阪神(★2対6☆)中日 =リーグ戦21回戦・阪神甲子園球場=
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中日
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阪神
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勝利投手:松坂 大輔(6勝4敗0S)
敗戦投手:才木 浩人(5勝8敗0S)
  DAZN
◆中日は初回、ビシエドの適時打で先制する。その後は、3回表に高橋と福田の連続適時打などで3点を加えると、4回には京田が適時打を放ち、試合を優位に進めた。投げては、先発・松坂が5回1失点で今季6勝目。敗れた阪神は、先発の才木が4回途中5失点と試合をつくれなかった。

◆中日松坂大輔投手(38)が誕生日に登板するのは西武時代の03年日本ハム戦、05年楽天戦、06年日本ハム戦に次いで4度目。 過去3度の成績は2勝0敗、防御率2・35で、05年は7回無失点の白星、06年は完封勝ちしている。

◆阪神先発才木浩人投手は3回1/3を投げて8安打5失点で降板した。 1回2死から大島に左前打を許すと、ビシエドに三塁線を破られる適時二塁打で先制点を献上。3回には先頭の平田に中前打の後、京田に右越え適時三塁打を浴びて失点。さらに2死一、三塁から高橋に右前適時打、福田に中前適時打を浴びて失点した。「ピンチの場面で低めに投げ切ることができず、浮いたボールを続けて打たれてしまいました。早い回でマウンドを降りてしまい、チームに申し訳ないです」と振り返った。

◆阪神熊谷敬宥内野手が1軍昇格を果たした。 ファームの成績は打率2割4厘ながら、リーグ2位タイの23盗塁をマーク。守備では主に遊撃で出場し、堅守で信頼を高めてきた。 熊谷は「やることは一緒なので、結果というよりチームの勝利に貢献できるようにしたい。試合に出たら代走で出ると思うので、相手の嫌がる走塁をしたいです」と目をギラつかせた。代わって板山祐太郎外野手が2軍に降格した。

◆平成の怪物の"凱旋(がいせん)"を甲子園のファンが温かく迎えた。 中日先発は38歳の誕生日を迎えた松坂大輔投手。2回の打席に入る前に、左翼スタンドからお祝いのハッピーバースデーが演奏された。 演奏が終わると、中日ファンだけでなく、球場全体から大きな拍手がわきあがった。松坂甲子園での公式戦登板は、西武時代の06年6月9日以来、12年ぶり。

◆中日松坂大輔投手が西武時代の06年6月9日以来、12年ぶりとなる甲子園での公式戦登板で躍動した。先発し5回を5安打1失点の好投を見せた。 1回を3者凡退と上々の立ち上がり。4回に1点を失い、5回も2死から連打で二、三塁とされたが、大山から外のスライダーで空振り三振。ガッツポーズを見せ雄たけびを上げた。5点のリードをしっかり守りこの回でお役御免。勝利投手の権利を持ってマウンドを降りた。 この日は38歳の誕生日。2回の打席に入る前に甲子園の左翼スタンドからお祝いのハッピーバースデーが演奏され、球場全体から大きな拍手がわきあがった。

◆中日松坂大輔投手が38回目の誕生日のこの日、甲子園での阪神戦に先発した。 公式戦では西武時代の06年6月9日以来、12年ぶりの聖地への凱旋(がいせん)登板。そんな中、スタンドのファンがサプライズのプレゼントを送った。 松坂の2回の第1打席でレフトスタンドの中日応援団から「ハッピーバースデー・トゥ・ユー」の演奏と歌声が流れ、曲が終わると、阪神ファンも含めたスタンドから大きな拍手が送られた。06年にはキャリア唯一の本塁打も放った甲子園での久々の打席は遊ゴロ。しかし、98年の夏の甲子園では決勝でのノーヒットノーランなど数々の伝説を作った松坂へ、聖地からの粋な計らいだった。 松坂は5回95球5安打1失点で降板。今季6勝目、日米通算170勝目の権利を得て、リリーフ陣に勝利を託した。

◆中日が快勝し、5位に上がった。1回にビシエドの二塁打で先制し、3回は京田の適時三塁打と高橋、福田の連続適時打で3点を加えた。松坂が5回1失点と粘り、6勝目。阪神は才木が5失点と試合をつくれず、反撃も2点止まり。

◆中日松坂大輔投手が38回目の誕生日に、思い出の甲子園で今季6勝目、日米通算170勝目を挙げた。 阪神相手に5回95球5安打1失点の投球内容。ヒーローインタビューで松坂は「村田、後藤、杉内君が引退して、彼らの気持ちを込めるというか...僕はもう少し投げるという決意表明のような日にしたかった」と話した。 98年の夏の甲子園では決勝でのノーヒットノーランなど数々の伝説を作った聖地甲子園が力をくれた。4点リードの4回に1点を失い、5回も2死から連打で二、三塁とされた。流れを失いかねないピンチの場面で大山に対し外のスライダーで空振り三振。雄たけびを上げガッツポーズを見せた。レジェンドは「甲子園という球場が力をくれたのかな」と振り返った。

