1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト |
1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 1 |
阪神 |
0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | × | 3 | 8 | 0 |
勝利投手:小野 泰己(5勝3敗0S) (セーブ:ドリス(1勝3敗22S)) 敗戦投手:石川 雅規(4勝4敗0S) |
◆阪神は1点ビハインドの5回裏、中谷の適時三塁打などで2点を挙げ、逆転に成功する。7回には、1死満塁から糸井の押し出し死球でリードを広げた。投げては、先発・小野が5回1失点で今季5勝目。敗れたヤクルトは、打線が再三の好機を生かしきれなかった。
◆ヤクルト石川雅規投手が、通算1500奪三振を達成した。1-0の3回2死二塁、阪神糸原から奪った。
◆阪神鳥谷敬内野手が、7月3日中日戦(甲子園)以来、21打席ぶりの打点を記録した。 1点を追う5回、先頭ロサリオが中越え二塁打で出塁すると、中谷が右中間を破る適時三塁打を放ち同点。梅野が四球を選び、無死一、三塁としたところで鳥谷が代打起用された。鳥谷はカウント2-2から、しぶとく二ゴロを転がして勝ち越し点を奪った。
◆阪神は1点ビハインドの5回に中谷の適時三塁打で追いつくと代打鳥谷の二ゴロの間に勝ち越しに成功。その後は5投手の継投で逃げ切り、2連勝とした。 12試合連続打点中のヤクルト山田哲人は無安打に封じ込まれてストップ。バース(阪神)が持つ13試合連続安打の日本記録に並ぶことができなかった。 勝ち投手は小野で5勝目。負け投手は石川で4敗目となった。
◆ヤクルト山田哲人内野手の連続試合打点記録は「12」で止まった。 バース(阪神)が持つ日本記録の13試合に王手をかけていたが、この日は初回無死一、二塁、2回2死満塁で見逃し三振を喫するなど4打数無安打に終わった。 山田哲は「(三振は)いいところになげられた。あそこに投げられたら打てないなって感じはするけど、チャンスで回ってきたので打ちたかった気持ちがあったけど、手が出なかった。とにかく安打を打ちにいったけど、今日は向こうが上だった。(記録は)別にそこまでこだわってなかったけど、打点を挙げるのはチームにとっていいこと。打てなかったのが敗因になった。明後日(7日DeNA戦)からもチャンスの場面はあると思うので、1本でも多く打ちたい」と力を込めた。
◆ヤクルト石川雅規投手が、5回の2失点を悔いた。1-0の5回、先頭ロサリオに二塁打を許すと、続く中谷に同点の適時三塁打。無死一、三塁から代打鳥谷の二ゴロで勝ち越し点を奪われた。 5回1/3を2失点と粘り、通算1500奪三振を達成したが、打線が1得点で4敗目。「井野がうまくリードしてくれた。(5回は)先頭の長打は点になることが多い。何とか最少失点でいきたかった。(1500奪三振)長いことやっているのでね。でも三振を取る投手じゃない。負けたのがすべて」と唇をかみしめた。
◆阪神は2連勝で3位ヤクルトに1ゲーム差まで迫った。 1点を追う5回裏、先頭6番ロサリオの二塁打、7番中谷の適時三塁打で同点に。なおも無死一、三塁で代打鳥谷がしぶとく一、二塁間にゴロを転がし、勝ち越し点をゲットした。 金本知憲監督はこの決勝点シーンを絶賛。「ああいうのがやっぱり、今まで言い続けてできなかったんだけどね。三振とポップフライだけは避ける、という...。犠牲フライよりは、1点を取ってしかも得点圏に(走者が)行ったわけですからね。ヒット以外では最高の打撃ですよ」とベテランの技を褒めたたえた。
