DeNA(☆7対5★)広島 =リーグ戦16回戦・横浜スタジアム=
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広島
00013 0001 590
DeNA
00010 006× 7130
勝利投手:三嶋 一輝(6勝1敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(2勝4敗24S))
敗戦投手:一岡 竜司(3勝6敗1S)
  DAZN
◆DeNAが一発攻勢で逆転勝ち。DeNAは3点ビハインドで迎えた8回裏、筒香のグランドスラムで試合をひっくり返す。さらに、続く宮崎とソトにもソロが飛び出し、この回計6点を奪った。投げては、2番手・三嶋が今季6勝目。敗れた広島は、2番手・一岡が一発に泣いた。

◆DeNA宮崎敏郎内野手(29)は12日阪神戦から4試合連続で二塁打をマーク。二塁打の連続試合記録は09年金子誠(日本ハム)の7試合だが、DeNAでは79年長崎、10年カスティーヨの5試合が最長。今日も打って球団記録に並べるか。

◆広島が終盤に逆転負けを喫し、「32」が点灯していた優勝マジックが消滅した。5回の菊池の適時打と丸の2ランなどで、7回まで4-1とリード。  ところが好投を続けていた野村は8回に3連打で無死満塁のピンチを招くと、ここで登板した一岡が筒香に逆転満塁弾を浴びた。さらに宮崎、ソトにもソロ本塁打の3者連続被弾と、勢いにのみ込まれた。緒方孝市監督(49)の談話は以下の通り。  -8回は粘りきれなかった  緒方監督 ベイスターズ打線は一気の集中力で来るところがある。特にこの球場ではビッグイニングに気をつけていたけど、こういう結果になったのは継投のタイミングとかうまくいかなかったことも含めて自分の責任。  -打線は東から4得点  緒方監督 中盤につかまえてくれた。問題ない。  -野村は7回まで良かった  緒方監督 粘り強くやってくれた。良かったよ。

◆DeNAが筒香嘉智外野手の逆転満塁弾から3連発で広島を破った。  3点を追う8回。今季初1番起用の大和が先頭から出塁。柴田、ロペスと続いて無死満塁の絶好機で4番筒香に回ってきた。「前の選手みんなが必死につないでくれたチャンス。何としてもランナーをかえす気持ちだった」と、広島一岡の初球を弾丸ライナーで、右翼スタンドへ突き刺した。すると5番宮崎敏郎内野手は3球目を左翼スタンドへ。さらに、ネフタリ・ソト外野手も続いて左翼席へ運んだ。  昨季8月にも広島を横浜でサヨナラ3連発で勝利。そこから日本シリーズまで勝ち上がった。アレックス・ラミレス監督は「去年同じようなことがあって、その試合がターニングポイントになった。今年もこれがターニングポイントになると思います」と、3連発勝利を下位からの脱却のきっかけにする。

◆ハマスタ8月の3連発といえば...DeNAは8回、筒香嘉智外野手(26)の25号逆転満塁本塁打を皮切りに宮崎21号ソロ、ソト22号ソロと3連発が飛び出し一挙6点を奪い、広島を豪快にひっくり返した。昨年8月、同じ広島相手、横浜スタジアムで筒香、ロペス、宮崎の3連発でサヨナラ勝ち。プロ野球史上初の劇的勝利で勢いに乗り、日本シリーズまで突っ走った。大逆襲ののろしとなるか。  奇跡への号砲は、逆風を裂いて右翼スタンド最前列に突き刺さった。8回無死満塁。筒香は素振りをしながら広島の投手交代を見やり、高ぶる感情を落ち着かせた。打席に向かってくる逆風は試合前から吹いていた。「ホームランが入りにくいかな。打てる球をいこう。しっかりと捉えれば、入る」。一岡の初球。フルスイングで捉えた146キロは弾丸ライナーとなった。  「どっちかな?」。手応えと風をてんびんにかけ、行方を見届けた。一塁ベースを蹴る瞬間「ヨッシャー!」と叫んだ。「ホームランを狙うのはあまり少ないんですけどね」と狙って仕留めた25号逆転満塁弾。スコアをひっくり返し、雰囲気を一変できることは分かっていた。「勢いが出たら相手からすると、すごく嫌な打線だと思う」。続く宮崎が3球で仕留め、ソトが初球をスタンドに運び3連発となった。 ちょうど1年前に起こった奇跡の始まりと完全に重なった。8月22日、同じ場所、同じ相手に筒香、ロペス、宮崎の3連発サヨナラ勝ち。風向きが変わった。巨人の猛追を退け3位でクライマックスシリーズ(CS進出)。日本シリーズまで勝ち進んだ。ラミレス監督も「我々が期待する4番の仕事はあれ以上ない。今年もこれがターニングポイントになる」と確信した。 7月24日浜松で行われた中日戦前夜。筒香は名物のウナギ店をはしごしていた。22号を放ったが、その後打撃はうなぎ上りになるどころか急降下した。14試合連続不発の間、試合前練習ではスタッフに動画を撮影してもらい「客観的に自分のフォーム見られるように」とロッカー室で確認し、5戦3発と量産態勢に入った。「明日が大事。明日いい勝ち方をすれば乗っていける」。うなぎ上りの夏にする。【栗田成芳】
 ▼DeNAは8回に筒香、宮崎、ソトが3者連続本塁打。DeNAの3者以上の連続本塁打は、17年8月22日広島戦(筒香-ロペス-宮崎)以来11度目。この日は筒香の満塁弾からの3者連発だったが、これは03年6月28日広島戦のヤクルト(ラミレス-鈴木健-古田)以来15年ぶりで、DeNAでは球団史上初めて。

