界。形がどうであれ、Hランプがついて良かったです」と振り返った。

◆鳥谷ロードを歩む。阪神糸原が3安打を放ち、今季13度目の猛打賞。5安打に終わったチームにおいて、1人輝きを放った。1回に二塁への内野安打で出塁すると、6、8回には右前へ運んだ。しぶとくタイミングを合わせ、コンパクトにスイングして結果を出した。1番の仕事を果たし「1打席目にラッキーな安打が出て、その後2本。今日はいい形で打てたと思います」と淡々と振り返った。 鳥谷の背中が見えてきた。今季通算151安打とし、打率も2割9分2厘まで上がった。自身は「数字は見ないようにしているので。シーズン終わって振り返りたい」と話すが、入団2年目の鳥谷が全試合出場で記録した159安打も視界に入った(当時は146試合)。糸原は最後、残り4試合へ向け「結果を出せるように、しっかり仕事をして頑張りたいです」と気持ちを切り替えた。

◆虎が17年ぶり最下位確定という危機を抱え、今日8日のヤクルト戦(神宮)を迎えることになった。この日、デーゲームで4位DeNAが勝利したため今季の5位以下が確定。臨んだナイターでのヤクルト戦で完封負けし、金本監督就任以降ワーストの77敗目を喫した。今日負ければ今季最下位が決まるところまで来てしまった。意地の勝利を、ギラギラしたプレーを、虎党は待っている。 頭上から痛烈な罵声が飛んできた。敗色濃厚の8回だ。先頭板山の内野安打を巡ってリクエストに入ったとき、神宮の三塁側ベンチに向かって男性が怒りをあらわに叫ぶ。「声出せよ、お前ら!! やる気あんのか!!」。ワンサイドゲームで敗戦。金本監督も容赦なき怒声を浴び続けた。 無理はない。ヤクルト戦は22年ぶり9連敗。再び今季最多の借金17を背負う。金本監督も「う~ん...。原因はいろいろあると思うけど、何とかしないとね、明日、ホント」と渋い表情を崩さなかった。勝てないチームの象徴的な試合運びだった。打てない、抑えられない。キッカケが見えず淡々と敗れたように映った。 先発岩貞の乱調で計算が狂った。金本監督も「何か...。ヨーイドンで3点ですからね」と指摘する。立ち上がりから球が上ずり、絶好球になった。先頭坂口に右前へ運ばれ、山田哲も左前打。バレンティンへの2球目だ。甘い外角高め速球を強振され、ライナーは右翼線を襲う。先制適時二塁打になった。雄平の打球は高くバウンドして右前へ。連続適時打を許すなど、4連打を食らって3失点。弱り切った虎にとって、重すぎるビハインドになった。 今季、猛打を振るった神宮で、もはや打線も力を失っていた。5回無死一、二塁。反撃機で中谷が変化球を引っ掛け、遊撃併殺打に倒れた。6回1死一塁で陽川が同じダブルプレー...。7回は無死一塁で梅野がまたも併殺だ。気合は空回りし、指揮官は「しょうがないからね、もう。打たせているわけですから」と振り返った。3イニング連続で「6→4→3」の併殺打を食らう赤っ恥で、今季14度目の完封負けを喫した。 この日、4位DeNAがマツダスタジアムで広島に勝ったため、阪神は今季の5位以下が確定。さらに残り4試合で1敗すれば、野村監督が率いた01年以来、17年ぶりの最下位が確定。今日8日に負ければ悪夢を見る。指揮官は8回に気迫のヘッドスライディングで安打をもぎ取った板山を評する。「若い選手が多い。『何とか』という気持ち。もっとアピールしないと。ハツラツと。ギラギラしてプレーして欲しい」。せめて意地を見たい。今季のチームスローガン「執念」が泣いている。【酒井俊作】

◆阪神岩貞は悪夢を払拭(ふっしょく)できなかった。 ヤクルト打線を相手に1回、1番坂口から4連打などで3失点。2回も先頭から2連打を浴び、結局1失点した。試合後は「う~ん...自分のせいとしか言いようがない。チームに本当に申し訳ないです」と表情をこわばらせた。4回4失点で今季10敗目。9月19日に初回6失点を食らった神宮で、再び打ち込まれた。

