広島(★5対7☆)DeNA =リーグ戦23回戦・マツダスタジアム=
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DeNA
0040012007522
広島
0210002005811
勝利投手:エスコバー(4勝3敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(2勝4敗33S))
敗戦投手:ジョンソン(10勝5敗0S)

本塁打
【DeNA】ソト(34号・3回表3ラン),ソト(35号・7回表2ラン)
【広島】丸 佳浩(37号・7回裏2ラン)

  DAZN
◆DeNAは2点を追う3回表、ソトの3ランなどで4点を奪い、逆転に成功する。その後は1点差で迎えた6回に伊藤の犠飛で追加点を挙げると、続く7回にはソトの2ランでリードを広げた。投げては、2番手・エスコバーが今季4勝目。敗れた広島は、投手陣が振るわなかった。

◆リーグ3連覇へマジックナンバー1としている広島が先制した。 2回無死一塁で、石原慶幸捕手が強烈なライナーを中堅へ。桑原が判断を誤りいったん前進したが、打球は低い弾道のまま頭上を通過し、適時二塁打になった。 「センター方向を意識して、しっかりと自分のスイングでとらえることができた。よく越えてくれましたね」と石原。さらに田中広輔内野手の中前打で2点目も入った。田中は「石原さんがいい流れでチャンスを作ってくれたので、その流れに乗って走者をかえすことができてよかった」と先輩に感謝した。 この時点で、30分遅い午後2時から2位ヤクルトと中日の試合が始まっていた。ヤクルトが負けても優勝が決まる状況だが、石原は「自分たちが勝つだけですから。(優勝の雰囲気を)感じるとしたら試合中でしょうね」と平常心で試合に臨んでいた。 39歳の石原は生え抜きの17年目。チーム内では引退する新井に次ぐベテランだ。今年は1度も戦列を外れることなく、主にジョンソンの先発時に捕手を務めてきた。 ただ、3回に先発のジョンソンがつかまった。ソトに3ランを浴びて2-4と逆転を許した。 広島はその裏にバティスタの左前打で1点を返して1点差。序盤から点の取り合いになった。

◆優勝マジック1で迎えた広島の球団初3年連続となる9度目のリーグ優勝は、DeNAに敗れたため、優勝マジック対象チームとなっているヤクルトの結果待ちとなった。 広島が先手を取った。2回1死一塁から8番石原が中堅への適時二塁打で先制。さらに2死三塁から1番田中の中前適時打で2点目を奪った。 しかし、先発ジョンソンが3回につかまった。DeNAは無死一、二塁から宮崎の左前適時打で1点差、無死一、二塁からソトに左越えの34号3ランを浴びて逆転された。 2点を追う展開となった広島は3回に反撃。1死二塁からバティスタの左前適時打で1点差に詰め寄った。 1点差のまま中盤に突入。DeNAは6回1死三塁から伊藤の中堅犠飛で貴重な追加点を奪い、リードを2点差と広げた。さらに7回には2死三塁からソトが左越えにこの日2本目となる35号2ランで7-3とし突き放した。 広島は7回2死三塁から丸の37号2ランで2点差としたが、反撃もここまで。DeNAの継投にかわされた。

◆優勝へのマジックナンバーを「1」としている広島は24日、マツダスタジアム(広島市南区)で、DeNAと対戦した。広島が勝つか、2位ヤクルトが中日に敗れるか、広島とヤクルトがともに引き分けるかで、3年連続9度目のリーグ優勝が決まる。 広島市の繁華街では飲食店などにファンが集まり、試合開始とともに声援を送った。広島市の繁華街にある居酒屋「赤まる」はカープファンで満席。店外に設置されたテレビの前にもファンがあふれ、試合を見守った。 同店はビールかけのために3連覇にかけて瓶ビール300本を用意。広島市内の飲食店に勤務する平岡由紀子さん(27)は「きょう絶対に決めてほしい。地元の胴上げを見て、早くビールかけをしたい」と待ち切れない様子。過去、広島が本拠地で優勝を決めたのは79年と91年の2度だけ。27年ぶりの地元Vに向け、広島の街も熱気に包まれた。