◆広島がDeNAに大逆転負けを喫し、「32」が点灯していた優勝マジックが消滅した。7回まで1失点の野村が8回、3連打で無死満塁を招いて降板。代わった一岡は、初球を筒香に逆転満塁アーチ。さらに宮崎、ソトにもソロを浴び、まさかの3者連発。「開き直って投げたけど、こういう形になって申し訳ない」。中継ぎエースの左腕フランスアが前日まで3連投で休養日だったことも響いた。  緒方監督も表情を曇らせた。「ベイスターズは一気の集中力で来る。特にこの球場ではビッグイニングに気をつけていたけど、こういう結果になったのは継投も含めて自分の責任」。昨年8月22日にも、横浜での9回に3者連発を浴びてサヨナラ負け。悪夢が再現されたような敗戦で2連敗も、首位独走は変わらない。切り替えて臨むだけだ。

◆16日の試合で頭部に投球を受けて途中交代した広島の会沢が17日、横浜スタジアムで行われたDeNA戦を欠場した。試合前練習にも参加せず、チーム宿舎で静養。16日には病院でも検査を受けたそうだが、松原チーフトレーナーは「頭ということで、慎重に対応する」と説明した。

◆広島のバティスタが0-0の四回2死二塁で3ボール1ストライクからの変化球を捉えて左前へ適時打を放った。「バッティングカウントだったので、積極的に打ちにいったのが良かった」と満足げだった。  二回無死一、三塁の絶好機では空振り三振に倒れていた。「1打席目はミスショットしてしまったけど、チャンスだったし切り替えていった」と、次の打席ですぐさま取り返した。

◆DeNAが1-4の八回に筒香の満塁本塁打を含む3者連続本塁打で逆転勝ち連敗を2で止めた。八回に2番手で登板した三嶋が6勝目(1敗)。広島は2連敗。  DeNAは東、広島は野村が先発。広島は四回一死から鈴木が左前打で出塁し、松山の内野ゴロで二死二塁とすると、バティスタが左前適時打を放ち先制した。DeNAもその裏、一死から筒香の左翼線二塁打を放つと、二死後、ソトが中前適時打を放ち同点に追いついた。  広島は五回二死二塁から菊池の右前適時打で勝ち越すと、続く丸が左翼席に飛び込む26号2ランを放ち差を広げた。DeNAもその裏、一死満塁のチャンスでロペスが三ゴロ併殺打に倒れ、得点を奪えなかった。  DeNAは八回、大和、柴田、ロペスの3連打で無死満塁とし、広島は2番手の一岡が登板する。ここで打席に立った筒香が初球を右翼席に運ぶ25号満塁弾を放ち逆転に成功。続く宮崎が21号ソロ、さらにソトが22号ソロを放ち差を広げた。  広島は九回、DeNAの守護神・山崎から先頭の西川が4号ソロを放ったが及ばなかった。