◆ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(34)が37号ソロ本塁打を放った。  バレンティンは五回、一死の場面で打席に立つと、1ストライクから望月の152キロ低め真っ直ぐをうまく捉えた。打球はヤクルトファンの待つ右中間スタンドへ飛び込んだ。  バレンティンは「センター方向に理想のバッティングができました。追加点がほしかったしチームにとっても良かったね」とコメント。

◆ヤクルト・石川雅規投手(38)が阪神戦に先発し、5回2安打無失点の好投で7勝目(6敗)を挙げた。チームは5連勝で貯金を「9」とした。  石川は、低めに集める丁寧な投球で阪神打線に得点を与えず。五回、無死一、二塁のピンチでは「ゲッツー取れて本当によかった」と中谷を変化球で遊ゴロ併殺に抑えた。  お立ち台に立ったベテラン左腕は、「勝って、メチャメチャうれしい。なによりも今年はじめてのお立ち台なので、すごいうれしいです」と笑顔。クライマックスシリーズに向け、「神宮球場でクライマックスシリーズができます。チーム一丸となって戦いたいと思いますのでご声援お願いします」と意気込んだ。

◆--結果が出ていないとどうしても淡泊に映る  金本監督「うーん...淡泊には見えなかったけどね」  --併殺3つ  「それはもうしようがないから。もう打たしてるワケですから」  --岩貞の立ち上がりはボールが高かった  「そうですね...なんか...ヨーイドンで3点ですからね」  --ヤクルトに9連敗  「うーん...まあ、原因はいろいろあるとは思うけど。まあ、何とかしないとね、あしたね」  --板山のような気持ちが見えるプレーが  「そうですね、自分を、もっとアピールというのかな。そういう姿を見たいですけどね」  --来季につながる  「だから、そういう姿をやっぱ見せて欲しいよね、やっぱり」

◆『秋深し 虎の低迷 尚(なお)深し』コラー! 秋風吹く神宮球場のスタンドで、こんな一句を俺に詠ませてるんじゃねーよ!!  ほぼ順位も確定したこのカードが満員御礼...野球ファンは有り難や!! なのに阪神ときた日にゃ、女心ならぬ『虎党心と秋の空』で内野安打2本を含む5安打だわ、3ゲッツー食らっての完封負けだわ...。投げては先発の岩貞が一回ヨーイ、ドン! で4連打を許しての3失点だわ...。秋飛び越して冬になっとるやんけー!!  8日は関東での今年最後の試合なのだ。ならば勝利はもちろん、今季虎を応援してくれたファンに何かお土産を置いていこうではないか!?  本日、クライマックスシリーズ(CS)進出に望みをつなぐ勝利を挙げたDeNA監督のラミちゃんは、何とビックリ仰天の1番に大砲・筒香を起用したのだ。よっしゃ、ラミちゃんのその采配、いただきましょう。わが阪神も1番にホームランパカスカの...1番にホームラン...ゲゲーおらんやないかァ!!(涙)  かくなる上は...ウ~ン、よっしゃスタメン・ショートに鳥谷敬いったろー!! 金本は~ん、せめてそのくらいのファンサービス、真剣にお願いしま~す!!

