ヤクルト(★2対4☆)広島 =リーグ戦22回戦・明治神宮=
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広島
4000000004701
ヤクルト
0200000002621
勝利投手:岡田 明丈(8勝6敗0S)
(セーブ:中﨑 翔太(3勝0敗30S))
敗戦投手:高橋 奎二(0勝1敗0S)

本塁打
【広島】バティスタ(24号・1回表3ラン)
【ヤクルト】村上 宗隆(1号・2回裏2ラン)

  DAZN
◆広島は1回表、鈴木の犠飛で先制する。なおも2死一二塁の好機をつくると、バティスタの3ランが飛び出し、この回計4点を奪った。投げては、先発・岡田が今季8勝目。敗れたヤクルトは、2回に村上のプロ初打席初本塁打となる2ランで2点差に迫るも、3回以降は無得点と精彩を欠いた。

◆ヤクルトのドラフト1位村上宗隆内野手(18)が、1軍に初合流した。正午からの若手選手中心の早出練習に参加し、打撃練習で汗を流した。「うれしいです。いつでも1軍に上がれるように準備していました。少しでも1軍の戦力になれるように頑張ります」と意気込みを語った。 村上は九州学院(熊本)から17年ドラフト1位でヤクルトに入団。高校通算52本塁打を放った打力を生かすべく、プロ入り後に捕手から三塁手に転向。球団の育成方針で2軍で実戦経験を重ね、イースタン・リーグで96試合で打率2割8分9厘、17本塁打、70打点、16盗塁と能力の高さを発揮していた。

◆神宮球場での広島戦最終戦前に、今季限りでの現役引退を発表した新井貴浩内野手(41)に花束が贈られた。 ヤクルトを代表して3名が登場。宮本慎也ヘッドコーチ(47)から花束が贈られると、石井琢朗打撃コーチ(48)からつば九郎人形、河田雄祐外野守備走塁コーチ(50)から花束が贈られた。 9日ナゴヤドームでの中日広島最終戦に続き、引退する新井への花束贈呈は2球場目。現役選手がプレゼンターを務めることが多い中、北京五輪の野球日本代表でチームメートだった宮本ヘッド、元広島の石井、河田両コーチと新井との親交が深い人選となった。

◆広島サビエル・バティスタ外野手(26)が1回に強烈パンチを見舞った。 鈴木の先制犠飛に続き、24号3ラン。高橋の直球をたたき、少しこすったような打球ながらバックスクリーンへ運んだ。「追い込まれていたので、ノーステップでコンパクトスイングしました」と振り返った。

◆1軍に初昇格したヤクルトのドラフト1位村上宗隆内野手(18)が、プロ初打席で初本塁打を放った。 「6番三塁」でプロ初スタメン。1回表の守備では、広島の1番野間の三ゴロを一塁にワンバウンドの悪送球でプロ初失策を記録したが、バットで本領を発揮。 2回1死一塁、カウント2-2から広島岡田の138キロのフォークを強振。右手人さし指を掲げながら、右翼席へのスタンドインを見届けた。球団の高卒野手の初打席初本塁打は、16年9月29日DeNA戦の広岡以来。村上は「打ったのはフォークボール、緊張はありませんでした。初回のエラーをなんとか取り返そうと思って打席に入りました。プロ初打席がホームランになって良かったです」とコメントした。 村上は九州学院(熊本)から17年ドラフト1位でヤクルトに入団。高校通算52本塁打を放った打力を生かすべく、プロ入り後に捕手から三塁手に転向。球団の育成方針で2軍で実戦経験を重ね、イースタン・リーグで96試合で打率2割8分9厘、17本塁打、70打点、16盗塁と能力の高さを発揮していた。

◆1軍初昇格したヤクルトのドラフト1位村上宗隆内野手(18)は初打席で初本塁打をマークした。 6番三塁で出場。2回1死一塁、広島先発の岡田の直球を右翼席へ弾丸ライナーで運んだ。 この日は正午からの若手選手中心の早出練習に参加し、打撃練習で汗を流した。「うれしいです。いつでも1軍に上がれるように準備していました。少しでも1軍の戦力になれるように頑張ります」と意気込みを語っていた。 村上は日本ハム清宮と同級生。九州学院(熊本)で高校通算52本塁打を放った打力を生かすべく、プロ入り後に捕手から三塁手に転向。球団の育成方針で2軍で実戦経験を重ね、イースタン・リーグで96試合で打率2割8分9厘、17本塁打、70打点、16盗塁と能力の高さを発揮していた。