◆広島丸佳浩外野手が再び2点差に詰める2ランを放った。3-7の7回2死三塁で、三嶋のスライダーを右翼席中段まで運ぶ37号アーチ。「チャンスだったので積極的に打ちにいきました。しっかりとらえることができた」。 この時点でセ・リーグ本塁打ランキングトップのDeNA筒香に並んだ。また、ソトが同じ試合で2本塁打を打ち、35号とハイペースで追い上げており、タイトル争いも激しくなっている。

◆優勝マジック1の広島は敗れたが、中日がヤクルトに勝てば優勝が決まるため、マツダスタジアムに集まった今季最多の3万2950人の観衆はほぼ全員がそのまま場内に残り、地元胴上げを期待して待機した。 広島の敗戦後しばらくして、ビジョンでナゴヤドームの試合が映された。場面はヤクルトが3-1とリードした7回裏。ちょうど中日が2死一、二塁のチャンスで打席に平田を迎えていた。1発出れば逆転で、広島優勝の可能性が大きく膨らむだけに期待が高まったが、平田が粘りながらも見逃し三振になった瞬間、広島ファンから大きなため息が漏れた。 選手はいったんベンチを引き揚げ、サロンなどでヤクルトの戦況を見守ったが、午後5時半過ぎ、ヤクルトが中日に6-1で勝ったため、広島の3年連続リーグ優勝は25日以降に持ち越された。

◆M1で迎えた広島の球団初3年連続となる9度目のリーグ優勝は、DeNAに敗れ、2位ヤクルトが勝利したため25日以降に持ち越しとなった。午後4時42分に広島がDeNAに敗戦。マツダスタジアムに集まったカープファンは歓喜の瞬間を見ようと、試合後も球場に残り、センター後方の大型ビジョンで中日-ヤクルト戦の行方を見守ったが、この日の胴上げはなかった。 試合には敗れた広島だが意地はみせた。 広島が2回1死一塁から8番石原が中堅への適時二塁打で先制。さらに2死三塁から1番田中の中前適時打で2点を先制した。 しかし、先発ジョンソンが3回につかまった。DeNAは無死一、二塁から宮崎の左前適時打で1点差、無死一、二塁からソトに左越えの34号3ランを浴びて逆転された。 2点を追う展開となった広島は3回に反撃。1死二塁からバティスタの左前適時打で1点差に詰め寄った。 1点差のまま中盤に突入。DeNAは6回1死三塁から伊藤の中堅犠飛で貴重な追加点を奪い、リードを2点差と広げた。さらに7回には2死三塁からソトが左越えにこの日2本目となる35号2ランで7-3とし突き放した。 広島は7回2死三塁から丸の37号2ランで2点差としたが、反撃もここまで。DeNA7投手の小刻み継投の前にかわされた。広島ジョンソンが5敗目。DeNA2番手エスコバーが4勝目。 25日はナイターで午後6時から開始予定。予告先発は広島中村祐太、DeNAは国吉。

◆優勝マジック1としている広島はDeNAに逆転負けし、マジック対象のヤクルトが中日に勝ったため、リーグ3連覇はお預けとなった。 2回に2点を先制したが、3回にジョンソンがソトに逆転3ランを被弾。7回には2点を追加された。その裏に丸が37号2ランで反撃も、届かなかった。ヤクルトの勝利後、会見に応じた緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。 緒方監督 (自ら切り出し)選手は最後まであきらめずに、今日勝って(優勝を)決めるという強い気持ちを持って戦ってくれた。勝つことができなくて、今日を楽しみにたくさんのファンが来てくれていたのに申し訳ない。こうやって最後まで雨の中でファンの方が残ってくれたし、また明日、しっかりといいゲームをして、勝って決めたい。 -守備のミスが出た 緒方監督 最後まで全員で頑張ってくれた。

