西武(★1対3☆)ソフトバンク =リーグ戦24回戦・メットライフドーム=
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ソフトバンク
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西武
0010000001700
勝利投手:ミランダ(5勝1敗0S)
(セーブ:森山 孔介(2勝4敗35S))
敗戦投手:今井 達也(5勝5敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】松田 宣浩(29号・4回表2ラン),松田 宣浩(30号・7回表ソロ)

  DAZN
◆ソフトバンクは1点を追う4回表、2死二塁から松田宣の2ランが飛び出し、逆転に成功する。7回には、松田宣が今度はソロを放ち、リードを広げた。投げては、先発・ミランダが7回1失点の好投で今季5勝目。敗れた西武は、先発・今井が好投するも、打線がつながりを欠き、連勝は12で止まった。

◆西武浅村栄斗内野手(27)はここまで119打点。 今季の西武では山川が121打点を挙げており、同一球団で120打点以上が2人以上となれば、05年阪神(今岡147打点、金本125打点)以来。西武では球団史上初めてとなる。

◆マジック1で迎えた本拠地最終戦に先発した西武今井達也投手(20)が、流血しながらピンチを脱した。 3回の投球中に右手の親指から出血。指の血をユニホームのズボンでふき、右太ももを血で染めながら投球を続けた。 2死一、二塁の場面でベンチに下がって応急処置。4番柳田には四球を出して満塁のピンチを招いたが、5番デスパイネを148キロの直球で右飛に打ち取った。 5回2死二塁、9番松田宣に逆転2ラン本塁打を浴びた。「本当に1球の重さを思い知った感じです。ピンチの場面ではライオンズファンから多くの応援をいただき、とても勇気づけられました。ただ期待に応えることができなかったのはふがいないですし、申し訳ないと思っています」。6回115球、4安打2失点で降板した。

◆ソフトバンク松田宣浩内野手(35)が2打席連発となる30号を放ち、即「熱男」ポーズを解禁した。 7回、2番手増田の149キロ直球を左翼席へ。4回の29号2ランでは、どんな場面でも必ず行ってきた「熱男」ポーズを封印。だが、30号ではベンチでナインとハイタッチすると、通常よりも長めの「熱男」ポーズを見せた。 15年の35本以来の3年ぶり2度目の30号の大台に乗せた。29号を放った後には「とにかく勝つだけ」とコメントを残し、この試合にかける思いをバットで示した。

◆ソフトバンク松田宣浩内野手(35)が4回に逆転の29号2ランを放ったが、お得意のパフォーマンス「熱男」ポーズを見せなかった。 3回に1点を西武に先制された直後の4回、2死二塁から西武先発今井の変化球を左翼スタンドへ。ベンチで出迎えたナインとハイタッチした後、通常なら外野席に向かって右手の拳を高々と上げるが、この日はそのままベンチへと下がった。一緒に「熱男」と叫ぼうと構えていたホークスファンは驚き、ベンチ前で構えていたカメラマンたちは肩すかしを食らった。 守りにつく際も右翼席のタカ党からの松田コールには、帽子を小さく取って応え、普段はここでも見せる熱男ポーズはなかった。 この日は09年9月22日ロッテ戦以来の9番で起用された。藤本打撃コーチは試合前「今井には5打数無安打4三振。危機感を与えるための9番。もう落ちるところはない。ここで打たなければ試合に出られない」と説明。松田宣は不振の自分へ怒りからか「熱男」を封印したが、見事に首脳陣の刺激策に応えた。

◆マジック1で迎えた本拠地最終戦に先発した西武今井達也投手(20)が、流血しながらピンチを脱した。 3回の投球中に右手の親指から出血。指の血をユニホームのズボンでふき、右太ももを血で染めながら投球を続けた。 2死一、二塁の場面でベンチに下がって応急処置。3番柳田には四球を出して満塁のピンチを招いたが、5番デスパイネを148キロの直球で右飛に打ち取った。