◆阪神小野泰己投手が、5回を投げ6安打7四死球2暴投と乱調も、1失点でしのぎ今季5勝目を手にした。 初回、バレンティンの二ゴロの間に1点を失った。その後も毎回得点圏にランナーを背負いながらも粘りに粘り、2回以降は無失点で切り抜けた。「ボール先行ってところがいけなかった。四球で自分を苦しめたかなという内容でした。守ってくれて試合をひっくり返してくれた野手の方に感謝しかありません」と反省仕切りだった。 阪神OBのランディ・バース氏の記録を守った。前日4日まで12試合連続打点を記録していた山田哲と3度対戦。1死球を与えるも2つの三振を奪い、大先輩の記録を懸命に守り抜いた。 小野の母校・折尾愛真は10日に日大三との初戦を迎える。「頑張ってほしいです」とエールを送り、球場を後にした。先輩がプロの意地を見せる粘りの投球で後輩球児たちの背中を押した。
◆阪神中谷将大外野手が同点適時三塁打を放った。 1点を追う5回無死二塁。ヤクルト石川の122キロチェンジアップをバットに乗せると、打球は右中間を割った。中谷はグングン加速して一気に三塁に滑り込んだ。 「ホッとしてます。昨日はいい場面で全く打てなかった。今日も(チャンスで)まわってくるのかなと思って。(三塁打で)久々にグラウンドを走ったので、うれしかった」 4日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)は今季最長となる5時間11分の超ロングゲーム。中谷はフル出場した6打席凡退と結果を残せなかった。金本監督は「(昨日は)ちょっとふがいない結果でしたけど、石川との相性が良かったこともありますし、しっかり守ってくれているのでスタメンを決めました」と起用した意図を明かした。
◆ヤクルト山田哲の連続試合打点は12でストップした。 1回無死一、二塁、2回2死満塁で2打席連続で見逃しの三振を喫するなど4打数無安打。バース(阪神)の持つ13試合連続打点の日本記録到達に1試合届かず、チームも2連敗で自力優勝が消滅した。「チャンスで回ってきたので打ちたかったけど手が出なかった。今日は向こうが上だった。(記録は)そこまでこだわっていなかったけど、打点を挙げるのはチームにとっていいこと。打てなかったのが敗因になった」と、悔しさをにじませた。 山田哲に呼応するかのように、打線が沈黙した。14残塁で得点は初回の1点のみ。追加点を奪えず、5回に逆転を許した。小川監督は「小野をとらえきれずに終わってしまった。毎回チャンスをつくったけどあと1つが出なかった」と拙攻を悔やんだ。 投打がかみ合わずに喫した2連敗を踏まえ、態勢を立て直す。投手陣ではセットアッパーとして奮闘してきた2年目左腕の中尾と新外国人ウルキデスを抹消し、再調整中だった秋吉とハフを7日DeNA戦(神宮)から昇格させる。山田哲も「明後日からチャンスの場面はあると思うので、1本でも多く打ちたい」と切り替えを強調した。投打ともに、本拠地で仕切り直す。【浜本卓也】
◆夏の甲子園100回大会開幕記念、後輩に贈る粘りの5勝目だ。阪神先発の小野泰己投手(24)が5回で122球を要し、6安打7四死球2暴投と苦しんだが要所で踏ん張り1失点。この日開幕した全国高校野球選手権に初出場し、10日の初戦で強豪の日大三(西東京)と戦う母校の折尾愛真(北福岡)に白星のエールを送った。チームは小野の奮闘に応えて連夜の逆転勝ち。3位ヤクルトに1ゲーム差に迫り、さあ8月反攻だ。 小野が苦しみながらも粘り、踏ん張った。毎回得点圏にランナーを背負い、5回で6安打、7四死球、2暴投の大荒れ。球数は122を要した。それでも許した失点は初回の1点だけ。その奮闘が野手陣の逆転援護を呼び、5勝目をつかんだ。 「制球が定まらずにいいリズムが作れない中で、守ってくれて、試合をひっくり返してくれた野手の方に感謝しかありません」 神様ランディ・バースの記録を守った。前日4日の試合でヤクルト山田哲がメッセンジャーから本塁打を放ち、12試合連続打点をマーク。バースの日本記録にあと1と迫られた。