広島(☆7対4★)ヤクルト =リーグ戦17回戦・マツダスタジアム=
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ヤクルト
10300 0000 482
広島
11113 000× 790
勝利投手:九里 亜蓮(7勝3敗0S)
(セーブ:中﨑 翔太(1勝0敗29S))
敗戦投手:風張 蓮(2勝4敗0S)
  DAZN
◆広島は1点ビハインドで迎えた4回裏、會澤のソロで同点とする。続く5回には、1死二三塁の好機から西川が3ランを放ち、勝ち越しに成功した。投げては、先発・九里が今季7勝目。敗れたヤクルトは、投手陣が振るわず、打線も4回以降は3安打無得点に終わった。

◆ヤクルト館山昌平投手(37)が今季4試合目の先発登板。マツダスタジアムの登板は12年以来6年ぶりとなるが、同球場では通算8試合で5勝1敗、防御率1・19と好成績を残す。  得意の球場で好投して2年ぶりの白星なるか。

◆ヤクルトがセ・リーグの本塁打王を争う「ヤマ・バレ」コンビの連続二塁打で先制攻撃を決めた。  1回2死から、28本塁打の3番山田哲人内野手が左翼左への二塁打で出塁。続く31本塁打の4番ウラディミール・バレンティン外野手が三塁線を破る適時二塁打を放ち、広島九里から1点を先制した。

◆ヤクルトがセ・リーグの本塁打王を争う「ヤマ・バレ」コンビの連続二塁打で先制攻撃を決めた。  1回2死から、28本塁打の3番山田哲人内野手が左翼左へ二塁打で出塁。続く31本塁打の4番ウラディミール・バレンティン外野手が三塁線を破る適時二塁打を放ち、広島九里から1点を先制した。  バレンティンは「打ったのはフォーク。難しい球だったけどうまく打てました。先制できて良かったです」と話した。

◆ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手が、3試合連続本塁打となる32号3ランを放った。  1-2の3回無死一、二塁、カウント2ボールから広島九里の真ん中136キロを振り抜き、ライナーで中堅左へ運んだ。「打ったのは直球。打者有利のカウントだったので、甘くきたら思い切っていこうと思いました。完璧に打つことができました」と自画自賛した。

◆ヤクルト先発の館山昌平投手(37)が、アクシデントに見舞われた。  4-2の3回、広島鈴木の打球がライナーで右肘の外側に受けた。ベンチに引き揚げる際には、患部が内出血で青くなっていた。4月30日以来、今季4度目の登板で2シーズンぶりの白星を目指したが、59球で無念の降板となった。  2番手で風張が急きょマウンドに上がった。

◆5試合ぶりスタメンの広島会沢翼捕手(30)が4回に11号同点ソロを左翼席に豪快に運んだ。  1点を追う4回。カウント1-1からヤクルト2番手風張の高めに浮いたスライダーをたたいた。振り抜いた瞬間、ゆっくりと歩き出す特大弾で試合を振り出しに戻した。  「しっかりと自分の打撃ができました。チームが同点に追いつくホームランになって良かったです」  会沢は16日阪神戦の9回に頭部死球を受け、翌17日DeNA戦は宿舎で静養。18日からチームに合流したものの、前日21日までベンチ入りしながら試合には出場していなかった。5試合ぶりに先発した2打席目に快音を響かせた1発が、貴重な同点弾となった。

◆広島は一時はヤクルトに逆転を許すも、中盤に会沢、西川の1発攻勢で流れを変えて逆転。継投で逃げ切り、マジックを2つ減らして26とした。広島緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。    緒方監督 いい攻撃ができたね。序盤からずっと。タイムリーとか犠牲フライ、1発もそうだけど。  -決勝弾の西川の1発は大きかった  緒方監督 代わりばなをね。非常に大きい1発だったね、あれは。  -5試合ぶり出場の会沢の存在感も光った  緒方監督 体は全然大丈夫なので、打席でどういうものを見せてくれるか観察していたけど、全然問題なさそうなので、明日からも頑張ってもらおうかと思っています。  -先発九里投手  緒方監督 九里ね...。もうちょっと前半攻めて欲しかった。どうしてもかわしてしまうからね。中盤以降はある程度投げ切れたので(良かった)。  -7回以降は広島の形で逃げ切れた。  緒方監督 (形は)決めてない、決めてない。連戦の真っただ中だし、そこは流動的にやる。そういうことで、ナイスゲームでした。