◆首位西武の連勝は12で止まり、本拠地Vとはならなかった。マジック1のまま明日からは札幌ドームで日本ハムとの3連戦に臨む。ソフトバンクは松田宣が4回に逆転2ランを放ち、7回には2打席連発の30号ソロで加点。先発ミランダが7回1失点で5勝目を挙げ、森が10試合連続セーブで35セーブ目。西武は打線がつながらなかった。

◆優勝へのマジック1の首位西武が2位ソフトバンクとの直接対決に敗れて、優勝が持ち越された。 ソフトバンクは3回に2死満塁のチャンスを作ったが、5番デスパイネが右飛に倒れた。 西武は直後の3回の攻撃、1死二、三塁で浅村の内野ゴロの間に先制。3試合連続でソフトバンクから先手を奪った。 ソフトバンクは4回、松田の2ランで逆転に成功。7回にも松田が2打席連続本塁打となる30号ソロを放ち、リードを2点に広げた。 西武はソフトバンク投手陣に1得点に抑えられて敗れた。連勝は12でストップ。 これで優勝は持ち越しとなり、20年ぶり本拠地Vを逃した。最短での優勝は30日日本ハム戦(札幌ドーム)になった。

◆今季限りでの引退を表明している西武松井稼頭央外野手(42)が7回、代打で登場した。無死一塁、8番メヒアに代わって右打席に入った。フルカウントからの6球目、ミランダの投じた139キロの直球に空振り三振。好機を広げることはできなかった。 9回には1死無走者で打席に入り、森と対戦して一塁ゴロに倒れた。

◆西武は優勝マジック1のまま、足踏みした。ソフトバンクに1-3で敗れ、連勝は12で止まった。優勝は30日以降に持ち越しとなった。 3回に浅村の遊ゴロで先制したが、4回に先発今井が松田宣に逆転2ランを浴びた。7回には2番手増田が松田宣に30号ソロを打たれ、リードを広げられた。 この試合は本拠地最終戦で3万1577人の観客が詰め掛けた。今季の総観客動員は176万3174人(平均2万4833人)となり、実数発表となった05年以降、最多となった。

◆西武は連勝が12で止まった。優勝マジックは「1」のまま。引き分け以上で10年ぶり優勝だったが、持ち越しとなった。 打線がソフトバンク先発ミランダに7回5安打1点に抑えられた。先発今井が4回に松田宣に逆転2ランを打たれた。2番手増田も、7回に松田宣にソロを打たれた。 辻発彦監督は「残念。本当に、ここでやる試合をスタンドで応援してくれるファンの前で優勝したかった。そう甘くはなかった」と悔しがった。 30日からは札幌で日本ハムとの4連戦に臨む。この日は3万1577人の超満員。辻監督は「今日の声援は一番すごかった。負けはしょうがないけど、1年間、応援してくれたファンの前で優勝したかった。残念。それだけ」と繰り返した。最後は「どこでもやっても、皆さん、応援してくれる。喜びを分かち合えれば」と、1日でも早い優勝を誓った。

◆今季限りで引退する西武松井稼頭央内野手が、7回無死一塁から代打で登場したが空振り三振に倒れた。ソフトバンク・ミランダの139キロの直球にバットは空を切った。 本拠地最終戦で松井の代打がコールされると。3万1577人が集まった超満員の球場に大歓声がわき起こった。「いく準備はしてました。あれだけの声援があったので何とかつなぎたかった」と悔やんだ。 9回1死からは一塁ゴロに倒れ、2打数無安打だった。「本拠地で決めたい気持ちは全員持っていた。明日も試合があるので気持ちを切り替えていきたい」と言った。

◆西武の先発今井達也投手(20)は、6回を被安打4の2失点で5敗目を喫した。本拠地での優勝を飾れず「結果にこだわって、勝ちたかった。申し訳ないです」と話した。 3回までは走者を背負いながらも粘っていたが、4回2死二塁、ソフトバンク松田宣に高めに入ったスライダーを左翼席へ運ばれた。「松田さんがスライダーを待っているところに、待っていたボールが行ってしまった」と悔しがった。 プロ2年目でマジック1の本拠地最終戦に先発。重要な試合を任されたが「緊張はあんまりなかった。走者を出しながらでしたが、最低限のことは出来たと言えば出来たと思う」と淡々と振り返った。 3回には、右親指の爪のつけ根から出血するアクシデントが発生。1度ベンチへ退き、止血をしてマウンドに戻った際には詰めかけた西武ファンから「頑張れ 頑張れ 今井」の大声援が送られた。「いつもすごい応援ですけど、今日は10倍くらいすごかった。ピンチでも応援してもらって、後押しされました」と感謝していた。