◆DeNAが広島の優勝を阻止した。2点を先制されたものの、ネフタリ・ソト内野手が3回に逆転34号3ランを放った。さらに7回には35号2ランで突き放し、本塁打王争いでは3位につけた。 ソトは「広島の状況は分かっていた。僕たちも勝っていかないといけない。タイトルは考えずにやっている。試合に勝つことが大事だから」と勝利に貢献。アレックス・ラミレス監督も、ソトの活躍に「最も安定している。ここで打ってほしいというところで打つ。3番にいることで、打線全体が違うものになっている」と最敬礼した。

◆DeNAが"CS仕様"で広島のVを阻止した。アレックス・ラミレス監督(43)は、3回途中から小刻みに継投し総勢7人の投手を投入。昨季クライマックスシリーズを突破したマシンガン継投で封じた。打線はネフタリ・ソト内野手(29)が、今季7度目の1試合2発で、食らいつく広島を突き放した。今季チーム通算本塁打を170号に乗せバズーカ打線も機能。目前優勝を止め、3位巨人に0・5ゲーム差に迫った。 沈黙のマツダスタジアムを尻目に、勝者の行進で球場を後にした。広島の優勝を阻止したラミレス監督は「いい試合ができた」。先制を許すも逆転、逃げ切りの策に、ラミ采配が詰まっていた。球審に告げた投手交代は6度。短期決戦を戦うように采配を振った。 先発浜口が3回につかまると、早々にエスコバーを投入した。7人を完璧に抑え6回から三嶋。7回2死で三上が広島鈴木を打ち取ると、8回先頭も砂田が1人1殺で封じた。最後はパットン、山崎の必勝リレー。小刻みな7人継投に「明日を考えるのではない。いかに今日勝つか。我慢しすぎることはしないようにして、いかに点を取って勝つかということ」と、目の前の勝利に執着した。 指揮官の執念は攻撃にも乗り移る。7回2死、ソトがこの試合2発目となる35号2ランで突き放した。これでチームの今季通算170本目の本塁打。昨季の134本を大きく上回り、直近10年では最多だ。連打を浴びせるマシンガンではないが、本塁打王争いを演じる37発筒香と35発ソトを中心としたバズーカ打線が、リーグ最低の得点圏打率をカバーしている。 同監督は「マツダにくると、あのときのことが自然とフラッシュバックするんだよ」と言う。一昨年、初めてのCSファイナルで敗退。昨季、その悔しさをリベンジした策がマシンガン継投だった。「(采配の)考え方としてはCSに近い。明日も早い回に何かあればちゅうちょなく代えていく」。酸いも甘いも味わった地で、今日からラスト10試合。最終戦はまたマツダだ。「明日勝ってカード勝ち越しという形になれば、また帰ってきて、やってやるんだというモチベーションになる」。短期勝負のラストスパートを切った。【栗田成芳】

◆優勝マジック「1」で試合に臨んだ広島は、守備のミスが響いてDeNAに逆転負けした。対象チームのヤクルトが中日に勝ったため、球団初のリーグ3連覇は今日25日以降に持ち越しとなった。緒方監督は「今日を楽しみに、たくさんのファンが来てくれていたのに申し訳ない」と謝罪した。 不安材料だった三塁西川の守りから、試合をひっくり返された。 2点リードした3回無死一塁では大和の三塁線のゴロを捕球も、よろけた体勢のまま二塁に弱々しい送球でセーフ(記録は内野安打)。リズムを崩したジョンソンが宮崎に適時打、ソトに逆転3ランを浴びた。西川は6回も先頭ロペスの平凡なゴロを一塁へ悪送球。この失策から犠飛で手痛い追加点を奪われた。 西川の失策数はリーグ最多17で、うち悪送球が9もある。送球難に改善がみられず、首脳陣は右手中指骨折から19日に2軍戦復帰した安部の緊急昇格を決めた。今日25日に西川に代わってスタメン起用される。 敗戦後に広島ナインはベンチ裏でヤクルトの結果を待った。球場ビジョンでもナゴヤドームの試合が映され、ファンが雨の中で1時間近く観戦。胴上げはならず、マツダスタジアム歴代最多3万2950人が集まったスタンドから深いため息が漏れた。【大池和幸】