◆東京は気温30度を超えたそうです。なんですかこのムシ暑さは...秋雨前線が暑さをはこんできた...なんてわけのわからない気象予報なんか聞きたくねぇや...と予報士の方に八つ当たりしたくなるような不快指数です。  「みんなけったいな天気にブーたれてたヮ」とは編集委員上田雅昭。この日の神宮は東京六大学野球で、なんと明大が東大と1ー1とドロー。アノ東大と、高山選手が活躍し、我がサンスポの箭内桃子記者が学び、もう一つ付け加えると天国の星野仙一さんがブイブイいわせた明大が、引き分け...。  ムシ暑いハズです。この間に阪神は神宮球場の外にある室内練習場で、試合前の練習でした。実はここがまたヤブ蚊が多いんです。そこで再び上田の報告です。  「かわいそうに箭内記者はヤブ蚊の集中攻撃をうけてたヮ。彼女はO型やから多分、美味しいんやろと思う」というのだ。血液型によって蚊は人を選ぶのか。そりゃ俺が蚊だって、上田と桃子姫とならんでいたらまちがっても上田の血なんか金輪際、吸いたくねぇぞ。それで桃子姫に電話をかけた。「キミはO型なんだって?」。「え、ちがいますヮ。A型です」。おいコラ、勝手にガセネタを流すな上田ッ。  そんな会話をしながらわいわいがやがや...我がトラ番軍団はチームとともに神宮球場に移動。ここでまた上田編集委員が「おい、ヤクルトは2位確定。こっちはほぼ最下位...それやのに両サイドの観客席はもうファンで一杯や。ありがたいこっちゃなぁ、神宮は...」という。ちゃんと入れ替え制なので江戸のヤクルトファンも熱い。それにたとえビリでも阪神ファンもとても熱気があるので、このカードはドル箱なのです。だからもちっとちゃんとした試合をお見せしなくちゃいかんのだが...。  血液型の話を出したから性格判断が気になるでしょ。それはまたの機会にします。アレってアテにならないそうですョ。皆様も奥方の結婚前と現在の状況を比べると、いかに違うかおわかりでしょ。  さっきから何をゴチャゴチャ川端柳...でございますが、実は3年前の2015年のこの10月7日は和田阪神の4年目。  すでにチームのシーズン最終戦は3日前の4日、甲子園の広島戦に、藤浪KO→能見→安藤→歳内→鶴の継投で0ー6とシーズン17度目の完封負けでCS自力消滅。そして7日に広島が中日に負けて...なんと和田阪神は何もしないで『3位決定』でCS復活となったのであります。  この時、球団はすでに金本知憲氏に「監督要請」をしていて...おいおいまさか...となったのはご記憶にあるハズです。  だってひょっとしたらCSで阪神が勝ち進み"下克上"となって、仮に「日本一」になったら...その日本一の監督ではなくて来季は違う監督になるわけで...話はややこしいことになった。  当時のサンスポの紙面によると『金本新監督招へい』は妙な"雲行き"になったが、金本さんはコーチ陣は『抜本的な変革』を強く希望して"外部招へい"を...。球団は『現状(Aクラス)からの微調整』と考えた。  だがCSファーストステージで阪神は巨人に1勝2敗で...はかなく泡のごとく夢は消え、和田監督退陣→10月19日に金本新監督発表。  覚えていますか? 新監督は胸をはってたからかにこう宣言した。  「気迫と闘志! 自ら示す...」  あれから3年...。  この夜、神宮では泣きたくなるような若虎たちの背中がゆれていた。  -夜が冷たい 心が重い 渡り鳥かよ 俺らの旅は...(旅笠道中)

◆阪神・板山祐太郎外野手(24)が7日、登板機会がないため6日に抹消された小野泰己投手(24)に代わって昇格した。今季はウエスタンでリーグ最多タイの98安打をマークし、8年ぶりの2軍優勝に貢献。前日6日のファーム日本選手権(サンマリン宮崎)では適時打を放ち日本一を勝ち取り、その足で東京入りした。  八回に代打出場し、二塁へのゴロでヘッドスライディングして内野安打に。5月30日のソフトバンク戦(甲子園)以来の今季3安打目に「形がどうであれHランプがついたので」と話し、プロ初の遊撃守備にもついた。

◆3イニング連続併殺など打線が沈黙。今季14度目、10月だけで3度目の零封負けに、金本監督は「若い選手が多いんだから。もっとこう、アピールしないとね。ハツラツと。ギラギラしてプレーして欲しいですね」と奮起を促すしかなかった。  今季ワーストタイの借金17。残り4試合を全勝しても、就任1年目の借金12を更新する。  しかも10月は1勝6敗で、負け越しが決定。3月の開幕前に月間貯金を「最低3」と見積もっていが、残った結果はショッキングな「月間勝ち越し1度もなし」-。1998年以来の屈辱だ。  DeNAを勝率で上回る可能性も消え、5位以下が確定。あと1敗で、17年ぶりの最下位が決定する。  「何とかしないとね、あした(8日)ね」  4位→2位ときて、集大成の3年目。残る数字は厳しいが、来季へつながる戦いをするしか、今できることはない。 (長友孝輔)