◆本拠地最終戦を終えた西武は、レギュラーシーズンの主催試合71試合での観客動員数が176万3174人(1試合平均2万4833人)となり、プロ野球の観客動員数が実数発表となった05年以降、最多を更新したと発表した。 完売試合数は26試合。この日の本拠地最終戦は3万1577人が集まった。 辻発彦監督は「レギュラーシーズンは熱い声援をいただきありがとうございました。いつも大きな声援の中で試合ができ、選手たちは本当に心強かったと思います。そして、ここまでこの成績でこられているのも、皆さまの応援があってこそだと思っております。メットライフドームでのレギュラーシーズンは今日が最終戦ですが、クライマックスシリーズも、引き続き球場にお越しいただき、日本一へ後押しをしていただけるとうれしいです。いま一度、選手たちに力をください。応援よろしくお願いいたします」とコメントした。 西武は観客増の要因を以下のように分析した(原文のまま) ◆観客動員数最多を更新した主な要因 所沢に本拠地を構えて40周年を迎える今シーズン、チーム面では、辻発彦監督のもと27年ぶりの開幕8連勝と好発進。野手では、リーグ最多安打(185本)の秋山翔吾選手、リーグ最多本塁打(46本)、リーグ最多打点(121点)をマークする山川穂高選手などの活躍、また、投手では勝利数リーグトップ(15勝)の多和田真三郎投手をはじめ、菊池雄星投手、榎田大樹投手が2ケタ勝利を挙げるなど、ここまで1度も首位を譲ることなく走り続けてきました。 ※各選手の記録は、9月28日試合終了時点 また、営業面におきましては、40周年記念事業をはじめ、あらゆるお客さまを対象にしたイベントを数多く実施しました。 まず、40周年記念事業の一環として球団史上初となる東京ドームでの主催試合を4月17日(火)に開催し、都内勤務のサラリーマンやOLなど、平日のメットライフドームにご来場いただけないお客さまなど多くの方にご来場いただき、観客動員数が実数発表となった2005年以降、主催試合において過去最多となる4万4978人を記録しました。 また、女性向けのイベント"ウーマンフェスタ"(5月11日(金)~5月13日(日)に開催)では、球団初の試みとしてご来場の女性のお客さま全員に"レディースユニホーム(非売品)"を配布するなど、 さまざまなお客さまのニーズに沿った企画を数多く実施したことが、観客動員数の増加に寄与したと考えています。 さらに、獅子風流(ししぶる)ユニホームを着用した夏の大型イベント「ライオンズ フェスティバルズ 2018」(7月20日(金)~8月16日(木))でも多くのお客さまにご来場いただきました。 以上に加えて、地域貢献・野球振興を目的としたフレンドリーシティ拡大に伴う小中学生の観戦招待の増加、4月29日(日)にはライオンズオリジナルキッズグローブをご来場の小学生以下全員に配布するなど、一連の活動を通じて地域貢献・野球振興を進めてまいりました。 また、今年3月に発足した「L-FRIENDS」の一環として、埼玉県内の小学生約31万人にライオンズオリジナルベースボールキャップを配布したことで、ライオンズや野球観戦の認知が向上、ファンクラブのジュニア会員数も初めて2万人を突破するなど、大幅に増加しました。 さらに、春休み期間中の平日デーゲーム開催や、昨年オープンした「ライオンズキッズパーク」など、お子さま連れのご家族もより一層お楽しみいただけるようになりました。 これらの施策により、お子さまを中心に新しいファミリー層のご来場が観客動員数の増加につながったと考えております。 チームの好調さに加え、このような営業施策がかみ合ったことなどにより、今シーズンはここまでで、過去最多更新(※)となる26試合の完売御礼も出て、2005年以降最多となる観客動員数を記録しました。 (※)プロ野球の観客動員数が実数発表となった2005年以降、完売試合数の最多は昨シーズンの18試合。