◆DeNAソトが今季7度目のマルチ本塁打を記録した。3回に逆転3ランを放ち、7回には35号2ランで突き放した。マツダスタジアムは打率4割3分8厘と好相性を誇り「強いて言うなら、マツダはメジャーのスタジアムに似ているからかな」と自己分析。 球場の雰囲気を味わう一方で、この試合の完全アウェームードには「特に感じない」と意に介さず、規定打席未到達で本塁打王争い3位につけた。

◆広島丸佳浩外野手(29)が37号2ランを放った。不振が続いていた主砲の20打席ぶりの安打がリーグトップのDeNA筒香に並ぶアーチとなった。マジック1で迎えたこの日、マツダスタジアムは開場以来最多の3万2950人のファンで埋まった。チームは敗れ、マジック対象のヤクルトも勝ったため、本拠地胴上げは今日25日以降にお預けとなったが、丸の復調気配は明るい材料。今日こそリーグ3連覇を決める。 広島ファンの涙雨を切り裂く打球が、ポンチョを着たファンで真っ赤に染まった右翼席に飛び込んだ。7回。丸の2点差に迫る37号2ランが出たが、反撃が遅かった。「得点圏でたくさん回ってきたので、状態うんぬんじゃなくてしっかり打たないといけなかった。ちょっと遅かったかなと」。1回無死一、二塁、2回2死一、三塁で凡退した2打席を悔やんだ。 前日まで5試合で18打数1安打。6四球を選ぶ一方で、10三振を喫していた。持ち味である低めの球の見極めができず、ボールとなる変化球にバットが回るスイングが増えていた。1つのほころびから負の連鎖が生じ、低めの真っすぐも振れなくなり、それを正そうという意識から反動をつけようとしてしまう...。珍しく続く不振に、迎打撃コーチは前日の試合前に「まずは真っすぐにいい形で振りにいこう」と助言した。 前日23日は無安打も0三振。この日も3打席まで凡退も内容は悪くなかった。迎えた7回の第4打席目。20打席ぶりの安打はリーグトップに並ぶ1発だった。DeNA三嶋の初球スライダーを捉えた。「振れるところに来た球を振れた」。甘い球に反応できたことは状態が上向いている証しだ。 気分転換も功を奏した。通常しなりがあるといわれるホワイトアッシュ材のバットを使用するが、雨中の試合が続いたことで、より硬い材質のメープル材のバットを使用。降雨の影響も受けない反発力で雨空にアーチを描いた。「いいスイングを明日の1打席目からできるように準備しないといけない」。確かな手応えに表情は曇ってはいない。 27年ぶりの本拠地胴上げはこの日出来なかった。マツダスタジアム最多動員のファンのため息で終わったが、点差を詰めたことでDeNAの勝ちパターンを投入させた。緒方監督は「最後までみんな頑張ってくれた」と前を向く。主砲の復調が何よりの収穫。今日こそ歓喜の瞬間を迎えてみせる。【前原淳】

◆DeNAは24日、広島と対戦した。優勝マジックを「1」とした相手に二回に2点を奪われたが、三回に逆転に成功した。  先頭の桑原が左前打で出塁し、大和の三塁内野安打で一、二塁とすると、宮崎が左前適時打で1-2とするとソトが左越えの34号3ラン。鮮やかな4者連続安打で逆転した。

