ロッテ(★0対3☆)ソフトバンク =リーグ戦19回戦・ZOZOマリンスタジアム=
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ソフトバンク
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ロッテ
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勝利投手:石川 柊太(12勝6敗0S)
(セーブ:森山 孔介(2勝4敗29S))
敗戦投手:酒居 知史(2勝6敗0S)
  DAZN
◆ソフトバンクは0-0のまま迎えた8回表、無死三塁からグラシアルの適時打で試合の均衡を破る。さらに代打・明石の適時打が飛び出すなど、この回計3点を挙げた。投げては3番手・石川が今季12勝目。敗れたロッテは、先発・酒居が好投を見せるも、打線がつながりを欠いた。

◆ロッテ福浦和也内野手が通算1998本目の安打を放った。 「7番・指名打者」で先発出場。2回1死一塁で立った第1打席、2ボール2ストライクから、ソフトバンク松本の外角ストレートを左前へ流し打った。 一、二塁へチャンスを広げる、3試合ぶりの安打。得点にはつながらなかったが「ほんと、久々にレフト方向にヒットが出たよ。三遊間がだいぶ空いていたしね。まず1本出て良かった」とコメントした。 通算2000安打まで、残り2本に迫った。

◆ロッテは5安打完封負けで6連敗となり、借金14になった。 3点先取された直後の8回は無死一、三塁のチャンスをつくったが、3番中村、4番井上が連続三振。5番角中は二塁ゴロで無得点に終わった。4回も無死一、二塁で無得点とソフトバンク投手陣を打ち崩せなかった。 井口資仁監督は「打線がなかなか攻略できなかった。クリーンアップはカク(角中)の内野安打だけ。8回の攻撃が今のチーム状況、打線の状態を物語っている。何とか打開策を考えないといけない」と言った。 先発の酒居は7回まで2安打無失点と好投したが、8回に3連打を浴びるなど3失点(自責1)で降板。 井口監督は「今年の中で一番いいピッチング。低めを丁寧に、いいピッチングをしてくれた」と評価。8回の続投については「8回を投げ切らすと投手コーチも言っていたので、球数を含めていけるところだった」と説明した。 6敗目を喫した酒居は「デスパイネも帰ってきたので、全体的に低めに投げて1発を避けようと思った」と話した。

◆ソフトバンク石川柊太投手(26)が、中継ぎで好投し、チームトップの12勝目を挙げた。 0-0の7回に3番手で登板。福浦、田村、岡と3人で片付けた。「テンポだけを気にして投げている」というリズムのよさで、8回に味方打線が3点を奪い、勝ち星がついた。 この日は最速152キロの直球にパワーカーブ、フォークの変化球もさえた。今季は中継ぎでスタートし、4月中旬から先発に転向。8月からは再び中継ぎとなった。12勝の内訳は先発で7勝、中継ぎで5勝。12勝目を挙げたことについて石川は「次は(現在11勝の)千賀が勝つんじゃないですか」と、チーム最多勝を争う千賀の12勝目を期待していた。

◆ソフトバンクが2連勝で意地を見せた。0-0で迎えた8回にグラシアルの適時打などで3点を先行。投手陣も先発松本裕から無失点リレーでしのいだ。 工藤監督は「ぼくらは勝っていくしかない。チームのみんなも目の前の1試合、1打席、1球を大事にして戦ってくれている。みんなを信じてこれからも戦っていきます」と力を込めた。

◆ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手(32)が決勝打を放った。 8回無死三塁で左中間へライナーを飛ばし、先制の適時二塁打。ヒーローインタビューでは「調子もいいので、とにかくランナーをかえしたいという気持ちでした」と振り返り、恒例となりつつある「フクオカ、ダイスキ」の日本語で締めくくった。 この日から同じキューバ出身のデスパイネも合流した。5月以来の1軍での共闘に「すばらしい選手が帰ってきて、心強い。残りはベストメンバーで戦いたい」と喜んだ。