◆阪神は中日松坂に対戦3連敗を喫し、今季甲子園での負け越しが決まった。 序盤から要所を締められ、松坂相手に5回で1得点どまり。6回以降も反撃ムードを作りきれないまま、西武時代の06年6月9日以来、実に4479日ぶりとなる甲子園星を献上した。 金本知憲監督は試合後、「う~ん、なんでかな。得点圏に行ってもね...」と首をかしげた後、「要所要所はコーナーに決まっていた。いい当たりが正面を突いたところもあった」と振り返るしかなかった。 これで今季甲子園では19勝31敗1分けとなった。

◆阪神陽川尚将内野手が中日松坂から2安打1打点をマークし、存在感を示した。 5点を追う4回1死三塁。カウント2-1から真ん中に入った変化球を捉え、左翼フェンス直撃の適時二塁打。「1死三塁だったので、犠飛でもいいと楽な気持ちで入れた。積極的に打ちにいきました」と振り返った。 2回にも左前打を放っており、3試合ぶりのマルチ安打を記録した。

◆中日松坂大輔投手(38)が聖地で今季6勝&日米170勝をつかんだ。 13日は38歳の誕生日。横浜高時代に春夏連覇した甲子園の申し子が、西武時代以来12年ぶりの公式戦登板となった聖地で5回1失点と大奮闘した。 98年夏の甲子園。春夏連覇のかかった決勝戦ではノーヒットノーランも達成。「平成の怪物」と呼ばれ、多くの一流プロを輩出した同学年の選手は「松坂世代」と呼称され一時代を築いた。 だが、世代を彩った多くの戦友が、今季限りでユニホームを脱ぐことになった。元巨人でBC栃木村田がNPB復帰を断念し、9日に引退試合を行った。同日には横浜高、西武時代の同僚でDeNAのG後藤が、12日には高校時代に聖地で投げ合った巨人杉内も今季限りでの引退を表明した。 「村田、後藤、杉内が引退を表明した。僕としては、3人に対して、自分はもう少し頑張るからという決意表明の日にしたかった。いいピッチング、いいボールも見せられたと思う」 20年前の誕生日。高校日本代表として甲子園でアジア大会の決勝を投げ抜いた。「内容はほど遠いけど。ここに来て球のスピードも出てきている。甲子園が力をくれたのかな。チームとしても、まだあきらめていないゲーム差。最後までCSにつなげられるようにがんばりたい」。38歳が三たび19歳才木に投げ勝ち、阪神戦3勝でチームも最下位を脱出。3位巨人にも3差に迫った。

◆38歳の誕生日を迎えた中日松坂大輔投手が、阪神を5回1失点に封じ6勝目を挙げた。西武時代の06年以来となる、聖地の公式戦マウンド。横浜高時代に春夏連覇した「平成の怪物」の威厳を示した。 ▼松坂が今季6勝目。甲子園球場の登板は西武時代の05年5月18日阪神戦●、06年6月9日阪神戦○に次いで3度目で、同球場では12年ぶりの白星となった。また、松坂が誕生日の9月13日に投げるのは03年日本ハム戦勝敗なし、05年楽天戦○、06年日本ハム戦○に次いで4度目。これで通算3勝0敗となり、誕生日に3勝以上は2リーグ制後8人目で、無傷の3連勝は80、82、85年に勝った北別府(広島)以来だ。

◆甲子園で負けられない。38歳の誕生日を迎えた中日松坂大輔投手が、阪神を5回1失点に封じ6勝目を挙げた。西武時代の06年以来となる、聖地の公式戦マウンド。横浜高時代に春夏連覇した「平成の怪物」の威厳を示した。松坂世代の仲間が相次いで現役引退を表明した中でのマウンド。「やめていく選手の分まで」と思いを込めた力投で、マリナーズ岩隈久志と並び日米170勝に到達した。 「序盤から飛ばして、いけるところまでいこう」。38歳になった松坂は「平成の怪物」を拝命した甲子園で原点回帰した。腹をくくり、20年前のように荒々しく、阪神を押し切ろうと決めた。 2回の打席で、マンモススタンド全体からバースデーの拍手をもらい「聞こえてました。ありがたかった」。表情を変えず勝負に徹した。右打者の外角。左打者の内角。豊かにボールを動かし、相手が嫌がるポイントに集めた。2死になるたび力を振り絞り、なりふり構わずイニング完了を目指し、積み上げていった。 雨にぬれた黒土は「投げづらかった。20年前の投げやすさはなかった」。硬いマウンドでもまれて変わった感覚が、歳月を感じさせた。「左足がつっかかって。転べばよかった」と足元が揺らいだ直後、4回2死二塁。伊藤隼の腰を引かせたインローのシュートに、バットを動かすことを許さない鬼気を込めた。5回2死二、三塁、大山にはアウトローの根比べを挑んだ。7球目のスライダーを振らせると、珍しくほえた。98年夏の決勝でノーヒットノーランを達成した聖地。同じ年に生まれた阪神先発の才木に、勝利への執着の差を見せつけた。どうしても勝ちたかった。「プロになってからはそんなに投げていないが、僕にとっては特別な球場。最近、同世代...後藤、村田、杉内が引退を発表した。彼らの分も気持ちを込めて投げた。『僕はもう少し頑張る』という決意表明のマウンドにしたいと思っていた。いいピッチング、いいボールも見せられたと思う」横浜高で一緒だったG後藤。甲子園で対戦し投手をあきらめさせ、スラッガーとなった村田。左の代表格として、一緒に「松坂世代」をけん引してきた杉内は「テレビで見る」と言ってくれた。志半ばで、立て続けにユニホームを脱ぐ決断をした仲間の引退。目いっぱいの95球には思った以上の力が宿り「甲子園という球場が、力をくれたのかな」と感謝した。20年前の誕生日は、高校日本代表として甲子園でアジアAAA選手権の決勝を投げ抜いた。「内容は程遠いけど。ここにきて球のスピードも出てきている。チームとしても、まだあきらめていないゲーム差。最後までCSにつなげられるように」。日米通算170勝の大台に到達し、チームも最下位を脱出。戦友たちの思いを背負った凱旋(がいせん)は幕を閉じた。【伊東大介】