◆優勝へのマジックナンバーを「1」としている広島の先発はジョンソン。一方のクライマックスシリーズ進出へ負けられないDeNAは浜口が先発した。  広島は一回に無死一、二塁のチャンスを逸したが二回に先制する。先頭の7番・野間が左前打で出塁。続く8番・石原の中越え適時二塁打で野間が一塁から一気に生還。さらに二死三塁で1番・田中が中前適時打を放ち2点を先制した。  DeNAが三回に反撃。連続安打で無死一、二塁とチャンスを作り、3番・宮崎の左前適時打で1点を返す。さらに3番・ソトが左翼スタンドに飛び込む3ランを放ち一気に4点を奪い逆転に成功した。  2点のリードを許した広島はその裏一死二塁で6番・バティスタが左前打を放ち1点を返し、7番・野間が投手強襲内野安打で続く。ここでDeNAは先発の浜口に代わりエスコバーがマウンドへ。広島は好機が続いたが一死一、二塁で先制打の石原が三ゴロ併殺打に倒れた。  六回、DeNAは失策と犠打で一死三塁とし、7番・伊藤が中犠飛を放ち1点を加えた。さらに七回二死二塁でソトが広島2番手のアドゥワから左翼スタンド場外へ消える特大の2点本塁打を放ちリードを広げた。  4点差とされた広島は七回裏二死三塁で、3番・丸が右翼スタンドに飛び込む2点本塁打を放ち2点差に追い上げた。しかし、その後はDeNAリリーフ陣に封じ込まれた。試合は7-5でDeNAが勝利した。

◆優勝へのマジックナンバーを「1」としている広島は、DeNAのネフタリ・ソト内野手(29)の34号3ラン、35号2ランなどで7点を奪われて競り負けた。終盤に丸佳浩外野手(29)の37号2ランなどで追い上げたが及ばなかった  広島は一回に無死一、二塁のチャンスを逸したが二回に先制。先頭の7番・野間が左前打で出塁。続く8番・石原の中越え適時二塁打で野間が一塁から一気に生還。さらに二死三塁で1番・田中が中前適時打を放ち2点を先制した。  しかし、先発のジョンソンが三回に宮崎の適時打と、ソトに3ランを浴びて逆転を許す。2点のリードを許したがその裏にバティスタの適時打で1点差として追撃。さらに好機が続いたが、一死一、二塁で先制打の石原が三ゴロ併殺打に倒れた。  1点差のままゲームは進んだが六回にジョンソンは、失策と犠打で一死三塁としてしまい、7番・伊藤に中犠飛を許して1点を与える。結局、ジョンソンは6回4安打5失点だった。2番手でマウンドに上がったアドゥワも七回、ソトに2点場外弾を食らっしまう。  七回に3番・丸が右翼スタンドに飛び込む37号2点本塁打を放ち2点差に追い上げたが後続が続かず。最後はDeNAの守護神、山崎に3者凡退に抑えられて敗れた。

◆優勝へのマジックナンバーを「1」としている広島が24日、DeNAと本拠地マツダスタジアムで対戦し、5-7で敗れた。2位のヤクルトは、ナゴヤドームで中日と対戦して6-1で勝利。広島が敗れて、ヤクルトが勝利したためマジックナンバーは減らず「1」のままとなり、広島の優勝は明日以降に持ち越しとなった。  マジックを「1」としている広島は、25日のDeNA戦(マツダ)に勝利すれば、ヤクルトの勝敗に関係なく球団初の3連覇となる9度目のリーグ優勝が決定。27年ぶりに本拠地での胴上げとなる。  ヤクルトは翌日も中日戦(ナゴヤD)を控える。広島がDeNAに敗れてたとしても、中日に負けると広島の優勝が決まる。また、広島は引き分けても、ヤクルトが引き分ければ優勝となる。

◆広島の丸が3-7の七回2死三塁で、4試合ぶりの安打となる37号2ランをマーク。「好機だったので、積極的に打ちにいった。しっかり捉えることができた」と好感触を口にした。  本塁打王争いトップの筒香(DeNA)に並んだ一撃も勝利にはつながらず、優勝決定は持ち越しとなり「決められなかったのは悔しいですけど、また明日」と気持ちを切り替えた。 石原(二回に先制二塁打) 「センター方向を意識して、しっかり自分のスイングで捉えることができた」 田中(二回に適時打) 「石原さんがいい流れで好機をつくってくれたので、その流れに乗って走者をかえすことができて良かった」 西川(六回に失点につながる悪送球) 「申し訳ない。切り替えてやるしかない」

