日本ハム(☆4対3★)オリックス =リーグ戦20回戦・札幌ドーム=
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ORIX
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日本ハム
00021100X4800
勝利投手:ロドリゲス(2勝2敗0S)
(セーブ:石川 直也(1勝2敗13S))
敗戦投手:ローチ(2勝2敗0S)

本塁打
【オリックス】ロメロ(22号・9回表2ラン)

  DAZN
◆日本ハムは1点を追う4回裏、鶴岡の適時打などで2点を奪い、逆転に成功する。続く5回には、大田泰の適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・ロドリゲスが今季2勝目。敗れたオリックスは、最終回にロメロの2ランで1点差まで迫るも、あと一歩及ばなかった。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(19)が「2割増し」の全力プレーを誓った。日本ハムは今日14日からオリックス4連戦に臨む。北海道で震度7を観測した地震後、初めての札幌ドームでの試合。本拠地では、地震前と比べて約25%削減するなど、経産省から要請されている2割以上の節電を目指す。13日、空路札幌に移動した清宮は「やることは変わらない。僕たちのプレーは2割増しで」と、はっきりと言い切った。 札幌ドームでは11年の東日本大震災後の開催とほぼ同じ節電に取り組む。空調機の一部は停止され、コンコースなどの照明は減灯。自家発電機も利用する。清宮は「それくらいしないとダメですよね。しっかりやりたい」と普段とは違う環境にも対応するつもりだ。 調子も上向き。9日楽天戦後、11日から千葉・鎌ケ谷の2軍施設で調整し「しっかり練習できたかなと思います」と準備万全だ。「北海道で地震があってから初めてってことで、特別な試合にしなきゃいけないというか、いろんな思いを背負って僕たちは戦わなきゃいけないと思う。いい試合が見せられたらなと思います」。大物新人が北海道に勇気と元気を届ける。【山崎純一】

◆日本ハム近藤健介捕手(25)はここまでリーグ2位の打率3割2分8厘。カード別ではオリックス戦に強く、今季は55打数24安打、打率4割3分6厘と大当たり。 同カードでは開幕から16試連続で出塁しており、13試合で安打を放つ活躍を見せている。

◆2年目のオリックス榊原が今日14日からの日本ハム戦(札幌ドーム)でプロ初先発する。17日の4戦目の見込みでチームとともに大阪から札幌に移動。「チームが勝つためにゼロを並べたい」と目を輝かせた。 榊原は16年育成ドラフト2位で浦和学院から入団。今年3月に支配下登録され、開幕メンバーにも名を連ねた。ただ、中継ぎで2試合に登板して2軍落ち。先発として調整していた。チームはアルバース、金子、ディクソンが次々と離脱し、先発の駒不足状態。そこで5日の2軍中日戦で7回1/31失点と好投した右腕に白羽の矢が立った。 日本選手で初めて全米オープン女子シングルスを制したテニスの大坂なおみとは同じ20歳。「すごいですよね。20歳ですもんね」と大きな刺激を受けた。セットアッパーに定着した新人王候補の山本も同学年と負けていられない。チームの将来を担う右腕は「初勝利したいですね」と快投を誓った。

◆日本ハムが本拠地・札幌ドームでのリーグ戦を再開した。 両翼にある大型ビジョンは、右翼のみ表示。グラウンド照明は減灯されるなど、節電モードの中で試合が開催された。試合前には大型ビジョンで1、2軍選手が集合して撮影されたビデオメッセージを放映。キャプテンの中田翔内野手と選手会長の中島卓也内野手が、代表してメッセージを送った。中田は「今日を復興へのプレーボールとすることを、ここに誓います」と力強く宣言した。 開場時には栗山英樹監督、中田、中島、オリックス福良淳一監督らが、義援金の募金活動に参加した。