3打席対戦して1死球を与えたが、初回と2回のピンチに臆せず真っすぐで攻め込み、2打席連続見逃し三振。記録ストップに一役買った。特に2回に外角いっぱいに148キロを決めての奪三振に「あそこは本当に良い球がいったんじゃないかな」と手応えも完璧だった。 毎回ピンチを迎える投球でベンチを冷や冷やさせた。勝ったことは事実。金本監督も「今日の小野の出来からすれば、よく勝てたなというのが本音ですね。結果勝てたので。走者を出したけどよく粘ったととらえましょうか」と苦笑いだ。 後輩たちに勇気を贈る白星だった。母校の折尾愛真が甲子園に初出場。北福岡を制した7月末の夜、恩師の奥野博之監督(48)にお祝いの電話を入れた。「おめでとうございます!」。昨オフのプロ初の契約更改終了時にも「また来年も契約してもらいました」と報告。奥野監督は「彼の謙虚さが(プロでも)うまいこといってるんかなと思います」と見守っている。2年目の今季は開幕ローテ入り。昨季の2勝を大きく上回り5勝を遂げた。支えてもらった人への感謝の気持ちを結果でも表している。 試合後、甲子園に出場する後輩に向けて「頑張ってほしいです」とエールを送った。初戦は10日、V候補にも挙がる強豪の日大三と対戦する。苦しみながらも粘り、勝利をつかんだ先輩の勇姿は、大きな力になるに違いない。【古財稜明】
◆会心の一撃が右中間を割った。阪神中谷はグングン加速し、一気に三塁へ滑り込んだ。値千金の同点タイムリー三塁打。安堵(あんど)の笑みを浮かべた。 「ホッとしてます。昨日はいい場面で全く打てなかった。今日も(チャンスで)まわってくるのかなと思って。(三塁打で)久々にグラウンドを走ったので、うれしかった」 1点を追う5回、先頭ロサリオが二塁打で出塁。続く中谷は、0封されてきた石川の122キロチェンジアップを引きつけた。昨秋キャンプから取り組んでいる右方向への長打。「そういう気持ちで打ててよかった」。 金本監督も「あそこは(右打ちの)サインを出してやった方が、彼の状態を考えればいいという片岡の話で出しました。ナイスでしたね、片岡コーチ。右に強くヒットを打ってくれというサインです」と作戦ズバリに笑顔。鳥谷の内野ゴロの間に勝ち越し点をゲット。中谷が決勝ホームを踏み、2夜連続逆転勝ちに大きく貢献した。 前日4日は今季最長5時間11分の超ロングゲーム。帰路につく際は、日付が変わり、疲労もたまっていた。だが、それ以上にたまっていたのは悔しさ。中谷はフル出場したが「記憶にない」という1試合6打席凡退。チームが歓喜に沸く中、1人喜べなかった。 心を晴らすべく、この日は早出練習の1時間前にグラウンドへ。ロサリオが試みていた"ノック打法"を実践。長いバットにうまくボールを乗せて左翼スタンドへ。その後はスローボールにタイミングを合わせて力強く振り切った。「早めに来てコーチの方々からしっかりアドバイスをもらった。一言一言に感謝して、やっていこうという気持ちがあります」。片岡ヘッド兼打撃コーチからは「フォローを大きく、前でボールをさばけるように」と助言をもらい、実践した。チームは大阪で2連勝。明日からは再びロードに出て巨人、DeNAと関東で6連戦。中谷が乗ればチームも乗っていく。【真柴健】
◆阪神鳥谷が決勝点を挙げた。5回、同点に追い付き、なおも続いた無死一、三塁の好機に代打で登場。5球目を打ってセカンドゴロだったが、その間に三塁走者の中谷が勝ち越しのホームを踏んだ。打点は7月3日中日戦(甲子園)以来。鳥谷は「(走者を)かえせたんで、よかったです」と話した。 金本監督は「ああいうのが、今までオレが言い続けてきてできなかったんだけどね。ヒット以外では最高の打撃ですよ」とベテランの"仕事人"ぶりを絶賛していた。