◆2試合続けて1番に入った阪神北條が、5試合連続安打をマークした。 5点を追う5回2死、松坂の変化球をたたいて左前に運んだ。ただ、3回無死一塁では三ゴロ併殺に倒れており、試合後は「(併殺は)気にしていないです」と言葉少なだった。

◆好調の阪神大山がマルチ安打を記録した。 4回に左翼に大飛球を打ち上げ、中日アルモンテの拙守もあり、三塁打。7回には二塁内野安打で出塁した。試合後は「1日1日、がんばります」と言葉少なだった。3戦連続本塁打はならなかったが、連続試合安打は「9」に伸ばした。

◆金本阪神が中日松坂大輔投手(38)に屈辱の3連敗を喫した。首位広島に勝ち越し、前日12日も大山の3ランなど先発野手全員安打で快勝と、9月に入って打線上昇のはずが、この日はレジェンド右腕の前に5回5安打で1得点。6勝目を献上した。巨人が敗れ、CS圏内3位まで1・5ゲーム差キープは救いだが、2年ぶりに本拠地甲子園での負け越しが決まった。 金本監督は渋い表情で首をかしげた。中日松坂にこの日も粘投を許し、これで対戦3連敗。「う~ん、なんでかな。うちだけじゃないかな、松坂を打てないのは。なんでかな。得点圏に行ってもね...」。明確な要因を見つけられないだけに、余計にもどかしかった。 キャプテン福留を右太ももの張りで欠いて2試合目。今度こそ「平成の怪物」を打ち砕きたかったが、前夜12安打8得点の打線が沈黙した。1点先制を許した直後の1回裏はあっさり3者凡退。2回は無死一、二塁の好機をつくりながら、6番ナバーロがカーブにまったくタイミングが合わずに3球三振。7番伊藤隼の痛烈なゴロが一塁正面を突くと、8番梅野は外角からシュート気味にベースをかすめる144キロに手が出なかった。この回、勢いをそがれたのが痛恨だった。 5点を追う4回は1点を返した後、なおも1死二塁で後続が凡退。5回は2死から連打と盗塁で二、三塁まで持っていくも、9月絶好調の3番大山がフルカウントから外角ボール球のスライダーを振らされた。丁寧に低め、両コーナーに投げ続ける粘り腰で5回1失点にまとめられ、西武時代の06年6月9日以来、4479日ぶりとなる甲子園星を献上。指揮官は「要所要所はコーナーに決まっていた。いい当たりが正面を突いたところもあったしね」と最後はたたえるしかなかった。 3位巨人との1・5ゲーム差は変わらずも、2位ヤクルトとは4・5ゲーム差まで広がった。今日14日からはまだ福留のスタメン復帰が厳しい状況で、そのヤクルトと甲子園2連戦を戦う。再び総力を結集しなければ、CS進出圏内が一気に遠ざかる可能性もある。今季甲子園では19勝31敗1分け。11試合を残して、早くも聖地での負け越しが決まってしまった。「残り、頑張るだけです」。変わらぬ大歓声を、今日こそ力に変えなければならない。【佐井陽介】 ▼阪神は今季の甲子園での負け越しが決まった。13日現在19勝31敗1分けで、残り11試合に全勝しても5割に届かない。甲子園での負け越しは、16年26勝36敗1分け以来、2年ぶり。 ▼阪神は最短で16日に今季リーグ優勝の可能性が消滅する。同日まで広島○○で阪神●●●が条件。17日以降に広島が全敗しても、76勝65敗2分けで勝率5割3分9厘。阪神が全勝しても76勝66敗1分けの5割3分5厘で、広島を下回る。