◆DeNAに敗れた後も、本拠地のスタンドを埋めた広島ファンの多くがこの日の胴上げを信じて球場に残り、中日-ヤクルトの戦況を見守った。雨にさらされながら赤の雨具姿でバックスクリーンに映し出された試合を見詰めたが、2位ヤクルトがリードを広げるたびにため息が漏れ、諦めて家路を急ぐ列もできた。

◆3位争いで負けられない戦いが続くDeNAが打ち勝ち、広島に目前での優勝を許さなかった。難敵のジョンソンを相手に三回、ソトが逆転3ラン。広島の反撃に遭ったが、七回にもソトが2ランを放って赤一色の大観衆を静まらせた。  35号でトップに2本差に迫ったソトは「広島もそうだが、僕らも勝たないといけない状況にある」ときっぱり。勝負の9月に入って8本塁打を量産。ラミレス監督は「最も安定している。彼が3番にいることでラインアップが違うものになる」とたたえた。 浜口(三回途中3失点) 「逆転してくれた直後に得点を許し、走者を置いた状況の降板となり、中継ぎ陣に申し訳ない」 宮崎(三回に反撃の適時打) 「後ろにつなぐ気持ちで打席に入った」

◆プロ野球セ・リーグの優勝マジックを「1」としていた広島は24日、本拠地マツダスタジアムでDeNAに敗れた。2位のヤクルトも勝ったため、球団初の3連覇決定は、25日以降にお預けとなった。  東京都内でもこの日、広島ファンに人気のある港区の飲食店「鯉の応援スタジアム コイスタ赤坂店」には、50人超のファンがテレビ観戦に駆けつけた。  店内は満員となり、お客さんの半数以上は赤いユニホームを着込んだ"カープ女子"。二回の先制劇や七回に飛び出した丸佳浩外野手の2点本塁打の場面では「バンザーイ!!」と総立ちで喜んだ。しかし、逆転負けで優勝が25日のDeNA戦(マツダ)に持ち越されると、「明日はみんな仕事だよ~」と悲鳴が上がった。  それでも目黒区の主婦、三宅陽子さん(40)は気を取り直して、「明日の25日は給料日。その方が豪雨被害を受けた広島での経済効果も上がる」ときっぱり。渋谷区の会社員、竹内信司さん(60)も「明日は優勝。給料でおごりますよ」とファン仲間らに宣言。早速、同店に席の再予約を入れていた。

◆先発したジョンソンはリードを守りきれず6回4安打5失点(自責4)で5敗目。前回登板の20日の阪神戦(マツダ)は雨の影響で試合中断などもあり、2イニングで降板。中3日での登板だったが「内容としては思い通りの球がいっていた」。状態がよかっただけに、2-1で迎えた三回、ソトに浴びた3ランを悔やんだ。

◆目の前での胴上げを何とか阻止した。負けた瞬間に広島のリーグ優勝が決まる大一番でDeNAが意地を見せた。  「相手が勝てば優勝することは分かっていたけど、僕たちも勝たないといけない状況だったからね」  頼れる助っ人、ソトがニヤリと笑った。三回に宮崎の適時打で1-2に迫った直後の一死一、二塁。広島先発、ジョンソンの内角カットボールを左翼席まで運んだ。  逆転の34号3ランを放つと、七回には駄目押しの35号2ラン。球団の外国人新記録となるシーズン7度目の1試合2発をマーク。35本塁打はリーグ3位まで浮上した。  先発の浜口が三回途中3失点で降板となったが、2番手のエスコバーから九回の山崎まで6人の救援投手が踏ん張り、逃げ切った。「明日を考えるのではなく、いかに今日の試合を勝つか。去年のクライマックスシリーズ(CS)に近い形で戦う」とラミレス監督。残り10試合は一戦必勝の"短期決戦仕様"で戦う意気込みだ。3位・巨人に0・5ゲーム差まで再接近。Aクラスは目前だ。 (湯浅大)