◆阪神梅野が2夜連続の鉄砲肩でピンチを救った。 逆転した直後の6回、2番手岩崎が先頭の青木に四球を与え、桑原と交代。打者山田哲が空振り三振したときに青木が二盗。これを鋭い送球で刺した。梅野は「岩崎が出した走者で、アイツのためにも大きかったかも」と笑顔で話した。金本監督は「あれも大きかったですね。ナイスボール、ナイス送球ですね」とたたえた。13試合連続打点のかかっていた山田哲も「逃げると負けると思ったので」と内角を有効に使い4打数無安打3三振に抑えた。
◆阪神糸井が死球を受けて途中交代した。1点リードの7回1死満塁、ヤクルトの左腕中沢の投球が、右肘に当たって跳ね返り、股間を直撃した。 押し出しで3点目をゲットしたが、糸井は苦悶(くもん)の表情を浮かべてしばらく動けず。治療のためいったんベンチに下がったが、そのまま代走大山と交代した。右足の腓骨(ひこつ)を骨折したまま出場を続けるだけに、気がかりな状況が続く。
◆阪神が0-1の五回に2点を挙げ逆転に成功。救援陣が踏ん張りヤクルトの反撃を許さず2連勝を飾った。先発の小野は毎回得点圏に走者を許しながら5回6安打1失点で切り抜け5勝目(3敗)。プロ野球タイ記録となる13試合連続打点がかかっていたヤクルト・山田哲は4打数無安打1四球の打点0に終わり、1986年に阪神・バースが作った記録に並べなかった。 先制したのはヤクルトは一回、一死一、三塁から4番・バレンティンのニゴロの間に三走・坂口が生還し、阪神先発の小野から1点を先制した。 阪神は0-1の五回、先頭の6番・ロサリオがフェンスを直撃する中越え二塁打で出塁。続く中谷が右中間を破る適時三塁打を放ち同点。さらに無死一、三塁から代打・鳥谷のニゴロの間に中谷が生還して勝ち越した。七回には一死満塁のチャンスで4番・糸井が死球を受け、押し出しで1点を追加した。 一方、ヤクルト先発の石川は三回、阪神の1番・糸原からこの試合5個目の三振を奪い、史上55人目となる通算1500奪三振を達成した。 中谷(五回に同点適時三塁打) 「打ったのはチェンジアップ。昨日打てなかった悔しさがあったので、チャンスでなんとかランナーをかえしたいという思いだけでした。良いタイムリーになってくれました」
◆阪神が0-1の五回に2点を挙げ逆転に成功。救援陣が踏ん張りヤクルトの反撃を許さず2連勝を飾った。先発の小野は毎回得点圏に走者を許しながら5回6安打1失点で切り抜け5勝目(3敗)。金本監督は試合後のインタビューで、粘って逆転勝ちを果たした選手たちをたたえた。 --昨日に続く逆転勝利 「今日の小野の出来からすればね、よく勝てたなっていうのが本音ですね」 --小野は粘りのピッチングという表現でいいですか 「いや(苦笑)。非常にそこら辺の判断はね、難しいところだと思いますけど。結果勝てたので、ランナーを出したけれど、よく粘ったというふうに捉えましょうか」 --中谷がよく打った 「そうですね。右に強く打ってほしい場面でね、そのようにやってくれましたよね。ちょっと引っ張りの意識が強いと思うので、逆にああいう(逆方向に打つ)意識がいい方向に行ったような気がしますけれどもね」 --昨日の中谷は6打数無安打、期するところがあったと思うが 「(昨日は)ちょっと不甲斐ない結果でしたけれど、きょうの石川との相性も良かったのもありますし、守りの面でね、しっかり守ってくれているので、そういうところでスタメンに決めました」 --能見、藤川もしっかり抑えた 「本当にあの2人がいなかったらどうなっているのかなっていう今のチーム状態ですけど、本当にいい仕事をしてくれています」 --梅野もいい場面で盗塁を阻止 「あれも大きかったですね。ナイスボール、うまい送球でね。少しでもズレたりすればね、セーフになるようなところもね、コントロールも良く刺してくれましたね」 --火曜から巨人、DeNAと6連戦 「ビジターで今年ね、いい成績なので、連戦が続いてリリーフがしんどいとは思いますけど、どこのチームも同じなので踏ん張っていきたいですね」
