1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 | 6 | 13 | 0 | 1 |
中日 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 0 | 0 |
勝利投手:近藤 一樹(7勝3敗2S) 敗戦投手:吉見 一起(5勝7敗0S) 本塁打 |
◆ヤクルトは3回表、バレンティンの2ランで先制に成功する。その後は7回に山田哲の適時二塁打、8回には西浦の適時二塁打で追加点を挙げた。投げては、5番手・近藤が今季7勝目。敗れた中日は、先発・吉見が試合をつくるも打線が振るわず、4連敗を喫した。
◆ヤクルトが、4番バレンティンの約1カ月ぶりとなる34号2ランで先制した。 0-0で迎えた3回2死、山田哲が中前打を放った。2死一塁で、バレンティンはカウント1-0から中日先発吉見の2球目、131キロスライダーを右翼席へ運んだ。 8月26日DeNA戦(神宮)以来、約1カ月ぶりとなる本塁打で、ゆっくりとダイヤモンドを1周した。「久しぶりだったけど、うまく押し込むことができたよ」とコメントした。
◆ヤクルトの先発大下佑馬投手(26)は、5回途中1失点で降板した。 当初は小川が先発する予定だったが、腰の張りのため回避。急きょ前日に、プロ1年目の大下に決まった。それでも140キロ台後半の直球に加え、カーブ、スライダー、フォークなど多彩な変化球で相手を翻弄(ほんろう)。1回には中日の2番京田を3球三振に仕留めた。 3回までは1安打に抑えていたが、4回に3連打を許し1失点。5回は先頭の中日松井に二塁打を打たれ、2死三塁でマウンドを降りた。4回2/3を被安打5の1失点、71球だった。 7月11日巨人戦以来、2度目の先発を任され「先発は久しぶりでしたが、緊張はありませんでした。リリーフとは違って、いろんな球を投げながらなんとか投げることができました。ゲームを崩さずに、次の投手につなげたので良かったと思います」とコメントした。
◆中日岩瀬仁紀投手(43)が通算1000試合登板に王手をかけた。3点を追う9回に登板。先頭打者の坂口に四球を与えたが、続く青木のバントを素早く処理し、二塁封殺。999試合目のマウンドは、左打者2人で終了。代わった鈴木博が打たれたため、1失点が記録された。 チームは4連敗を喫したため、試合後の表情は険しかった。「自分のことよりも、チームが負けたことが残念。アウトを増やして、ランナーを出さないようにと思ったが、結果的に出してしまった」と反省した。
◆中日がシーズン終盤に痛恨の4連敗を喫し、CS進出が絶望的な状況になった。今季4勝無敗と相性のよかった吉見を先発で起用したが、7回3失点で敗戦投手に。好調だった打線も最近は下降線で1得点だけに終わった。森繁和監督は「クライマックスがどうのこうのと皆さんが騒いでくれたおかけで、きつい気持ちになってきているのは間違いないだろうから。それが逆にプレッシャーになるような野球ができたことは、いい経験をしていると思う。久しぶりに味わうんじゃないの、選手たちは。経験したことが次につながればいいし、つながらなければ、何の役にも立たない試合になるかもしれない」と話した。 昨年まで5年連続のBクラスとチームは低迷期にある。シーズン終盤にCS進出の可能性を残した状況だったが、選手は重圧に屈した形になった。この経験を今後に生かしたいところだ。
◆ヤクルト近藤一樹投手(35)が、7勝目を挙げた。 3-1で迎えた7回2死一、二塁のピンチで、5番手としてマウンドへ。中日平田を見逃し三振に仕留めて、無失点で切り抜けた。8回も3者凡退とし、勝利投手になった。「チームが勝てたので、よかったです。(先発した)大下が頑張っていたので、先発としての勝利をつけてあげられたらよかったけど、最終的につないでいくのがチームのスタイルなので」と振り返った。 前日には、球団新記録となる35ホールド目を獲得したばかり。この日の登板で、69試合目となった。疲労も蓄積しているが「先のことは考えないで、1つ1つ。今の時期は(シーズン終盤で)独特。勝てるゲームを、落とさないようにしたい」と落ち着いていた。