◆D4位・塩見(JX-ENEOS)が、七回に右前に落ちるプロ初安打(記録は二塁打)を放った。「ヒットはヒット。うれしいです。やっとプロになれたかな」と笑みを浮かべた。神奈川・武相高出身で先輩はタレントの出川哲朗。25打席目での初安打に「一生打てないかと思っていました。足でアピールしていきたい」と貪欲な姿勢を見せた。

◆ヤクルトは7日、阪神24回戦(神宮)に6-0で快勝し、今季5度目の5連勝を飾った。先発の石川雅規投手(38)が5回2安打無失点で7勝目(6敗)を挙げた。  「(捕手の)井野のリード、バックの守備、打線が先制点をとってくれたおかげです」  遅ればせながら、今季初めてとなった神宮のお立ち台でベテランが満面の笑みを浮かべた。  大胆に右打者の内角を突く、攻撃的な投球で輝きを取り戻した。9月は3試合で0勝2敗。ゲーム序盤で打ち込まれるケースが目立った。出場選手登録を抹消され、この日から昇格。中11日のマウンドでようやく結果が出た。  クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージは1戦目に小川、2戦目は原、3戦目はブキャナンの先発が濃厚。経験豊富な石川はファイナルステージの先発となりそう。田畑投手コーチも「勝ち上がったときの戦力として考えている」と起用を示唆した。  完璧な仕事ぶりを家族にも届けた。「神宮に今年初めて家族が見に来ていた。今年、一番うれしい」と試合後は妻・聡子さん、息子の大耀(だいや)くん(13)、栄寿(えいす)くん(9)と喜びを分かちあった。  チームは今季最多の貯金9。ベテラン左腕がレギュラーシーズンの最終登板で一発回答した。 (横山尚杜) 石川についてヤクルト・小川監督 「制球に苦しんでいたけれど、トータルで見ればボールはよかった」 37号を含む3安打3打点で球団記録まであと3とする128打点目をマークしたヤクルト・バレンティン 「逆らわずに打つことができた。青木さんの分をカバーしたい」

◆老若男女がガックリ...そして、悲痛な叫びだ。クライマックスシリーズ(CS)出場の可能性が消滅し、最下位脱出の気配も見えない中、神宮球場の左半分は勝利を信じてやってきた虎党で黄色く埋め尽くされた。3万658人が詰めかけ、満員札止め。しかし...結果は虎党にとって、つらく寂しいものだった。  一回に先発の岩貞が先頭からいきなり4連打されて、3失点。打線も五、六、七回といずれも先頭の走者を出しながら、まさかの3イニング連続併殺。1点すら、返すことがなかった。  さいたま市の相沢夕紀さん(38)=会社員=は「3併殺はひどい。みんな頑張っていると思いますが、かみ合う部分がなくて、こうなっているのかという感じです」。また東京・練馬区の齊藤健吾さん(14)=中学生=は「毎回簡単に凡退して、勝ちたい気持ちが伝わってこなかった」と肩を落とした。  これでヤクルト戦は22年ぶりの9連敗。暗黒時代を彷彿とさせる負けっぷりに、東京都の新井美保さん(27)=会社員=は「残念でしかない。金本監督にも期待していないわけじゃないが、去年に比べて、ここまでとは」。さらに埼玉・越谷市の山本宏之さん(72)は「今のタイガースは弱いだけじゃなくて、面白くもない。何とかしてほしい」と、暗黒時代よりも厳しい!? 状況を嘆いた。  しまいにはヤクルトファンの男性4人組に「阪神戦は勝つから楽しいです」と喜ばれる始末-。『執念』をスローガンに掲げて始まった2018年も残すところ4試合。関東の虎党にとっては、8日のヤクルト戦(神宮)が今季の見納めとなる。  タイガースファンを嘆かせ、燕党を狂喜乱舞させ続けたまま、終われないはずだ。 ★1998年の阪神  第3次吉田義男政権の2年目。開幕から低迷し、5月7日から6月12日にかけて甲子園12連敗。8月4日から16日にかけては球団ワースト記録となる12連敗を喫して、52勝83敗で2年ぶりの最下位。優勝は横浜(現DeNA)。同年オフに野村克也氏を監督に招へいした。