◆ヤクルト先発の館山昌平投手が、アクシデントに見舞われた。  4-2の3回、広島鈴木の打球をライナーで右肘の外側に受けた。ベンチに引き揚げる際には、患部が内出血で青くなっていた。  4月30日以来今季4度目の登板で2シーズンぶりの白星を目指したが、59球で無念の降板となった。  試合中に病院には行かずにアイシング治療で様子を見ており、大事には至っていない模様だ。試合後、館山は「腕は大丈夫です。先発6枚目ということで何とかチームが勝つ投球をできれば良かったけど、何もできなかった。自分のテンポで投げれば勝利を呼び込めるチャンスはあったかもしれない。(打球直撃は)相手もバットを持っているし、プレー中のことだから仕方ない。チームの流れに乗っていけなかった。またチャンスがある限り、挑戦して、あきらめずにやりたい」と顔を上げた。  23日にも出場選手登録を抹消される見込み。

◆広島が、アーチ攻勢で優勝マジックを2つ減らして「26」とした。4回無死、会沢翼捕手(30)が同点11号ソロを放ち、5回には西川龍馬内野手(23)が決勝の5号3ランを放った。会沢は16日阪神戦で頭部死球を受け、5試合ぶりの先発復帰。守っては先発九里亜蓮投手(26)の粘投を引き出した。精神的な支柱でもある選手会長の復帰で、2位ヤクルトを再び借金1に突き落とした。  ガツン。会沢がヤクルト風張のスライダーをしばいた。1点を追う4回。浮いた失投を逃さなかった。捉えた白球は広島の夜空に舞い上がり、打った瞬間スタンドインを確信。悠然とダイヤモンドを1周する選手会長が、真っ赤なスタンドの熱気とともに、チームに勢いをもたらした。  ブランクを感じさせなかった。16日阪神戦の9回に頭部死球を受け、前日21日まで出番はなかった。復帰2打席目に快音を響かせ、守っても不安定な九里に身ぶり手ぶり、時にはハッパを掛けながら粘投を引き出した。8回には山田哲の二盗も刺した。  16日の死球で新たな称号も得た。シーズン2桁死球は球団捕手史上初。セ・リーグでは9番に投手が入ることが多く、主にその前を打つ捕手とは危険な勝負は避けるため自然と外角中心の配球となる。過去にシーズン2桁死球を記録した捕手は古田(ヤクルト)や城島(阪神)阿部(巨人)など「打てる捕手」と認められた選手ばかり。自己最多11号本塁打で「打てる捕手」の仲間入り。広島の捕手で初めて2度の2桁本塁打を記録し、次なるターゲットは53年に門前真佐人がマークした球団捕手最多本塁打の12本だ。  選手会長として精神的な支柱でもある。前夜の重苦しい敗戦を引きずったこの日は、前日の9回に手痛い失策をした上本の誕生日だった。試合前のミーティングで「(上本)崇司の誕生日だから絶対に勝とう」と言葉をかけ、そして白星を届けた。試合後には「いいプレゼントになったんじゃないか」と優しい笑顔を見せた。  緒方監督は「問題なさそうなので、明日からも頑張ってもらおうかと思っています」と歓迎した。正捕手、恐怖の8番打者、そして選手会長。「三刀流」の復帰とともに、広島が勢いを取り戻した。【前原淳】

◆4カ月ぶりに先発したヤクルト館山の負傷降板が響いて逆転負けした。  バレンティンの3戦連発となる32号3ランで逆転した直後の3回無死、広島鈴木の打球が右肘の外側に直撃して降板。前倒しで登板した中継ぎ陣が踏ん張れず。館山は「病院に行っていないし腕は大丈夫。6枚目の先発としてチームが勝てる投球ができれば良かった」と悔やんだ。今日にも出場選手登録を抹消される。