◆日本ハム大田泰示外野手(28)が、気迫満点の一打で追加点を挙げた。 1点リードの5回1死三塁。オリックス先発ローチから左前適時打を放ち、加点した。「タク(三塁走者の中島)が一生懸命走ってくれて(西川)遥輝が(犠打で)送ってくれて、その流れで打たせてもらいました」と感謝した。1打席目は二ゴロ併殺打、2打席目は空振り三振と沈黙していたが、好機で勝負強さを発揮した。 この日は北海道胆振東部地震後、本拠地・札幌ドームで初の試合。「残りの試合をチーム全員で北海道のために、自分たちのために、一生懸命戦うという気持ちが強いです。今日は絶対に勝ちたいです」と、並々ならぬ気合に満ちていた。

◆オリックス中島宏之内野手(36)が先制タイムリーを放った。 1回2死一、二塁から日本ハム・ロドリゲスの外角変化球を流し打ち。打球は右翼手大田の差し出したグラブの手前に落ちた。中島は「初回の先制のチャンスでしたし、なんとか生かしたいと思っていましたので、点を取ることができてよかったです」と振り返った。

◆日本ハム鶴岡慎也捕手が、勝ち越し打を放った。 清宮が押し出し四球を選んで同点とした4回1死満塁。中前打を放ち勝ち越しへとつなげた。「連続四球の後だったので、ファーストストライクを思い切っていきました。気持ちで打ちました」と気合を実らせた。 北海道で発生した大地震を受け、本拠地・札幌ドーム開催の2試合が中止。この日から再開し、数試合に渡ってイニング間に全選手、コーチによる応援メッセージが放映されることになった。鶴岡はトップバッターで放映され、復興に向けてエールを送っていた。

◆今季の開幕投手、日本ハムの先発ロドリゲス投手(27)が、6回を3安打1失点で2戦連続白星。北海道を襲った地震の影響で、19日ぶりとなった本拠地での公式戦を勝利へ導く2勝目を挙げた。 立ち上がりの1回こそ、2安打で1点を失ったが、2回以降は危なげなし。味方の好守備にも助けられ、すいすいとアウトを重ねた。 9回、ストッパーの石川直がつかまり一打同点のピンチでは、目を閉じて両手を合わせ、必死に"お祈り"。「初回に1点を取られましたが、勝負する気持ちを忘れずに投げました。ストライク先行で打者に向かっていけたことが良かったです」と、喜んだ。

◆日本ハムが北海道の地震後初の札幌ドームでの試合を勝利で飾った。日本ハムは0―1の4回、清宮が押し出し四球を選んで同点、鶴岡が中前に勝ち越し打を運んだ。鶴岡は6回には左前に適時打。ロドリゲスが6回1失点で2勝目を挙げた。オリックスは9回に1点差に迫ったが、反撃及ばなかった。

◆シーズン15試合を残してリーグ優勝の可能性が消滅した。地震後初の札幌ドーム開催となった試合。3点差の9回に3番ロメロの22号2ランで追い上げたが1歩及ばず。これで借金は今季ワーストタイの「9」となった。 福良淳一監督(58)は「粘りは見せたんですけどね。前半ですね」と日本ハム先発ロドリゲスを攻めきれなかったことをポイントに挙げた。V完全消滅については「残り試合があるわけだから。1試合1試合、やっていくだけ」と必死で前を向いた。

◆日本ハムが特別な1勝を挙げた。6日未明に北海道を襲った大地震の発生後、初めてとなった北海道での1戦で大きな白星を得た。栗山英樹監督(57)は「どうしても勝ちたかった。ベンチの雰囲気を見ていても『何とかするんだ』という雰囲気が見えた」と振り返った。 投げては今季開幕投手を務めたロドリゲスが、6回3安打1失点で、今季2勝目で本拠地では初勝利。北海道民に勇気を与える勝利となった。7連戦初戦の勝利に指揮官は「それよりも、明日全力でいくしかない」と気持ちを切り替えていた。

