西武(★3対6☆)日本ハム =リーグ戦13回戦・メットライフ=
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日ハム
00202 0020 6102
西武
00000 0030 3101
勝利投手:マルティネス(8勝7敗0S)
(セーブ:浦野 博司(2勝1敗2S))
敗戦投手:ウルフ(3勝3敗0S)
  DAZN
◆日本ハムは3回表、松本と中田の適時打で2点を先制する。その後は、5回に中田の2ランで加点すると、8回にはアルシアの2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・マルティネスが今季8勝目。敗れた西武は、8回に中村の3ランで追い上げを見せるも及ばなかった。

◆日本ハムのニック・マルティネス投手(27)はホームとビジターで成績が対照的。ホームは5勝2敗、防御率1・24と好成績を残すも、ビジターでは2勝5敗、防御率5・89。敵地で勝利したのは交流戦の2勝のみで、パ・リーグ相手にはいまだ白星がない。

◆首位の西武が2位日本ハムに完敗した。辻発彦監督は「まだまだ先、しびれるのは。連敗しないのが大事」と敗戦にも、気持ちを切り替えていた。  反省点は、5回に先発ウルフが中田に浴びた2ラン。辻監督は「調子のいい中田が、犠牲フライでもいいと思ってくる場面。バッテリーには注意したけど」と指摘。カウント0-1から、不用意に見えたど真ん中に入るカーブを痛恨の1球に挙げていた。

◆日本ハムが、山賊打線に打ち勝った。  3回に松本、中田の適時打で2点先制。5回には中田の19号2ランで加点し、8回にはアルシアの10号2ランで突き放した。先発マルティネスは要所を締め、5回3安打無失点の好投。3番手玉井が8回に3失点も、継投策でリードを守りきった。  ゲーム差を再び2・5に戻し、明日5日に首位攻防戦の勝ち越しを懸けて挑む。栗山英樹監督は「(中田)翔が元気なら、ああいう形になりやすい」と3打点の中田をたたえていた。

◆日本ハムが3回に2点を先制した。  2死無走者から1番西川遥輝外野手が四球で出塁。二盗に成功すると、2番松本剛内野手が先制の中前適時打を放った。「西川さんが走ったら、絶対にセーフになるという信頼感がある。自分はなんとか次につなげようという一心でした。追い込まれていましたけど、センター中心にはじき返そうと思っていて、いいところに抜けてくれました」と、振り返った。  さらに3番近藤健介捕手が遊撃への内野安打。2死一、三塁とチャンスを広げると、4番中田翔内野手が左翼線へ適時二塁打を放った。「2死から全員でチャンスメークして、直前のコン(近藤)もつないでくれた。何とかしたかったので、1本打てて良かった」と、主砲も喜んだ。

◆歌手の渡辺美里(52)が4日、西武-日本ハム戦が行われたメットライフドームで君が代独唱を行った。  西武球場時代には20年連続でコンサートを行っており、13年ぶりに球場で歌声を響かせ「ここに来る道すがら、胸がキュンキュンしました。他のアリーナとかで歌うより、ホームで歌っているような安心感がありました」と笑顔。  試合前にはCD収録に参加したことがある松井稼頭央とも対談。「稼頭央さんは全然、輝きが変わっていませんでした」と久しぶりの再会に嬉しそうだった。

◆日本ハム中田翔内野手が5回、19号2ランを放った。西武ウルフの129キロのカーブをとらえ、左中間へ運んだ。  7月21日ソフトバンク戦(札幌ドーム)以来、10試合ぶりの1発に「打った瞬間は入るとは思わなかったけど、よくスタンドまで届いてくれた。甘い球を逃さず打てた。暑い中、マルちゃん(先発マルティネス)が頑張って投げているから、援護できて良かったよ」と、コメントした。

◆日本ハムのニック・マルティネス投手が山賊打線相手に粘投した。  序盤には4者連続三振など、最速151キロの直球を主体に攻めた。5回に2死満塁を招くも、源田を遊ゴロに仕留めピンチを断った。「(5回は)それまで通り、コースを攻めていく投球を崩さなかったことが好結果につながったね」。5回3安打無失点。約1カ月半ぶり8勝目の権利を持って降板した。  「ここ2試合あまり良い結果が出せていない中、しっかりと0点で相手を抑えることが出来て良かったです。中9日で調整する機会を与えてもらったことも、大きくプラスに働いたと思います」とチームへの感謝を忘れなかった。