◆プロ2度目の先発となったヤクルト高橋奎二投手(21)は、5回4失点(自責0)で降板した。 初回に三塁手村上の失策からピンチを招いて4失点したが、2回以降は広島打線を無得点に封じた。5回までに110球を要して降板した高橋は、「初回に力み過ぎて4失点してしまいましたが、集中力を切らさないように、次の回から落ち着いて投げることができました。次、頑張ります」と振り返った。

◆広島が接戦を制した。優勝マジックは対象チームに勝ったことで2つ減って「4」となった。1回、鈴木の犠飛に続いてバティスタが3ランと4点を先取。投手陣は岡田が6回2失点で8勝目を挙げ、リリーフ3人が無失点で乗り切った。中崎は30セーブ目。緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。 -岡田が好投 緒方監督 ボールに力があった。相手打者を差し込むことが多かった。7回から投げた投手もよく抑えてくれた。 -岡田は直球が走っていた 緒方監督 間隔が(中9日と)空いたこともあるかもしれない。制球を乱すことなく、力があった。 -バティスタの3ランが効いた 緒方監督 大きかったね。久々の先発出場で大仕事をしてくれた。その後の打撃内容も悪くなかった。 -追加点が取れなかった 緒方監督 そこは反省するところ。流れがあまり良くなかったからね。 -再び広島に戻る 緒方監督 野手陣も中継ぎも連戦が続いていたから、(試合のない)3日間でコンディションを整えて入っていきたい。

◆1軍初昇格したヤクルトのドラフト1位村上宗隆内野手(18)は1打席目にいきなり本塁打。この日は4打数1安打だったが鮮烈なデビューとなった。勝った広島は優勝へのマジックは4とした。

◆ヤクルトのドラフト1位村上宗隆内野手(18)が、プロ初打席で初本塁打を放った。 2回1死一塁、カウント2-2から広島岡田の浮いたフォークを完璧にとらえた。右翼への弾道を確認すると本塁打を確信して歩を緩め、右手の人さし指を夜空に突き上げた。 ▼高卒ルーキーの村上がプロ初打席で本塁打。初打席本塁打は今年8月19日の山本(DeNA)以来64人目。ヤクルトでは16年9月29日広岡以来8人目となった。高卒新人の初打席本塁打は17年細川(DeNA)以来7人目で、チームでは前記広岡に次いで2人目。

◆2度目の先発となったヤクルト高橋がプロ初黒星を喫した。 1回に村上の失策からリズムを乱し、バティスタの3ランなどで4失点。2回以降は変化球を織り交ぜ広島打線を封じたが、5回5安打4失点(自責0)で降板。「1回は力みがあって球が浮いた。本塁打は力不足。打たれた球を磨くことが必要」と反省した。今日にも登録を抹消されるが、22日からの9連戦中に先発の予定。

◆ヤクルトのドラフト1位村上宗隆内野手(18)が、プロ初打席で初本塁打を放った。2回1死一塁、カウント2-2から広島岡田の浮いたフォークを完璧にとらえた。「感触が良かったので入ったと思いました」。右翼への弾道を確認すると本塁打を確信して歩を緩め、右手の人さし指を夜空に突き上げた。 1回には先頭野間の三ゴロを一塁に悪送球し、プロ初守備で初失策。4失点の起点となったが、動じずにバットで本領発揮した。球団の高卒野手の初打席初本塁打は16年9月29日DeNA戦の広岡以来。「初回の失策を何とか取り返そうと思った結果。プロ初打席が本塁打になって良かったです」と、ほほ笑んだ。 未来を担う大砲候補だ。高校通算52本塁打の実績を引っ提げ入団し、打力を生かすべく捕手から三塁手に転向。過度の期待に初の1人暮らしと環境が劇的に変化する中、動じなかった。入寮時に持ち込んだのは使い慣れたマットレスと冷蔵庫。思い出の品など感傷的なものは置いてきた。「とにかく練習するだけです」。守備練習では懸命に打球を追い、バットも1年目から6~7種類も作るなど頭の中も野球一色にした。イースタン・リーグでは96試合で打率2割8分9厘、17本塁打、70打点と結果を残し、この日に1軍初昇格。両親が見守る前での初のナイター試合で、即先発起用に一発回答を示した。 背番号「55」は巨人やメジャーで活躍し日米通算507本塁打を放った松井秀喜氏のように育ってほしいとの願いで託された。「もっと打てるように。必死に食らいついていきたい」。日本ハム清宮と同世代の「燕のゴジラ」が確かな第1歩をしるした。【浜本卓也】 ▼高卒ルーキーの村上がプロ初打席で本塁打。初打席本塁打は今年8月19日の山本(DeNA)以来64人目。ヤクルトでは16年9月29日広岡以来8人目となった。高卒新人の初打席本塁打は17年細川(DeNA)以来7人目で、チームでは前記広岡に次いで2人目。