◆プロ野球が9日ぶりに、北海道に帰ってきた。日本ハムは、胸に「HOKKAIDO」のロゴが入ったサードユニホームを着用した。特別な一戦だと、誰もが分かっていた。そして接戦を制した。栗山英樹監督(57)は「どうしても勝ちたかった」と、1勝の重みをかみしめた。 1点を追う4回、気持ちがつながった。1死から近藤がチーム初安打で出塁。続く中田はバットを折られて詰まった遊撃へのゴロだったが、近藤も中田も必死に走った。これが野選を誘い、レアードも四球を選んで1死満塁。清宮が同点の押し出し四球を選んだ。鶴岡も、詰まりながら勝ち越しの中前適時打。足を運んだファンを喜ばせた。 6日未明に発生した大地震から、北海道に平時は戻っていない。余震は震源地近くを中心に続いている。安定した電力供給のメドも不透明だ。札幌ドームもグラウンド上の大型ビジョン2台のうち、1台を試合中も消灯した。照明もバックスクリーン上部やバックネット上部は間引くなど、できる限りの節電を実行。野球が出来る環境を整えてもらった選手は、一球一打に全力を尽くした。 試合前にはオリックスの協力も得て、義援金募金を監督や選手らが呼びかけた。さらに、来場したファンへ向け、事前撮影された選手からのメッセージが上映された。選手会長の中島は「みんなで、一緒に乗り越えましょう」。キャプテンの中田は「今日を復興へのプレーボールとすることを誓います」。2人の後ろには1、2軍全選手、首脳陣がいた。野球の力、ファイターズの力を結集して全力で戦い抜く決意を示した。 栗山監督は「小さなものが集まれば、大きなものになる。それは世の中の道理だ」と、話した。チーム1人1人の思いを大きな力に変えて、日本ハムは、目指す逆転優勝へ再出発した。【木下大輔】

◆日本ハム宮西が今季50試合目の登板で、プロ入りした08年から11年連続で50試合登板。プロ1年目から11年連続で50試合以上登板は、99~13年に記録した岩瀬(中日=15年)に次いで2人目。また50試合登板の回数は岩瀬(中日)の16度が最多だが、パ・リーグで11度は米田(阪急)に並ぶ最多タイ。 宮西のコメント「思い出の1つになった。(中日岩瀬の15年連続は)数字の強烈さをあらためて肌で感じている。自分は、まだまだ」

◆オリックスは15試合を残して、リーグ優勝の可能性が消滅した。 1回にベテラン中島の右前適時打で先制も、その後はロドリゲスの前に凡打を重ね、借金は今季ワーストタイの「9」。22年連続V逸が確定し福良監督は「まあでも残り試合があるわけだから。1試合1試合、やっていくだけ」と必死で前を向いた。

◆日本ハム中田翔内野手(29)が、復興を誓う旗手になった。北海道胆振東部地震後初めての本拠地試合となるオリックス20回戦(札幌ドーム)は、4回に勝ち越しのホームを踏み、6回には好守で勝利を引き寄せた。試合前には募金活動や、全選手によるビデオメッセージも上映。主将を務める同内野手は「今日を復興へのプレーボールとすることを誓います」と宣言。道民を勇気づけ、希望を与える再スタートとなった。 厳粛なムードに包まれた試合前。中田が、選手全員を率いて右翼側の大型ビジョンに登場した。節電のため両翼にある大型ビジョンは、右翼側だけが表示されていた。キャプテンとして、力強く宣言した。 「今日を復興へのプレーボールとすることを誓います」 6日未明に発生した北海道胆振東部地震後、札幌ドーム初戦。詰めかけた2万4341人の観衆の前で、希望に満ちた再スタートの1歩を踏み出した。 減灯されたグラウンドで、勝利へ突き進んだ。1点を追う4回1死一塁。バットを折られ、詰まった遊撃へのゴロに、一塁走者の近藤とともに激走した。野選を誘う全力疾走。好機を広げると、この回に鶴岡の決勝打でホームを踏んだ。栗山監督は「どうしても勝ちたかった。前に進むということの意味を感じながら、やってくれている。そういうところで勝ちきったゲーム」と勝因に挙げた。 野球を通して、希望を体現した。震災直後。札幌市内の合宿所などで被災した選手たちは、LINE(ライン)グループを通して安否確認。そろって「生きています」と返信しあった。地震により3試合の中止を経て、札幌ドームに帰ってきた。試合前にはオリックス側の協力も得て、栗山監督や中田らが義援金の募金活動を実施。イニング間には選手、コーチ1人1人がビデオメッセージを通してエールを送った。 中田は6回1死一塁の守備でも、吉田正の痛烈な打球を好捕(一直)し、飛び出した走者にタッチ。ひとりで併殺を完成させた。残り20試合。「北海道を元気にする。それと同じくらいの気持ちで、優勝争いをしている」と覚悟をあらわにした。新たに背負う、北海道民に勇気を与える使命。悲願が増した逆転優勝に向かって、一丸となって歩き出した。【田中彩友美】