◆100回目の夏を迎える高校野球選手権大会開幕前夜、日本ハムを支える、かつての甲子園球児たちが躍動した。3回だ。2死無走者から智弁和歌山出身の1番西川が四球で出塁。二盗を決めると、帝京出身の2番松本が先制の中前適時打。横浜出身の3番近藤が内野安打でつなぎ、大阪桐蔭出身の4番中田が適時二塁打を放った。  5回にも中田が19号2ラン。「最低、犠飛でいいかなと思っていた」という主将は今季81打点とし、西武山川と並んで打点王争いのトップタイに浮上した。  1番から4番が節目の大会開幕を祝うように連動して、首位西武に快勝した。4人とも夏の歴代優勝校出身。ただ、夏は合わせて計8回出場も、全国制覇はできなかった。当時の悔しさも糧にプロで第一線を走る。西武とのゲーム差は2・5に縮めた。中田は「気を抜かずに、明日も勝ちに行く姿勢を見せていきたい」と力を込めた。がむしゃらに深紅の大優勝旗を目指した、あの夏のように必死に戦い、頂点を目指す。【木下大輔】

◆優勝へ向け、BOOM! 西武が3ラン2発で打ち勝った。1-4の2回、中村剛也内野手(34)の14号3ランで追い付くと、5回に外崎修汰内野手(25)が決勝の14号3ラン。観戦に訪れた、球団OBで3年連続本塁打王のオレステス・デストラーデ氏(56)も喜ばす1発攻勢だった。2位日本ハムとの直接対決3連戦を勝ち越し。3連敗なら首位陥落だったが、ゲーム差を再び3・5に広げた。  洞察で勝り、パワーでも勝った。1-4の2回裏無死一、二塁。中村は真ん中に入った初球143キロを捉えた。左中間席へ放り込む同点3ラン。前打者の外崎は四球だった。「(日本ハム高梨が)コントロールで苦しんでいた。甘いところを待って打つことができた」。四球後の初球。攻撃の鉄則を踏んだ。回の表に失策も絡み、4失点で逆転されていた。辻監督は「またいける気持ちにさせてくれた。勇気の出るホームランだった」と、最大級の賛辞を贈った。  勝ち越し弾の外崎も同じだ。5回2死一塁から森が歩いた後の初球、フォークが甘く来た。「四球の後の初球を意識してました。積極的に振っていけました」と、左越えに放り込んだ。相手投手の状態を見定め、仕留める。観戦に訪れたデストラーデ氏をほうふつとさせた。  来日2年目、巨人と戦った90年の日本シリーズ第1戦。1回表の西武の攻撃だった。2死三塁から4番清原が4球続けてボールを選び出塁。続くデストラーデはカウント3-0から振った。制球が定まらない槙原の心理を見透かしたように放った先制3ラン。これが、シリーズの流れを決めた。4連勝で日本一に駆け上がった。西武には、積極性のDNAが息づいている。  デストラーデ氏は試合前、グラウンドで山川ら若手とも言葉を交わした。「アドバイスとしては、我慢するということだね。野球はミスをしても、またチャンスはある」と優しい目で言った。中村しかり。春先は絶不調で故障も味わったが、7月以降は11本塁打。90年当時は7歳だった。デストラーデ氏の記憶を問われ「僕、大阪出身なんで。でも、ホームランの後のガッツポーズは格好良いと思ってました」と笑った。D砲の「BOOM!」は不滅。辻監督も「オーレが来て、盛り上げてくれて、こういう形で勝てて良かった」。新・黄金時代の幕開けなるか。優勝へ突き進む。【古川真弥】