◆阪神の小野は制球が安定せず、5回で7四死球とピンチを毎回招いたが、一回に失った1点にとどめた。代打を送られた五回裏の攻撃で逆転し、7月1日以来の5勝目を挙げたものの、122球を費やす苦しい内容だっただけに「いいリズムがつくれない中で、守ってくれて、試合をひっくり返してくれた野手の方に感謝しかない」と話した。 3日の京セラドーム大阪での練習では実際にマウンドに上がって投球練習したが、制球面の課題を解消できず「反省の多い投球になってしまった」と話した。
◆ヤクルトの山田哲は無安打3三振1死球に終わり、7月20日からの連続試合打点は「12」でストップ。バース(阪神)が1986年にマークしたプロ野球記録の「13」には届かなかった。「記録はそこまでこだわっていなかった。でも、打点を挙げることはチームにとっていいことなので、打ちたかった」と、試合にも負けて悔しさをにじませた。 一回の無死一、二塁に続き、二回2死満塁でも見逃し三振に倒れた。際どいコースだっただけに「打ちたかった気持ちはあるけど、手が出なかった」と冷静に振り返った。
◆ヤクルトの石川は六回途中を2失点と試合はつくったが、援護に恵まれずに4敗目を喫した。「どんどん攻めていけたとは思う。でもチームが負けてしまっているので」と肩を落とした。 1-0の五回は先頭打者のロサリオに二塁打を浴びると、続く中谷に三塁打を浴びて同点。四球を挟み、代打鳥谷の二ゴロで勝ち越しを許した。 三回には通算1500奪三振も達成したサウスポーだったが「長いことやっていればね。三振を取る投手ではない。きょうは負けたことが全て」と喜びはなかった。
◆ --連日の逆転勝ち 金本監督「きょうの小野の出来からすれば、よく勝ったなというのが本音ですけど」 --早い段階で交代も頭にあった 「まあ多少はね、3者連続四球もあったのかな? まあ...五回までは何とかという思いもあったしね。勝ち投手だしね。フフフッ(笑)」 --中谷の一打は 「右打ちで強くヒットを打ってくれというサインです。彼の状態では、そういうサインを出した方がいいという片岡ヘッドの話で(サインを)出しましたけど。ナイスでしたね」 --ロサリオの状態は 「変化球を狙って打っていますしね、スライダー系はだいぶ(対応できてきた)。あとはちょっとフォーク系に慣れてくれば、また変わってくると思います」
◆阪神が5日のヤクルト戦(京セラ)で、今季の公式戦入場者が200万人に達したと発表した。48試合(甲子園42試合、地方6試合)で200万6333人(甲子園=179万8241人、地方=20万8092人)。過去最速は2004年7月1日の39試合(200万2000人)で、実数発表後の最速は07年7月31日の46試合(202万9265人)。
◆うっひょ~、ノムさん(野村克也氏)が言っていた『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』のミステリーな勝ちを虎が頂いちまいました~!! 野球界では三振をビシバシ奪う投手を『ドクターK』なんて言うけど、本日わが阪神の先発、小野くんは『ドクターl』(スコアブックでは残塁《Left On Base》をLの小文字で記入します)の勝利投手なのだ!! 一回、1点を先制されなおも二死一、二塁、二回二死満塁、三回一死満塁、四回一死一、二塁、五回一死二、三塁、その全ての後続を打ち取り、積み重ねた残塁がなんと12個!! 6安打7四死球と冷や汗ダラダラだったけど、マゾの多い阪神ファンには人気ドラマの『ドクターX』より『ドクターl』はしびれたー!! これで対ヤクルト9勝4敗、残り試合も12と他のカードより多いし、ここは大切にお付き合いしましょう!! 世間には『遠くの親戚(しんせき)より近くの他人』ということわざ(?)がありますが、阪神には『遠くの広島より近くのヤクルト』、これを大事にしていただきたいでありま~す!!