◆日本ハム鶴岡慎也捕手(37)の北海道愛が、全てを超越した。同点とした直後の4回1死満塁。内角に食い込む148キロの直球系をバットで押し込んだ。 打球は中前で弾んだ。「僕は"気持ち"で打つことはないけど、今日は"気持ち1本"で打ちました」。6回も"気持ち1本"で左前へ打球を落として追加点を挙げた。技術うんぬんは関係ない。勝ちたい-。その一心だけが、貴重なタイムリーを生み出した。 背負った使命を果たした。今季、5年ぶりに日本ハムに復帰した。昨年12月の入団会見で、力強く話した決意があった。 鶴岡 北海道の土地で、北海道で育った妻ももらいましたし、家族を築きました。元々、九州の人間ですけど、やっぱり北海道にすごく育てられているという感謝の気持ちがある。これから北海道を盛り上げていきたい。今は使命感も若干、あります。 6日未明の地震は、札幌市内の自宅で被災。7日には家族を残して仙台遠征に出て、11日から2日間は鎌ケ谷で練習した。「北海道のことが、ずっと気になっていた。節電と言われている中でナイターをやっていいのか、とも思った。でも、試合をやると決まったら成績を残すのがプロ野球選手。みんな勝ちたいと思ってプレーボールを迎えた。ここからも1番は勝つこと。絶対に負けないように勝ち続けていきたい」。お立ち台では優勝宣言した。言葉通り、復興へ向かう北海道を盛り上げていく。【木下大輔】

◆日本ハムD1位・清宮(早実高)は13日、14日からのオリックス4連戦に向け、札幌に移動。6日未明に発生した北海道地震後、本拠地で初めて行われる試合に向け、「特別な試合にしないといけないし、いろんな思いを背負っていかないといけない。いい試合を見せたい」と話した。電力供給不足を受け2割以上の節電の中で行われるが「やることは変わらない。僕たちのプレーは2割増で」と意気込んだ。試合前には栗山監督、選手らが募金活動を実施する。 (羽田空港)

◆オリックスの中島が一回、先制打を放った。ロドリゲスの速球を捉えて右前に運び「初回の先制のチャンスだったし、何とか生かしたいと思っていたので、点を取ることができて良かった」と笑顔を見せた。  3点本塁打を放った5日の楽天戦以来の打点をマーク。5番に入ったベテランが久々に存在感を見せた。

◆日本ハムは北海道で震度7を観測した地震後初めての札幌ドームでの試合となるオリックス戦に勝利した。先発のロドリゲスが6回1失点と好投し2勝目を挙げた。  日本ハムはロドリゲス、オリックスはローチが先発した。オリックスは一回、一死から福田が二塁内野安打で出塁。ロメロは三振に倒れたものの、吉田正の四球で二死一、二塁とし、中島の右前適時打で1点を先制した。  追う展開となった日本ハムは四回、一死満塁で清宮が押し出し四球を選び同点とし、続く鶴岡が中前適時打を放ち逆転に成功。五回には一死三塁とすると、大田が今季50打点目となる左前適時打を放ち、追加点を挙げた。六回には先頭のレアードが中越え二塁打で出塁。清宮の投ゴロで一死三塁とし、鶴岡の左前適時打でリードを広げた。  オリックスは九回、無死一塁とすると、ロメロが2点本塁打を放ち1点差に迫ったが、日本ハムが逃げ切った。