◆日本ハムが首位西武との3連戦(メットライフドーム)に負け越した。先発した高梨裕稔投手(27)がまたも背信投球。3点リードの2回に中村に同点14号3ランを浴びると、5回には外崎に決勝の14号3ランを献上した。これで12球団ワーストの18被本塁打で4戦連続で白星なし。西武にはゲーム差3・5に広げられた。  いつか見た光景が、また広がった。高梨が2度の悪夢を見た。「完全に両方とも失投です」。打線が4点を奪って逆転した直後の2回が最初。先頭の森に右前打を許すと、続く外崎を四球で歩かせた。無死一、二塁。続く中村に初球の143キロ直球を左中間へ運ばれ、奪ったはずの試合の主導権をあっさりと手放した。  2度目は5回だ。簡単に2死を奪った後だった。山川に左前打、森に四球を与えて2死一、二塁。迎えた外崎に、また初球をとらえられた。134キロのフォークが真ん中へ。勝ち越しの14号3ランを献上すると、肩を落として天を見上げた。「チームに申し訳ない。序盤に野手の方に点も取ってもらったのに、本当に申し訳ない」。何度も謝罪の言葉を繰り返した。  被本塁打数は「18」となり、12球団ワーストになった。「ホークス戦の反省を生かし切れていない結果」。7月22日ソフトバンク戦でも失投が甘く入って2被本塁打。この日も、全く同じやられ方だった。「出た課題を、しっかりつぶしたい」。今季何度も出くわし、乗り越えられない難題を早く解決したい。  栗山監督は高梨の投球内容を問われても、返答は一貫していた。「そういうことじゃなくて、全て含めていろんなことがある。監督の頭が機能していない。本当にすいません。切り替えもクソも、がむしゃらに一生懸命にやり続けるしかない」。現状で再調整のプランはなし。次の日曜日も高梨はマウンドに上がる。もう、うなだれる背番号39は、見たくない。【木下大輔】

◆日本ハムの松本が連続試合安打を11に伸ばした。三回2死二塁で2ボール2ストライクからウルフの甘く入った速球を逃さず、中前への先制打とし「何とか次につなげようという一心。追い込まれていたが、中堅中心にはじき返そうと思っていた」とうなずいた。  五回にも先頭打者として左中間へ二塁打を放ち2試合連続複数安打をマーク。中田の2ランにつなげ、負傷で離脱した大田の代役の2番打者として穴を埋める働きを見せた。

◆日本ハムは三回に松本の適時打と中田の適時二塁打で2点を先行し、五回に中田の19号2ラン、八回にアルシアの10号2ランで加点した。マルティネスは5回無失点で6月14日以来の8勝目。西武は再三の得点機を生かせなかった。

◆西武は自慢の打線が12残塁と攻めきれず、2位日本ハムとの直接対決で2連勝とはいかなかった。辻監督は「こういう戦いが続く。連敗しないことが一番」と淡々と話した。  五~七回は毎回、得点圏に走者を送りながらも無得点に終わった。ただ、0-6の八回に中村の3ランで一矢を報い、辻監督は「完敗ペースだった。そこでの3ラン。逆の立場なら嫌だと思う。(西武相手には)セーフティーリードがあってないようなものだから」と自信をにじませた。 ウルフ(6回4失点で3敗目) 「登板間隔が空いたが、調子は悪くなかった。中田選手の本塁打が悔やまれる」 中村(八回に2試合ぶりの13号3ラン) 「打てて良かった」

◆日本ハムのマルティネスが中9日で登板し、5回無失点で6月14日以来の8勝目を挙げた。過去2試合はともに7失点と精彩を欠いていたが、4-0の五回2死満塁で源田を遊ゴロに仕留めるなど粘り強く投げた。  首位西武との大事な3連戦の2戦目に勝ち、1勝1敗とした。「相手を抑えることができて良かった。中9日で調整する機会を与えてもらったことも大きくプラスに働いた」と喜んだ。 栗山監督(3打点の中田に) 「翔(中田)が元気ならこういう試合になる」

◆0-6の八回に、「8番・三塁」の中村が右越えの13号3ラン。今季13本塁打中、10本を8番で放っている34歳は、連勝が2で止まり「打ててよかった」と淡々とコメントしたが、辻監督は意地の一発に「完敗ペースですよ。そこで三瓶(中村)の3ランは大きかった」と手応えを感じていた。