◆今季46本塁打の4番、西武山川穂高内野手(26)は、ソフトバンク・ミランダに2打数無安打に封じられた。 「完敗です。負けたからといって追い詰められているわけではない。ここで決められなかったのは残念ですが、マイナスに考えることはない。自分自身、反省をしっかりして、また明日北海道でしっかり戦って決めたい」と言った。 8回の第4打席では中前打を放ち、チャンスをつくった。

◆ソフトバンクが西武に逆転勝ちし、目の前での胴上げを阻止した。 不振から9年ぶりに9番に起用した松田宣浩内野手が大暴れ。2本の本塁打でチームの3得点をすべてたたき出した。 工藤監督は「よく打ってくれた。もう少し楽なところで彼のいいところを出してくれればと。スイングも変わったし。この感じをつかめたら今まで通りでいいんじゃないか」と30日ロッテ戦からは再び7番で起用する考えを明かした。 先発ミランダは西武の山賊打線を7回1失点と抑え込んだ。工藤監督は「低めを丁寧に使って投げた。みんなでこういう投球をすれば抑えられる」とCSファイナルステージでの再戦へ向け山賊攻略への大きなヒントを見つけた。対西武の連敗を5でストップさせた白星は大きな1勝となった。

◆西武浅村栄斗内野手が3回の内野ゴロで今季120打点。 西武では山川が121打点を挙げており、チームの2人が120打点以上は、05年阪神(今岡、金本)以来6度目。西武の120打点コンビは球団史上初めて。

◆13試合ぶりの黒星が決まった直後、ベンチの西武ナインはすぐには立ち上がれなかった。優勝マジック「1」で迎えたソフトバンク戦。勝つか引き分けで10年ぶりの優勝が決まったが、持ち越しとなった。今季の本拠地最終戦だったため、20年ぶりの地元胴上げはなくなった。辻発彦監督(59)は「残念。本当に、ここのスタンドで応援してくれるファンの前で優勝したかった。そう甘くはなかった」と心底、悔しがった。 自慢の山賊打線が相手先発ミランダに屈した。7回まで投げられ、散発5安打。3回に浅村の内野ゴロの間の1点のみに抑えられた。2点を追う7回無死一塁では、メヒアに代わり代打松井。引退するレジェンドの登場に沸いたが、三振で打開ならず。辻監督は「メヒアはチェンジアップに合ってなかった。1点差なら岡田でバントだったが、2点差なので攻撃するしかなかった」と振り返った。 選手に硬さはあったのか。辻監督の目には「そんなことはない。元々良い投手」と、いつもどおりに映った。先発今井には「緊張がある中、どうかと思ったが。ホームランは打たれたけど、(3者凡退の)6回は見事。優勝が近づく試合での経験は大きな財産になる」と糧にするよう願った。 今日30日、札幌に移動し、日本ハムとの4連戦に臨む。残り試合数を考えれば、優勝はほぼ間違いない。だが、指揮官は「向こうも北海道で意地がある。厳しい戦いになる」と油断しなかった。ソフトバンクが1つでも負けた時点で優勝だが、1日でも早く、勝って決めたい思いが強い。ここまで84勝。「85勝したい」と力を込めた。79勝で2位に終わった昨季から「背番号(85)と同じだけ勝てれば、優勝もみえてくる」と、こだわってきた数字。あと1つだ。【古川真弥】