◆日本ハムは北海道で震度7を観測した地震後初めての札幌ドームでの試合となるオリックス戦に勝利した。先発のロドリゲスが6回1失点と好投し2勝目を挙げた。鶴岡が四回に中前に勝ち越し打、六回に適時打を放ち、2安打2打点の活躍を見せた。以下は鶴岡の一問一答。  --地震後初めての札幌ドームで勝利  「僕たちも札幌で生活していて今も不自由な生活をされている方がたくさんいると思いますし、地震の影響とか見たらいろんなつらいことをみんな抱えていると思うんですけど、こうやってぼくらは札幌ドームで大好きな野球をやらしてもらっている喜びをチーム全員で感じて、きょうプレーしました」  --四回の攻撃も四球で繋がって鶴岡選手に回ってきた  「僕自身、あまり気持ちで打つとかはないですけど、きょうは気持ち一本で打ちました」  --当たりは詰まった感じだったが気持ちで打った  「いろんな思いを背負ってファイターズの選手みんなやっているが、一番はやっぱり野球を見てもらってファイターズの勝利を見てもらってみんなに元気を出してもらおうとやっておりますので、落ちてよかった」  --六回の追加点の当たりはどうだった  「あれも気持ち一本で打ちました」  --仙台のゲームが終わって、今日に向けてどういう気持ちで試合に臨もうと考えていたか  「僕自身家族を残して北海道を離れたのですごく心配でしたけど、同じ思いを北海道の人も抱えていると思うので、僕らはしっかり調整してきょうの試合、勝つことだけを考えていました」  --上位争いがある中での1勝、どんな重みがあるか  「ソフトバンクと西武は強いので、僕らも全部勝つつもりでやっていきたいと思います」  --(「#ヒーロー質問」からの質問)北海道民のために優勝していただけますか?  「もちろん優勝します!」  --ファンに向けてメッセージを  「一生懸命残り試合戦います。よろしくお願いします」

◆オリックスは1-4の九回にロメロの22号2ランで1点差に迫った後、石川直をさらに攻め立てたものの敗戦。福良監督は「粘りは見せたんですけどね」と渋い顔だった。  一回に先制しても、二~八回の安打はロメロの単打1本だけ。追加点が奪えずに中盤に逆転を許す展開に、監督は「いつも一緒ですけどね」と自嘲気味に話した。

◆日本ハムの宮西が八回に3番手で登板、プロ入りから11年続けて50試合登板を果たした。注目の一戦で節目に到達したサウスポーは三者凡退。「こういう日に達成できたのはいい。良かった」としみじみと話した。  中日の岩瀬は新人から15年連続で50試合以上に登板しており「岩瀬さんのすごさが分かる。この4年がどれだけ大きいか」と尊敬の念を示した。

◆宮西が3点リードの八回から救援登板。入団から11年連続50試合登板を達成し、自身の持つパ・リーグ記録を更新した。わずか10球で3者凡退に打ち取り「良いか悪いか分からないけれど、達成できてよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。プロ野球記録は、中日・岩瀬の15年連続。「その数字の強烈さは肌で感じている。目標になる存在」と先を見据えた。

◆22年連続V逸-。最後の追い上げもむなしく、オリックスは3-4で惜敗。借金は今季ワーストタイの9となり、今季のリーグ優勝の可能性が完全に消滅した。  「粘りは見せたんですけどね、前半ですよね。いつも一緒ですけどね」  福良監督もため息だ。一回に中島の先制打で試合の主導権を握ったが、先発のローチが5回を3失点。九回にロメロが22号2ランを放つも、反撃はそこまでだった。  「残り試合がまだあるし、1試合1試合やっていくだけ」  球団側は来季も福良監督の続投を基本線とし続投を要請しているが、指揮官は態度を保留中。自身の進退について、熟考している。フロント陣は今後も福良監督との会談を重ね、球団側の意向を伝えていくとみられるが、結論が出るまでは時間がかかりそうだ。 先発するも5回3失点で今季2敗目のオリックス・ローチ 「全体的にはゴロを打たせる投球はできたと思う。しかし、四球、特に四回の連続四球は反省しなければいけない」

