楽天(★0対3☆)ロッテ =リーグ戦13回戦・楽天宮城球場=
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ロッテ
00012 0000 350
楽天
00000 0000 030
勝利投手:ボルシンガー(13勝2敗0S)
(セーブ:益田 直也(2勝5敗3S))
敗戦投手:岸 孝之(9勝2敗0S)
  DAZN
◆ロッテは4回表、1死一二塁から井上の適時打で先制する。続く5回には、藤岡の2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・ボルシンガーが8回無失点の快投で今季13勝目。敗れた楽天は、打線が3安打無得点と沈黙し、好投した先発・岸を援護できなかった。

◆先発は楽天は岸、ロッテはボルシンガー。両投手ともに3回まで1安打を許したものの打者3人ずつで終えて序盤は無失点。ロッテは0-0の4回に井上の適時打で1点を先制。5回には藤岡の右翼への5号2ランで3点リードとした。ロッテはボルシンガーが8回2安打無失点で13勝目。9回は益田が無失点で締めた。楽天は投打がかみ合わず、2連敗となった。

◆ロッテが連勝で3位に浮上した。先発のマイク・ボルシンガー投手が8回2安打無失点と好投。ゴロを量産し、二塁を踏ませない投球で両リーグ最多の13勝目を挙げた。「前回は自分が納得できる投球ができず、忘れようと思っても忘れられなかった。今日は1から頑張ろうと思っていた。後半戦で強いチームを相手に納得できる投球ができた」と笑顔で振り返った。  井口資仁監督は「今日はリズムよく投げていた。(連勝が11で止まった)前回は野手が足を引っ張った。(相手先発が防御率1位の)岸なので競ったゲームになると思っていたが、ボルシンガーがよくゼロで抑えてくれた」と評価した。  2番のルーキー藤岡裕大は、相手先発の岸から4回に中前打、5回に2ランを本塁打を放った。4回は無死一塁からバントをさせなかった井口監督は「相性通りにやってくれた」。これで藤岡は岸に対し通算8打数6安打とし、今後も岸キラーとして重宝されそうだ。

◆ロッテ・ボルシンガーが両リーグ最多の13勝目を挙げた。140キロ台前半のカット気味に動く球を軸に、スライダーとナックルカーブで味付けした。ゴロアウト13で二塁を踏ませず、7回まで打者3人ずつで片付けた。「速球が走っていたので変化球が生きたよ」。前回は連勝が11で止まったが、湿気の多い日本の夏に対応するため水分補給を増やした。「千葉よりは暑くなかった」と仙台での快投を振り返った。  楽天岸と防御率1、2位の先発対決を楽しんだ。球宴で「彼の速球は僕より速く、カーブは遅い。緩急がある。自分は速球を大切にしたい」と考えた。三振を量産する岸とは別に、打たせて取る持ち味に徹した。「いい投手なのでゲームプランは単純。点を先に与えないと言い聞かせた。楽しいし、自分も向上する」。7回3失点の岸に対し、8回無失点で防御率は0・03差に迫った。チームを3位に浮上させ、上機嫌で引き揚げた。

◆ロッテの井上が先制打を放った。四回1死一、二塁で岸に対し、ファウルで粘って8球目のカーブを捉え、しぶとく三遊間を破り左前打とした。「岸さんから点を取るのは難しい。チャンスで打てて良かった」と胸を張った。  今季は打ち上げることを意識して長距離打者としての才能を開花させつつあるが、この場面は「走者がいたのでゴロを打てば何か起きると思った」と、4番打者として的確な状況判断で得点を生んだ。

◆楽天の岸は7回3失点で自身の連勝が8で止まった。四回に3安打を浴びて先制を許すと、五回は1死から平沢を死球で出して2死二塁で藤岡にチェンジアップを右翼席へ運ばれた。  味方の援護はなく、4月17日以来の2敗目。4年ぶりの2桁勝利も次回以降に持ち越しとなった。「相手(の先発)がボルシンガーだったので、先制点も良くない。死球からの本塁打も今後ないようにしたい」と責任を背負った。

