日本ハム(☆4対2★)オリックス =リーグ戦23回戦・札幌ドーム=
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ORIX
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日本ハム
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勝利投手:上沢 直之(11勝5敗0S)
(セーブ:石川 直也(1勝2敗14S))
敗戦投手:山田 修義(1勝2敗0S)
  DAZN
◆日本ハムは2点を追う6回裏、近藤と中田の適時打で逆転に成功する。続く7回には、西川の適時打で1点を加えた。投げては、先発・上沢が7回2失点の好投で今季11勝目。敗れたオリックスは、プロ初先発の榊原が5回無失点と試合をつくるも、救援陣がリードを守れなかった。

◆プロ初先発のオリックス榊原翼投手(20)が5回を1安打無失点と好投した。 最速149キロの直球とフォーク、カーブ、スライダーとキレのある変化球で日本ハム打線を圧倒。ヒットは2回1死からレアードに許した左前打1本だった。2点リードの6回にチームが逆転され、プロ初勝利は手に出来なかった。 榊原は「テンポよく、自分のピッチングをすることを意識してマウンドに上がったんですが、とても緊張しましたし、1回、2回はボールが上ずってしまいました。3回以降はファームで練習してきた、いつも通りのピッチングをすることができたと思います」と振り返った。

◆日本ハム中田翔内野手が、鬱憤(うっぷん)を晴らす逆転打を放った。 2点を追う6回、近藤の適時打で1点差に迫り、なお1死一、三塁から、左中間を破る逆転の2点二塁打を放った。前夜は連敗を喫し「簡単に言うと、ボロ負け」と切り捨てたほどの悔しさをぶつけた。 「打ったのはスライダー。(先発)上沢が頑張って投げていたし、みんながつないでくれたので何としても打ちたかった。コンちゃん(近藤)も(一塁から)よく走ってくれた。まだ試合は終わっていないので、追加点を取れるように頑張ります」と気合に満ちていた。

◆日本ハムが、投打かみ合い連敗を2で止めた。 1点を追う6回1死一、三塁。中田翔内野手が左中間を破る2点二塁打で、逆転に成功。7回には、西川遥輝外野手の右越え適時二塁打で加点した。先発の上沢直之投手は7回6安打2失点の粘投。7月27日オリックス戦以来、約1カ月半ぶりの11勝目を挙げた。 栗山英樹監督は「(中田の決勝打に)感動しましたね。翔は、背負いすぎているなと思って見ていた。ナオ(上沢)が一生懸命投げていて、勝たせてあげられてなかった」と、待望の勝利に目を細めて喜んだ。

◆左手を負傷したオリックス福田周平内野手(26)が2安打を放った。2番二塁で出場し、1打席目に左前打をマーク。6回にも右翼越え二塁打でチャンスを作った。 前日16日の試合で6回に一塁へヘッドスライディング際に左手親指付け根付近を負傷。患部の靱帯(じんたい)損傷と診断された。フル出場した福田は「やれる範囲だった。僕のなかでは全然、大丈夫」と問題なしを強調した。

◆日本ハム宮西尚生投手が、プロ野球タイ記録の通算324ホールドポイントを挙げた。 2点リードの8回に登板。1番からの上位打線を危なげなく3者凡退に抑え、今季39ホールドポイント目。通算数で巨人山口鉄に並んだ。「1つまた、世に残せる記録を残せた。1人では出来ないので、周りに感謝したい」と控えめに喜んだ。 通算の救援勝利は32で、ホールドはプロ野球最多292を記録した。「300ホールドも間近なので、1つずつ取りたい」と見据えた。

◆清宮がオリックス戦の6回2死二塁の場面で初めて申告敬遠された。それまで2打数無安打も警戒され、歩かされた。 高卒新人の敬遠は12年10月7日巨人戦の高城(DeNA)以来。高城は8番捕手で出場しており、次打者が投手だった。パ・リーグでは86年清原(西武)以来32年ぶり。清原は4番で先発出場した10月7、9日ロッテ戦の2度敬遠されている。