◆ロッテ福浦に10打席ぶりの快音だ。前日より1つ打順を上げた「7番DH」で先発。2回2死一塁で立った第1打席、ソフトバンク松本裕の外角直球を狙い通りに左前へ流した。得点には直結しなかったが「ほんと、久々にレフト方向にヒットが出たよ。三遊間がだいぶ空いていたしね」。直近2試合無安打だっただけに、胸をなで下ろした。 一方で悔いも残った。先制機の4回無死一、二塁では低めに手を出して空振り三振。チームは今季7度目の0封負けで同ワーストの6連敗を喫した。6試合すべて3点以下と打線がつながらない。「今日は2打席目がすべてだね」と、通算1998本目の安打より凡退を嘆いた。2000安打まで残り4本で本拠地8連戦に入り、5試合で2安打。あと2本。1歩ずつ、進んでいる。

◆ソフトバンクが終盤に突破口を開き、2連勝を飾った。8回に5番上林誠知外野手(23)が三塁打でチャンスを作ると、ジュリスベル・グラシアル内野手(32)が決勝のタイムリー二塁打を放った。柳田、今宮を負傷で欠く中、総力戦で接戦を制した。西武は優勝へのマジックを「9」としたが、まだあきらめない。 上林のバットが勝利への扉をこじ開けた。0-0で迎えた8回。先頭打者で得意の低め直球を打ち、左中間を真っ二つに破った。迷わず二塁を蹴った。絶好機をつくり、続くグラシアルの先制打を呼び込んだ。「チームの状況も追い込まれているというか後がない。必死にやっています」。12球団トップとなる今季12本目の三塁打で流れをつかみ、この回3点を奪った。 上林は5回にも二塁打。昨季は打率1割台と悩んだ9月だったが、今季は月間4割1分3厘と好調だ。シーズン最終盤に柳田、今宮と主力を欠く状況。前日18日からは5番に入り、チームを支えている。「ギーさん(柳田)がいないのは痛い。今宮さんもそう。でもカバーできる選手はそろっている。もう1度、力を合わせてやっていくだけです」と頼もしかった。 上林の言葉どおり、チームは総力を結集した。この日、敵地には1軍登録の最大人数28人を大きく上回る32人が集結していた。捕手の栗原を登録抹消した関係で、緊急時に捕手もできる城所も呼んでいた。首脳陣は塚田と城所の入れ替えを考えていたが、塚田は脳振とう特例措置の柳田の代替選手。原則として柳田が復帰した場合の再入れ替えが条件だった。球団とNPB側との間でルール確認がうまくいっておらず、城所の登録は見送られた。捕手は2人しかいなかったが、8回1死二塁では甲斐に代打明石を送った。工藤監督は「勝負とは思っていましたが、あそこで打つのは難しい。よく決めてくれた」とたたえた。勝負手で大きな3点目の適時打を生んだ。 2連勝で西武のマジック減少を2日連続で最小限に抑えた。指揮官は「ぼくらは勝っていくしかない。みんなを信じて、これからも戦っていきます」と鋭い眼光で話した。リーグ連覇の夢を信じ、最後まで食らいつくだけだ。【山本大地】

◆通算2000安打まで残り3としていたロッテ・福浦和也内野手(42)は19日、ソフトバンク戦(ZOZOマリン)で二回の第1打席に左前打を放ち、偉業達成まで残り2とした。  福浦は2試合連続無安打だったが、この日も「7番・DH」でスタメンし出場。二死一塁で打席に入るとカウント2-2から松本の140キロ直球をとらえ左前に運んだ。「久々にレフト方向にヒットが出たよ。三遊間がだいぶ空いていたしね。まず1本出てよかった」と納得の安打を振り返った。

◆ロッテの42歳、福浦が二回に通算1998本目の安打を放った。8月29日の対戦でも打った松本裕の直球を巧みに流し、三遊間を破った。「本当に久々にレフト方向にヒットが出た。三遊間が空いていたし」と満足そうな笑みを浮かべた。  首痛などの体調不良を抱えながらも、これで7試合連続の先発出場だ。「毎日きょう(2000安打を)決めようと思ってやっている」と気力を振り絞り打席に立っている。