◆勝負どころで低めに集める松坂とは対照的。才木浩人投手(19)は高めに浮いた球を痛打された。 直球も変化球も、意図しない高めは効果が半減。浴びた8安打のうち、低めを打たれたのは3回の高橋、福田の2安打だけ。3回1/3を投げ8安打5失点で8敗目を喫し、悔しそうに振り返った。 「あんまり真っすぐの調子も良くなくて、変化球を使っていければと思っていましたが、修正することが出来なかった。修正出来るようにしたい」 小雨が降る19歳には酷な状況もあり、2死から打たれる"悪癖"も顔をのぞかせた。1回2死から大島に左前打。盗塁と失策で三塁まで進まれ、ビシエドにはカウント2-2から「最後の球が抜けてしまった」と高めフォークを三塁線にはじき返された。3回は先頭平田を追い込みながら中安、京田に右越え適時三塁打を浴びるなど3失点。4回も1死から連続長短打を浴びてKO。有利な状況を利用出来なかった。 快投御礼も出来なかった。松坂とは今季3度目の投げ合い。過去2試合はいずれも敗れていた。それでも試合前に松坂から「相手の選手ですが、もっと勝ってもおかしくないと思う」と才能を評価されていた。3度目で初の甲子園。本拠地の声援も背中に受けたが、経験の差を見せつけられた形となってしまった。 チームは序盤に主導権を握られる形が続いている。金本監督は「序盤でポンポンと4、5点取られたら、どうしてもね...。今、先発事情が厳しいところ、頑張ってほしかったんだけどね。(先発陣の初回失点は)ずっとじゃないかな。この3連戦、その前もあったかな」と淡々。今季はここまで41試合で初回に点を奪われ、15勝26敗と当然分が悪い。出だしと勝負どころ。反省を糧に成長していくだけだ。【池本泰尚】

◆-甲子園で誕生日登板を飾れた 松坂 誕生日で甲子園で投げたのは、20年前のアジア大会決勝で完投して以来です。内容は、ほど遠いですが。 -5回1失点で6勝目ですね 松坂 前回(9月2日、巨人戦=ナゴヤドーム=2回7失点)が悪すぎた。長いイニングを投げたかった。ここのところストレートに力がなかった。ここに来てスピードも出てきている。甲子園という球場が力をくれたのかな。 -12年ぶりの甲子園での登板だが 松坂 プロに入ってから投げる機会はあまりなかった。でも特別な球場であることに変わりないです。村田、杉内、後藤らが引退を発表して、彼らの分も気持ちを込めて投げた。自分はもう少し投げるという決意表明のマウンドにしたかった。 -甲子園のマウンドどうだったか 松坂 投げづらかった。20年前の投げやすさはなかったです。 -これからの登板は 松坂 チームとしてあきらめていないゲーム差です。望みもあるので、最後までCSにつなげられるようにがんばりたい。 -今日の良かった点は 松坂 カットボールがしっかりコントロールできれば、ある程度は投げられる。ストレートも久々に良かったので、キャッチャーもやりやすかったでしょう。 -4回に足を気にする場面もあったが 松坂 投球の際に左足がつっかかって。転べば良かったんですが。 -6回以降も投げたかったのか 松坂 もう1イニング行くと話したが、足をかばって肩や肘にストレスがかかるからやめとけと言われた。 -球場からのハッピーバースデーは聞こえたか 松坂 聞こえてました。阪神ファンの人も言ってくれてありがたかった。打席以外でも「誕生日おめでとう」って言ってくれた。 -引退表明の3人からは何か言われたか 松坂 応援するとは言ってくれていた。スギ(杉内)は(TVで)見ると言っていた。いいピッチング、球を見せられたと思う。 -98年生まれの才木との投げ合いだったが 松坂 才木はもっと勝ってもおかしくない投手。相手チームとして勝ち方を覚えられたら困るが。

◆中日の京田が2打席連続で適時打を放った。三回無死一塁では右越えに三塁打を放ち「ダブルプレーを恐れず思い切ったスイングができた。後ろにつなごうと思っていた。結果、点も入ってよかった」と喜んだ。  四回一死二塁でも「何とかランナーをかえそうと思った」と詰まりながら右前に落とした。これで5試合連続安打と調子を上げてきた。

◆13日が38歳の誕生日だった中日・松坂大輔投手が先発登板し、5回を投げ5安打1失点で6勝目を挙げた。甲子園での白星は、西武時代の2006年6月以来、12年ぶりとなった。  阪神の先発は19歳の才木。中日は一回二死から3番・平田が左前打で出塁し、4番・ビシエドが左翼線を破る適時二塁打を放って先制した。松坂は二回に死球と陽川の安打で無死一、二塁のピンチを招いたが、後続を打ち取りこの回を無失点で切り抜けた。  中日は三回に京田の右越え適時三塁打、高橋の右前適時打、福田の中前適時打で3点を追加。四回にも京田の右前適時打で得点を重ね、才木をノックアウトした。阪神はその裏、一死三塁から陽川が左中間フェンスを直撃する適時二塁打を放ち1点を返したが中日も五回に武山の犠飛で突き放した。  阪神は松坂降板後の六回に梅野の適時打で1点を返したが及ばなかった。