◆プロ初先発のオリックス榊原が5回1安打無失点と好投した。最速149キロの直球とキレのある変化球で日本ハム打線を圧倒。ところが降板後の6回に救援陣が逆転され、プロ1勝はお預けとなった。 今年3月に育成から支配下登録された2年目右腕は「先輩方が取ってくれた1点を守ろうと必死だった。次回チャンスがあれば頑張りたい」と前を向いた。

◆52日ぶりの白星だ。日本ハム上沢直之投手(24)が、17日のオリックス23回戦(札幌ドーム)で7回6安打2失点の粘投をみせ、チームトップの11勝目を挙げた。北海道を襲った地震発生直後の8日楽天戦は、3回9失点と悔しい敗戦を喫したが、本拠地マウンドで雪辱を果たした。今季の対オリックスは4戦全勝。チームの連敗を「2」でストップさせた。 心の声が出た。ヒーローインタビュー後、報道陣に囲まれた上沢がつぶやいた。「ほっとしました」。7試合ぶりの勝利にお立ち台では、感情がわき出てくる場面もあった。「とにかく結果を出したいと思っていた。長い期間勝てずにつらかったですけど、11勝目を挙げることができたのでよかったです」。表情に安堵(あんど)感が広がった。 我慢のマウンドだった。3回に先制され、なお1死満塁では併殺打でしのいだ。6回は無死から連続二塁打で追加点を許したが、後続を断ち、最少失点で切り抜けた。味方が逆転した直後の7回は3者凡退。「あそこをしっかり3人で終わることによって、チームの流れが完全にこっちにくるかなという意識があった」。7月27日オリックス戦以来の勝利をたぐり寄せた。 前回登板の雪辱を期していた。北海道で発生した地震後、初の試合となった8日楽天戦(楽天生命パーク)では、3本塁打を浴びるなど3回8安打9失点。「ふがいない結果に終わって悔しかった」。地震の影響でいつも通りの調整ができない中、北海道を勇気づける「特別な登板」と意気込んだが、結果を残せなかった。 試合翌日、栗山監督から「今後の人生に生きてくる試合だったと俺は思っている」と声を掛けられた。指揮官の言葉は胸に響いた。上沢は「環境に応じられる人が強いと思うし、限られた環境で投げなきゃいけない」。エース級のシーズンを送る右腕が一流投手への糧を得て、チーム最多11勝目につなげた。 この日の朝、球場へ向かう前、札幌市内の合宿所に来ていたファンの少女から4つ葉のクローバーを手渡された。「うれしかったですね。勝てるかなと思いました」。幸せの象徴とされるアイテムが、白星から遠ざかり不安だった心を落ち着かせてくれた。「ここから波に乗っていけるように頑張りたい」。上沢の右腕がチームの上昇気流をつくり出す。【山崎純一】 ▼上沢が7回2失点に抑え、今季の対オリックスは4戦4勝、防御率2・89となった。カード別で4勝は対ソフトバンクに並び最多で、11勝のうち8勝を両球団から挙げている。西武、ロッテ、阪神に各1勝で、同一リーグで楽天だけは4登板で未勝利。通算では28勝目、オリックスからは10勝目。