◆勝てば無条件で球団史上初の3連覇、27年ぶりの地元Vが決まる大一番を落としてマジック1のまま"金縛り"。広島・丸がキング弾で反撃ののろしを上げたが、空砲に終わった。  「当然、優勝を決めたかったです。たくさんのお客さんが来てくれていたので...。悔しい」  3-7の七回二死三塁で三嶋の初球スライダーを振り抜き、右翼席へ運んだ。トップの筒香(DeNA)に並ぶ37号2ランで2点差まで迫ったが、逆転には及ばなかった。  試合終了後、ナインはファンとともに球場に残ってバックスクリーンのモニターで中日-ヤクルト(ナゴヤドーム)の戦況を見守ったが、ヤクルトが勝利したため、優勝は持ち越し。雨でも球場で応援したファンの期待に応えることができず、緒方監督は「勝って決めたかった。ファンに申し分けない」とざんげした。  2年連続で地元優勝を逃している。M2で迎えた2016年9月8日の中日戦では7-4で勝利して吉報を待ったが、2位・巨人も勝利したためM1止まり。10日の巨人戦(東京ドーム)で優勝した。M1で迎えた17年9月16日のヤクルト戦では4-5で逆転負け。翌17日は台風の影響で試合中止となり、18日の阪神戦(甲子園)で胴上げした。赤ヘルは3年越しの悲願に燃えている。  丸はナインの気持ちを代弁するように「またあしたです」と切り替えを強調した。20日から始まった本拠地9連戦も折り返し地点を過ぎて残り4試合。25日のDeNA戦に勝って、地元では27年ぶり、開場10年目のマツダスタジアムでは初めての歓喜の瞬間を届ける。 (柏村翔) ★史上最多鯉党大きなため息  27年ぶりの地元優勝を少しでもいい席でみようと、開門時間の午前11時と同時にファンが外野、内野自由席へダッシュ。開場10年目で史上最多の3万2950人の観客が声援を送った。試合終了後は、ナゴヤドームで行われていた2位・ヤクルトと中日の試合がビジョンに映し出され、雨のなか多くのファンが球場で一挙手一投足を見守った。ヤクルトが勝利し、優勝が持ち越しとなると、大きなため息。ファンは肩を落としながら球場を後にした。 ★酒樽&ビール6000本が  マツダスタジアム右翼側コンコース下のビールかけ会場には紅白の幕がかけられ、準備万端。その時を待つだけで、昨年と同規模のビール中瓶6000本と2つの酒樽が試合中に準備されたが、ヤクルトの勝利が伝わると急ピッチで撤収された。紅白の幕だけが残り、歓喜の瞬間は25日以降に持ち越しとなった。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
77542 0.588
(↓0.004)
M1
(-)
10678
(+5)
610
(+7)
171
(+1)
83
(+1)
0.264
(-)
4.14
(↓0.01)
2
(-)
ヤクルト
67632 0.515
(↑0.003)
9.5
(↑1)
11610
(+6)
623
(+1)
123
(+1)
64
(-)
0.268
(↑0.001)
4.19
(↑0.02)
3
(-)
巨人
63695 0.477
(-)
14.5
(↑0.5)
6594
(-)
551
(-)
141
(-)
60
(-)
0.255
(↓0.001)
3.79
(↑0.04)
4
(-)
DeNA
62692 0.473
(↑0.004)
15
(↑1)
10538
(+7)
620
(+5)
170
(+2)
71
(-)
0.251
(↓0.001)
4.33
(-)
5
(-)
阪神
58692 0.457
(-)
17
(↑0.5)
14544
(-)
570
(-)
83
(-)
67
(-)
0.256
(↓0.002)
4.05
(↑0.04)
6
(-)
中日
61752 0.449
(↓0.003)
18.5
(-)
5582
(+1)
636
(+6)
93
(-)
59
(-)
0.265
(↓0.001)
4.41
(↓0.01)