◆阪神は0-6と完敗し、1996年以来、22年ぶりのヤクルト戦9連敗となった。5位以下が確定し、8日にも17年ぶりの最下位が決まる。金本阪神3年目でワースト成績...。バックネット裏から完敗を見守った川藤幸三OB会長(69)は、タテジマ戦士たちに「最下位? それがどうした。タイガースに人生をかけたファンのために戦え」とゲキを飛ばした。  タイガースとは現役19年、引退して30数年。半世紀以上の付き合いだ。強いときも、弱いときも見てきた。そのずっと以前からある長い歴史と伝統も、藤村富美男さんら大先輩に教えられた。そして、いつも考えさせられてきた。タイガースとは何ぞや? と。  そこにはいつも、タイガースファンがいた。タイガースを愛し、タイガースに人生をかけたファンがいた。この事実だけは絶対に忘れてはいけない。  若手に切り替えたこの日の試合。0-6。完敗やった。負けることだってある。ただし、ダメやと分かって、そこから「ホンマの勝負はここからや」と向かっていったか? この日のような展開の試合が最近も何試合かあった。  今、タイガースに属して戦っているすべての人に言いたい。今がダメでも、ことしがダメでも、来年がダメなのか? そうやないやろ。「今」だけの話やないんや。「きょう勝った」「きのう負けた」という話やない。タイガースは永遠に続く存在。人生かけたファンに、応援し続けるファンに、どうお返しするか。それを考えれば、自ずと自分がどうすればいいか、分かってくるはず。今シーズンはもう、終わったも同然。でも、タイガースの戦いはずっと続くんやから。  福留、鳥谷、糸井らベテラン連中から、6日にヒーローになった新人の島田まで、みんなが感じてもらいたい。伝統あるタテジマに袖を通すということは、それぐらい重たいことなんや。  きょうにも最下位確定か。それがどうした。優勝できなかったら、2位も6位も一緒やないか。いい時もあれば、悪い時もある。勝負の世界、当たり前や。  金本監督も、これぐらいで悩む必要はない。このチームを引き受けた以上は、勝つチームを作るのが義務だから、そのことだけに向かって邁進してもらいたい。選手も、勝つチームに一員になるには、どうすればいいか、だけを考えていってほしい。  タイガースとともに生きてきた人たちは、そりゃあ悔しい思いをしているはず。その人たちのために、戦ってもらいたい。 ★1996年の阪神  藤田平監督の2年目。開幕から低迷し、6月にはクールボー、グレンの助っ人野手を解雇。9月12日に球団の取締役会で藤田監督の解任が承認されたが、球団事務所で解任を通告された藤田監督は、これを不服として深夜まで"籠城"する事態となった。柴田猛が代行監督を務めたが、結局54勝76敗で2年連続の最下位となった。優勝は巨人。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
82592 0.582
(↓0.004)
優勝
(-)
0721
(+3)
651
(+4)
175
(-)
95
(+1)
0.262
(-)
4.12
(↑0.01)
2
(-)
ヤクルト
74652 0.532
(↑0.003)
7
(↑1)
2651
(+6)
656
(-)
133
(+1)
67
(-)
0.267
(-)
4.13
(↑0.03)
3
(-)
巨人
66715 0.482
(-)
14
(↑0.5)
1616
(-)
571
(-)
150
(-)
61
(-)
0.256
(-)
3.8
(-)
4
(-)
DeNA
66732 0.475
(↑0.004)
15
(↑1)
2567
(+4)
639
(+3)
180
(+1)
71
(-)
0.25
(↓0.001)
4.22
(↑0.01)
5
(-)
中日
63772 0.45
(-)
18.5
(↑0.5)
1596
(-)
651
(-)
97
(-)
60
(-)
0.265
(-)
4.38
(-)
6
(-)
阪神
60772 0.438
(↓0.003)
20
(-)
4563
(-)
610
(+6)
84
(-)
75
(-)
0.253
(↓0.001)
4.03
(↓0.02)