◆楽天は打線がボルシンガーを攻略できず零敗を喫し、後半戦初の2連敗となった。一回は1死から安打で出塁した島内が二盗に失敗。三回と六回はともに先頭打者の嶋が四球を選んだが、続くルーキー山崎が併殺打と拙攻が響いた。  打者の手元で動く速球を捉えきれず、二塁を踏めなかった。平石監督代行は「いい投手なのは分かっていたが、打席の中で振りにいけていない。こちらから仕掛けていけるようにしないと」と積極性を求めた。 山崎(ドラフト3位新人は2度目の先発で2併殺打) 「自分が4個アウトを取られている。それではチームが流れに乗っていけない」

◆ロッテのドラフト2位ルーキー藤岡が6月24日の西武戦以来となる5号2ランを放った。岸の初球のチェンジアップを捉え、低い弾道で右翼席に運んだ。「(バットの)いい所に当てられたので外野の頭は越えると思ったが、まさか入るとは。風が押してくれたかな」と控えめに喜んだ。  守備では自慢の強肩を何度も披露した。四回は1死から島内のゴロを軽快にさばくと、続く銀次も三遊間の深い位置からアウトにしてチェンジ。「守備がいいと打撃にもいい影響が出る」と普段から話す通り、直後の本塁打へとつなげた。 井口監督(ボルシンガーに) 「相手の先発が岸で、競った試合になるのは分かっていた。その中での無失点は大きい」

◆D2位・藤岡(トヨタ自動車)が五回、右越えに5号2ラン。四回にも中前打を放ち、得点に絡んだ。相手先発、岸との対戦打率はこの日を含めて・750に浮上。「意識はしていません。きょうに限っては高めにきたら、振っていこうと思っていた」と汗をぬぐった。指揮官も「岸とは相性がいいね」と目尻を下げた。

◆ロッテは4日、楽天13回戦(楽天生命パーク)に3-0で勝ち、勝率を5割に戻して3位に浮上した。マイク・ボルシンガー投手(30)が8回2安打無失点で両リーグトップの13勝目を挙げ「岸さんは素晴らしい投手。先制点を与えないように言い聞かせて投げた」と笑みを浮かべた。  打者の手元で動くボールを有効に使った。四回は1番からの上位打線に対し、田中、島内、銀次を全て内野ゴロで3者凡退に抑えた。二塁すら踏ませない、圧巻の115球だった。  来日1年目。記録的な猛暑に見舞われる日本の夏に「(自宅のある)テキサスも暑いが(日本は)湿気が多くて大変」と驚く。7月29日の西武戦(ZOZOマリン)では4回6失点で黒星を喫し、外国人投手初の12連勝を逃したが、この日は試合前から水分補給をするなどして暑さに対応した。  試合時間は2時間34分。井口監督は「本当にリズムがいい」とたたえた。右腕の快投を足がかりに、さらなる浮上を狙う。 (広岡浩二)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
西武
553710.598
(↓0.006)
0
(-)
50522
(+3)
447
(+6)
124
(+1)
97
(-)
0.276
(-)
4.48
(↓0.02)
2
(-)
日ハム
534010.57
(↑0.005)
2.5
(↑1)
49424
(+6)
372
(+3)
106
(+2)
63
(+2)
0.251
(↑0.001)
3.59
(↑0.01)
3
(↑1)
ロッテ
454530.5
(↑0.006)
9
(↑1)
50374
(+3)
390
(-)
47
(+1)
90
(-)
0.256
(↓0.001)
3.84
(↑0.04)
4
(↓1)
福岡
454610.495
(↓0.005)
9.5
(-)
51412
(+2)
411
(+3)
129
(-)
59
(+1)
0.257
(-)
4.28
(↑0.03)
5
(-)
ORIX
435040.462
(↑0.005)
12.5
(↑1)
46359
(+3)
378
(+2)
75
(+1)
65
(+1)
0.24
(-)
3.67
(↑0.03)
6
(-)
楽天
415310.436
(↓0.005)
15
(-)
48350
(-)
379
(+3)
89
(-)
48
(-)
0.242
(↓0.001)
3.73
(↑0.01)