ソフトバンク(☆11対5★)日本ハム =リーグ戦19回戦・福岡ヤフオクドーム=
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日ハム
10000 2002 5110
福岡
20414 000× 11130
勝利投手:松本 裕樹(1勝0敗0S)
敗戦投手:高梨 裕稔(5勝7敗0S)
  DAZN
◆ソフトバンクは1点を追う1回裏、柳田の2ランで逆転する。その後も、松田宣の2打席連続本塁打などで5回までに11得点を挙げ、試合を優位に進めた。投げては、先発・松本裕が6回途中3失点で今季初勝利。敗れた日本ハムは、先発・高梨が3回6失点と誤算だった。

◆日本ハムは先発の高梨裕稔投手(27)が大誤算。3回までに3被弾するなど、6安打6失点でマウンドを降りた。  1点リードの1回、柳田に逆転2ランを許すと、3回は上林、中村晃にスタンドまで運ばれ、天を見上げた。「ゲームを作れず、チームに迷惑をかけてしまった。申し訳ない気持ちしかありません」と、肩を落とした。

◆今季2度目の先発登板となったソフトバンク松本裕樹投手(22)がうれしい今季初勝利を手にした。  6回途中3失点。6本塁打を放った打線の強力援護に、最後は気持ちが緩んだのか6回は2死一、三塁から適時打と押し出しで2点を失い降板。それでもしっかり試合をつくった。  「(今季初勝利は)素直にうれしいです。ストライクをどんどん取っていけばいいかなと思った。初回から腕が振れていたのでよかった」。アルシアに先制ソロを許したが、攻めの気持ちは忘れなかった。今季初登板となった前回4日のオリックス戦(ヤフオクドーム)では6回まで無失点投球。7回に吉田正に同点ソロを被弾し、7回1失点で無念の降板。それでも3安打に封じた投球に自信も芽生えた。  1学年先輩でもある左腕大竹の好投も刺激になっている。育成から支配下登録され、いきなり初登板初先発でプロ初勝利。「大竹さんがいい投球をしているので刺激になっています」。先発陣が苦しむ中、正念場の戦いで存在感を示す覚悟だ。「これからも勝利を積み重ねてチームに貢献したい」。4年目右腕はキッパリと言い切った。

◆ソフトバンクが6発を放ち、日本ハムに快勝した。初回、日本ハムの3番アルシアに13号先制ソロを浴びたが、その裏、柳田が逆方向の左翼席中段へ逆転の25号2ラン。  3回には上林17号ソロ、中村10号3ランで4点。その後も松田宣が21号ソロ、22号2ランと2打席連発。デスパイネにも左翼へ140メートル特大25号2ランと6発が飛び出した。  工藤公康監督(55)は「(柳田の本塁打は)非常に大きかったかなと思う。(6本塁打は)すごくチームに勢いがつく本塁打だった」と喜んだ。2位日本ハムに2勝1敗と勝ち越し、勝率5割に戻した。

◆ソフトバンク甲斐拓也捕手が、ナインの登場曲いじりに苦笑いだ。  2回にこの日の1打席目がまわってくると、ヤフオクドームには高校野球夏の大会歌「栄冠は君に輝く」が流れた。「あれは...」と驚いた。2打席目は大黒摩季の「あなただけ見つめてる」だったが、何が流れるか分からない恐怖感? からか「曲を短く」と急いで打席へ向かった。  5回の第3打席は再び「栄冠は君に輝く」が流れ、中前へ安打を放った。  11日の第1打席には名前とかけて人気漫画をドラマ化した「怪物くん」の主題歌が流れ、嵐の大野智が「かーい、かいかい」と歌う中打席に入った。先輩選手からリクエストを受けたスタッフは「本当はアニメの怪物くんの歌を流したかったんですが、音源がドラマのものしかなかった」と話した。  連日いじられる甲斐は「僕はそんなキャラじゃないですよ」と困り顔だが、ナインに愛されている証拠だ。