◆13日が38歳の誕生日だった中日・松坂大輔投手が先発登板し、5回を投げ5安打1失点で6勝目を挙げた。甲子園での白星は、西武時代の2006年6月以来、12年ぶりとなった。以下は一問一答。  --誕生日の登板で勝ち投手  「誕生日に甲子園で投げるのは20年ぶり。20年前はアジア大会の決勝で投げさせてもらってそのときは完投できたが、内容はほど遠いですけど勝ててよかった」  --内容を振り返って  「前回が悪すぎたので、序盤から飛ばしていけるところまでいこうとは思っていましたけど、もう少し投げたかった」  --その中でよかったところは  「ここのところストレートはあまりよくなかったが、ここにきてスピードもでてきて甲子園球場が力をくれた」  --甲子園で投げるのはどんな意味合いがあるか  「プロに入ってから特別な球場であることには変わりない。今日で言えば、同世代の村田、後藤、杉内君が引退を発表して、彼らの分の気持ちを込めて、僕はもうすこしがんばるよという決意表明の日にしたいと思っていました」  --1軍の公式戦では12年ぶりの甲子園のマウンド、投げやすかったか  「投げづらかったです」  --次回はどんなピッチングを  「チームとしてはまだまだ諦めてはいけないゲーム差。最後まで望みを捨てないでなんとかプレーオフに繋げられるようにがんばりたい」

◆阪神はまたしても松坂を攻略できなかった。動く球と緩い変化球の緩急を使った組み立てで手玉に取られ、1点を取るのがやっとだった。五回二死から連打などでつくった二、三塁の好機も、大山が空振り三振に倒れた。  これで松坂に3連敗。走者を出しながらあと1本が出ず、金本監督は「うちだけじゃないかな。要所要所でコーナーに決まって、いい打球が正面を突いたりした」と悔しがった。 阪神・香田投手コーチ(才木に) 「力んでいたといえば力んでいた。若いので反省してほしい」

◆ズルい!! ズルいぞ松坂~!!  高校時代に春夏連覇で日本中を沸かせた松坂大輔が、プロに入って12年ぶりに甲子園のマウンドに戻ってきたとなったら、阪神ファンを上回る日本中の野球ファンの『気』と二人三脚の投球になるやろー!! いやいや、しかも本日38歳のバースデーだァ? おまけに前日『松坂世代』の大左腕、杉内が引退会見で「(松坂に)あと5年は投げてくれ」なんてプロ野球人情ドラマがあったら...そんなもん、心優しき猛虎ナインがKOできるはずないやろー!!  いいよ、もう、きょうは『松坂の日』と思い、5回1失点の6勝目に虎党の俺も拍手喝采させてもらうわ!! そのかわり『松坂世代』という野球ファンの希望を、その右腕にのせて、杉内じゃないけど、あと5年輝けよー!! もちろん、阪神戦以外でね!!  さて、わが阪神は、よもや最下位・中日に負け越すとは、トホホ...(涙)。3試合とも一回に失点しているのが気になるのだ。明日の先発・小野よ。とにかく一回、自分がこれから球界の『小野世代』と呼ばれる投手になるくらいに、燕打線を上から目線の真っ向勝負で斬ったれー!!

◆シーズン代打安打「22」で桧山進次郎が持つ球団記録「23」に王手をかけている原口は、九回一死に登場。右腕・佐藤の前に一ゴロに倒れた。4点を追う六回二死二、三塁での起用も考えられたが、左腕・ロドリゲスに対して、金本監督が代打に送ったのは俊介(三振)。指揮官は「(原口は)左腕にあんまりよくないんよね(試合前時点で対左投手の打率が・273、対右が・359)。クロス気味の投手は。あまりよくないというか、ほとんどよくない」と説明した。

◆19歳の才木は先発としては自己最短3回1/3でKOだ。ワーストタイ5失点で3度目の松坂との投げ合いも完敗。「真っすぐの調子がよくなかったので修正というか、変化球もうまく使っていければと思ったんですけど、修正できない投球が続いてしまいました。早い回でマウンドを降りてしまい、チームに申し訳ないです」と猛省した。中日3連戦は先発がすべて初回に失点。金本監督も「今、先発事情、苦しいところ頑張ってほしかったけどね」と厳しい表情だった。

◆中日・松坂大輔投手(38)が12年ぶりに登板した甲子園で阪神打線を5回1失点に抑え、誕生日に6勝目。試合後は熱い思いを語った。  虎党も38回目の誕生日を祝った。松坂が二回、打席に入ったときに左翼席の竜党がバースデーソングを奏でると、阪神ファンで埋まった甲子園全体から大きな拍手が起こった。予期せぬ祝福に、松坂は「ありがたかった。『誕生日、おめでとう』という声が聞こえてきました」とはにかんだ。