◆ソフトバンクの「最強9番打者」が目の前での西武胴上げを阻止した。この日、09年9月22日ロッテ戦以来、9年ぶりに9番で起用された松田宣浩内野手(35)が4回に逆転29号2ラン、7回にも2打席連続となる30号ソロを放ち、1人でチームの全得点をたたき出した。対西武、メットライフドームでの連敗は5でストップ。CSでの再戦へ向け意地を見せた。 逆転2ランにも、松田宣は今季初めて「熱男」パフォーマンスをやらなかった。1点先制された直後の4回、今季5打数無安打4三振と抑え込まれていた今井のスライダーを左翼席へ。盛り上がるナインとハイタッチした後、通常なら外野に向かって右の拳を高々と上げるが、ここではそのままベンチへと下がった。 松田宣は「悔しくない人はいない」と9年ぶりの9番降格に素直な感情を見せた。藤本打撃コーチが試合前「危機感を与えるための9番。もう落ちるところはない」と説明した通り、9月は打率1割台、3試合無安打が続き、崖っぷちだった。3回の第1打席では右翼席の鷹党から「気合を入れろ松田!」「根性見せろ松田!」とコールされた中で遊ゴロ。自分に悔しくて仕方がなかった。これまで、どんなに点差を離された場面でもやっていた「熱男」をやらなかった。試合後は「特に理由はない」と本心は明かさなかった。 だが、7回の30号ソロの後は、15年の35本以来3年ぶりの30号を達成した喜びからか、いつもより長めの「熱男」を披露し、ファンを喜ばせた。9番起用を決めた工藤監督は「よく打ってくれた。楽なところでいいところを出してもらえればと。この感じがつかめたら通常のままでいい」と、今日30日ロッテ戦からは、再び7番に戻すつもりだ。 工藤監督は「本来は3つ勝つつもりだった。3連戦トータルでは悔しい」と、西武のマジックを1としてしまった連敗を悔やんだ。松田宣もこの3連戦は気合十分だった。前日28日、1軍に合流した3年目川瀬が宿舎出発の際に入り口に立ってナインにあいさつをしていたが、大一番へ向け集中していた松田宣は気づかずバスへ乗り込んだ。その集中力にこの日は9番降格の刺激が加わり今季4度目の1試合2発となった。工藤監督は「こっちが負けて西武の優勝をさせないように。まだ決まってはいないが、CS(第1ステージ)に勝って、またここに来たい」と、CSファイナルステージでのリベンジを誓った。【石橋隆雄】

◆ソフトバンクの助っ人左腕・ミランダが「胴上げ阻止」に仁王立ちだ。12連勝中の西武打線を相手に来日最多となる7回122球を投げ、散発5安打1失点の好投を見せた。「自分の投球に集中できた。マウンドにもしっかり対応できたと思う」。3回に1点を先制されたものの、低めへの制球と両コーナーへの攻めで的を絞らせなかった。 8月にチームに合流し、これで5勝目。助っ人サウスポーの存在がなければチームの最終盤の粘りも難しかった。この日、試合を観戦した後藤オーナー代行は「(ミランダは)来季も期待できると思う」と、早くも来季残留を明言したほどだった。「チームの勝利に貢献することができて満足しているよ。攻めの投球ができたと思う」とミランダも胸を張った。CS突破すれば、連続日本一への道は開ける。前回(17日)のレオ戦では栗山に満塁弾を浴び、痛い1敗を喫したが、頼もしい左腕はしっかりとリベンジした。

◆優勝マジック1の西武はソフトバンクに1-3で敗れ、本拠地最終戦で胴上げすることはできなかった。連勝は12で止まり、優勝は30日以降に持ち越し。ソフトバンクは四回、松田宣が逆転29号2ラン、七回に30号ソロを放つ意地を見せた。  西武は20歳の2年目右腕・今井、ソフトバンクはミランダが先発した。今井の一回のマウンド。一回一死一塁のピンチで中村晃を一ゴロ併殺に打ち取った。その裏、二死一、二塁としたが、栗山は一ゴロに倒れた。  今井の三回のマウンドでアクシデント。二死一塁で中村晃が中前打で一、三塁。今井は右手からの出血がひどく、ベンチで治療した。その後マウンドに戻り、柳田は四球。それでもデスパイネを右飛に打ち取った。  ソフトバンクは四回、松田宣が左越え29号2ランを放ち、逆転した。七回に2番手・増田から左越え30号ソロを放ち、1点を追加した。  西武は八回に二死一、二塁としたが、中村は遊ゴロに倒れた。ソフトバンクはミランダが7回1失点で5勝目を挙げた。