◆完敗で、惨敗だった。日本ハムはソフトバンク19回戦(ヤフオクドーム)で、投手陣が大炎上。今季ワーストに並ぶ11失点で大敗した。先発の高梨裕稔投手(27)が3回までに3被弾で6失点すると、救援した2人目の加藤貴之投手(26)も2回で3被弾5失点。1回に柳田、3回は上林と中村晃に1発を浴びた高梨は「相手どうこうより、自分が攻めきれていない」。無念の表情でマウンドを後にした。  もともと、飛球で打ち取るのを持ち味とする「フライピッチャー」。自然と被本塁打は多くなるが、12球団ワーストの21被弾のうち、ほぼ半分にあたる10本が走者を置いた場面。セットポジションで投げる直球、カーブの投球フォームを見直してきたつもりが、中村晃にはそのカーブを捉えられ「ずっと同じやられ方をしている。成長できていない」。思いばかりが空回りしている。  吉井投手コーチは「走者がいる時に打たれないように気をつけるしかない。気持ちだけじゃなく、技術的にもうまくなって、走者がいても抑えられるという圧倒的な自信を身に付けるしかない」と、活を入れる。高梨は「もっと強気で、自分の強みを出していけるよう、1回、頭を整理してやっていかないといけない」と、巻き返しを誓った。  加藤を合わせ計6発を喰らった。8月に入って4勝1分け5敗。3カード続けて勝ち越しのないチームを救うのは、誰か。栗山監督は「(高梨の)状態どうこうじゃない。こういう試合を生かすしかない」。逆転優勝へ正念場の夏。救世主の出現が、待ち遠しい。【中島宙恵】  ▼日本ハムの今季被弾 高梨が12球団ワーストの21本塁打を浴びている一方で、チーム被弾数「83」はリーグ最少。ソフトバンクの120本がもっとも多く、西武105本、楽天96本、ロッテとオリックスが92本と続いている。

◆ソフトバンクが2位日本ハムに6発を浴びせ大勝し、再び勝率5割に戻した。初回、いきなり日本ハムに1点を先制されたが、その裏に柳田が逆転25号2ラン。左翼ポール際のスタンド中段へ豪快にたたき込んだ。「完璧。いい感じで打てた。ここ何試合か自分の打撃ができていなかったので」。首を痛めた7月24日ロッテ戦以来8戦ぶりの1発は、柳田の修正力から生まれた。練習時から構えた時の左足の角度と右足の踏み込みを微調整。体重移動がうまくいった。藤本打撃コーチが「ビデオを見る時間の方が練習より長い」と話すほど、研究熱心だ。  工藤監督も「非常に大きかった。逆方向に本塁打が出るのは(調子が)上向き、いい傾向。あの本塁打はいいきっかけになる」と首の故障から復帰後初の1発を喜んだ。柳田の1発で火が付いた打線は3回に2本塁打で4得点。その後も松田宣が2発、デスパイネも140メートルの特大25号2ランを放ち、先発全員安打の13安打で11得点。3万7954人が詰めかけたヤフオクドームを沸かせた。  2位で苦手の日本ハムに2勝1敗。柳田も「日本ハムに勝ち越していなかったので良かった」と話す。この日負ければ自力優勝の可能性が消えるケースもあった苦しい状況で、踏ん張った。工藤監督は「すごくチームに勢いがつく本塁打(攻勢)だった。今日のような打撃ができたらいい。気持ちを切り替えてまた(14日からの)楽天戦に臨みたい」とこの勢いを大事にする。柳田の復調が巻き返しの合図だ。【石橋隆雄】

◆今季2度目の先発マウンドでソフトバンク松本裕がうれしい1勝を手にした。自力V消滅の可能性もあった一戦で4年目右腕が好投した。  「ストライクをどんどん取っていこうと思った。初回から腕が振れていたので良かった」。初回、アルシアに先制ソロを被弾したが、2回以降は多彩な変化球と最速149キロの直球で押した。6回2死一、三塁から鶴岡の適時打と押し出しで2失点。五十嵐の救援を仰いだが、打線の爆発もあり昨年6月29日の日本ハム戦(ヤフオクドーム)以来の白星をゲットした。  これまで封印していた「フォークボール」を有効に使った。「いい落ち方だったし、使わない手はない」と女房役の甲斐は立ち上がりから要求。前回のオリックス戦では投げなかった「武器」でハム打線を迷わせた。初回先頭の近藤はカウント0-2からフォークで空振り三振に切った。全122球のうち17球。4回を除くすべてのイニングで効果的に使った。  チームは厳しい戦いが続く。腰痛など今季は開幕から出遅れた松本裕だが、正念場の夏に活躍を誓う。「これからどんどん(白星を)積み重ねていきたい」。1学年上の大竹の存在も刺激だ。苦しい先発陣に若き力が台頭した。【佐竹英治】