◆ヤクルトが、2位の気骨を見せた。負ければ広島の優勝が決まる試合で、急きょ2度目の先発となった1年目の大下佑馬投手(26)がしぶとく試合を作った。2連勝で、貯金を今季最多の4に伸ばした。 先発を告げられたのは、前日23日の試合直前。腰の張りを訴え、先発を回避した小川からは「頑張ってくれ」と背中を押された。140キロ台後半の直球に加えスライダー、カーブなど多彩な変化球で相手を翻弄(ほんろう)。4回に3連打を許すも、最少失点で切り抜けた。4回2/3を被安打5の1失点。7月11日巨人戦以来の先発だったが「前回は構えてしまったが、今回は急で、あれこれ考えてもうまくいかないかなと。ロングリリーフの気持ちで投げました」と充実した表情だった。 手堅く勝利をつかんだ。5点差の9回も、守護神石山が登板。小川監督は「攻撃の内容もよかった。石山は1、2点差よりも、楽に投げられたのでは」と納得の表情。昨季からナゴヤドームで8連敗を喫していたが、14年以来の4連勝。鬼門を攻略し、CS進出へ勢いをつけた。【保坂恭子】
◆ヤクルト山田哲が、球団新記録となる120得点に到達した。3回に中前打を放ち、4番バレンティンの2ランで生還。15年に自らが作った球団記録119得点を更新。「後ろの打者がいてくれるおかげです」とチームメートに感謝していた。 7回2死二塁では、左翼線へ二塁打を放ち1点を追加。9月9日以来10試合ぶりの猛打賞となった。
◆中日岩瀬仁紀投手(43)が史上初の1000試合登板に王手をかけた。3点を追う9回に登板。先頭打者の坂口に四球を与えたが、続く青木のバントを素早く処理。自身は一塁に投げるつもりだったが、二塁送球の指示が聞こえた。「切り替えて投げた」とベテランの落ち着きで二塁で封殺した。999試合目のマウンドは、左打者2人で終了。代わった鈴木博が打たれたため、1失点が記録された。 前人未到の記録まで、あと1試合に迫った。しかしチームは4連敗。試合後の表情は悔しさにあふれていた。「自分のことよりも、チームが負けたことが残念。アウトを増やして、ランナーを出さないようにと思ったが、結果的に出してしまった」と反省した。 逆転のCS進出を狙ったが、絶望的な状況になった。ベテランは常勝時代を知るだけに、はがゆい思いを持っていた。「今までそういうところで、(試合を)モノにしてきたチーム。何かが足りないんだろうな。言葉にはしづらい。払拭(ふっしょく)できなければ、強いチームにはなれない」と話した。Aクラス入りが遠のいただけに、1000試合登板の節目は快投&勝利でスカッと達成したいところだ。【田口真一郎】
◆中日平田良介外野手(30)がヤクルト24回戦(ナゴヤドーム)で1000試合出場を果たした。史上495人目。 プロ初出場は06年8月26日の横浜戦(ナゴヤドーム)で、プロ13年目での到達になった。この日は1番右翼で出場したが4打数ノーヒット。4連敗中は16打数2安打と精彩を欠き、節目の日を喜べなかった。
◆ヤクルト・小川泰弘投手(28)が23日、試合前練習中に腰の張りを訴え、先発予定だった24日の中日戦(ナゴヤドーム)の登板を回避することが決まった。「自分では、そこまでかからないと思う」としたが、24日の先発は中継ぎのD2位・大下(三菱重工広島)が務めることになった。 小川は当初、20日の巨人戦(神宮)に先発予定だったが雨天中止となり、翌21日にスライドしたがこれも中止。1日空けての登板が予定されていた。小川監督は「今の時点では何ともいえない。あす以降も様子を見て」と説明した。