◆日本ハムは4日、西武13回戦(メットライフ)に6-3で勝利。4番・中田翔内野手(29)が、左中間へ19号2ランを放つなど5打数2安打3打点の活躍を見せ、首位・西武とのゲーム差を再び2・5に縮めた。  「打った瞬間は入るとは思わなかったけど、よくスタンドまで届いてくれた。昨日、もったいない負け方をしたので、絶対に勝ちたかった」  青く染まった敵地のスタンドを中田が黙らせた。まず、1点を先制して迎えた三回二死一、三塁で内角速球を鋭く振り抜き、左翼線への適時二塁打。2-0の五回一死三塁では甘く入ったウルフのカーブを捉え、左中間スタンドに突き刺した。今季81打点とし、リーグトップの山川(西武)に並んだ。  前夜の悪夢を吹き飛ばした。3-2の七回、守備固めで二塁に入った石井一が一塁へまさかの悪送球で逆転を許し、初戦を落とした。中田も何とか止めようと飛びついたが、カバーできなかった。石井一は自宅に呼ぶなど、かわいがっている後輩。打撃のアドバイスをすることも多い。「一番、本人が反省していること。誰にでもミスはある」と気遣った。  最近5試合は10安打、11打点を量産。上り調子の主将が、チームを勢いに乗せる。 (中田愛沙美)

◆球団所有40周年を記念した試合前イベントにOBのデストラーデ氏(56)が登場した。90年代の黄金時代を支えた同氏は在籍当時のデザインのユニホームを着て打席に立ち、6スイングで本塁打はなかったが、ファンから大歓声を浴びた。陽気で愛された同氏は「一生、西武ファミリー」と笑顔。同僚だった辻監督には「(同じく同僚だった)工藤監督のチームをやっつけろ!!」とエールを送った。

◆先発の高梨が5回7失点と踏ん張れず、打線も1番・西川が二回に今季初の投ゴロ併殺打に倒れるなど5併殺。栗山監督は「監督の頭の中が機能していない。やられたのはこっちの責任」と頭を下げた。首位西武との3連戦を1勝2敗で負け越し、ゲーム差は3・5。指揮官は「がむしゃらにやり続ける。前に前に進むしかない」と自らに言い聞かせるように語気を強めた。

◆西武は5日、日本ハム14回戦(メットライフ)に7-4で勝ち、首位攻防戦となったこのカードを2勝1敗で勝ち越し。ゲーム差を3・5に広げた。同点の五回に外崎修汰内野手(25)が決勝の14号3ランを放ち、恐怖の"獅子おどし打線"で難敵を退けた。  「四球の後の初球なので意識した。積極的にいけた」  五回二死一、二塁で、外崎が高梨の甘く入った134キロのフォークボールを振り抜いた。昨季まで3年間で通算13本塁打だった男が今季94試合目で早くも14号だ。  実家が青森・弘前市のりんご園で、強打の愛称として定着した"アップルパンチ"がこの日も炸裂(さくれつ)した。山川に促され、ベンチ前ではソフトバンク・松田の「熱男」を少し拝借したアップルパンチのパフォーマンスも披露した。  二回には中村が「いい感じで追いつけてよかった」と14号3ラン。失策もからんで一挙4失点した直後だっただけに、チームは一気に息を吹き返した。  8月5日は背番号「85」から「辻監督の日」。場内の電子オルガンで現役時代の応援歌が流れるなど盛り上がった。94試合で56勝。シーズンでは85勝ペースだ。  「85」は西武時代の「5」とヤクルト時代の「8」を合わせたもの。この日は「5」の後継者、外崎が決勝弾を放ち、指揮官は「1球目から振れるのは彼の持ち味」と称賛した。開幕から守り続けた首位の座を明け渡すつもりはない。 (伊藤昇)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
553710.598
(↓0.006)
0
(-)
50522
(+3)
447
(+6)
124
(+1)
97
(-)
0.276
(-)
4.48
(↓0.02)
2
(-)
日ハム
534010.57
(↑0.005)
2.5
(↑1)
49424
(+6)
372
(+3)
106
(+2)
63
(+2)
0.251
(↑0.001)
3.59
(↑0.01)
3
(↑1)
ロッテ
454530.5
(↑0.006)
9
(↑1)
50374
(+3)
390
(-)
47
(+1)
90
(-)
0.256
(↓0.001)
3.84
(↑0.04)
4
(↓1)
福岡
454610.495
(↓0.005)
9.5
(-)
51412
(+2)
411
(+3)
129
(-)
59
(+1)
0.257
(-)
4.28
(↑0.03)
5
(-)
ORIX
435040.462
(↑0.005)
12.5
(↑1)
46359
(+3)
378
(+2)
75
(+1)
65
(+1)
0.24
(-)
3.67
(↑0.03)
6
(-)
楽天
415310.436
(↓0.005)
15
(-)
48350
(-)
379
(+3)
89
(-)
48
(-)
0.242
(↓0.001)
3.73
(↑0.01)