ソフトバンク(☆12対0★)オリックス =リーグ戦20回戦・福岡ヤフオクドーム=
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ORIX
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ソフトバンク
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勝利投手:ミランダ(3勝0敗0S)
敗戦投手:山岡 泰輔(5勝11敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】グラシアル(5号・4回裏ソロ),今宮 健太(10号・4回裏3ラン),松田 宣浩(27号・6回裏3ラン),柳田 悠岐(32号・8回裏ソロ)

  DAZN
◆ソフトバンクは4回裏、グラシアルのソロ、今宮の3ランなど、打者12人の猛攻で一挙7点を先制する。その後も5回に牧原が適時三塁打を放つなど、終わってみれば15安打で12得点を挙げた。投げては、先発・ミランダが今季3勝目。敗れたオリックスは、投手陣が崩壊した。

◆声優で歌手の内田真礼が試合前にセレモニアルピッチを行った。プライベートでも球場に足を運ぶ熱心なソフトバンクファンの内田にとって、「ファンとしていつも見守っていたので、いつか投げてみたいと思っていた。ホークスの主催試合でヤフオクドームでやれればと思っていたので、夢みたいですね」という念願の初投球だった。 内田は紺地にピンクのラインが入ったホークス80周年のレディースユニホームに白のスカート姿で登場。捕手はファンになったきっかけでもある、新垣渚氏が務めた。ゆったりとした投球フォームから、ボールはバウンドしながらも真っすぐに新垣氏の元へ。ナイスピッチに大きな拍手が起こり、内田も全身で喜びを表した。投球を振り返り「(スタンドから見るのとは)全然違っていて、足元がフワフワしていることに動揺を隠せなかった。でも意外と暖かい雰囲気でした。真っすぐに行ったのだけが良かった。届かなかったので再チャレンジしたい」と話した。 「普段は普通にタカガールです」という内田はホークス愛の深さを示すエピソードも明かした。前日にはグッズショップに足を運び「袋で両手がいっぱいになるくらい買いました」。スタッフや球団を通じてグッズをもらうのではなく「自分でお店に行って『中村晃の打撃職人グッズはどこですか』とか聞いて買います。そこも含めて楽しい」と笑顔をこらえ切れない様子で話した。 現在ソフトバンクは首位西武を追う立場だ。内田は「強いホークスが見たい。CSもあるので、10月まで楽しみですね」。すでに今季中も残りゲームのうち2試合ほどを観戦予定だといい、逆転優勝を願っていた。

◆オリックス岸田護投手(37)が1イニングを3者凡退に抑えた。0-11と惨敗ムードの7回に登板。上林を遊飛、牧原を二ゴロに打ち取ると、最後は今宮をチェンジアップで空振り三振に斬った。 登板した5投手でただ一人、失点のなかった投手最年長について福良監督は「岸田の姿を見て(ナインが)どう思うかですね」と話した。

◆ソフトバンクの新外国人、アリエル・ミランダ投手が6回111球を投げ、オリックス打線を3安打無失点に抑える好投で3勝目を挙げた。 自慢の変化球を低めに集めた。制球が定まらない場面もあったが「集中して積極的に投げられたと思う」と笑顔を見せた。 オリックスは来日初登板となった8月18日(京セラドーム大阪)に投げ、初勝利を挙げた相手。「相手の打線は考えないようにした。チームが勝つことだけを考えて投げた」。6回2死一、三塁のピンチで、T-岡田を空振り三振に仕留めるとマウンド上で雄叫びを上げるなど気迫の投球でもあった。先制弾を放ったグラシアルとはキューバ時代から旧知の友。「彼のおかげで打線が打ってくれたね」。ともにヒーローのお立ち台に上がってチームの逆転Vを誓った。1軍合流から4試合に先発して3勝。助っ人サウスポーの存在が日増しに大きくなってきた。

◆声優の内田真礼が「勝利の女神」ぶりを発揮した。内田はこの日、試合前のトークショーやセレモニアルピッチで盛り上げたが、チームもオリックスに大勝した。 内田はTOKYO MXの特別リポーターとして参戦した昨年7月31日の日本ハム戦(東京ドーム)でも勝利。今季はBS12 トゥエルビで副音声に出演した1日楽天戦も、延長10回に上林のソロ本塁打で劇的な勝利を挙げた。また、プライベートでも今季はライブツアー福岡公演の前日だった、6月16日のヤフオクドーム広島戦を観戦。他にも大竹がプロ初登板初勝利を挙げた8月1日西武戦、終盤に逆転勝利を収めた8月22日日本ハム戦など、勝ち試合を多く現地で観ているという。 この日は試合前のセレモニアルピッチ後、「つながる打線が見たい。強いホークスが見たい」と話していたが、予言通り? 4回に12人攻撃で一挙7点を奪った。また、前日にグッズショップで「熱男タオル」を購入したといい「これを掲げて、みなさんと『熱男』がしたい」とも話していたが、6回に松田宣が3ラン。念願通りに「熱男」を成功させた。驚異的なパワーを持った女神の来場が奇跡の逆転優勝への後押しとなるかもしれない。

