ソフトバンク(☆4対2★)ロッテ =リーグ戦22回戦・福岡ヤフオクドーム=
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ロッテ
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ソフトバンク
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勝利投手:東浜 巨(6勝5敗0S)
(セーブ:森山 孔介(2勝4敗36S))
敗戦投手:種市 篤暉(0勝4敗0S)

本塁打
【ロッテ】安田 尚憲(1号・2回表ソロ),中村 奨吾(8号・9回表ソロ)
【ソフトバンク】福田 秀平(7号・1回裏ソロ),松田 宣浩(31号・4回裏ソロ),柳田 悠岐(35号・6回裏ソロ)

  DAZN
◆ソフトバンクは同点で迎えた3回裏、上林の適時二塁打で勝ち越す。その後は4回に松田宣のソロ、6回には柳田のソロで追加点を挙げた。投げては、先発・東浜が8回途中1失点の好投で今季6勝目。敗れたロッテは、2回に安田のプロ初アーチで追いつくも及ばなかった。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(29)が6回に自己最多を更新する35号ソロを放ち、念願だった初の100打点に到達した。 ロッテ種市の内角146キロをコンパクトかつ豪快なスイングでとらえると、打球は右翼ホームランテラスゾーンのフェンス上部へ突き刺さった。 「詰まったけどテラスには入るかなと。打った瞬間めちゃうれしくて、ヨッシャーとは言いましたね。100打点目だと興奮しました」。15年、17年と過去2度99打点までいきながら終盤に故障し、達成できなかった目標を本塁打でクリアした。バットを放り投げ、小躍りするようにベースを一周した。 本塁で出迎えた水上コーチの左手と強烈にハイタッチ。よろけた水上コーチは「肩が抜けるかと思った。ギータ(柳田)がああやってものすごく喜んでいるのはいいね。そういうのも昔あったよね」と、89年9月にオリックス門田が本塁打を放ち、次打者のブーマーとハイタッチし、右肩を脱臼したことを思い出していた。 本塁打の次の打席で初球、背中に147キロ直球の死球をくらった柳田は、一瞬、種市をにらみつけたが「当たった瞬間痛くてイラッとしたが、すぐに帽子を取ったし、若い子だったので、全然大丈夫」とこらえて一塁へ歩いた。ここ数年、シーズン終盤、ケガに泣かされてきている。今季も左側頭部に打球を受け一時離脱しただけに、ケガには敏感になっているが、大人の対応を見せた。

◆待望のプロ1号だ。2回2死、ロッテのドラフト1位・安田は高々と打ち上げた打球が「本塁打」になったと歓声で気付いた。「高くて入らないと思っていたので一生懸命走りました」。ダイヤモンドを1周しながら表情は和らぎ、満面の笑みでベンチに戻った。 昨季最多勝のソフトバンク東浜から打った一時同点のソロ。「無我夢中。まだ実力とは思ってない」と言ったが、低めの直球を捉えて115メートル先の右翼ホームランテラスまで運んだ。記念球は、大阪の実家に送るつもりでいる。 長かった。9月23日の再昇格からスタメンに名を連ねるも、直近4試合は無安打。前日終了時で打率は1割5厘だった。出場13試合目、45打席目で架けた初アーチ。「やっと出た。ずっとチームに迷惑を掛けてきたので」が本音だろう。 大阪・履正社で高校通算65発の意地もある。「ホームランにこだわってやってきた。いいピッチャーから打てて少しですけど自信になった。1本で満足せずに積み重ねていきたい」と引き締めた。初安打、初本塁打をクリアし、あと1つ、実現したいのは本拠地初安打。井口監督には来季新人王の資格を残してやりたい親心がある。"リミット"の60打席まであと13。4日の西武戦で打てれば最高だ。【鎌田良美】 ▼高卒ルーキーの安田が2回にプロ初本塁打。高卒新人の本塁打は今年の清宮(日本ハム)村上(ヤクルト)がいるが、ロッテでは90年林以来28年ぶり8人目。また1シーズンに3人の高卒新人が本塁打は、4人が打った67年(阪神江夏、サンケイ奥柿、広島三村、西鉄柳田)以来51年ぶり。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(29)が自己最多を更新する35号ソロを放ち、念願だったシーズン100打点に初めて到達した。本塁打は10戦ぶり。左側頭部に打球を受け離脱した後では初のアーチ。通算150号にも王手をかけた。クライマックス・シリーズ(CS)に向け、頼もしい男の1発だ。連敗は2でストップ。3位日本ハムが敗れたためチームの2位も確定した。 しつこく攻められた内角を柳田が豪快に攻略した。6回、ロッテ種市の内角146キロ直球をフルスイング。打球はライナーで右翼ホームランテラスゾーンのフェンスに突き刺さった。「本塁打を狙っていました。最高。100打点でめっちゃ興奮しましたね」。打った瞬間、「ヨッシャー」と叫びバットを放り投げた。駆け抜けるようにベースを一周し、水上一塁コーチと力強くハイタッチした。 15年、17年と99打点でシーズンを終えた。15年は左膝裏に死球を受け、昨年は左脇腹を痛めた。「昨年、ケガした日の夜は覚えている。ケガに対して意識した。何でケガをしたのかと」。今季は95打点だった9月16日に左側頭部に打球を受け離脱。「だいぶ痛みはなくなった」と話すが、日々変わる打撃の感覚は、復帰直後は違和感もあった。 9月30日からヘルメットにフェースガードをつけて打席に立つ。同7日に試した時は振った後に左肩にヘルメットが当たると不採用だったが、今回別のメーカーのものがフィット。「(見え方は)一緒。かっこいいから」とお気に入りだ。 8回の第4打席は147キロ直球が背中に当たる死球。種市をにらみつけたが、謝った姿を見て一塁へ歩いた。「当たった瞬間めちゃ痛くて、イラッとしたが、すぐ帽子取ったし若い子だったんで」とこらえた。藤本打撃コーチは「内角攻めにイライラしていたらああいう避け方はできない」と、精神的にも技術的にも今季は内角攻めに我慢し、対応できていると話す。この日、2位が確定し、CS第1ステージは本拠地開催が決定した。工藤監督は「福岡でできるのでファンのみなさんにいいゲームを見せられるように」と話した。残り6試合、CSへ向け柳田もチームも状態を上げていくだけだ。【石橋隆雄】