◆日本ハムの中軸2人が逆転勝利をたぐり寄せた。2点を追う6回、3番近藤健介捕手(25)の適時打に続き、4番中田翔内野手(29)が逆転の2点適時二塁打を放った。連敗を「2」で止め、今日18日からの首位西武との2連戦(メットライフドーム)に向け、弾みを付けた。 白星に見放されていた右腕を、どうしても救いたかった。6回、日本ハムナインの思いが、ひとつになった。0-2の1死一、二塁で、打席には先発した上沢と同期入団の3番近藤。2連敗中の悪い流れを断ちきるため「気合を入れてきました」と、前日16日の試合後、髪を刈り上げたリーグ屈指のヒットメーカーが、突破口を開いた。 中前適時打で1点を返すと、4番中田も左中間を深々と破る逆転の2点二塁打で続いた。「(一走の)近ちゃん(近藤)が一生懸命、走ってくれて、本当に感謝しています」と中田。土ぼこりをあげながら、豪快なヘッドスライディングで勝ち越しのホームを奪った近藤も「必死で走りました」と苦笑いだ。 北海道を襲った大地震の後、14日に再開された本拠地、札幌ドームでのリーグ戦だったが、前日までオリックスを相手に1勝2敗。主将の中田は「野球の力で北海道を元気にしようとやってきたのに、情けない試合が続いていた。今日は意地でも勝ってやろうと思っていた」と、チームの思いを代弁した。 この日未明にも余震があった。復興の道筋が見えない人も、まだ、たくさんいる。だからこそ、中田はヒーローインタビューで叫んだ。「これからは勝って、勝って、勝ち続けて、最後は皆さんと一緒に笑って終わりたい」。2位ソフトバンクとの差は1ゲーム差。優勝への可能性が残っている限り、諦めるわけにはいかない。【中島宙恵】

◆高卒2年目のオリックス・榊原が、17日の日本ハム戦(札幌ドーム)でプロ初先発する。伊丹空港で取材に応じ「チームが勝つためにゼロで抑えたい。(12日に)今季初勝利の東明さんに続きたい」と13日、意気込んだ。浦和学院高から2017年育成ドラフト2位で入団し、今季開幕前に支配下登録された右腕。ウエスタン35試合で、2勝2敗、防御率2・28。金子ら先発陣の相次ぐ負傷離脱により、ローテーションに空いた穴を期待の若手が埋める。

◆日本ハムは0-2の六回、近藤の適時打で1点差とし、中田の2点二塁打で逆転した。七回には西川の二塁打で加点。上沢が7回2失点で7月27日以来の11勝目を挙げた。オリックスは榊原が5回無失点と好投したが救援陣が崩れた。

◆日本ハムの宮西尚生投手(33)が17日、札幌ドームでのオリックス23回戦で今季39ホールドポイント目を挙げ、山口鉄也投手(巨人)の持つ通算324ホールドポイントのプロ野球記録に並んだ。  4-2の八回に2番手で登板し、三者凡退に抑えて今季35ホールド目をマークした。ホールドポイントは救援勝利とホールドの合計で、宮西はプロ11年間で救援勝利が32、ホールドは292を記録している。

◆オリックスの榊原がプロ初先発し、5回無失点と好投した。六回に救援陣が打たれて初勝利はならなかったが、二塁すら踏ませず「先輩方が(三回に)取ってくれた1点を、5イニング投げて守れたのはうれしい」と手応えを口にした。  埼玉・浦和学院高から育成ドラフト2位で入団して2年目の今年3月に支配下選手に昇格した。持ち味の投げっぷりの良さを存分に発揮。四回には近藤を内角への直球で見逃し三振に仕留め「一番いいバッターと思っていた。三振に取れたのは自信になった」と笑みを浮かべた。

◆日本ハムの中田が逆転の2点二塁打を放った。1-2の六回一死一、三塁で代わったばかりの比嘉の甘く入った変化球を捉えた打球は左中間を破った。「何としても打ちたかった。コンちゃん(近藤)も良く走ってくれた」と感謝したように一塁走者の近藤がヘッドスライディングで生還した。  18日から首位西武と対戦する。7・5ゲーム差と厳しい状況だが「これから勝ち続けて皆さんと一緒に笑って終わりたい」とファンに約束した。 栗山監督(上沢に) 「何とか勝たしてあげたいとみんなで思っていた。良かった。前に進むと信じている」

◆日本ハムの宮西が4-2の八回に登板し、1回を完璧に抑えて、通算324ホールドポイントでプロ野球記録に並んだ。丁寧にコースを突いてアウトを重ね、最後はロメロを低めの変化球で空振り三振に仕留めた。  新人だった2008年から11年連続で50試合以上に登板し、通算625試合と経験豊富な救援左腕。リーグトップを走る今季のホールドポイントを39に伸ばし、防御率は1・30と安定している。「目の前の1試合を全力で戦う。シーズンが終わってタイトルを取れたらラッキー」と話した。