◆松坂大輔を「見つめる」時、人はそれぞれの感慨を抱く...。  この日の当番デスクの堀啓介は松坂大輔が2006年6月9日、甲子園のマウンドを踏んだ時(当時西武)を、阪神担当として記者席で鮮明に記憶していた。この試合は松坂対策として『1番・鳥谷』というオーダーをくんだけれど...通じなかった。  「ナマの松坂が見られる最後かもと楽しみにしていたんです。すると完投勝利に14奪三振、八回には阪神のダーウィンからバックスクリーン左にホームランを打ちまして...高めのストレート。すごかった。1-10と大敗しましたョ...。でも、なんて松坂はすごいんだ! と感動しました」  堀は以前、イベントで阪神の若手投手について西武ドームの駐車場で松坂に取材したことがあるのですが「初対面で唐突な質問にも気持ちよく話してくれまして...。1面原稿をつくったのをおぼえてます」。とにかくサワヤカで少しも"大物"ぶらないのが、当時トラ番サブキャップで大忙しだった堀には強く印象に残っているのだ。  この日の阪神先発の才木投手となると、何しろ松坂投手が横浜高で春夏連覇をした1998年の生まれ。物心がついた時には野球盤ゲームの中のヒーローにすぎなかったのだ。そしてメジャーやWBCなどで活躍した雲の上の存在にすぎない。  この日は松坂大輔の38歳の誕生日だから、彼と同じ世代の皆様はもうそれなりの管理職として企業の最先端でご活躍されているハズだ。同時に奥方から「もうちょっと子供のことも考えて...」と進学についてやいやい言われているかもしれない。  秋風が涼しく流れ始めると、夏の扇はどこかに忘れられてしまう。それを"忘れ扇"と呼ぶ...。忘れられるために愛され、愛されたために忘れられた...この季節のひと...という詩があるが、松坂大輔はいまもって多くの人々の心と甲子園という舞台にそれなりの季節感を持ち続けている。それこそがレジェンドたるゆえんなのだろう。それぞれの人生の機微と断片のなかに松坂は生きているんだ。  今、小学生の子供たちには少し太目のかわいらしい!? おじさんかもしれない。編集局の窓際の『虎ソナ』席で雨ばかり心配して"もう終わった秋の扇"みたいな私めには...あの1998年8月22日、夏の高校野球決勝でノーヒットノーランという"怪"投をニコニコしながらやってのけた「モンスター小僧」の面影に胸がつまってしまって...気がついたら...その古き青春の甲子園から秋雨がそぼふる哀しい甲子園にもどっていたのであります。  中日担当のベテラン三木建次が試合前にこんな松坂レポートをしてくれたっけ。  「彼はメジャー流で登板前は我々にほとんど接触しない。直前になってスッと現れる。そして38歳になった松坂はナルホドなぁ...というゆったりとした投球を見せる。1球1球にすべて意味があるんや。若虎はいいように料理されるかもしれんぞ。そして試合時間は彼のペースに引き込まれて気がついたらアッということになっとるんと違うか」  まったく三木建次のいったとおりになった。きがつけば松坂は5回95球で1失点のみでスッと消えていったのだ。  なんだか...松坂の術中にまんまとはまってきがつけば...というまさに"秋の扇"のように阪神の勝利はどこかに消えてしまって...あとに彼の童顔の笑顔だけが残っていたのだ...。  はるかに活きのいい球を投げていた才木浩人はこの11月7日に20歳になるが彼が松坂に学んだモノは何か。  -ひと言の 忘れ扇に 及ぶなき...(島村はじめ)

◆9月絶好調の大山が、松坂も打った。0-5の四回無死、内角球をとらえると打球は風にも乗り左翼越えの三塁打に。その後、陽川の適時二塁打で生還した。七回二死でも二塁内野安打を放ち、今季12度目のマルチ安打。9月打率・450(40打数18安打)と勢いは増すばかりだが、試合後は「1日1日、頑張ります」と表情を緩めることはなかった。

◆--松坂は過去の対戦よりも、よかった  金本監督「かもしれないね」  --きょうは打線というよりも、才木か  「そうですね。序盤でポンポンと4、5点とられるとやっぱり...どうしてもねぇ。今、先発事情、苦しいところ頑張ってほしかったけどね」  --先発が一回に失点するケースが目立つ  「ずっとじゃないかな。3連戦...その前もあったかな。ちょっと、1点、2点だったらアレやけど、2、3点、ガーンとくると、ちょっとしんどいわね。何とか、そこらへん頑張ってほしいけど」  --六回二死二、三塁で代打・俊介。原口も考えたか  「(原口は)左腕にあんまりよくないんよね。クロス気味の投手は。あまりよくないというか、ほとんどよくない」