◆ソフトバンク東浜が8回途中1失点の好投で6勝目を手にした。直球と自慢のシンカーがさえ、ロッテ打線を散発5安打に抑えた。 「8回は投げきりたかったけど、ケガから復帰して一番の投球だったと思う」。右肩の機能不全で約2カ月半、チームを離脱。8月7日に1軍復帰して以来、これで無傷の5連勝。2回には新人安田にプロ1号記念弾を中堅右に運ばれたが、5回1死から4者連続空振り三振を奪うなど危なげない投球だった。「チームの連敗も何とか止めないといけないと思っていた。これからCS、日本シリーズへ向け少しでもチームの力になれるように頑張りたい」と気を引き締めていた。

◆ソフトバンクの福田が一回に2試合連続本塁打となる先制の7号ソロを放った。初球の直球を捉えて右越えに運び「甘い球を1球で仕留められた。本塁打になってくれて良かった」と手応えを口にした。1日に代打本塁打をマークしたのに続き、日をまたぎ2打席連続で快音を響かせた。 不調のグラシアルに代わり「2番・左翼」で9月19日以来の先発出場を果たし、好結果を残した。開幕から1軍の左打者が存在感を増してきた。

◆ロッテ2年目の種市篤暉投手(20)は2日、ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に先発、3発の本塁打を浴びるなど2-4で敗れたが、初めて八回まで投げきるなど、次への手応えをつかむマウンドとなった。  一回に福田、四回には松田、そして六回には柳田に本塁打を浴びたが、最後の八回まで投げきった。「ファームでも八回まで投げたことがないので、少しバテていました。でも(捕手の吉田、田村が)うまく配球してくれました」と敗戦投手でありながら、十分な手応えを感じていた。  初のソフトバンク戦を前に、対戦したい相手に挙げたのは「柳田」の名前。本塁打には「内角の甘くないコースだと思ったけど、やはりすごい打者です」と感嘆したが、一回の第1打席は空振り三振に仕留め「三振を取れたのは自信になった」という。  八回は死球を与え「申し訳ないことをしました」としながらも、そこからもう一踏ん張りできるのが種市の魅力でもある。「また甘いコースに投げたら打たれる。厳しいコースでいこうと思った」と次のデスパイネを空振り三振で、それ以上の失点を許さなかった。  井口監督も「3発は打たれたが、反省して前回より強い球を投げていたしよく調整してきた」とたたえた。  「勝ちたいです」と勝利への欲求を隠さない。4敗目を喫したが、確実な進化はみせた。