◆ソフトバンクは6本塁打を含む先発全員安打の13安打11得点で日本ハムに大勝。勝率を5割に戻した。先発した松本裕樹投手(22)が5回2/3を投げ6安打3失点で今季初勝利(0敗)を挙げた。  ソフトバンク打線が真夏のヤフオクドームで大花火大会だ。1点を先制された一回の攻撃、一死三塁から柳田が口火を切った。日本ハムの先発、高梨の甘く入った146キロの速球をとらえ左翼席へ技ありの一発。逆方向に伸びる25号2ランで逆転した。次は三回、二死走者なしから上林が左翼席へ17号ソロ。さらに一、二塁とし、中村晃が右翼席へ10号3ランを放った。  その後も松田が四回と五回に2打席連続の一発。デスパイネも五回に特大の25号2ランを放つなど、一発攻勢で試合の主導権を握った。  援護を受けた松本裕は六回途中でマウンドを降りたものの、その後は救援陣が踏ん張る。九回は中田が2点を失ったものの試合を締めた。  松田は試合後、「柳田が打ってからホームランが出たので、自分も打ちたいと気持ちで1本目が出た」と充実の表情。2本の本塁打には「(1本目は)カウント(を整える)球を打った、しっかりと自分のスイングで飛ばした。(2本目は)追いこまれていたので、食らいつくといいう気持ちだった。よく飛んでくれた」と振り返った。最後は「4、5、6、7月とあまり打ってなかったので、8月からは、僕も暑い時期は好きなので、どんどん打っていけるようにしたい」と汗を拭った。

◆日本ハムの高梨は3回6失点で7敗目を喫した。味方が1点を先制した直後の一回に柳田に逆転2ランを浴びると立て直せず、三回は2本塁打を許して降板。今季の被本塁打数は21に達し、白星を挙げたのも6月30日が最後と苦戦が続く。  開幕から先発陣の一角として支え続けてきたが、これで直近の登板5試合で計27失点。高梨は「相手どうのこうのじゃない。自分が良くないのが一番」と悔しさをにじませた。 栗山監督(11失点を喫して敗れ) 「こういう試合を生かすしかない。一生懸命やります」 日本ハム・吉井投手コーチ(高梨に) 「本塁打を気にしないで、自分の球を投げられるように集中するしかない」

◆プロ4年目の22歳、ソフトバンクの松本裕が5回2/3を3失点で今季初勝利を挙げ「素直にうれしい」と喜んだ。一回にソロを浴びた以外はまずまずだったが、11-1で迎えた六回に適時打を許し、2死満塁から押し出し四球を与えて降板。「最後は少しバテてしまい、バランスが悪くなった」と反省した。  昨季はプロ初勝利を含む2勝を挙げた。飛躍を期した今季は、春季キャンプから腰痛で出遅れた。「野球をしているよりもリハビリをしている方が長かった。これからどんどん勝ちを積み重ねたい」と巻き返しを誓った。 中村晃(プロ11年目で初の2桁本塁打となる10号) 「良かった。もっと打てるように頑張る」 松田宣(四、五回に2打席連発) 「暑い時期が好き。一生懸命打席に立って、いい結果を出すためにこれからもやる」 デスパイネ(25号2ラン) 「チームの良い流れに乗れて良かったよ」 ソフトバンク・藤本打撃コーチ(6本塁打で全11得点を挙げた打線に) 「きょうは完璧でした」

◆五回までに6本塁打を含む先発全員の13安打を集め、11点を奪って大勝。工藤監督は「すごくチームに勢いがつくというか、乗っていく本塁打をみんなが打ってくれた」とたたえた。先陣を切ったのは柳田だ。1点を先制された直後の一回一死三塁で左翼席中段へ25号2ランを運んだ。首痛で途中交代した7月24日以来の一発。苦手とする日本ハムに3連戦で勝ち越したのは、4月10-12日以来となった。

◆高梨が3回6失点で7敗目(5勝)。柳田、上林、中村晃に3発を浴びて今季の被本塁打は12球団トップの21本となり「同じやられ方をずっとしている。相手どうこうというより、自分が攻め切れていない」とうなだれた。2番手の加藤も3本塁打され、11失点の大敗。栗山監督は「こういう試合を生かすしかない」と厳しい表情だった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
603910.606
(↓0.006)
0
(-)
43566
(+1)
470
(+3)
138
(-)
101
(-)
0.275
(↓0.001)
4.37
(↑0.02)
2
(-)
日ハム
554420.556
(↓0.005)
5
(-)
42440
(+5)
409
(+11)
111
(+1)
66
(-)
0.249
(↑0.001)
3.7
(↓0.08)
3
(-)
福岡
484810.5
(↑0.005)
10.5
(↑1)
46436
(+11)
427
(+5)
140
(+6)
60
(-)
0.259
(↑0.001)
4.23
(↓0.01)
4
(↑1)
ORIX
485240.48
(↑0.005)
12.5
(↑1)
39389
(+3)
407
(+2)
78
(+1)
70
(-)
0.241
(-)
3.67
(↑0.02)
5
(↓1)
ロッテ
455030.474
(↓0.005)
13
(-)
45384
(+2)
408
(+3)
50
(-)
92
(+1)
0.254
(-)
3.83
(↑0.01)
6
(-)
楽天
445620.44
(↑0.006)
16.5
(↑1)
41373
(+3)
403
(+1)
96
(+1)
51
(-)
0.243
(-)
3.68
(↑0.04)