◆何度、やられるんや...。阪神は中日・松坂大輔投手(38)に3連敗を喫してバースデーでの甲子園凱旋の"引き立て役"となり、2-6と完敗。金本知憲監督(50)は「なんでかなぁ」とうめくしかなかった。これで今季の甲子園での負け越しが決定。2位のヤクルトとは4・5ゲーム差に開いた。  甲子園は松坂のためにあるのか-。そぼ降る雨が不快指数を増す。また打てなかった。しかも38歳の誕生日を迎えたレジェンドに、甲子園で4479日ぶり勝利というおまけつき。どこまでお人よしなのか。甲子園は虎の本拠地じゃないの!? 助演男優賞ばりの打線に、金本監督は首をひねりっぱなしだった。  「う~ん、なんでかなぁ。うちだけちゃうかなぁ。なんでかなぁ...。得点圏にいってもね...」  その答えはファンが一番知りたい。今季4度目の対戦で3勝(1敗)を献上。対戦防御率は、なんと1・96だ。阪神以外は防御率5・01(3勝3敗)-。まさに「なんでかなぁ」だ。  確かにこの日の松坂は最速144キロを計時。カットボールなど変化球も低めに決まっていたが、手も足も出なかったわけではなかった。  1点を追う二回は先頭の糸井の死球から二死二、三塁を作るも、梅野が見逃し三振。五回は二死後、北條と糸原の連打と盗塁で二、三塁までこぎつけたが、大山が空振り三振に倒れた。結局、松坂から奪えたのは、片岡ヘッド兼打撃コーチが円陣を組んだ四回、一死三塁で陽川が放った適時二塁打の1点のみ...。  唯一、土をつけた4月19日のナゴヤドームでも7回4安打2得点と攻略しておらず、金本阪神として松坂に計23イニング、わずか6得点で3連敗。学習能力を問われても仕方ないだろう。  「要所要所はコーナーに決まっていたというのはあったしね。いい当たりが正面ついていた、というのもあったし」  主将・福留は11日の走塁中に右太ももを痛めて途中交代。この日、マシン打撃を再開したものの、14日のヤクルト戦(甲子園)の出場については「どうかな。まだ、難しいでしょうね」と虎将は説明した。  これで今季、甲子園では51試合で19勝31敗1分け。11試合を残し、2年ぶり20度目のシーズン負け越しが決定した。1952年のフランチャイズ制導入以降、過去19度でBクラスは17度。89・5%の確率でクライマックスシリーズ(CS)進出を逃すという負のデータが算出された。  3位巨人と1・5ゲーム差は変わらずも、2位ヤクルトとは4・5差に。最下位DeNAとも2・5差だ。「残り、頑張るだけ」。金本監督が言葉を絞り出した。甲子園をこのまま泣かせ続けるわけにはいかない。 (阿部祐亮)

◆中日・松坂大輔投手(38)が12年ぶりに登板した甲子園で阪神打線を5回1失点に抑え、誕生日に6勝目。試合後は熱い思いを語った。  --久しぶりの甲子園で勝利  松坂「20年前(高校時代)のような投げやすさを感じなかった。きょうは(雨で)投げにくかったですが、甲子園が力をくれた感じがしますね」  --出来は  「前回(2日の巨人戦で2回7失点)打たれているので序盤から飛ばした。もう1イニングいきたかったけど(首脳陣が)やめておけと。きょうは真っすぐが久しぶりによかった」  --制球もよかった  「カットボールでストライクを取れればなんとかなる。きょうは捕手も(リードが)やりやすかったのでは(笑)」  --改めて甲子園の印象は  「プロに入って投げる機会はあまりなかったが、特別な球場であることには変わりなかった」  --辞めていく選手のためにも頑張る、と  「村田、後藤、杉内と立て続けに引退を発表したが...。3人に対して『自分はもう少し頑張るよ』という決意表明の日にしたいと思っていたので。それなりの球が投げられてよかった」  --残り試合も少なくなったが  「チームとしてあきらめてはいけないゲーム差。プレーオフに出場するチャンスもある。最後まで望みを捨てないで、僕もしっかり投げたいと思う」