◆ソフトバンクの東浜は八回途中5安打1失点で6勝目を挙げた。二回に新人安田にプロ初本塁打を献上したものの、五回からイニングをまたいで4者連続三振を奪うなど球に切れがあった。「真っすぐ、シンカーの二つが良かった」と118球の熱投を振り返った。  右肩違和感で5月下旬に戦列を離れたが、8月7日に復帰後は5勝負けなし。「けがから復帰してから、一番の状態だった。いい感覚で投げられた」と充実感をにじませた。 工藤監督(2位が確定。CSに向け) 「ファンのみなさんにいい試合を見せられるように、そこに向けて調整したい」 上林(三回の勝ち越し二塁打を含む2安打) 「いい内容が続いている。消化試合とか関係なくやりたい」

◆先発した東浜は8月に右肩痛から復帰後5連勝で、6勝5敗と白星が先行した。「復帰して一番の状態でした。直球もシンカーも良くて、狙ったところに投げられました」。これまで不満を抱いていた内容にも納得。五回一死から4者連続三振を奪い、7回2/3を5安打1失点も故障後最長だ。ファーストステージからCSを勝ち抜くためには先発の層が重要で、昨季の最多勝右腕の復調は大きい。

◆飛び跳ねるようにハイタッチを繰り返した。個人記録でこれほど喜ぶ姿は珍しい。ソフトバンク・柳田が自己記録をダブル更新だ。  「打った瞬間に『よっしゃ』と言いましたね。興奮していました」  六回二死、種市の146キロをライナーで右越えに運んだ。最近苦戦していた内角球を「考えすぎていたので、考えずに」と、脳振とうから復帰後初アーチ。自己最多の35号と同時に達成した初の100打点は格別だ。  「去年の目標が3割、30本塁打、100打点で、(打点は)あと1で離脱。その夜のことは覚えています。何でけがしたのか、打ち方を考えたり。最近はその日を思い浮かべていました」  15年も17年も99打点で離脱した。過去3年連続で9月に故障。ついに"99打点の呪い"を解いた直後の打席で背中への死球というオチは気になるが「けがはしていないので大丈夫」と強調した。  このカードではフェースガード付きの新ヘルメットも使用した。「気分転換。かっこいい」。自主トレ仲間のオリックス・吉田正も使用し、以前から興味津々。入手方法を聞いて9月上旬に手に入れたが...。フルスイングで顔に触れるため再発注。新作には納得だ。  チームも2位が決まった。本拠地でのクライマックスシリーズ(CS)に向け、工藤監督は「福岡でファンの皆さんにいい試合をみせないと」と意気込み、柳田に「とにかくけがをしないように。絶対に外せないです」と注文した。主砲は今季の残る目標である通算150号にも王手。「打ちます」と断言し、より気を引き締めた。  「一戦一戦です」。4年ぶりに万全でポストシーズンを迎えるため、絶対に気は抜けない。 (安藤理)

◆ロッテのドラフト1位・安田尚憲内野手(19)=大阪・履正社高=が2日、ソフトバンク22回戦(ヤフオクドーム)の二回、東浜から右越えにプロ1号本塁打を放った。  「入らないと思って、びっくりしました。やっと出ました」  高校通算65本の大物ルーキーは8月に初昇格したが、20打数1安打で再び2軍へ。だが再昇格した9月23日の楽天戦(楽天生命パーク)からは7試合連続でスタメン出場。同24日のオリックス戦(京セラ)では4打点をたたき出していた。  「本塁打にこだわってやってきた。いい投手から打てて少しだけ自信になる」。手元に戻ったボールは「時間があるとき(大阪の)家に送ります」と安田。うれしい一発だが、期待のスラッガーにとって、まだ一歩を踏み出したにすぎない。 (芳賀宏)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
86522 0.623
(↑0.003)
優勝
(-)
3776
(+3)
639
(+2)
193
(-)
129
(+1)
0.273
(-)
4.23
(↑0.02)
2
(-)
ソフトバンク
77591 0.566
(↑0.003)
8
(-)
6646
(+4)
564
(+2)
195
(+3)
78
(-)
0.266
(↓0.001)
3.97
(↑0.01)
3
(-)
日本ハム
71653 0.522
(↓0.004)
14
(↓1)
4572
(+2)
568
(+3)
138
(+1)
89
(+1)
0.252
(↑0.001)
3.78
(-)
4
(-)
ORIX
64725 0.471
(-)
21
(↓0.5)
2532
(-)
558
(-)
105
(-)
97
(-)
0.244
(-)
3.69
(-)
5
(-)
ロッテ
58733 0.443
(↓0.003)
24.5
(↓1)
9513
(+2)
575
(+4)
76
(+2)
119
(-)
0.249
(↓0.001)
3.97
(-)
6
(-)
楽天
56803 0.412
(-)
29
(↓0.5)
4504
(-)
575
(-)
129
(-)
63
(-)
0.241
(-)
3.85
(-)