◆西武の2年目の今井は本拠地での胴上げが懸かる試合で先発し、6回2失点で5敗目を喫した。投球中に右手親指に傷を負い、途中からユニホームに血を付けながらの力投だったが実らず「結果にこだわっていた。勝ちたかった」と唇をかんだ。  150キロに迫る直球とチェンジアップで、要所を締めた。ただ、1-0の四回二死二塁で松田宣に浮いたスライダーを捉えられ、左越えに逆転2ランを浴びた。「あの1球だけですね。本当に1球の重さを思い知った」と失投を悔やんだ。 浅村(1打点を挙げるも無安打) 「いろんなことを考えすぎた」 松井(七回の代打から5日以来の打席に立ち2打数無安打) 「あれだけの声援があったので、何とかつなげたかった」

◆西武は今季の主催試合を全て終え、主催71試合の観客動員数が、実数発表となった2005年以降で最多の176万3174人だったと発表した。これまで最多だった昨年を8万9955人上回った。

◆ソフトバンクのミランダは西武の強力打線にひるまず7回5安打1失点で5勝目を挙げた。メットライフドームで初登板した17日に来日初黒星を喫した雪辱を果たし「マウンドに対応することができた。自分の投球に集中できた」と手応えを口にした。  三回に内野ゴロの間に1点を失ったが、沈む球で低めを丁寧についた。西武戦の連敗を5で止めた工藤監督は「こういう投球をすれば他の投手も抑えられると、ある程度示してくれた」と褒めた。 ソフトバンク・藤本打撃コーチ(9番に入り2本塁打の松田宣に) 「悔しさもあったと思うけど、発奮してくれた」

◆西武の源田壮亮内野手が29日、メットライフドームで行われたソフトバンク24回戦で8補殺を記録し、今季510補殺として遊撃手のシーズン最多補殺のプロ野球記録を70年ぶりに更新した。1948年に杉浦清(中日)がマークした502補殺に28日のソフトバンク戦で並んでいた。

◆西武の源田壮亮内野手(25)が29日、ソフトバンク24回戦で8補殺を記録し、今季510補殺として遊撃手のシーズン最多補殺のプロ野球記録を70年ぶりに更新した。1948年に杉浦清(中日)がマークした502補殺に28日のソフトバンク戦で並んでいた。

◆優勝へのマジックナンバーを「1」としている西武は29日、本拠地最終戦となるソフトバンク24回戦(メットライフ)に1-3で惜敗し、優勝決定が持ち越しとなった。  今季限りでの現役引退を表明している松井が、七回無死一塁で代打で登場。大歓声の中、打席に立ったが、空振り三振。九回の打席も一ゴロに倒れた。27日に引退会見を開いた後は代走による出場のみで、5日の日本ハム戦以来の打席。「あれだけの声援をいただいたので、(七回は)何とかつなぎたかった。また明日(30日)頑張る」と気合を入れ直していた。

◆ソフトバンクの松田宣浩内野手(35)が2打席連続本塁打でチームの全3打点を挙げ、西武の本拠地Vを阻止した。  「勝てば胴上げを見る必要はない」  9月は打率・190と不振で、9年ぶりに「9番」に降格した。「悔しくない人は誰もおらん」と奮起し、0-1の四回二死二塁で、今井のスライダーを左翼席へ。逆転の29号2ランも、3年間必ず行ってきた「熱男」のパフォーマンスを披露せず、ベンチに消えた。  「(熱男封印に)特に意味はない」。七回には左越えソロ。3年ぶりの30号で今度は遠慮がちに「熱男」を決めたが、こちらも理由は「分からない」。固く結んだ口に悔しさがあふれた。  「目指していたのはてっぺんだから、トータルで悔しい。最後まであがきます。(西武は優勝を)勝って自力で決めてもらいたい」  西武戦の連敗を5でストップ。ポストシーズンでの逆襲を誓い、敵地のファンに頭を下げた。 (安藤理) 松田宣を前日の7番から9番に下げたソフトバンク・工藤監督 「楽なところで、思い切り彼のよさを出してほしかった。この感じなら(今後は)今まで通り」 9番に入り2本塁打の松田宣にソフトバンク・藤本打撃コーチ 「悔しさもあったと思うけど、発奮してくれた」