◆ベテランリリーフ陣が2戦続けての鮮やか救援だ。前夜とは順番を入れ替え、この日は左打者が続く七回を能見が三者凡退。八回は藤川が右の代打・畠山からの攻撃をゼロで封じた。藤川は涼しげに「昔は六、七、八回は決まっていなかった。これが普通。前はウィリアムスと一緒だった。九回以外は(打者の)右左でいける」と語る。頼もしい両輪に、金本監督も「本当に、あの2人がいなかったらどうなっているのかなという、今のチーム状態ですけど。ずっと、いい仕事をしてくれている」と感謝しきりだった。
◆鳥谷が指揮官絶賛の決勝打だ。1-1と追いついた五回、なお無死一、三塁で代打に立ち、高く跳ねる二ゴロで三走を迎え入れると、一走も二塁へ進めた。「かえせたのでよかったです」と淡々も、金本監督は「チームに言い続けてきて、(これまでは)できなかったんだけど。ヒット以外で最高のバッティング。彼にも言いましたけど、最高ですよ」と激賞だ。7月3日の中日戦(甲子園)での犠飛以来、出場15試合&21打席ぶりの打点は、チームにとってこれ以上ない1点になった。
◆ヤクルトは5日、阪神13回戦(京セラ)に1-3で敗れ2連敗。山田哲人内野手(26)が4打数無安打で終わり、7月20日の中日戦から続けてきた連続打点記録が「12」で止まった。 「チャンスで回ってきたので打ちたかった。記録に関してはそこまで、こだわりはない。いいところで打てなかったのが敗因です」 1986年にランディ・バース(阪神)が樹立した13試合連続のプロ野球記録に並ぶことができなかった。 チームは2連敗で2カード連続の負け越し。再三のチャンスを作りながらも14残塁の拙攻で1得点に終わった。広島がDeNAに勝利したため、自力優勝の可能性が消滅してしまった。小川監督は「(小野を)捉えきれずに終わってしまった。あと1本が出なかった」と悔しさをにじませた。 山田哲は「あさって(7日)からの試合もチャンスで回ってくると思うので残りの試合、1本でも多く打ちたい」と前を向いた。残り50試合。夏男は最後まで諦めない。 (横山尚杜)
◆超人が膝に手をつく姿に誰もが肝を冷やした。2-1の七回一死満塁、糸井が貴重な押し出し死球を奪ったが...。それよりも体は大丈夫なのか? 球場が騒然とし、怒号が飛ぶ。一塁にも歩かず、ベンチへと引き揚げた。大丈夫か-。虎党の心配が募る。しかし糸井に代わって、金本監督が笑顔で状況を説明した。 「いや、ココ(股間を押さえて)やろ、アレ? ココ(肘)当たって、ココ(股間)やろ? ベンチで何で、こうやって(押さえて)いるのかなと(思っていた)」 カウント1-1から中沢の3球目、134キロが糸井を襲った。白球はプロテクターをつけた右肘付近に直撃。一瞬、間を置いて超人が悶絶した。当たり所が悪かったのかと思われたが、実は肘に当たったボールが跳ね返って、そのまま股間付近を直撃していたのだ。 代走・大山を送られ、お役御免。前日4日が両軍合わせて29安打19得点だったことを考えても、のどから手が出るほど追加点がほしい場面で、まさに体を張って、奪ってみせた。 糸井とヤクルト戦-。6月30日の神宮で風張から死球を受け、右腓骨を骨折した。戦線離脱を余儀なくされ、折れた骨はまだくっついていないという。それでも戻ってきた。糸井不在の間、チームは8連敗中(2勝9敗)だったが、前日4日に強行復帰し、これで2連勝だ。四回二死には痛烈な右前打を放つなど2戦連続安打、計3打点。4番として力強くチームを引っ張っている。 アイシングも施さず、Tシャツに短パン姿で球場から帰っていった。大丈夫。超人が元気にグラウンドに立てば、虎はもっと上へ行ける。 (竹村岳)