◆広島岡田明丈投手(24)がヤクルト戦で6回2失点と好投し、8勝目を挙げた。中9日と休養十分のマウンド。高卒ルーキー村上に2ランを許したが、最速151キロの力強い直球で要所を締めた。優勝マジックは対象チームに勝ったことで、一気に2つ減って「4」。リーグ3連覇に近づいた。 体力が有り余っていたのか、6回を投げ終えた岡田は小走りでマウンドを駆け降りた。この回でお役御免となったが十分なゲームメーク。チームの勝利につながり、満足げに振り返った。「練習からいい感覚だった。やってきたことができた。しっかり投げ切れた球が多かった。真っすぐでしっかり腕が振れていたから、変化球も生きた」。 前回から中9日のマウンド。野球用語でいわゆる「休み肩」が、今回はいい効果をもたらした。生命線の直球の走りが抜群。3回は2死三塁で山田哲をこの日最速151キロで空振り三振。4回2死一、二塁でも井野を内角直球で一邪飛に打ち取った。2回にルーキー村上に落差の少ないフォークを右翼スタンドに運ばれたのが、唯一の反省材料だった。 今季の同カードは青木、山田哲、バレンティンの2、3、4番に3割以上の被打率があったが、この日は9打数無安打の4三振。力でねじ伏せる場面も多かった。キーマンを完璧に封じ「(山田とバレンティンの)2人を抑えると、失点も少ないデータも出ていたので」と胸を張った。 中9日の期間は2度ブルペンに入って調整。「(体が)開かないように」とフォーム修正を加えていた。そこで球の走りが良かったことで、強気に攻めることができた。「そうしようと思っていたし、捕手とも話していた」。開幕4連勝も、夏場に白星が伸びなかった。剛球復活は、チームの今後を考えても朗報だ。 優勝目前で神宮も多くのカープファンで埋まった。緒方監督は歓声の中で三塁側フェンス沿いに歩き、岡田を「打者を差し込むことが多かった。間隔が空いたこともあるかもしれない。制球を乱すことなく、球に力があった」とたたえた。今日17日から3日間の練習日が続き、20日からマツダスタジアムで9連戦。本拠地胴上げが、刻一刻と近づいている。【大池和幸】

◆ヤクルトは4点を追う二回に「6番・三塁」でプロ初スタメンとなったドラフト1位・村上宗隆内野手(18)=九州学院高=が広島戦の二回、プロ初打席初本塁打となる2ランを放った。  衝撃デビューだ。一回に4点を先制された二回、ヤクルトは一死一塁とすると、村上が広島の先発、岡田の5球目を捉えた。低め138キロの変化球ををすくい上げると打球は右翼席へ消える1号2ラン。プロ初打席初本塁打を記録し、2点を返した。 ヤクルト・村上 「打ったのはフォークボール、緊張はありませんでした。初回のエラーをなんとか取り返そうと思って打席に入りました。プロ初打席がホームランになって良かったです」

◆リーグ3連覇を目指す首位・広島はヤクルトに競り勝ち、優勝へのマジックナンバーを4とした。一回にサビエル・バティスタ外野手(26)が24号3ランを放つなど4点を奪った。先発の岡田明丈投手(24)が6回4安打2失点と好投し、8勝目(6敗)を挙げた。  ヤクルトは高橋が先発した。広島は一回、一死一、三塁で鈴木の右犠飛で先制した。さらに二死一、二塁とすると、バティスタがバックスクリーンへ24号3ランを放ち、4-0とした。  ヤクルトは二回、6番・三塁でプロ初スタメンとなったドラフト1位の村上(九州学院高)が右翼席へプロ初打席初本塁打を記録し、2点を返した。広島は七回から継投。一岡、フランスアとつなぎ、九回を中崎が無失点で締めた。  広島・岡田は試合後「最初に点を取ってくれたので楽に投げられました」とチームメイトに感謝。「しっかり腕を振ってバッターに思い切って投げていくのが自分の持ち味なので、それが良かった」と投球を振り返った。これでチームはM4。「いつも応援ありがとうございます。まだ熱い戦いがあるのでよろしくおねがいします」と言葉に力を込めた。