◆DeNAが1-4の八回に筒香の満塁本塁打を含む3者連続本塁打で逆転勝ち連敗を2で止めた。  以下は筒香の一問一答。  --打席に向かったときの思いは  「前の選手の皆さんが必死になってつないでくれたので、なんとしてもランナーをかえす思いで行きました」  --その結果が満塁本塁打  「うれしかったです」  --それまでのチームの雰囲気は  「先発の東が本当に粘り強く、(四回まで)最少失点で抑えながら投げてくれていましたんで、なんとしてでも逆転を絶対する雰囲気が出ていたんじゃないかと思います」  --昨年の広島戦での3連発や3連勝があった。思い出しているファンも多いと思うが  「あしたとあさって、試合がありますので、全部勝てるようにがんばります」  --今後への決意  「いつもご声援本当にありがとうございます。最後まで全力で戦いますのでご声援よろしくお願いします」

◆DeNAの大和が移籍後はともに初となる「1番・中堅」で先発すると、八回に先頭打者で右前打を放ち、3者連続本塁打による逆転劇の口火を切るなど2安打をマークした。  3連発でサヨナラ勝ちした昨年は阪神に在籍していたが「勢いづくと止まらない。それを今同じチームで感じられてうれしい」と言う。この日は中堅での守備機会はゼロ。外野手でゴールデングラブ賞に選ばれたことがあるが「(ブランクから)まだ内野手の動きになっている。いっぱいいっぱいでした」と苦笑いした。 ソト(八回に筒香、宮崎に続き3者連続の22号ソロ) 「自分の野球人生の中で一番くらいに興奮した」 東(7回4失点で11奪三振) 「調子はここ最近ではいい方。立ち上がりからスムーズに試合へ入ることができた」

◆大和が「1番・中堅」で出場。2安打を放った。八回は先頭で右前打で出塁し、逆転劇への口火を切った。DeNAへ移籍後、1番も外野守備も初めてだったが、役割を果たしての勝利に「ホッとした部分が強い」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。ただ、守備機会はなかったため「きょうはボールに触っていないですよ」と苦笑していた。

◆広島・丸佳浩外野手(29)が17日、出場登録日数が8年に達し、国内フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たした。この日はDeNA戦(横浜)に「3番・中堅」で出場し、五回に26号2ラン。松田元オーナー(67)は異例の慰留宣言を行った。試合は5-7で敗れ、ヤクルトに自力優勝の可能性が復活。優勝マジックは2日で消滅した。  菊池の二塁打で一時勝ち越した直後の五回二死二塁。広島・丸が一発でとらえた打球は、右翼席ほぼ最前列へと飛び込んだ。26号2ランで一度は突き放したが、終盤に逆転され、試合後は「3巡目になって、甘い球を1球で仕留められた」と淡々と振り返った。  この日、出場登録日数が8年に達し、国内FA権の資格取得条件を満たした。「FA権を取れるところまでやれるかは分からなかった。取れたので、ここまでやってこられたんだなと」としみじみ。一方、権利行使については「何も考えていない」と語るにとどめた。  即座に反応したのが松田オーナーだ。「背中で引っ張って、チームの核になっているのが大きい。当然、最大限引き留めないといけない」と異例の慰留を明言した。これまで江藤(巨人)、金本(阪神)、新井(阪神→広島復帰)らがFA宣言して球団を離れた。去る者は追わないのがカープの基本姿勢。だが、3連覇の原動力としてチームを引っ張る男となれば、話は別だ。  この日は2番手の一岡が八回に筒香、宮崎、ソトに3連発を食らってまさかの逆転負け。緒方監督は「DeNA打線は一気にくるところがある。ビッグイニングにならないように気を付けたけど、こういう結果になったのは自分の責任」と自らを責めたが、わずか2日で優勝マジックが消滅した。黄金時代を築くカープに対し、セ5球団は今まで以上に牙をむく。昨季リーグMVPの力は、来季以降も必要だ。