◆粘投、そして、まさに"怪投"だ。四球連発なのに5勝目をゲット。そして、有言実行で絶好調の山田哲から2三振。小野がターニングポイントを振り返った。 「あそこは自分でもいいボールがいったんじゃないかと思います」 二回だ。二死から3者連続四球で自ら満塁を招いて、打席に山田哲を迎えた。12試合連続打点中で、打点を挙げられれば虎のレジェンド、ランディ・バースが持つ日本記録の「13」(1986年)に並ばれてしまう試合だった。 試合前に「何とか止められるようにしたい」と話していた右腕は、大ピンチの場面でも「多少(記録の)意識はありました」と振り返る。3球で追い込むと、最後は148キロ直球を外角低めへズドン。見逃し三振に仕留めた。 一回も、先頭から内野安打、四球で無死一、二塁で、山田哲。膝元へ直球を投げ込み、見逃し三振を奪っていた。 「(山田哲を)しっかり抑えられたのが大量点にならなかったと思います」。これで今季5打数無安打。主軸を封じ込めたことが、失点を最小限にとどめたといえる。なにしろ5回で6安打を浴び、7四死球で毎回走者は得点圏に背負った。「四球で自分を苦しめた。自分では納得していない」と猛省も、ヤクルトの12残塁の拙攻にも助けられ、プロ最多の122球の粘投だった。 今季14試合目。1年目の昨季とは変わって先発ローテを守る立場になり「体のことはより気にするようになりました」。登板翌日の疲労具合によって、湯船につかる時間やストレッチにかける時間を長めにとるなど工夫した。気分転換も大切にした。大学時代にハマった海外ドラマ『プリズンブレイク』の2周目を見終えた時期も。「投げ終わったら、次の試合まではあまり試合のことは考えないで過ごすようにしています」。心身ともにリフレッシュして、臨んでいる。 「次はしっかり抑えて、できれば四球も少なく楽にピッチングができれば」。泥臭くつかみとった5勝目。次こそは「快投」で白星をつかむ。 (箭内桃子)
◆うっぷんを晴らす激打! モヤモヤを吹っ飛ばす激走!! 阪神は中谷将大外野手(25)が同点三塁打&勝ち越しホームインでヤクルトに3-1と逆転勝ちした。前夜は6タコと"蚊帳の外"だった若虎が汚名返上の活躍で2連勝に導き、夏のロードも5割。100回大会が開幕した高校球児も熱いが、タイガースも熱い!! 中谷が放った打球が、右中間へ低く、強く伸びた。一塁...二塁...ベースを力強く蹴るごとに、京セラドームのボルテージが上がっていく。千金の同点三塁打。たまりにたまった思いをはき出すような、激走だった。 「昨日からまったく(自分に)いい場面がなくて、きょうもこんな(チャンスの)場面でまわってくるのかなと思っていました。(走者を)かえせてよかった。久々にグラウンドをまわったんで、本当にうれしい気持ちがありました」 逆転サヨナラ勝ちで連敗を止めた前日4日は6タコ。面目躍如のお立ち台で声を弾ませた。石川を打ちあぐね、0-1で迎えた五回。先頭のロサリオが中越え二塁打を放ち、打席へ。外角高めのスライダーを一閃した。 小野が毎回ピンチを背負うなど、重苦しかった流れを激変させる一打。三塁まで到達したことで、無死一、三塁から代打・鳥谷の二ゴロで生還。勝ち越しのホームを踏み、チームを2連勝に導いた。 金本監督は試合後、右打ちのサインを出していたことを明かすと、「ちょっと引っ張りの意識が強いと思うので。逆に(右方向への)ああいう意識がよかったと思います」と目を細めた。 「(前日は)不甲斐ない結果でしたけど、きょうの(スタメン起用は)石川との相性がよかったのもありますしね」 意気に感じないわけがなかった。ベンチにも背中を押された、15打席ぶりの快音だった。 5時間11分の激闘だった前夜、25歳は帰路に就く前「(6タコは)あまり記憶にないです。気持ち的にも、きました」と吐露した。折れそうになる心。だからこそ、動いた。この日は早出練習開始の午後2時より2時間以上早く、グランドへ。片岡ヘッド兼打撃コーチら首脳陣にアドバイスをもらいながら、ロングティーやスローボール打ちで打撃修正に努めた。とらえるポイントを前に置くことを意識し、感覚をつかもうとした。 「アドバイスの一言、一言に感謝してやっていく気持ちでした。