◆日本ハムは14日、オリックス20回戦(札幌ドーム)に4-3で逆転勝ち。チーム一丸となり、6日未明に発生した北海道地震後、本拠地で初めて行われた試合を白星で飾った。  いつもと変わらぬトランペットの応援に、2万4341人の温かい拍手が球場を包み込む。電力供給不足を受け、グラウンド照明は通常より約25%削減。照明は暗くても、日本ハムナインは明るく輝いていた。  「勝てたのが一番よかったと思います。特別な日で、来てくださった方のために、とチーム全体で共有していた」  「6番・DH」で先発出場し、四回に同点の押し出し四球を選んだD1位・清宮(早実高)が胸を張った。  1点を追う一死満塁で2ストライクと追い込まれながらも「きょう来てくださった方々が後押ししてくれた」と冷静に見極めた。そして、続く鶴岡の中前適時打を呼び込んだ。  地震の影響で、札幌ドームで行われる予定だった11、12日のロッテ戦は中止。節電のため2つある大型ビジョンは右翼席後方のみが使用されたが、試合前には選手全員が集まって撮影したメッセージビデオが放映された。主将の中田が「微力ではありますが、今日を復興へのプレーボールとすることを誓います」と力強く宣言。球場内のボルテージは一気に高まった。  7連戦の初戦勝利で、首位西武とのゲーム差5・5をキープ。「北海道を元気にする気持ちを常に持って残り試合を戦いたい」と中田。日本ハムが北海道を盛り上げる。 (中田愛沙美) 2安打2打点の日本ハム・鶴岡 「いろんな思いを背負って選手たちはやっている。一番は勝利を見てもらって元気を出してもらうこと。勝ててよかった」 ★札幌ドームなどで行われた主な活動  ◆募金 開場時に両チームの監督、選手、コーチが10分間、被災者支援の募金を呼び掛けた。15日も球団職員らが行う。  ◆義援金 今後の主催全12試合で、来場者数に10円を乗じた金額を義援金として送る。また、日本赤十字社などを通じて被災地に日本ハムグループとして計3000万円の義援金を送ると発表。うち2000万円は畜産業の支援に充てられる見込み。  ◆ビデオメッセージ イニング間には来場者に向けたコメントを用意。鶴岡のメッセージを皮切りに、清宮らが感謝の言葉を述べた。試合後は栗山監督のコメントで締めくくられた。  ◆黙祷 試合前に地震の犠牲者へ黙祷(もくとう)がささげられた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
73502 0.593
(↑0.003)
(-)
18691
(+10)
589
(+5)
167
(+3)
117
(+1)
0.273
(-)
4.39
(-)
2
(-)
ソフトバンク
68521 0.567
(-)
3.5
(↓0.5)
22584
(-)
488
(-)
178
(-)
71
(-)
0.267
(-)
3.85
(-)
3
(-)
日本ハム
66543 0.55
(↑0.004)
5.5
(-)
20526
(+4)
500
(+3)
130
(-)
80
(-)
0.253
(-)
3.71
(↑0.01)
4
(-)
ORIX
57665 0.463
(↓0.004)
16
(↓1)
15472
(+3)
510
(+4)
93
(+1)
84
(+2)
0.24
(-)
3.69
(↑0.01)
5
(-)
ロッテ
54633 0.462
(-)
16
(↓0.5)
23464
(-)
509
(-)
61
(-)
109
(-)
0.253
(-)
3.93
(-)
6
(-)
楽天
50723 0.41
(↓0.003)
22.5
(↓1)
18447
(+5)
524
(+10)
113
(-)
59
(-)
0.239
(↓0.001)
3.9
(↓0.06)