◆ソフトバンクが4発12点で大勝。西武とのゲーム差を1日で4に戻した。4回、1死からグラシアルの5号ソロが火付けとなり、12人攻撃で一挙7点。 その後も松田宣浩の3ランや柳田のソロで加点し続けた。投げては先発ミランダ、スアレス、中田が無失点リレー。千賀で落とした前日の敗戦を引きずらずに快勝した。 8月5日以来、1カ月以上連敗してない。工藤監督は「チーム全員でこういうゲームを作っていけた。昨日の負けを考えると、大きかったと思います。とにかく目指しているところはひとつですし、そこに向けてみんなの気持ちがひとつになっていることが、連敗していないということだと思います」と振り返った。

◆オリックス山岡泰輔投手が3回1/3を投げ6安打6失点でKOされた。 3回まで1安打無失点の立ち上がりだったが、4回1死走者なしからグラシアルに右越えの先制アーチを浴びると急変。甲斐に2点適時打を浴びるなどめった打ちにあった。山岡は「ゲームを作ることができず、申し訳ないです」と悔しがった。

◆ソフトバンク甲斐がバットでミランダを援護した。 グラシアルの先制弾の後、1死二、三塁から左中間を破る2点適時二塁打を放った。「打ったのはスライダー。最近打てていなかったのでいい場面で打ててよかった」。2回にも三遊間を破る安打を放ち、この日2安打2打点。守っては4回にタッチアップの一塁走者中島を二塁で刺し、リードでも「完封リレー」をアシスト。攻守に活躍した。

◆ソフトバンクが4発12点の大勝で西武とのゲーム差を再び4に縮めた。4回にグラシアルの5号ソロ、今宮の10号3ランなど、12人攻撃で7点。松田宣の27号3ラン、柳田の32号ソロも飛び出して今季のチーム本塁打数は173本に。25試合を残し、現在の球団名になってからのシーズン最多記録。01年の球団記録203本も狙えるペースだ。かつてのダイハード打線級の破壊力で西武を猛追する。 柳田のバットからチームの歴史を切り開く放物線が描かれた。8回1死。オリックス比嘉からバックスクリーン左へ32号ソロ。「自分のバッティングをしようと思っていた」という、この日4発目、12点目の1発は今季チーム173本目。球団名がソフトバンクになった05年以降では、球団最多記録となった。 試合を動かしたのはグラシアルだった。4回1死。3回まで抑えられていたオリックス山岡から右翼テラス席への先制5号ソロだ。「ピッチャーも頑張っていたので、なんとか早く先制をと思っていた。本塁打になって良かったです」。工藤監督も「あれでベンチの雰囲気がガラッと変わった。価値のあるホームラン」と大絶賛のアーチで打線に火が付いた。 次打者の松田宣から、四球を挟んで6連打。今宮にも10号3ランが飛び出すなど、この回だけで一挙に7点を奪った。そして6回には松田宣が27号3ラン、最後は柳田のソロだ。25試合を残して173本は、143試合に換算すれば01年の球団記録203本を上回る209本ペースとなる。球団80年の歴史を十分に塗り替えそうな勢いだ。 西武、日本ハムが敗れた中での大きな"ひとり勝ち"になった。首位の西武とは再び4ゲーム差に迫った。8月5日以来、もう1カ月以上連敗していない。工藤監督は力を込めた。「昨日の負けを考えると、大きかったと思います。みんなの気持ちがひとつになっていることが、連敗していないということだと思います」。これで工藤監督は53年の水原監督(巨人)を抜き、就任4年目までの歴代単独最多となる監督通算332勝目。「選手のおかげです。もっと良くなるように頑張ります」と言った。とにかく上を目指し、走り続ける。【山本大地】

◆オリックスは今季14度目のゼロ封負けを喫した。 4回無死一、三塁で安達が浅い右飛に倒れると、本塁送球の間に二塁を狙った一塁走者中島がタッチアウト。T-岡田敬遠の後、西村が三振。その裏には先発山岡がグラシアルに先制アーチを浴びるなど四球を挟んで5連打のめった打ち。福良監督は「嫌な感じはした。あそこで点を取れないのは」。6回にも無死一、三塁、8回、9回には1死満塁の絶好機を作ったが本塁にたどり着けなかった。