◆今季開幕前に育成枠から支配下登録され、高卒2年目でプロ初先発した榊原は5回を無失点。勝ち投手の権利を手にしてマウンドを降りたが、救援陣が逆転を許し、プロ初白星は消えた。ただ、直球とフォークを軸に日本ハム打線を1安打に封じ、「5イニングをゼロで抑えられたのでうれしいです」と手応え。福良監督も「よく投げましたよね。(次を)考えますか」と次回も先発起用する可能性を示唆した。

◆救援左腕の宮西が4-2の八回に2番手で登板。3者凡退に抑えて、今季39ホールドポイント目で巨人・山口鉄の持つ通算324ホールドポイントのプロ野球記録に並んだ。プロ11年目、日本を代表するセットアッパーは「1人で取れるものではない。周りに感謝したい」と語った。

◆先発の上沢が7回6安打2失点の粘投で11勝目。「うれしいです。先制点を与えたけれど、何とか粘り強く投げようと思った」と端正なマスクをほころばせた。プロ7年目の今季は先発陣の柱として活躍。7月27日のオリックス戦以来、7試合ぶりの白星に「長い期間で辛かった。ここから波に乗りたい」と意気込んだ。

◆日本ハムは17日、オリックス23回戦(札幌ドーム)に4-2で勝利。2点を追う六回に4番・中田翔内野手(29)の左中間2点二塁打などで逆転に成功した。  「前を打つ打者が毎回、チャンスを作ってくれたから意地でも打ちたかった」  五回までプロ初先発となった高卒2年目のオリックス・榊原の前に打線が1安打と沈黙。主砲の一振りが、嫌なムードを振り払った。  1-2の六回一死一、三塁から、対峙(たいじ)したのは試合前の時点で対戦打率・145(7打数1安打)と苦手としているサイドスロー右腕、比嘉。14日は三直、16日は中飛といずれも好機で打ち取られていただけに「割り切っていった」と、1ボールから134キロのスライダーを左中間へ。"三度目の正直"で返り討ちにした。  6日に発生した北海道地震から11日。今でも余震が続き、不安な日々が続いている。「野球の力で北海道を元気にしようと言っていたのに、情けない試合が続いていた」と中田。主将として葛藤する姿に、栗山監督は「感動しました。結果が出なくて、背負いすぎていた。そういう思いはどこかで形になる」と目を細めた。  チームは連敗を止めて、18日からは首位西武と敵地で2連戦。ゲーム差は7・5で直接対決は残り6試合。応援してくれるファンのためにもまだ諦めない。 (中田愛沙美)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
76502 0.603
(↑0.003)
M11
(-)
15718
(+8)
600
(+1)
173
(+2)
119
(-)
0.274
(-)
4.38
(↑0.02)
2
(-)
ソフトバンク
68551 0.553
(↓0.004)
6.5
(↓1)
19595
(+1)
515
(+8)
182
(+1)
73
(-)
0.267
(↓0.001)
3.98
(↓0.03)
3
(-)
日本ハム
67563 0.545
(↑0.004)
7.5
(-)
17534
(+4)
520
(+2)
130
(-)
82
(+2)
0.252
(↓0.001)
3.79
(↑0.01)
4
(-)
ORIX
59675 0.468
(↓0.004)
17
(↓1)
12492
(+2)
518
(+4)
93
(-)
87
(+1)
0.242
(-)
3.67
(↓0.01)
5
(-)
ロッテ
54663 0.45
(↓0.004)
19
(↓1)
20470
(+2)
529
(+7)
63
(+1)
113
(+1)
0.251
(↓0.001)
3.97
(↓0.01)
6
(-)
楽天
53723 0.424
(↑0.005)
22.5
(-)
15467
(+7)
530
(+2)
119
(+2)
61
(+1)
0.242
(-)
3.85
(↑0.02)