◆優勝へのマジックナンバーを「1」としている西武は29日、本拠地最終戦となるソフトバンク24回戦(メットライフ)に1-3で惜敗し、優勝決定が持ち越しとなった。浅村栄斗内野手(27)が今季120打点目をマークしたものの、連勝は「12」でストップ。1998年以来、20年ぶりの本拠地胴上げを逃した。30日の日本ハム戦(札幌ドーム)で10年ぶりのリーグVを決める。  九回二死一塁。一打同点の場面で秋山の放った飛球が、遊撃・高田のグラブに収まると、20年ぶりの本拠地Vを期待していたレオ党から、深いため息が漏れた。  「残念です。きょうが声援の大きさが一番すごいと感じた。1年間応援してくれたファンの前で決めたかったけど、そう甘くはない...」。辻監督は顔をしかめながら、敗戦を受け入れた。  14日の楽天戦から今季最長の12連勝。前日28日は、エースの菊池がソフトバンク戦の通算19試合目で初勝利を飾り、マジックは「1」。勝てば決定する地元優勝への期待は十分に理解していた。  だが、この日は相手先発、ミランダの前に7回まで5安打で連勝中は全試合で飛び出した本塁打もなし。得点は三回、浅村の遊ゴロの間に挙げた1点のみに封じられた。  「残念だけど、終わったわけではない。早めに決めてファンを安心させたい」と浅村。今季120打点の大台に乗せ、リーグ1位の山川(121打点)とのW達成は阪神の金本、今岡以来13年ぶりだ。  巨人・王&長嶋も、西武・秋山&清原も達成できなかった球団初の「120打点コンビ」の誕生となったが、あと2点が及ばなかった。1安打の山川も「完敗です。でも、いい緊張感の中で戦えたことが、次の北海道で生きると思う。ズルズルいく気もない」と切り替えた。  30日からは日本ハム4連戦(札幌ドーム)。10年前もリーグVが決定した敵地では、札幌市内のチーム宿舎でビールかけの準備が進んでいる。現在84勝。2位・ソフトバンクがロッテ戦で負け、もしくは引き分けでも優勝は決定するが、「(背番号と同じ)85勝で優勝したいと思っている」と辻監督。必ず勝ち、北の大地で宙に舞う。 (花里雄太) 四回に松田宣に逆転2ランを浴び、6回4安打2失点も5敗目を喫した西武・今井 「すごい声援をいただいたのに、ふがいない投球をして申し訳なく思う」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
84512 0.622
(↓0.005)
M1
(-)
6770
(+1)
632
(+3)
191
(-)
127
(-)
0.273
(↓0.001)
4.27
(↑0.01)
2
(-)
ソフトバンク
76571 0.571
(↑0.003)
7
(↑1)
9640
(+3)
547
(+1)
191
(+2)
78
(-)
0.268
(↓0.001)
3.93
(↑0.02)
3
(-)
日本ハム
70633 0.526
(↓0.004)
13
(-)
7565
(+1)
562
(+2)
137
(-)
87
(+1)
0.251
(-)
3.81
(↑0.02)
4
(-)
ORIX
62725 0.463
(↑0.004)
21.5
(↑1)
4522
(+7)
554
(+1)
100
(-)
94
(+1)
0.244
(↑0.002)
3.72
(↑0.02)
5
(-)
ロッテ
56723 0.438
(↓0.003)
24.5
(-)
12496
(+1)
569
(+7)
68
(+1)
117
(-)
0.25
(-)
4.01
(↓0.02)
6
(-)
楽天
56783 0.418
(↑0.004)
27.5
(↑1)
6500
(+2)
565
(+1)
126
(-)
62
(-)
0.241
(-)
3.83
(↑0.03)