◆オリックスの山岡は四回途中で6点を失い、11敗目を喫した。自身3連勝中の勢いは影を潜め「ゲームをつくることができず、申し訳ない」と言葉少なだった。  0-0の四回、一死からグラシアルにソロを浴びた後、芯を外した当たりが続けて安打となり、そこから止まらなくなった。4点を失ってなお一死一、二塁で降板、救援した沢田が今宮に3ランを献上した。福良監督は「ちょっとかわいそうなところもあったけど、悪い方の山岡が出たかな」とため息をついた。 福良監督(12残塁に) 「チャンスのときのバッティングは何でかなと思う。大胆にいってほしい」

◆ソフトバンクのミランダが6回無失点で無傷の3勝目を挙げた。4四球と制球に苦しんだが、要所で踏ん張り「しっかり冷静になって投げられたことが良かった」と満足げに話した。  二回二死満塁のピンチで山崎勝を空振り三振に仕留め、四回無死一、三塁では味方の好守もあって切り抜けた。同じキューバ出身のグラシアルが先制ソロを放ち、大量点の口火を切ったことに「彼のおかげだよ」と笑顔でたたえた。

◆ソフトバンクの柳田が八回に昨季の本塁打数を上回る32号ソロを放った。比嘉の低めの速球を中越えに運び「自分のバッティングをしようと思った」と気持ちよさそうに話した。  打席ごとに試行錯誤を重ね、良い感覚を探る。この日は六回に右前打を放った際につかんだものがあり、八回の一発につながったという。自己最多は2015年にマークした34本塁打。25試合を残しており、簡単に超えてきそうだ。 グラシアル(四回に先制の5号ソロ) 「1打席目が悪かったので、修正して臨めた」 松田宣(27号3ラン) 「9月初めてのホームランなので良かった」

◆今季ワーストの12点差を付けられ、14度目の完封負け。打線は四回と六回に無死一、三塁、八、九回には一死満塁という絶好機を作るも得点が奪えず、福良監督は「チャンスになったときの打撃がなんでかな、という。もっと大胆にいって欲しい」と首をかしげた。残り19試合と少ない中、借金は再び「7」に増えた。

◆快進撃の原動力コンビの活躍で、ソフトバンクがまた連敗を阻止した。「打」のグラシアルがナインに火をつけた。  「日本で経験も積んで自信もついてきたよ」  四回一死、山岡の初球を右越えに先制の5号ソロ。この回一挙7点で勝負を決めた。自身が本塁打を放てば4戦全勝。「先発が役目を果たしていたから助けたかった」と同じキューバ出身のミランダを猛打賞で援護すると、左腕は6回3安打無失点で3勝目。こちらも登板日は4戦4勝だ。  初めてお立ち台に並んだ2人が同時に合流した8月17日から15勝3敗。連敗は1カ月以上なく、西武と再び4ゲーム差に縮めた。工藤監督は通算332勝目となり、就任4年目までの勝利数が1953年の巨人・水原茂監督を抜いて史上最多。助っ人の一発に「あの1本で雰囲気がガラリと変わった」と感謝した。  そのヒーローは好きな日本食を問われると「栄養に気をつけているから好物はないよ。いつでも準備が大事。8時間以上寝て、栄養をとること」とサラリ。遠征先でも熱心にトレーニングをこなすストイックな姿勢でチームを救う。 (安藤理) 無傷の3勝目を飾ったソフトバンク・ミランダ 「少し制球できないところもあったけど、守備にも助けられて無失点でマウンドを降りることができたよ。きょうは野手のおかげ」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
70492 0.588
(↓0.005)
(-)
22668
(+9)
575
(+13)
163
(+1)
115
(-)
0.274
(-)
4.42
(↓0.06)
2
(-)
ソフトバンク
65521 0.556
(↑0.004)
4
(↑1)
25564
(+12)
485
(-)
173
(+4)
70
(-)
0.266
(↑0.001
3.93
(↑0.03)
3
(-)
日本ハム
64543 0.542
(↓0.005)
5.5
(-)
22519
(+4)
496
(+9)
129
(+1)
78
(+1)
0.254
(-)
3.75
(↓0.05)
4
(-)
ORIX
56635 0.471
(↓0.004)
14
(-)
19462
(-)
498
(+12)
90
(-)
82
(-)
0.239
(-)
3.75
(↓0.07)
5
(-)
ロッテ
54623 0.466
(↑0.005)
14.5
(↑1)
24462
(+13)
503
(+9)
60
(+1)
107
(+2)
0.253
(↑0.002)
3.91
(↓0.05)
6
(-)
楽天
50683 0.424
(↑0.005)
19.5
(↑1)
22438
(+9)
492
(+4)
113
(+3)
57
(-)
0.241
(-)
3.78
(-)