◆優勝へのマジックナンバーを「1」としている広島を追う2位・ヤクルトは三回、主砲・バレンティンの2ランで先制した。 先発予定だった小川が23日の試合前の練習中に腰の張りを訴え、登板を回避することが決定。中継ぎの大下が先発した。 ヤクルトは一回、連打で無死一、二塁の好機を作るも山田哲が空振り三振、バレンティンが遊ゴロ併殺打に倒れ先制ならず。しかし三回、二死から山田哲が中前打で出塁すると、バレンティンが2球目を右翼席へ34号2ラン。敗れれば広島の3連覇が決まる試合で貴重な先制点を奪った。 マジックを「1」としている広島は、DeNA戦(マツダ)に勝利すれば、ヤクルトの勝敗に関係なく球団初の3連覇となる9度目のリーグ優勝が決定。敗れてもヤクルトが中日に負けると優勝が決まる。また、広島は引き分けても、ヤクルトが引き分ければ優勝となる。
◆2位・ヤクルトが6-1で中日に快勝した。主砲・バレンティンの34号2ランで三回に先制。七回に山田哲、八回に西浦がともに適時二塁打を放ち突き放した。本拠地・神宮球場でのクライマックスシリーズ(CS)開催へ、ヤクルトがまた一歩前進した。 ヤクルトは一回、連打で無死一、二塁の好機を作るも山田哲が空振り三振、バレンティンが遊ゴロ併殺打に倒れ先制ならず。しかし三回、二死から山田哲が中前打で出塁すると、バレンティンが2球目を右翼席へ34号2ランをたたき込んだ。七回には二死二塁から山田哲が左翼線へ適時二塁打を放ち1点を追加。八回にも一死二塁から西浦が左前へ適時二塁打を放ち、4-1とした。九回にも雄平がダメ押しの2点打を放った。 登板を回避した小川に代わって先発したD2位・大下(三菱重工広島)は四回一死一、三塁から中日・高橋に中前適時打を浴びて1点を返され4回2/3を投げて5安打1失点で降板。五回二死三塁、打者・京田の場面でマウンドに上がった2番手・中沢は京田を空振り三振。六回からは梅野-ハフ-近藤-石山が無失点でつないだ。 優勝へのマジックナンバーを「1」としている広島は、DeNA戦(マツダ)に敗れたが、ヤクルトが中日に負ければ、広島のリーグ3連覇が決まってしまう一戦だった。
◆中日の岩瀬が九回からマウンドに上がり、通算登板を999試合とした。先頭の坂口に四球を与えたものの、青木のバントを素早く処理して二塁封殺。1000試合登板に残り1となったが「自分のことよりチームが負けたことが残念です」と話した。 高橋(四回に適時打) 「甘いボールをしっかりと自分のスイングで捉えることができた」
◆ヤクルトのバレンティンが三回に8月26日以来、約1カ月ぶりの本塁打となる34号2ランを放った。2死一塁から吉見の甘く入ったスライダーを逆方向の右翼席へ運び「久しぶりだったのでうれしい。パーフェクトなスイングだった」と満面の笑みを浮かべた。 不調が続いたが「自分のできる仕事をして、チームに貢献しようと思った」と中軸として勝利を追求してきた。頼もしい4番打者が復調すれば、チームにも追い風だ。 山田哲(自らの球団記録を更新するシーズン120得点) 「僕だけの力じゃない。後ろで打ってくれた打者のおかげ」 西浦(八回に適時二塁打) 「チェンジアップに体がうまく反応した」 雄平(九回に2点打) 「打線は一点でも多くという気持ちでやっている」
◆中日は2万9549人を集め、今季の観客動員数が200万人を超えて201万7707人となった。67試合目での到達で、昨年の72試合目より早かった。
◆4連敗を喫した。3位に1ゲーム差まで迫るも、そこから失速。森監督は「(3位争いが)プレッシャーになっているのは間違いない。普段通りできないのは、投手だけでなく、野手もそう」と険しかった。連敗中の得点はわずか4。0-2の四回はビシエド、アルモンテ、高橋の3連打で1点を返したが、後が続かなかった。 通算登板を999試合とした中日・岩瀬 「自分のことよりチームが負けたことが残念です」
◆腰の張りを訴えた小川に代わって緊急先発となったD2位・大下(三菱重工広島)が五回途中5安打1失点の好投を見せ、チームの危機を救った。内角を大胆に攻め、要所でのスライダーが効果的だった。ルーキーは「昨日の試合前に先発といわれました。チームがいい位置で戦っているので、なんとか最少失点で後ろの投手にバトンを渡そうという思いでした」とホッとした表情だった。 大下についてヤクルト・小川監督 「本当によく粘ってくれた。四回までと思っていたが、よく投げてくれた」 同じくヤクルト・田畑投手コーチ 「十分です。彼の力がいろいろな場面で必要になってくる」