◆広島九里が本拠地のマツダスタジアムで16年5月26日巨人戦から11連勝。09年に完成した同球場で2桁連勝をしているのは九里だけだ。  本拠地球場での連勝記録には57~58年稲尾(西鉄)が平和台球場でマークした17連勝があるが、広島の投手では82年北別府、88~89年津田が広島市民球場でマークした11連勝に並ぶタイ記録となった。  広島九里(粘って7勝目)「ボール先行が多くて球数も増えてしまい、苦しいピッチングになってしまった。そんな中でも野手陣に助けてもらいました」

◆広島西川の決勝3ランでヤクルトを破り、マジックを26に減らした。  秋吉の代わりばなを捉えた。同点の5回。1死二、三塁で右上手投げの風張からスイッチしたのは右横投げの秋吉だった。「前で打つ意識で入った」とバッターボックス内でいつもよりも1足分投手寄りに立ち、狙っていた初球スライダーを仕留めた。打球は右翼席に一直線。形勢を逆転した。  西川は追い込まれたら打席での立ち位置を1~2足分投手側に寄って立つことがある。だが、好機で迎えた3打席目は「1、2打席目があまり振れていなかったので、別にアウトになっていいと、いい意味で開き直っていこうと思った」と"2ストライク"の意識で臨んだことが結果につながった。劣勢の序盤から追いつき、そして西川のバットで突き放した。勢いづいていたツバメを打ち、コイが勢いに乗った。

◆広島が優勝へのマジックナンバーを26とした。四回に会沢が同点本塁打、五回に西川が勝ち越し3ラン。九里は6回4失点で3連勝の7勝目。ヤクルトは館山が負傷降板し、バレンティンの3ランで奪い返したリードを生かせなかった。

◆16日の頭部死球で欠場が続いていた広島の会沢が復帰戦で同点の11号ソロをマークした。3-4の四回、先頭打者で豪快に左越えに運び「恐怖心は全くない。何とか塁に出ようと思って、最高の結果になった」と事もなげに話した。  この一発で自己最多本数を更新し「一点でも多く投手を助けたいと思っている」とは捕手らしい。逆転負けした前日21日は上本が痛い失策を犯したが「きょう(22日)が崇司の誕生日。いいプレゼントになったと思う」と選手会長の優しさたっぷりだった。 緒方監督 「序盤からいい攻撃ができた。(西川の勝ち越し3ランは)非常に大きい一打だった」 九里(6回4失点で7勝目) 「ボール先行が多くて苦しい投球になってしまった。野手陣に点を取って助けてもらった」

◆2016年7月以来の白星を目指したヤクルト先発の館山は三回、右腕に鈴木の打球を受け、無念の降板となった。「腕は大丈夫。試合をつくれなかったのが悔しい」と残念そうに話した。  37歳のベテランにとっては4月30日以来、今季4試合目の登板。バレンティンの3点本塁打で逆転してもらった直後の三回、先頭の鈴木の鋭い当たりが直撃して交代を余儀なくされた。この日も勝利には届かず、23日にも出場選手登録から外れる見込みだが「チャンスがある限り、挑戦したい」と気持ちを入れ直していた。

◆ヤクルトはバレンティンが3戦連発となる32号3ランを含む3安打を放ち、チームの全4打点を挙げる働きを見せたが、借金生活に逆戻りとなった。打撃2冠へ数字を快調に伸ばしている主砲も「チームのための打撃はできたが、勝つことができなくて悔しい」と肩を落とした。  一回は2死二塁で先制二塁打。1-2の三回には無死一、二塁で「完璧に打つことができた」と左中間席へ放り込んだものの、投手陣が踏ん張れなかった。 小川監督(館山の負傷降板に) 「もろに食らっちゃったから、しょうがない。中継ぎ陣も踏ん張り切れなかった」 大下(ドラフト2位新人は地元広島で2回無失点) 「こういう感じで抑えれば次につながる」

◆バレンティンが32号3ランを放ったが、空砲に終わった。三回無死一、二塁から左中間最深部に運んだ。一回二死二塁でも左翼線に適時二塁打を放ち、3安打4打点。32本塁打、106打点で2冠の大砲は「グラウンドに出れば、一生懸命プレーするのが自分のスタイル。チームのための打撃ができたが、勝つことができなくて悔しい」と嘆いた。