◆8月22日以来の先発だったロッテの酒居は好投が報われず6敗目を喫した。ソフトバンク打線を相手に丁寧に低めを突き、七回まで無失点。八回に味方の失策もあって3失点(自責点1)したものの「球の質はベストではなかったがゲームをつくれた」と話した。  二回は1死から上林にこの日唯一の四球を与えた。しかし、続くグラシアルをスライダーで狙いどおりの二ゴロ併殺打に。「コーチに言われているのはこういうことかな」と投球術に手応えを感じたようだ。 井口監督(今季最長の6連敗。八回は無死一、三塁から無得点に終わり) 「八回の攻撃が今の打線の状態を表している」

◆ソフトバンクの石川がチームトップの12勝目を挙げた。七回に3番手で登場し、速球で押して三者凡退。直後に味方が勝ち越したため白星がつき「感覚はいい」と穏やかな口調で話した。  8月に先発から中継ぎに配置転換され、そこから早くも4勝目。12試合連続無失点と安定感が光り「テンポだけ意識して投げている」と好調の要因を語った。 松本裕(六回途中無失点) 「先発としてもっと長いイニングを投げて、チームにリズムを持ってきたかった」 デスパイネ(右膝痛から復帰し4打数無安打) 「戻れてうれしい。バッティングも問題ない」 森(29セーブ目) 「チームが勝ったので良かった」

◆通算2000安打達成が目前の福浦は、二回の第1打席で左前打を放ち、大台まで残り「2」とした。3試合ぶりの安打には「久々に左翼方向にヒットが出たよ」と胸をなでおろしたが、四回無死一、二塁で迎えた第2打席は空振り三振。4打数1安打で終わり、「1打席目で打てたのはよかったけど、きょうは2打席目がすべて...」と好機の凡退を悔やんだ。

◆秘策? いや、綱渡りのような思いきった選択で「残り全勝」への意気込みを示したソフトバンク・工藤監督は、真顔のまま引き揚げた。  「僕らは勝っていくしかない。とにかくいまは我慢しながら」  八回無死三塁でグラシアルが左中間に先制二塁打を放ち、待望のリードを奪った。この日はデスパイネも右膝痛から復帰。外国人枠の兼ね合いで起用時期を悩んだ首脳陣は、2軍戦で8打数4安打2本塁打の大砲の緊急昇格に踏み切った。  脳振とうの柳田の不在もあり、外国人野手2人体制は5月24日以来だ。主力リリーフのスアレスを外し、20日の日本ハム戦(札幌ドーム)で登録予定だったバンデンハークの先発を直前に撤回する異例の決断。達川ヘッドコーチは「きょう勝たないと、あしたがない。意地をみせたいし、マジックを消してやりたい。まず(次の)西武戦までの5試合は一戦必勝」と力説した。15日から西武に痛恨の3連敗も、前後は6連勝だ。 (安藤理) 八回無死三塁で左中間に決勝二塁打を放ったソフトバンク・グラシアル 「調子はいいし、何としても走者を返そうと思った。あしたまた、札幌で勝つよ」 右膝痛から約1カ月ぶりに復帰して4打数無安打のソフトバンク・デスパイネ 「打撃は問題ないし、いい打球もあった。負けられない戦いが続くから集中して、逆転を信じて頑張るよ」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
78502 0.609
(↑0.003)
M9
(↑1)
13737
(+12)
608
(+4)
179
(+3)
120
(+1)
0.276
(↑0.001)
4.37
(-)
2
(-)
ソフトバンク
70551 0.56
(↑0.004)
6.5
(-)
17602
(+3)
517
(-)
182
(-)
73
(-)
0.267
(-)
3.93
(↑0.04)
3
(-)
日本ハム
67583 0.536
(↓0.004)
9.5
(↓1)
15542
(+4)
539
(+12)
132
(+1)
84
(-)
0.252
(↓0.001)
3.88
(↓0.07)
4
(-)
ORIX
60685 0.469
(↓0.003)
18
(↓1)
10500
(+3)
527
(+6)
95
(+2)
91
(-)
0.242
(↓0.001)
3.68
(↓0.02)
5
(-)
ロッテ
54683 0.443
(↓0.003)
21
(↓1)
18472
(-)
536
(+3)
64
(-)
113
(-)
0.25
(↓0.001)
3.95
(↑0.02)
6
(-)
楽天
54733 0.425
(↑0.004)
23.5
(-)
13476
(+6)
538
(+3)
120
(+1)
61
(-)
0.241
(-)
3.86
(-)