◆5日以来2度目の先発だったヤクルトの高橋は5回4失点、自責点0で初黒星を喫した。広島打線に立ち上がりを突かれ「一回は力みがあって球が浮いた」。それでも、その後はゼロを並べたとあって「二回からは集中力を切らさずに投げられた」と前向きに振り返った。  一回はプロ初出場だった新人村上の失策が絡んだ。鈴木に先制の犠飛を許し、なお2死一、二塁からバティスタに直球を中越えに運ばれた。3年目のサウスポーは「思い切り投げた球を打たれたのは力不足。磨いていきたい」と反省も忘れなかった。

◆ヤクルトのドラフト1位ルーキー村上が二回1死一塁で迎えたプロ初打席で2点本塁打。「初打席が本塁打になって良かった」と喜んだ。新人の初打席本塁打は球団では2016年の広岡以来だ。熊本・九州学院高出の大砲候補がいきなり持ち味を発揮。プロでの第一歩を力強く踏み出し「すごい歓声だった。もっと打てるように頑張りたい」と活躍を誓った。  2軍で17本塁打を放ち、昇格即「6番・三塁」で先発出場。二回は岡田のフォークボールを捉えて右翼席に運ぶと、右手を上げながら一塁を回った。一回の守りでは1番野間のゴロを一塁へ悪送球し、失点につながっていただけに「失策を何とか取り返そうと思って食らい付いた」と挽回の一撃とした。 小川監督(本塁打デビューの村上に) 「失策した後、打つという姿勢が良かった。しっかりスイングしていた」 ヤクルト・宮本ヘッドコーチ(一回の村上の失策に) 「あれでいいと思ってもらっては困る。中心選手になっていく選手なので」 ヤクルト・田畑投手コーチ(先発の高橋に) 「一回の3ランはちょっとね。本塁打だけは駄目なところ」

◆引退を表明している新井が、九回一死から代打で登場し、四球を選んだ。神宮での最後の打席に「大学(駒大)のころからお世話になっている球場。思い出はいっぱいあるよ」。球場の左半分を真っ赤に染めたカープファンだけでなく、ヤクルトファンからも大声援が送られた。新井は試合後、ファンに手を振りながら三塁側スタンド前を引き揚げ、最後は深々と一礼。「本当に、ありがとうございましたという言葉しか見つからない」と感慨深そうに話した。

◆2試合目の登板となった高橋が5回110球を投げ、5安打4失点(自責0)でプロ初黒星を喫した。一回に失策が絡んで4点を失い「一回は力みすぎた。次の回からは集中力を切らさないように、落ち着いて投げることができた」と振り返った。17日に出場選手登録を外れ、次回は22日からの9連戦で登板する見込みだ。

◆剛腕がうなりをあげた。広島・岡田が6回2失点で8勝目。自慢の直球を軸に、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルを想定した対戦で好投した。  「練習でやってきたことができた。直球を腕を振って投げられたことで、変化球にもつながりました」  被安打は4。2位・ヤクルトの中軸打者につけいる隙を与えなかった。4-2の三回二死三塁のピンチで山田哲を151キロ直球で空振り三振。「2人(山田哲、バレンティン)を抑えれば失点が少なくなる」。山田哲、バレンティン、さらに青木も無安打に抑え、失点は、新人の村上に許した本塁打での2点のみと試合をつくった。  前回登板の6日、阪神戦(マツダ)では0-1の五回に乱れ、一挙5点を追加されて6敗目を喫した。中9日の調整の中で「インコースを攻められなかった。インコースに投げないと始まらないので力勝負でいきたい」と修正を重ね、同じ過ちは繰り返さなかった。  強気で攻め続けた岡田を緒方監督も「球に力があった。しっかり投げてくれた」とたたえた。  新人時代の2016年4月28日、神宮で初めての先発試合では、一回に4四球を与え、1アウトしか取れず6失点で降板した。「あの試合があったから今がある」。転機となった場所で成長した姿を披露し、優勝へのマジックナンバーを「4」に減らす勝利に貢献。最短での優勝は変わらず21日(阪神戦、マツダ)のままだ。  昨年のCSではメンバー入りしたものの、出番がなかった。  「自分のできることは変わらずにやって、いい結果につながればいい」  CSで戦う可能性のあるヤクルトに快勝した1勝は、岡田にとっても、チームにとっても価値のある1勝になった。 (原田遼太郎)