◆ヤクルトは、4月16日以来となる貯金生活はならなかった。投手陣が五回までに毎回失点を重ねる苦しい展開に、小川監督は「(館山は打球を)もろに食らっちゃったから。仕方がない。そういう中で中継ぎが踏ん張り切れなかった」と厳しい表情を浮かべた。  2016年7月以来の白星を目指した館山だが、三回先頭で鈴木の打球が右腕を直撃し、無念の緊急降板。2番手・風張が失点を重ね、五回一死二、三塁からは3番手・秋吉が交代直後の初球を西川に3ランとされて突き放された。  今季は借金を3度完済しながら、いずれも貯金を作れない流れが続く。「明日、頑張るだけですよね」と指揮官。残り37試合となり、一戦必勝で臨むしかない。(長崎右) 三回に右腕に打球を受けて降板し、2軍降格が決まったヤクルト・館山 「(右腕は)大丈夫だと思う。(先発の)6番手として何とかチームに勝ちを持ってきたかったが、何もできなかった。悔しいです」

◆死球を怖れていては、男が廃(すた)る。広島・会沢が不屈の魂をプレーで示した。頭部死球から6日ぶりに復帰した試合で、価値ある同点弾。今季ここまでリーグ4位の10死球を食らっている男は自虐的に笑った。  「(恐怖心は)なかったです。もう何回(10度目)も当てられているので...」  3-4の四回。風張の外角スライダーをしっかりと踏み込み、左翼席中段へ運んだ。自己最多を更新する11号ソロで逆転勝利を呼び込んだ。  悪夢を乗り越えた。16日の阪神戦(京セラ)の九回、ドリスの150キロが左頭部に直撃して交代。大事をとって4試合連続で欠場していたが、復帰戦での頼もしい一発に緒方監督も「体は全然大丈夫。心配というか、そういうところもあったけど」と安堵した。  今季から選手会長に就任し、グラウンド内外でチームを支えている。この日の試合前のミーティングでは28歳の誕生日を迎えた上本を祝った。会沢を中心にナインが「きょうは(上本)崇司の誕生日。絶対に勝とう!」と声を掛け合って、一致団結していた。  前夜は1点を守る九回二死二塁で、その上本が三塁守備で失策。直後に同点に追いつかれ、延長戦で力尽きた。嫌な負け方だったが、選手会長が一夜明けて、しっかりとフォローした。  「やってしまったものは仕方ない。(上本)本人も反省している。チーム一丸となって、僕らは助け合っていこうと思っている」と会沢。カープらしい鮮やかな逆転勝ちで、3連覇へのマジックナンバーを「26」に減らした。頼れるリーダーの復帰とともに赤ヘルが頂点へ加速する。 (柏村翔)
★会沢、死球退場VTR  16日の阪神戦(京セラ)。2-3の九回に先頭で打席に立つと、その初球、ドリスから頭部付近に死球を受けて交代した。「患部だけは痛みがあるけど、大丈夫。仕方がない」と気丈に話した。試合は緊急登板した能見に抑えられ、2-3で敗戦。会沢は翌17日のDeNA戦(横浜)は宿舎で静養し、18日の同戦からベンチ入りした。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
634220.6
(↑0.004)
M26
(-)
36552
(+7)
476
(+4)
139
(+2)
63
(-)
0.266
(-)
4.07
(-)
2
(-)
ヤクルト
525310.495
(↓0.005)
11
(↓1)
37494
(+4)
512
(+7)
101
(+1)
58
(-)
0.269
(-)
4.4
(↓0.02)
3
(-)
巨人
555720.491
(↓0.004)
11.5
(↓1)
29506
(-)
460
(+2)
116
(-)
52
(+1)
0.26
(↓0.001)
3.85
(↑0.01)
4
(-)
阪神
495310.48
(↑0.005)
12.5
(-)
40409
(+5)
454
(+2)
64
(+1)
51
(-)
0.251
(↑0.001)
4.01
(↑0.02)
5
(-)
中日
475920.443
(↓0.002)
16.5
(↓0.5)
35424
(-34)
503
(+4)
130
(+60)
60
(+9)
0.25
(↓0.014)
4.35
(↓0.02)
6
(-)
DeNA
496210.441
(↑0.003)
17
(↓0.5)
31460
(+38)
504
(+1)
71
(-58)
51
(-9)
0.263
(↑0.013)
4.34
(↑0.05)