◆甲子園が力をくれた-。中日・松坂大輔投手が38歳のバースデーで12年ぶりに聖地に凱旋(がいせん)。13日の阪神21回戦で先発し5回95球、1失点に封じて6-2の快勝に導き、今季6勝目を挙げた。"松坂世代"が次々とユニホームを脱ぐ中、仲間の思いも背負って、平成の怪物はその右腕を力強くしならせる!  1カ月前、100回記念大会で高校球児の熱い戦いが繰り広げられた甲子園で、20年前のヒーローが光り輝いた。"平成の怪物"松坂だ。公式戦では2006年以来、4479日ぶりとなる聖地のマウンド。しかも38歳となった平成最後の誕生日を、今季6勝目で飾った。  「きょうは真っすぐが久しぶりによかった。(雨で)投げにくかったですが、甲子園が力をくれた感じがしますね」  5回1失点。満面の笑みで振り返った。雨の降りしきる最悪のコンディションにもかかわらず、課題の制球、直球の伸びも抜群だった。  一回を3者凡退に仕留めると、二回二死一、二塁では梅野を、この日最速144キロの直球で見逃し三振。四回に陽川の適時二塁打で1点を失ったが、五回二死二、三塁のピンチでは好調の大山を得意のスライダーで空振り三振に仕留めた。  アクシデントも乗り越えた。四回、ナバーロと対戦しているときだ。投球時に踏み出した左足が土に引っかかってしまった。「本当はもう1イニング投げたかったが、(首脳陣から)やめておけといわれた」。幸い大事には至らなかった。  松坂のモチベーションとなったのは"松坂世代"と呼ばれた同級生たちの存在だ。「僕らは甲子園に憧れて野球を始めた。プロに入ってユニホームの色は違っても仲間。お互いに切磋琢磨(せっさたくま)した」。松坂とともに高校時代、甲子園でも活躍した村田(横浜、巨人)、杉内(ソフトバンク、巨人)、後藤(西武、DeNA)が今季限りでユニホームを脱ぐ決断をした。ショックだった。  杉内から今季限りで引退する報告を、11日に受けたときだ。「お前は、もう5年現役で頑張れ」という励ましとともに「甲子園で投げる試合はテレビで見ているからな」と叱咤(しった)激励された。  「3人に対して『自分はもう少し頑張るよ』という決意表明の日にしたいと思っていたので。それなりの球が投げられてよかった」  戦友への思いを語りながら、少し胸を張った。これで今季6勝のうち阪神相手に3勝。日米通算170勝目となったが、チームにとっても大きい1勝だ。5位に浮上。3位巨人とは3ゲーム差に接近した。  「チームとして、あきらめてはいけないゲーム差。プレーオフに出場するチャンスもある。最後まで望みを捨てないで、僕もしっかり投げたい」  次回登板は28日からの本拠地最後の3連戦となる阪神戦が有力。"怪物伝説"はまだまだ続きがある。 (三木建次) ★松坂と甲子園  西武時代の2006年6月9日、阪神との交流戦に先発。9回1失点、毎回の14奪三振で完投勝利。打っても八回にダーウィンから左中間席へ2ラン。プロ8年目、通算20打席目での初アーチだった。また、横浜高3年時の1998年には春夏甲子園出場。春は決勝で関大第一(大阪)を完封で下し、優勝。夏は準々決勝でPL学園(大阪)と延長十七回の死闘を演じ、250球を投げ完投勝利。準決勝は0-6から明徳義塾(高知)に逆転勝ち。決勝では京都成章を相手にノーヒットノーランを達成し、史上5校目の春夏連覇を成し遂げた。

◆元阪神投手コーチの上田二朗氏(71)=サンケイスポーツ専属評論家=は、松坂の甲子園での勝利に賛辞。握りを微妙に変える投球術をたたえる一方で、同じ投手に3連敗を喫した工夫のない阪神打線、ベンチワークには苦言を呈した。  まずは松坂の甲子園勝利に賛辞を贈りたい。決して特別な球ではなかったが、ツーシームの握りを微妙に変え、球を動かしていた。内外角を巧みに利用するなど、老獪さで自分のペースに持ち込んだからこその白星だ。  一方で、またしても"四つ相撲"でやられた阪神には苦言を呈したい。  というのも松坂は各打者に対し、1、2球、必ずといっていいほど、甘い球がきていた。これを仕留めきれない。四回に内角のカットボールを左翼フェンス直撃まで運んだ大山と、一死後に左越え適時二塁打を放った陽川ぐらいだろうか。差し込まれたり、バットの先だったり。このミスショットが積もり積もって決定力不足を招いた。  また、投手出身の立場として言わせてもらえれば、足に違和感を覚えていた相手に対し、なぜ、つぶしにかかる作戦をとらなかったのか、ということ。投げる瞬間にバントの構えをするなど、揺さぶる方法はいくらでもあったはずだ。相手の弱みにつけ込むのがプロの世界でもある。投手が嫌がる攻撃はベンチワーク次第である。  そして、最も勉強してもらいたいのが、四回途中でKOされた才木である。抜け球が多く、キレもなし。三回には福田に外角低めの変化球も拾われた。松坂という投球術をもつ投手が相手であれば、絶対にこういう展開にしてはいけない。  なぜ阪神だけ松坂に勝てないのか。それを徹底的に追及しなければいけない。狙い球への対応力。相手の警戒心を高めるための作戦。先発投手としての仕事。少なくとも3つの敗因があった。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
74502 0.597
(↑0.004)
M6
(↑1)
17647
(+4)
572
(-)
166
(+2)
77
(-)
0.266
(-)
4.12
(↑0.03)
2
(-)
ヤクルト
62612 0.504
(↑0.004)
11.5
(-)
18581
(+4)
605
(+2)
118
(+1)
63
(-)
0.268
(↑0.001)
4.35
(↑0.02)
3
(-)
巨人
60654 0.48
(↓0.004)
14.5
(↓1)
14570
(+2)
530
(+4)
135
(+1)
58
(-)
0.259
(-)
3.88
(-)
4
(-)
阪神
55631 0.466
(↓0.004)
16
(↓1)
24490
(+2)
524
(+6)
76
(-)
63
(+1)
0.256
(-)
4.02
(↓0.01)
5
(1↑)
中日
59702 0.457
(↑0.004)
17.5
(-)
12564
(+6)
597
(+2)
88
(-)
57
(+1)
0.266
(↑0.001
4.34
(↑0.02)
6
(1↓)
DeNA
55672 0.451
(↓0.004)
18
(↓1)
19494
(-)
582
(+4)
154
(-)
69
(-)
0.253
(-)
4.35
(-)