◆ヤクルトのドラフト1位・村上宗隆内野手(18)=熊本・九州学院高=が16日、1軍に初昇格して広島22回戦(神宮)に「6番・三塁」で先発し、二回のプロ初打席で2ランを放った。高卒新人の初打席本塁打は、球団では2016年9月29日に広岡が放って以来で、プロ野球7人目の快挙。試合は2-4で敗戦も、期待の新人が衝撃のデビューを果たした。  完璧な当たりに、思わず右腕を突き上げ、人さし指を天に向けた。ドラフト1位・村上がプロ初打席でアーチを描いた。二回一死一塁、岡田にカウント2-2と追い込まれてから、138キロのフォークボールを一閃。神宮の観客がどよめいた。  「感触はよかったです。最初のエラーを取り返そうと思っていました。もっともっと打てるように、頑張っていきたいです」  初めて1軍に昇格し、即「6番・三塁」でスタメンに名を連ねた。九州学院高時代は捕手で、プロ入り後に内野手にコンバートされた18歳は、一回に先頭・野間のゴロを悪送球。失策が失点につながったが、引きずることなく、バットでお返しした。高卒新人のプロ初打席アーチ。球団では2016年9月29日に広岡が放って以来、球界でも7人目の快挙となった。  2軍で96試合に出場し、打率・289、17本塁打、70打点、16盗塁の好成績。試合前に小川監督は「間違いなく将来のヤクルトを背負って立つ選手」と断言した。巨人・内海、野上、ロッテ・唐川、西武・菊池ら1軍クラスの投手から本塁打を放ってきた力を、1軍の第1打席で証明した。  山田哲や内川(ソフトバンク)、筒香(DeNA)らを育てた杉村巡回コーチとともに、当時2軍調整中だった川端の打撃練習を見ながら、ボールを捉えるまでのバットの軌道や、左方向へ打つ術を吸収してきた。指揮官は「ファウルになっても、いいスイングができていたし、エラーをした後の打つ姿勢がよかった」と目を細めた。  得点はこの2ランのみと打線が沈黙し、連勝は4でストップ。村上は「次も結果を残せるように、食らいついていきたい」と貪欲な姿勢を見せた。残り15試合、背番号55がツバメ打線に新たな風を吹き込む。 (横山尚杜) 熊本市内の自宅でテレビ観戦した九州学院高・坂井宏安監督(61) 「最初から積極的にフルスイングできていたので、あまり緊張はしていないなと思いました。あの子はベンチでは緊張しているのに、打席に入っていくときの切り替えがうまいんです。  この前電話で『俺は新聞の打席成績じゃなくて、失策の欄に名前がないか、そこから見ているんだ』と言ってやりました。きょうもちゃんと捕って、投げてのミスだから仕方がない。一流のショートだった選手がサードで悪送球したのとは違うんですから。これからの打席も楽しみです」

◆ヤクルトは16日の広島戦(神宮)でドラフト1位の村上宗隆内野手(18)=九州学院高=がプロ初打席で本塁打を放った。フォームに力みがなく、ゆったりと構えている。私の目から見ても、現時点で打撃で変えるところはないと思う。  初出場の緊張もあまり感じなかった。注目したのは九回の第4打席だ。高めのスライダーを打ち損じ、悔しさをあらわにした。それだけ自分の打撃に自信があるし、集中もできていたのだろう。これからは、さらに期待が持てる。クライマックスシリーズを争う緊迫した中での1軍起用は、本人にとってもいい経験となる。  村上は2軍で16盗塁を決めているし、走力にも期待が持てる。1軍には山田哲という最高の手本がいる。技術を盗んで、さらに大きな選手となってほしい。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
75512 0.595
(↑0.003)
M4
(↑2)
15656
(+4)
581
(+2)
168
(+1)
78
(-)
0.265
(-)
4.12
(↑0.02)
2
(-)
ヤクルト
64622 0.508
(↓0.004)
11
(↓1)
15593
(+2)
613
(+4)
119
(+1)
64
(+1)
0.268
(↓0.001)
4.27
(↑0.03)
3
(-)
巨人
61674 0.477
(↑0.005)
15
(-)
11584
(+11)
540
(+3)
138
(+2)
59
(+1)
0.258
(↑0.001)
3.87
(-)
4
(2↑)
阪神
56651 0.463
(↑0.005)
16.5
(-)
21514
(+20)
538
(+4)
80
(+4)
64
(-)
0.257
(↑0.002)
4.04
(-)
5
(1↓)
中日
60712 0.458
(↓0.004)
17.5
(↓1)
10574
(+3)
613
(+11)
90
(-)
57
(-)
0.266
(-)
4.39
(↓0.05)
6
(1↓)
DeNA
57682 0.456
(↓0.004)
17.5
(↓1)
16505
(+4)
605
(+20)
158
(+2)
69
(-)
0.252
(↓0.001)
4.43
(↓0.13)