◆DeNAは17日、広島16回戦(横浜)で7-5で逆転勝利を飾り、連敗が2で止まった。3点を追う八回に主砲の筒香嘉智外野手(26)が25号の逆転満塁弾を放つと、宮崎敏郎内野手(29)が21号ソロ、さらにネフタリ・ソト内野手(29)も22号ソロを放ち、1年ぶりの3者連続本塁打を記録。昨年8月を再現したかのような劇的な花火が、横浜の夜空に次々と打ち上がった。  青く染まる右翼席へ突き刺した一撃は、チームを逆襲へと導く希望の光だ。負ければ中日と入れ替わって最下位転落という一戦で、筒香が大仕事をやってのけた。  「前の打者の皆さんが必死につないでくれた。風が強かったので本塁打は出にくいと思いましたけど、しっかり打てる球を振ろうと意識しました」  1-4の八回、先頭の大和からの3者連続単打で満塁。真打ち登場にハマスタのボルテージは上がる。「いい球がきたら打つ」。主砲は大歓声の中で冷静だった。  満塁かつ交代直後でストライクが欲しい広島・一岡の心理を見透かしたように初球の直球を捉えた。2年ぶりのグランドスラムは、自身初の逆転満塁弾だった。  一試合、一振りにかけている。筒香は1試合ごとに打撃用手袋を新調する。「(滑り止めの)松ヤニをすごく使うので、(手袋が)悪くなっちゃうんです」。バットの中心付近にまんべんなく松ヤニを塗り、その部分に触れてからバットを握る。しっかりとつかむからこそフルスイングが生きる。ベストショットのために準備は怠らない。  主砲の一撃は球場の空気を変え、劇的なドラマを呼び込んだ。続く5番・宮崎はカウント1-1から左越えソロ。「筒香が打った勢いに乗せてもらった感じです。チームの勢いに乗れてよかった」。さらに6番のソトが初球を左翼席へ。一岡からわずか5球の3者連続アーチに助っ人も「自分のキャリアの中でも一番興奮した」と笑みを浮かべた。  昨年8月22日、広島戦で3者連続本塁打によるサヨナラ勝ちを収め、ここから劇的すぎる3戦連続のサヨナラ勝ち。当時の3連発も"トップバッター"は筒香。そして3番手は宮崎だった。  「去年も同じようなことがありチームのターニングポイントになった。今年もそうなると思う。何か意味がある」とラミレス監督。相手も昨年と同じ首位・広島だった。残り40試合で迎えた一戦での大逆転劇に、指揮官は日本シリーズまで突き進んだ昨季の再現を予感した。  「3連発はびっくりしました。ソトが打ったときに去年もあったなと思い出しました。明日(18日)が大事になってくる。明日、いい勝ち方ができれば乗っていけると思う」と筒香。低迷していたチームが、逆転Aクラス入りへ、最高の転機を迎えた。指揮官も、選手も、ファンも、全員がハマスタの奇跡を信じている。 (湯浅大)
★2017年8月22日の広島戦3連発VTR  3連敗中のDeNAが広島と対戦。2-5で迎えた九回無死一塁から3番・筒香が2ランを放ち1点差に迫ると、4番・ロペスが同点ソロ、5番・宮崎が決勝ソロとクリーンアップ3連発で勝利を飾った。3者以上の連続本塁打でサヨナラ勝ちが決まるのはプロ野球史上初。勢いに乗ったDeNAは同23、24日の同カードでもサヨナラ勝ち。3試合連続のサヨナラ勝ちはプロ野球タイ記録で、球団としては1960年以来57年ぶり。同一カード3連戦では初の快挙となった。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
604120.594
(↓0.006)
0
(-)
40527
(+5)
454
(+7)
134
(+2)
58
(-)
0.265
(-)
4.03
(↓0.03)
2
(-)
ヤクルト
505110.495
(↑0.005)
10
(↑1)
41469
(+3)
491
(+2)
96
(-)
55
(-)
0.267
(-)
4.38
(↑0.02)
3
(-)
巨人
525620.481
(↓0.005)
11.5
(-)
33486
(+1)
452
(+6)
110
(+1)
50
(-)
0.259
(↓0.001)
3.92
(-)
4
(-)
阪神
475110.48
(↓0.005)
11.5
(-)
44394
(+2)
437
(+3)
60
(-)
50
(-)
0.249
(-)
4
(-)
5
(-)
DeNA
465620.451
(↑0.005)
14.5
(↑1)
39413
(+7)
486
(+5)
125
(+3)
59
(-)
0.25
(↑0.001)
4.35
(↓0.01)
6
(-)
中日
485910.449
(↑0.006)
15
(↑1)
35449
(+6)
482
(+1)
69
(+1)
51
(-)
0.263
(-)
4.29
(↑0.03)