◆セ・リーグ2位のヤクルトは24日、中日24回戦(ナゴヤドーム)に6-1で快勝。1点リードの七回に山田哲人内野手(26)が駄目押しの適時二塁打を放つなど、3安打1打点の活躍で打率・313とし、プロ野球史上初となる3度目のトリプルスリー(打率3割、30本、30盗塁)達成に大前進した。チームは3年ぶりに貯金を「4」とした。 敵地、ナゴヤドームにため息が響いた。七回二死二塁。山田哲が中日先発、吉見が4球連続で投じた内角シュートを天才的なバットさばきで左翼線に持っていった。 「(シュートは)頭にはありました。内角にくるだろうなと思っていました。大下が粘り強く投げていたので、自分も期待に応えたかった」 駄目押しの適時二塁打に胸を張った。エースの小川が前日23日に腰の張りで先発を回避し、緊急先発した同級生のD2位・大下(三菱重工広島)を援護した。 三回は中前打、五回は左前打を放ち、10試合ぶりの3安打。打率・313に上昇し、残り11試合で1試合4打数と仮定すれば、あと7安打で3度目のトリプルスリー達成が確実となる。 守備でも負担が大きい二塁を守り続け、コンディションも万全ではない中、9月は打撃に苦しんだ。8日の試合前練習中には珍しくバットを折った。それでも、「一日一善(1安打)」を最低目標に3割以上をキープしてきた。 三回にはバレンティンの34号2ランで生還し、今季120得点をマークし、自身が持つ球団記録をさらに更新。「僕だけの力じゃない。後ろの還してくれる打者がいるから」と仲間への感謝も忘れなかった。 これで本拠地でのCS開催は残り11試合で6勝すれば自力で決められる。米大リーグでもバリー・ボンズ(元ジャイアンツ)しか成し遂げていない、3度目のトリプルスリーへ-。大記録達成はもうすぐだ。 (横山尚杜) 三回に22試合ぶりの本塁打となる34号2ランを放ったヤクルト・バレンティン 「久しぶりだったけど、うまく押し込むことができた」
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 |
77 | 54 | 2 | 0.588 (↓0.004) | M1 (-) |
10 | 678 (+5) | 610 (+7) | 171 (+1) | 83 (+1) |
0.264 (-) | 4.14 (↓0.01) |
2 (-) |
ヤクルト |
67 | 63 | 2 | 0.515 (↑0.003) | 9.5 (↑1) |
11 | 610 (+6) | 623 (+1) | 123 (+1) | 64 (-) |
0.268 (↑0.001) | 4.19 (↑0.02) |
3 (-) |
巨人 |
63 | 69 | 5 | 0.477 (-) | 14.5 (↑0.5) |
6 | 594 (-) | 551 (-) | 141 (-) | 60 (-) |
0.255 (↓0.001) | 3.79 (↑0.04) |
4 (-) |
DeNA |
62 | 69 | 2 | 0.473 (↑0.004) | 15 (↑1) |
10 | 538 (+7) | 620 (+5) | 170 (+2) | 71 (-) |
0.251 (↓0.001) | 4.33 (-) |
5 (-) |
阪神 |
58 | 69 | 2 | 0.457 (-) | 17 (↑0.5) |
14 | 544 (-) | 570 (-) | 83 (-) | 67 (-) |
0.256 (↓0.002) | 4.05 (↑0.04) |
6 (-) |
中日 |
61 | 75 | 2 | 0.449 (↓0.003) | 18.5 (-) |
5 | 582 (+1) | 636 (+6) | 93 (-) | 59 (-) |
0.265 (↓0.001) | 4.41 (↓0.01) |
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