結果につながってよかった」 必死な若虎の激打、激走でつかんだ1勝で、チームも7月27日からのロードを3勝3敗の五分に戻した。7日からは巨人(東京ドーム)、DeNA(横浜)との関東遠征に出る。金本監督が「ビジターはことし、まあまあいい成績(貯金2)なので。乗り切りたいですね」と気合を入れれば、中谷も語気を強めた。 「ロードでも阪神ファンの声援は声援は温かいので、励みにして頑張ります!」 まだ借金6。残り54試合、必ず取り返す。右の大砲候補の覚醒が、虎の反攻のカギだ。 (新里公章)
中谷について阪神・片岡ヘッド兼打撃コーチ 「しっかりと役割を果たしてくれました」
中谷について阪神・片岡ヘッド兼打撃コーチ 「しっかりと役割を果たしてくれました」
◆大量失点の可能性もあった先発・小野の投球内容だったが、そんな劣勢を勝ちにした最大のポイントは六回無死一塁からの三振ゲッツー。一塁走者・青木を刺した梅野のドンピシャの二塁送球が流れを完全に変えた。 同時に大きかったのは桑原の投球。決め球のスライダーで山田哲、バレンティンを連続空振り三振に仕留めた。昨年の好調時から比較すると、今季は調子が落ちていると感じていた桑原。しかし、ヤクルトの誇る強打者2人のスライダーに苦戦するスイングを見ると、特殊球としての威力を取り戻したように映った。桑原が復調気配なら、上位進出に向けて朗報だ。 五回無死一、三塁から、左腕・石川に対して代打・鳥谷を送ったベンチのさい配も素晴らしかった。もともとレギュラーで出続けていた鳥谷に「左対左は不利」の固定観念は不要。相手がバックホーム体形でなかったため、転がせばいいという判断で二ゴロを打った瞬時の判断も見事。原口に次ぐ、代打の2番手として鳥谷を起用するのも面白そうだ。 (サンケイスポーツ専属評論家)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 | 55 | 37 | 1 | 0.598 (↑0.005) | 0 (-) | 50 | 479 (+6) | 411 (+5) | 121 (+3) | 54 (-) | 0.264 (↑0.001) | 4.07 (↓0.01) |
2 (-) |
巨人 | 49 | 50 | 1 | 0.495 (↑0.005) | 9.5 (-) | 43 | 447 (+2) | 402 (-) | 97 (+1) | 47 (-) | 0.26 (↓0.001) | 3.84 (↑0.04) |
3 (-) |
ヤクルト | 44 | 48 | 1 | 0.478 (↓0.006) | 11 (↓1) | 50 | 425 (+1) | 455 (+3) | 90 (-) | 54 (-) | 0.265 (↓0.001) | 4.41 (↑0.01) |
4 (-) |
阪神 | 41 | 47 | 1 | 0.466 (↑0.006) | 12 (-) | 54 | 351 (+3) | 397 (+1) | 53 (-) | 46 (-) | 0.247 (↑0.001) | 4.01 (↑0.03) |
5 (-) |
中日 | 44 | 53 | 1 | 0.454 (↓0.004) | 13.5 (↓1) | 45 | 402 (-) | 442 (+2) | 64 (-) | 48 (-) | 0.261 (↓0.001) | 4.36 (↑0.03) |
6 (-) |
DeNA | 42 | 51 | 2 | 0.452 (↓0.005) | 13.5 (↓1) | 48 | 371 (+5) | 432 (+6) | 111 (-) | 57 (+1) | 0.247 (-) | 4.19 (↓0.02) |
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